JP3734393B2 - 符号分割多元接続による移動通信におけるソフトハンドオフ方法及びシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)方式を利用したシグナリングメッセージ送信方法に特徴を有する移動通信システムに関する。特に、ソフトハンドオフを実行する際のソフトハンドオフ指令メッセージ(Extended Handoff Direction Message)の受信に有利なシグナリングメッセージ送信の制御に特徴を有する移動通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
CDMA移動通信システムにおいては、同一の周波数帯域を複数の通信者が共有するために、他の通信者から送られる信号が干渉信号となって自己のチャネルの通信品質を劣化させる。
【0003】
特に基地局から近い移動局と遠い移動局とが同時に通信を行う場合、基地局において、近い移動局からの送信信号は高い電力レベルで受信され、反対に遠い移動局からの送信信号は低い電力レベルで受信される。これにより、遠くの移動局との間での通信は、近くの移動局からの送信信号により干渉を受けて通信品質が大きく劣化する。いわゆる「遠近問題」が生じる。
【0004】
かかる「遠近問題」を解決するための技術として、従来から送信電力制御が検討されてきた。この送信電力制御では、受信局で測定された受信エネルギー(Eb)と受信雑音エネルギー(No)の比であるEb/Noが、移動局の所在位置にかかわらず一定値になる様に制御される。
【0005】
このために、電力制御ビットを送信フレームの情報信号中に挿入し、受信局側で、受信される電力制御ビットを基に送信電力を補正するクローズドループ補正制御が行われる。
【0006】
具体的には基地局は、平均FER(Frame Error Rate)を測定し、目標FERとの比較を行う。目標FERと測定平均FERとに差分が生じた場合は、測定平均FERが目標FERに近づく様に目標Eb/Noを更新する。
【0007】
また、基地局はEb/Noを測定し、目標のEb/No値との比較を行う。測定されたEb/Noが、目標Eb/Noより大きい場合は、移動局の送信電力を下げる様に指示する電力制御ビットを、逆に測定Eb/Noが、目標Eb/Noより小さい場合は、移動局の送信電力を上げる様に指示する電力制御ビットを下りフレームの情報信号中に挿入する。
【0008】
そして、移動局では、受信フレームの情報信号から電力制御ビットを抽出して、電力制御ビットに対応するように送信電力を補正制御する。
【0009】
同様に、移動局では、平均FER(Frame Error Rate)を測定し、目標FERとの比較を行う。目標FERと測定平均FERとに差分が生じた場合は、測定平均FERが目標FERに近づく様に目標Eb/Noを更新する。また基地局からの送信信号について、Eb/Noを測定し、目標のEb/No値との比較を行う。測定されたEb/Noが、目標Eb/Noより大きい場合は、基地局の送信電力を下げる様に指示する電力制御ビットを、逆に測定Eb/Noが、目標Eb/Noより小さい場合は、基地局の送信電力を上げる様に指示する電力制御ビットを上りフレームの情報信号中に挿入する。
【0010】
これに対し、基地局では、受信フレームの情報信号から電力制御ビットを抽出して、電力制御ビットに対応するように送信電力を補正制御する。
【0011】
この様に、クローズドループ補正制御は、移動局と基地局との連携により行われる送信電力制御である。
【0012】
一方、CDMA移動通信システムにおいて行われる呼制御シーケンス(発信、着信、ハンドオフ等)は、上記の送信電力制御とは独立して行われる。このため、呼制御シーケンスにおいてシグナリングメッセージを送信する場合、これまでの技術では送信先の電波受信状態がどのような状態にあるかは、全く考慮されていない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、送信先の電波受信状態が悪い時であってもシグナリングメッセージを送信してしまう場合がある。この場合は、送信したシグナリングメッセージは、フレームエラーにより受信局で受信できない危険がある。
【0014】
また、従来のCDMA移動通信システムでは、この受信できない危険を回避するために、シグナリングメッセージを送信してから一定時間内に受信確認メッセージ(Acknowledgement Message)を受信できない場合には、当該シグナリングメッセージを再送することにより対応している。
【0015】
しかし、一方で再送したシグナリングメッセージが他の移動局にとって余分な干渉源となってしまうという問題がある。
【0016】
本発明の目的は、送信先の電波受信状態が悪い時におけるシグナリングメッセージの送信を回避して、所定の処理が確実に行える、符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)方式を利用した移動通信システムにおけるシグナリングメッセージ送信制御に特徴を有する移動通信システムを提供することにある。
【0017】
また、本発明の目的は、特に複数の基地局と同時に通信を行うソフトハンドオフ起動の際のシグナリングメッセージの送信を制御する移動通信システムを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の発明の課題を達成するために、本発明は、送信先の電波受信状態を考慮してシグナリングメッセージの送出タイミングを制御するようにしたものである。
【0019】
そして、好ましくは本発明は、複数の移動局と複数の無線基地局と該複数の無線基地局を制御及び管理する上位装置(移動交換局及び基地局制御装置を示す)とで構成され、符号分割多元接続(CDMA)による通信を行なう移動通信システムにおいて、前記無線基地局は、前記複数の移動局のそれぞれが参照できる共通トラフィックチャネルを送信する手段を備える。
