JP3744756B2 - リードフレームの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄板条材にプレスによる打ち抜き加工を行ってリードフレームの所要パターンを形成するリードフレームの製造方法に関し、特に、リードフレームの所要パターンを形成する過程で発生した幅方向の反りを、中間工程で矯正加工するリードフレームの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、リードフレームは、薄板条材にプレスによる打ち抜き加工を行って所要パターンを形成している。このプレスによって上方からパンチを打ち込んで打ち抜くとき、薄板条材は長手方向の両端が上向きにめくれ上がるような縦方向の反り(Bow)が生じる傾向と、幅方向の両端がめくれ上がるような幅方向の反り(Cross Bow)が生じる傾向がある。これらの反りは半導体パッケージの組み立て時のワイヤーボンディング等の工程で不良を発生する原因となるので、プレスによる打ち抜き加工の後に、複数のローラーの間を通して平滑な状態を形成するレベラーによって縦方向の反りを矯正している。
【0003】
幅方向の反りについては、例えば特開昭59−123254号公報に開示されているように、薄板条材の幅方向の両端部を把持し、幅方向の中間部を持ち上げて幅方向に張力を加え、反りを矯正する方法がある。また、薄板条材を挟持押圧するダイ及びパンチのいずれかに多数の凸型突起を設けて、凸型突起を薄板条材に形成された所要パターンのインナーリードやアウターリード等のリードを相互に連接するタイバー等を押圧して反りを矯正する方法がある。さらに、複数の凹溝が形成された上型と、その凹溝に対向する位置に凸型突起を形成した下型を用意し、凹溝と凸型突起との間に薄板条材を挟んで上型と下型によって薄板条材に形成されたタイバー等を押圧して反りを矯正する方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方法では、縦方向の反りについてはレベラーによってほぼ満足する結果が得られているが、幅方向の反りについてはまだ解決すべき問題がある。すなわち、薄板条材の幅方向に張力を加えて反りを矯正する場合、リードフレームの厚さが極めて薄くなると共に、パターンピッチが狭くなると、矯正のための張力によって所要パターン内で局部的に応力が大きくなる。そのため、例えば所要パターンの中央に設けられるチップ搭載部を4箇所で支持する幅が0.1〜0.3mm程度の細い支持部など、剛性が低い部分では破損する箇所が発生することがあった。
また、凸型突起によって薄板条材を押圧して幅方向の反りを矯正する場合、タイバー等に凸型突起によって押圧された痕が生じ、パッケージを形成する樹脂封止の際に、封止樹脂の漏れが発生するという問題があった。さらに、半導体装置が小型化されて、リードフレームの厚さが極めて薄くなったり、パターンピッチが例えば0.1mm程度に狭くなると、凹溝と凸型突起とによって押圧することが困難になるという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、所要パターン内で局部的な破損やリードフレームに押圧痕を発生させることなく、極薄材や狭いピッチのリードフレームでも幅方向の反りを矯正可能なリードフレームの製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明に係るリードフレームの製造方法は、薄板条材に打ち抜き加工を施してフレーム部に支持された所要パターンを有するリードフレームを形成する際に、打ち抜きによって除去する抜き領域内の一部を抜き残し部として残す第1の打ち抜き加工を行って、所要パターンの領域内に矯正加工のための張力によって生じる応力が薄板条材の許容応力を超えないようにした形状の未完パターンを形成し、未完パターンに幅方向の張力を加えて幅方向の反りを除去する矯正加工を行い、矯正加工の後に未完パターンの抜き残し部を第2の打ち抜き加工により除去して前記所要パターンを形成する。
【0006】
これにより、打ち抜き加工のときに、例えば所要パターンの一部であるチップ搭載部とインナーリードとの間を抜き残し部として打ち抜かずに残す第1の打ち抜き加工を行って未完パターンを形成し、この未完パターンの幅方向に対して直交する断面の総面積を所要パターンの場合より大きくし、幅方向に加える矯正のための張力によって未完パターンに生じる応力が薄板条材の許容応力、例えば弾性限界を超えない応力になる形状とする。この状態で、矯正加工により未完パターンに張力を加えたときに、チップ搭載部とインナーリードとの間の断面積が大きくなっているので、未完パターンに生じる応力は薄板条材の許容応力より小さくなる。したがって、リードフレームの厚さが極めて薄くなると共に、所要パターンのパターンピッチが狭くなっても、未完パターンが局部的に破損することを防止できる。
【0007】
