JP3764219B2 - ラベル貼付装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラベル片を台紙から剥離して、被貼付物にラベル片を自動的に貼付するラベル貼付装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来を図４ないし図６に基づいて説明する。
帯状の台紙１８に所定間隔でラベル片Ｌが剥離可能に仮着して、ロ−ル状に巻回したラベル連続体１９は、ラベル貼付装置（図示せず）などに装填して、所定移送路に繰り出し、図示せぬ印字部によってラベル片Ｌに日付、文字などの印字を施すとともに、図４に示した剥離部９へと移送される。
この剥離部９には剥離板６を有し、この剥離板６の先端６ａの手前に、図示せぬ立設された中フレ−ムに略垂直に、かつラベル連続体１９の移送方向と交差するように押圧棒１６を有するロ−ラ状押圧部材２４がラベル片Ｌの表面に当接可能、かつラベル連続体１９を挿通可能に設けられている。また、押圧棒１６は固定されているため回転しないものである。
中フレ−ムは、剥離板６、図示せぬ印字部などを片持式に支持するための部材である。
【０００３】
そして、剥離板６の先端６ａにおいて台紙１８の転向によりラベル片Ｌが剥離されるとともに、転向した台紙１８は、案内ロ−ラ（図示せず）によって、巻取部（図示せず）へと移送され台紙１８を巻き取る。
また、剥離されたラベル片Ｌは、剥離板６の前方に配置された吸着部１１、すなわち吸着盤１７などによって粘着面が下面になるように一時的に吸着，仮保持され、そして所定の位置にある被貼付物（図示せず）に向けて、吸着盤１７が移動またはエア−の吹付けによってラベル片Ｌを貼付するものである。
【０００４】
しかしながら、前述したロ−ラ状の押圧部材２４は、ラベル片Ｌの表面を当接可能とするものであるが、ラベル連続体１９と押圧棒１６との隙間が僅かなので、常時ラベル片Ｌを当接するものでなく、台紙１８からラベル片Ｌを剥離するときの剥離性を向上を目的としたものであるが、剥離性はやや劣るものである。
また、押圧棒１６は固定されているので、ラベル片Ｌの表面に傷をつけたり、ラベル片Ｌに転写されたインクが乾くまえに、ロ−ラ状の押圧棒２４によってラベル片Ｌの表面を当接されると、インクが筋となってラベル片Ｌの表面が汚れるなどの問題が発生するものである。
さらに，ロ−ラ状の押圧部材２４は、固定されているのでラベルの交換時に、ラベル連続体１９と押圧棒１６との隙間が僅かなので、作業が煩雑となり、ラベルの交換作業に時間が浪費するので作業効率が低下する。
【０００５】
また、他の押圧部材として図５に示したように、短冊形状の板バネ２７の一端をブロック２５に固定し、他端をラベル片Ｌの表面を押圧可能に設けた板バネ押圧部材２３がある。
この板バネ押圧部材２３は、ラベル片Ｌの表面の押圧力を調整可能にスクリュ２６を設けたものであり、また板バネ押圧部材２３を固定する取付軸２８は、一端を図示せぬ立設された中フレ−ムに略垂直に設けられるとともに、他端をブロック２５に貫通するように設けて、所望の位置でブロック２５を固定可能とするものである。この板バネ押圧部材２３についても、剥離性の向上を目的としたものがあるが、上述と同様な問題が発生するものである。
【０００６】
しかしながら、押圧部材が無いと図６に示す如く、剥離板６の先端部６ａで台紙１８が撓みながら移送されるので、ラベル片Ｌの剥離性が悪くなりラベル片Ｌが下向きにおじぎをした状態で剥離され、場合によっては台紙１８に仮着した状態で巻き取られたりするので、吸着盤１７にラベル片Ｌが正常な位置に吸着されない、またはラベル片Ｌが吸着盤１７の手前で落下するという問題が発生するものである。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような問題に鑑みラベル片の表面を傷をつけることなく、かつラベル片の表面を汚されること防止するとともに、剥離板で台紙からラベルを剥離するときのラベル片の剥離性が向上できるラベル貼付装置を提供するものである。
【０００８】
本発明は、ラベルの交換時において、押圧部材を着脱可能とすることで、ラベル交換時の煩雑な作業をすることなく、交換作業の効率を向上させるラベル貼付装置を提供するものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
