JP3768066B2 - 軌陸車の鉄輪揺動規制装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、陸上走行自在に構成された車体に、揺動張出し自在な鉄輪を有し、この鉄輪を張り出した状態で鉄道の軌道上を走行可能な軌道走行装置を備えた軌陸車に関し、さらに詳細にはこのような軌陸車の鉄輪の揺動規制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような軌陸車は広く用いられており、その一例として軌陸作業車がある。軌陸作業車はタイヤ車輪等を有して陸上走行可能な作業用車両の車体に、鉄道軌道(レール上)を走行するための軌道走行装置と、鉄道軌道に乗り入れる際に乗り入れ作業を容易化する転車装置とを備えて構成されている。
【0003】
軌道走行装置は、軌陸作業車に対して張出し(下降)及び格納(上昇)が自在な鉄輪を有しており、陸上走行時には鉄輪を車体に格納して車両の走行装置で陸上を走行させ、軌道走行時には鉄輪を張り出させて鉄道レールに鉄輪の踏面を接輪させ、この鉄輪に接続された油圧モータを回転作動させる等して軌道上を走行することができるように構成されている。転車装置は車体に対して張出し(下降)及び格納(上昇)が自在な転車台を有しており、転車台を張り出させて車体を持ち上げ支持し、この状態で軌道走行装置の鉄輪を張出しあるいは格納させ、または車体を軌道の方向や道路の方向にあわせて容易に旋回させることができるように構成されている。
【0004】
このような軌陸作業車は、軌道走行装置及び転車台を車体に格納した状態で、車両のタイヤ車輪等を用いて作業現場近傍まで陸上を走行して移動する。そして、例えば踏切の左右レール間で車両を停止させ、転車装置の転車台を張出し作動させて車体を持ち上げ支持し、この状態で車体を軌道と平行に旋回させたのち軌道走行用の鉄輪を格納位置から張出し作動させ、その後車体を支持していた転車台を格納して鉄輪の踏面をレールに接輪させて軌道上に進入する。軌道上では軌道走行装置を用いて鉄輪を回転駆動して軌道上を走行し目的とする作業現場に到達することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の軌陸作業車においては、上記転車装置における転車台の張出し作動と軌道走行装置における鉄輪張出し作動とが別個独立して作動可能であり、作業者は転車台を張出し作動させて車体を支持する以前においても鉄輪を張出し作動させることができた。このため、作業者が転車台を張り出さずに鉄輪の張出し作動のみで軌道に入ろうとして作動操作を行ったときには、張り出した鉄輪のフランジ部や駆動装置をレールや路上構造物等と当接させて鉄輪を破損させてしまうおそれがあるという課題があった。
【0006】
また、鉄輪の張出し及び格納には、作動アクチュエータとして一般に油圧シリンダが用いられており、この油圧シリンダの伸縮作動を制御することによって鉄輪の張出しや格納の作動制御が行われている。そこで、車両の走行中に鉄輪や転車台が張り出すことがないように、車両エンジンの回転駆動力が軌道走行装置等の作業装置側に取り出されていないときには、油圧シリンダに油圧を供給する電磁制御弁の作動が規制されるように構成されている。
【0007】
しかしながら、例えば油圧配管中に異物が混入してシール面に付着したり、いわゆるスプールロックが生じたり等によって油路が完全に閉塞されなかったときには、車両走行中に油圧シリンダが徐々に伸長して鉄輪が降下し、路面と当接するおそれがあるという課題があった。この場合において鉄輪の降下を防止する手段としては、例えばソレノイドバルブ等を用い、鉄輪が格納されたときに鉄輪を格納位置でロックするロック機構を設けることが考案される。しかし、このようなロック機構では鉄輪の張出・格納装置に変更を加え、新たなロック機構や制御手段を付加する必要があるため、装置が複雑化して製造コストが上昇するという問題があった。
【0008】
