JP3765715B2 - 携帯電話機を利用した遭難者探索システム。 - Google Patents
携帯電話機を利用した遭難者探索システム。 Download PDFInfo
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は遭難者探索装置に係わり、特に、携帯電話機の位置登録シーケンスを利用した遭難者探索装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
携帯電話機は電源投入時や基地局からの電波の強度が変化したときに自局の位置を登録するためのデータの発信を伴う位置登録シーケンスを実行する。このような従来の携帯電話に対する固定された基地局を利用して携帯電話機（移動局）の位置を特定する場合は、移動局が特定の基地局のセル内のどのセクタ（指向性アンナテの方向）にいるかが特定できる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の携帯電話の基地局を利用して遭難者の位置を探索しようとすると、遭難者が携帯電話のサービス圏内（無線通信可能の域内）にないときは、遭難者の位置すなわち移動局の位置を確認することができなかった。
【０００４】
また、携帯電話のサービス圏内にいる場合は特定の基地局のセル内のどのセクタにいるか確認することができるが、セクタのサイズが大きい場合は、遭難者の位置を狭い範囲で確認することができないという問題があった。
【０００５】
この発明は上記した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、遭難者が携帯電話のサービス圏内にいない場合にも遭難者の位置を探索でき、さらに、遭難者の位置を狭い範囲で確認することができる携帯電話機を利用した遭難者探索装置を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この発明の携帯電話機を利用した遭難者探索ンステムは、位置移動可能であり遭難者の保持する携帯電話機に対して位置登録シーケンスを促す電波の発信手段と、前記電波の強さの可変手段と、携帯電話機からの受信レベルを含む位置登録電波または受信レベルを含まない位置登録電波の受信手段と、携帯電話機からの電波の強度測定手段とを備えた遭難者探索装置と、前記遭難者探索装置からの前記位置登録シーケンスを促す電波を受信すると受信レベルを含む位置登録電波または受信レベルを含まない位置登録電波を送信する前記携帯電話機とで構成され、前記遭難者探索装置を移動させて前記遭難者に近付くときは前記位置登録シーケンスを促す電波の強さを減少させながら前記位置登録シーケンスを促す電波を発信させ、これに応答して前記携帯電話機から発信する電波を受信し、前記受信レベルまたは前記携帯電話機からの電波の強度測定手段で測定した携帯電話機からの電波の強度より、前記遭難者探索装置に対する前記携帯電話機の距離を推定することを繰り返して、前記遭難者探索装置に対する前記携帯電話機の距離および方向を探知するものである。
【０００７】
また、前記遭難者探索システムにおいて、前記遭難者探索装置は自位置検出手段と位置表示手段を備え、前記自位置検出手段により検出した自己位置と前記探知された前記遭難者探索装置に対する前記携帯電話機の方向および距離により前記遭難者の位置を前記位置表示手段に表示するように構成したものである。自位置検出手段として、ＧＰＳ（Global Positioning System)受信機等が利用でき、また、位置表示手段としてＣＤ−ＲＯＭ等によるデータベース、ＣＤ再生装置、地図表示装置等が利用できる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
この発明の実施例である携帯電話機を利用した遭難者探索装置を図面に基づいて説明する。図１はこの発明の実施例である遭難者探索装置の構成を示す構成図である。
【０００９】
図に示す１は持ち運びが可能な簡易基地局シュミレーション機能を持つ遭難者探索装置である。すなわち、遭難者探索装置１はセル域４内の探索対象の携帯電話機２や探索対象以外の携帯電話機３に対して位置登録シーケンスを実行させることができる。
【００１０】
遭難者探索装置１は以下に述べる機能を有している。
【００１１】
▲１▼移動局（探索対象の携帯電話機）が位置登録に使用するパラメータ（網Ｎｏ、国Ｎｏ、ＮｅｔＩＤ等）の送信機能。なお、網Ｎｏは地域を大きく分けた区分の番号であり、ＮｅｔＩＤは１の網Ｎｏの範囲をさらに小さく区分した番号である。
【００１２】
▲２▼移動局が位置登録してくるのに必要なシーケンスを実行する機能。
【００１３】
▲３▼移動局が送信する位置登録データ（移動局の電話番号、移動局の国情報、受信レベル（（W-CDMA)(Wideband Code Division Multiple Access) のみ）等の受信機能。
