JP3739045B2 - 鋼pc合成橋梁の架設方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼PC合成橋梁の架設方法に関するもので、詳しくは、コンクリート桁に鋼桁が埋め込まれプレストレスが導入された鋼PC合成橋桁からなる複数径間にわたって連続する鋼PC合成橋梁を架設する方法を対象にしている。
【0002】
【従来の技術】
鋼PC合成橋梁は、橋桁として、鋼桁が埋め込まれプレストレスが導入されたコンクリート桁すなわち鋼PC合成橋桁を用いることで、軽量で強度や耐久性に優れた橋梁を提供するものとして知られている。
特公昭36−23224号公報には、左右の橋脚上でそれぞれ別々に支えられた持出式鋼トラスからなる2本の橋桁を、径間の中央部で互いに接するように架設したあと、それぞれの持出式鋼トラス橋桁において、橋脚個所の支点部から両先端へと順次、鋼トラスを骨格として組立てた型枠内へのコンクリートの打設およびプレストレスの導入を行って、鋼PC合成橋桁からなる全橋梁の施工を行う技術が示されている。
【0003】
特開2001−348815号公報には、架設済の橋桁端部に、片持ち状態で、中空鋼管を用いた鋼製トラス骨組からなる橋桁を連結し、鋼製トラス骨組に支持させて設置した型枠内にコンクリートを打設して、鋼桁を埋め込んだコンクリート桁を形成し、中空鋼管を利用してコンクリート桁にPC鋼材を挿通しプレストレスを導入して鋼PC合成橋桁を施工する技術が示されている。施工された鋼PC合成橋桁の先端に順次片持ち状態で新たな鋼PC合成橋桁を施工していくことで、橋梁の全体が架設される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記したような従来における鋼PC合成橋梁の架設技術では、中間橋脚を中心にして左右に片持ち状態で順次橋桁を伸ばしていく架設方法がとられる。この場合、鋼PC合成橋桁には、支持されている中間橋脚位置で、施工中に極めて大きな曲げモーメントなどの負荷が加わり、このような負荷に耐えうるように、中間橋脚位置の橋桁を桁高の大きなものにしなければならない、という問題がある。橋梁の架設が完了した段階では、各径間の橋桁は、両側の橋脚や橋台で支持される。力学的には、いわゆる両端支持梁の構造となる。多数の橋脚位置で連続する橋桁の場合には、各橋脚が支持点となる連続梁構造となる。橋梁の設計段階では、当然、このような完成状態での、橋桁および橋桁の上に施工される欄干などの構造物、さらには交通車両を含む重量負荷を考慮して、十分な強度を有するように、橋桁および橋脚の構造・寸法が決定されている。
【0005】
しかし、橋梁の架設が、完成状態の構造系を再現するようには実施されずに、完成状態とは異なる構造系で実施される場合には、架設時に発生する曲げモーメントなどの負荷に対しても十分な強度を有するように設計されなければならない。
例えば、河川や峡谷、鉄道、道路などをまたぐ径間では、途中に支保工が施工できない時には、中間橋脚の位置から左右に片持ち状態で橋桁を順次架設する、いわゆる片持ち式架設法が採用される場合が多い。この場合には、架設作業の途中段階では、橋桁の一部が、完成状態における両端支持状態にならず、橋脚位置から空中に突き出した片持ち支持の状態になる。片持ち状態の橋桁の重量は、支点となる橋脚位置の橋桁に大きな曲げモーメントを負荷することになる。
【0006】
通常のPC橋梁の架設で、径間途中で支保工が施工できない時は、まさしく、これに相当する。前記特開2001−348815号公報および特公昭36−23224号公報の何れの先行技術でも、このような状態が発生している。
特定の橋脚位置の橋桁に過大な負荷が加わる場合、その負荷に耐えるように橋脚位置の橋桁においては、桁高を増やしたり、プレストレス導入などの補強構造を追加したりしなければならない。そのため、橋梁全体の重量増加を招き、施工コストを増大させる。橋桁の桁高が部分的に違ってくると、橋梁全体の外観が悪くなり、施工場所の景観を損なうことになる。
【0007】
本発明の課題は、前記した鋼PC合成橋桁による橋梁の架設技術において、架設の途中段階における特定の橋脚位置における局部的な負荷を減少させて、橋桁の桁高の増大を抑制し、施工コストの削減および橋梁外観の向上を図ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかわる鋼PC合成橋梁の架設方法は、コンクリート桁に鋼桁が埋め込まれプレストレスが導入されてなる鋼PC合成橋桁を、複数径間の橋脚に連続して架設する鋼PC合成橋梁の架設方法であって、前記複数径間において、静定梁または単径間ラーメンの梁の何れかである部分鋼桁を複数組み合わせ、部分鋼桁同士が互いに閉合されていない状態で、複数径間の全体に鋼桁を架設する工程(a)と、前記工程(a)のあと、前記複数径間の橋脚のうち中間に配置された橋脚位置で、部分鋼桁の鋼桁を埋め込むコンクリート桁を形成しプレストレスを導入して鋼PC合成橋桁を構築する工程(b)と、前記工程(b)のあと、橋脚位置に鋼PC合成橋桁が構築された部分鋼桁において、両端に橋脚が存在する径間の全体に前記鋼PC合成橋桁を構築する工程(c)と、前記工程(c)のあと、隣接して配置された部分鋼桁同士を閉合する工程(d)と、前記工程(d)のあと、部分鋼桁の残りの部分に前記鋼PC合成橋桁を構築して、複数径間にわたり連続する鋼PC合成橋桁を架設する工程(e)とを含む。
【0009】
〔鋼PC合成橋梁〕
鋼桁が埋め込まれたプレストレス・コンクリート橋桁すなわち鋼PC合成橋桁が利用できる橋梁であれば、各種構造の橋梁に適用できる。利用目的によって、道路橋、鉄道橋、道路鉄道併用橋、歩道橋などがある。構造上の違いで、連続桁橋、連続ラーメン橋などがある。
基本的に、橋梁は、一定の間隔毎に配置される橋脚と、橋脚間に掛け渡される橋桁とで構成される。橋梁の両端は、通常の橋脚の代わりに、地上面につながる橋台が設置されるが、本発明では、橋台を含めて、橋桁を支持あるいは剛結する構造を橋脚と呼ぶ。
【0010】
一対の橋脚の間を、径間と呼ぶ。本発明は、2径間以上の複数径間を有する橋梁に適用される。
