JP3730671B2 - フローインジェクションを用いたアミラーゼ活性測定法 - Google Patents

フローインジェクションを用いたアミラーゼ活性測定法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はフローインジェクション方法を用いたアミラーゼ活性測定法に関する。
【0002】
【従来の技術】
小麦に内在するアミラーゼには、α−アミラーゼとβ−アミラーゼがあり、小麦中の澱粉を基質としてデキストリンやマルトースを生成する。小麦を製粉し、これにより得られた小麦粉で製パンを行ったとき、小麦粉の品質は製パン時の生地の粘弾性の大きさとして評価されるが、この粘弾性は小麦粉のもつアミラーゼ活性に大きく依存している。
【0003】
通常の小麦ではβ−アミラーゼが発現しているが、発芽時に近くなった小麦ではα−アミラーゼが発現してくる。製粉の際、発芽時に近い小麦が原料として混入した場合、これにより得られた小麦粉で製パンを行うと、生地の粘度が低下し、この小麦粉の品質は非常に劣ったものと判定されることになる。このことから、製粉を行う際に、原料として使用するアミラーゼ活性を把握することは非常に重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、アミラーゼ活性の評価は特に小麦粉の場合はアミログラフという外筒回転トーション式粘度測定装置により行われていた。これは、小麦粉の懸濁液を自動的に一定速度で加熱または冷却しながら糊化させ、糊の粘度の変化を自記するものである。この装置で得られる情報は糊化特性カーブであり、このカーブのピーク値を数値データとしている。このアミログラフから得られるデータは、小麦粉中のタンパク、澱粉などと熱の相互作用により生じた結果を反映していると考えられ、製パンの指標としては良いものであるが、このアミログラフの測定はかなり長い時間を必要とすし小麦粉に限られるという欠点がある。
【0005】
一方、単にアミラーゼの活性度を測定するためにはアミラーゼ活性測定キットが市販されている。これは生体の内のアミラーゼ量の血清中での測定試験法として使用されている。この測定キットでは試薬を用い、時間がかかる欠点がある。又手順が複雑となり、吸光度を測定するため、その器具が必要となる。
【0006】
本発明は上述の点にかんがみてなされたもので、小麦粉等の粉の中のアミラーゼの活性度を迅速で簡便に測定する方法としてフローインジェクションによる方法を使った測定法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
近年迅速な分析法としてフローインジェクション分析法が良く使われる。
【0008】
この方法は流通液中に試料液を混合反応させこの反応結果を適当な検出手段で検出するものであり、連続式に検量ができる迅速な分析法としてまた自動分析が可能な方法でもある。
【0009】
本発明のアミラーゼの活性測定法は、流通液中に試料を導入して流通液中で反応させ流通液下流に設けた検出器で反応生成物を検出する分析法であるフローインジェクション分析法(FIA)を応用したものである。本発明の方法では反応は酵素反応を使用する。すなわち小麦粉中等の粉の中のアミラーゼによる澱粉の加水分解の外に、グルコアミラーゼによるマルトースの加水分解およびグルコースオキシターゼによるグルコースの酸化反応を順次用いる。実際の測定システムではこれらの酵素はガラスビーズ等の担体に固定し、これをカラムに詰めたものを用いる。
【0010】
本発明の方法は測定しようとする粉体、液体中のα・ アミラーゼまたはβ・ アミラーゼにより基質となる澱粉を加水分解してβ・ マルトースを生成させ、このβ・ マルトースをグルコアミラーゼにより加水分解し、β・ D・ グルコースを生成させ、このβ・ D・ グルコースをグルコースオキシターゼにより酸化反応させ過酸化水素とグルコノ・ δ・ ラクトンを生成する酵素反応を使用する。
【0011】
上述の酵素反応を分かり易く示せば次のようである。
【0012】
Figure 0003730671
更にこの過酸化水素を検出する酵素反応として下記の発光反応を利用することができる。
Figure 0003730671