本発明に係るリードフレームの製造方法において、矯正加工は、未完パターンの幅方向の両フレーム部を押圧挟持し、未完パターンを所定の曲率半径を有する扇形状輪郭部を備えたベンダーの扇形状輪郭部の表面に押しつけて未完パターンに張力を加えるようにしてもよい。
この場合、未完パターンは所定の曲率半径(例えば100mm程度)を有する滑らかな表面の扇形状輪郭部に沿って押圧されれるので、未完パターンの押圧領域には扇形状輪郭部の円弧の長さとその弦の長さの差だけ引っ張られる張力が生じ、未完パターンの領域に局部的な応力が生じたり、押圧痕が残ることがない。
ここで、ベンダーは扇形状輪郭部の頂点が幅方向の中心にくるようにしてもよい。
この場合、リードフレームの幅方向に生じる反りが幅方向の中心に対して対称的に生じたとき、幅方向に均等に張力が作用し、反りが正しく矯正される。
【0008】
また、ベンダーは扇形状輪郭部の頂点が幅方向の中心から偏心した位置にくるようにしてもよい。
この場合、リードフレームの幅方向に生じる反りが幅方向の中心に対して偏心した状態で生じたとき、扇形状輪郭部の頂点を幅方向の中心から反り側に偏心した位置に合わせて形成することにより、偏心した状態の反りでも幅方向に均等に張力が作用し、反りが正しく矯正される。
ここで、本発明に係るリードフレームの製造方法において、ベンダーの扇形状輪郭部の表面に押しつける未完パターンの押圧領域は、少なくとも未完パターンのリードを相互に連接するタイバーを含む領域であってもよい。
この場合、幅方向に生じる反りは主にリードフレームの幅方向に延びた、曲げ剛性の強いタイバーに生じることが多いので、矯正加工の張力をタイバーを含む押圧領域に加えることにより効果的に反りを矯正することが可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1(A)、(B)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置の矯正動作前及び矯正動作中の側断面図、図2は同矯正装置の平面図、図3(A)、(B)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法によって加工される所要パターンの平面図、同要部拡大平面図、図4(A)、(B)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置の正断面図、同リードフレームの製造方法によって加工される未完パターンの平面図、図5(A)、(B)はそれぞれ本発明の第2の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置の正断面図、同リードフレームの製造方法によって加工される未完パターンの平面図、図6(A)、(B)はそれぞれ本発明の第3の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置の正断面図、同リードフレームの製造方法によって加工される未完パターンの平面図、図7(A)、(B)はそれぞれ本発明の第4の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置の矯正動作前及び矯正動作中の側断面図、図8(A)、(B)はそれぞれ本発明の第5の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置の正断面図、同リードフレームの製造方法によって加工される未完パターンの平面図である。
【0010】
図1(A)、(B)、図2に示すように、本発明の第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置10は、銅系合金や鉄系合金などからなる薄板条材11にプレス打ち抜き加工を行って、図3に示した製品となるリードフレーム12の幅方向両側のフレーム部13に連接(支持)された所要パターン20を形成する過程で、幅方向にめくれ上がった反りを逆方向に塑性変形させて、反りを矯正するものである。なお、リードフレーム12は両方のフレーム部13をつなぐつなぎ部14が設けられ、隣り合う所要パターン20のつなぎ部14の間には幅方向に直線状に伸びて、両端がフレーム部13の一部を切り欠くスリット15が設けられている。所要パターン20には、つなぎ部14から内側に延びる複数のアウターリード21が形成され、その内側にタイバー22を介して連接されたインナーリード23が形成され、その内側に支持部24によってタイバー22の端部に連接されたチップ搭載部25が形成されている。
【0011】
矯正装置10は、凹部31を設けた下型30を有し、凹部31には平面視して所要パターン20の領域の大きさを有するブロック状のベンダー40を嵌入させて、このベンダー40をワッシャー32を介してボルト33により凹部31の底面に着脱可能に固定している。ベンダー40は、下型30の上面30aから上面が上方に突出する扇形状輪郭部41を備えており、扇形状輪郭部41の上面は所定の曲率半径を有する曲面となっている。なお、扇形状輪郭部41の曲率半径は薄板条材11の材質や厚み、反りの程度によって実験的に求められる(例えばリードフレーム12の幅が30mm程度であれば曲率半径を60〜120mm程度にしている)。扇形状輪郭部41はベンダー40の図2に示す横方向(リードフレーム12の長手方向)の両側に配置され、リードフレーム12の少なくとも所要パターン20のインナーリード23を相互に接続するタイバー22とつなぎ部14とを含む領域を備えている。両側の扇形状輪郭部41の間には扇形状輪郭部41より高さが低い逃げ部42が形成されている。なお、扇形状輪郭部41の頂点は幅方向の中心の位置に配置されている。