橋桁は、1径間毎に独立した橋桁を架設する場合と、複数の径間に連続する橋桁を架設する場合がある。本発明では、橋梁の少なくとも1個所に、複数径間の橋脚位置で連続して架設される連続橋桁を含む。このような連続橋桁と、1径間分が独立した単独橋桁とを組み合わせて、橋梁全体を構成することもできる。
複数径間の橋脚位置で連続して架設される連続橋桁として、コンクリート桁に鋼桁が埋め込まれプレストレスが導入されてなる鋼PC合成橋桁を採用する。橋梁の一部には、鋼PC合成橋桁ではない通常のPCコンクリート橋桁やコンクリート橋桁なども組み合わせて、橋梁の全体を構成することもできる。
【0011】
鋼PC合成橋桁は、橋脚に対して、剛結すなわち固定支持しておく場合と、水平移動と回転が自由に支持しておく場合、あるいは、回転のみが自由な状態に支持しておく場合とがある。
〔鋼桁〕
通常の鋼橋と同様の材料および構造が採用できる。
基本的には、鋼材を組み合わせ、ボルトやリベット、溶接などで接合して、橋桁の形状を構成する。鋼材として、CT形鋼や山形鋼などの形鋼材が使用できる。中空鋼管や鋼棒、鋼板も使用できる。鋼材を組み合わせてトラス構造や鈑桁、ラーメン構造を構成すれば、強度的に優れた鋼桁が得られる。トラス構造や鈑桁、ラーメン構造を構成する鋼材の配置構造は、通常のトラス橋や鈑桁橋、ラーメン橋と同様の技術が適用できる。
【0012】
鋼桁は、橋梁の施工現場で、鋼材を組立て接合して構築することもできるし、予め、工場などで一定区画分の鋼桁を製造しておき、この鋼桁ブロックを施工現場に搬入して順次継ぎ足して所定長さの橋桁を構成することもできる。
鋼桁には、PC鋼材を挿通するシース管を付設しておくことができる。鋼桁を構成する中空鋼管をPC鋼材のシース管として利用することもできる。
鋼桁は、橋脚に対して剛結される場合や、回転自由で、かつ、水平方向に移動自由に支持される場合がある。回転自由で水平方向の移動は阻止される場合もある。ラーメン橋の橋桁の場合は、前者の剛結であり、連続橋の橋桁の場合は、後者の回転自由な状態である。
【0013】
〔コンクリート桁〕
基本的には、通常のコンクリート桁と同様の材料および構造が採用できる。
コンクリート桁は、道路面や欄干その他の上載荷重を支えるための構造を提供するとともに、鋼桁と一体化されることにより、すなわち、鋼コンクリート合成桁を構成することにより、橋桁に要求される構造強度を高めることができる。コンクリート桁が鋼桁の外周を完全に覆っていてもよいが、鋼桁の一部がコンクリート桁の外に露出していても構わない。
<コンクリート桁の形成>
コンクリート桁を形成するには、最初に、コンクリート打設用の型枠を、部分鋼桁の周囲に設置する。型枠の材料および構造は、通常のコンクリート桁と同様の技術が適用できる。型枠や足場などの架設資材や打設されるコンクリートなどの重量を部分鋼桁に支持させることで、これらの重量を支持するための地上よりの支保工や桁上の大型架設機材を設置する必要がなくなる。型枠資材は、架設された部分鋼桁を利用して、地上面とつながる側径間の外側などからコンクリート桁の形成位置まで移送すれば、資材移送が行い易い。資材移送のための大がかりな装置設備も不要になる。
【0014】
コンクリート桁は橋脚と剛結しておくことができる。具体的には、コンクリート桁と橋脚部分とを剛結するコンクリート構造を打設することができる。コンクリート桁を橋脚上で支持させる場合は、コンクリート桁は橋脚に対して、可動支承や固定支承を介して連結しておくことができる。
コンクリート桁には、プレストレス導入用のシース空間を設けておくことができる。
〔プレストレス〕
コンクリート桁には、プレストレスが導入される。プレストレスは、コンクリート桁に挿通されて引張力が加えられたPC鋼材の復元力で、コンクリート桁に圧縮方向の応力を発生させる。通常、コンクリート桁のうち、橋梁の架設作業の途中、あるいは、架設後の橋梁使用時に、引張方向の負荷が加わる個所に、予め圧縮方向のプレストレスを導入しておく。
【0015】
橋梁に発生する曲げモーメントは、径間方向において、橋桁の上辺側と下辺側とで、引張方向と圧縮方向との逆方向の力を作用させる。コンクリート桁には、上辺側または下辺側で引張力が加わる側に圧縮方向のプレストレスを導入しておけばよい。なお、径間方向と直交する橋桁の幅方向あるいは桁高方向にも、必要に応じて、プレストレスを導入することができる。
鋼コンクリート合成桁にプレストレスを導入すれば、鋼PC合成橋桁が得られる。
鋼PC合成橋桁では、コンクリート桁に導入されたプレストレスが、コンクリート桁との接合面を介して鋼桁にも伝達される。鋼桁にもプレストレスが導入されることになる。PC鋼材によるプレストレスを、コンクリート桁と鋼桁とに同時に導入することもできる。具体的には、PC鋼材の圧縮復元力をコンクリート桁に伝達する圧力板を、コンクリート桁と鋼桁との両方に当接させておけばよい。このようにすれば、コンクリート桁と鋼桁との変形挙動が一致するため、接合面の剥がれが防げ、合成強度を向上させることができる。
【0016】
<プレストレスの導入>
基本的には、通常のプレストレスコンクリート橋桁におけるプレストレスの導入技術が適用される。
コンクリート桁あるいは鋼桁に設けられたシース管やPC鋼材用空間の内部にPC鋼材を挿通配置する。PC鋼材は、高張力鋼棒やワイヤなど、通常のプレストレスコンクリート製造と同様の材料が使用される。
PC鋼材に所定の引張力を加えた状態で、PC鋼材の端部を橋桁の端部に固定する。PC鋼材の圧縮方向への復元力が橋桁に加わって、橋桁にプレストレスが導入される。PC鋼材から橋桁への圧縮力は、コンクリート桁に加えてもよいし、コンクリート桁と鋼桁との両方に加えることもできる。
【0017】
プレストレスは、最終的に形成されたコンクリート桁の全長に加えてもよいが、通常は、段階的に形成されるコンクリート桁のブロック毎にプレストレスを導入する。また、橋桁の場所によって、負荷の方向や大きさが異なるので、その場所に加わる負荷に合わせて、プレストレスを導入する位置や強さを変える。そのためにも、一定区間の橋桁毎にプレストレスの導入作業を行うことが望ましい。コンクリート桁を段階的に伸ばして形成する場合、コンクリート桁が伸びる毎に全体を貫通する新たなPC鋼材を挿入してプレストレスの導入作業を行うことができる。
