JP3735949B2 - 青色発光材料、それを用いたel素子、及びその製造方法 - Google Patents

青色発光材料、それを用いたel素子、及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な結晶構造を有する青色発光材料、それを用いたEL(エレクトロルミネッセンス)素子、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、EL素子は、絶縁性基板であるガラス基板上に、第1電極、第1絶縁層、発光層、第2絶縁層及び第2電極を順次積層して形成されており、少なくとも発光層からの光取り出し側が、光学的に透明な材料にて構成されている。
ここで、発光層は母体材料に発光中心を添加して構成されており、それらの材料としては、種々のものが提案されている。例えば、特開平2−72592号公報や特開平5−65478号公報には、発光層にセリウムを添加した4硫化2ガリウムカルシウム(CaGa2 4 :Ce)や、セリウムを添加した4硫化2ガリウムストロンチウム(SrGa2 4 :Ce)が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、発光層の母体材料となるCaGa2 4 やSrGa2 4 等の3元素からなる組成材料をEL素子の発光層として用いる場合、発光層の結晶性を改善するために、発光層成膜後600〜650℃程度で熱処理が行われている。なお、この熱処理の上限温度が650℃であるのは、これ以上の温度で熱処理を行うと、ガラス基板に著しい歪みをもたらすからである。
【0004】
しかし、現状では、たとえこれらの温度で熱処理を行ったとしても、CaGa2 4 :CeやSrGa2 4 :Ce発光層の結晶性は、硫化亜鉛(ZnS)や硫化ストロンチウム(SrS)を母体材料として用いた他の発光層に較べ、著しく低いものであった。このため、CaGa2 4 :CeやSrGa2 4 :Ce発光層を用いて、実用上十分な輝度を有するEL素子を実現することは、非常に困難であった。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みたもので、発光輝度を向上させた新規な青色発光材料を提供するとともに、その材料を用いた高輝度青色発光EL素子、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、カルシウム(Ca)、ガリウム(Ga)、硫黄(S)の3元素を主成分とする母体材料の各組成を厳密に制御することにより、母体材料の結晶性が向上できると仮定し、鋭意実験を行った。その結果、特定の組成比のときに、輝度が向上することが見出され、この組成材料のX線回析スペクトルを分析したところ、従来のCaGa2 4 のX線回析スペクトルと異なる新規な回析ピークを有することが判明した。
【0007】
このような検討をもとになされた青色発光材料は、請求項1、2に記載した特徴を有する。すなわち、請求項1に記載の発明では、カルシウム(Ca)、ガリウム(Ga)、硫黄(S)を主成分とする母体材料に、発光中心としてセリウム(Ce)を添加してなる青色発光材料において、母体材料の組成式をCaGa x y と表記したとき、1.4≦x≦1.9、2.9≦y≦3.8であって、かつCu(銅)のKα特性X線をX線源として用いたX線回折スペクトルが13. 5±0. 2度、14. 6±0. 2度、25. 7±0. 2度のうち少なくとも1箇所にピークを有することを特徴としている。
【0008】
また、請求項2に記載の発明では、母体材料の結晶の格子定数a、b、c、α、β、γのうち、α=β=γ=90°であり、aとbとcがそれぞれほぼ等しくなっていることを特徴としている。
【0009】
このような特徴を有する青色発光材料は、従来にない新規な材料であり、高輝度発光を得ることができるものである。また、上記した青色発光材料は、請求項乃至に記載したように、EL素子の発光層に用いることができる。この場合、従来のCaGa2 S4 を発光層に用いた場合に比較して、発光輝度を向上させることができる。
【0010】
特に、X線回折スペクトルの14. 6±0. 2度ピークの強度I1 に対する25. 7±0. 2度ピークの強度I2 の比(I2 /I1 )を0.2以上にすることにより、材料の結晶性が向上して、より発光輝度を向上させることができる。
