JP3750495B2 - 自動車の車体後部構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車の車体後部構造、とりわけ、リヤホイールハウスと、リヤフェンダパネルと、リヤフロアサイドパネル、およびリヤエンドパネルが集合するリヤサイド周辺部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図20〜27は従来のリヤサイド周辺部の構造を示すもので、1はリヤフロアパネルを示し、その側縁は側縁フランジ2を介してリヤホイールハウスインナ12の外面に接合してあり、後縁は後縁フランジ3を介してリヤエンドパネル4に接合してある。
【0003】
リヤフロアパネル1の後部両側には、側方へ張り出すリヤフロアサイドパネル5を接合してある。
【0004】
このリヤフロアサイドパネル5はその前縁に下向きに曲折成形した前縁フランジ6を、リヤホイールハウスインナ12の後面に重合して接合してあると共に、後縁に下向きに曲折成形した後縁フランジ7をリヤエンドパネル4に重合して接合してある。
【0005】
リヤフロアサイドパネル5の車幅方向外側の縁部には下方に延びる立壁部8を形成してある。
【0006】
この立壁部8はその前縁に内側に向けて曲折成形した前縁フランジ9をリヤホイールハウスアウタ13の下端部後縁に内側に向けて曲折成形した後縁フランジ16に重合して接合してあると共に、後縁に内側に向けて曲折成形した後縁フランジ10をリヤエンドパネル4の側縁に重合して接合してある。
【0007】
リヤホイールハウス11はリヤホイールハウスインナ12およびリヤホイールハウスアウタ13の合わせフランジ14,15を車幅方向に重合して接合してボックス状に構成されるが、造形上の理由によってリヤホイールハウスアウタ13の後面はリヤホイールハウスインナ12の後面よりも後方へオフセットして形成され、また、該リヤホイールハウスアウタ13の後部の下端部はリヤホイールハウスインナ12の下端部よりも下方に突出して形成してあり、この突出した下端部の後縁に前述の後縁フランジ16を合わせフランジ15とほぼ90度向きを変えて曲折成形してある。
【0008】
リヤホイールハウス11は図24に示すように、予めリヤフェンダパネル17に組付けてリヤボデイサイドB・Sを構成し、また、リヤエンドパネル4は図23に示すように、予めリヤフロアパネル1およびリヤフロアサイドパネル5に接合してリヤフロアアッセンブリF・Aを構成し、このリヤフロアアッセンブリF・Aに対してリヤボデイサイドB・Sを車幅方向に突き合わせて、それらの突き合わせ部分において接合して組付けられる。
【0009】
また、前記リヤホイールハウスインナ12とリヤホイールハウスアウタ13の後側部の合わせフランジ14,15の接合部と、リヤフロアサイドパネル5の立壁部8とに前傾状に跨ってリヤフロアサイドエクステンション19を接合配置して補強し、リヤサスペンション入力や車体後部の捩れ荷重又は曲げ荷重に対抗し得るようにしてある(特開平9−328081号公報参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述のリヤフロアサイドエクステンション19は車体組立の効率上、リヤフロアアッセンブリF・A又はリヤボデイサイドB・Sの何れか一方にサブアッセンブリされるが、該リヤフロアサイドエクステンション19の前端をリヤホイールハウス11の後側部における合わせフランジ14,15の接合部に接合してリヤボデイサイドB・Sにサブアッセンブリすると、前記合わせフランジ14,15の接合部とリヤフロアサイドエクステンション19の前端との接合面積が比較的小さく、サブアッセンブリ状態でリヤフロアサイドエクステンション19が振らついて不安定となってしまうことから、接合面積を十分に大きくとれるリヤフロアサイドパネル5の立壁部8にリヤフロアサイドエクステンション19の後端部を接合して、リヤフロアアッセンブリF・Aにサブアッセンブリするようにしている。
【0011】