【0020】
前記上位装置は、前記複数の無線基地局のそれぞれのトラフィックチャネルの使用を管理するテーブルを備え、かつ該テーブルの情報を前記無線基地局の共通トラフィックチャネルで前記複数の移動局に送信する手段を備える。
【0021】
そして、前記移動局は、前記複数の無線基地局と同時に通信を行なうソフトハンドオフに際し、通信中の無線基地局からのパイロットチャネルの受信電力とともにソフトハンドオフ先の無線基地局からのパイロットチャネルの受信電力と、ソフトハンドオフ先の無線基地局の前記共通トラフィックチャネルで受信したテーブル情報に基づく当該無線基地局のトラフィックチャネル使用情報から乱数的に選択した空トラフィックチャネルのショートコードを報告情報として前記通信中の無線基地局に報告する手段を備えることを特徴とする。
【0022】
さらに好ましくは、前記共通トラフィックチャネルは、共通ショートコード及び共通ロングコードで送信されることを特徴とする。
【0023】
また、好ましくは、前記上位装置は、前記移動局が通信中の無線基地局の周辺無線基地局のトラフィックチャネルの使用を管理する為のテーブルを持ち、該テーブルの更新が行われる毎に該テーブルの情報をトラフィックチャネルで通信中の無線基地局から移動局に送信する手段を備える。
【0024】
そして、前記移動局は、複数の無線基地局と同時に通信を行なうソフトハンドオフに際し、通信中の無線基地局からのパイロットチャネルの受信電力とともに、ソフトハンドオフ先の無線基地局からのパイロットチャネルの受信電力と、前記移動交換機から受信した前記テーブルの情報における周辺基地局のトラフィックチャネル使用情報からソフトハンドオフ先の無線基地局に対応するトラフィックチャネル使用情報を取り出し、乱数的に選択した空トラフィックチャネルのショートコードを報告情報として前記通信中の無線基地局に報告する手段を備えることを特徴とする。
【0025】
さらにまた好ましくは、前記において、前記上位装置は、更に、前記移動局からの報告情報を無線基地局を経由して受信し、この受信された報告情報の中で指定されたショートコードを他の移動局が、既に使用していないかどうかを前記テーブルで確認し、使用していない場合ハンドオフ先の無線基地局で移動局の上りトラフィックチャネルを捕捉し、指定されたショートコードのトラフィックチャネルへ移動局のトラフィックデータの送信を開始する手段と、前記テーブル上の上記ショートコードを“使用済み”に設定した後、テ−ブル情報を通信中の無線基地局のトラフィックチャネルとソフトハンドオフ先の無線基地局の前記共通トラフィックチャネルを経由して、移動局に送信する手段を備えることを特徴とする。
【0026】
また、好ましくは、複数の移動局と複数の無線基地局と該複数の無線基地局を制御及び管理する上位装置とで構成され、符号分割多元接続(CDMA)による通信を行なう移動通信システムにおいて、前記移動局及び無線基地局との間で、電力制御ビットを送受し、この電力制御ビットが受信側の受信状態の悪化を示す場合に、それぞれ相手側にシグナリングメセージの送信を行なわない様に制御することを特徴とする。
【0027】
さらに好ましくは、前記シグナリングメッセージは、ソフトハンドオフ起動の際のソフトハンドオフ先の無線基地局からの移動局に向けて送られる、下り方向トラフィックチャネルにソフトハンドオフ指令メッセージ(Extended Handoff Direction Message)であることを特徴とする。
【0028】
また好ましくは、移動局と、カバーエリアが隣接する第1の無線基地局、第2の無線基地局及び、前記第1の無線基地局及び第2の無線基地局の管理を行なう上位装置とを含み、CDMA方式により通信を行なう移動通信システムであって、
前記上位装置は、前記第2の無線基地局の下りトラフィックチャネルに割り当てるコードの使用状況を管理するテーブルを備え、少なくとも前記第1の無線基地局又は前記第2の無線基地局のいずれかは、前記コードの使用状況の情報を前記上位装置から取得して前記移動局に対して送信するコード送信手段を備え、前記移動局は、前記コードの使用状況の情報を受信する情報受信手段と、前記情報受信手段により受信される受信内容から未使用のコードを選択し、前記第1の無線基地局から前記第2の無線基地局へのハンドオフ時に、該選択したコードを指定する信号を無線基地局を介して前記上位装置に通知する通知手段と、前記選択したコードにより、前記第2の無線基地局から自局宛てのトラフィックチャネルの受信動作を行なう受信手段とを備え、さらに、前記上位装置は、前記通知を受けると、指定されたコードを用いたトラフィックチャネルの送信を前記移動局に対して送信するように前記第2の無線基地局を制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0029】
本発明の更なる特徴は、以下の図面を参照して説明される発明の実施の形態から明らかになる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、図において、同一又は類似のものには同一の参照番号又は、参照記号を付して説明する。
以下に本発明の理解のために、ソフトハンドオフ起動の際のシグナリングメッセージの送信における問題を例として説明する。
【0031】
図1は、符号分割多元接続(CDMA)方式を利用した移動通信システムにおける従来のソフトハンドオフシーケンスを示す図である。ソフトハンドオフとは、移動通信システムにおいて、移動局が通話中に異なる基地局の無線ゾーンとの境界に移動して行く場合に、移動局と境界を接するゾーンの複数の基地局との間で通信を行う状態を言う。
【0032】
図1において、移動局Aが、無線基地局1を通して通信を行っている場合、無線基地局2のゾーンとの境界に移動すると、通信中の無線基地局1からのパイロットチャネルの受信電力とともに、移動先(ハンドオフ先)の無線ゾーンに属する無線基地局2からのパイロットチャネルの受信電力を検知する(ステップS1)。