【００１４】
▲４▼電波の送信電力を任意に設定する機能。
【００１５】
▲５▼ＧＰＳ等の自位置を確認する機能。
【００１６】
▲６▼ＣＤ−ＲＯＭの地図データベース、ＣＤ再生装置および地図表示装置。
【００１７】
遭難者探索装置１は遭難者の持つ移動局（携帯電話機）の番号から、遭難者の持つ移動局が位置登録をしにくるようなパラメータ（網Ｎｏ、国Ｎｏ、ＮｅｔＩＤ等）を割り出し探索に移る。
【００１８】
探索は以下に示す手順に従って行われる。
【００１９】
（１）探索側は遭難者探索装置１を用い、移動局が位置登録に使用するデータを送信しながら移動する。
【００２０】
（２）遭難者の持つ移動局が、遭難者探索装置１の出す電波を受信し、無線接続のシーケンスを実行した後、遭難者探索装置１に対して位置登録のためのデータを送信する。
【００２１】
（３）探索側の遭難者探索装置１は遭難者の持つ移動局の位置登録データを受信する。そして、遭難者探索装置１は受信した位置登録データの電話番号や国番号によってそれを発信した移動局が遭難者の持つ移動局かそれ以外の移動局かを判定し、遭難者の持つ移動局のみを対象として以下の動作を行う。
【００２２】
（４）移動局がＰＤＣ（Personal Digital Cellular)の場合は、遭難者探索装置１が受け取る遭難側移動局の電波の受信レベルから遭難者の持つ移動局と遭難者探索装置１との距離を判定する。また、移動局がW-CDMAの場合は、移動局から送られてくる位置登録情報の内の受信レベルデータから遭難者の持つ移動局と遭難者探索装置１との距離を判定する。
【００２３】
（５）遭難者探索装置１が送信するデータの内、ＮｅｔＩＤ等の基地局ＩＤを変更し、または、電波の送信を一時停止し、再び送信する等して、遭難側の移動局に対して再度の位置登録を促す。この際、回りの局ならびに同時に捜索に参加している探索装置と干渉をしないような手順を踏む。
【００２４】
（６）探索側は遭難者の持つ移動局の位置登録用のデータを再び検証し、ＰＤＣの場合は、遭難者探索装置１が受け取る遭難側移動局の電波の受信レベルが、W-CDMAの場合は、移動局から送られてくる位置登録情報の内の受信レベルデータが夫々大きくなる方向に移動し、遭難者移動局の方向を探知する。
【００２５】
（７）このようにして得た遭難者移動局２の方向および（５）で求めた遭難者探索装置１と遭難者移動局２との距離とＧＰＳ受信機で得た自位置から地図表示装置に推定される移動局の位置を表示する。
【００２６】
（８）上記のように遭難者探索装置１を遭難側移動局２の方向に移動させながら遭難者探索装置１の送信電力を下げることにより図２に示すようにセル域４を小さくして移動局の位置を絞り込む。
【００２７】
（９）必要に応じて以上の動作を繰り返すことにより探索側は遭難者に接近することが可能であり、遭難者を捜し出すことができる。
【００２８】
実施例では遭難者探索装置１を１つ用いる例を説明したが、探索を効率よく行うために複数の探索装置を用いてもよい。その場合複数の探索装置について遭難者との距離が分かれば遭難者の位置を素早く特定することができる。
【００２９】
【発明の効果】
この発明の遭難者探索装置によれば、従来の携帯電話の位置登録シーケンスでは不可能であったサービス網の圏外にいる遭難者に対しての探索が可能であり、また、従来の固定基地局によるよりも高い精度の探索が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施例である遭難者探索装置の構成を示す構成図である。
【図２】同遭難者探索装置の作用を説明するための構成図である。
【符号の説明】
１ 遭難者探索装置
２ 探索対象の携帯電話機
３ 探索対象以外の携帯電話機
４ セル域
【発明の属する技術分野】
この発明は遭難者探索装置に係わり、特に、携帯電話機の位置登録シーケンスを利用した遭難者探索装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
携帯電話機は電源投入時や基地局からの電波の強度が変化したときに自局の位置を登録するためのデータの発信を伴う位置登録シーケンスを実行する。このような従来の携帯電話に対する固定された基地局を利用して携帯電話機（移動局）の位置を特定する場合は、移動局が特定の基地局のセル内のどのセクタ（指向性アンナテの方向）にいるかが特定できる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の携帯電話の基地局を利用して遭難者の位置を探索しようとすると、遭難者が携帯電話のサービス圏内（無線通信可能の域内）にないときは、遭難者の位置すなわち移動局の位置を確認することができなかった。
【０００４】
また、携帯電話のサービス圏内にいる場合は特定の基地局のセル内のどのセクタにいるか確認することができるが、セクタのサイズが大きい場合は、遭難者の位置を狭い範囲で確認することができないという問題があった。
