JP3728110B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法又は静電記録法において、中間転写体を用いた画像形方法に関するものである。詳しくは、本発明は、静電潜像担持体上にトナー像を形成後、トナー像を静電潜像担持体から中間転写体上に転写し、さらに、中間転写体からトナー像を転写材上に転写させて画像形成する、複写機,プリンター,ファックス等に用いられる画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法としては多数の方法が知られている。一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に静電潜像を形成し、次いで該静電潜像をトナーで現像を行なってトナー像を形成し、必要に応じて紙の如き転写材にトナー像を転写した後、熱・圧力等により転写材上にトナー画像を定着して複写物又はプリントを得るものである。
【0003】
従来、フルカラー複写機においては、4つの感光体を用い各感光体上に形成された静電潜像をシアントナー,マゼンタトナー,シアントナー又は黒色トナーを用いて現像し、べルト状転写体で転写材を搬送し、各色トナー像を転写材へ転写後、フルカラー画像を形成せしめる方法や、1つの感光体に対向せしめた転写材保持体表面に静電気力やグリッパーの如き機械的作用により転写材を巻き付け、現像−転写工程を4回転実施することでフルカラー画像を得る方法が一般的に利用されている。
【0004】
近年フルカラー用転写材として通常の紙やオーバーヘッドプロジェクター用フィルム(OHP)以外に、厚紙,カード,葉書の如き小サイズ紙への対応の必要性が増してきている。4つの感光体を用いる上記の方法においては、転写材が平板状で搬送されるため多様な転写材への適用範囲は広いが、複数のトナー像を正確に転写材の所定の位置に重ね合わせる必要があり、少しのレジストレーションの相違によっても画質が低下する。レジストレーションの精度を高めるため、転写材の搬送機構が複雑化し、部品点数の増加を招くという問題がある。一方、転写材を転写材保持体表面に吸着させ巻き付ける方法では、秤量の大きな厚紙を用いる際、転写材のコシの強さで転写材の後端が密着不良を起こし、結果的に転写不良に起因する画像欠陥を起こしやすい。小サイズ紙においても同様に画像欠陥が発生しやすい。
【0005】
一方、中間転写体を用いた画像形成方法も提案されている。
【0006】
例えば、ドラム形状の中間転写体を用いるフルカラー画像装置は、米国特許第5,187,526号明細書で提案されている。しかしながら、米国特許第5,187,526号には、トナー粒子の形状及び構成に関しての具体的記載がない。
【0007】
さらに、特開昭59−15739号公報は、平均粒径10μm以下のトナーで形成されたトナー像を、中間転写体へ転写し、中間転写体上のトナー像を転写体へさらに転写する記録方法について記載し、さらに、トナーの製造方法の一つとして懸濁重合法を用いて、直接的にトナー粒子を生成する方法が記載されている。
【0008】
しかしながら、特開昭59−15739号公報に記載されている転写工程は、押圧転写または粘着転写を用いた転写であり、多数枚耐久中に中間転写体の表面が汚染されやすく、電界中での電気的引力を主に使用してトナー像を転写する転写工程とは全く相違している。
【0009】
さらに、特開昭59−50473号公報には、像担持体上のトナー像を所定温度に加熱された支持体表面上に耐熱性弾性層と付加重合型シリコーンゴムで形成された表面層とを有する中間転写体に転写し、中間転写体上のトナー像をさらに転写材へ転写する静電記録方法または電子写真複写法を記載している。
【0010】
しかしながら、特開昭59−50473号公報に記載の画像形成方法は、加熱された中間転写体と接触している像担持体が、劣化しやすい。また、電圧が印加されている中間転写体を用いた転写工程に関する記載はない。中間転写体を用いる系においては、トナー像を感光体のごとき静電荷像保持体から中間転写体に一担転写後、更に中間転写体から転写材上に再度転写することが必要であり、トナーの転写効率を従来以上に高める必要がある。
【0011】
中間転写体から転写材へのトナー像の転写効率が悪いことから、中間転写体にはクリーニング部材が必須であったが、中間転写体の寿命上好ましくなく、転写効率の改良が求められていた。
【0012】
さらに、特開昭61−279864号公報においては形状係数SF−1及びSF−2を規定したトナーが提案されている。しかしながら、該公報の実施例のトナーの追試を行った結果、転写効率が低く、特に中間転写体を用いた画像形成装置に用いた場合の転写効率は不十分であり、さらなる改良が必要であった。
【0013】
特開昭63−235953号公報においては機械的衝撃力により球形化した磁性トナーが提案されている。しかしながら、中間転写体を用いた画像形成装置に用いた場合の転写効率はいまだ不十分であり、さらなる改良が必要であった。
【0014】
さらに、最近では環境保護の観点から、従来から使用されているコロナ放電を利用した一次帯電及び転写プロセスからオゾン発生のほとんどない感光体当接部材を用いた一次帯電及び転写プロセスが主流となりつつある。
【0015】
具体的には、帯電部材である中抵抗ローラーや中抵抗ブラシに電圧を印加して該ローラー又はブラシを被帯電体である感光体に接触させて感光体表面を所定の電位に帯電させるものである。例えば、特公昭50−13661号公報においては、芯金にナイロン又はポリウレタンゴムからなる誘電体を被覆したローラーを使うことによって感光体を荷電する時に低電圧を印加することが可能である。特開昭63−149669号公報や特開平2−123385号公報において、接触帯電方法や接触転写方法に関して提案されている。静電潜像担持体に導電性弾性ローラーを当接し、該導電性ローラーに電圧を印加しながら該静電潜像担持体を一様に帯電し、次いで露光により静電潜像を形成し、現像工程によってトナー像を得た後該静電潜像担持体に電圧を印加した別の導電性ローラーを押圧しながらその間に転写材を通過させ、該静電潜像担持体上のトナー画像を転写材に転写した後、定着工程を経て複写画像を得ている。
【0016】
しかしながら、このようなコロナ放電を用いない接触転写方式においては、転写部材が転写時に転写材を介して感光体に当接されるため、感光体上に形成されたトナー像を転写材へ転写する際にトナー像が圧接され、図4(b)に示す如き、所謂転写中抜けと称される部分的な転写不良の問題が生じやすい。
【0017】
複数のトナー像を現像後転写せしめるフルカラー複写機又はフルカラープリンタを用いた場合においては、白黒複写機を用いられる一色の黒トナーの場合と比較し中間転写体上のトナー量が増加し、SF−1及びSF−2の大きい従来の不定形トナーを用いた場合には、転写効率を向上させることが困難である。更に一般の不定形トナーを用いた場合には、感光体とクリーニング部材の間や中間転写体とクリーニング部材との間、及び/又は感光体と中間転写体間でのズリ力や摺擦力のために感光体表面や中間転写体表面にトナーの融着やフィルミングが発生しやすい。さらに転写効率が悪化しやすく、フルカラー画像の生成においては4色のトナー像が均一に転写されにくく、中間転写体を用いる場合には、色ムラやカラーバランスの面で問題が生じやすく、高画質のフルカラー画像を安定して出力することは容易ではない。
【0018】
一方、近年、電子写真式画像形成装置が広く普及するに従い、その用途も多種多様に広がり、その画像品質への要求も厳しくなってきている。一般の写真、カタログ、地図の如き画像の複写では、微細な部分に至るまで、つぶれたり、とぎれたりすることなく、極めて微細且つ忠実に再現することが求められている。こういった要求に対し、画質を良くするために、トナーの粒度分布を規定したいくつかの現像剤が提案されている。
【0019】
例えば、特開昭51−3244号公報では、8〜12μmの粒径を有するトナーの使用が開示されている。また、特開昭54−72054号公報では、中間の重さの粒子の寸法が8.5〜11.0μmと、前者よりもシャープな分布を有する非磁性トナーが提案されている。さらに、特開昭58−129437号公報では、平均粒径が6〜10μmであり、最多粒子が5〜8μmである非磁性トナーが提案されている。但し、5μm以下の粒子が15個数%以下と少なく、鮮鋭さの欠けた画像が形成される傾向がある。
【0020】
本発明者らの検討によれば、5μm以下のトナー粒子が、潜像の微小ドットを明確に再現し、且つ潜像全体への緻密なトナーののりの主要たる機能をもつことが知見された。特に、感光体上の静電荷潜像においては電気力線の集中のため、輪郭たるエッジ部は内部より電界強度が高く、この部分に集まるトナー粒子の質により、画質の鮮鋭さが決まる。本発明者の検討によれば5μm以下の粒子の量が、ハイライト階調性の問題点の解決及び着色力アップに有効であることが判明している。
【0021】
しかしながら、トナー粒子は、一般に粒径が小さくなるほど、感光体や中間転写体への付着力(鏡像力やファンデルワールス力等)が強くなるため、転写効率の低下を起こしやすくなる。その結果、先述したように、感光体表面や中間転写体表面へのトナーの融着やフィルミングが生じることとなる。さらに、転写効率が悪化することにより、フルカラー画像の生成においては4色のトナー像が均一に転写されず、中間転写体を用いる場合には、色ムラやカラーバランスの面で問題を生じてしまう。加えて、感光体表面への微小トナーの強い吸着が発生した場合、感光体表面の均一帯電を阻害するため、画像欠陥を生じてしまい、高画質のフルカラー画像を安定して出力することができなくなる。こういった現象は特に低湿下において顕著となる。トナーのこういう付着力の増大は、特に1μm以下の粒径のものにおいて顕著になるものと予想されるが、残念ながら現在のところ、トナーの管理可能な粒度はミクロンオーダーであり、粒径が1μm以下の粒子の含有量の管理には至っていない。
【0022】
なお、比較的トナーの粒度管理がしやすいトナー製造方法として、懸濁重合法が古くから提案されている(例えば特公昭36−10231号公報)。この懸濁重合法においては重合性単量体および着色剤(更に必要に応じて重合開始剤、架橋材、荷電制御剤、その他の添加剤)を均一に溶解または分散せしめて単量体組成物とした後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続層(例えば水相)中に適当な撹拌器を用いて分散し同時に重合反応を行なわせ、所望の粒度分布を有するトナー粒子を得るものである。この懸濁重合法では、比較的粒度分布のシャープなトナーが得られるのみならず、個々のトナー形状がほぼ球形に揃っているため、こういったトナーを用いることにより感光体上のトナー層を均一に且つ高い転写効率で転写することが容易となり、より高精細な画像形成が可能となる。こういった形状の均一なトナーにおいて、粒径が1μm以下のものの含有量を厳密に管理することにより、先述したような感光体や中間転写体上へのトナーの融着やフィルミングを発生させず、転写不良に起因する感光体表面上の帯電ムラを抑制しつつ、長期に渡り高解像の画像を与える電子写真画像形成装置が達成できる可能性が見込まれ、さらに、組成の面から粉体としての流動性及び定着性を制御することにより、電子写真特性並びに熱特性共に満足しうる性能が得られることが期待される。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点を解決した中間転写体を用いる画像形成方法を提供することにある。