【0033】
そして、検知された無線基地局2からのパイロットチャネルの受信電力が閾値を越えた時、通信中の無線基地局1及び、無線基地局1を経由して報告情報として受信電力を上位装置としての移動交換局及び基地局制御装置(以後、単に移動交換局という)Bに報告する(ステップS2)。
【0034】
これに対し、移動交換局Bは、移動局Aからの報告情報を通信中の無線基地局1を経由して受信すると、受信確認メッセージを送信する(ステップS3)。(図1▲1▼参照)
【0035】
さらに、ハンドオフ先の無線基地局2に対し、移動局Aの上りトラフィックチャネルを捕捉し、指定したショートコード(例えば、Walshコード)で移動局Aの下りトラフィックデータの送信を開始するように司令を出す(ステップS4)。(図1▲2▼参照)
【0036】
ハンドオフ先の無線基地局2は、上記命令を受信すると上りトラフィックチャネル(Reverse Traffic Channel)の監視を開始し(ステップS5)、捕捉を完了した後、指定されたショートコードのトラフィックチャネル(Forward Traffic Channel)により固定の初期送信電力で送信を開始し(ステップS6)、その旨を移動交換局Bに通知する(ステップS7)。(図1▲3▼参照)
【0037】
移動交換局Bは、上記通知を受信すると通信中の無線基地局1のトラフィックチャネルを経由して、移動局Aがソフトハンドオフ先の無線基地局2と通信する為のショートコードを伴ったソフトハンドオフ指示命令(Extended Handoff Direction Message)を移動局Aへ送信する(ステップS8)。(図1▲4▼参照)
【0038】
移動局Aは、上記ソフトハンドオフ指示命令を受信すると、指定されたショートコードでソフトハンドオフ先の無線基地局2からの下りトラフィックチャネルを受信することが出来る(ステップS9)。
【0039】
そして、ハンドオフ完了通知(Handoff Completion Message)を各無線基地局1、2を経由して移動交換局Bへ送信する(ステップS10、S10')。(図1▲5▼参照)
【0040】
以上でソフトハンドオフは完了し、移動局Aは2つの無線基地局1,2との通信を開始する(ステップS11)。
【0041】
ここで、従来の技術における問題点として、次のような点がある。
移動局Aが通信中の無線基地局1の無線エリア内を移動し、ソフトハンドオフの候補となる無線基地局2の無線エリアの境界に達した時に、ソフトハンドオフを起動する。
【0042】
この場合、ソフトハンドオフを実行中の移動局Aの受信状態がまったく考慮されずに無線基地局2から固定的な初期送信電力で下り方向トラフックチャネル(Forward Traffic Channel)に送信を開始する(ステップS6)。
【0043】
すなわち、無線基地局2は、移動交換局Bから移動局Aの上りトラッフィクチャネルの捕捉指令を受けると(ステップS4)、固定の初期送信電力で送信を開始する(ステップS6)。したがって、これが移動局Aに対し、トラフィックチャネルの過剰電力となる。
【0044】
なぜならば、この時点では未だ移動局Aは、無線基地局2と通信を行うための下りトラフィックチャネルのショートコードであるウオルシュコードWTを認識していず、他の移動局のみならず自局にとっても干渉となる。
【0045】
また、無線基地局2から固定的な初期送信電力はクローズドループ時、適正な送信電力制御が働いていないため無用に干渉を高めてしまうことになる。これにより下り通信のエラーレートが悪化し、ソフトハンドオフ先の無線基地局2と通信する為のショートコードを伴ったソフトハンドオフ指示命令(Extended Handoff Direction Message)(ステップS8)を受信することが出来ない(図1、X印参照)。したがって、ソフトハンドオフは成立しないことになる。
【0046】
ゆえに、本発明は、このような従来技術における不都合を解決することを目的とするものである。
【0047】
そして、本発明による第1の実施例は、クローズドループ補正制御における送信電力制御の為の電力制御ビットに基づき、シグナリングメッセージの送信タイミングを制御することにより、上記問題点を解決する。
【0048】
ここで、基地局で上りトラフィックチャネルを受信し、割り当てられた特定の移動局の受信シグナル強度を1.25ms周期で見積もる。この見積もりを使って、電力制御ビットの値(‘0’又は‘1’)を決定する。
【0049】
‘0’ビットは、移動局に対し、平均送信電力レベルを上げることを指示し、‘1’ビットは移動局に対し、平均送信電力レベルを下げることを指示する。電力制御ビットは、下りトラフィックチャネルで電力サブチャネルとして連続して移動局に対し、1.25ms毎に1ビット(‘0’又は‘1’)のレートで送信される。
【0050】
同様に、移動局側から考えると、移動局で下りトラフィックチャネルを受信し、割り当てられた特定の基地局の受信シグナル強度を1.25ms周期で見積もる。この見積もりを使って、電力制御ビットの値(‘0’又は‘1’)を決定する。
【0051】
‘0’ビットは、基地局に対し、平均送信電力レベルを上げることを指示し、‘1’ビットは基地局に対し、平均送信電力レベルを下げることを指示する。電力制御ビットは、上りトラフィックチャネルで電力サブチャネルとして連続して基地局に対し、1.25ms毎に1ビット(‘0’又は‘1’)のレートで送信される。
【0052】
そして、本発明の第1の実施例では、クローズドループ補正制御により送信電力制御を行うCDMA移動通信システムにおいて、移動局は無線基地局より送信される上記の電力制御ビットに基づき同様に、無線基地局は移動局より送信される電力制御ビットに基づき、シグナリングメッセージの送信を決定する。
【0053】
すなわち、電力制御ビットが「送信電力を下げる指令」である場合は、シグナリングメッセージの送信を行い、「送信電力を上げる指令」である場合は、シグナリングメッセージの送信を行わない様に制御する。