【0018】
プレストレスが導入された橋桁は、鋼PC合成橋桁となり、プレストレスが導入される前よりも構造強度が大幅に増大する。
〔鋼桁の架設工程〕
橋梁の施工は、所定の径間配置に合わせて橋脚を施工したあと、橋脚の上部に鋼桁を架設する。
径間が長い個所では、橋脚間に仮設の橋脚となる支保工を施工しておくこともできる。橋梁の端部では、地上面から橋桁の架設位置あるいは橋台の位置まで作業台や盛土面を施工しておくこともできる。但し、河川などをまたぐ径間では、支保工などの橋桁を支える構造が設置できない場合が多い。
【0019】
本発明では、複数径間にわたる鋼桁を、静定梁または単径間ラーメンの梁の何れかである複数の部分鋼桁を組み合わせて構成する。一部の部分鋼桁は静定梁,残りの部分鋼桁は単径間ラーメンの梁となっていてもよい。
〔部分鋼桁〕
静定梁とは、構造力学上、不静定梁と対比される技術概念である。静定梁は、作用力のつりあい条件から各支点での反力やモーメント分布が決定されるのに対し、不静定梁では、力のつりあい条件のほかに変形条件も考慮しなければならない。複数径間にわたる連続梁や両端固定梁、一端固定他端支持梁などが不静定梁となる。静定梁には、両端が単純支持された単純支持梁、単純支持梁の片側の支持点から外側に片持ち部分が伸びる片持ち単純支持梁、単純支持梁の両側の支持点から外側に片持ち部分が伸びる両片持ち単純支持梁などがある。
【0020】
単径間ラーメンは不静定構造に該当し、一つの梁がその両端で柱あるいは橋脚に剛結、すなわち固定支持される。これには、前記静定梁と同様に、両端の柱あるいは橋脚から外側に伸びる片持ち部分がない標準的な単径間ラーメン、片側に伸びる片持ち部分を持つ片持ち単径間ラーメン、両側にそれらを持つ両片持ち単径間ラーメンなどがある。
本発明では、前記した単純支持梁からなる部分鋼桁を単純桁、前記片持ち単純支持梁からなる部分鋼桁を片持ち単純桁、前記両片持ち単径間ラーメンの梁からなる部分鋼桁を両片持ち単径間ラーメン桁などと呼ぶことがある。
【0021】
橋梁を構成する部分鋼桁同士を閉合すると、橋桁の全体は不静定構造である連続梁になる。すなわち、本発明においては、閉合の後では、橋桁全体は鋼桁と鋼PC合成橋桁からなる連続梁となっている。
鋼PC合成橋梁を構成する全体の鋼桁は、前記のような部分鋼桁毎に架設してもよいし、複数の部分鋼桁が連結された構造の不静定梁からなる鋼桁を架設したあと、途中の適切な個所で分断することで、分割された複数の部分鋼桁が架設された状態を構成することもできる。
部分鋼桁による鋼桁全体の分割配置構造は、径間距離や負荷の大きさなどを考慮して決定される。部分鋼桁は、橋脚位置で支持される場合もあるし、隣接する他の部分鋼桁に支持される場合もある。一端を橋脚、他端を隣接する部分鋼桁に支持させる場合もある。部分鋼桁に他の部分鋼桁を支持させる場合は、支持するほうの部分鋼桁を架設したあと、支持されるほうの部分鋼桁を、支持する部分鋼桁の上で構築したり、予め構築された支持されるほうの部分鋼桁を支持するほうの部分鋼桁の上に沿って移送して所定位置に架設したりすることができる。
【0022】
隣接する部分鋼桁同士は、剛結されていなければ、端面間に十分な隙間をあけておいても良いし、端面同士が接しているが自由に運動できる状態になっていてもよい。互いを拘束しない吊り部材や摺動部材で連結されていてもよい。部分鋼桁の隣接個所で、1個分の鋼桁ブロックを抜いておいてもよい。部分鋼桁の上に別の部分鋼桁を支持させる場合は、部分鋼桁の上に支承部材を介して別の部分鋼材の端部を配置する。部分橋桁の端部より他の部分橋桁を吊り下げる状態でもよい。
〔最初の鋼PC合成橋桁構築〕
複数径間にわたって部分鋼桁の全体が架設されたあと、鋼桁のまわりにコンクリート桁を形成し、必要個所にプレストレスを導入するという手順を順次実施すれば、鋼PC合成橋桁が構築できる。
【0023】
本発明では、通常の片持ち式架設法によるPC橋梁と同様に、最初に、複数個所の橋脚のうち中間に配置された橋脚位置に鋼PC合成橋桁を構築する。この構築は、通常、橋脚位置を中心に対称に行われる。
部分鋼桁に加わる負荷は、部分鋼桁が架設された段階では、部分鋼桁の重量である。
最初に鋼PC合成鋼桁を構築するときには、型枠や足場などの架設資材ならびに打設されるコンクリートなどの荷重は全て当該部分鋼桁に負荷され、中間橋脚位置の部分鋼桁には負の曲げモーメントが発生する。なお、この曲げモーメントなどの負荷は、部分鋼桁の自重によるものに比べれば、極端に大きな値である。
【0024】
また、すでに構築された鋼PC合成橋桁に隣接して、橋脚の左右両側にさらに鋼PC合成橋桁の構築を順次対称に進めることもできる。但し、その区間は、最初に構築された鋼PC合成橋桁に過大な負荷が加わらないように決定される。
なお、この区間の施工による負荷は、既に鋼PC合成橋桁が構築されている部分は鋼PC合成橋桁で、まだ構築されていない部分は当該部分鋼桁でそれぞれ分担される。
鋼PC合成橋桁は、通常の合成桁と同様に、鋼桁、コンクリート、PC鋼材が、それぞれの機能に応じて、作用する負荷を分担する。
【0025】
また、架設が進むにつれて、部分鋼桁および鋼PC合成橋桁には、負荷が累加されていく。
〔次の鋼PC合成橋桁構築〕
前記工程で橋脚位置に鋼PC合成橋桁が構築された部分鋼桁において、両端に橋脚が存在する径間の全体に前記鋼PC合成橋桁を構築する。
部分鋼桁同士は閉合されていないので、個々の独立した部分鋼桁で、両端が橋脚で支持された径間に鋼PC合成橋桁を構築することになる。型枠や足場などの架設資材ならびに打設されるコンクリートなどの荷重は、両端支持梁の中間に負荷された状態になり、前記径間には正の曲げモーメントが発生するが、前記中間の橋脚位置には新たな曲げモーメントは発生しない。
【0026】
架設が進行するにつれて、径間における正の曲げモーメントは順次累加されていくが、橋脚位置では、曲げモーメントは発生せず、したがって、それは累加されることはない。
このように、本発明では、通常の片持ち式架設法でみられるような、架設の進行にしたがって累加されて行く、中間橋脚位置での過大な曲げモーメントの発生を抑制することができる。