このようにリヤフロアサイドエクステンション19を前記立壁部8に接合配置してあると、リヤフロアアッセンブリF・AとリヤボデイサイドB・Sとの組付時に、リヤフロアサイドエクステンション19の前端をリヤホイールハウス11の後側部の合わせフランジ14,15の接合部に重合して、図外のスポットガンによって車幅方向にスポット溶接することになるが、リヤフロアアッセンブリF・Aには予めリヤエンドパネル4を接合配置してあることから、これらリヤフロアサイドエクステンション19とリヤエンドパネル4との間にスポットガンによる作業空間を確保するためには、該リヤフロアサイドエクステンション19を極力立壁部8の前側寄りに配置しなければならない。
【0012】
このため、リヤフロアサイドエクステンション19が短冊状にプレート幅が狭く制約されてしまい、該リヤフロアサイドエクステンション19による補強効果が低減されてしまう。
【0013】
また、リヤフェンダパネル17の後部の下側部には車室内換気のためドラフター開口部18が形成されているが、前述のようにリヤフロアサイドエクステンション19の配設位置がリヤフロアサイドパネル5の立壁部8の前側寄りに規制されるため、図25の斜線で示すように側方投影面でリヤフロアサイドエクステンション19の後縁と、ドラフター開口部18の後部上側コーナー部分との間に隙間Sが生じて遮音性が悪くなってしまう。
【0014】
更に、前記立壁部8の上縁と合わせフランジ14,15の接合部との継ぎ目部分Pには他の継目部分と同様にペイントシールが施されるが、該継目部分Pは非接合状態となっていると共に、リヤフロアサイドパネル5の前縁フランジ6と立壁部8の前縁フランジ9の接合部分が上下方向及び前後方向にオフセットしていて前記継目部分Pに撓みが生じてペイントシールが剥がれ易くなってしまう。
【0015】
また、立壁部8の前縁フランジ9の上縁基部には、後縁フランジ10と7との連設部、およびリヤホイールハウスアウタ13の合わせフランジ15と後縁フランジ16との連設部に設けた亀裂防止用のノッチ23,22と同様に半円状のノッチ21が設けられ、立壁部8の前縁とリヤホイールハウスアウタ13の後縁との接続部分ではこれらノッチ21,22が対向して円孔が生じ、該円孔にもペイントシールが施されて閉塞されるのであるが、前記継目部分Pでの撓み発生の影響で該円孔部分のペイントシールも剥がれ易くなって、立壁部8の前部上側周りのペイントシール性が悪くなってしまう。
【0016】
そこで、本発明は接合作業に影響を及ぼすことなくリヤフロアサイドエクステンションを上下方向および前後方向に拡大できてリヤサイド部の補強効果を高められると共に、リヤフロアサイドパネルの前側上縁部分の接合剛性,ペイントシール性を高めることができ、しかも、ドラフター開口部周りの遮音性を高めることもできる自動車の車体後部構造を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にあっては、リヤフロアパネルの側部に接合配置したリヤフロアサイドパネルの前縁フランジをリヤホイールハウスインナの後面に重合して接合すると共に、該リヤフロアサイドパネルの後縁フランジをリヤエンドパネルの側縁とリヤフェンダパネルの後縁とに重合して接合し、かつ、リヤホイールハウスインナとリヤホイールハウスアウタの後側部の合わせフランジの接合部と、リヤフロアサイドパネルの車幅方向外側の立壁部とに跨ってリヤフロアサイドエクステンションを接合配置して補強した構造において、
前記リヤフロアサイドエクステンションをリヤホイールハウスアウタの下端位置まで上下方向に拡大成形すると共に、前記立壁部の前,後端に亘る幅に前後方向に拡大成形して、
該リヤフロアサイドエクステンションの前縁部を前記合わせフランジの接合部に接合して、リヤホイールハウスとリヤフェンダパネルとを組付けたリヤボデイサイドにサブアッセンブリし、
該リヤボデイサイドと、リヤフロアパネルにリヤエンドパネルを組付けたリヤフロアアッセンブリとの組付時に、リヤフロアサイドエクステンションとリヤフロアサイドパネルの立壁部とを重合して、リヤフェンダパネルに設けたドラフター開口部を通して車幅方向に接合したことを特徴としている。
【0018】
請求項2の発明にあっては、請求項1に記載のリヤホイールハウスアウタの後側部の合わせフランジを、該リヤホイールハウスアウタの下端にまで延設し、リヤフロアサイドエクステンションの前縁部を該リヤホイールハウスアウタの合わせフランジの下端に亘って重合して接合したことを特徴としている。