検出部としてはグルコースオキシターゼによる酸化反応により消費される酸素を溶存酸素電極で検知するシステムがある。
【0013】
本発明はアミラーゼの活性を測定する方法において、基質となる澱粉を活性度を測定しようとする粉または液中のアミラーゼにより加水分解することにより生成されるマルトースを含む液をフローインジェクション分析法の試料液とし、該試料液にグルコアミラーゼおよびグルコースオキシターゼにより酸化反応させる際に消費される液中酸素の溶存量を溶存酸素電極を用いて測定することを特徴とする。
【0014】
また、本発明はアミラーゼの活性度を測定する方法において、澱粉をアミラーゼにより加水分解してマルトースを生成させて、該マルトースを含む試料液をフローインジェクション分析法により酵素であるグルコアミラーゼにより加水分解してグルコースを生成する段階と、グルコースを酵素であるグルコースオキシターゼにより酸化反応させる段階を有し、グルコースオキシターゼによる酸化反応段階に消費される液中酸素の溶存量を検知することを特徴とする。また、溶存量を溶存酸素電極により測定することを特徴とする。
【0015】
アミラーゼにより基質澱粉を加水分解してマルトースを生成させ、該マルトースを含む試料液をフローインジェクション分析法によりグルコアミラーゼにより加水分解してグルコースを生成する段階と、グルコースをグルコースオキシターゼにより酸化反応させる段階を有し、グルコーズオキシターゼによる酸化反応段階にて生成される過酸化水素量を検知する。また、過酸化水素量を過酸化水素電極により測定してもよい。
【0016】
また、本発明はアミラーゼにより基質の澱粉を加水分解してマルトースを生成させ、該マルトースを含む試料液をフローインジェクション法によりマルトースをグルコアミラーゼにより加水分解してグルコースを生成する段階と、グルコースをグルコースオキシターゼにより酸化反応させ過酸化水素を生成する段階と、生成された過酸化水素をペルオキシターゼ、ルミノールなどとともに化学発光反応させる段階とを有し、その発光量をフォトダイオード、光電子増倍管などの光検出デバイスにより測定し、それにより過酸化水素量を検知する方法でもよい。
【0017】
本発明は小麦粉を例えば酢酸溶液等に懸濁させ、マイクロフィルターで濾過した液を小麦澱粉を基質とする液と反応させてフローインジェクション分析法の試料液とし、該試料液にグルコアミラーゼを加えて酸化反応させる際に消費される酸素量を溶存酸素電極を用いて測定する。
【0018】
本発明のようなフローインジェクション分析法においては、試料液との反応が迅速に行なわれしかも量的に安定して検量できることが必要であるが、澱粉液のような物質の反応にかかる酵素反応はこの点でフローインジェクション分析法には本来向いてないといえる。本発明においてはこの点を充分に検討し、検出部分に注目し酸化反応にともない消費される液中の酸素の減少を溶存酸素電極により電流として検出することで充分に安定して測定されることがわかった。現在溶存酸素の測定は極めて一般的な技術としてセンサーおよび計測部とも微量の液中の酸素の検出に対応することができる。
【0019】
本発明による方法は2つの酵素を用いる酵素反応による微量な溶存酸素量の減少を比較的簡単に検出ししかもこの検出の結果は充分にマルトース量と相関するものである。すなわち、小麦粉中のアミラーゼの活性度の大小の測定はこのマルトース量を測定することで行なえるのである。ここで基準となる基質澱粉はマルトース生成後の生成マルトース等を末反応の澱粉と分離する際、フィルターの開孔径により分離することにより行なうため未反応の澱粉(基質澱粉)の分子が十分に長鎖であることが必要である。本発明での基質澱粉としては小麦澱粉であることが望ましい。
【0020】
本発明において使用するグルコアミラーゼおよびグルコースオキシターゼの2酵素は数十ミクロン程度のガラスビーズに固定して使用するが固定化する方法や担体の種類は特に限定はない。また2つの酵素の量や比率は制限はないが1:1にするのが普通である。
【0021】
また本実施例では同じカラムの中に2種の酵素を充填しているが別々のカラムにしてももちろん良い。更にはグルコアミラーゼおよびグルコースオキシターゼを同じ但体に固定化し1つのカラムに充填しても良い。
【0022】