帯状の台紙に所定間隔でラベル片が剥離可能に仮着されたラベル連続体を間欠的にラベル片に印字しながら移送するとともに、前記台紙を鋭角に転向する剥離手段を備えたラベル貼付装置において、前記剥離手段の剥離先端の手前に、ラベル貼付装置の外フレ−ムまたは中フレ−ムに着脱自在に設けられるとともに、ラベル片の進行方向と交差するように、ラベル片に当接して回転可能に設けたコイル状バネを有する押圧部材を具備したことを特徴とするものである。
【００１０】
したがって、コイル状バネがラベル連続体の移送と同期して回転するので、ラベルの表面に傷をつけることなく、かつインクが乾燥するまえに、ラベル片が押圧部材を通過した時においてもラベル片の表面を汚すことがない。
さらに、ラベルの交換時においても、押圧部材が着脱自在に設けられているので、交換作業の作業効率が向上する。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図１ないし図３に基づいて説明する。ただし、図４ないし図６と同様の部分には同一符号を付し、その詳細はこれを省略する。
ラベル貼付装置２２は供給部７、印字部８、剥離部９、巻取部１０、そして、ラベル片Ｌを一時的に吸着する吸着部１１、とから構成される。
供給部７は、帯状の台紙１８に所定間隔でラベル片Ｌが剥離可能に仮着したラベル連続体１９をロ−ル状に巻回されたラベル連続体１９を装填するものである。
印字部８は、受け台１２と印字機１３とから構成するとともに、印字機１３の内部には、図示しないが日付、文字などの活字と、ラベル片Ｌに転写するためのインクを染み込ませたインクリボンとが内装され、矢印のように印字機１３を上下動作することによって、ラベル片Ｌに印字する。
また剥離部９は台紙１８を鋭角に転向させてラベル片Ｌを剥離する剥離板６が設けられるとともに、剥離板６の先端部６ａの手前にラベル片Ｌの表面を押圧する押圧部材５が設けられている。
【００１２】
この押圧部材５は、磁気板１ａを設けた押圧板１と、この押圧板１の下部に押圧板１に平行に設けるとともに、コイル状バネ３が嵌通された軸２を、その両端部をスクリュウ４ａ、４ｂで保持している。
このように構成した押圧部材５を、印字部８および剥離部９などを保護する薄い化粧板、すなわち仮想線示した外フレ−ム２９に磁気板１ａを介して着脱自在に設けられている。
また、コイル状バネ３は線接触でラベル連続体１９を移送可能にラベル片Ｌの表面に当接し、かつラベル片Ｌを押圧している。
【００１３】
吸着部１１は吸着盤１７と移動機構部（図示せず）とから構成する。
吸着盤１７は、剥離部９で剥離されたラベル片Ｌを一時的にエア−の負圧によって保持するものである。
移動機構部（図示せず）は、吸着盤１７の背面側に設けられ、吸着盤１７を図示せぬ被貼付物に向けて進退可能に動作して、被貼付物にラベル片Ｌを貼付するものである。
【００１４】
ラベル貼付装置２２の供給部７から繰り出されたラベル連続体１９は、案内ロ−ラ２０、２０によって、印字部８に移送されるとともに、印字部８に配置した印字機１３と受け台１２との間を挿通し、印字信号によって印字機１３が下方に移動してラベル片Ｌを押圧することによって、日付、文字などをラベル片Ｌに印字するものである。
印字されたラベル片Ｌは、剥離部９へと移送され、剥離板６の手前に設けた押圧部材５のコイル状バネ３の押圧によって、台紙１８を鋭角に転向して、ラベル片Ｌを剥離するものである。
【００１５】
剥離されたラベル片Ｌは、剥離板６の前方に配置された吸着盤１７に一時的に吸着され、吸着盤１７の背面に配置された移動機構（図示せず）によって、被貼付物（図示せず）に向けて移動しラベル片Ｌを被貼付物に貼付する。
また、ラベル連続体１９は巻取部１０の図示せぬ巻取軸によって、台紙１８を案内ロ−ラ２１、２１によって、巻き取るとともに、ラベル連続体１９を移送するものである。 無論、巻取軸には図示せぬ駆動部の作動にともなって、巻取軸を回転可能に設けられている。
【００１６】
このように剥離板６の先端部６ａの手前に、着脱自在に設けられた押圧部材５は、コイル状バネ３がラベル片Ｌを押圧しているので、台紙１８が撓むことなく、台紙１８が鋭角に転向されるのでラベル片Ｌの剥離性が向上する。