なお、このような負荷の、部分鋼桁と鋼PC合成橋桁との分担の仕方は、前項〔最初の鋼PC合成橋桁構築〕に記述したことと同様である。
【0027】
通常、径間のうち、鋼PC合成橋桁が構築された橋脚個所から反対側の橋脚個所へと鋼PC合成橋桁を伸ばしていく。両側の橋脚個所から、それぞれに鋼PC合成橋桁を伸ばしていって、径間の中間で左右の鋼PC合成橋桁を連結することもできる。
〔部分鋼桁の閉合〕
部分鋼桁同士の隣接個所は全て閉合される。この時点で、部分鋼桁と鋼PC合成鋼桁とで構成される橋桁の全体が1本の連続梁となり、橋梁完成時の構造系が形成される。部分鋼桁の閉合時点では、前記の中間橋脚位置ならびにそれに続く両端に橋脚が存在する径間全体における鋼PC橋桁の構築は完了している。
【0028】
部分鋼桁の閉合は、鋼桁同士を、ボルト、リベット、溶接などの手段で接合する。
〔残りの鋼PC合成橋桁構築〕
前記した部分鋼桁の閉合が終われば、その後は、作業性などを考慮して、順次、部分鋼桁の残りの部分にも鋼PC合成橋桁を構築すればよい。
通常は、鋼桁の片持ち部分で既に構築されている鋼PC合成鋼桁の先端より、さらに隣接して順次コンクリート桁を伸ばしていくように形成するのが、施工し易く、プレストレスの導入作業も行い易い。
【0029】
この段階では、型枠や足場ならびに打設されるコンクリートなどの荷重は、連続梁に負荷された状態になり、鋼PC合成橋桁が構築されつつある径間には正の曲げモーメントが発生し、中間橋脚位置では負の曲げモーメントが発生する。この中間橋脚位置における負の曲げモーメントは、通常の片持ち式架設法により発生するものより、その値が小さいことは構造力学上、明らかである。
この点でも、本発明によれば、中間橋脚位置での曲げモーメントの発生を減少させることができる。
架設が進行するにつれて、曲げモーメントなどの負荷は累加されていく。これらの負荷の、部分鋼桁と鋼PC合成橋桁との分担の仕方は、前項〔最初の鋼PC合成橋桁構築〕に記述したことと同様である。
【0030】
鋼桁の全体にわたって連続した鋼PC合成橋桁の構築が終了すれば、鋼PC合成橋梁の橋桁が完成する。鋼PC合成橋梁の橋桁は、少なくとも複数径間に連続する不静定梁あるいはラーメンの構造を備えている。
〔その他の作業工程〕
鋼PC合成橋梁の橋桁が完成した後、必要に応じて、通常の橋梁施工と同様の作業工程を行うことができる。
例えば、以降に加わる負荷に対してプレストレスを導入することができる。橋桁上面に道路面の舗装工事や鉄道の敷設工事が行える。欄干の設置、照明設備、電力線、通信線などの敷設も行える。鋼桁の露出部分に対する防食処理や塗装も行われる。側径間の両端に、取付道路の施工も行える。
−片持ち単純桁の組み合わせ−
片持ち単純桁からなる部分鋼桁を組み合わせて鋼PC合成橋梁を架設する方法として、以下の方法が採用できる。
【0031】
〔部分鋼桁の架設工程〕
複数径間のうちの3径間において、両側に配置された側径間から中央径間の中央に至る静定梁からなる部分鋼桁をそれぞれ架設するとともに、左右の部分鋼桁は互いに閉合しないでおく。左右の部分鋼桁が、片持ち単純桁になっている。
中央径間は、通常、中間に支保工などが設置できない場合が多い。その場合には、両側の橋脚位置から長い距離にわたって橋桁を片持ち状態で架設しなければならない部分になる。左右の側径間は、必要に応じて中間に支保工などを設置することができたり、径間が短い部分であったりする。
【0032】
左右の側径間については、通常の鋼桁の架設作業と同様の手順で鋼桁を架設すればよい。予め構築された側径間の全長に対応する橋桁を、側径間の両端の橋脚上に架設することができる。側径間の外側に作業台を設置し、作業台から側径間へと橋桁を送り出して、前方側の橋脚位置まで到達させることもできる。両側の橋脚から片持ち状態で橋桁を突き出し左右の橋桁を中央で接合することもできる。側径間の橋桁全長を、1本の橋桁で構成しても良いし、複数に分割された橋桁を架設し接合して構成してもよい。工場などで製造したり運搬したりし易い程度のブロック状に分割された橋桁を、順次つないで橋桁の全長を構成してもよい。
【0033】
中央径間については、両側の橋脚位置からそれぞれ、中央径間の中央まで橋桁を突き出して架設する。このとき、中央径間に突き出す橋桁の端部は、側径間に架設された橋桁に接合しておく。側径間から中央径間の一部まで連続する鋼桁を架設することもできる。中央径間の橋桁も、前記した側径間の橋桁と同様に、所定長さ分の全長に相当する橋桁を用いたり、橋桁を組み立てながら伸ばしたり、橋桁ブロックを順次継ぎ足したりして構成することができる。
その結果、左右の側径間から中央径間の途中までに対応する片持ち単純桁の部分鋼桁が架設される。中央径間の途中で、左右の部分鋼桁が対面するが、左右の部分鋼桁は互いに閉合しないでおく。左右の部分鋼桁の端部は、上下方向に自由に相対移動したり傾いたりすることができ、両者間で、曲げモーメントなどの負荷が伝達されることがない。
【0034】
<鋼桁の送り出し>
中央径間への鋼桁の架設方法として、側径間から中央径間へと鋼桁を送り出す方法が採用できる。
側径間に全長にわたる鋼桁を仮架設する。このとき、鋼桁は、径間方向に移動自由に支持しておく。具体的には、鋼桁と橋脚あるいは作業台との間に、コロやボールを用いた摺動軸受構造などの支承部材を設置しておくことができる。
次に、側径間に仮架設された鋼桁の端部のうち、中央径間側ではない側径間の外側に、新たな鋼桁を連結して、鋼桁の全長を伸ばす。1回の鋼桁連結作業で、側径間と中央径間とにわたる最終的に必要な長さの部分鋼桁を構築してもよいし、複数回に分けた鋼桁連結作業で、最終長さの部分鋼桁が構築できるようにしてもよい。
【0035】
連結後の鋼桁を側径間から中央径間に向かって送り出す。鋼桁の先端が、中央径間よりも中央側に片持ち状態で突き出される。
連結後の鋼桁が、最終長さ分の部分鋼桁であれば、部分鋼桁の後端部が、側径間の外側の橋脚に配置されるまで、部分鋼桁を中央径間に送り出せばよい。
連結後の鋼桁が、最終長さ分よりも短い段階では、側径間の外側の橋脚側で、さらに新たな鋼桁を連結して、前記同様に、側径間から中央径間へと部分橋桁を送り出す。このような作業を繰り返すことで、最終長さ分の部分鋼桁が、側径間から中央径間の所定位置まで突き出した状態で架設される。