本発明は、上記課題や問題に鑑みて成されたものであり、簡単な構成で鉄輪の揺動降下を防止し、過誤操作に基づく鉄輪の破損や、伸縮シリンダ等の作動手段の故障に基づく走行中の鉄輪接地などを防止することができる鉄輪揺動規制装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明では、陸上走行が自在に構成された車体と、この車体から伸長張出し自在な転車台を有し転車台を張り出させて車体を持ち上げ支持可能な転車装置と、車体から揺動張出し自在な鉄輪を有し鉄輪を張り出させて鉄道の軌道上を走行可能な軌道走行装置とを備えた軌陸車において、転車台が車体に格納された位置においては鉄輪の揺動を規制する揺動規制手段(例えば実施形態におけるストッパプレート61やコントロールユニット30)を設けて軌陸車の鉄輪揺動規制装置(例えば実施形態における鉄輪落下防止機構60や鉄輪揺動規制制御装置)を構成する。
【0010】
軌陸車における軌道走行装置には鉄輪を有し、この鉄輪を格納状態から揺動させることによって車体から張り出させて鉄道の軌道上を走行させることができる。ここで、鉄輪揺動規制装置は揺動規制手段を有しており、この規制手段は転車台が車体に格納された位置においては鉄輪の揺動を規制する。このため、転車台が車体に格納された状態で鉄輪が張出し作動することがなく、これにより過誤操作に基づく鉄輪等の破損を未然に防止することができる。
【0011】
揺動規制手段は、転車台に取り付けられて鉄輪及び転車台が車体に格納された位置においては転車台から鉄輪に向けて延び、格納された鉄輪が揺動したときに鉄輪を支持して鉄輪の揺動を規制するストッパ部材(例えば実施形態におけるストッパプレート61)を有し、このストッパ部材は、転車台が車体から伸長張出しされたときに鉄輪の揺動軌跡(例えば実施形態における鉄輪部材83fの踏面の揺動軌跡X)から外れて鉄輪の揺動を許容するように鉄輪揺動規制装置(例えば実施形態における鉄輪落下防止機構60)を構成することができる。
【0012】
このような鉄輪揺動規制装置では、揺動規制手段としてストッパ部材を有している。このストッパ部材は転車台に取り付けられており、鉄輪及び転車台が車体に格納された位置(格納姿勢)においては、転車台から鉄輪に延びて配設され、格納された鉄輪が揺動装置の故障等により揺動下降したときに鉄輪を支持して揺動を規制する。一方、転車台が車体から伸長張出しされたときには、ストッパ部材は転車台とともに伸長されて鉄輪の揺動軌跡から外れ、鉄輪の揺動張出を許容する。このような揺動規制装置では揺動規制手段として従来の転車装置にストッパ部材を取り付けるだけで良く、極めて簡単な構成で過誤操作に基づく鉄輪等の破損や、揺動作動手段の故障等に基づく鉄輪接地を未然に防止することができる。
【0013】
また、本発明に係る他の鉄輪揺動規制装置は、転車装置に転車台が張り出されたことを検出する転車台張出し検出手段を有し、揺動規制手段(例えば実施形態におけるコントロールユニット30)は、転車台張出検出手段において転車台が張り出されたことが検出されているときに鉄輪の揺動作動を許容するように鉄輪揺動規制装置(鉄輪揺動規制制御装置)を構成する。
【0014】
このような構成によれば、揺動規制手段は転車装置に配設された転車台張出し検出手段において転車台の張出しが検出されているとき、例えば、転車台の格納検出器において転車台が非格納状態であることが検出されているときや、転車台の張出検出器において転車台が張り出されて車体の支持が検出されているときなど、においてのみ鉄輪の揺動作動を許容する。このため転車台が張り出されていない状態においては鉄輪が張出し作動することがなく、これにより過誤操作に基づく鉄輪等の破損を未然に防止することができる。
【0015】
なお、ここでいう鉄輪とは鉄道レール上に接輪する鉄輪部材そのもののほか、鉄輪部材を支持する支持部材(例えば実施形態における揺動ブラケット82)や駆動装置(例えば実施形態における鉄輪駆動モータ86)などのように鉄輪部材とともに揺動する部材を含めた部材をいう。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る鉄輪揺動規制装置について図面を参照して説明する。図1には本発明に係る鉄輪揺動規制装置を備える軌陸車の一例として軌陸両用の高所作業車を示しており、まずこの軌陸作業車1の構成から説明する。
