JP3734107B2 - リコイルスタータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの始動に使用されるリコイルスタータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のリコイルスタータは、例えば実公昭55−48778号公報に開示されているものが知られており、このリコイルスタータでは、図5に示すように、樹脂製のスタータケース15の軸芯位置には軸16が固着され、軸16にはリール2が回転自在に取り付けられており、リール2の外周部に設けた凹部2aに、ロープ1がゼンマイ9の復元力によって巻装されている。
また図6(a)および(b)に示すようにリール2には爪部3が取り付けられ、この爪部3の中間位置にはピンが固定され、爪部3はリール2の周縁近傍に形成された傾斜面8と突出面5間に移動自在に位置して、リール2に取り付けられている。また、軸16にフリクションプレート4が取り付けられ、フリクションプレート4には、爪部3を案内することにより、半径方向に出入りさせるガイド部が形成されている。
一方、エンジン側には、エンジンと連結するプーリ6が設けられ、その外周先端には透孔7が形成されている。また、リール2のプーリ6の外周付近には、爪部3の先端背面が当接する突起部11が形成されている。
【0003】
このような構成の従来のリコイルスタータでは、図6(a)に示す停止状態からゼンマイ9の復元力に抗して、ロープ1を引き出すと、フリクションプレート4は、フリクションスプリング18とのフリクションによって停止状態に維持され、リール2と爪部3とが回転する。このために、爪部3が、停止状態にあるフリクションプレート4のガイド部に案内されて、図6(b)のように爪部3が突出してプーリ6の透孔7に係合し、プーリ6が回転しエンジンが始動する。
そして、エンジンが始動した状態で、ロープ1を離すと、ゼンマイ9の復元力によってリール2が逆方向に回転し、ロープ1が巻き戻されるとともに爪部3は引っ込んで原位置に復帰する。
【0004】
この動作時において、爪部3がリール2により回転して突出した場合、爪部3に加わるプーリ6との係合による負荷を、爪部3の先端の中央部では突出面5で受け、同時に爪部3の先端背面12では突出部11で受けるので、爪部3にかかる負荷を突出面5と突出部11の両面でうけるため面圧が半減する。このためにリコイルスタータを大型化しなくとも、爪部3が破損することがなく、エンジンの始動を安定して円滑に行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述の従来のリコイルスタータでは、エンジン始動のためのロープ1の引き出し動作は、爪部3の破損なく円滑に行われる。しかし近年、リコイルスタータの低コスト化を実現するために、リール2および爪部3の材質を強度が多少劣る安価な樹脂で成形する傾向となり、この場合にはエンジン駆動を繰り返すに従って、特に突出部11と爪部3の先端背面12とが変形することが考えられ、このような変形があると、爪部3が突起部11との当接時にリール2の一表面と直角方向にエンジン側に傾き、爪部3が外れる可能性があるため、その改善が求められていた。
【0006】
本発明は、前述したようなリコイルスタータの製造工程の現状に鑑みてなされたものであり、その目的は、高強度の材質を使用しなくても、エンジン始動の繰り返しで爪部の外れなどの不良動作が発生しないリコイルスタータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、樹脂製のスタータケースに、リールが回転自在に取り付けられ、前記リールにゼンマイの復元力によって巻き取られているロープを引き出して、前記リールを回転することによりエンジンに直結したプーリを回転させ、前記エンジンを始動するリコイルスタータにおいて、前記リールに関着され、該リールの回転によって先端が前記プーリの外周付近に移動し、該プーリに係合する爪部と、前記リールの前記外周付近に設けられ、前記爪部の先端背面が当接する突起部と、該突起部と一体に形成され、前記爪部の前記リールの表面に直角方向の移動を規制するカバー部とを有することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を図1ないし図4を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例の構成を示す縦断面図、図2は図1の爪部部分の構成を示す平面図、図3は本発明の要部の構成を示す側面図、図4は本発明の要部の構成を示す正面図である。
【0009】
本発明では、図1ないし図4に示すように、リール2の外周付近に形成される突起部11と一体に、爪部3がリール2の回転面と直角方向にエンジン方向に移動することを阻止するカバー部17が形成され、エンジンの起動動作の繰り返しによって、突起部11および爪部3が万が一多少変形しても、爪部3が突起部11を越えてエンジン側に移動して、爪部3が透孔7との係止が外れることがないように構成されている。
本発明のその他の部分の構成は、すでに図5及び図6を参照して説明した従来のリコイルスタータと同一なため説明を省略する。
【0010】
本発明では、従来のリコイルスタータと同様に、停止状態からゼンマイ9の復元力に抗して、ロープ1を引き出すと、フリクションプレート4は、フリンクションスプリング18とのフリクションによって停止状態に維持され、一方リール2と爪部3とは回転する。このために、爪部3が、停止状態にあるフリクションプレート4のガイド部に案内されて突出し、プーリ6の透孔7に係合して回転しエンジンが始動する。この際、プーリ6の透孔7との係合により爪部3に加えられる負荷は、爪部3の先端の中央部では爪受部19と当接することで受け、同時に爪部3の先端背面12では突起部11と当接することで受けるので、爪部3にかかる負荷を分散低減する。
そして、エンジンが始動した状態で、ロープ1を離すと、ゼンマイ9の復元力によって、リール2が逆方向に回転し、ロープ1が巻き戻されるとともに、爪部3は原位置に復帰する。
【0011】