過酸化水素を検出する方法は過酸化水素電極をフローセルにつけて測定するが、これは溶存酸素電極を使用する場合に比べ応答性が向上する。そのため、より低濃度の試料に向く。更に過酸化水素を検出するためペルオキターゼ反応およびルミノール注入により発光させることもできる。この発光量はフォトセル等の光検出デバイスにより電流等の信号にかえて検量することもできる。この方法では光検出デバイスのダイナミックレンヂが広いため過酸化水素電極を用いるものより更に低濃度の過酸化水素を定量することが可能である。従って、サンプル量が少ない、活性度が低い場合に有効である。
【0023】
【作用】
本発明はフローインジェクション分析法を用いたいわゆるバイオセンシングシステムである。測定すべき小麦粉中のアミラーゼによる基質澱粉の加水分解、酵素グルコアミラーゼによるマルトースの加水分解およびグルコースオキシターゼによるグルコースの酸化反応という一連の酵素反応を用い、グルコースオキシターゼによる酸化反応により消費される酸素を溶存酸素電極で検知して生成したマルトース量を測定しあらかじめ作っておいた検量線を利用して活性度を測定できる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の方法の実施例を図面に基づいて説明する。このシステムは溶存酸素電極とグルコアミラーゼ、グルコースオキシターゼの酵素固定化カラムを用いたフローインジェクション分析法をベースに、小麦粉中のアミラーゼの活性と澱粉などの多糖類の加水分解反応により生ずるマルトースの生成量を測定して計算、算出するものである。
【0025】
図1は本発明の方法を実施するアミラーゼの活性の測定システムの概略構成を示す図である。
(1)計測すべき匙20に入れた小麦粉1gを計量しサンプルとする。
【0026】
これを試験管21に入れ塩化カルシウム0.001molを含んだ酢酸緩衝液25(0.1mol/、pH=5.5)2mlを加えて、1分間試験管用ミキサー(図示せず)にて充分に攪拌する。
【0027】
この小麦粉濾過液を一シリンジ23に取り、その後このシリンジ23の先端に取付けた0.45μmの細孔径を持つプレフィルター(クラボウ製、液体クロマトグラフィー前処理用水系フィルター、商品名「クロマトディスク」)22にて濾過する。
【0028】
この濾液を別の試験管26に300μl受け粗酵素液とする。このとき小麦粉懸濁液は粘度が高いので繰り返し濾過を行なうとよい。
(2)基礎となる澱粉液を調整するため小麦澱粉1gを計量し反応容器1へ入れ、酢酸緩衝液(0.1mol、pH5.5)を40ml注入しミキサー24で十分に攪拌する。試験管26に用意した粗酵素液300μを反応容器1へ入れ攪拌すると加水分解を開始する。この時を分解開始時間とする。この間30℃に保つ。加水分解開始後10分経過したら注入器3すなわちシリンジによりフィルタ2を介して反応容器の中の試験液を吸引し、マルトース量をフローインジェクション法により測定する。
(3)次にフローインジェクションの構成部材を工程(a)〜(g)順に説明する。
【0029】
(a)緩衝液すなわちキャリアー液となる0.1mol濃度の酢酸緩衝液(PH=5.5)がビーカまたはフラスコ等の緩衝液溜め4に入れられている。
【0030】
(b)緩衝液溜め4は内径0.5mmのテフロンチューブ5と中継用ユニオンより、定量性のあるアルテア社製ペリスタ型の定量ポンプ6に連結されている。このポンプは構成する弾力性のあるチューブ例えばPVCチューブ、シリコンチューブ、バイトンチューブ等をしごくことにより、緩衝液溜め4の中の酢酸緩衝液が約1cc/分の割合で送り出される。定量ポンプ6はモータ7により回転される。そして中継用ユニオンを介してテフロンチューブ5を接続される。
【0031】
(c)反応容器1から吸引した注入器3の試料液は、逆止弁8を備えた合流管であるインジェクター9に注入され、ここで試料液と緩衝液溜め4からの酢酸緩衝液が合流する。
【0032】
(d)インジェクター9に内径0.5mmのテフロンチューブにより酵素固定化コラム10が連結されている。この酵素固定化コラム10はガラス管の中に、ガラスビーズにグルコアミラーゼとグルコースオキシターゼの両酵素をそれぞれ担体に固定化しそれぞれ半分ずつ2層に詰めて反応部コラムとしたものである。