【0017】
軌陸作業車1は、キャブオーバ型のトラックをベースとして構成されており、運転キャビン2aや車両エンジンの駆動力で回転されるタイヤ車輪3,3…等を有し、作業者が運転キャビン2aにおいて運転操作をすることによって陸上走行自在である。軌陸作業車1の車体2上には基台4が立設固定され、この基台4に接続部材5a,5b,5cを介して2本の上部ブーム6a,6bと1本の下部ブーム6cが枢結されている。なお、2本の上部ブーム6a,6bのうち紙面直交方向の奥側にあたるブーム6bは、手前側のブーム6aと重なるため、図では手前側の上部ブーム6aのみが現れている。
【0018】
接続部材5a(5b),5cは基台4に対して水平旋回自在に枢結され、上部ブーム6a(6b)及び下部ブーム6cは各接続部材に上下方向に揺動自在に枢結されている。上部ブーム6a(6b)及び下部ブーム6cの先端部には接続部材7a(7b),7cが上下方向に揺動自在に枢結され、各接続部材に水平方向に揺動自在に垂直ポスト8が枢結されている。垂直ポスト8の上部には作業台9が取り付けられている。このように構成されたブーム装置では、2本の上部ブーム6a,6b、基台4及び垂直ポスト8の4つの主要要素が水平方向の平行リンク機構を構成し、上部ブーム6a(6b)、下部ブーム6c、基台4及び垂直ポスト8の4つの主要要素が垂直方向の平行リンク機構を構成する。
【0019】
基台4の下部には基台2に対して接続部材5cを水平旋回させる旋回モータ41が配設され、接続部材5cと下部ブーム6cとの間には接続部材5cに対して下部ブーム6cを起伏させる起伏シリンダ42が枢結されている。作業台9にはこの作業台9に搭乗する作業者がブームの作動操作等を行うブーム操作装置10が設けられており、この操作信号に基づいて旋回モータ41が正逆回転作動され、起伏シリンダ42が伸縮作動される。
【0020】
例えば、作業台9に搭乗する作業者がブーム操作装置10においてブームの起仰操作を行ったときには、起伏シリンダ42が伸長作動され、接続部材5cに対して下部ブーム6cを起仰させる。上述したようにブーム装置には垂直方向の平行リングが構成されているため、下部ブーム6cが起仰されると上下のブーム間及び基台4と垂直ポスト8との間のそれぞれの平行が維持された状態で、作業台9が上方に起仰(揺動上昇)される。換言すれば、作業台9はブームの起伏角度に拘わらず格納状態と同一の水平状態が維持されて昇降作動される。
【0021】
作業台9に搭乗する作業者がブームの旋回操作を行ったときには、旋回モータ41が回転作動され、基台4に対して接続部材5を旋回作動させ、これにより下部ブーム6cを基台4に対して旋回作動させる。ブーム装置には水平方向の平行リンクが構成されているため、下部ブーム6cが旋回作動されると2本の上部ブーム間及び基台4と垂直ポスト8との間のそれぞれの平行が維持された状態で、基台4に対して作業台9が左右方向に揺動される。換言すれば、作業台9は下部ブーム6cの旋回角度に拘わらず、車体2と作業台9との平行状態が維持されて揺動作動される。
【0022】
車体2の下方には鉄道軌道上を走行するための軌道走行装置80、鉄道軌道への入線や鉄道軌道からの退線を容易化させる転車装置50、ブームを左右に大きく揺動させる作業を行うときに、車体に作用する転倒モーメントに抗して車体2を安定支持させるためのジャッキ17,17…などが取り付けられている。
【0023】
軌道走行装置80は、車両の進行方向に左右対称に配設された前後左右4つの鉄輪を有し、後述する揺動機構により張出し及び格納自在であり、張り出した状態において鉄道の軌道上を走行自在に構成されている。図1には車両左側の前後2つの鉄輪のみが現れており、前後同様の構成部材については車両前方の鉄輪に添字f、車両後方の鉄輪に添字rを付して表している。
【0024】
軌道走行装置80は、車体2のシャーシフレーム2cに固定されたベースブラケット81f,81r、ベースブラケット81f,81rに揺動自在に枢結された揺動ブラケット82f,82r、揺動ブラケットに回転自在に取り付けられた鉄輪部材83f,83r、前方左右の揺動ブラケット82f(82f)に取り付けられて前方左右の鉄輪部材83f(83f)を正逆方向に回転駆動する鉄輪駆動モータ86(86)、ベースブラケット81f,81rと揺動ブラケット82f,82rとの間に配設されて伸縮自在な揺動シリンダ85f,85rなどを有して構成されている。