【0036】
側径間から中央径間へ至る部分鋼桁が架設されれば、部分鋼桁を橋脚上で固定して、部分鋼桁が径間方向に移動しないようにすることができる。部分鋼桁と橋脚の骨組構造とを、ボルト、リベット、溶接などの手段で固定することができる。
〔最初の鋼PC合成橋桁構築〕
左右の部分鋼桁に対して、中央径間に隣接する橋脚位置で、コンクリート桁の形成およびプレストレスの導入を行って鋼PC合成橋桁を、橋脚位置に対称に構築する。また、これに隣接して、橋脚の左右両側に対称に、さらに鋼PC合成橋桁の構築を順次進めることもできる。
【0037】
〔次の鋼PC合成橋桁構築〕
側径間において、残りの部分に鋼PC合成橋桁を順次構築する。
〔部分鋼桁の閉合〕
左右の部分橋桁を中央径間で互いに閉合する。
〔残りの鋼PC合成橋桁構築〕
閉合された部分鋼桁に対して、残りの部分を埋め込むコンクリート桁を形成しプレストレスを導入して、側径間から中央径間の中央まで連続する鋼PC合成橋桁を架設する。
【0038】
その結果、3径間に連続する鋼PC合成橋桁が架設される。
【0039】
【発明の実施の形態】
−片持ち単純桁の組み合わせ−
図1〜6に示す実施形態は、3径間の連続桁橋からなる橋梁の架設を、段階的に示している。部分鋼桁として、片持ち単純桁を組み合わせる。
図1に示すように、中央に存在する深く広い渓谷などに橋梁をかけわたす。渓谷の両岸に橋脚10が配置され、その外側に間隔をあけて別の橋脚10が配置される。A〜Dで示される4本の橋脚10によって3径間が構成される。
橋脚10Bと橋脚10Cの間が中央径間B−Cであり、橋脚10Aと橋脚10Bの間、および、橋脚10Cと橋脚10Dの間がそれぞれ、側径間A−Bと側径間C−Dである。中央径間B−Cは、側径間A−B、C−Dより広い。例えば、図2(a)において、側径間A−Bの距離LAB=側径間C−Dの距離LCD=40m、中央径間B−Cの距離LBC=60mに設定される。
【0040】
中央径間C−Dでは、中間に支保工や工事用設備を設置することが困難である。側径間A−B、C−Dの中間には、必要に応じて、支保工14を設置したり、橋脚10の上端近くまで盛土を行ったり、作業台16を設置したりすることができる。
橋梁は、全体が左右対称構造になっている。以後の説明では、図1で、側径間A−Bが含まれる左側部分について主に説明をするが、同じ説明は、側径間C−Dを含む右側部分についてもあてはまる。
〔鋼桁の架設〕
この段階は、前記工程(a)に相当する。
【0041】
図1に示すように、側径間A−B、C−Dに鋼桁20を架設する。鋼桁20は、山型鋼などの形鋼材を縦横斜めに組立て接合して作製されたトラス構造の鋼桁ブロック22を順次継ぎ足して構成されている。
橋脚10Aの外側には、橋脚10Aの上面とほぼ同じ高さの作業台16が設置され、作業台16の上面から橋脚10Aの上端には、摺動部材12が設置されている。橋脚10Aと橋脚10Bとの中間には、橋脚10と同じ高さの支保工14が設置されている。支保工14の上端にも摺動部材12が設置されている。
作業台16の上に搬入された鋼桁ブロック22を順次つないで、ある程度の長さになった鋼桁20を、摺動部材12の上に載せて、支保工14から中央側の橋脚10Bの方向に水平移動させる。鋼桁20は、橋脚10Aと支保工14で両端支持された状態から、橋脚10A、支保工14および橋脚10Bの3点で支持された状態に伸びていく。
【0042】
鋼桁20が移動するにつれ、作業台16の上では、鋼桁20の端部に新たな鋼桁ブロック22を継ぎ足していく。
その結果、図2(a)に示すように、側径間A−Bと中央径間B−Cの中央までに至る部分鋼桁24が架設される。側径間C−Dと中央径間B−Cの中央までにも部分鋼桁24が架設される。左右の部分鋼桁24,24は、端面間に隙間があいており、互いに接合されておらず、自由に運動できる状態になっている。橋脚10A、橋脚10Bの中間の支保工14は撤去している。
図2(b)は、部分鋼桁24に加わる曲げモーメントの分布を模式的に示している。図2(a)の部分鋼桁24を力学的にみると、橋脚10Aに対応する支持点A、橋脚10Bに対応する支持点B、支持点Bの外側に伸びて部分鋼桁24の先端の自由点Pに至る片持ち部分で構成される片持ち単純桁に、等分布荷重が負荷された状態に近似できる。このときの曲げモーメントは、以降の工程で発生する曲げモーメントに比べて極端に小さな値である。
【0043】
〔鋼PC合成橋桁の構築〕
図3〜図6へと、鋼PC合成橋桁の構築作業が進行する。
<コンクリート桁の形成>
この段階は、前記工程(b)の一部に相当する。
図3(a)に示すように、橋脚10Bの位置から、鋼PC合成橋桁となるコンクリート桁30の構築を対称に順次始める。橋脚10Bの位置の橋桁は、一般に最も大きな曲げモーメントなどの負荷を受ける個所であるので、この部分からコンクリート桁30を形成する。図中でハッチングが施された部分のコンクリート桁30が、この段階で施工されるブロックを示している。
【0044】
コンクリート桁30は、橋脚10に対しては剛結されておらず、単純支持の状態にしている。但し、ラーメン橋の場合には、コンクリート桁30を橋脚10のコンクリート構造体と剛結しておくことができる。
橋脚10Bにコンクリート桁30を構築するための資材や装置は、クレーンなどで地表から橋脚10B上の鋼桁20に持ち上げてもよいし、側径間A−Bよりも外側の地表との連絡路から鋼桁20上を移送してきてもよい。
コンクリート桁30の構築は、従来のコンクリート桁と同様にして施工できる。具体的には、図示を省略しているが、鋼桁20の周りを囲んで型枠を設置する。型枠の内部にコンクリートを打設する。コンクリートが硬化すれば、型枠を撤去する。
【0045】
図3(b)は、この段階で片持ち単純梁に発生する累計曲げモーメントの分布を模式的に示している。これは、橋脚10B位置を中心に左右対称にコンクリート桁30が施工された時に、載荷される荷重により発生する曲げモーメントであり、橋脚10B位置で負の極大値M2をとり、施工されたコンクリート桁の先端で0となる形状を持つ。
この曲げモーメントは、通常の片持ち式架設と同じである。
<プレストレスの導入>