【0019】
請求項3の発明にあっては、請求項1に記載のリヤフロアサイドエクステンションの前縁下端部に前縁フランジを前方に張り出して延設し、該前縁フランジをリヤホイールハウスアウタの後面下端部に重合して接合したことを特徴としている。
【0020】
請求項4の発明にあっては、請求項1〜3に記載のリヤフロアサイドパネルの立壁部を、該リヤフロアサイドパネルの前,後縁フランジとほぼ同じ上下幅に形成し、リヤフェンダパネルの下端部をリヤフロアサイドエクステンションの下端部に重合して接合したことを特徴としている。
【0021】
請求項5の発明にあっては、請求項1〜4に記載のリヤフロアサイドエクステンションの後縁に、上下端部に亘って後縁フランジを延設し、該後縁フランジをリヤエンドパネルの側縁とリヤフェンダパネルの後縁とに重合して接合したことを特徴としている。
【0022】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、リヤフロアサイドエクステンションはリヤホイールハウスアウタの下端位置まで上下方向に拡大成形してあると共に、リヤフロアサイドパネルの立壁部の前,後端に亘る幅に前後方向に拡大成形してあるため、該リヤフロアサイドエクステンションによるリヤサイド部の補強効果を一段と高めることができると共に、側方投影面でリヤフェンダパネルのドラフター開口部を該リヤフロアサイドエクステンションで覆うことができて遮音性を高めることができる。
【0023】
また、このリヤフロアサイドエクステンションはその前縁部をリヤホイールハウスの後側部の合わせフランジの接合部に接合して、リヤボデイサイドにサブアッセンブリしてあって、リヤボデイサイドとリヤフロアアッセンブリとの組付時に、リヤフロアサイドエクステンションとリヤフロアサイドパネルの立壁部とを重合して、リヤフェンダパネルのドラフター開口部を通して車幅方向に接合してあるため、リヤフロアサイドエクステンションを前後方向に拡大成形してあっても、従来のようにリヤエンドパネルが該リヤフロアサイドエクステンションの接合作業の邪魔になることはなく、組付作業を容易に行うことができる。
【0024】
また、該リヤフロアサイドエクステンションを前記立壁部の前,後端に亘って接合でき、かつ、該立壁部の前端部分も前記合わせフランジの接合部に車幅方向に接合できるため、リヤフロアサイドパネルの前側上縁の接合剛性を高められると共に、その継目部分に施されるペイントシールの剥がれを生じることがなくペイントシール性を高めることもできる。
【0025】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、リヤホイールハウスアウタの合わせフランジを、該リヤホイールハウスアウタの下端にまで延設して、リヤフロアサイドエクステンションの前縁部を該リヤホイールハウスアウタの合わせフランジの下端に亘って接合してあるため、リヤフロアサイドエクステンションの接合剛性を高められてリヤボデイサイドにサブアッセンブリした状態での支持安定性を向上できると共に、該リヤフロアサイドエクステンションによるリヤサイド部の補強効果をより一層高めることができる。
【0026】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、リヤフロアサイドエクステンションの前端下縁部に前方に張り出して延設した前縁フランジを、リヤホイールハウスアウタの後面下端部に接合して接合面積を大きく確保できるようにしてあるため、該リヤフロアサイドエクステンションの接合剛性を高められて、リヤボデイサイドにサブアッセンブリした状態での支持安定性を向上できると共に、該リヤフロアサイドエクステンションによるリヤサイド部の補強効果をより一層高めることができる。
【0027】
また、合わせフランジの下方に後縁フランジを車幅方向内側に向けて曲折成形した従来のリヤホイールハウスアウタを利用することができて、コスト的に有利に得ることができる。