【０００５】
この発明は上記した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、遭難者が携帯電話のサービス圏内にいない場合にも遭難者の位置を探索でき、さらに、遭難者の位置を狭い範囲で確認することができる携帯電話機を利用した遭難者探索装置を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この発明の携帯電話機を利用した遭難者探索ンステムは、位置移動可能であり遭難者の保持する携帯電話機に対して位置登録シーケンスを促す電波の発信手段と、前記電波の強さの可変手段と、携帯電話機からの受信レベルを含む位置登録電波または受信レベルを含まない位置登録電波の受信手段と、携帯電話機からの電波の強度測定手段とを備えた遭難者探索装置と、前記遭難者探索装置からの前記位置登録シーケンスを促す電波を受信すると受信レベルを含む位置登録電波または受信レベルを含まない位置登録電波を送信する前記携帯電話機とで構成され、前記遭難者探索装置を移動させて前記遭難者に近付くときは前記位置登録シーケンスを促す電波の強さを減少させながら前記位置登録シーケンスを促す電波を発信させ、これに応答して前記携帯電話機から発信する電波を受信し、前記受信レベルまたは前記携帯電話機からの電波の強度測定手段で測定した携帯電話機からの電波の強度より、前記遭難者探索装置に対する前記携帯電話機の距離を推定することを繰り返して、前記遭難者探索装置に対する前記携帯電話機の距離および方向を探知するものである。
【０００７】
また、前記遭難者探索システムにおいて、前記遭難者探索装置は自位置検出手段と位置表示手段を備え、前記自位置検出手段により検出した自己位置と前記探知された前記遭難者探索装置に対する前記携帯電話機の方向および距離により前記遭難者の位置を前記位置表示手段に表示するように構成したものである。自位置検出手段として、ＧＰＳ（Global Positioning System)受信機等が利用でき、また、位置表示手段としてＣＤ−ＲＯＭ等によるデータベース、ＣＤ再生装置、地図表示装置等が利用できる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
この発明の実施例である携帯電話機を利用した遭難者探索装置を図面に基づいて説明する。図１はこの発明の実施例である遭難者探索装置の構成を示す構成図である。
【０００９】
図に示す１は持ち運びが可能な簡易基地局シュミレーション機能を持つ遭難者探索装置である。すなわち、遭難者探索装置１はセル域４内の探索対象の携帯電話機２や探索対象以外の携帯電話機３に対して位置登録シーケンスを実行させることができる。
【００１０】
遭難者探索装置１は以下に述べる機能を有している。
【００１１】
▲１▼移動局（探索対象の携帯電話機）が位置登録に使用するパラメータ（網Ｎｏ、国Ｎｏ、ＮｅｔＩＤ等）の送信機能。なお、網Ｎｏは地域を大きく分けた区分の番号であり、ＮｅｔＩＤは１の網Ｎｏの範囲をさらに小さく区分した番号である。
【００１２】
▲２▼移動局が位置登録してくるのに必要なシーケンスを実行する機能。
【００１３】
▲３▼移動局が送信する位置登録データ（移動局の電話番号、移動局の国情報、受信レベル（（W-CDMA)(Wideband Code Division Multiple Access) のみ）等の受信機能。
【００１４】
▲４▼電波の送信電力を任意に設定する機能。
【００１５】
▲５▼ＧＰＳ等の自位置を確認する機能。
【００１６】
▲６▼ＣＤ−ＲＯＭの地図データベース、ＣＤ再生装置および地図表示装置。
【００１７】
遭難者探索装置１は遭難者の持つ移動局（携帯電話機）の番号から、遭難者の持つ移動局が位置登録をしにくるようなパラメータ（網Ｎｏ、国Ｎｏ、ＮｅｔＩＤ等）を割り出し探索に移る。
【００１８】
探索は以下に示す手順に従って行われる。
【００１９】
（１）探索側は遭難者探索装置１を用い、移動局が位置登録に使用するデータを送信しながら移動する。
【００２０】
（２）遭難者の持つ移動局が、遭難者探索装置１の出す電波を受信し、無線接続のシーケンスを実行した後、遭難者探索装置１に対して位置登録のためのデータを送信する。
【００２１】
（３）探索側の遭難者探索装置１は遭難者の持つ移動局の位置登録データを受信する。そして、遭難者探索装置１は受信した位置登録データの電話番号や国番号によってそれを発信した移動局が遭難者の持つ移動局かそれ以外の移動局かを判定し、遭難者の持つ移動局のみを対象として以下の動作を行う。
【００２２】