【0054】
上記図1の例において、移動局Aより無線基地局1に向け送信される電力制御ビットが無線基地局1からの送信電力を上げる指示を意味する場合は、シグナリング受信状態が悪く無線基地局1からのシグナリングメッセージとしてのソフトハンドオフ指令(Extended Handoff Direction Message)を移動局Aが受信できる状態にない状態であることが推定される。したがって、この場合は、ソフトハンドオフ指令(Extended Handoff Direction Message)を送信しない様に制御される。
【0055】
なお、電力制御ビットが所定期間(例えば、400ms未満とする。以下同様)において、連続的に送信電力を上げる指示を意味する場合に、ソフトハンドオフ指令(シグナリング)を送信しないことしても良い。
【0056】
この送信電力を上げる指示の連続する回数を参照して所定回数以上となる場合に、シグナリング受信状態が悪いと推定し、ソフトハンドオフ指示の送信を控える。そして、電力制御ビットが送信電力を下げる指示を意味する場合にソフトハンドオフ指示の送信を行なう又は、電力制御ビットが所定期間連続的に送信電力を下げる指示を意味する場合にソフトハンドオフ指示の送信を行なうようにすることもできる。
【0057】
さらには、所定期間にわたって電力制御ビットを加算してゆき、その加算値によって、シグナリング受信状態を推定し、ソフトハンドオフ指示の送信タイミングを決めることもできる。もちろん、他の可能な演算方法も種々想定される。
【0058】
図2は、本発明の第2の実施例を説明する概念図である。図2に示すシステムは、複数のCDMA移動局A(図では1つCDMA移動局のみが示されている)と複数の無線基地局1、2及び、当該無線基地局1,2を制御及び管理する移動交換局Bとで構成され、符号分割多元接続(CDMA)方式を利用した移動通信システムが実現されている。
【0059】
図2において、移動局Aは、実施例として図3に示すように構成される。制御部として、CDMA制御部200、呼制御部201及び音声制御部202を有する。
【0060】
CDMA制御部200は、送信部、受信部210、211と接続され送受信制御を行う。送信部、受信部210,211は切換スイッチ213を通してアンテナ203に接続される。
【0061】
呼制御部201は、呼制御と移動局全体の制御を行う。したがって、周辺装置としてRAM220、ROM221、E2PROM222及び、タイマ制御部223が接続される。また、呼制御部201には、CDMA制御部200、外部端子インタフェース部204及び、LCD、LED、キースイッチを有するヒューマンインタフェース部205とも接続される。
【0062】
一方、CDMA制御部200には、音声制御部202が接続され、音声制御部202を通して、マイクからの音声入力、スピーカへの音声出力が制御される。このような構成の移動局構成において、移動局番号(例えば、IMSI#SAと記述する)と共通のトラフィックチャネルであるWalshコード(以後Wcと記述する)と共通ロングコード(以後LCcと記述する)がE2PROM222に保持されている。
【0063】
さらに、図4は移動交換局Bの構成例ブロック図である。無線基地局1,2と信号の送受を行う無線基地局インタフェース部300、図示しない上位交換局との信号の送受を行う局線インタフェース部301、同様に図示しない保守コンソールとのデータ信号の送受を行うデータ通信制御部302を有する。
【0064】
さらに、無線基地局インタフェース部300及び、局線インタフェース部301からの信号入力及び、これらへの信号出力を制御する通信制御部303を有する。通信制御部303にはトラフィックチャネル管理部304が接続され、トラフィックチャネル管理テーブル100の更新、読み出しが制御される。
【0065】
また、通信制御部303にはタイマ制御部305が接続され、通信制御部303における処理時間が制御される。
【0066】
かかる図3、図4に一例として示す移動局A、移動交換局Bの構成を前提として、図2のシステムにおけるソフトハンドオフ処理の動作を説明する。
【0067】
図5は、図2のシステムにおけるハンドオフ処理動作を説明するフロー図である。図5を参照しながら、図2の動作を説明する。
【0068】
ここで、図2のシステムにおいて、無線基地局1,2から移動局Aに向かう下り方向チャネル(Forward CH)は、パイロットチャネル、同期チャネル、ページングチャネンル及びトラフィックチャネルを有する。移動局Aから無線基地局1,2かに向かうの上り方向チャネル(Reverse CH)はアクセスチャネル及び、トラフィックチャネルを有する。
【0069】
図4に示した移動交換局Bにおけるトラフィックチャネル管理テーブル100は、後に説明する様に各無線基地局1,2のトラフィックチャネルの使用を管理する為のものである。
【0070】
移動交換局Bは、通信制御部303により、トラフィックチャネル管理部304によって読み出されるトラフィックチャネル管理テーブル100の情報を無線基地局1,2に対し、共通トラフィックチャネルWCで移動局Aに送信する。
【0071】
図6は、トラフィックチャネルの使用を管理する為の上記トラフィックチャネル管理テーブル100の一例である。トラフックチャンネルのウオルシュコード(Walsh Code)W8〜W63について使用状況と使用移動局の管理項目がテーブル化されている。トラフィックチャネルWcは、全ての移動局に対し共通に使用される。
【0072】
図6の例では、トラフィックチャネルW8を移動局コードIMSI-SAの移動局に対し使用中であることが示されている。
【0073】
電源ON時に、移動局Aの呼制御部201は、共通トラフィックチャネルWcと共通ロングコードLCcをCDMA制御部200に通知する。図2において、無線基地局1,2は、移動交換局Bから受信した当該無線基地局に対応するトラフィックチャネルの管理テーブルを常時(あるいは,定期的に又は更新時に)共通トラフィックチャネルを介して、拡散送信している。