【0012】
凹部31の幅方向の両側には凹部31の底面より高い位置に段付き部34が形成され、ベンダー40の側面と段付き部34によって上方に開口する摺動溝35が形成されている。摺動溝35の中には上面が平板状のクランプ下部材51が上下に摺動し得るように嵌合され、段付き部34に設けたバネ座部37に位置決めされたバネ36によって、クランプ下部材51を下型30の上面30aより突出するように支持されている。クランプ下部材51の上方には、クランプ下部材51の上面に対向する平板状の下面を有するクランプ上部材52がプレス機(図示しない)によって昇降し得るように設けられている。したがって図4(B)に示すように、クランプ上部材52が下降したとき、クランプ下部材51とクランプ上部材52との間にリードフレーム12のフレーム部13を挟持するクランプ領域53を形成する。
クランプ下部材51とクランプ上部材52とによってフレーム部13を押圧挟持した状態でクランプ上部材52を下方に押し下げると、リードフレーム12の両側のフレーム部13の間の扇形状輪郭部41に対向する押圧領域26(所要パターン20のインナーリード23を相互に接続するタイバー22とつなぎ部14とを含む領域)は相対的に扇形状輪郭部41によって押し上げられる。
【0013】
ここで、第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法について図1(A)、(B)及び図4(A)、(B)に基づいて説明する。
(1)薄板条材11に、製品として設計された所要パターン20の打ち抜きによって除去する抜き領域内の一部を抜き残し部28として残す第1の打ち抜き加工を行い、未完パターン27を形成する。抜き残し部28は、例えば所要パターン20の中央部に形成されるチップ搭載部25とインナーリード23との間の抜き領域とする。これにより、チップ搭載部25とインナーリード23との間は抜き残し部28によって連接された状態となり、未完パターン27の幅方向に直交する断面の総面積はどの位置においても、インナーリード23を含む位置での総断面積と実質的に同じになる。したがって、未完パターン27の幅方向に直交する断面の面積が最小の部分の総面積は、所要パターン20の幅方向に直交する断面の面積が最小の部分であるチップ搭載部25の支持部24の断面積の10〜数十倍程度になる。
【0014】
(2)未完パターン27を形成した状態のリードフレーム12を矯正装置10に移送し、リードフレーム12の幅方向の両フレーム部13をクランプ下部材51に載せる(図1(A)参照)。
(3)クランプ上部材52を下降させて、クランプ下部材51とクランプ上部材52によってリードフレーム12の両フレーム部13を挟持すると共に、バネ36に抗してクランプ下部材51とクランプ上部材52とを押し下げる。これにより、未完パターン27の両フレーム部13の間、すなわち図4(B)に示す両側のクランプ領域53の間に形成された押圧領域26をベンダー40の扇形状輪郭部41によって相対的に押し上げる。その結果、未完パターン27の押圧領域26には扇形状輪郭部41の表面の円弧の長さとその弦の長さの差だけ引っ張られる幅方向の張力が加わり、幅方向の反りを除去する矯正加工が行われる(図1(B)参照)。
【0015】
なお、隣り合う所要パターン20のつなぎ部14の間にはスリット15が設けられているので、押圧領域26が扇形状輪郭部41によって相対的に押し上げられても、隣の矯正が完了した所要パターン20には張力の影響を与えない。
また、扇形状輪郭部41がベンダー40の横方向(リードフレーム12の長手方向)の両側に配置されているので、両扇形状輪郭部41の間に形成されている逃げ部42に対向する部分の未完パターン27に加わる張力は押圧領域26に加わる張力より小さくなる。
(4)矯正加工が完了した未完パターン27は次の工程に送られ、抜き残し部28を第2の打ち抜き加工により除去して、図3に示す所要パターン20を形成する。
【0016】
このようにして、リードフレーム12の両フレーム部13が挟持され、扇形状輪郭部41によって相対的に未完パターン27が押し上げられることにより、未完パターン27に幅方向の張力が加わる。ところが、第1の打ち抜き加工のときに、抜き領域の一部、例えばチップ搭載部25とインナーリード23との間の空間を打ち抜かずに抜き残し部28として残して、チップ搭載部25とインナーリード23との間を連接した状態にし、幅方向に対して直交する断面の総面積が所要パターンより大きくした形状の未完パターン24を形成している。これにより、未完パターン24が幅方向に加えられる矯正のための張力によって生じる応力が薄板条材11の固有の許容応力、例えば弾性限界を超えることがなくなる。そのため、矯正加工により未完パターン27に幅方向の張力を加えたときに、リードフレーム12の厚さが極めて薄くなったり、所要パターン20のパターンピッチが狭くなっても、未完パターン27内では局部的に応力が大きくなって破損することがなくなる。