【0025】
作業者は車体に配設された軌陸操作装置15を操作して揺動シリンダ85(f,r)を伸縮作動させることにより、ベースブラケット81(f,r)に対して揺動ラケット82(f,r)を揺動作動させ、これにより揺動ブラケット82(f,r)に組み付けられた鉄輪部材83(f,r)や鉄輪駆動モータ86等からなる鉄輪アッセンブリを図中に二点鎖線で示すように車体2から張出し作動させ、または図中に実線で示すように車体2に格納作動させることができる。
【0026】
転車装置50は、図2に転車装置50の部分拡大図をあわせて示し、さらに図2中にIII-III矢視で示す断面図を図3に示すように、車体左右のシャーシフレーム2cに固定配設されたステー51、このステー51に対して伸縮自在に取り付けられたスライダ52a及びスライダーベース52b、スライダーベース52bと結合された上部転車台部材53、上部転車台部材53に係合されるとともに間に配設されたスラストベアリング54の作用により上部転車台部材53に対して水平方向に回転自在に取り付けられた下部転車台部材55、一端がステー51に枢結され他端がスライダーベース52bに枢結されて伸縮作動自在な昇降シリンダ56などを有して構成されている。
【0027】
各図から明らかなように、ステー51、スライダ52a及びスライダーベース52b等からなる伸縮作動機構は車体の左右に各一対設けられており、上部転車台部材53や下部転車台部材54等からなる転車台は、これ等左右の伸縮作動機構を車体下部で結ぶように左右に延びて配設されている。上部転車台部材53と下部転車台部材54とを水平方向に回転自在に接続するスラストベアリング54の回転中心Pは、車体左右の中心線CLと左右の伸縮作動機構を結ぶ中心線CBとの交点にある。
【0028】
作業者は軌陸操作装置15を操作して昇降シリンダ56を伸縮作動させることにより、車体2に対して左右のスライダーベース52bを伸縮作動させ、これらに連結された転車台を、図中に二点鎖線で示すように車体2から張出作動させ、あるいは図中に実線で示すように格納作動させることができる。また、転車台を張り出させて車体2を持ち上げ支持した状態では、例えば車体前方や車体後方を左右方向に押圧することにより、車両中心線CL上にある中心点Pを旋回中心として車両を旋回させることができる。
【0029】
転車装置50には、車両の走行中に転車台が降下することがないように、転車台落下防止機構70が設けられている。この機構70は、ステー51に固定されたブラケット71、ブラケット71に揺動自在に枢結されたフック72、フック72を揺動させるロックシリンダ73、上部旋回台部材53に固着されたU字状のロックアーム53uなどから構成され、転車台が車体に格納されたときにロックシリンダ73を縮長作動させてフック72を揺動させ、フック72先端部をロックアーム53uに係合させて機械的にロックする安全機構である。
【0030】
転車装置50には、転車台落下防止機構70と併せて車両の走行中に鉄輪アッセンブリが揺動降下することがないように、鉄輪落下防止機構60が設けられている。この機構60は、スライダーベース52aとともに上部転車台部材53にボルト62で締結されたストッパプレート61で構成されている。ストッパプレート61はバネ鋼等を用いて板バネ状に形成され、上部転車台部材53から鉄輪部材83fに向けて突出して配設されている。
【0031】
ここで、ストッパープレート61の突出位置は、鉄輪部材83fにおける踏面の揺動軌跡を図2中にXで示し、ストッパプレート61先端部の昇降軌跡を同図中にYで示すように、鉄輪アッセンブリ及び転車台がともに格納された位置においてはストッパープレート61の先端部が踏面の揺動軌跡Xの内方にまで侵入し、転車台が張り出されたときに揺動軌跡Xの外方に位置するように設定されている。すなわち、このストッパプレート61による鉄輪の落下防止機構60は、揺動する鉄輪の軌跡Xと直線移動する転車台の昇降軌跡Yとの相対関係を利用して構成されている。