また、本発明は、発光層中の少なくとも一方の絶縁層界面付近に亜鉛(Zn)を添加したことを特徴としている。この亜鉛(Zn)の添加により、発光輝度を向上させることができる。
【0011】
この場合、発光層とその両側の第1、第2絶縁層との間の少なくとも一方に、硫化亜鉛(ZnS)層を介在させ、この硫化亜鉛(ZnS)層から亜鉛(Zn)を拡散させて、上記した亜鉛(Zn)の添加を行うことができる。
また、硫化亜鉛(ZnS)層の膜厚は、30nm以上80nm以下が好ましい。膜厚が薄いときは、亜鉛の拡散が不十分になると考えられ、また厚いときは、発光層への十分な電圧印加ができなくなり、上記した範囲外では輝度が低下するからである。
【0012】
上記したEL素子は、請求項1乃至18に記載の製造方法を用いて製造することができる。ここで、発光層中に亜鉛(Zn)を添加する場合、発光層と絶縁層との間に硫化亜鉛(ZnS)層を形成した後に、熱処理を行って亜鉛(Zn)を熱拡散させる。あるいは、発光層の母体材料の原料ガス及び発光中心の原料ガスを、それぞれ反応炉内に供給し、更に、亜鉛(Zn)原料ガスを反応炉内に供給する気相成長法を用いる。
【0013】
なお、この気相成長法において、亜鉛(Zn)原料ガスの供給タイミングを初期と終了段階のみとすることにより、発光層の絶縁層界面付近に、亜鉛(Zn)を添加することができる。
また、気相成長法において、原料ガスの吹き出しノズルの形状をスリット状とし、かつスリットの長手方向の長さを、基板の最大対角線長さまたは直径よりも長く設定すれば、基板全体にわたって均一な膜を形成することができる。
【0014】
この場合、基板を回転することにより、より均一な膜を形成することができる。
さらに、気相成長法において、原料ガスを供給するとき、特定のガスを組み合わせ、具体的には、亜鉛とガリウムとを組み合わせ、カルシウムと発光中心とを組み合わせて一旦合流させて供給すると、ガス同志が基板に至るまでに反応してしまうのを防止することができる。
【0015】
さらに、第2絶縁層の形成後に熱処理を行うようにすれば、発光しきい値が低下したEL素子を製造することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体的な実施形態に基づいて説明する。図1は本発明に係わるEL素子10の断面を示した模式図である。なお、図1のEL素子10では、矢印方向に光を取り出している。
【0017】
薄膜EL素子10は、絶縁性基板であるガラス基板1上に順次、以下の薄膜が積層形成され構成されている。なお、以下各層の膜厚はその中央の部分を基準として述べてある。
ガラス基板1上には、光学的に透明なITO(Indium Tin Oxide)膜から成る第1透明電極(第1電極)2が形成され、その上面には光学的に透明なATO膜(Al2 3 /TiO2 積層膜)から成る第1絶縁層3、発光層5中の第1絶縁膜3の界面付近に亜鉛(Zn)を拡散させるための第1硫化亜鉛(ZnS)層4、発光中心としてセリウム(Ce)を添加したCaGax y (但し、1.4≦x≦1.9、2.9≦y≦3.8)から成る発光層5、発光層5中の第2絶縁膜7の界面付近に亜鉛(Zn)を拡散させるための第2ZnS層6、光学的に透明なATO膜(Al2 3 /TiO2 積層膜)から成る第2絶縁層7、光学的に透明な酸化亜鉛(ZnO)から成る第2透明電極(第2電極)8が形成されている。第1、第2透明電極2、8は、マトリックス状に形成されている。
【0018】
次に、上述の薄膜EL素子10の製造方法を以下に述べる。
先ず、ガラス基板1上に第1透明電極2を、スパッタ法にて成膜した。具体的には、上記ガラス基板1の温度を一定に保持したままスパッタ装置内を真空に排気した。その後アルゴン(Ar)と酸素(O2 )の混合ガスを導入し、1kWの高周波電力で成膜を行った。
【0019】
次に、上記第1透明電極2上に、ATO膜(Al2 3 /TiO2 積層膜)から成る第1絶縁層3をALE(原子層エピタキシャル)法により形成した。
具体的には、上記ガラス基板1の温度を一定に保持し、ALE装置内を真空に排気した。その後、三塩化アルミニウム(AlCl3 )及び水(H2 O)の各ガスを交互に百数十回程度導入し、Al2 3 膜を形成した。次に、AlCl3 の供給を一旦停止し、代わりに四塩化チタン(TiCl4)及び水(H2 O)の各ガスを交互に百回程度導入してTiO2 膜を形成した。そして、以上のAl2 3 膜及びTiO2 膜の形成方法を、交互に約四十回程度を繰り返すことにより、Al2 3 /TiO2 積層膜を形成した。なお、最終膜、すなわち第1ZnS層4を形成する直前の膜は、Al2 3 膜を形成する。Al2 3 膜は、次の第1ZnS層4との界面の結晶構造に悪影響を与えないためである。