また、未完パターン27の押圧領域26は所定の曲率半径を有する円滑な曲面である扇形状輪郭部41によって押しつけられるので、所要パターン20の領域に局部的な応力が生じたり、押圧痕が残ることがない。
【0017】
さらに、矯正加工は、扇形状輪郭部41の頂点が幅方向の中心にあるベンダー40を用いて矯正領域の反りを矯正するようにしているので、リードフレーム12の幅方向に生じる反りが幅方向の中心に対して対称的に生じたとき、幅方向に均等に張力が作用し、未完パターン27の反りが正しく矯正される。
また、隣り合うインナーリード23を相互に連接して幅方向に沿って延びるタイバー22及びつなぎ部14の部分が幅方向に連続して繋がっているので、リードフレーム12の幅方向の曲げ剛性はタイバー22及びつなぎ部14の部分が最も大きい。それで、リードフレーム12の幅方向に生じる反りを矯正する場合、タイバー22及びつなぎ部14を矯正することが最も効果的である。したがって、少なくともタイバー22を含む領域を押圧領域26として扇形状輪郭部41によって押圧することにより、未完パターン27の反りを効果的に矯正することが可能となる。
【0018】
図5(A)、(B)に示すように、第2の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置100は、第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置10の扇形状輪郭部41を有するベンダー40の代わりに、扇形状輪郭部410を有するベンダー400を設けたものである。なお、その外の構成は第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置10と実質的に同じであるので同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
すなわち、扇形状輪郭部410は、リードフレーム12の少なくともインナーリード23を相互に接続するタイバー22に対応する幅の押圧部411を備え、しかもタイバー22の外側に連接されたアウターリード21に対向する部分を幅方向に沿って長く切り欠いた逃げ部412を備え、さらに逃げ部412の外側にはアウターリード21の外側に連接されたつなぎ部14に対向する押圧部413を備えている。
これにより、幅方向の曲げ剛性の強いタイバー22とつなぎ部14とを含み、アウターリード21を除く押圧領域260を扇形状輪郭部410の押圧部411、413によって押圧することにより、反りを効果的に矯正することが出来る。
【0019】
図6(A)、(B)に示すように、第3の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置200は、第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置10の扇形状輪郭部41を有するベンダー40の代わりに、未完パターン27の全面を押圧領域261として押圧する扇形状輪郭部430を有するベンダー401を設けたものである。なお、その外の構成は第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置10と実質的に同じであるので同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
これにより、未完パターン27の全面を扇形状輪郭部430によって押圧するので、未完パターン27の領域内に均等に生じている反りを効果的に矯正することが出来る。
【0020】
図7(A)、(B)に示すように、第4の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置300は、第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置10の扇形状輪郭部41を有するベンダー40の代わりに、頂点441が幅方向の中心から偏心した位置にある扇形状輪郭部440を有するベンダー402を用いて反りを矯正するようにしたものである。なお、その外の構成は第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置10と実質的に同じであるので同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
この場合、リードフレーム12の幅方向に生じる反りが幅方向の中心に対して偏心した状態で生じたとき、扇形状輪郭部440の頂点を幅方向の中心から反りの偏心した位置に合わせて形成することにより、偏心した状態の反りでも幅方向に均等に張力が作用し、反りが正しく矯正される。