（４）移動局がＰＤＣ（Personal Digital Cellular)の場合は、遭難者探索装置１が受け取る遭難側移動局の電波の受信レベルから遭難者の持つ移動局と遭難者探索装置１との距離を判定する。また、移動局がW-CDMAの場合は、移動局から送られてくる位置登録情報の内の受信レベルデータから遭難者の持つ移動局と遭難者探索装置１との距離を判定する。
【００２３】
（５）遭難者探索装置１が送信するデータの内、ＮｅｔＩＤ等の基地局ＩＤを変更し、または、電波の送信を一時停止し、再び送信する等して、遭難側の移動局に対して再度の位置登録を促す。この際、回りの局ならびに同時に捜索に参加している探索装置と干渉をしないような手順を踏む。
【００２４】
（６）探索側は遭難者の持つ移動局の位置登録用のデータを再び検証し、ＰＤＣの場合は、遭難者探索装置１が受け取る遭難側移動局の電波の受信レベルが、W-CDMAの場合は、移動局から送られてくる位置登録情報の内の受信レベルデータが夫々大きくなる方向に移動し、遭難者移動局の方向を探知する。
【００２５】
（７）このようにして得た遭難者移動局２の方向および（５）で求めた遭難者探索装置１と遭難者移動局２との距離とＧＰＳ受信機で得た自位置から地図表示装置に推定される移動局の位置を表示する。
【００２６】
（８）上記のように遭難者探索装置１を遭難側移動局２の方向に移動させながら遭難者探索装置１の送信電力を下げることにより図２に示すようにセル域４を小さくして移動局の位置を絞り込む。
【００２７】
（９）必要に応じて以上の動作を繰り返すことにより探索側は遭難者に接近することが可能であり、遭難者を捜し出すことができる。
【００２８】
実施例では遭難者探索装置１を１つ用いる例を説明したが、探索を効率よく行うために複数の探索装置を用いてもよい。その場合複数の探索装置について遭難者との距離が分かれば遭難者の位置を素早く特定することができる。
【００２９】
【発明の効果】
この発明の遭難者探索装置によれば、従来の携帯電話の位置登録シーケンスでは不可能であったサービス網の圏外にいる遭難者に対しての探索が可能であり、また、従来の固定基地局によるよりも高い精度の探索が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施例である遭難者探索装置の構成を示す構成図である。
【図２】同遭難者探索装置の作用を説明するための構成図である。
【符号の説明】
１ 遭難者探索装置
２ 探索対象の携帯電話機
３ 探索対象以外の携帯電話機
４ セル域
Claims (2)
- 位置移動可能であり遭難者の保持する携帯電話機に対して位置登録シーケンスを促す電波の発信手段と、前記電波の強さの可変手段と、携帯電話機からの受信レベルを含む位置登録電波または受信レベルを含まない位置登録電波の受信手段と、携帯電話機からの電波の強度測定手段とを備えた遭難者探索装置と、前記遭難者探索装置からの前記位置登録シーケンスを促す電波を受信すると受信レベルを含む位置登録電波または受信レベルを含まない位置登録電波を送信する前記携帯電話機とで構成され、前記遭難者探索装置を移動させて前記遭難者に近付くときは前記位置登録シーケンスを促す電波の強さを減少させながら前記位置登録シーケンスを促す電波を発信させ、これに応答して前記携帯電話機から発信する電波を受信し、前記受信レベルまたは前記携帯電話機からの電波の強度測定手段で測定した携帯電話機からの電波の強度より、前記遭難者探索装置に対する前記携帯電話機の距離を推定することを繰り返して、前記遭難者探索装置に対する前記携帯電話機の距離および方向を探知することを特徴とする携帯電話機を利用した遭難者探索ンステム。
- 前記遭難者探索装置は自位置検出手段と位置表示手段を備え、前記自位置検出手段により検出した自己位置と前記探知された前記遭難者探索装置に対する前記携帯電話機の方向および距離により前記遭難者の位置を前記位置表示手段に表示するように構成した請求項１の携帯電話機を利用した遭難者探索システム。
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Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000239299A JP3765715B2 (ja) | 2000-08-08 | 2000-08-08 | 携帯電話機を利用した遭難者探索システム。 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002058055A JP2002058055A (ja) | 2002-02-22 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP4608414B2 (ja) * | 2005-10-27 | 2011-01-12 | 株式会社野村総合研究所 | 移動体通信装置の位置特定支援装置 |
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