【0032】
このため、鉄輪アッセンブリ及び転車台がともに格納されているときには、例えば揺動シリンダ85fの油圧回路に異物が混入する等して油圧のリークが発生し、重力で揺動ブラケット82fが下方に揺動した場合であっても、ストッパプレート61が鉄輪部材83fの踏面と当接して鉄輪アッセンブリを支持するためそれ以上に鉄輪アッセンブリが揺動することがなく、道路走行中に鉄輪部材83fが落下して路面と接触するなどのおそれがない。
【0033】
また、軌陸作業車1を鉄道軌道上に載線させようとするとき、または鉄道軌道から退線しようとするときには、転車台を張り出させて車体を持ち上げ支持する。このときストッパプレート61は上部転車台部材53とともに下降するため、格納状態において鉄輪の揺動を規制していたストッパプレート61の先端部が鉄輪部材83fの揺動軌跡X外に移動し、鉄輪アッセンブリの揺動規制が解除される。従って、作業者は軌陸操作装置15を操作することにより鉄輪アッセンブリを揺動作動させることができ、これにより鉄輪の張出しまたは格納作動を自由に行わせることができる。
【0034】
なお、本実施例におけるストッパプレート61はバネ性を有しているため、例えば後述する鉄輪揺動規制制御が行われず、転車台が格納された状態で鉄輪アッセンブリが揺動可能な場合であっても、ストッパプレート61は揺動する鉄輪部材の踏面に押圧されて弾性変形し、その揺動軌跡から外れたときにもとの状態に復帰する。従って、たとえ過誤操作等がなされても破損することがなく、破損に対するタフネスの高い鉄輪落下防止機構を提供することができる。
【0035】
また、ストッパープレートとして剛体の支持プレートを用いる構成とすれば、後述する鉄輪揺動規制制御を行わない場合であっても、このストッパープレートにおいて転車台が格納された状態での転車台の張出し作動を規制するため、鉄輪アッセンブリの単独張出しを規制して過誤操作に基づく鉄輪等の破損を未然に防止することができる。
【0036】
軌陸作業車1には、以上説明した鉄輪落下防止機構60に加えて、過誤操作による鉄輪アッセンブリの破損を制御上で防止する鉄輪揺動規制制御装置も配設されている。この鉄輪揺動規制制御装置を含む制御装置の構成を図4に示しており、以下この図を参照して説明する。
【0037】
この制御装置は、転車装置50や軌道走行装置80の作動制御を行うコントロールユニット30を有して構成されている。コントロールユニット30には、転車装置50及び軌道走行装置80の張出しや格納作動を操作する軌陸操作装置15からの操作信号の他、運転キャビン2a内に配設されて軌道上での走行操作を行う軌道走行操作装置16からの走行操作信号、運転キャビン内のPTOスイッチからの作業装置選択信号などが入力されている。
【0038】
PTO(パワー・テイク・オフ)スイッチは、車両エンジンの回転駆動力を車体2に配設されたブーム装置や転車装置50、軌道走行装置80等の作業装置に取り出すか、作業装置を切り離して車両本体の陸上走行装置のみに取り出すかを選択するスイッチである。コントロールユニット30は、このPTOスイッチにおいて作業装置側への駆動力取り出しが選択されているときに、軌陸操作装置15や軌道走行操作装置16などを有効状態とし、これらの操作装置による転車装置50や軌道走行装置80の作動操作が行えるようにする。
【0039】
コントロールユニット30には、転車装置50に配設されて転車台の格納状態を検出する転車台格納検出器22、及び同装置50に配設されて転車台が張り出されて車体2が持ち上げ支持されていることを検出する転車台張出し検出器23、並びに軌道走行装置80に配設されて鉄輪アッセンブリが張り出されて走行可能状態にあることを検出する鉄輪張出し検出器25からの検出信号も入力されている。なお、これ等の検出器は、例えばステー51やベースブラケット81にリミットスイッチを取付け、あるいは揺動シリンダ85や昇降シリンダにピストン位置を検出する近接スイッチを取付け、またはこれ等のシリンダ油室の油圧を検出する圧力スイッチを油圧配管中に設けるなどの手段を用いて構成することができる。
【0040】