この段階は、前記工程(b)の一部に相当する。
【0046】
図7に示すように、橋脚位置のコンクリート桁30にプレストレスを導入する。
例えば、橋脚10B位置のコンクリート桁30には、前記図3(b)に示す曲げモーメントが加わる。具体的には、図7に点線矢印で示すように、コンクリート桁30の上辺側には引張力、下辺側には圧縮力が加わる。プレストレスは、このような曲げモーメントを打ち消すように導入される。
コンクリート桁30の上辺近くで、コンクリート桁30を貫通するPC鋼材40を配置する。コンクリート桁30には予めシース管が埋設されており、シース管にPC鋼材40を通す。PC鋼材40にジャッキ装置などを使って引張力を加える。引張力が加わったままのPC鋼材40を、固定具44を用いてコンクリート桁30の端面に固定する。PC鋼材40の復元力(実線矢印)が、コンクリート桁30の圧縮方向に加わる。コンクリート桁30に、圧縮方向のプレストレスが導入される。
【0047】
コンクリート桁30のうち、負荷によって引張力が加わる上辺側に、圧縮方向のプレストレスが導入されていれば、負荷による引張力が相殺される。前記曲げモーメントの極大値M2に相当する大きさのプレストレスを導入すれば、実質的に、部分鋼桁24の橋脚個所には曲げモーメントが加わっていない状態になる。その結果、材質的に引張力に弱いコンクリート桁30を補強することができる。さらに、その後の施工中および橋梁完成後の使用状態で、コンクリート桁30に前記同様の曲げモーメントが追加された場合にも、コンクリート桁30の上辺側に過大な引張応力が発生することが抑えられる。プレストレスの大きさを、コンクリート桁30の架設完了後、あるいは、橋梁の完成後に加わる曲げモーメントや引張力に対応して設定することもできる。
【0048】
<鋼PC合成橋桁の延長>
この段階は、前記工程(c)に相当する。
図4(a)に示すように、コンクリート桁30の形成は、図3(a)の状態から順次、側径間A−Bの全体へと伸ばされていく。図中でハッチングが施された部分のコンクリート桁30が、この段階で施工されるブロックを示している。
図4(b)に、この段階で片持ち単純梁に発生する累計曲げモーメントの分布を模式的に示している。この段階での荷重は片持ち単純梁の径間、すなわち側径間A−Bの中間に載荷されるため、側径間A−Bに正の曲げモーメントが発生し、極大値M3をとるが、橋脚10Bの位置では曲げモーメントが発生しない。
【0049】
通常の片持ち式架設の場合は、この段階と同じ載荷荷重により、中間橋脚位置では過大な曲げモーメントが発生するが、本発明では、これを抑制することができる。
<鋼桁の閉合>
この段階は、前記工程(d)に相当する。
図5に示すように、左右の部分鋼桁を閉合して連続梁を形成する。閉合作業は、左右の部分鋼桁24の端面を、ボルトなどで接合する。部分鋼桁24同士の隙間に鋼材や鋼桁ブロックを追加して接合してもよい。
【0050】
<鋼PC合成橋桁の完成>
この段階は、前記工程(e)に相当する。
図6(a)に示すように、中央径間B−Cの残りの部分に、中央径間中央に向かって順次コンクリート桁30を形成しプレストレスを導入することで、鋼PC合成橋桁を完成させる。図中でハッチングが施された部分のコンクリート桁30が、この段階で施工されるブロックを示している。
図6(b)に、この段階で3径間連続梁に発生する累計曲げモーメントの分布を模式的に示している。この段階での荷重は、中央径間の中間に載荷されるため、曲げモーメントは、中間橋脚位置で負の極大値M4をとり、中央径間中央部で正、その他の部分は負の分布となる。
【0051】
通常の片持ち式架設の場合は、この段階と同じ荷重が片持ち梁に作用するため、中間橋脚位置で上記のM4より大きくなるのは、構造力学上、明らかであり、本発明によれば、中間橋脚位置での曲げモーメントの発生を抑制させることができる。
なお、前記の図3(b)、図4(b)、図6(b)に示す曲げモーメントは、鋼PC合成橋桁が順次構築されて行くに従って発生する曲げモーメントを、各架設段階毎に、すなわち前記工程(b)、工程(c)および工程(e)の各工程毎に累加したものを示している。これらは、鋼PC合成橋桁が構築されていない部分では、鋼桁のみが、また鋼PC合成橋桁が構築されている部分では、適切にプレストレスが導入された鋼PC合成橋桁がそれぞれ負担して受け持つ。
【0052】
さらに、前記したように、鋼PC合成橋桁は、通常の合成桁と同様に、鋼桁、コンクリートおよびPC鋼材が、それぞれの機能特性に応じて、加わる負荷を分担する。したがって、本発明によれば、合理的な橋桁を創出することができる。前記したように、本発明によれば、中間橋脚位置での過大な曲げモーメントの発生を防ぐことができ、そのため、中間橋脚位置での桁高の増大の抑制およびプレストレスなどの構造強化の必要性の度合いの低減を図ることができる。結果的に、景観的に優れた、経済的・合理的な橋梁を構築することができる。
〔橋梁の断面構造例〕
図8は、より具体的な橋梁構造の配置構造を示している。
【0053】
図の左半分図8(a)は、径間中央付近に配置される部分の橋梁断面を表している。図の右半分図8(b)は、橋脚10B付近に配置される部分の橋梁断面を表している。何れも基本的な構造は共通しているが、桁高およびプレストレスの導入状態が異なる。
鋼桁20は、断面で矩形枠状をなし、矩形枠の対角線に配置された鋼材も存在する。鋼桁20は、山形鋼、CT形鋼などの形鋼材を接合して構成されている。コンクリート桁30は、断面矩形の鋼桁20を一定の幅で覆う矩形の箱枠状をなしている。但し、鋼桁20を構成する鋼材の一部は、コンクリート桁30の外に露出している。図では、斜め方向の鋼材が、コンクリート桁30の箱構造の内部空間に露出している。
【0054】
コンクリート桁30の上面は、道路面が施工され、幅方向に張り出している。上面には、図示していないが、舗装構造や排水構造、欄干構造などが設置される。