【0024】
本発明の目的は、トナー像の転写効率に優れた画像形成方法を提供することにある。
【0025】
本発明の目的は、厚紙またはカード及び葉書のごとき小サイズ転写材へも転写できる画像形成方法を提供することにある。
【0026】
本発明の目的は、静電潜像保持体表面及び中間転写体表面におけるトナー融着やフィルミングの発生が抑制されている画像形成方法を提供することにある。
【0027】
本発明の目的は、マルチカラー画像又はフルカラー画像の形成に優れている画像形成方法を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明は、静電潜像を現像剤で現像して静電潜像担持体上にトナー像を形成する現像工程、該トナー像を電圧が印加されている中間転写体上に転写する一次転写工程、及び電圧が印加されている転写手段を転写材に押圧させながら該中間転写体上のトナー像を該転写材上へ転写する二次転写工程を少なくとも有する画像形成方法であり、
該現像剤は、カーボンブラックマスターバッチを含む単量体組成物を水系媒体中で造粒後重合して黒色懸濁粒子を得、該黒色懸濁粒子を熱気流中に導入して1μm以下の粒子を合一させて得られ且つポリエステル樹脂をトナー全体に対し0.1〜20重量%含有する黒色重合法トナーを有し、該トナーが、水溶液中に分散した状態での透過光スペクトルにおいて、トナー濃度を1g/リットルに換算した場合の波長260nm及び400nmにおける吸光度をA及びBとしたとき、A及びBが下記式
0.80≦A/B≦1.04
を満足することを特徴とする画像形成方法に関する。
【0029】
【発明の実施の形態】
一般に、溶液中に分散した微小粒子と光との相互作用は、吸収と粒子散乱が主である。そして1μm以下の微小粒子の場合、短波長、特に400nm以下の入射光線に対して粒子散乱を起こし、透過光強度の減少が見られ、その減少の度合いは微小粒子の濃度と相関する。
【0030】
従って、この波長領域での見掛けの吸光度より、トナー中における1μm以下の粒子の分布数を管理することが可能となる。
【0031】
本発明者等の検討によれば、粒度分布を管理する目安として、水溶液中に分散した状態での透過光スペクトルにおいて、トナー濃度を1g/リットルに換算した場合の波長260nm及び400nmにおける吸光度をA及びBとしたとき、A及びBが下記式を満たすことにより、トナー諸特性を大きく向上させうることが可能となった。
【0032】
0.80≦A/B≦1.04
また、黒色トナーは、
0.80≦A/B≦1.01
であることが好ましく、さらに、
0.85≦A/B≦1.01
であることがより好ましい。
【0033】
イエロートナーでは、
0.85≦A/B≦1.00
であることが好ましく、さらに、
0.90≦A/B≦1.00
であることがより好ましい。
【0034】
マゼンタトナーでは、
0.87≦A/B≦1.02
であることが好ましく、さらに、
0.92≦A/B≦1.02
であることがより好ましい。
【0035】
シアントナーでは、
0.89≦A/B≦1.04
であることが好ましく、さらに、
0.94≦A/B≦1.04
であることがより好ましい。
【0036】
ここで、A/B<0.80の場合、トナー中の1μm以下の粒子数が少ないことを意味しており、複数のトナー像を現像後転写せしめるフルカラー複写機又はフルカラープリンタにおいて、こういったトナーを使用した場合は、着色力が低い分、中間転写体上のトナー量を増やす必要があることに加え、微小な粒子がスペーサーとして働くことによる転写助剤としての効果も小さくなり、高い転写性が得られず、さらに解像度の高い画像が得られにくい。
【0037】
一方、1.04<A/Bの場合は、逆にトナー中の1μm以下の粒子数が多すぎることを意味しており、現像性及び転写性が低下し、画質の劣化の要因につながるとともに、帯電性に悪影響を及ぼし、耐久性が低下することとなる。
【0038】
本発明は、前記課題をトナー粒子が本発明で規定する条件を満足することで解決したものである。
【0039】
本発明において、トナーは、トナーの画像解析装置で測定した形状係数SF−1の値が下記式を満足する場合に耐久性がいっそう向上する。
【0040】
100<SF−1≦140
【0041】
好ましくは
100<SF−1≦130
であり、
100<SF−1≦120
とすることがよりいっそう好ましい。
【0042】
さらに本発明において、トナーは、トナーの画像解析装置で測定した形状係数SF−2の値が下記式を満足する場合に転写性がより向上する。
【0043】
100<SF−2≦140
【0044】
好ましくは
100<SF−2≦130
であり、
100<SF−2≦120
とすることがよりいっそう好ましい。
【0045】
ここで、本発明において、形状係数SF−1及び形状係数SF−2とは、例えば日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、1000倍に拡大した2μm以上のトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介して、例えばニコレ社製画像解析装置(Luzex III)に導入し解析を行い下式より算出し得られた値を形状係数SF−1及び形状係数SF−2と定義する。
【0046】
【数1】
【0047】
(式中、MXLNGは粒子の絶対最大長、PERIMEは粒子の周囲長、AREAは粒子の投影面積を示す。)
【0048】
形状係数SF−1はトナー粒子の丸さの度合を示し、形状係数SF−2はトナー粒子表面の凹凸の度合を示している。
【0049】
これらの形状係数を制御することにより、多数枚の画出しにおけるトナー担持体上のトナー融着や帯電部材表面の汚染を改善でき、耐久性をさらに向上させることができる。
【0050】
140<SF−1の場合、球形から離れて不定形に近づき、現像器内でトナーが破砕され易く、粒度分布が変動したり、帯電量分布がブロードになりやすく、感光体上の非画像部へのトナーの現像、所謂カブリが生じやすい。
【0051】
また、140<SF−2の場合、感光体から中間転写体および中間転写体から転写材へのトナーの転写効率の低下を招くため好ましくない。
【0052】
本発明のトナーは、特に重量平均粒径1〜9μmを有する場合、非常に高画質な画像を長期間安定に得ることを可能とする。
【0053】
一般に、トナーの粒径が細かくなると、現像時の解像度が向上することが知られているものの、トナー全体の表面積が増えることに加え、トナー粉体としての流動性及び撹拌性が低下し、個々の粒子を均一に帯電させることが困難となる。
【0054】
しかしながら、トナーのSF−1及びSF−2を本発明に記した如く規制することにより、粒径の小さいトナーであっても個々の粒子を均一に帯電させ得ることが可能となり、高精細な画像を長期に渡って得ることができる。
【0055】
上記に加え、本発明におけるトナーは少なくとも着色剤、及び軟化点が40〜90℃のワックスを含有していることも大きな特徴である。
【0056】
先述したように、1μm以下のトナー粒子は紙等の被転写体を使用した場合に紙の繊維の隙間に入り込み、熱定着用ローラーからの熱の受け取りが不十分となり、低温オフセットが発生しやすい。しかしながら、本発明の如くトナーに離型剤としてワックスを含有せしめることにより、高解像性と耐オフセット性の両立が可能となる。
【0057】
ここで、使用されるワックスの軟化点は40〜90℃であることが肝要である。
【0058】
軟化点が40℃未満ではトナーの耐ブロッキング性及び保形性が不十分であり、一方、90℃を超えると離型性の効果が不十分となり、また、定着性を阻害してしまう。
【0059】
ここで、ワックスの軟化点は環球法(JIS K 2531)による値を採用する。
【0060】
本発明のトナーにおいて、着色剤の一つとしてカーボンブラックを用いる場合、所謂電子写真用ブラックトナーとして使用する場合は、トナー用結着樹脂原料及び高配合量のカーボンブラックを主体とするマスターバッチを使用してトナーを製造することにより、電子写真特性の耐久性が大きく向上する。一般にカーボンブラックは導体であるために、分散が十分でない場合トナーの抵抗が部分的に低下し、その結果、トナーの帯電量が変動し、画像特性の変動、転写効率の低下、さらにはカブリまたはトナー飛散が発生しやすくなり、安定性に乏しいものとなる。特に、粒径の小さいトナーにおいては、個々のトナー粒子中に均一の量のカーボンブラックを分散させることが、耐久性を向上させる重要な技術ポイントとなる。
【0061】
そこで本発明の如く粒度分布を厳密に管理したトナーをカーボンブラックマスターバッチを用いて製造することにより、電子写真特性の耐久性をいっそう向上させることが可能となる。
【0062】
本発明のトナーに使用できる結着樹脂は、公知のものが全て使用可能である。例えば、熱可塑性樹脂中に染・顔料からなる着色剤あるいは荷電制御剤等を溶融混合し、均一に分散した後、微粉砕装置、分級機により所望の粒径を有するトナーを製造する方法、所謂粉砕法においては、ポリスチレン、ポリp−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリチル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアマイド、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが単独或いは混合して使用できる。
【0063】
一方、重合法によるトナー製造方法においては、例えば重合性単量体として、スチレン,o(m−、p−)−メチルスチレン,m(p−)−エチルスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸プロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)アクリル酸オクチル,(メタ)アクリル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸ステアリル,(メタ)アクリル酸ベヘニル,(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル,(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル,(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエン,イソプレン,シクロヘキセン,(メタ)アクリロニトリル,アクリル酸アミド等の単量体が好ましく用いられる。これらは、単独または一般的には出版物ポリマーハンドブック第2版 p139〜192(John Wiley&Sons社製)に記載の理論ガラス転移温度(Tg)が、40〜75℃を示すように単量体を適宜混合し用いられる。理論ガラス転移温度が40℃未満の場合には、トナーの保存安定性や現像剤の耐久安定性の面から問題が生じ、一方75℃を超える場合は定着点の上昇をもたらし、特にフルカラートナーの場合に於いては各色トナーの混色が不十分となり色再現性に乏しく、更にOHP画像の透明性を著しく低下させ高画質の面から好ましくない。なお、その際、ジビニルベンゼン等のように1分子内に重合性官能基を2個以上有するモノマーを含有せしめれば、トナー中に適度なネットワークを形成し、定着性と耐久性をより向上させることが可能となる。