【0020】
次に、上記第1絶縁層3上に、Znの拡散源となる第1ZnS層4を、図2に示すMOCVD装置(概略構成を示す)を用いて有機金属気相成長(MOCVD:Metalorganic Chemical Vapor Deposition )法により形成した。
具体的には、上記電極および絶縁層を形成したガラス基板11を、回転数制御可能なサセプタ21にセットした。そして、回転制御棒22を介してサセプタ21を、5rpmで回転させた。その後、ガラス基板11を450℃の一定温度に保持し、成膜室20内を図中に示す圧力計23にて2Torrの減圧雰囲気になるように、図示しない圧力調節器にて排気量をコントロールした。ここでガス排気はゲートバルブ24を介してロータリーポンプ26、メカニカルブースターポンプ25にて行った。その後アルゴン(Ar)キャリアガスを用いてジエチル亜鉛(Zn(C2 5 2 )及び硫化水素(H2 S)を、各々ノズル34、35から反応炉20内に導入し、第1ZnS層4を形成した。
【0021】
具体的には、液体原料用容器内41に充填したジエチル亜鉛(Zn(C2 5 2 )を17℃の一定温度に保温し、気化したジエチル亜鉛(Zn(C2 5 2 )を流量調節器(MFC:Mass Flow Controller)51にてガス流量を調節したArキャリアによって反応炉20内に輸送し、原料供給ノズル34にてガラス基板11に原料ガスを供給した。ここで、MFCとは、公知の流量調節器であって、図示しない制御装置に入力された指示流量に基づいて、ガスの流量を指示値に調節するものである。
【0022】
また硫化水素(H2 S)に関しては、Arで希釈した後、流量調節器52で直接ガス流量を調節した。そして反応炉20内に導入し、原料供給ノズル35にてガラス基板11に原料ガスを供給した。
次に、図3に示すMOCVD装置(概略構成を示す)を用いて、上記第1ZnS層4上に、発光中心としてセリウム(Ce)を添加したCaGax y (但し、1.4≦x≦1.9、2.9≦y≦3.8)発光層5をMOCVD法により形成した。
【0023】
なお、上記したMOCVD装置を、便宜上2つの図(図2、図3)で表示しているが、実際は同一符号を付した部分は共通の構成で、サセプタ21が、反応炉20内のノズル34、35(図2)の上方位置から、ノズル31、32、33(図3)の上方位置へ搬送でき、両部は図示してないゲートで分離できる構造である。また、サセプタ21、基板11はノズル31、32、33、34、35の先端に対して等距離の平面Pで回転されるため、基板11の全体に均一な膜を形成することができる。
【0024】
また、図4に示す様に、ノズル31、32、33を上方より見ると、長方形、いわゆるスリット形状で、そのスリットの長手方向の長さL1、L2は図5に示す基板11の最大対角線長さL3より長く設定されている。ノズルのスリット長さが、基板より長いため基板11を平面Pで回転させると、基板11全体に均一な膜を形成することができる。なお、基板11が円形の場合には、ノズルのスリット長を基板11の直径より長くする。
【0025】
具体的には、上記第1ZnS層4を形成したガラス基板11を、図3に示すMOCVD装置に真空中で搬送した後、回転数制御可能なサセプタ21にセットした。そして、回転制御棒22を介してサセプタを5rpmで回転させた。その後、ガラス基板11を534℃の一定温度に保持し、成膜室内を図中に示す圧力計23にて50Torrの減圧雰囲気になるように、図示しない圧力調節器にて排気量をコントロールした。ここでガス排気はゲートバルブ24を介してロータリーポンプ26、メカニカルブースターポンプ25にて行った。
【0026】
その後、ビスジピバロイルメタン化カルシウム(Ca(C11192 2 )、トリエチルガリウム(Ga(C2 5 3 )、硫化水素(H2 S)、そして発光中心原料としてトリジピバロイルメタン化セリウム(Ce(C11192 )3)を、アルゴン(Ar)キャリアガスを用いて、各々ノズル31、32、33から反応炉内に導入し、CaGax y :Ce発光層を形成した。なお、トリジピバロイルメタン化セリウム(Ce(C11192 )3)、ビスジピバロイルメタン化カルシウム(Ca(C11192 2 )は、ともにβージケトン基(C11192 )を有するため、両者を一旦合流してもガス同志が反応しないので、一旦合流して供給している、ノズル31から供給している。