また、前記第1〜第4の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置では、ベンダーが下型の凹部に着脱自在に固定されているので、反りの状態に応じて最適な扇形状輪郭部を備えたベンダーに取り替えて矯正加工を行うことが可能である。
【0021】
図8(A)、(B)に示すように、第5の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置500は、第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置10の扇形状輪郭部41を設けたベンダー40の代わりに、扇形状輪郭部451を設けたベンダー450を設け、隣り合う二つの未完パターン27の間の押圧領域262を押圧し、未完パターン27のピッチだけ移動して順次未完パターン27の反りを矯正するものである。
すなわち、下型540に設けた凹部310の中に嵌合させて固定したベンダー450の上面に扇形状輪郭部451を設け、扇形状輪郭部451の幅(リードフレームの長手方向の長さ)は、隣り合う二つの未完パターン27の間に設けたスリット15の両側のタイバー22を含む押圧領域262を押圧できる長さにしている。それに伴い、フレーム部13を挟持するクランプ下部材510及びクランプ上部材520の長手方向の長さは扇形状輪郭部451の幅と同じにしている。そのため、クランプ領域530は第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法におけるクランプ領域53よりも長手方向の長さが短くなる。
これにより、ベンダー450及びクランプ下部材510及びクランプ上部材520の寸法を小さくすることが出来、順送り金型等のように狭いスペースの中に組み込むときに便利な小型の矯正装置500を形成することができる。
この場合、押圧領域262の両端角部付近の抜き落とし部29を、スリット15と同様に、フレーム部13に食い込むように延ばしている。これにより、未完パターン27の片側の押圧領域262が扇形状輪郭部451によって相対的に押し上げられても、隣接する所要パターン20にはアンバランスな張力を与えることがない。
【0022】
なお、前記第1〜第5の実施の形態に係るリードフレームの製造方法では、未完パターンを形成する第1の打ち抜き加工及び抜き残し部を打ち抜く第2の打ち抜き加工を、それぞれ単独の金型を備えて互いに独立した第1及び第2の加工装置によって行い、矯正装置は、第1の加工装置と第2の加工装置との間に設けて、第1の打ち抜き加工と第2の打ち抜き加工の間で独立して矯正加工できるようにしてもよい。
また、矯正装置は、順送り金型の中の第1の打ち抜き加工工程と第2の打ち抜き加工工程の間に設けて、第1の打ち抜き加工と第2の打ち抜き加工に同期して矯正加工できるようにしてもよい。
【0023】
【発明の効果】
請求項1〜5記載のリードフレームの製造方法においては、打ち抜きによって除去する抜き領域内の一部を抜き残し部として残す第1の打ち抜き加工を行って、所要パターンの領域内に矯正加工のための張力によって生じる応力が薄板条材の許容応力を超えないようにした形状の未完パターンを形成し、未完パターンに幅方向の張力を加えて幅方向の反りを除去する矯正加工を行い、矯正加工の後に未完パターンの抜き残し部を第2の打ち抜き加工により除去して所要パターンを形成するので、矯正加工により未完パターンに張力を加えたときに、リードフレームの厚さが極めて薄くなったり、所要パターンのパターンピッチが狭くなっても、未完パターンが局部的に破損することがなく、品質の安定したリードフレームの製造方法を提供することが可能である。
【0024】
特に、請求項2記載のリードフレームの製造方法においては、矯正加工は、未完パターンの幅方向の両端部を押圧挟持し、未完パターンの中間部を、所定の曲率半径を有する扇形状輪郭部を備えたベンダーの扇形状輪郭部表面に押しつけて未完パターンに張力を加えるので、所要パターンの領域に局部的な応力が生じたり、押圧痕が残ることがなくなり、パッケージを形成する際に封止樹脂が漏れることもなくなる。また、極薄材や狭ピッチの製品を加工する際にも十分反りを矯正することが可能となる。
請求項3記載のリードフレームの製造方法においては、扇形状輪郭部の頂点が幅方向の中心にあるベンダーを用いて反りを矯正するようにしているので、リードフレームの幅方向に生じる反りが幅方向の中心に対して対称的に生じたとき、幅方向に均等に張力が作用し、反りを正しく矯正することができる。
【0025】
請求項4記載のリードフレームの製造方法においては、矯正加工は、扇形状輪郭部の頂点が幅方向の中心から偏心した位置にあるベンダーを用いて反りを矯正するようにしているので、リードフレームの幅方向に生じる反りが幅方向の中心に対して偏心した状態で生じたとき、扇形状輪郭部の頂点を幅方向の中心から反りの偏心した位置に合わせて形成することにより、偏心した状態の反りでも幅方向に均等に張力が作用し、反りを正しく矯正することができる。