【0064】
さらに本発明においては、トナー中に、ポリエステル樹脂をトナー全体に対し0.1〜20重量%含有せしめることにより、帯電性、流動性、環境安定性をいっそう向上させることができる。
【0065】
ポリエステル樹脂は、その加熱時のシャープメルト性ゆえ定着性に優れた樹脂として知られており、さらに粉体としての流動性に優れ、高い帯電性も有する。
【0066】
そこで、本発明の如くサブミクロン粒径の粒度分布まで厳密に管理されたトナーにポリエステル樹脂を含有せしめることにより、耐低温オフセット性、流動性、さらには均一な帯電性もよりいっそう改良することができる。
【0067】
その際、ポリエステル樹脂の含有量が0.1重量%未満では上記の効果が期待できず、また、20重量%を超えてしまうと、その熱特性ゆえ高温オフセットが発生しやすくなり、さらにその吸湿性ゆえ環境特性も低下する。
【0068】
本発明に用いられるワックス類としては、パラフィン・ポリオレフィン系ワックス、エステルワックス及び、これらの変性物、例えば、酸化物やグラフト処理物の他、高級脂肪酸、およびその金属塩、アミドワックスなどがあげられる。含有量としては、トナー全体に対して0.1〜50重量%の範囲が好ましい。含有量が0.1重量%未満では低温オフセット抑制効果に乏しく、50重量%を超えてしまうと長期間の保存性が悪化すると共に、他のトナー材料の分散性が悪くなり、現像特性や転写特性の低下につながる。
【0069】
本発明において、重合法によりトナーを製造する場合、着色剤の持つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う必要があり、好ましくは、表面改質、例えば、重合阻害のない物質による疎水化処理を施しておいた方が良い。染料系を表面処理する好ましい方法としては、あらかじめこれら染料の存在下に重合性単量体を重合せしめる方法が挙げられ、得られた着色重合体を単量体系に添加する。
【0070】
本発明で水系媒体中で重合する際に使用する重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等の過酸化物系重合開始剤が用いられる。
【0071】
重合開始剤の添加量は、目的とする重合度により変化するが一般的には単量体に対し0.5〜20重量%添加され用いられる。開始剤の種類は、重合方法により若干異なるが、十時間半減期温度を参考に、単独又は混合し利用される。
【0072】
重合度を制御するため公知の架橋剤・連鎖移動剤・重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
【0073】
水系媒体中での重合工程に用いる分散剤として例えば無機系酸化物として、リン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,ベントナイト,シリカ,アルミナ,磁性体,フェライト等が挙げられる。有機系化合物としては、例えばポリビニルアルコール,ゼラチン,メチルセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩,デンプン等が水相に分散させて使用される。これら分散剤は、重合性単量体100重量部に対して0.2〜10重量部を使用することが好ましい。
【0074】
これら分散剤は、市販のものをそのまま用いても良いが、細かい均一な粒度を有す分散粒子を得るために、分散媒中にて高速撹拌下にて無機化合物を生成させることも出来る。例えば、リン酸三カルシウムの場合、高速撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合することで懸濁重合方法に好ましい分散剤を得ることが出来る。
【0075】
また、これら分散剤の微細化のため0.001〜0.1重量部の界面活性剤を併用しても良い。具体的には市販のノニオン,アニオン,カチオン型の界面活性剤が利用でき、例えばドデシル硫酸ナトリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ペンタデシル硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステアリン酸カリウム,オレイン酸カルシウム等が好ましく用いられる。
【0076】
本発明におけるトナーを重合法により製造する場合、以下の如き方法によって具体的にトナーを製造することが可能である。単量体中に、着色剤,荷電制御剤,重合開始剤その他の添加剤を加え、ホモジナイザー・超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を含有する水相中に通常の撹拌機またはホモミキサー,ホモジナイザー等により分散せしめる。好ましくは単量体組成物からなる液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように撹拌速度・時間を調整し、造粒する。その後は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重合を行う。また、重合反応後半に昇温しても良く、更に、本発明の画像形成方法における耐久特性向上の目的で、未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・ろ過により回収し、乾燥する。この方法においては、通常単量体系100重量部に対して水300〜3000重量部を分散媒として使用するのが好ましい。
【0077】
本発明においては、トナーの帯電性を制御する目的でトナー材料中に荷電制御剤を添加しておくことが望ましい。これら荷電制御剤としては、例えば正荷電制御剤としてトリフェニルメタン系染料・四級アンモニウム塩・グアニジン誘導体・イミダゾール誘導体・アミン系及びポリアミン系化合物等が挙げられ、負荷電制御剤としては、芳香族カルボン酸誘導体の金属塩または金属錯体・尿素誘導体・スチレン−アクリル酸共重合体・スチレン−メタクリル酸共重合体、又はアゾ染料の金属化合物等が挙げられる。これらの中でも、イエロー、マゼンタ、シアントナー用としては芳香族カルボン酸誘導体の金属塩又は金属錯体が好ましい。これら荷電制御剤の添加量としては、0.1〜10重量%が好ましい。
【0078】
本発明における現像剤は、さらに流動性向上剤を添加して用いても良い。流動性向上剤としては、トナー粒子に添加することにより添加後の流動性が向上しうるものであれば特に限定されるものではない。例えば、シリカ微粉体、酸化チタン微粉体、アルミナ微粉体、それらの表面を疎水化処理したもの等を単体あるいは2種以上を併用して用いることができる。
【0079】
本発明において、トナーは、一成分系現像剤として使用しても良く、キャリアと併用してニ成分系現像剤として使用しても良い。キャリアとしては鉄粉,マグネタイト粉、フェライト粉、ガラスビーズ、磁性粉を樹脂中に分散させたもの等の従来公知のものが挙げられる。これらのキャリアは、必要に応じて表面を樹脂等で被覆しても良く、この場合に使用される樹脂としてはフッ素含有樹脂,フェノール樹脂,スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル共重合体、ポリオレフィン樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの被覆樹脂は単独または、2種類以上併用して使用しても良く、ポリオレフィン樹脂の場合、表面で直接重合形成したものも好適に用いられる。トナーとキャリアとの混合比率は、現像剤中のトナー濃度として1乃至15重量%、好ましくは2乃至13重量%とすると通常良好な結果が得られる。
【0080】
本発明のトナーは、帯電手段が帯電部材を感光体に当接させる直接帯電法の場合に特に効果的である。すなわち、クリーニングの後の残トナーが多いと、それが後工程である直接帯電部材に付着してしまい、帯電不良を引き起こす。従って、帯電手段が感光体に接することのないコロナ放電等に比べて、残トナーの量は、より少なく、付着し難くする必要がある。
【0081】
本発明において、一成分現像法を用いる場合、そのトナーを担持するローラー表面と感光体の周速同方向に回転していてもよいし、逆方向に回転していてもよい。その回転が同方向である場合感光体の周速に対して、周速比で100%以上が望ましい。100%未満であると、画像品質が悪い。周速比が高まれば高まるほど、現像部位に供給されるトナーの量は多く、潜像に対しトナーの脱着頻度が多くなり、不要な部分は掻き落とされ必要な部分には付与されるという繰り返しにより、潜像に忠実な画像が得られる。
【0082】
本発明においては、多種の転写材に対応させるために中間転写体を設けているので転写工程が実質2回行われるため、転写効率の低下はトナーの利用効率の低下を招き問題となる。デジタルフルカラー複写機やプリンターにおいては、色画像原稿を予めB(ブルー)フィルター,G(グリーン)フィルター,R(レッド)フィルターを用い色分解した後、感光体上に20〜70μmのドット潜像を形成し、Y(イエロー)トナー,M(マゼンタ)トナー,C(シアン)トナー,B(ブラック)トナーの各色トナーを用いて減色混合作用を利用し原稿に忠実な多色カラー画像を再現する必要がある。この際感光体上又は中間体上には、Yトナー,Mトナー,Cトナー,Bトナーが原稿やCRTの色情報に対応して多重にトナーが乗るため本発明に使用されるトナーは、極めて高い転写性が要求される。
【0083】
本発明に使用する静電潜像担持体は、静電潜像担持体表面の水に対する接触角を85度以上(好ましくは90度以上)とすることが良い。水に対する接触角が85度以上であるとトナー像の転写率が向上し、トナーのフィルミングも生じにくい。
【0084】
静電潜像担持体表面が高分子結着剤を主体として構成される場合に本発明の画像形成方法が特に有効である。例えば、セレン,アモルファスシリコンの如き無機感光層上に樹脂を主体とした、保護膜を設ける場合;機能分離型有機感光層の電荷輸送層として、電荷輸送材と樹脂からなる表面層をもつ場合;さらにその上に上記のような保護層を設ける場合である。このような表面層に離型性を付与する手段としては、次のものが挙げられる。(1)層を構成する樹脂自体に表面エネルギーの低いものを用いる。(2)撥水性,親油性を付与する添加剤を加える。(3)高い離型性を有する材料を粉体状にして分散する。手段(1)の例としては、樹脂の構造中にフッ素含有基、シリコン含有基を導入することにより達成し得る。手段(2)としては、界面活性剤等を添加剤とすればよい。手段(3)としては、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化カーボンの如き含フッ素化合物の粉体が挙げられる。この中でも特にポリ四フッ化エチレンが好適である。本発明においては、手段(3)の含フッ素樹脂などの離型性粉体の最表面層への分散が特に好適である。
【0085】
これらの粉体を表面に含有させるためには、バインダー樹脂中に該粉体を分散させた層を静電潜像担持体の最表面に設けるか、あるいは、樹脂を主体として構成されている有機感光層であれば、新たに表面層を設けなくても、最上層に該粉体を分散させれば良い。
【0086】