【0027】
具体的には、固体原料用容器44内に充填したビスジピバロイルメタン化カルシウムを220℃に加熱して昇華させ、ガス化した原料を図3に示す流量調節器54にて流量を調節したArキャリアガスによって、反応炉20内に輸送し、原料供給ノズル31にてガラス基板11に原料ガスを供給した。
また同時に液体原料用容器内45に充填したトリエチルガリウムを12℃の一定温度に保温し、気化したトリエチルガリウムを流量調節器55にてガス流量を調節したArキャリアによって反応炉20内に輸送し、原料供給ノズル32にてガラス基板11に原料ガスを供給した。
【0028】
また硫化水素(H2 S)に関しては、Arで希釈した後、流量調節器52で直接ガス流量を調節した。そして反応炉20内に導入し、原料供給ノズル33にてガラス基板11に原料ガスを供給した。
発光中心の添加方法としては、発光中心原料にトリジピバロイルメタン化セリウムを用い、固体用原料容器内43に充填した。この原料容器43内の温度を155℃の一定温度に保温し、原料を昇華させた。そして、流量調節器53にてガス流量を調節したArキャリアガスを用いて反応炉20内に導入し、原料供給ノズル31にてガラス基板11に原料ガスを供給した。
【0029】
このように、それぞれの原料ガスを流量調節器を介し、すべて独立して導入することにより、発光層5の組成比を精密に、しかも容易に制御することができる。そこで、CaGax y :Ce発光層5におけるx及びyの値が、それぞれ1.4≦x≦1.9、2.9≦y≦3.8になるように、各原料ガスの供給量を調節した。
【0030】
さらに、CaやZn等のII族元素とS等のVI族元素は、気相中で反応しやすいことが、発明者らの実験によって分かった。そこで、ガラス基板11表面付近にて反応させるために、II族原料であるビスジピバロイルメタン化カルシウムの供給ノズル31先端でのガス速度を、少なくともIV族元素であるH2 Sのノズル33のガス速度より高く設定した。
【0031】
なお、本実施形態ではCa原料に、ビスジピバロイルメタン化カルシウム(Ca(C11192 2 )を用いたが、この他にビスジピバロイルメタン化カルシウム・テトラエチレンペンタミン付加物(Ca(C11192 2 ・(C8 5 232 )、ビスジピバロイルメタン化カルシウム・トリエチレンテトラミン付加物(Ca(C11192 2 ・(C6 4 182 )等も、同様に用いることができる。
【0032】
また、Ga原料には、トリエチルガリウム(Ga(C2 5 3 )を用いたが、この他にトリメチルガリウム(Ga(CH3 3 )等のアルキルガリウムも、同様に用いることができる。
さらに、S原料には、硫化水素(H2 S)を用いたが、ジエチル硫黄(S(C2 5 2 )、メチルメルカプタン(CH3 SH)、ジターシャリーブチル硫黄((t−C4 9 2 S)等も、同様に用いることができる。
【0033】
次に、上記発光層5上に、Znの拡散源となる第2ZnS層6を、第1ZnS層4と同様の方法で形成した。そして、上記第2ZnS層6上に、ATO膜(Al2 3 /TiO2 積層膜)から成る第2絶縁層7を、第1絶縁層3と同様の方法により形成した。
そして、第2絶縁層7までを順次形成したガラス基板11を、H2 Sを20%の割合で含むAr雰囲気中で、650℃、1分間熱処理を行った。この工程は、第1、第2ZnS層4、6から、ZnをCaGax y :Ce発光層5中に拡散させる発光輝度を向上させる作用を有している。この作用を確認するために、熱処理後のZn深さ方向分布を、2次イオン質量分析(SIMS)法で測定した。
【0034】
その結果を図6に示す。図6は発光層5、ZnS層4、6のCa、Zn原子濃度を2次イオンカウント値で示し、図中界面 I〜IIの間が発光層5、その両側がZnS層4、6であることを示している。図6に示す様に第1、第2ZnS層4、6から、ZnがCaGax y :Ce発光層5中へ拡散してZn拡散領域が形成されていることが確認された。
【0035】
その後、酸化亜鉛(ZnO)膜から成る第2透明電極8を、第2絶縁層7上に形成した。蒸着材料としては、酸化亜鉛(ZnO)粉末に酸化ガリウム(Ga2 3 )を加えて混合し、ペレット状に成形したものを用い、成膜装置としてはイオンプレーティング装置を用いた。