また、コイル状バネ３がラベル片Ｌの表面をラベル片の移送と同期して回転するので、印字されたラベル片Ｌの表面をキズをつけることがなく、さらに、インクが乾燥するまえに、ラベル片Ｌが押圧部材５を通過した時においても、インクによる筋が移送方向にながれることがなく、ラベル片Ｌの表面を汚さないものである。
さらに、ラベルセット時あるいはラベル交換時においても押圧部材５は、着脱自在に設けられているので、ラベルセット時あるいはラベル交換作業の作業効率が向上するものである。
【００１７】
本発明の押圧部材５は印字部８や剥離部９を保護する外フレ−ム２９（化粧板）に磁気板１ａを介して着脱自在とする例を示したが、印字部８や剥離部９などが片持式に取り付けられている立設された中フレ−ム（図示せず）に磁気板１ａを介して、着脱可能としてもよいものである。この場合の取付板１はＬ字型の形状とするものが好ましい。無論、外フレ−ムおよび中フレ−ムは、磁気を吸着可能な部材、例えば鉄製とするものである。
なお、印字部８に印字機１３を配置した例を示したが、発熱することによってインクを溶解してラベル片Ｌに印字するサ−マルヘッドなどを使用してもよい。
なおまた、剥離部９の前方に吸着盤１７を配置した例を示したが、剥離部９の前方に押圧ロ−ラ（図示せず）を配置して、ラベル片Ｌの印字面から押圧することにより、押圧ロ−ラの下方にある被貼付物にラベル片Ｌを貼付するようにしたものでもよい。
【００１８】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明はラベル片を台紙から剥離する剥離部に、コイル状バネを回転可能に設けて、ラベル片の表面を線接触で押圧するようにしたので、台紙からラベル片を剥離するときの剥離性が向上するとともに、ラベル片の表面にキズや、インクによる汚れを防止する。
さらに、押圧部材に磁気板を設け着脱自在に、外フレ−ム或は中フレ−ムに設るので、ラベル交換時に容易に着脱でき作業効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図１】ラベル貼付装置の概略説明図である。
【図２】本発明の押圧部材の概略的に示した分解図である。
【図３】ラベル貼付装置に設けた剥離板の拡大概略図である。
【図４】従来の剥離部の概略斜視図である。
【図５】従来の剥離部の他の例を示した概略斜視図である。
【図６】従来の剥離部の作用を示した概略説明図である。
【符号の説明】
１ 押圧板
１ａ 磁気板
２ 軸
３ コイル状バネ
５ 押圧部材
６ 剥離板
６ａ 剥離板の先端部
７ 供給部
８ 印字部（印字手段）
９ 剥離部（剥離手段）
１０ 巻取部（移送手段）
１１ 吸着部（吸着手段）
１３ 印字機
１８ 帯状の台紙
１９ ラベル連続体
２２ ラベル貼付装置
２９ 外フレ−ム（化粧板）
Ｌ ラベル片

Claims (3)

1. 帯状の台紙に所定間隔でラベル片が剥離可能に仮着されたラベル連続体を間欠的に移送する移送手段と、
   ラベル片に印字する印字手段と、
   前記台紙を鋭角に転向することによりラベル片を台紙から剥離する剥離手段とを備えたラベル貼付装置において、
   前記剥離手段を保護した外フレームと、
   前記剥離手段を片持ち支持すべく立設して設けた中フレームと、
   前記剥離手段の先端部の手前に磁気を備えて着脱自在に設けられるとともに、ラベル片の進行方向と交差するように、ラベル片に当接して回転可能に設けたコイル状バネを有する押圧部材と、
   前記剥離手段の前方に、剥離されたラベル片を一時的に吸着すべく設けられた吸着手段と、を具備し、
   前記外フレームまたは中フレームを磁気を吸着可能な部材で作製し、
   前記外フレ−ムまたは中フレ−ムに対し、前記押圧部材を着脱自在としたことを特徴とするラベル貼付装置。
2. 前記剥離手段の前方に剥離されたラベル片を被貼付物に向けて押圧する押圧ロ−ラを設けたことを特徴とする請求項１記載のラベル貼付装置。
3. 前記押圧部材は、磁気を設けた押圧板の下部に前記コイル状バネを設け、前記押圧板はＬ字型にしたことを特徴とする請求項１記載のラベル貼付装置。

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