【0033】
(e)酵素固定化コラム10の下流に測定用電極として溶存酸素電極をもつフローセル11が内径0.5mmのテフロンチューブにより接続されている。このフローセル11は流入する合流溶液自身の溶存酸素量を発生電流としてとらえるものである。
【0034】
(f)上記微弱電流を測定するための微弱電流計12がフローセル11に接続されている。この電流計12はアンプ13、パソコン14を経てプリンター15またはアンプ13を経てレコーダー17に接続されている。
【0035】
(g)また、フローセル11には内形0.5mmのテフロンチューブにより廃液容器16が接続されている。
【0036】
上記構成部材よりなる小麦粉のアミラーゼの活性の測定システムは次のように作動し計測する。
【0037】
アミラーゼの活性を測定すべき小麦粉を一旦水に溶かしアミラーゼを含んだ一定濃度の溶液(濾過液)を作り、これからアミラーゼを取り出し、このアミラーゼと基質となる澱粉を反応させてマルトースを生成させる。この段階では反応量の正確さと反応時間の関係でバッチで行う。一定反応時間後(本実施例では10分間)液をシリンジに吸引し、その後プルフィルターを通して酵素液とするのは分子の大きい澱粉等を取り除くためである。このようにすればアミラーゼ等のみが取り出せる。
【0038】
基質となる澱粉は反応という限りでは制限がないが澱粉分子の大きさ等により小麦澱粉が望ましい。他の澱粉の場合は未反応澱粉の大きさと生成したマルトース等の大きさの差がないのでマイクロフィルターによりマルトースのみを取り出すことが難しいためである。基質となる澱粉に測定すべき小麦粉より取り出したアミラーゼを加え一定時間濾過するとマルトースが生成するが、この液を取り出す時0.45μmのマイクロフィルターを過すことによりマルトースが取り出され、マルトースはこれ以上アミラーゼにより分解されないからマルトース量の変化はない。従ってこのマルトース量がすなわち一定時間経過後の生成マルトース量である。
【0039】
緩衝液溜め4の中の酢酸液すなわち緩衝液(キャリヤー液)はテフロンチューブ5を通って定量ポンプ6に供給されて加圧され、インジェクター9に送られ、ここで数十μmlのアミラーゼによる加水分解ずみの試料液が注入器3により酢酸液中に導入される。試料液はインジェクター9の中で酢酸緩衝液と合流し、酵素固定化カラム10に通される。試料液が酵素固定化コラム10に流入すると、固定化されたグルコアミラーゼによりβ・ D・ グルコースとなり、さらにこれがグルコースオキシターゼにより液中の溶存酸素を消費してグルコノ・ δ・ ラクトンとなり、この時過酸化水素を発生する。
【0040】
酵素固定化コラム10で溶存酸素を消費された合流液はフローセル11に入り、この時の酸素量を溶存酸素電極により微弱電流としてとらえ、これが電流計12により計測され、アンプ13、パソコン14を経てプリンター15にまたはアンプ13を経てレコーダー17に表示される。溶存酸素による微小電流値はパソコンにとり込み、予め記憶させている検量線によりマルトース量として計算させ、それをディスプレー上に表示し、プリンターにより印字させることもできる。その後フローセル11から排液容器へ排水される。
【0041】
図3は本発明の試料液中の生成したマルトースによる液中の溶存酸素量の変化の反応を示すグラフであり、横軸に時間(分)を示し、縦軸に電流計12による電流値を電圧値(ボルト)で示す。すなわち、立上りの高さが電流の減少程度を示し、この立上りの高さがマルトースの量に相関していることがわかる。予め、マルトース標準溶液にて検量化しておけば、この試料のマルトース量を定量することができることを示している。
【0042】
図2は本発明によるマルトース量と電流との相関を示すグラフであり、横軸にマルトース濃度(g/l)を示し、縦軸に出力電流(nA)を示す。
【0043】
図2の検量線から試料液中に生じたマルトース量がわかる。マルトース生成量は基質澱粉が同一でならばアミラーゼの活性に相関するからこの生成量はアミラーゼ活性を示すものである。
【0044】
図4は本発明の測定法と診断用試薬を使って測定した活性と同じサンプルを使って測定したものの相関を示す図である。十分に両者は相関することがわかる。