【0028】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3の発明の効果に加えて、リヤフロアサイドパネルを小型にすることができて部品管理および組付作業を容易に行うことができ、そして、リヤフロアサイドエクステンションの下端部とリヤフェンダパネルの下端部とを接合してあるため、リヤボデイサイドにサブアッセンブリした状態での該リヤフロアサイドエクステンションの支持安定性を更に向上することができると共に、リヤフロアサイドパネルの立壁部に替えて該リヤフロアサイドエクステンションをリヤフェンダパネルに接合してあるので、リヤサイド部の強度剛性を十分に確保することができる。
【0029】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4の発明の効果に加えて、リヤフロアサイドエクステンションの後縁フランジを、リヤエンドパネルの側縁とリヤフェンダパネルの後縁とに重合して接合してあるため、該リヤフロアサイドエクステンションによるリヤサイド部の補強効果を更に高めることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて前記従来の構成と同一部分に同一符号を付して詳述する。
【0031】
図1〜12において、リヤフロアアッセンブリF・Aはリヤフロアパネル1と、リヤフロアパネル1の後部両側に上下方向に重合してスポット溶接により接合されて側方へ張り出すリヤフロアサイドパネル5と、リヤフロアパネル1の後縁フランジ3に重合してスポット溶接により接合したリヤエンドパネル4とを備えている(図4参照)。
【0032】
リヤフロアパネル1の側縁には図2,4に示すように、後述するリヤホイールハウスインナ12の外面形状に沿って側縁フランジ2を上向きに曲折成形してあり、リヤフロアサイドパネル5の前縁には、この側縁フランジ2の側方延長上においてリヤホイールハウスインナ12の後面形状に沿って前縁フランジ6を下向きに曲折成形してある。
【0033】
また、リヤフロアサイドパネル5の後縁には、リヤフロアパネル1の後縁フランジ3の側方延長上においてリヤエンドパネル4の側部形状に沿って後縁フランジ7を下向きに曲折成形してあり、該後縁フランジ7をリヤエンドパネル4の側部に重合してスポット溶接により接合してある(図4参照)。
【0034】
このリヤフロアサイドパネル5の車幅方向外側の側縁には立壁部8を下向きに曲折成形してあり、本実施形態では該立壁部8を前縁フランジ6および後縁フランジ7とほぼ同じ上下幅に短く形成してある。
【0035】
リヤホイールハウス11は、リヤホイールハウスインナ12およびリヤホイールハウスアウタ13の合わせフランジ14,15を車幅方向に重合して接合してボックス状に構成され、該リヤホイールハウス11は予めリヤフェンダパネル17に組付けてリヤボデイサイドB・Sを構成している(図5参照)。
【0036】
このリヤホイールハウス11は造形上の理由により図8に示すように、リヤホイールハウスアウタ13の後面をリヤホイールハウスインナ12の後面よりも後方へオフセットして形成してあると共に、図3に示すように該リヤホイールハウスアウタ13の後部の下端部をリヤホイールハウスインナ12の下端部よりも下方に突出して形成してあり、本実施形態では該リヤホイールハウスアウタ13の後側部の合わせフランジ15を図10にも示すように、該リヤホイールハウスアウタ13の下端にまで延設してある。
【0037】
前述のリヤフロアアッセンブリF・AとリヤボデイサイドB・Sは、車体組立ラインにおいて車幅方向に突き合わせて、リヤフロアパネル1の側縁フランジ2とリヤフロアサイドパネル5の前縁フランジ6とを、対応するリヤホイールハウスインナ12の側面と後面とに重合してスポット溶接により接合すると共に、リヤフェンダパネル17の後縁をリヤエンドパネル4の側縁に重合してスポット溶接により接合して組付けられる。
【0038】
前記リヤホイールハウスインナ12とリヤホイールハウスアウタ13の後側部の合わせフランジ14,15の接合部と、リヤフロアサイドパネル5の立壁部8とに跨って図1に示すようにリヤフロアサイドエクステンション29を接合配置して補強し、リヤサスペンション入力や車体後部の捩れ荷重又は曲げ荷重に対抗し得るようにしてある。
【0039】