【0074】
すなわち、図2における移動交換局Bは、図6に示したトラフィックチャネル管理テーブル100を管理している。更新毎に下り方向トラフィックチャネル(Forward Traffic Channel)の情報メッセージ(Information Message)に格納して、無線基地局1,2に共通トラフィックチャネルWcで送信している。
【0075】
移動局Aが、図2に示すように無線基地局1とトラフィックチャネルWsで通信しながら無線基地局1の無線エリアを移動し、無線基地局2の無線エリアとの境界に近づいた際に、移動局AのCDMA制御部200が、無線基地局2のパイロットチャネル(Pilot Channel)Woを検出する(ステップS20:図5)。
【0076】
そうすると、移動局AのCDMA制御部200は、WcとLCcで共通トラフィックチャネルを復号して下り方向情報メッセージ(Forward Traffic Channel Information Message)を受信する(ステップS21)。
【0077】
なお、この下り方向情報メッセージの受信は、かかるステップ20のパイロットチャネルの検出に後続して行なわずとも、基地局の送信に対応して定期的に行なっておけば十分である。
【0078】
上記ステップS21において、移動局Aで受信した上記下り方向情報メッセージ(Forward Traffic Channel Information Message)は、無線基地局2のパイロットチャネル(Pilot Channel)Woの受信電力値とともに呼制御部201に通知される。
【0079】
次に、移動局Aの呼制御部201は、常に移動交換局Bから共通トラフィックチャネルWcで送られる(ステップS21)下り方向情報メッセージ(Forward Traffic Channel Information Message)中のトラフィックチャネル管理テーブル(図6参照)を抜き出す。
【0080】
トラフィックチャネル管理テーブルの空トラフィックチャネルのWalshコードの中から他の移動局と使用衝突を避けるために乱数的に選択した空トラフィックチャネルのWalshコード(以後WTと記述する)と無線基地局2のパイロットチャネル(Pilot Channel)Woの受信電力値をハンドオフ起動要求として下り方向トラフィックチャネル要求メッセージ(Forward Traffic Channel Request Message)に格納する。
【0081】
そして、この要求をCDMA制御部201から上りトラフィックチャネル( Reverse Channel)で無線基地局1へ送信する(ステップS22)。
【0082】
その後WTの下りトラフィックチャネルの受信要求をCDMA制御部201に通知してから、CDMA制御部201からのWTの下りトラフィックチャネルの受信完了通知を待つ為に、呼制御部201に接続されるタイマTAをタイマ制御部223によりスタートさせる。このタイマTAがタイムアウトすると上記ステップS21からやり直す。
【0083】
移動交換局Bの通信制御部303は、下り方向トラフィックチャネル要求メッセージ(Forward Traffic Channel Request Message)を無線基地局1を経由して受信すると、その中で指定されたWTをトラフィックチャネル管理部304に通知する。
【0084】
トラフィックチャネル管理部304は、他の移動局が、WTをすでに使用していないかどうかをトラフィックチャネル管理テーブル100により確認する。使用していないことを確認できた場合、トラフィックチャネル管理テーブル100上の使用状況のレコードを“使用済み”に、使用移動局レコードを“IMSI#SA”に設定した後、そのトラフィックチャネル管理テーブル100を通信制御部303へ通知する。
【0085】
他の移動局が、WTをすでに使用していた場合、現在のトラフィックチャネル管理テーブル100を通信制御部303へ通知する。
【0086】
通信制御部303は、ハンドオフ先の無線基地局2へ移動局Aの上りトラフィックチャネルを捕捉し、WTで移動局Aの下りトラフィックデータの送信を開始するように指示する(ステップS23)。そして、無線基地局2からの上下トラフィック送受信完了通知を待つ為にタイマ制御部305によりタイマTBをスタートさせる。
【0087】
このタイマTBがタイムアウトするとハンドオフ処理を停止して移動局Aの上記ステップS21の処理を期待して待機する。
【0088】
無線基地局2は、上記指示を受信すると、移動交換局Bからの指示(ステップS24)により、移動局Aの上りトラフィックチャネルの監視する(ステップS25)。
【0089】
そして、移動局Aの上りトラフィックチャネルを捕捉できたら、WTのトラフィックチャネルへ移動局Aのトラフィックデータの送信を開始し(ステップS26)、上下トラフィック送受信完了通知を移動交換局に送信する(ステップS27)。
【0090】
移動交換局Bの通信制御部303は、上下トラフィック送受信完了通知を受信すると、タイマ制御部305によりタイマTBを停止させ、移動局Aから無線基地局1、無線基地局2を経由して送信してくるハンドオフ完了通知(Handoff Completion Message)を待つ(ステップS28、S28')為にタイマ制御部305によりタイマTCをスタートさせる。
【0091】
このタイマTCがタイムアウトすると無線基地局2へ現在送信しているWTのトラフィックチャネルを停止するように指示を出す。
【0092】
移動局AのCDMA制御部200は、ソフトハンドオフ先の無線基地局2からWTで下りトラフィックチャネルを受信し、タイマTAを停止させ、無線基地局1、無線基地局2を経由して移動交換局へハンドオフ完了通知(Handoff Completion Message)を送信する(ステップS28、S28')。
【0093】