コントロールユニット30は、転車台格納検出器22において転車台が車体に格納されたことが検出されたときに、前述した転車台落下防止機構70のロックシリンダ73を縮長作動させ、油圧リーク等による転車台の不用意な落下を防止する。また、コントロールユニット30は、鉄輪張出し検出器25において鉄輪が張り出されて走行可能状態にあるときに、軌道走行操作装置16による走行操作を許容し、走行操作信号に基づいて鉄輪駆動モータ86の作動を制御する。
【0041】
また、コントロールユニット30は、転車台張出し検出器23において転車台が張り出され車体2が持ち上げ支持されていることが検出されているときに、軌陸操作装置15による鉄輪アッセンブリの張出し操作や格納操作、すなわちこれ等の操作信号に基づいた揺動シリンダ85の伸縮作動を許容し、転車台張出し検出器23において転車台の張出しが検出されていないときには、軌陸操作装置15において鉄輪アッセンブリの張出しまたは格納操作が行われても、揺動シリンダ85の伸縮作動を規制して鉄輪アッセンブリの揺動作動を規制する。
【0042】
従って、このような鉄輪揺動規制制御装置によれば、転車台が張り出されて車体2が持ち上げ支持されていない状態では、軌陸操作装置15において鉄輪アッセンブリの張出し操作を行っても鉄輪アッセンブリが揺動作動することがなく、これにより、過誤操作によって車体支持以前に鉄輪アッセンブリが張出し作動され、鉄輪部材83等の鉄輪アッセンブリを破損させるおそれがない。
【0043】
また、このような鉄輪揺動規制制御装置によれば、鉄輪アッセンブリの張出し時のみならず格納時においても同様の規制制御が行われるため、転車台が格納された状態で鉄輪アセンブリが格納作動されることがなく、これにより、例えばストッパプレート61を無理に押圧変形させたり、揺動シリンダ85に過負荷を与えたりするおそれがない。
【0044】
以上のように構成された軌陸作業車1においては、作業者は転車装置50及び軌道走行装置80を格納した状態でタイヤ車輪3により軌陸作業車1を走行させて作業現場近傍の踏切まで移動させ、踏切における左右レールの中間部に転車台が位置するように車両を停車させる。作業者はPTOスイッチを作業装置側に切り替え、軌陸操作装置15を操作して転車装置50の転車台を張出させ車体2を持ち上げ支持させる。そして車体2を旋回させて軌道方向にあわせた後、軌陸操作装置15を操作して軌道走行装置80の鉄輪アッセンブリを張り出させ、転車台を格納作動させて鉄輪部材83を接輪させる。鉄輪アッセンブリを張り出して鉄道軌道上に載線した後は、運転キャビン2aに配設された軌道走行操作装置16を用いて軌道上を走行して作業現場に到達し、ブーム装置を作動させて軌道上のトロリー線や信号設備等の保線作業を行うことができる。
【0045】
このような一連の作業において、道路走行中においては鉄輪落下防止機構60によって、油圧制御回路の不具合等による意図しない鉄輪の揺動降下を防止することができ、これにより走行中に鉄輪が降下して路面と当接するような事態を未然に防止することができる。また、載線または退線時においては鉄輪揺動規制制御装置によって鉄輪の単独張出しを防止することができ、これにより過誤操作に基づく鉄輪の破損等を未然に防止することができる。
【0046】
なお、以上の実施例では軌陸車の一例としてトラックをベースとした軌陸両用の高所作業車を例示したが、本発明の軌陸車は係る軌陸作業車に限定されるものではなく、例えば陸上走行可能な走行装置としてクローラ装置を備える軌陸車や車体上に荷物を積載する荷台を有する軌陸作業車、車体上にクレーン装置を有する作業車等であっても良い。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では陸上走行が自在に構成された車体と、この車体から伸長張出し自在な転車台を有し転車台を張り出させて車体を持ち上げ支持可能な転車装置と、車体から揺動張出し自在な鉄輪を有し鉄輪を張り出させて鉄道の軌道上を走行可能な軌道走行装置とを備えた軌陸車において、転車台が車体に格納された位置においては鉄輪の揺動を規制する揺動規制手段を設けて軌陸車の鉄輪揺動規制装置を構成する。このような構成によれば、転車台が車体に格納された状態において鉄輪が張出し作動することがなく、これにより過誤操作に基づく鉄輪等の破損を未然に防止することができる。