前記図3(b)および図6(b)の曲げモーメント分布において、橋脚10B付近に配置される部分の橋梁断面〔図8(b)〕では、負の曲げモーメントにより上辺側に大きな引張力が発生することが判る。そこで、コンクリート桁30の上辺近くには、多数のPC鋼材40が挿通されてプレストレスが導入されている。なお、一部のPC鋼材42は、コンクリート桁30には埋め込まれておらず、箱形のコンクリート桁30の内部空間に配置されている。この部分のPC鋼材42は、鋼PC合成橋桁が3径間全長にわたって構築された後に載荷される荷重、すなわち、舗装や欄干などの荷重および交通車両の荷重による曲げモーメントに対処するものである。
【0055】
前記図4(b)および図6(b)の曲げモーメント分布において、側径間および中央径間の中央付近に配置される部分の橋梁断面〔図8(a)〕では、正の曲げモーメントにより、下辺側に引張力が発生することが判る。そこで、コンクリート桁30の下辺近くに、多数のPC鋼材40が挿通されてプレストレスが導入されている。コンクリート桁30の内部空間にもPC鋼材42が配置されている。このPC鋼材42の配置の目的は、前記橋脚10B付近に配置されるPC鋼材42と同じである。
−部分鋼桁構造の様々な例−
図9には、前記実施形態と異なる様々な部分鋼桁構造を例示している。
【0056】
〔片持ち単純桁と単純桁の組み合わせ〕
図9(a)は、橋脚に対応する支持点A,B,C,Dに架設する3径間の鋼桁を、支持点A,BおよびBの外側の自由点Pとで構成される片持ち単純桁からなる部分鋼桁24と、支持点C,DおよびCの外側の自由点Qとで構成される片持ち単純桁からなる部分鋼桁24と、左右の片持ち単純桁24の先端に支持される単純桁からなる部分鋼桁26とで構成している。
このような構造では、前記図3(b)および図6(b)と同様に、支持点B、Cに大きな曲げモーメントが加わる。コンクリート桁30の形成およびプレストレス導入は、支持点B,Cの個所から始め、次に、径間A−Bおよび径間C−Dに鋼PC合成橋桁を構築し、P点とE点およびQ点とF点を閉合したあと、部分鋼材24、26の残りの部分にも鋼PC合成橋桁を構築すればよい。
【0057】
〔両片持ち単純桁と単純桁の組み合わせ〕
図9(b)の鋼桁構造は、支持点B、Cで支持され、支持点B、Cの外に片持ち部分が伸びて先端に自由点P、Qを有する両片持ち単純桁からなる部分鋼桁25と、支持点Aと部分鋼桁25の片持ち部分に支持される単純桁からなる部分鋼桁26と、支持点Dと部分鋼桁25の片持ち部分に支持される単純桁からなる部分鋼桁26とで構成される。
この構造でも、支持点B、Cに大きな曲げモーメントが加わり、この部分からコンクリート桁30の形成とプレストレス導入を開始する。次に、径間B−Cに鋼PC合成橋桁を構築し、P点とE点およびQ点とF点を閉合したあと、部分鋼材25、26の残りの部分にも鋼PC合成橋桁を構築すればよい。
【0058】
〔片持ち単純桁と単純桁の組み合わせ〕
図9(c)の鋼桁構造は、橋脚に対応する支持点A,B,Cに架設する2径間の鋼桁である。支持点A、BおよびBの外側の自由点Pとで構成される片持ち単純桁からなる部分鋼桁24と、支持点Cと片持ち単純桁24の先端に支持される単純桁からなる部分鋼桁26とで構成されている。
この鋼桁構造では、支持点Bに大きな曲げモーメントが加わり、この部分からコンクリート桁30の形成とプレストレス導入を開始する。次に、径間A−Bに鋼PC合成橋桁を構築し、P点とE点を閉合したあと、部分鋼材24、26の残りの部分にも鋼PC合成橋桁を構築すればよい。
【0059】
〔4径間への応用〕
径間数が増えても、基本的には、前記した3径間における様々な部分鋼桁の組み合わせ構造を、さらに組み合わせて構成することができる。
図9(d)の鋼桁構造は、橋脚に対応する支持点A,B,C,D,Eに架設する4径間の鋼桁を、支持点A,BおよびBの外側の自由点Pとで構成される片持ち単純桁からなる部分鋼桁24と、支持点C、Dで支持され、支持点C、Dの外に片持ち部分が伸びて先端に自由点Q、Rを有する両片持ち単純桁からなる部分鋼桁25と、自由点P、Qで両端点F,Gが支持される単純桁からなる部分鋼桁26と、自由点Rに一端Hが支持され他端が支持点Eで支持される単純桁26とで構成されている。
【0060】
この構造では、支持点B、C、Dに大きな曲げモーメントが加わるので、この部分からコンクリート桁30の形成とプレストレス導入を開始する。次に、径間A−B、径間C−Dに鋼PC合成橋桁を構築し、P点とF点、Q点とG点、R点とH点とを閉合したあと、部分鋼材24、25、26の残りの部分にも鋼PC合成橋桁を構築すればよい。
〔連続ラーメン橋への適用〕
図9の例は全て、橋桁が橋脚に剛結されていない連続桁橋の構造を示しているが、中間支持点を橋脚に剛結された構造にすれば、連続ラーメン橋にも適用することができる。
【0061】
−橋梁に加わる負荷の比較−
同じPC橋梁を架設方法を違えて施工した場合における橋梁の各部に加わる負荷(曲げモーメント)の分布を、3径間橋梁を例にとり比較する。
架設方法としては、本発明によるもの、具体的には、前記実施形態の図1〜図6に従って架設される方法と、中央径間に地上よりの支保工が設置できない時にしばしば採用される片持ち式架設法とを考える。ここでは、前者を架設法I、後者を架設法IIと称することにする。
図10(a)に架設法IIを示す。橋脚10A、10B、10Cおよび10Dの間に、橋脚10Bおよび橋脚10Cより、左右に重量のバランスを取りながら、コンクリート桁30を順次伸ばして行く、片持ち式架設法である。
【0062】
架設されるコンクリート桁30の荷重は、橋脚10Bおよび10Cを支点とする片持ち梁先端部に負荷されるため、この片持ち梁には負のモーメントが発生し、それは橋脚10Bおよび10Cで負の極大値を持ち、片持ち梁先端では0である。架設が進行してコンクリート桁30が順次伸びて行くにつれて、この曲げモーメントは累加されていく。図10(b)に、この累加された曲げモーメントを模式的に示している。
図11には、架設法Iと架設法IIとのそれぞれの場合における累計曲げモーメントの分布を示し、橋脚10B,10C位置における曲げモーメントの極大値を、MI〔架設法I〕およびMII〔架設法II〕で示している。これらの曲げモーメントの大きさは、工学的計算によって求めた結果を模式的グラフで示したものである。但し、これらのグラフは、曲げモーメント分布の傾向と相対的な違いを判り易く対比するものであり、個々の位置における厳密な数値量を定量的に厳密に示しているものではない。