具体的には、上記第2絶縁層7を形成したガラス基板11を、一定の温度に保持したまま、イオンプレーティング装置内を真空に排気した。その後Arガスを導入して圧力を一定に保ち、成膜速度が6〜18nm/minの範囲となるようビーム電力及び高周波電力を調整した。
【0036】
各層の膜厚は、第1透明電極2が200nm、第1、第2絶縁層3、7が300nm、第1、第2ZnS層4、6が40nm、発光層5が550nm、第2透明電極8が450nmである。
CaGax y :Ce発光層5における、Ga/Ca組成比(x値)と青色発光輝度との関係を図7に示す。ここで発光層の組成は、ラザフォード後方散乱(RBS)法を用いて測定した。
【0037】
図7から分かるように、Ga/Ca組成比(x値)が1.4≦x≦1.9の組成領域において、他の組成領域に較べて非常に高い青色発光輝度が得られた。このときS/Ca組成比(y値)は、Ga/Ca組成比(x値)に応じて2.9≦y≦3.8の値となり、S欠損は発生しなかった。
また、x=1.7、y=3.5の組成の発光層、及びx=2.0、y=4.0の組成の発光層のX線回折スペクトルを、図8(a)、及び(b)に示す。ただし、X線回折スペクトルの測定には、CuのKα特性X線をX線源に用いた。
【0038】
また、図8に示すX線回折スペクトルの解析から、図8(b)の様にx=2.0、y=4.0の組成の発光層では、従来から知られている、すなわちJCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards )カードの#25−0134に記載されているCaGa2 4 結晶が成長していることが分かった。これに対し、図8(a)に示すx=1.7、y=3.5の組成の発光層では、X線回折スペクトルの13. 5±0. 2度(ピークA)、14. 6±0. 2度(ピークB)、25. 7±0. 2度(ピークC)に、少なくとも回折ピークを有する結晶であった。しかし、このようなX線回折スペクトルを示す結晶は、JCPDSカード等の公知の文献には記載された例はなく、従来知られていない。従って、この結晶は、発明者らによって発見された新規の青色発光物質である。
【0039】
また、結晶に関する解析を行った結果、単位格子の長さすなわち格子定数において、従来から知られているCaGa2 4 結晶が、格子定数:a=2.01nm、b=2.01nm、c=1.21nmであるのに対して、本実施形態に係る青色発光物質では、格子定数:a=1.32nm、b=1.34nm、c=1.38nmになり、従来のものと全く異なる結晶であることが確認された。なお、格子定数α、β、γについては、従来および本実施形態ともα=β=γ=90°である。
【0040】
このように格子定数a、b、cがa≒b≒cとほぼ等しくなると、発光中心と電子の相互作用の異方性が小さくなり、励起効率が電子の流れ方向にほとんど依存しなくなるため、高輝度な発光を得ることができる。
また、これらの格子定数を用いて、X線回折スペクトルの面指数付けを行った結果を、図8に面指数として示してある。
【0041】
さらに、本実施形態に係る青色発光物質は、CaGax y :Ce発光層5の組成が、1.4≦x≦1.9、2.9≦y≦3.8の組成領域においてのみ成長することが、発明者らの実験によって確認された。従って、図7において、高輝度となる組成領域は、本実施形態に係る青色発光物質が成長する組成領域と一致する。その組成領域においては、上記したように、格子定数a、b、cがa≒b≒cとほぼ等しくなる。なお、ピークA、B、Cの大きさについては、上記した組成領域内で変化するものの、少なくとも1つのピークが存在する。
【0042】
次に図9に、青色発光輝度に対する、第1ZnS層4及び第2ZnS層6の膜厚の依存性を示す。第1ZnS層4及び第2ZnS層6の膜厚を等しくし、それぞれの膜厚を30nm以上80nm以下としたとき、より高い青色発光輝度が得られていることが分かる。これは、ZnS層の膜厚が30nm以上80nm以下のときに、発光層5に対して適切なZn拡散源として働くためであると考えられる。
【0043】
また図10に、ZnS層の膜厚が40nmの素子(試料A)とZnS層を設けなかった素子(試料B)における、CaGax y :Ce発光層5(1.4≦x≦1.9、2.9≦y≦3.8)のX線回折スペクトルを示す。図10(a)、(b)に示すように、ZnS層の有無また膜厚により、回折スペクトルにおける、14. 6±0. 2度ピーク(ピークB)の強度I1 に対する、25. 7±0. 2度ピーク(ピークB)の強度I2 の比(I2 /I1 )が変化した。図11に、この青色発光輝度とI2 /I1 の関係を示す。図11から分かるように、I2 /I1 が0.2以上のときに、より高い青色発光輝度が得られた。