移動交換局Aの通信制御部303は、ハンドオフ完了通知(Handoff Completion Message)を無線基地局1、無線基地局2を経由して受信すると、タイマTCを停止させる。この様にしてハンドオフ動作は完了し、移動局Aは、無線基地局1,2と通信開始状態となる(ステップS29)。
【0094】
図7は、本発明の第3の実施例を説明する概念図である。図2の実施例に対し、図7の実施例においては、移動交換局Bが図8に示すような、移動局と通信中の無線基地局1の周辺基地局2、M,Nに関する周辺基地局トラフィックチャネル管理テーブル101を管理している。
【0095】
図8において、無線基地局2がWalshコードW8を移動局(IMST-S1)との間で、WalshコードW10を移動局(IMSI-S2)との間で使用していることを示している。
【0096】
図9は、図5に対応する、第3の実施例のシーケンスフロー図である。図9のフローに従って説明すると、周辺基地局トラフィックチャネル管理テーブル101の更新がある毎に、その内容が隣接下り方向トラフィックチャネルメッセージ(Neighbor Forward Traffic Channel Information Message)に格納され、移動機Aが通信中の無線基地局から繰り返し送信される(ステップS30)。
【0097】
これに対し、移動局Aは、隣接(この場合、無線基地局2の)下り方向トラフィックチャネルメッセージ(Neighbor Forward Traffic Channel Information Message)を受信すると周辺基地局トラフィックチャネル管理テーブル101を抜き出しRAM220に書き込む(ステップS31)。
【0098】
移動局Aが、図7に示すように無線基地局1とWsで通信しながら無線基地局1の無線エリアと無線基地局2の無線エリアの境界に近づいた際に、移動局AのCDMA制御部200が、閾値を超える無線基地局2のパイロットチャネル(Pilot Channel)W0を検出する。この検出が行なわれると、無線基地局2のパイロットチャネル(Pilot Channel)W0の受信電力値を呼制御部201に通知する(ステップS32)。
【0099】
次に、移動局Aの呼制御部201は、先に書き込んであるRAM220上の周辺基地局トラフィックチャネル管理テーブル101に基づき、ソフトハンドオフ先の無線基地局2に対応するトラフィックチャネル使用情報を取り出す。
【0100】
このトラフィックチャネル使用情報に基づき、空トラフィックチャネルのWalshコードの中から他の移動局と使用衝突を避けるために乱数的に選択した空トラフィックチャネルのWalshコード(以後WTと記述する)と、無線基地局2のパイロットチャネル(Pilot Channel)の受信電力値と、更に無線基地局2のIDをハンドオフ起動要求として下りトラフィックチャネル要求メッセージ(Forward Traffic Channel Request Message) に格納してCDMA制御部200から上りトラフィックチャネルで無線基地局1へ送信する(ステップS33)。
【0101】
その後WTの下りトラフィックチャネルの受信要求をCDMA制御部200に通知し、CDMA制御部200からのWTの下りトラフィックチャネルの受信完了通知(Base Station Acknowledgement Order Message)を待つ為の、タイマTAをスタートさせる。このタイマTAがタイムアウトすると上記ステップS30からの処理をやり直す。
【0102】
同時に、移動交換局Bの通信制御部303は、下り方向トラフィックチャネル要求メッセージ(Forward Traffic Channel Request Message)を無線基地局1を経由して受信すると、その中で指定されたWTと無線基地局2のIDをトラフィックチャネル管理部に通知する(ステップS34)。
【0103】
トラフィックチャネル管理部304は、他の移動局が、無線基地局2のWTを既に使用していないかどうかを周辺無線基地局トラフィックチャネル管理テーブル101で確認する。使用していないことを確認できた場合は、周辺無線基地局トラフィックチャネル管理テーブル101上の使用状況のレコードを“使用済み”に、使用移動局レコードを“IMSI#SA”に設定した後、更新されたトラフィックチャネル管理テーブル101を通信制御部303へ通知する。
【0104】
他の移動局が、WTを既に使用していた場合、現在のトラフィックチャネル管理テーブル101を通信制御部303へ通知する。通信制御部303は、ハンドオフ先の無線基地局2へ移動局Aの上りトラフィックチャネルを捕捉し、WTで移動局Aの下りトラフィックデータの送信を開始するように指示する(ステップS35)。
【0105】
同時に無線基地局2からの上下トラフィック送受信完了通知を待つ為のタイマTBをスタートさせる。このタイマTBがタイムアウトするとハンドオフ処理を停止して移動局Aの上記ステップS31の処理を期待して待機する。
【0106】
無線基地局2は、上記指示を受信すると移動局Aの上りトラフィックチャネルの監視を開始し、捕捉できたら、WTのトラフィックチャネルへ移動局Aのトラフィックデータの送信を開始し、上下トラフィック送受信完了通知を移動交換局に送信する(ステップS37)。
【0107】
移動交換局Bの通信制御部303は、上記指示を受信するとタイマTBを停止させ、移動局Aから無線基地局1、無線基地局2を経由して送信してくるハンドオフ完了メッセージ(Handoff Completion Message)(ステップS39,39')を待つ為のタイマTCをスタートさせる。このタイマTCがタイムアウトすると無線基地局2へ現在送信しているWTのトラフィックチャネルを停止するように指示を出す(ステップS38)。
【0108】
移動局AのCDMA制御部200は、ソフトハンドオフ先の無線基地局からWTで下りトラフィックチャネルを受信したら、タイマTAを停止させ、無線基地局1、無線基地局2を経由して移動交換局へハンドオフ完了メッセージ(Handoff Completion Message)を送信する(ステップS39、39')。