【0045】
図4に示した試薬によるアミラーゼの活性はアミラーゼB−デストワコー和光純薬(株)(CX−アミロース、DEX法)を使用したものである。
【0046】
本キットを使用する場合には緩衝液として酢酸緩衝液を(0.1mol、pH=5.5)を使用している。これは小麦由来のアミラーゼがpH5.5付近が最適であるからである。
【0047】
測定すべき小麦粉は100mg計量しサンプルとするこれを試験管により塩化カルシウム0.001Mを含んだ酢酸緩衝液(0.1M、pH5.5)を2ml注入する。これを1分間試験管ミキサーで攪拌する。これをシリンジに1mlとり、プルフィルター0.045μで濾過し濾液を作り粗酵素とし100μl用意する。これを測定する。測定温度は30℃反応時間は10分として本発明の実施例と合わせた。試薬による方法は青色反応の程度を波長620nmにおける吸光度を測定し、活性度合の知れているアミラーゼとの相関において数値を求めるものであるが本実施例のデータは吸光度そのものとした。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の方法は、フローインジェクション分析法を用いるとともに、測定すべき小麦澱粉中のアミラーゼにより生成されたマルトースを酸素反応の途中で消費される酸素量を精度の極めて高い溶存酸素電極により計測するようにしたので、従来の試薬を用いた方法やアミログラフを使ったとは違って極めて短い時間(アミラーゼの消化時間を除くと3分)で簡単に正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するアミラーゼ活性測定システムの概略構成を示す図である。
【図2】本発明の測定法による生成するマルトース量により発生する電流値との関係を示すグラフである。
【図3】本発明の測定法によるマルトース量と電流との相関を示すグラフである。
【図4】本発明の測定法によるマルトース溶液と試薬による測定法による吸光度との相関を示す図である。
【符号の説明】
1 試料容器
2 フィルター
3 試料注入器
4 緩衝液溜め
5 テフロンチューブ
6 定量ポンプ
7 モータ
8 逆止弁
9 インジェクター
10 酵素固定化カラム
11 フローセルおよび溶存酸素電極
12 電流計
13 アンプ
14 パソコン
15 プリンター
16 廃液容器
17 レコーダー
20 匙
21 試験管
22 フィルター
23 シリンジ
24 ミキサー
25 酢酸緩衝液

Claims (3)

  1. 澱粉をアミラーゼにより加水分解することにより生成されるマルトース量を測定することにより小麦粉のアミラーゼ活性を測定する方法であって、
    アミラーゼ活性を測定すべき小麦粉を液に懸濁させ、該懸濁液をフィルターで濾過し、その濾液を所定濃度の小麦澱粉液に混合攪拌して反応させ、所定時間後にこの小麦澱粉液をフィルターで濾過し、その濾液を測定すべきマルトースを含む試料液とし、該試料液にグルコアミラーゼおよびグルコオキシターゼを加えて酸化反応させる際に消費される酸素量を、溶存酸素電極を用いてフローインジェクション分析法により測定することを特徴とする小麦粉のアミラーゼ活性の測定法。
  2. アミラーゼ活性を測定すべき小麦粉を液に懸濁させる段階と、
    該懸濁液をフィルターで濾過して測定すべきアミラーゼを含有する濾液を取り出す段階と、
    所定濃度の小麦澱粉液を準備して、この液に前記濾液を混合してマルトースを生成する反応を行う段階と、
    該反応後の小麦澱粉液をフィルターで濾過して、生成したマルトースを含む濾液を取り出す段階と、
    前記濾液中のマルトースをグルコアミラーゼで加水分解してグルコースを生成する段階と、
    グルコースをグルコオキシターゼにより酸化反応させる段階と
    を有し、グルコオキシターゼによる酸化反応段階に消費される酸素を溶存酸素電極により検知することを特徴とするバイオセンサを用いたアミラーゼ活性の測定法。
  3. 前記酸化反応段階において生成する過酸化水素を過酸化水素電極によって測定する請求項1または2に記載のアミラーゼ活性の測定法。
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