この場合、本発明によると、エンジンの起動が繰り返され、爪部3が爪受部19および突起部11との突き当たりを繰り返し、爪部2の先端や突起部11が例え多少変形しても、突起部11にカバー部17が形成されているために、爪部3がリール2の回転面と直角方向にエンジン方向に移動して、爪部3がプーリ6の透孔7から外れることが防止される。
このため、本発明によると、リール2や爪部3の材質が高硬度材でなくても、繰り返し駆動の繰り返しで、爪部3がプーリ6の透孔7から外れて動作不良となることが防止され、安定した動作を行う長動作寿命のリコイルスタータを、低製造コストで製造することが可能になる。
【0012】
【発明の効果】
本発明によると、樹脂製のスタータケースに、リールが回転自在に取り付けられ、リールにゼンマイの復元力により巻き取られているロープを、引き出してリールを回転することにより、リールに関着された爪部が、プーリの外周付近に移動し、その先端がプーリに係合し、エンジンに直結したプーリを回転させ、エンジンを始動させるが、リールの外周付近に設けられ、爪部の先端背面が当接する突起部と一体に形成されたカバー部によって、爪部のリールの一表面と直角方向の移動が規制されるので、エンジンの繰り返し起動によって、突起部や爪部先端が例え多少変形しても、爪部が移動してプーリとの係止が外れることはなく、強度が多少劣る材質の樹脂を用いることができリコイルスタータの製造コストを低減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す縦断面図である。
【図2】図1の爪部部分の構成を示す平面図である。
【図3】本発明の要部の構成を示す側面図である。
【図4】本発明の要部の構成を示す正面図である。
【図5】従来のリコイルスタの構成を示す縦断面図である。
【図6】図5の要部の構成を示す平面図で、(a)は爪部が後退位置にある状態を示す図、(b)は爪部が突出位置にある状態を示す図である。
【符号の説明】
1 ロープ
2 リール
3 爪部
4 フリクションプレート
5 突出面
6 プーリ
7 透孔
8 傾斜面
9 ゼンマイ
11 突起部
12 背面
15 スタータケース
16 軸
17 カバー部
18 フリクションスプリング
19 爪受部
Claims (1)
- 樹脂製のスタータケースに、リールが回転自在に取り付けられ、前記リールにゼンマイの復元力によって巻き取られているロープを引き出して、前記リールを回転することによりエンジンに直結したプーリを回転させ、前記エンジンを始動するリコイルスタータにおいて、前記リールに関着され、該リールの回転によって先端が前記プーリの外周付近に移動し、該プーリに係合する爪部と、前記リールの前記外周付近に設けられ、前記爪部の先端背面が当接する突起部と、該突起部と一体に形成され、前記爪部の前記リールの表面に直角方向の移動を規制するカバー部とを有することを特徴とするリコイルスタータ。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07519896A JP3734107B2 (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | リコイルスタータ |
US08/638,806 US5676103A (en) | 1995-05-09 | 1996-04-29 | Recoil starter |
TW085105410A TW328555B (en) | 1995-05-09 | 1996-05-07 | Recoil starter |
KR1019960014965A KR100188834B1 (ko) | 1995-05-09 | 1996-05-08 | 리코일 시동기 |
IT96RM000319A IT1284389B1 (it) | 1995-05-09 | 1996-05-09 | Motorino di avviamento a contraccolpo. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07519896A JP3734107B2 (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | リコイルスタータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09242652A JPH09242652A (ja) | 1997-09-16 |
JP3734107B2 true JP3734107B2 (ja) | 2006-01-11 |
Family
ID=13569270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07519896A Expired - Lifetime JP3734107B2 (ja) | 1995-05-09 | 1996-03-05 | リコイルスタータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3734107B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5416262B2 (ja) * | 2012-08-22 | 2014-02-12 | スターテング工業株式会社 | リコイルスタータ |
JP6029473B2 (ja) * | 2013-01-07 | 2016-11-24 | スターテング工業株式会社 | リコイルスタータ |
CN108371370B (zh) * | 2018-02-09 | 2021-08-20 | 深圳市爱康伟达智能医疗科技有限公司 | 一种新型的系带系统及其使用方法 |
-
1996
- 1996-03-05 JP JP07519896A patent/JP3734107B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09242652A (ja) | 1997-09-16 |
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