該粉体の表面層への添加量は、表面層総重量に対して、1〜60重量%、さらに好ましくは2〜50重量%が良い。1重量%より少ないと改善効果が少なく、60重量%を超えると膜の強度が低下したり、静電潜像担持体への入射光量が低下したりするため、好ましくない。
【0087】
上記の静電潜像担持体構成は、帯電手段が帯電部材を静電潜像担持体に当接させる直接帯電法の場合に特に効果的である。帯電手段が静電潜像担持体に接することのないコロナ放電に比べて、静電潜像担持体表面に対する負荷が大きいので静電潜像担持体の寿命という点で改善効果が顕著である。
【0088】
本発明に用いられる静電潜像担持体の好ましい態様の例を以下に説明する。
【0089】
導電性基体を形成する材料としては、アルミニウム,ステンレスの如き金属;アルミニウム合金,酸化インジウム−酸化錫合金の如き合金の被膜層を有するプラスチック;導電性粒子を含浸させた紙,プラスチック;導電性ポリマーを有するプラスチックが挙げられる。基体としては円筒状シリンダー及びフィルムが用いられる。
【0090】
これら導電性基体上には、感光層の接着性向上,塗工性改良,基体の保護,基体上の欠陥の被覆,基体からの電荷注入性改良,感光層の電気的破壊に対する保護を目的として下引き層を設けても良い。下引き層は、ポリビニルアルコール,ポリ−N−ビニルイミダゾール,ポリエチレンオキシド,エチルセルロース,メチルセルロース,ニトロセルロース,エチレン−アクリル酸コポリマー,ポリビニルブチラール,フェノール樹脂,カゼイン,ポリアミド,共重合ナイロン,ニカワ,ゼラチン,ポリウレタン,酸化アルミニウムの如き材料によって形成される。その膜厚は通常0.1〜10μm、好ましくは0.1〜3μmである。
【0091】
電荷発生層は、アゾ系顔料,フタロシアニン系顔料,インジゴ系顔料,ペリレン系顔料,多環キノン系顔料,スクワリリウム色素,ピリリウム塩類,チオピリリウム塩類,トリフェニルメタン系色素の如き有機材料;セレン,非晶質シリコンの如き無機物質からなる電荷発生物質を適当な結着剤に分散し塗工あるいは蒸着により形成される。結着剤としては、広範囲な結着性樹脂から選択できる。例えば、ポリカーボネート樹脂,ポリエステル樹脂,ポリビニルブチラール樹脂,ポリスチレン樹脂,アクリル樹脂,メタクリル樹脂,フェノール樹脂,シリコーン樹脂,エポキシ樹脂,酢酸ビニル樹脂が挙げられる。電荷発生層中に含有される結着剤の量は80重量%以下、好ましくは0〜40重量%が良い。電荷発生層の膜厚は5μm以下、特には0.05〜2μmが好ましい。
【0092】
電荷輸送層は、電界の存在下で電荷発生層から電荷キャリアを受け取り、これを輸送する機能を有している。電荷輸送層は電荷輸送物質を必要に応じて結着樹脂と共に溶剤中に溶解し、塗工することによって形成される。その膜厚は一般的には5〜40μmである。電荷輸送物質としては、主鎖または側鎖にビフェニレン,アントラセン,ピレン,フェナントレンの如き構造を有する多環芳香族化合物;インドール,カルバゾール,オキサジアゾール,ピラゾリンの如き含窒素環式化合物;ヒドラゾン化合物;スチリル化合物;セレン,セレン−テルル,非晶質シリコン,硫化カドニウムの如き無機化合物が挙げられる。
【0093】
これら電荷輸送物質を分散させる結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂,ポリエステル樹脂,ポリメタクリル酸エステル,ポリスチレン樹脂,アクリル樹脂,ポリアミド樹脂の如き樹脂;ポリ−N−ビニルカルバゾール,ポリビニルアントラセンの如き有機光導電性ポリマーが挙げられる。
【0094】
表面層として、前述のように保護層を設けてもよい。保護層の樹脂としては、ポリエステル,ポリカーボネート,アクリル樹脂,エポキシ樹脂,フェノール樹脂、あるいはこれらの樹脂を硬化剤で硬化させたものが挙げられる。これらは、単独あるいは2種以上組み合わされて用いられる。
【0095】
保護層の樹脂中に導電性微粒子を分散してもよい。導電性微粒子の例としては、金属又は金属酸化物の微粒子が挙げられる。好ましくは、酸化亜鉛,酸化チタン,酸化スズ,酸化アンチモン,酸化インジウム,酸化ビスマス,酸化スズ被膜酸化チタン,スズ被膜酸化インジウム,アンチモン被膜酸化スズ,酸化ジルコニウムの如き材料の微粒子がある。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いても良い。一般的に保護層に導電性微粒子を分散させる場合、導電性微粒子による入射光の散乱を防ぐために入射光の波長よりも導電性微粒子の粒径の方が小さいことが好ましい。保護層に分散される導電性微粒子の粒径としては0.5μm以下であることが好ましい。保護層中での含有量は、保護層総重量に対して2〜90重量%が好ましく、5〜80重量%がより好ましい。保護層の膜厚は、0.1〜10μmが好ましく、1〜7μmがより好ましい。
【0096】
表面層の塗工は、樹脂分散液をスプレーコーティング,ビームコーティングあるいは浸透コーティングすることによって行うことができる。
【0097】
本発明に使用されるトナー担持体の表面粗さは、JIS中心線平均粗さ(Ra)で0.2〜3.5μmの範囲にあることが好ましい。
【0098】
Raが0.2μm未満ではトナー担持体上の帯電量が高くなりやすく、現像性が低下しやすい。Raが3.5μmを超えると、トナー担持体上のトナーコート層にむらが生じやすい。さらに好ましくは、0.5〜3.0μmの範囲にあることが好ましい。
【0099】
さらに本発明において、トナーは高い帯電能力を有するために現像に際しては、トナーの総帯電量をコントロールすることが好ましい。トナー担持体の表面は導電性微粒子及び/又は滑剤を分散した樹脂層で被覆されていることが好ましい。
【0100】
トナー担持体表面を被覆する樹脂層に含有される導電性微粒子としては、カーボンブラック、グラファイト、導電性酸化亜鉛の如き導電性金属酸化物及び金属複酸化物が挙げられる。これらは単独もしくは2つ以上好ましく用いられる。該導電性微粒子が分散される樹脂としては、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂の如き樹脂が用いられる。特に熱硬化性もしくは、光硬化性の樹脂が好ましい。
【0101】
トナーは、トナー担持体上のトナーを規制する部材がトナーを介してトナー担持体に当接されている弾性部材によって規制されることが、トナーを均一帯電させる点から特に好ましい。本発明においてはオゾンが発生しないように帯電部材及び転写部材が静電潜像担持体に当接されていることが環境保全上より好ましい。
【0102】
次に、図1を参照しながら本発明の画像形成方法をより具体的に説明する。
【0103】
図1に示す装置システムにおいて、現像器4−1,4−2,4−3,4−4に、それぞれシアントナーを有する現像剤,マゼンタトナーを有する現像剤,イエロートナーを有する現像剤及びブラックトナーを有する現像剤が導入され、磁気ブラシ現像方式又は非磁性一成分現像方式又は磁性ジャンピング現像方式によって、静電潜像担持体としての感光体1に形成された静電潜像を現像し、各色トナー像が感光体1に順次形成される。感光体1はアモルファスセレン,硫化カドミウム,酸化亜鉛,有機光導電体,アモルファスシリコンの様な光導電絶縁物質層を持つ感光ドラムもしくは感光ベルトである。感光体1は図示しない駆動装置によって矢印方向に回転される。感光体1としては、アモルファスシリコン感光層又は有機系感光層を有する感光体が好ましく用いられる。
【0104】
有機感光層としては感光層が電荷発生物質及び電荷輸送性能を有する物質を同一層に含有する単一層型でもよく、又は、電荷輸送層と電荷発生層を成分とする機能分離型感光層であってもよい。導電性基体上に電荷発生層、次いで電荷輸送層の順で積層されている構造の積層型感光層は好ましい例のひとつである。
【0105】
有機感光層の結着樹脂はポリカーボネート樹脂,ポリエステル樹脂,アクリル系樹脂が特にクリーニング性がよく、クリーニング不良,感光体へのトナー融着,フィルミングが起こりにくい。
【0106】
本発明において、帯電工程ではコロナ帯電器を用いる感光体1とは非接触の方式と、帯電ローラー,帯電ブラシ又は帯電ベルトを用いる接触型の方式があり、いずれの方式も用いられる。効率的な均一帯電,シンプル化,低オゾン発生化の為に、図1に示すごとく接触帯電方式が好ましく用いられる。
【0107】
帯電ローラー2は、中心の芯金2bと外周を形成した導電性弾性層2aとを基本構成とするものである。帯電ローラー2は感光体1の表面に押圧力をもって圧接され、感光体1の回転と連係して回転する。
【0108】
帯電ローラー2を用いたときの好ましいプロセス条件としては、帯電ローラー2の当接圧が5〜500g/cmであり、直流電圧に交流電圧を重畳したものを用いたときには、交流電圧が0.5〜5kVppであり、交流周波数が50〜5kHzであり、直流電圧が±0.2〜±5kVである。
【0109】
この他の帯電手段としては、帯電ブレードを用いる方法や、導電性ブラシを用いる方法がある。これらの接触帯電手段は、高電圧が不要になったり、オゾンの発生が低減するといった効果がある。
【0110】
接触帯電手段としての帯電ローラー及び帯電ブレードの材質としては、導電性ゴムが好ましく、その表面に離型性被膜を設けてもよい。離型性被膜としては、ナイロン系樹脂,ポリフッ化ビニリデン(PVDF),ポリ塩化ビニリデン(PVDC),フッ素アクリル樹脂,シリコーン樹脂などが適用可能である。
【0111】
感光体1上のトナー像は電圧(例えば±0.1〜±5kV)が印加されている中間転写体5に転写される。中間転写体は、図6に示す如く、転写ベルト13及びバイアス手段13aを有するベルト状中間転写体でも良い。中間転写体5はパイプ状の導電性芯金5bとその外周面を形成した中抵抗の弾性層5aからなる。芯金5bはプラスチックの表面に導電層(例えば導電性メッキ)を設けたものでもよい。
【0112】
中抵抗の弾性層5aはシリコーンゴム,テフロンゴム,クロロプレンゴム,ウレタンゴム,エチレンプロピレンジエン3元共重合体(EPDM)などの弾性材料に、カーボンブラック,酸化亜鉛,酸化スズ,炭化硅素のごとき導電性付与剤を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を105〜1011Ωcmの中抵抗に調整した、ソリッドあるいは発泡肉質の層である。
【0113】
中間転写体5は感光体1に対して平行に軸受けさせて感光体1の下面部に接触させて配設してあり、感光体1と同じ周速度で矢印の反時計方向に回転する。
【0114】
感光体1の表面上の第1色のトナー像が感光体1と中間転写体5が接する転写ニップ部を通過する過程で中間転写体5に対する印加転写バイアスで転写ニップ部に形成された電界によって中間転写体5上に転写されていく。
【0115】
中間転写体5に対して平行に軸受けさせて中間転写体5の下面部に接触させて転写手段が配設されている。転写手段は例えば転写ローラー7であり、中間転写体5と同じ周速度で矢印の時計方向に回転する。転写ローラー7は直接中間転写体5と接触するように配置されていてもよく、図5に示す如く転写ベルト12が中間転写体5と転写ローラー7との間に接触するように配置されても良い。
【0116】
転写ローラー7は中心の芯金7bとその外周を形成した導電性弾性層7aとを基本構成とするものである。
【0117】