【0063】
架設法IIによる累計曲げモーメントは、片持ち梁先端に荷重が載荷されたものの合計であるから、橋脚10B,10Cの位置では、非常に大きな負の極大値MIIをとり、中央径間中央では0となる。また側径間では、架設法により若干の曲げモーメントとなる場合がある。
それに対して、架設法Iによる累計曲げモーメントは、橋脚10B、10C位置で負の極大値をとり、中央径間および側径間では正の分布をとる。
図11では、橋脚10B,10C位置の曲げモーメントに関して、MIがMIIよりも小さいことを示している。
【0064】
なお、架設法Iにおける累計曲げモーメント分布は、前記工程(a)、(b)、(c)、(e)すなわち前記図2(b)、図3(b)、図4(b)および図6(b)それぞれの累計曲げモーメントの合計であり、MIは、M1、M2、M4を足し合わせた値になる。参考のため、図11には、橋脚10B、10Cの位置でのM1、M2、M4も示している。
〔評価〕
橋脚10B,10C位置の曲げモーメントに着目すれば、架設法Iによる前記工程(a)において発生する鋼桁自重による曲げモーメントは、他に比べて極端に小さいものである。なお、架設法IIの場合では、鋼桁がある場合は曲げモーメントは発生するが、その値は小さい。鋼桁がない場合は発生しない。
【0065】
次いで、架設法Iによる前記工程(b)における累計曲げモーメントは、同じ荷重状態であれば、架設法IIによるものと同じ値をとる。
一方、架設法Iによる前記工程(c)においては、橋脚10B,10C位置では曲げモーメントは発生しない。これに対して、架設法IIでは、同じ荷重が片持部先端に作用することになるため、橋脚10B,10C位置では、大きな負の曲げモーメントが累加されていく。
また、架設法Iによる工程(e)においては、荷重が連続梁の中央径間に作用するため、同じ荷重が片持部先端に作用する架設法IIに比べて、橋脚10B,10C位置に累加されていく曲げモーメントは小さい。
【0066】
以上のことから、橋脚10B,10Cにおいては、曲げモーメントの累計は、MIIに比べてMIが小さくなる。
【0067】
【発明の効果】
本発明にかかわるPC橋梁の架設方法は、静定梁または単径間ラーメンの梁の何れかである部分鋼桁を複数組み合わせて構成した複数径間にわたる鋼桁を、部分鋼桁同士を閉合せずにおき、コンクリート桁の形成とプレストレスの導入による鋼PC合成橋桁の構築を、大きな負荷が加わる特定の橋脚位置で行ってから、両端に橋脚が存在する径間の全体に前記鋼PC合成橋桁を構築し、その後に部分鋼桁を閉合して、最後に残りの部分の鋼PC合成橋桁を構築する。
その結果、従来は過大な負荷が加わり易かった特定の橋脚位置において、局部的に大きな負荷が加わることが抑えられる。
【0068】
したがって、構造強度を高めるための、鋼PC合成橋桁に導入すべきプレストレスの強さを小さくでき、プレストレスの導入作業を簡単にできる。また、特定の橋脚位置などで桁高を大きくすることが抑制され、橋梁全体をスマートで体裁の良い外観にできる。桁高を低くできれば、使用する鋼材やコンクリートなどの資材量も削減でき、施工コストも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態となる鋼桁の架設工程を示す模式的構造図
【図2】 鋼桁の架設状態を示す模式的構造図(a)と負荷状態図(b)
【図3】 鋼PC合成橋桁の構築工程の初期段階を示す模式的構造図(a)と負荷状態図(b)
【図4】 鋼PC合成橋桁の構築工程の途中段階を示す模式的構造図(a)と負荷状態図(b)
【図5】 鋼桁の閉合段階を示す模式的構造図
【図6】 鋼桁閉合後の橋梁の架設状態を示す模式的構造図(a)と負荷状態図(b)
【図7】 橋脚個所でのプレストレスの導入状態を示す模式的構造図
【図8】 橋梁の詳細断面構造図
【図9】 部分鋼桁構造の様々な例を示す模式的構造図
【図10】 片持ち式架設工法によるコンクリート桁の架設状態を示す模式的構造図(a)および負荷状態図(b)
【図11】 異なる施工方法による負荷分布の違いを示す負荷状態図
【符号の説明】
10 橋脚
12 摺動部材
20 鋼桁
22 鋼桁ブロック
23 閉合個所
24〜26 部分鋼桁
30 コンクリート桁
A〜D 橋脚位置
Claims (2)
- コンクリート桁に鋼桁が埋め込まれプレストレスが導入されてなる鋼PC合成橋桁を、複数径間の橋脚に連続して架設する鋼PC合成橋梁の架設方法であって、
前記複数径間において、静定梁または単径間ラーメンの梁の何れかである部分鋼桁を複数組み合わせ、部分鋼桁同士が互いに閉合されていない状態で、複数径間の全体に鋼桁を架設する工程(a)と、
前記工程(a)のあと、前記複数径間の橋脚のうち中間に配置された橋脚位置で、部分鋼桁の鋼桁を埋め込むコンクリート桁を形成しプレストレスを導入して鋼PC合成橋桁を構築する工程(b)と、
前記工程(b)のあと、橋脚位置に鋼PC合成橋桁が構築された部分鋼桁において、両端に橋脚が存在する径間の全体に前記鋼PC合成橋桁を構築する工程(c)と、
前記工程(c)のあと、隣接して配置された部分鋼桁同士を閉合する工程(d)と、
前記工程(d)のあと、部分鋼桁の残りの部分に前記鋼PC合成橋桁を構築して、複数径間にわたり連続する鋼PC合成橋桁を架設する工程(e)と
を含む鋼PC合成橋梁の架設方法。 - 前記工程(a)が、前記複数径間のうちの3径間において、両側に配置された側径間から中央径間の中央に至る静定梁からなる部分鋼桁をそれぞれ架設するとともに、左右の部分鋼桁は互いに閉合しないでおき、
前記工程(b)が、前記左右の部分鋼桁に対して、前記中央径間に隣接する橋脚位置で、前記鋼PC合成橋桁を構築し、
前記工程(c)が、前記左右の部分鋼桁に対して、側径間の全体にわたる前記鋼PC合成橋桁をそれぞれ構築し、
前記工程(d)が、前記左右の部分鋼桁を互いに閉合し、
前記工程(e)が、前記閉合個所を含む残りの部分に前記鋼PC合成橋桁を構築して、前記3径間に連続する鋼PC合成橋桁を架設する
請求項1に記載の鋼PC合成橋梁の架設方法。
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