【0044】
また、熱処理は、第2絶縁層7を形成した後に行うことが望ましい。図12に熱処理のタイミングと発光特性との関係を示す。この図12において、試料Cは第2絶縁層7形成後に熱処理を行ったものであり、試料Dは第2ZnS層6形成後に行ったものである。試料Cでは、試料Dに較べ、発光のしきい値が約30V低下しており、低電圧の駆動が可能となっている。
【0045】
そして、上記発光層の膜厚は、300nm以上、700nm以下が最適であることも確認された。発光層膜厚が300nm未満の場合、発光輝度が著しく低下した。また、700nmを越えると、発光層薄膜の剥離が生じ、素子の信頼性が著しく低下した。さらに、上記発光層に添加される発光中心の濃度が、CaとGaとSの総原子数に対して、0.2at%以上3. 0at%以下のときに、より高い青色発光輝度が得られた。
【0046】
なお、添加する発光中心は上述実施形態ではCeであったが他にEu、Pbにおいても、同様な効果が得られると考えられる。
また、上記実施形態は、発光層5の両側にZnS層4、6を設けたが、少なくとも一方にZnS層を設ければ、発光層5に対してZn拡散領域が形成され、発光輝度を向上させる効果が得られる。
(第2実施形態)
この第2実施形態では、上記の第1実施形態に対し、第1、第2ZnS層4、6を形成せず、CaGax y :Ce発光層5(1.4≦x≦1.9、2.9≦y≦3.8)を気相成長法で形成すると同時に、第1、第2絶縁層3、7との界面付近に、気相成長法により直接Znを添加することにより形成している。
【0047】
以下にこの製造方法を説明する。
第1実施形態と同様な方法で、ガラス基板1上にITOから成る第1透明電極2及びATOから成る第1絶縁層3を形成した。
次に上記第1絶縁層3上に、部分的にZnを添加したCaGax y :Ce(但し、1.4≦x≦1.9、2.9≦y≦3.8)発光層5を、図13に示すMOCVD装置を用い、MOCVD法により形成した。
【0048】
このMOCVD装置では、第1実施形態で用いた装置に対して、新たにZn原料を反応炉に供給するためのガス系が追加されている。このZn原料ガスは、Ga原料ガスを供給する管路に一旦合流させて、ノズル32により反応炉20内に供給される。これは、Zn、Ga原料ガスがともにアルキル基(C2 5 )を有するため、相互にガスが反応しないからである。なお、他の管路に合流させると、管路途中でガスが反応してしまう不具合が生じる。ノズル形状は図4と同じである。
【0049】
具体的には、上記第1絶縁層3を形成したガラス基板11を、図13に示す回転数制御可能なサセプタ21にセットした。そして、回転制御棒22を介してサセプタを5rpmで回転させた。その後、ガラス基板11を534℃の一定温度に保持し、成膜室内を図中に示す圧力計23にて50Torrの減圧雰囲気になるように、図示しない圧力調節器にて排気量をコントロールした。ここでガス排気はゲートバルブ24を介してロータリーポンプ26、メカニカルブースターポンプ25にて行った。
【0050】
その後、ビスジピバロイルメタン化カルシウム・テトラエチレンペンタミン付加物(Ca(C11192 2 ・(C8 5 232 )、トリエチルガリウム(Ga(C2 5 3 )、硫化水素(H2 S)、トリジピバロイルメタン化セリウム(Ce(C11192 )3)の各原料に加え、初期段階ではジエチル亜鉛(Zn(C2 5 2 )、反応炉内に導入し、Zn添加CaGax y :Ce発光層を100nm形成する。次に一旦ジエチル亜鉛(Zn(C2 5 2 )の供給を停止した状況で発光層を350nm形成し、再びジエチル亜鉛を導入して発光層100nmを形成して発光層の形成を終了した。これにより、図6に示す様なZn拡散領域が形成できる。
【0051】
このとき、ビスジピバロイルメタン化カルシウム・テトラエチレンペンタミン付加物の固体用原料容器内44の温度を185℃に、またジエチル亜鉛の液体原料用容器46を10℃の一定温度に保温した。
なお、部分的にZnを添加したCaGax y :Ce発光層5におけるx及びyの値が、それぞれ1.4≦x≦1.9、2.9≦y≦3.8になるように、各原料ガスの供給量を調節した。