【0048】
なお上記揺動規制手段は、転車台に取り付けられて鉄輪及び転車台が車体に格納された位置においては転車台から鉄輪に向けて延び、格納された鉄輪が揺動したときに鉄輪を支持して鉄輪の揺動を規制するストッパ部材を有し、このストッパ部材は、転車台が車体から伸長張出しされたときに鉄輪の揺動軌跡から外れて鉄輪の揺動を許容するように鉄輪揺動規制装置を構成することができる。このような装置によれば、ストッパ部材は転車台が格納された位置においては鉄輪の揺動軌跡内にあり、格納された鉄輪が揺動装置の故障等により揺動下降したときに鉄輪を支持して揺動降下を規制する。一方、転車台が車体から伸長張出しされたときには、ストッパ部材は鉄輪の揺動軌跡から外れて鉄輪の揺動張出を許容する。従ってこのような揺動規制装置によれば極めて簡単な構成で過誤操作に基づく鉄輪等の破損や、揺動作動手段の故障等に基づく鉄輪接地を未然に防止することができる。
【0049】
また、転車装置には転車台が張り出されたことを検出する転車台張出し検出手段を有し、揺動規制手段は、転車台張出検出手段において転車台が張り出されたことが検出されているときに鉄輪の揺動作動を許容するように鉄輪揺動規制装置を構成することもできる。このような構成によれば、揺動規制手段は転車装置に配設された転車台張出し検出手段において転車台の張出しが検出されているときにのみ鉄輪の揺動作動を許容する。このため転車台が張り出されていない状態においては鉄輪が張出し作動することがなく、これにより過誤操作に基づく鉄輪等の破損を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄輪揺動規制装置を備える軌陸作業車(軌陸両用の高所作業車)を示す車両側面図である。
【図2】上記軌陸作業車における転車装置近傍の部分拡大図である。
【図3】図2中にIII-III矢視で示す転車装置の平面図である。
【図4】本発明に係る鉄輪揺動規制装置の制御構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
X 鉄輪アッセンブリにおける鉄輪部材踏面の揺動軌跡(鉄輪の揺動軌跡)
1 軌陸作業車(軌陸車)
2 車体
23 転車台張出し検出器(転車台張出し検出手段)
30 コントロールユニット(鉄輪揺動規制手段)
50 転車装置
60 鉄輪落下防止機構(鉄輪揺動規制手段)
61 ストッパプレート(ストッパ部材)
80 軌道走行装置
83 鉄輪部材(鉄輪)

Claims (3)

  1. 陸上走行が自在に構成された車体と、
    前記車体から伸長張出し自在な転車台を有し前記転車台を張り出させて前記車体を持ち上げ支持可能な転車装置と、
    前記車体から揺動張出し自在な鉄輪を有し前記鉄輪を張り出させて鉄道の軌道上を走行可能な軌道走行装置とを備えた軌陸車において、
    前記転車台が前記車体に格納された位置においては、前記鉄輪の揺動を規制する揺動規制手段を設けたことを特徴とする軌陸車の鉄輪揺動規制装置。
  2. 前記揺動規制手段は、前記転車台に取り付けられて前記鉄輪及び前記転車台が前記車体に格納された位置においては、前記転車台から前記鉄輪に向けて延び、格納された前記鉄輪が揺動したときに前記鉄輪を支持して前記鉄輪の揺動を規制するストッパ部材を有し、
    前記ストッパ部材は、前記転車台が前記車体から伸長張出しされたときに前記鉄輪の揺動軌跡から外れて前記鉄輪の揺動を許容することを特徴とする請求項1に記載の鉄輪揺動規制装置。
  3. 前記転車装置には前記転車台が張り出されたことを検出する転車台張出し検出手段を有し、
    前記揺動規制手段は、前記転車台張出し検出手段において前記転車台が張り出されたことが検出されているときに前記鉄輪の揺動作動を許容することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鉄輪揺動規制装置。
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