【0109】
移動交換局Bの通信制御部303は、ハンドオフ完了メッセージ(Handoff Completion Message)を無線基地局1、無線基地局2を経由して受信すると、タイマTCを停止させる。ハンドオフ動作は以上で完了となり、移動局Aは無線基地局1及び無線基地局2と通信を開始する(ステップS40)。
【0110】
上記第2、第3の実施例では、移動局Aがソフトハンドオフ動作中に図1において説明した下りトラフィックチャネルでの呼制御メッセージ(ステップS6)を受信する必要がなくなる。
【0111】
【発明の効果】
上記の構成により、第1の実施例では送信先の受信状態を電力制御ビットで把握し、受信状態が悪い時にはシグナリングメッセージの送信を行なわない様にメッセージ送信のタイミングを制御している。これによりメッセージの再送により更に受信雑音を生じさせるような問題が解消される。
【0112】
さらに、第2、第3の実施例では、図1において説明した様な移動局Aが通信中の無線基地局1の無線エリア内を移動したときに、ソフトハンドオフを起動する場合の問題が解消される。
【0113】
したがって、新たに通信を行なう無線基地局2からソフトハンドオフを実行中の移動局Aの受信状態が全く考慮されていない固定的な初期送信電力で送信されるトラフィックチャネルが過剰電力となり、ソフトハンドオフを実行中の移動局Aにおける下りトラフィックチャネルの受信電力が低下し、それにより下り通信のエラーレートが悪化する。
【0114】
そして、ソフトハンドオフ先の無線基地局2と通信するためのショートコードを伴ったソフトハンドオフ指令命令を受信できなくなるという問題を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】符号分割多元接続(CDMA)方式を利用した移動通信システムにおける従来のソフトハンドオフシーケンスを示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例を説明する概念図である。
【図3】図2の実施例における移動局Aの実施例構成を示す図である。
【図4】図2の実施例における移動交換局Bの構成例ブロック図である。
【図5】図2のシステムにおけるハンドオフ処理動作を説明するフロー図である。
【図6】トラフィックチャネルの使用を管理する為の上記トラフィックチャネル管理テーブル100の一例である。
【図7】本発明の第3の実施例を説明する概念図である。
【図8】移動局と通信中の無線基地局1の周辺基地局2、M,Nに関する周辺基地局トラフィックチャネル管理テーブル101の一例を示す図である。
【図9】図5に対応する、第3の実施例のシーケンスフロー図である。
【符号の説明】
A 移動局
B 移動交換局
1、2無線基地局
100 トラフィックチャネル管理テーブル
101 周辺基地局トラフィックチャネル管理テーブル
Claims (12)
- 複数の移動局と複数の無線基地局と該複数の無線基地局を制御及び管理する上位装置とで構成され、符号分割多元接続(CDMA)による通信を行なう移動通信システムにおいて、
前記無線基地局は、前記複数の移動局のそれぞれが参照できる共通トラフィックチャネルを送信する手段を備え、
前記上位装置は、前記複数の無線基地局のそれぞれのトラフィックチャネルの使用を管理するテーブルを備え、かつ該テーブルの情報を前記無線基地局の共通トラフィックチャネルで前記複数の移動局に送信する手段を備え、
前記移動局は、ソフトハンドオフに際し、通信中の無線基地局からのパイロットチャネルの受信電力とともにソフトハンドオフ先の無線基地局からのパイロットチャネルの受信電力と、ソフトハンドオフ先の無線基地局の前記共通トラフィックチャネルで受信されたテーブル情報に基づく当該ハンドオフ先の無線基地局のトラフィックチャネル使用情報から乱数的に選択した空トラフィックチャネルのショートコードを報告情報として前記通信中の無線基地局に報告する手段を備える
ことを特徴とする移動通信システム。 - 請求項1において、
前記共通トラフィックチャネルは、共通ショートコード及び共通ロングコードで送信されることを特徴とする移動通信システム。 - 複数の移動局と複数の無線基地局と該複数の無線基地局を制御及び管理する上位装置とで構成され、符号分割多元接続(CDMA)による通信を行なう移動通信システムにおいて、
前記上位装置は、前記移動局が通信中の無線基地局の周辺無線基地局のトラフィックチャネルの使用を管理する為のテーブルを持ち、該テーブルの更新が行われる毎に該テーブルの情報をトラフィックチャネルで通信中の無線基地局から移動局に送信する手段を備え、
前記移動局は、複数の無線基地局と同時に通信を行なうソフトハンドオフに際し、通信中の無線基地局からのパイロットチャネルの受信電力とともに、ソフトハンドオフ先の無線基地局からのパイロットチャネルの受信電力と、前記移動交換機から受信した前記テーブルの情報における周辺基地局のトラフィックチャネル使用情報からソフトハンドオフ先の無線基地局に対応するトラフィックチャネル使用情報を取り出し、乱数的に選択した空トラフィックチャネルのショートコードを報告情報として前記通信中の無線基地局に報告する手段を備える
ことを特徴とする移動通信システム。 - 請求項1又は3において、
前記上位装置は、更に、前記移動局からの報告情報を無線基地局を経由して受信し、該受信された報告情報の中で指定されたショートコードを他の移動局が、既に使用していないかどうかを前記テーブルで確認し、使用していない場合ハンドオフ先の無線基地局で移動局の上りトラフィックチャネルを捕捉し、指定されたショートコードのトラフィックチャネルへ移動局のトラフィックデータの送信を開始する手段と、