【0052】
次に、ATOから成る第2絶縁層7を、第1実施形態と同様な方法を用いて形成した。その後に、第1実施形態と同様な方法を用いて熱処理を行い、さらにZnOから成る第2透明電極8を、第1実施形態と同様な方法を用いて形成した。各層の膜厚は、第1透明電極2が200nm、第1、第2絶縁層3、7が300nm、発光層5が550nm、第2透明電極8が450nmである。
【0053】
この第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、従来から知られているCaGa2 4 :Ceとは、全く異なる新規な青色発光物質が成長し、図7と同様に高輝度な青色発光が得られた。また、この第2実施形態では、発光層形成と同時にZnを拡散できるので、第1実施形態のZnS層の形成工程を省略することができるので、製造コストも安価にすることができる。
【0054】
なお、上記した青色発光材料は、EL素子の他、蛍光表示管の蛍光材、プラズマディスプレイ、電界放射型(フィールドエミッション)ディスプレイ(FED)などにも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るEL素子の縦断面を示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る製造装置の構成例を示す概略図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る製造装置の構成例を示す概略図である。
【図4】本発明の第1、第2実施形態の製造装置のノズル形状を示す平面図である。
【図5】本発明の第1、第2実施形態の基板の平面図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る発光層中のZn分布を表す特性図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る発光層のGa/Ca組成比と青色発光輝度との関係を示す特性図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る発光層のX線回折スペクトルを示す図で、(a)が本実施形態を示し、(b)が従来例を示す。
【図9】本発明の第1実施形態に係るZnS層の膜厚と青色発光輝度との関係を示す特性図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る発光層のX線回折スペクトルを示す図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係るX線回折スペクトルにおける14. 6±0. 2度ピークの強度I1 に対する、25. 7±0. 2度ピークの強度I2 の比(I2 /I1 )と青色発光輝度との関係を示す特性図である。
【図12】熱処理のタイミングと発光特性との関係を示す図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係る製造装置の構成例を示す概略図である。
【符号の説明】
1…ガラス基板(絶縁性基板)、2…第1透明電極(第1電極)、
3…第1絶縁層、4…第1ZnS層、5…発光層、6…第2ZnS層、
7…第2絶縁層、8…第2透明電極(第2電極)10…EL素子。

Claims (18)

  1. カルシウム(Ca)、ガリウム(Ga)、硫黄(S)を主成分とする母体材料に、発光中心としてセリウム(Ce)を添加してなり、前記母体材料の組成式をCaGa x y と表記したとき、1.4≦x≦1.9、2.9≦y≦3.8であって、かつCu(銅)のKα特性X線をX線源として用いたX線回折スペクトルが13. 5±0. 2度、14. 6±0. 2度、25. 7±0. 2度のうち少なくとも1箇所にピークを有することを特徴とする青色発光材料。
  2. カルシウム(Ca)、ガリウム(Ga)、硫黄(S)を主成分とする母体材料に、発光中心としてセリウム(Ce)を添加してなり、前記母体材料の結晶の格子定数a、b、c、α、β、γのうち、α=β=γ=90°であり、aとbとcがそれぞれほぼ等しくなっていることを特徴とする請求項1に記載の青色発光材料。
  3. 基板上に、第1電極、第1絶縁層、発光層、第2絶縁層及び第2電極の順に積層され、少なくとも発光層からの光取り出し側を透明としたEL素子において、