請求項5記載のリードフレームの製造方法においては、扇形状輪郭部の表面に押しつける未完パターンの押圧領域は、少なくとも未完パターンのインナーリードを相互に接続するタイバーを含む領域にしているので、矯正加工の張力を剛性の強いタイバーを含む押圧領域に加えることにより効果的に反りを矯正することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)、(B)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置の矯正動作前及び矯正動作中の側断面図である。
【図2】同矯正装置の平面図である。
【図3】(A)、(B)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法によって加工される所要パターンの平面図、同要部拡大平面図である。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置の正断面図、同リードフレームの製造方法によって加工される未完パターンの平面図である。
【図5】(A)、(B)はそれぞれ本発明の第2の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置の正断面図、同リードフレームの製造方法によって加工される未完パターンの平面図である。
【図6】(A)、(B)はそれぞれ本発明の第3の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置の正断面図、同リードフレームの製造方法によって加工される未完パターンの平面図である。
【図7】(A)、(B)はそれぞれ本発明の第4の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置の矯正動作前及び矯正動作中の側断面図である。
【図8】(A)、(B)はそれぞれ本発明の第5の実施の形態に係るリードフレームの製造方法に用いられる矯正装置の正断面図、同リードフレームの製造方法によって加工される未完パターンの平面図である。
【符号の説明】
10:矯正装置、11:薄板条材、12:リードフレーム、13:フレーム部、14:つなぎ部、15:スリット、20:所要パターン、21:アウターリード、22:タイバー、23:インナーリード、24:支持部、25:チップ搭載部、26:押圧領域、27:未完パターン、28:抜き残し部、29:抜き落とし部、30:下型、30a:上面、31:凹部、32:ワッシャー、33:ボルト、34:段付き部、35:摺動溝、36:バネ、37:バネ座部、40:ベンダー、41:扇形状輪郭部、42:逃げ部、51:クランプ下部材、52:クランプ上部材、53:クランプ領域、100、200:矯正装置、260、261、262:押圧領域、300:矯正装置、310:凹部、400、401、402:ベンダー、410:扇形状輪郭部、411:押圧部、412:逃げ部、413:押圧部、430、440:扇形状輪郭部、441:頂点、450:ベンダー、451:扇形状輪郭部、500:矯正装置、510:クランプ下部材、520:クランプ上部材、530:クランプ領域、540:下型

Claims (5)

  1. 薄板条材に打ち抜き加工を施してフレーム部に支持された所要パターンを有するリードフレームを形成する際に、打ち抜きによって除去する抜き領域内の一部を抜き残し部として残す第1の打ち抜き加工を行って、前記所要パターンの領域内に矯正加工のための張力によって生じる応力が前記薄板条材の許容応力を超えないようにした形状の未完パターンを形成し、
    前記未完パターンに幅方向の張力を加えて幅方向の反りを除去する矯正加工を行い、
    前記矯正加工の後に前記未完パターンの抜き残し部を第2の打ち抜き加工により除去して前記所要パターンを形成することを特徴とするリードフレームの製造方法。
  2. 請求項1記載のリードフレームの製造方法において、前記矯正加工は、前記未完パターンの幅方向の両フレーム部を押圧挟持し、前記未完パターンを所定の曲率半径を有する扇形状輪郭部を備えたベンダーの該扇形状輪郭部の表面に押しつけて前記未完パターンに張力を加えることを特徴とするリードフレームの製造方法。
  3. 請求項2記載のリードフレームの製造方法において、前記ベンダーは、前記扇形状輪郭部の頂点が幅方向の中心にあることを特徴とするリードフレームの製造方法。
  4. 請求項2記載のリードフレームの製造方法において、前記ベンダーは、前記扇形状輪郭部の頂点が幅方向の中心から偏心した位置にあることを特徴とするリードフレームの製造方法。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法において、前記ベンダーの扇形状輪郭部の表面に押しつける前記未完パターンの押圧領域は、少なくとも前記未完パターンのリードを相互に連接するタイバーを含む領域であることを特徴とするリードフレームの製造方法。
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