前記テーブル上の上記ショートコードを“使用済み”に設定した後、テ−ブル情報を通信中の無線基地局のトラフィックチャネルとソフトハンドオフ先の無線基地局の前記共通トラフィックチャネルを経由して、移動局に送信する手段を備えることを特徴とする移動通信システム。 - 複数の移動局と複数の無線基地局と該複数の無線基地局を制御及び管理する上位装置とで構成され、符号分割多元接続(CDMA)による通信を行なう移動通信システムにおいて、
ソフトハンドオフの際に,前記移動局及び無線基地局との間で、電力制御ビットを送受し、該電力制御ビットに基づいて受信側の受信状態を判断し,該受信状態が悪いと判断した場合は、それぞれ相手受信側にシグナリングメッセージの送信を行なわない様に,前記シグナリングメッセージの送信タイミングを制御することを特徴とする移動通信システム。 - 複数の移動局と複数の無線基地局と該複数の無線基地局を制御及び管理する上位装置とで構成され、符号分割多元接続(CDMA)による通信を行なう移動通信システムにおける移動局であって、
ソフトハンドオフの際に,前記無線基地局との間で、電力制御ビットを送受し、該電力制御ビットに基づいて受信側の受信状態を判断し,該受信状態が悪いと判断した場合は、該無線基地局側にシグナリングメッセージの送信を行なわない様に,前記シグナリングメッセージの送信タイミングを制御することを特徴とする移動局。 - 複数の移動局と複数の無線基地局と該複数の無線基地局を制御及び管理する上位装置とで構成され、符号分割多元接続(CDMA)による通信を行なう移動通信システムにおける無線基地局であって、
ソフトハンドオフの際に,前記移動局との間で、電力制御ビットを送受し、該電力制御ビットに基づいて受信側の受信状態を判断し,該受信状態が悪いと判断した場合は、該移動局側にシグナリングメッセージの送信を行なわない様に,前記シグナリングメッセージの送信タイミングを制御することを特徴とする無線基地局。 - 請求項5において、
前記シグナリングメッセージは、ソフトハンドオフ起動の際のソフトハンドオフ先の無線基地局から前記移動局に向けて送られる、下り方向トラフィックチャネルのソフトハンドオフ指令メッセージ(Extended Handoff Direction Message)であることを特徴とする移動通信システム。 - 移動局と、カバーエリアが隣接する第1の無線基地局、第2の無線基地局及び、該第1の無線基地局及び該第2の無線基地局の管理を行なう上位装置とを含み、CDMA方式により通信を行なう移動通信システムにおいて、
該上位装置は、該第2の無線基地局の下りトラフィックチャネルに割り当てるコードの使用状況を管理するテーブルを備え、
少なくとも前記第1の無線基地局又は前記第2の無線基地局のいずれかは、該コードの使用状況の情報を該上位装置から取得して前記移動局に対して送信するコード送信手段を備え、
前記移動局は、該コードの使用状況の情報を受信する情報受信手段と、
該情報受信手段により受信される受信内容から未使用のコードを選択し、前記第1の無線基地局から前記第2の無線基地局へのハンドオフ時に、該選択したコードを指定する信号を無線基地局を介して前記上位装置に通知する通知手段と、
該選択したコードにより、前記第2の無線基地局から自局宛てのトラフィックチャネルの受信動作を行なう受信手段とを備え、
さらに、前記上位装置は、前記通知を受けると、指定されたコードを用いたトラフィックチャネルの送信を前記移動局に対して送信するように前記第2の無線基地局を制御する制御手段を備えた
ことを特徴とする移動通信システム。 - 移動局と、カバーエリアが隣接する第1の無線基地局、第2の無線基地局及び、該第1の無線基地局及び該第2の無線基地局の管理を行なう上位装置とを含み、CDMA方式により通信を行なう移動通信システムにおける前記上位装置であって、
前記第2の無線基地局の下りトラフィックチャネルに割り当てるコードの使用状況を管理するテーブルを備え、
少なくとも前記第1の無線基地局又は前記第2の無線基地局のいずれかに該コードの使用状況の情報を与え、前記移動局に対して送信を可能とし、
前記移動局により該コードの使用状況の情報の受信内容から未使用のコードを選択し、前記第1の無線基地局から前記第2の無線基地局へのハンドオフ時に、該選択したコードを指定する信号を無線基地局を介して通知され、
該通知を受けると、指定されたコードを用いたトラフィックチャネルの送信を前記移動局に対して送信するように前記第2の無線基地局を制御する制御手段を備えた
ことを特徴とする上位装置。 - 移動局と、カバーエリアが隣接する第1の無線基地局、第2の無線基地局及び、該第1の無線基地局及び該第2の無線基地局の管理を行なう上位装置とを含み、CDMA方式により通信を行なう移動通信システムにおける前記移動局であって、
前記上位装置に備えられ、前記第2の無線基地局の下りトラフィックチャネルに割り当てるコードの使用状況を管理するテーブルから得られる該コードの使用状況の情報を取得して、少なくとも前記第1の無線基地局又は前記第2の無線基地局のいずれかから送信される該コードの使用状況の情報を受信する情報受信手段と、
該情報受信手段により受信される受信内容から未使用のコードを選択し、前記第1の無線基地局から前記第2の無線基地局へのハンドオフ時に、該選択したコードを指定する信号を無線基地局を介して前記上位装置に通知する通知手段と、
該選択したコードにより、前記第2の無線基地局から自局宛てのトラフィックチャネルの受信動作を行なう受信手段とを備えた
ことを特徴とする移動局。 - 移動局と、カバーエリアが隣接する第1の無線基地局、第2の無線基地局及び、該第1の無線基地局及び該第2の無線基地局の管理を行なう上位装置とを含み、CDMA方式により通信を行なう移動通信システムにおける前記無線基地局であって、
前記上位装置に備えられ、前記第2の無線基地局の下りトラフィックチャネルに割り当てるコードの使用状況を管理するテーブルから取得される該コードの使用状況の情報を前記移動局に対して送信するコード送信手段を備えた
ことを特徴とする無線基地局。
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