本発明に用いられる中間転写体及び転写手段としては、一般的な材料を用いることが可能である。本発明においては中間転写体の体積固有抵抗値よりも転写部材の体積固有抵抗値をより小さく設定することで転写手段への印加電圧が軽減でき、転写材上に良好なトナー像を形成できると共に転写材の中間転写体への巻き付きを防止することができる。特に中間転写体の弾性層の体積固有抵抗値が転写手段の弾性層の体積固有抵抗値より10倍以上であることが好ましい。
【0118】
中間転写体及び転写手段の硬度は、JIS K−6301に準拠し測定される。本発明に用いられる中間転写体は、10〜40度の範囲に属する弾性層から構成されることが好ましく、一方、転写手段の弾性層の硬度は、中間転写体の弾性層の硬度より硬く41〜80度の値を有するものが中間転写体への転写材の巻き付きを防止する上で好ましい。中間転写体よりも転写手段の硬度が大きいと、中間転写体側に凹部が形成され中間転写体への転写材の巻き付きが防止される。
【0119】
転写ローラー7は中間転写体5と等速度あるいは周速度に差を付けて回転させる。転写材6は中間転写体5と転写ローラー7との間に搬送されると同時に、転写ローラー7にトナーが有する摩擦電荷と逆極性のバイアスを転写バイアス手段から印加することによって中間転写体5上のトナー像が転写材6の表面側に転写される。
【0120】
転写ローラー7の材質としては、帯電ローラーと同様のものも用いることができる。好ましい転写プロセス条件としては、転写ローラー7の当接圧が2.94〜490N/m(3〜500g/cm)であり、より好ましくは19.6N/m〜294N/mであり、直流電圧は±0.2〜±10kVである。
【0121】
当接圧力としての線圧が2.94N/m乃至490N/mであると、転写材の搬送ずれや転写不良の発生が起こりにくい。
【0122】
転写ローラー7の導電性弾性層7aはポリウレタンゴム,EPDMの如き弾性材料に、カーボンブラック,酸化亜鉛,酸化スズ,炭化硅素のごとき導電性付与剤を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を106〜1010Ωcmの中抵抗に調整した、ソリッドあるいは発泡肉質の層である。
【0123】
次いで転写材6は、ハロゲンヒータの如き発熱体を内蔵させた加熱ローラーとこれと押圧力をもって圧接された弾性体の加圧ローラーとを基本構成とする定着器11へ搬送され、加熱ローラーと加圧ローラー間を通過することによって転写材に加熱加圧定着される。フィルムを介してヒータにより定着する方法を用いてもよい。
【0124】
次に本発明における各種測定方法について述べる。
【0125】
(1)透過光スペクトル測定
本発明においては、島津自記分光光度計UV−2200(島津社製)を用いて測定している。
【0126】
測定試料を約10mg前後正確に秤量し、分散用界面活性剤を含有するイオン交換水10ml中に添加し、超音波分散装置UH−50(SMT COMPANY)により10分間分散させる。このときの超音波分散強度は目盛り4〜8、超音波振動部の先端は試料液面から約5mmの深さまで入れ、分散エネルギーが最大となるようにチューニングしておくと、試料トナー粒子が破砕されることなく良好な分散が得られる。得られた試料分散水溶液にイオン交換水10mlを加えて試料濃度を1/2とした後、光透過距離1cmの石英セルに入れて、200nm乃至900nmの領域で透過光スペクトルを測定する。この時、試料濃度をC(g/リットル)-1とし、測定したスペクトルから得られる波長260及び400nmにおける吸光度をそれぞれa及びbとすると、
A=a/C
B=b/C
となる。
【0127】
(2)トナーの平均粒径及び粒度分布
トナーの平均粒径及び粒度分布はコールターカウンターTA−II型あるいはコールターマルチサイザー(コールター社製)等を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。たとえば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない前記コールターカウンターTA−II型によリアパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出した。それから、本発明に係わる体積分布から求めた体積基準の重量平均粒径(D4)を求めた。
【0128】
【実施例】
以下、本発明を製造例及び実施例により具体的に説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。
【0129】
本発明に用いた電子写真装置を詳しく説明する。
【0130】
図1に実施例1に用いられる電子写真装置の断面図を示す。感光体1は、基材1a上に有機光半導体を有する感光層1bを有し、矢印方向に回転し、接触回転する帯電ローラー2(導電性弾性層2a,芯金2b)により感光体1上に約−600Vの表面電位に帯電させる。露光は、ポリゴンミラーにより感光体1上にデジタル画像情報に応じてオン−オフさせることで露光部電位が−100V,暗部電位が−600Vの静電潜像が形成される。複数の現像器4−1,4−2,4−3,4−4を用い、マゼンタトナー,シアントナー,イエロートナーまたはブラックトナーを感光体1上に反転現像方法を用いてトナー像を形成する。該トナー像は、一色毎に中間転写体5(弾性層5a,支持体としての芯金5b)上に転写され中間転写体5上に4色の色重ね顕色像が形成される。感光体1上の転写残トナーはクリーナー部材8により、残トナー容器9中に回収される。
【0131】
転写効率が高いトナーを使用する場合は、簡単なバイアスローラー又はクリーナー部材のない系であっても良い。
【0132】
中間転写体5は、パイプ状の芯金5b上にカーボンブラックの導電付与部材をニトリル−ブタジエンラバー(NBR)中に十分分散させた弾性層5aをコーティングしてある。該コート層の硬度は、JIS K−6301に準拠し30度で且つ体積固有抵抗値は、109Ω・cmである。感光体1から中間転写体5への転写に必要な転写電流は約5μAであり、これは電源より+2000Vを芯金5b上に付与することで得られる。中間転写体5から転写材6へトナー像を転写後に中間転写体表面をクリーナー部材10でクリーニングしてもよい。
【0133】
転写ローラー7は、20mmの芯金7b上にカーボンブラックの導電性付与部材をEPDMの発泡体中に十分分散させたものをコーティングすることにより生成したものである。弾性層7aの体積固有抵抗値が、106Ω・cmで、JISK−6301基準の硬度が35度の値を示すものを用いた。転写ローラーには電圧を印加して15μAの転写電流を流した。中間転写体5から転写材6にトナーを一括転写させる際の転写ローラー7上の汚染トナーには、クリーニング部材としてファーブラシクリーナーかクリーニング部材レス系が一般的に用いられる。
【0134】
本発明においては、現像器4−1,4−2,4−3,4−4は非磁性一成分現像用現像器、または二成分磁気ブラシ現像用現像器でもよい。磁性トナーを用いた磁性一成分ジャンピング現像方式を用いるときは、黒現像器4−4には図2に示すような現像器構成を用いても良い。
【0135】
図2において、感光ドラム201上の静電潜像は撹拌装置208を有する現像器202によって一成分トナーで現像される。現像器202は、図2に示すように感光ドラム201に近接してアルミニウム,ステンレスの如き金属で作られた円筒状のトナー担持体203(以下現像スリーブと称す)が配設され、感光ドラム201と現像スリーブ203との間隙は、図示されないスリーブ/ドラム間隙保持部材等により約300μmに維持されている。現像スリーブ203に付着して搬送されるトナー量を規制する部材として、弾性ブレード205が配設され、弾性ブレード205の現像スリーブ203に対する当接圧により現像領域に搬送されるトナー量が現像スリーブ−感光ドラム間(S−D間)よりも小さい層厚に制御される。現像領域では、感光ドラム201と現像スリーブ203との間に直流及び交流現像バイアスが印加され、現像スリーブ上トナーは静電潜像に応じて感光ドラム201上に飛翔し可視像となる。
【0136】
[重合トナーの製造例1]
2リットル用四つ口フラスコ中のイオン交換水710gに、0.1M−Na3PO4水溶液450gを投入し、60℃に加温した後、高速撹拌装置TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液68gを徐々に添加し、微小な難水溶性分散安定剤を含む水系分散媒体を得た。
【0137】
一方、分散質として以下の材料を用いた。
上記処方のうち、着色剤とモノアゾ染料のFe化合物とスチレンだけをアトライター(三井金属社製)を用いてカーボンブラックのマスターバッチ製造を行った。次にこのマスターバッチと上記処方の残りの材料を60℃に加温し、溶解・分散して単量体混合物とした。さらに、60℃に保持しながら、開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを加えて溶解し、単量体組成物を調製した。
【0138】
前記ホモミキサーの2リットルフラスコ中で調製した水系分散媒体に、上記単量体組成物を投入した。60℃で、窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて、10000rpmで20分間撹拌し、単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃で6時間反応させた後、80℃で10時間重合させた。
【0139】
重合反応終了後反応生成物を冷却し、塩酸を加えてCa3(PO4)2を溶解し、濾過、水洗、乾燥することにより、重量平均径約6.7μmの黒色懸濁粒子1を得た。
【0140】
得られた黒色懸濁粒子100重量部に対して、BET法による比表面積が200m2/gであるシリカ母体の表面をシランカップリング剤で疎水化処理して比表面積が170m2/gとなっている疎水性シリカを1.5重量部外添し、重合トナー1を得た。得られた重合トナー1の諸物性を表1に示した。
【0141】
[重合トナーの製造例2]
重合トナーの製造例1と同じ材料を用い、同じ手段により水系分散媒体及び単量体組成物を調製した。
【0142】
ホモミキサーの2リットルフラスコ中で調製した水系分散媒体に、単量体組成物を投入した。60℃で、窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて、10000rpmで20分間撹拌し、単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃で6時間反応させた後、90℃で10時間重合させた。
【0143】
重合反応終了後反応生成物を冷却し、塩酸を加えてCa3(PO4)2を溶解し、濾過、水洗、乾燥することにより、重量平均径約6.7μmの黒色懸濁粒子を得た。
【0144】
次に、得られた黒色懸濁粒子を150℃の熱気流中に導入し、過剰な1μm以下の粒子を合一させることにより1μm以下の粒子数を調整して、黒色懸濁粒子2を得た。
【0145】
得られた黒色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカを1.5重量部外添し、表1に示した物性からなる重合トナー2を得た。
【0146】
[重合トナーの製造例3及び4]