リヤフロアサイドエクステンション29は、前記従来のリヤフロアサイドエクステンション19と比較して、リヤホイールハウスアウタ13の下端位置まで上下方向に拡大成形してあると共に、リヤフロアサイドパネル5の立壁部8の前,後端に亘る幅に前後方向に拡大成形してある。
【0040】
このリヤフロアサイドエクステンション29は、その前縁部をリヤホイールハウスインナ12とリヤホイールハウスアウタ13の合わせフランジ14,15の接合部から該リヤホイールハウスアウタ13の合わせフランジ15の下端に亘って重合してスポット溶接により接合すると共に、該リヤフロアサイドエクステンション29の下端部をリヤフェンダパネル17の下端部に重合してスポット溶接により接合して、リヤボデイサイドB・Sにサブアッセンブリしてある。
【0041】
そして、前記車体組立ラインにおけるリヤフロアアッセンブリF・AとリヤボデイサイドB・Sとの組付時において、リヤフロアサイドエクステンション29をリヤフロアサイドパネル5の立壁部8に重合し、図7,8および11に示すようにリヤフェンダパネル17に設けたドラフター開口部18を通して図外のスポットガンにより車幅方向にスポット溶接して接合してある。
【0042】
また、本実施形態にあっては前記リヤフロアサイドエクステンション29の後縁に、上下端に亘って後縁フランジ30を延設してあり、該後縁フランジ30をリヤエンドパネル4の側縁とリヤフェンダパネル17の後縁に重合してスポット溶接により接合してある(図8参照)。
【0043】
以上の実施形態の構造によれば、リヤフロアサイドエクステンション29は、リヤホイールハウスアウタ13の下端位置まで上下方向に拡大成形してあると共に、リヤフロアサイドパネル5の立壁部8の前,後端に亘る幅に前後方向に拡大成形してあるため、該リヤフロアサイドエクステンション29によるリヤサイド部の補強効果を一段と高めることができると共に、図6に示すように側方投影面でリヤフェンダパネル17のドラフター開口部18を、該リヤフロアサイドエクステンション29で覆うことができて遮音性を高めることができる。
【0044】
また、このリヤフロアサイドエクステンション29はその前縁部をリヤホイールハウス11の後側部の合わせフランジ14,15の接合部に接合して、リヤボデイサイドB・Sにサブアッセンブリしてあって、リヤボデイサイドB・SとリヤフロアアッセンブリF・Aとの組付時に、リヤフロアサイドエクステンション29とリヤフロアサイドパネル5の立壁部8とを重合して、リヤフェンダパネル17のドラフター開口部18を通して車幅方向に接合してあるため、リヤフロアサイドエクステンション29を前後方向に拡大成形してあっても、従来のようにリヤエンドパネル4が該リヤフロアサイドエクステンション29の接合作業の邪魔になることはなく、組付作業を容易に行うことができる。
【0045】
また、該リヤフロアサイドエクステンション29を前記立壁部8の前,後端に亘って接合でき、かつ、該立壁部8の前端部分も前記ドラフター開口部18を通して前記合わせフランジ14,15の接合部に車幅方向に接合できるため、リヤフロアサイドパネル5の前側上縁の接合剛性を高められると共に、その継目部分に施されるペイントシールの剥がれを生じることがなくペイントシール性を高めることができる。
【0046】
ここで、とくに本実施形態にあってはリヤホイールハウスアウタ13の合わせフランジ15を、該リヤホイールハウスアウタ13の下端にまで延設して、リヤフロアサイドエクステンション29の前縁部を該リヤホイールハウスアウタ13の合わせフランジ15の下端に亘って接合してあるため、リヤフロアサイドエクステンション29の接合剛性を高められてリヤボデイサイドB・Sにサブアッセンブリした状態での支持安定性を向上できると共に、該リヤフロアサイドエクステンション29によるリヤサイド部の補強効果をより一層高めることができる。
【0047】