    前記発光層として、請求項1または2に記載の青色発光材料を用いたことを特徴とするEL素子。
  4. 記発光層は、カルシウム(Ca)、ガリウム(Ga)、硫黄(S)を主成分とする母体材料に、発光中心としてセリウム(Ce)を添加してなり、かつCu(銅)のKα特性X線をX線源として用いたX線回折スペクトルが14. 6±0. 2度、25. 7±0. 2度のピークを有する青色発光材料を用いて構成され、このX線回折スペクトルの14. 6±0. 2度ピークの強度I1 に対する25.7±0. 2度ピークの強度I2 の比(I2 /I1 )が、0.2以上であることを特徴とする請求項3に記載のEL素子。
  5. 前記発光層中の少なくとも一方の絶縁層界面付近に、亜鉛(Zn)が添加されていることを特徴とする請求項3または4に記載のEL素子。
  6. 前記第1絶縁層と前記発光層との間および前記第2絶縁層と前記発光層との間の少なくとも一方に、硫化亜鉛(ZnS)層が介在されており、前記発光層中に添加された亜鉛(Zn)は、前記硫化亜鉛(ZnS)層から前記発光層中に拡散した亜鉛拡散領域の亜鉛であることを特徴とする請求項に記載のEL素子。
  7. 前記硫化亜鉛(ZnS)層の膜厚は、30nm以上80nm以下であることを特徴とする請求項に記載のEL素子。
  8. 前記発光層に添加された前記発光中心の濃度が、カルシウム(Ca)、ガリウム(Ga)、硫黄(S)の総原子数に対して0.2at%以上3. 0at%以下であることを特徴とする請求項乃至のいずれか1つに記載のEL素子。
  9. 前記発光層の膜厚が、300nm以上700nm以下であることを特徴とする請求項乃至のいずれか1つに記載のEL素子。
  10. 基板上に、第1電極、第1絶縁層、発光層、第2絶縁層及び第2電極の順に積層され、少なくとも発光層からの光取り出し側を透明としたEL素子の製造方法において、
    カルシウム(Ca)原料ガス、ガリウム(Ga)原料ガス、硫黄(S)原料ガス、及び発光中心の原料ガスを、それぞれ反応炉内に供給し、この反応炉内でこれら複数の原料ガスを反応させる気相成長法により、請求項1または2に記載の青色発光材料を用いた発光層を形成することを特徴とするEL素子の製造方法。
  11. 前記発光層を形成する際に、少なくとも一方の絶縁層界面付近に、亜鉛(Zn)を添加することを特徴とする請求項1に記載のEL素子の製造方法。
  12. 前記第1絶縁層と前記発光層との間および前記第2絶縁層と前記発光層との間の少なくとも一方に、硫化亜鉛(ZnS)層を形成し、その後に硫化亜鉛(ZnS)層と発光層とを同時に熱処理することにより、硫化亜鉛(ZnS)層から前記発光層中の絶縁層界面付近に亜鉛(Zn)を拡散させることを特徴とする請求項1に記載のEL素子の製造方法。
  13. 前記発光層を気相成長法を用いて形成する際に、前記発光層の母体材料、発光中心の原料ガスに加えて、亜鉛(Zn)原料ガスを反応炉内に供給することを特徴とする請求項1に記載のEL素子の製造方法。
  14. 前記亜鉛(Zn)原料ガスは、前記発光層を気相成長法で形成する初期段階、または終了段階の少なくとも一方で供給し、前記発光層を気相成長法で形成する中央段階では供給を停止し、前記発光層の少なくとも一方の絶縁層界面付近に、亜鉛(Zn)を添加することを特徴とする請求項1に記載のEL素子の製造方法。
  15. 前記原料ガスを前記反応炉内にノズルから供給し、前記ノズルはスリット形状をしており、スリットの長手方向の長さが、前記基板の最大対角線長さまたは直径よりも長く設定されていることを特徴とする請求項10、11、13、14のいずれか1つに記載のEL素子の製造方法。
  16. 前記基板を、前記反応炉内部において前記ノズルの先端に対して等距離の平面で回転することを特徴とする請求項15に記載のEL素子の製造方法。
  17. 前記亜鉛(Zn)原料ガスおよび前記ガリウム(Ga)原料ガスを一旦合流させて第1ノズルから前記反応炉に供給し、カルシウム(Ca)原料ガス及び発光中心(Ce)の原料ガスを一旦合流させて第2ノズルから前記反応炉に供給することを特徴とする請求項1または14に記載のEL素子の製造方法。
  18. 前記第2絶縁層を形成した後に熱処理を行うことを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1つに記載のEL素子の製造方法。
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