重合トナーの製造例1と同じ材料を用い、難水溶性分散安定剤の量、撹拌条件及び重合温度を変えて黒色懸濁粒子を得た後、この黒色懸濁粒子を150℃の熱気流中に導入し、過剰な1μm以下の粒子を合一させることにより1μm以下の粒子数を調整して、重量平均径約5.3μmの黒色懸濁粒子3及び重量平均径約9.1μmの黒色懸濁粒子4を得た。
【0147】
得られた黒色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカをそれぞれ2.0重量部及び1.0重量部外添し、表1に示した物性からなる重合トナー3及び重合トナー4を得た。
【0148】
[重合トナーの製造例5]
ポリエステル樹脂を除く以外は重合トナーの製造例1と同じ材料を用い、同じ手段により黒色懸濁粒子を得た後、この黒色懸濁粒子を150℃の熱気流中に導入し、過剰な1μm以下の粒子を合一させることにより1μm以下の粒子数を調整して、黒色懸濁粒子5を得た。
【0149】
得られた黒色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカを1.5重量部外添し、表1に示した物性からなる重合トナー5を得た。
【0150】
[重合トナーの製造例6]
ポリエステル樹脂を63g用いる以外は重合トナーの製造例1と同じ手段により黒色懸濁粒子を得た後、この黒色懸濁粒子を150℃の熱気流中に導入し、過剰な1μm以下の粒子を合一させることにより1μm以下の粒子数を調整して、黒色懸濁粒子6を得た。
【0151】
得られた黒色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカを1.5重量部外添し、表1に示した物性からなる重合トナー6を得た。
【0152】
[重合トナーの製造例7]
ワックスを除く以外は重合トナーの製造例1と同じ材料を用い、同じ手段により黒色懸濁粒子を得た後、この黒色懸濁粒子を150℃の熱気流中に導入し、過剰な1μm以下の粒子を合一させることにより1μm以下の粒子数を調整して、黒色懸濁粒子7を得た。
【0153】
得られた黒色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカを1.5重量部外添し、表1に示した物性からなる重合トナー7を得た。
【0154】
[重合トナーの製造例8]
エステルワックスを240g,ポリエステル樹脂を20g使用する以外は重合トナーの製造例1と同じ材料を用い、同じ手段により黒色懸濁粒子を得た後、この黒色懸濁粒子を150℃の熱気流中に導入し、過剰な1μm以下の粒子を合一させることにより1μm以下の粒子数を調整して、黒色懸濁粒子8を得た。
【0155】
得られた黒色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカを1.5重量部外添し、表1に示した物性からなる重合トナー8を得た。
【0156】
[重合トナーの製造例9]
エステルワックスを低分子量ポリエチレン(軟化点115℃)に変更する以外は重合トナーの製造例1と同じ材料を用い、同じ手段により黒色懸濁粒子を得た後、この黒色懸濁粒子を150℃の熱気流中に導入し、過剰な1μm以下の粒子を合一させることにより1μm以下の粒子数を調整して、黒色懸濁粒子9を得た。
【0157】
得られた黒色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカを1.5重量部外添し、表1に示した物性からなる重合トナー9を得た。
【0168】
[重合トナーの製造例10]
2リットル用四つ口フラスコ中のイオン交換水710gに、0.1M−Na3PO4水溶液450gを投入し、60℃に加温した後、TKホモミキサーを用いて、12000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液68gを徐々に添加し、微小な難水溶性分散安定剤を含む水系分散媒体を得た。
【0169】
一方、分散質として以下の材料を用いた。
上記処方のうち、着色剤とジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物とスチレンだけをエバラマイルダーを用いて予備混合を行った。次に上記処方すべてを60℃に加温し、溶解・分散して単量体混合物とした。さらに、60℃に保持しながら、開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを加えて溶解し、単量体組成物を調製した。
【0170】
前記ホモミキサーの2リットルフラスコ中で調製した水系分散媒体に、上記単量体組成物を投入した。60℃で、窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて、10000rpmで20分間撹拌し、単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃で6時間反応させた後、80℃で10時間重合させた。
【0171】
重合反応終了後反応生成物を冷却し、塩酸を加えてCa3(PO4)2を溶解し、濾過、水洗、乾燥することにより、重量平均径約6.7μmの着色懸濁粒子1を得た。
【0172】
得られた着色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカを1.5重量部外添し、重合トナー10を得た。得られた重合トナー10の諸物性を表1に示した。
【0173】
[重合トナーの製造例11]
重合トナーの製造例10と同じ材料を用い、同じ手段により水系分散媒体及び単量体組成物を調製した。
【0174】
ホモミキサーの2リットルフラスコ中で調製した水系分散媒体に、単量体組成物を投入した。60℃で、窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて、10000rpmで20分間撹拌し、単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃で6時間反応させた後、90℃で10時間重合させた。
【0175】
重合反応終了後反応生成物を冷却し、塩酸を加えてCa3(PO4)2を溶解し、濾過、水洗、乾燥することにより、重量平均径約6.7μmの着色懸濁粒子を得た。
【0176】
次に、得られた着色懸濁粒子を150℃の熱気流中に導入し、過剰な1μm以下の粒子を合一させることにより1μm以下の粒子数を調整して、着色懸濁粒子2を得た。
【0177】
得られた着色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカを1.5重量部外添し、表1に示した物性からなる重合トナー11を得た。
【0178】
[重合トナーの製造例12]
2リットル用四つ口フラスコ中のイオン交換水710gに、0.1M−Na3PO4水溶液450gを投入し、60℃に加温した後、TKホモミキサーを用いて、12000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液68gを徐々に添加し、微小な難水溶性分散安定剤を含む水系分散媒体を得た。
【0179】
一方、分散質として以下の材料を用いた。
上記処方のうち、着色剤とジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物とスチレンだけをエバラマイルダーを用いて予備混合を行った。次に上記処方すべてを60℃に加温し、溶解・分散して単量体混合物とした。さらに、60℃に保持しながら、開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを加えて溶解し、単量体組成物を調製した。
【0180】
前記ホモミキサーの2リットルフラスコ中で調製した分散媒体に、上記単量体組成物を投入した。60℃で、窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて、10000rpmで20分間撹拌し、単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃で6時間反応させた後、80℃で10時間重合させた。
【0181】
重合反応終了後反応生成物を冷却し、塩酸を加えてCa3(PO4)2を溶解し、濾過、水洗、乾燥することにより、重量平均径約6.6μmの着色懸濁粒子3を得た。
【0182】
得られた着色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカを1.5重量部外添し、重合トナー12を得た。得られた重合トナー12の諸物性を表1に示した。
【0183】
[重合トナーの製造例13]
重合トナーの製造例12と同じ材料を用い、同じ手段により水系分散媒体及び単量体組成物を調製した。
【0184】
ホモミキサーの2リットルフラスコ中で調製した水系分散媒体に、単量体組成物を投入した。60℃で、窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて、10000rpmで20分間撹拌し、単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃で6時間反応させた後、90℃で10時間重合させた。
【0185】
重合反応終了後反応生成物を冷却し、塩酸を加えてCa3(PO4)2を溶解し、濾過、水洗、乾燥することにより、重量平均径約6.7μmの着色懸濁粒子を得た。
【0186】
次に、得られた着色懸濁粒子を150℃の熱気流中に導入し、過剰な1μm以下の粒子を合一させることにより1μm以下の粒子数を調整して、着色懸濁粒子4を得た。
【0187】
得られた着色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカを1.5重量部外添し、表1に示した物性からなる重合トナー13を得た。
【0188】
[重合トナーの製造例14]
2リットル用四つ口フラスコ中のイオン交換水710gに、0.1M−Na3PO4水溶液450gを投入し、60℃に加温した後、TKホモミキサーを用いて、12000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液68gを徐々に添加し、微小な難水溶性分散安定剤を含む水系分散媒体を得た。
【0189】
一方、分散質として以下の材料を用いた。
上記処方のうち、着色剤とジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物とスチレンだけをエバラマイルダーを用いて予備混合を行った。次に上記処方すべてを60℃に加温し、溶解・分散して単量体混合物とした。さらに、60℃に保持しながら、開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを加えて溶解し、単量体組成物を調製した。
【0190】
前記ホモミキサーの2リットルフラスコ中で調製した水系分散媒体に、単量体組成物を投入した。60℃で、窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて、10000rpmで20分間撹拌し、単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃で6時間反応させた後、80℃で10時間重合させた。
【0191】
重合反応終了後反応生成物を冷却し、塩酸を加えてCa3(PO4)2を溶解し、濾過、水洗、乾燥することにより、重量平均粒径約6.7μmの着色懸濁粒子5を得た。