また、前記リヤフロアサイドパネル5の立壁部8は、該リヤフロアサイドパネル5の前縁フランジ6および後縁フランジ7とほぼ同じ上下幅に短く形成してあるため、リヤフロアサイドパネル5を小型にすることができて部品管理および組付作業を容易に行うことができ、そして、リヤフロアサイドエクステンション29の下端部とリヤフェンダパネル17の下端部とを接合してあるため、リヤボデイサイドB・Sにサブアッセンブリした状態での該リヤフロアサイドエクステンション29の支持安定性を更に向上することができると共に、リヤフロアサイドパネル5の立壁部8に替えて該リヤフロアサイドエクステンション29をリヤフェンダパネル17に接合してあるので、リヤサイド部の強度剛性を十分に確保することができる。
【0048】
更に、リヤフロアサイドエクステンション29の後縁フランジ30を、リヤエンドパネル4の側縁とリヤフェンダパネル17の後縁とに重合して接合してあるため、該リヤフロアサイドエクステンション29によるリヤサイド部の補強効果を更に高めることができる。
【0049】
図13〜19は本発明の第2実施形態を示すもので、本実施形態にあってはリヤフロアサイドエクステンション29の前縁下端部に、前方に張り出す前縁フランジ31を延設し、この前縁フランジ31をリヤホイールハウスアウタ13の後面下端部に重合してスポット溶接により接合してある。
【0050】
この第2実施形態によれば、前述のようにリヤフロアサイドエクステンション29の前縁下端部に延設した前縁フランジを、リヤホイールハウスアウタ13の後面下端部に接合して接合面積を大きく確保できるようにしてあるため、該リヤフロアサイドエクステンション29の接合剛性を高められて、リヤボデイサイドB・Sにサブアッセンブリした状態での支持安定性を向上できると共に、該リヤフロアサイドエクステンション29によるリヤサイド部の補強効果をより一層高めることができる。
【0051】
また、合わせフランジ15の下方にノッチ22を境にして後縁フランジ16を車幅方向内側に向けて曲折成形した従来のリヤホイールハウスアウタ13を用いた場合でも、該後縁フランジ16が前記リヤフロアサイドエクステンション29の前縁下端部の前縁フランジ31の接合に邪魔になることがなく、しかも、ノッチ22および後縁フランジ16がこの前縁フランジ31の車幅方向内側に隠れてノッチ22の露出をなくすことができ、従って、大型部品のリヤホイールハウスアウタ13を従来のものと共用できるためコスト的に有利に得ることができる。
【0052】
なお、前記実施形態ではリヤホイールハウスインナ12の後面とリヤホイールハウスアウタ13の後面とが前後方向にオフセットしたものを例示したが、これらリヤホイールハウスインナ12,リヤホイールハウスアウタ13の後面が前後方向にオフセットしていないものに本発明を適用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるリヤホイールハウスとリヤフロアパネルとの接合部周りを示す斜視図。
【図2】本発明の第1実施形態におけるリヤフロアパネルとリヤフロアサイドパネルとの接合状態を示す斜視図。
【図3】本発明の第1実施形態におけるリヤホイールハウスとリヤフロアサイドエクステンションとの接合状態を示す斜視図。
【図4】本発明の第1実施形態におけるリヤフロアアッセンブリを示す斜視図。
【図5】本発明の第1実施形態におけるリヤボデイサイドを示す斜視図。
【図6】本発明の第1実施形態におけるリヤボデイサイドの側面図。
【図7】図6のA−A線に沿う断面図。
【図8】図6のB−B線に沿う断面図。
【図9】本発明の第1実施形態におけるリヤホイールハウスインナの斜視図。
【図10】本発明の第1実施形態におけるリヤホイールハウスアウタの斜視図。
【図11】本発明の第1実施形態におけるリヤフェンダパネルの斜視図。
【図12】本発明の第1実施形態におけるリヤエンドパネルの斜視図。
【図13】本発明の第2実施形態におけるリヤホイールハウスとリヤフロアパネルとの接合部周りを示す斜視図。
【図14】本発明の第2実施形態におけるリヤホイールハウスとリヤフロアサイドエクステンションとの接合状態を示す斜視図。
【図15】本発明の第2実施形態におけるリヤボデイサイドを示す斜視図。
【図16】本発明の第2実施形態におけるリヤボデイサイドの側面図。
【図17】図16のC−C線に沿う断面図。
【図18】本発明の第2実施形態におけるリヤホイールハウスアウタの斜視図。
【図19】本発明の第2実施形態におけるリヤフロアサイドエクステンションを示す斜視図。