【0192】
得られた着色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカを1.5重量部外添し、表1に示した物性からなる重合トナー14を得た。
【0193】
[重合トナーの製造例15]
重合トナーの製造例14と同じ材料を用い、同じ手段により水系分散媒体及び単量体組成物を調製した。
【0194】
ホモミキサーの2リットルフラスコ中で調製した水系分散媒体に、単量体組成物を投入した。60℃で、窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて、10000rpmで20分間撹拌し、単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃で6時間反応させた後、90℃で10時間重合させた。
【0195】
重合反応終了後反応生成物を冷却し、塩酸を加えてCa3(PO4)2を溶解し、濾過、水洗、乾燥することにより、着色懸濁粒子を得た。次に、得られた着色懸濁粒子を150℃の熱気流中に導入し、過剰な1μm以下の粒子を合一させることにより1μm以下の粒子数を調整して、着色懸濁粒子6を得た。
【0196】
得られた着色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカを1.5重量部外添し、表1に示した物性からなる重合トナー15を得た。
【0197】
[重合トナーの製造例16]
2リットル用四つ口フラスコ中のイオン交換水710gに、0.1M−Na3PO4水溶液450gを投入し、60℃に加温した後、TKホモミキサーを用いて、12000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液68gを徐々に添加し、微小な難水溶性分散安定剤を含む水系分散媒体を得た。
【0198】
一方、分散質として以下の材料を用いた。
上記処方のうち、着色剤とジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物とスチレンだけをエバラマイルダーを用いて予備混合を行った。次に上記処方すべてを60℃に加温し、溶解・分散して単量体混合物とした。さらに、60℃に保持しながら、開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを加えて溶解し、単量体組成物を調製した。
【0199】
前記ホモミキサーの2リットルフラスコ中で調製した水系分散媒体に、上記単量体組成物を投入した。60℃で、窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて、10000rpmで20分間撹拌し、単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃で6時間反応させた後、90℃で10時間重合させた。
【0200】
重合反応終了後反応生成物を冷却し、塩酸を如えてCa3(PO4)2を溶解し、濾過、水洗、乾燥することにより、重量平均径約6.6μmの着色懸濁粒子を得た。次に、得られた着色懸濁粒子を150℃の熱気流中に導入し、過剰な1μm以下の粒子を合一させることにより1μm以下の粒子数を調整して、着色懸濁粒子7を得た。
【0201】
得られた着色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカを1.5重量部外添し、重合トナー16を得た。得られた重合トナー16の諸物性を表1に示した。
【0202】
[重合トナーの製造例17]
2リットル用四つ口フラスコ中のイオン交換水710gに、0.1M−Na3PO4水溶液450gを投入し、60℃に加温した後、TKホモミキサーを用いて、12000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液68gを徐々に添加し、微小な難水溶性分散安定剤を含む水系分散媒体を得た。
【0203】
一方、分散質として以下の材料を用いた。
上記処方のうち、着色剤とジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物とスチレンだけをエバラマイルダーを用いて予備混合を行った。次に上記処方すべてを60℃に加温し、溶解・分散して単量体混合物とした。さらに、60℃に保持しながら、開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを加えて溶解し、単量体組成物を調製した。
【0204】
前記ホモミキサーの2リットルフラスコ中で調製した分散媒体に、上記単量体組成物を投入した。60℃で、窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて、10000rpmで20分間撹拌し、単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃で6時間反応させた後、90℃で10時間重合させた。
【0205】
重合反応終了後反応生成物を冷却し、塩酸を加えてCa3(PO4)2を溶解し、濾過、水洗、乾燥することにより、重量平均径約6.5μmの着色懸濁粒子を得た。次に、得られた着色懸濁粒子を150℃の熱気流中に導入し、過剰な1μm以下の粒子を合一させることにより1μm以下の粒子数を調整して、着色懸濁粒子8を得た。
【0206】
得られた着色懸濁粒子100重量部に対して、重合トナーの製造例1で使用した疎水性シリカを1.5重量部外添し、重合トナー17を得た。得られた重合トナー17の諸物性を表1に示した。
【0207】
【表1】
【0208】
感光体製造例1
感光体としては直径62mmのアルミニウムシリンダーを基体とした。これに、図3及び下記に示すような構成の層を順次浸漬塗布により積層して、感光体を作製した。
【0209】
(1)導電性被覆層:酸化錫及び酸化チタンの粉末をフェノール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚は15μmであった。
【0210】
(2)下引き層:変性ナイロン及び共重合ナイロンを主体とする。膜厚は0.6μmであった。
【0211】
(3)電荷発生層:長波長域に吸収を持つアゾ顔料をブチラール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚は0.6μmであった。
【0212】
(4)電荷輸送層:ホール搬送性トリフェニルアミン化合物をポリカーボネート樹脂(オスワルド粘度法による分子量2万)に8:10の重量比で溶解したものを主体とし、さらにポリ四フッ化エチレン粉体(粒径0.2μm)を総固形分に対して10重量%添加し、均一に分散したものを使用した。膜厚は25μmであり、水に対する接触角は95度であった。
【0213】
接触角の測定は純水を用い、装置は協和界面科学(株)、接触角計CA−DS型を用いた。
【0214】
感光体製造例2
感光体製造例1でポリ四フッ化エチレン粉体を添加しないで同様に感光体を作製した。水に対する接触角は74度であった。
【0215】
感光体製造例3
感光体は、電荷発生層までは感光体製造例1と同様にして作製した。電荷輸送層は、ホール搬送性トリフェニルアミン化合物をポリカーボネート樹脂に10:10の重量比で溶解したものを用いた。膜厚は20μmであった。さらにその上に保護層として、同じ材料を5:10の重量比で溶解した組成物にポリ四フッ化エチレン粉体(粒径0.2μm)を総固形分に対して30重量%添加し、均一に分散したものを用い、電荷輸送層の上にスプレーコートした。膜厚は5μmであり、水に対する接触角は102度であった。
【0216】
<実施例1〜15及び比較例1〜4>
一次帯電ローラーとしてナイロン樹脂で被覆された導電性カーボンを分散したゴムローラー(直径12mm,当接圧50g/cm)を使用し、静電潜像担持体としてOPC感光ドラムを用いレーザー露光(600dpi)により暗部電位VDを−600Vとし、明部電位VLを−100Vとしたデジタル潜像を形成した。現像器は図2の構成のものを、図1の現像器4−4の位置で用い、トナー用担持体として、下記の構成の層厚約7μm,JIS中心線平均粗さ(Ra)2.2μmの樹脂層を、表面をブラストした直径16mmのステンレス円筒上に形成した現像スリーブを使用した。
・ポリメチルメタクリレート/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体
(モル比90:10、分子量1万) 100重量部
・グラファイト(粒径約7μm) 90重量部
・カーボンブラック 10重量部
【0217】
次いで、OPC感光ドラムと現像器4−4の該現像スリーブとの間隙(S−D間)を300μmとし、トナー規制部材として厚み1.0mm,自由長10mmのウレタンゴム製ブレードを14.7N/m(15g/cm)の線圧で当接させた。現像バイアスとして直流バイアス成分Vdc=−450V,重畳する交流バイアス成分Vpp=1200V,f=2000Hzを用いた。
【0218】
OPC感光ドラムのクリーニングブレードとして厚み2.0mm,自由長8mmのウレタンゴム製ブレードを24.5N/m(25g/cm)の線圧で当接させた。プロセススピードは117mm/secとし、現像スリーブの周速Vtと感光体周速Vの比Vt/Vを1.8として順方向に回転させた。
【0219】
23℃,30%RHの低湿環境下でトナー像を反転現像方法により形成した。OPC感光ドラム1からトナー像をOPC感光体と圧接している中間転写体5に逐次転写し、中間転写体5上のトナー像を、転写電流として+6μAがドラムに流れるように転写ローラー7に電圧を印加して、坪量75g/m2の転写材(普通紙)を中間転写体へ転写ローラー7により押圧しながら転写し、次いで転写材上のトナー像を加熱加圧定着手段11により熱定着をおこなって単色画像を作成した。
【0220】
本発明において「飛び散り」の評価は、グラフィカルな画像の画質に関わる微細な細線での飛び散り評価であり、より飛び散りやすい100μm幅のライン画像を観察し、画像外に現像転写されたトナー粒子の数がライン1mmにつき、0個:◎、1〜3個:○、4〜8個:△、9個以上:×とした。
【0221】
「転写中抜け」の評価は、坪量199g/m2の転写材(普通紙)で行った(坪量199g/m2の転写紙においても通紙可能で、良好な画像が得られた。)。図4に、転写中抜けのない良好な画像(a)と転写中抜けの発生した画像(b)の様子を図で示した。
【0222】
「ガサツキ」の評価は、孤立1ドット画像を観察し、ドット画像外に現像転写されたトナー粒子の数により評価し、0〜3個:◎、4〜6個:○、7〜10個:△、11個以上:×とした。
【0223】
「耐久性」の評価は、トナー担持体上のトナー融着によるスジ画像が発生するまでの画出し枚数により評価した。
【0224】
「転写性」は、ベタ画像の感光体上のトナー像、中間転写体上の転写トナー像及び転写材上の転写トナー像をマイラーテープにより、テーピングしてはぎ取り、紙上に貼ったもののマクベス濃度から、テープのみを貼ったもののマクベス濃度を差し引いた数値から計算した転写効率により評価した。
【0225】
結果を表2に示す。
【0226】
【表2】
【0227】
<実施例16>
一次帯電ローラーとしてナイロン樹脂で被覆された導電性カーボンを分散したゴムローラー(直径12mm,当接圧50g/cm)を使用し、静電潜像担持体としてOPC感光ドラムを用いレーザー露光(600dpi)により暗部電位VDを−600Vとし、明部電位VLを−100Vとしたデジタル潜像を形成した。黒色現像器には図2の構成のものを、図5の現像器4−4の位置で用い、黒色トナー用担持体として下記の構成の層厚約7μm,JIS中心線平均粗さ(Ra)2.2μmの樹脂層を、表面をブラストした直径16mmのステンレス円筒上に形成した現像スリーブを使用した。
・ポリメチルメタクリレート/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体
(モル比90:10、分子量1万) 100重量部
・グラファイト(粒径約7μm) 90重量部
・カーボンブラック 10重量部
【0228】
次いで、OPC感光ドラムと現像器4−4の該現像スリーブとの間隙(S−D間)を300μmとし、トナー規制部材として厚み1.0mm,自由長10mmのウレタンゴム製ブレードを14.7N/m(15g/cm)の線圧で当接させた。現像バイアスとして直流バイアス成分Vdc=−450V,重畳する交流バイアス成分Vpp=1200V,f=2000Hzを用いた。
【0229】
OPC感光ドラムのクリーニングブレードとして厚み2.0mm,自由長8mmのウレタンゴム製ブレードを24.5N/m(25g/cm)の線圧で当接させた。プロセススピードは117mm/secとし、現像スリーブの周速Vtと感光体周速Vの比Vt/Vを1.8として順方向に回転させた。
【0230】
マゼンタトナー,シアントナーおよびイエロートナーは、それぞれ図5に示す現像器4−1,4−2,4−3に導入し上述の黒色トナーと同様の画像形成条件で、23℃,30%RHの低湿環境下で各色トナーのトナー像を反転現像方法により形成した。
【0231】
OPC感光ドラム1から各色トナー像をOPC感光体と圧接している中間転写体5に逐次転写し、中間転写体5上の4色のトナー像を、転写電流として+6μAがドラムに流れるように転写ローラー7に電圧を印加して、坪量75g/m2の転写材(普通紙)を中間転写体5へ転写ベルト12により押圧しながら転写し、次いで転写材上の4色トナー像を加熱加圧定着手段11により熱定着をおこなってフルカラー画像を形成した。黒色トナーとして重合トナー2、イエロートナーとして重合トナー11、マゼンタトナーとして重合トナー13、シアントナーとして重合トナー15を用い、感光体として感光体1を用いた。
【0232】
その結果、高画像濃度・潜像再現性を保持しつつ、転写中抜け・飛び散りの無いフルカラー画像を得ることができ、また転写効率を向上させることができた。
【0233】
<実施例17>
一次帯電ローラーとしてナイロン樹脂で被覆された導電性カーボンを分散したゴムローラー(直径12mm,当接圧50g/cm)を使用し、静電潜像担持体としてOPC感光ドラムを用いレーザー露光(600dpi)により暗部電位VDを−600Vとし、明部電位VLを−100Vとしたデジタル潜像を形成した。黒色現像器には図2の構成のものを、図6の現像器4−4の位置で用い、黒色トナー用担持体として下記の構成の層厚約7μm,JIS中心線平均粗さ(Ra)2.2μmの樹脂層を、表面をブラストした直径16mmのステンレス円筒上に形成した現像スリーブを使用した。
・ポリメチルメタクリレート/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体
(モル比90:10、分子量1万) 100重量部
・グラファイト(粒径約7μm) 90重量部
・カーボンブラック 10重量部
【0234】
次いで、OPC感光ドラムと現像器4−4の該現像スリーブとの間隙(S−D間)を300μmとし、トナー規制部材として厚み1.0mm,自由長10mmのウレタンゴム製ブレードを14.7N/m(15g/cm)の線圧で当接させた。現像バイアスとして直流バイアス成分Vdc=−450V,重畳する交流バイアス成分Vpp=1200V,f=2000Hzを用いた。
【0235】
OPC感光ドラムのクリーニングブレードとして厚み2.0mm,自由長8mmのウレタンゴム製ブレードを24.5N/m(25g/cm)の線圧で当接させた。プロセススピードは117mm/secとし、現像スリーブの周速Vtと感光体周速Vの比Vt/Vを1.8として順方向に回転させた。
【0236】
マゼンタトナー,シアントナーおよびイエロートナーは、それぞれ図6に示す現像器4−1,4−2,4−3に導入し上述の黒色トナーと同様の画像形成条件で、23℃,30%RHの低湿環境下で各色トナーのトナー像を反転現像方法により形成した。
【0237】
OPC感光ドラム1から各色トナー像を中間転写ベルト13へ中間転写ローラー13aにより押圧しながら逐次転写し、中間転写ベルト13上の4色のトナー像を、転写電流として+6μAがドラムに流れるように転写ローラー7に電圧を印加して、坪量75g/m2の転写材(普通紙)を中間転写ベルト13へ転写ローラー7により押圧しながら転写し、次いで転写材上の4色トナー像を加熱加圧定着手段11により熱定着をおこなってフルカラー画像を作成した。黒色トナーとして重合トナー2、イエロートナーとして重合トナー11、マゼンタトナーとして重合トナー13、シアントナーとして重合トナー15を用い、感光体として感光体1を用いた。
【0238】
その結果、高画像濃度・潜像再現性を保持しつつ、転写中抜け・飛び散りの無いフルカラー画像を得ることができ、また転写効率を向上させることができた。
【0239】
【発明の効果】
本発明は、静電潜像担持体上のトナー像をバイアスが印加されている中間転写体へ転写し、中間転写体上のトナー像を転写材へ転写する画像形成方法により、高画像濃度・潜像再現性を保持しつつ、転写中抜けの防止及び転写効率を向上することが可能でありさらに、高品位で鮮鋭な画像を得ることができる。
【0240】
また、本発明の画像形成方法は、オリジナル画像を良好に再現した多色画像又はフルカラー画像を種々の転写材に形成し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に好適に使用されるフルカラー画像形成用電子写真装置の一例を示す概略図である。
【図2】一成分非磁性接触現像用の黒用現像器の一例を示す概略図である。
【図3】本発明に好ましく用いられる感光体の構成の一例を示す概略図である。
【図4】“転写中抜け”のない良好な画像(a)および“転写中抜け”が生じている不良な画像(b)を示す図である。
【図5】第二転写工程の転写手段として転写ベルトを有する本発明に好適に使用されるフルカラー画像形成用電子写真装置の一例を示す概略図である。
【図6】中間転写体としてエンドレスベルトを有する本発明に好適に使用されるフルカラー画像形成用電子写真装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 感光体(静電潜像担持体)
2 帯電ローラー
3 露光
4 4色現像器(4−1,4−2,4−3,4−4)
5 中間転写体
6 転写材
7 転写ローラー
8 クリーナー部材
9 残トナー容器
10 クリーナー部材
11 加熱加圧定着手段
12 転写ベルト
13 中間転写ベルト
201 感光体ドラム
202 現像器
203 スリーブ
204 弾性ローラー
205 規制部材
205−a 金属薄板
205−b 弾性体
206 トナー
207 トナー容器
208 撹拌部材
209 シール部材
210 電源
Claims (10)
- 静電潜像を現像剤で現像して静電潜像担持体上にトナー像を形成する現像工程、該トナー像を電圧が印加されている中間転写体上に転写する一次転写工程、及び電圧が印加されている転写手段を転写材に押圧させながら該中間転写体上のトナー像を該転写材上へ転写する二次転写工程を少なくとも有する画像形成方法であり、
該現像剤は、カーボンブラックマスターバッチを含む単量体組成物を水系媒体中で造粒後重合して黒色懸濁粒子を得、該黒色懸濁粒子を熱気流中に導入して1μm以下の粒子を合一させて得られ且つポリエステル樹脂をトナー全体に対し0.1〜20重量%含有する黒色重合法トナーを有し、該トナーが、水溶液中に分散した状態での透過光スペクトルにおいて、トナー濃度を1g/リットルに換算した場合の波長260nm及び400nmにおける吸光度をA及びBとしたとき、A及びBが下記式
0.80≦A/B≦1.04
を満足することを特徴とする画像形成方法。 - 静電潜像がイエロートナーを有する現像剤で現像されて静電潜像担持体上にイエロートナー像を形成し、次いでイエロートナー像が中間転写体上に転写され;静電潜像がマゼンタトナーを有する現像剤で現像されて静電潜像担持体上にマゼンタトナー像を形成し、次いでマゼンタトナー像が中間転写体上に転写され;静電潜像がシアントナーを有する現像剤で現像されて静電潜像担持体上にシアントナー像を形成し、次いでシアントナー像が中間転写体上に転写され;静電潜像が黒色トナーを有する現像剤で現像されて静電潜像担持体上に黒色トナー像を形成し、次いで黒色トナー像が中間転写体上に転写され;中間転写体上のイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像及び黒色トナー像が転写材へ転写されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 該トナーが、芳香族カルボン酸誘導体の金属塩または金属錯体を含有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
- 該トナーが、軟化点が40℃〜90℃のワックスを含有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該静電潜像担持体は、表面の水に対する接触角が85度以上である請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該静電潜像担持体の表面層にフッ素原子を有する物質を含有する請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成方法。
- フッ素原子を有する物質が、フッ素原子を有する化合物又は樹脂の微粉体である請求項6に記載の画像形成方法。
- 該中間転写体及び該転写手段の表面が弾性層から構成されており、該中間転写体の体積固有抵抗値が転写手段の体積固有抵抗値より低い値を示し且つ該中間転写体の表面硬度が、JIS・K−6301で測定して10〜40度の範囲を有し且つ、転写手段の表面の硬度を中間転写体の硬度よりも大きくし、転写手段を中間転写体に押圧し中間転写体側に凹形状のニップを形成せしめ、転写手段に電圧を印加し転写材上にトナー像を転写せしめる請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該中間転写体は、トナー像を担持するための円筒状ドラムを有する請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成方法。
- 該中間転写体は、トナー像を担持するためのエンドレスベルトを有する請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成方法。
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