【図20】従来の構造におけるリヤホイールハウスとリヤフロアパネルとの接合部周りを示す斜視図。
【図21】従来の構造におけるリヤフロアパネルとリヤフロアサイドパネルとの接合状態を示す斜視図。
【図22】従来の構造におけるリヤホイールハウスを示す斜視図。
【図23】従来の構造におけるリヤフロアアッセンブリを示す斜視図。
【図24】従来の構造におけるリヤボデイサイドを示す斜視図。
【図25】従来の構造におけるリヤボデイサイドの側面図。
【図26】図25のD−D線に沿う断面図。
【図27】図25のE−E線に沿う断面図。
【符号の説明】
1 リヤフロアパネル
4 リヤエンドパネル
5 リヤフロアサイドパネル
6 リヤフロアサイドパネルの前縁フランジ
7 リヤフロアサイドパネルの後縁フランジ
8 立壁部
11 リヤホイールハウス
12 リヤホイールハウスインナ
13 リヤホイールハウスアウタ
14 リヤホイールハウスインナの合わせフランジ
15 リヤホイールハウスアウタの合わせフランジ
17 リヤフェンダパネル
18 ドラフター開口部
29 リヤフロアサイドエクステンション
30 リヤフロアサイドエクステンションの後縁フランジ
31 リヤフロアサイドエクステンションの前縁フランジ
F・A リヤフロアアッセンブリ
B・S リヤボデイサイド
Claims (5)
- リヤフロアパネルの側部に接合配置したリヤフロアサイドパネルの前縁フランジをリヤホイールハウスインナの後面に重合して接合すると共に、該リヤフロアサイドパネルの後縁フランジをリヤエンドパネルの側縁とリヤフェンダパネルの後縁とに重合して接合し、かつ、リヤホイールハウスインナとリヤホイールハウスアウタの後側部の合わせフランジの接合部と、リヤフロアサイドパネルの車幅方向外側の立壁部とに跨ってリヤフロアサイドエクステンションを接合配置して補強した構造において、
前記リヤフロアサイドエクステンションをリヤホイールハウスアウタの下端位置まで上下方向に拡大成形すると共に、前記立壁部の前,後端に亘る幅に前後方向に拡大成形して、
該リヤフロアサイドエクステンションの前縁部を前記合わせフランジの接合部に接合して、リヤホイールハウスとリヤフェンダパネルとを組付けたリヤボデイサイドにサブアッセンブリし、
該リヤボデイサイドと、リヤフロアパネルにリヤエンドパネルを組付けたリヤフロアアッセンブリとの組付時に、リヤフロアサイドエクステンションとリヤフロアサイドパネルの立壁部とを重合して、リヤフェンダパネルに設けたドラフター開口部を通して車幅方向に接合したことを特徴とする自動車の車体後部構造。 - リヤホイールハウスアウタの後側部の合わせフランジを、該リヤホイールハウスアウタの下端にまで延設し、リヤフロアサイドエクステンションの前縁部を該リヤホイールハウスアウタの合わせフランジの下端に亘って重合して接合したことを特徴とする請求項1に記載の自動車の車体後部構造。
- リヤフロアサイドエクステンションの前縁下端部に前縁フランジを前方に張り出して延設し、該前縁フランジをリヤホイールハウスアウタの後面下端部に重合して接合したことを特徴とする請求項1に記載の自動車の車体後部構造。
- リヤフロアサイドパネルの立壁部を、該リヤフロアサイドパネルの前,後縁フランジとほぼ同じ上下幅に形成し、リヤフェンダパネルの下端部をリヤフロアサイドエクステンションの下端部に重合して接合したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の自動車の車体後部構造。
- リヤフロアサイドエクステンションの後縁に、上下端部に亘って後縁フランジを延設し、該後縁フランジをリヤエンドパネルの側縁とリヤフェンダパネルの後縁とに重合して接合したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の自動車の車体後部構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000211349A JP3750495B2 (ja) | 2000-07-12 | 2000-07-12 | 自動車の車体後部構造 |
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