JP3727599B2 - 電力系統の方向判別装置および方法 - Google Patents

電力系統の方向判別装置および方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自家発電系統と商用電源系統とが連系運転される電力系統の連系点に配置される事故検出装置おいて電力方向や短絡方向を判別する方向継電器に利用される電力系統の方向判別装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は、自家発電系統と商用電源系統とが連系運転される電力系統での事故検出装置の配置例を示す電力系統図である。図6において、自家発電機61は自家発電系統母線62を通して負荷系統母線63に接続されている。また、商用電源系統受電設備64は商用電源系統母線65を通して負荷系統母線63に接続されている。負荷系統母線63には重要負荷設備66と一般負荷設備67とが接続されている。例えば、重要負荷設備66は、工場内にある誘導機などの設備であり、一般負荷設備67は工場内外にあるその他の設備である。
【0003】
この電力系統には、例えば図6(a)(b)に示すように、母線の連系点所定位置に事故検出装置68が配置される。図6(a)では、自家発電機61側の重要負荷設備66を保護する目的で、重要負荷設備66と一般負荷設備67との間の負荷系統母線63に事故検出装置68を配置した例が示されている。図6(b)では、商用電源系統側を保護する目的で、商用電源系統母線65に事故検出装置68を配置した例が示されている。事故検出装置68では、計器用変圧器69から取り込んだ母線電圧(線間電圧)と変流器70から取り込んだ母線電流(相電流)とによって事故の発生方向を判別し、それに応じて遮断器71を動作させ連系点を高速に解列する動作が行われる。
【0004】
この事故検出装置の動作では、次のような配慮が必要である。すなわち、商用電源系統側での落雷事故などが原因で電圧低下が生じた場合には、自家発電機61側の重要負荷設備66を保護するために高速に連系点を解列する必要がある(図6(a))。また、商用電源系統受電設備64側で電圧低下が生じた場合には、自家発電機61側から有効電力が商用電源系統受電設備64側もしくは一般負荷設備67に供給されることが起こるが、自家発電機61の電力供給能力を超える場合には自家発電機61がダウンする可能性があり、逆に自家発電機61の電力供給能力が充分にある場合には商用電源系統側の外部電力系統に悪影響を与えるので、高速に連系点を解列する必要がある(図6(b))。
【0005】
一方、自家発電機61側の回線で事故が発生した場合に、高速に連系点および事故回線を遮断すると、電圧が不安定となり、最悪の場合には自家発電機61がダウンしてしまう可能性がある。自家発電機61を継続して安定運転するためには、連系点を解列すべきではない。また、事故の影響を受けて自家発電機61がダウンする可能性もあるが、自家発電機61がダウンしても健全回線の重要負荷設備66を継続運転するためには、連系点を解列すべきではない。
【0006】
要するに、事故検出装置68が備える方向継電器では、事故発生などで商用電源系統側で電圧低下が生じた場合には、連系点において高速に短絡方向や電力方向を判別できる方向判別装置が必要がある。そして、重要負荷設備66を継続運転するために連系点を解列する必要がある場合には、事故発生後の1サイクル以内に連系点を解列する必要があるので、遮断器の動作時間などを考慮すると1/4サイクル以内に方向判別が行える方向判別装置が必要である。
【0007】
そこで、例えば、特開2001−251754号公報(方向判別方法)では、短い時間において正確に方向判別が行える方向判別装置が提案されている。以下に、図7〜図9を参照して、従来の方向判別装置について概要を説明する。なお、図7は、従来の方向判別装置の構成例を示すブロック図である。図8は、図7に示す方向判別部が無効電力の方向性判別に用いる電力位相平面を説明する図である。図9は、図7に示す方向判別部が有効電力の方向性判別に用いる電力位相平面を説明する図である。
【0008】
図7に示す方向判別装置は、電圧波形推定部75と、電流波形推定部76と、位相差算出部77と、方向判別部78とを備えている。
【0009】
電圧波形推定部75では、電圧波形を高調波成分が含まれていない電源周波数ω0 と同じ周波数の正弦波形(v(t)=Vsin(ω0 t+α))であると仮定する。この仮定した電圧波形では、振幅Vおよび位相αは不特定であるが、計測したサンプリング電圧値およびサンプリング周期に応じて最小二乗法を適用し、仮定した電圧波形とサンプリング電圧値との誤差が最小となる振幅Vおよび位相αの関数(Vcosα,Vsinα)を特定し、それら特定された関数から電圧波形が推定され、推定電圧値(Vcosα,Vsinα)が求められる。
【0010】
電流波形推定部76でも同様に、電流波形を高調波成分が含まれていない電源周波数ω0 と同じ周波数の正弦波形(i(t)=Isin(ω0t+β))であると仮定し、計測したサンプリング電流値およびサンプリング周期に応じて最小二乗法を適用し、仮定した電流波形とサンプリング電流値との誤差が最小となる振幅Iおよび位相βの関数(Icosβ,Isinβ)を特定し、それら特定された関数から電流波形が推定され、推定電流値(Icosβ,Isinβ)が求められる。
【0011】
位相差算出部77では、電流と電圧との位相差(β−α)に関して、電流波形推定部76にて得られた推定電流値(Isinβ,Icosβ)と電圧波形推定部75にて得られた推定電圧値(Vsinα,Vcosα)とを用いて、式(1)が実行され、有効電力成分VIsin(β−α)および無効電力成分VIcos(β−α)が算出される。
【0012】
方向判別部78では、算出された有効電力成分VIsin(β−α)と無効電力成分VIcos(β−α)とを電力位相平面(図8、図9)に適用して、無効電力の方向性(図8)と有効電力の方向性(図9)が判別される。なお、図8、図9において、この電力位相平面(x、y)は、推定電圧値v、推定電流値i、算出位相差θとしたとき、x軸が無効電力成分vicosθで規定され、y軸が有効電力成分visinθで規定されている。
【0013】
図8において、この電力位相平面は、無効電力成分の方向性を判別するために、y軸の正側から第2象限側に30°傾いて原点を通る方向判別境界線81によって、第1象限側の順方向判別領域82と第3象限側の逆方向判別領域83とに分けられている。なお、順方向とは、商用電源系統側から自家発電系統側に向かう方向である。
【0014】
方向判別部78では、このように位相特性を定めた電力位相平面において、算出された無効電力成分VIcos(β−α)の値が、順方向判別領域82と逆方向判別領域83とのいずれの判別領域に属するか、つまり系統事故などが発生したときの無効電力成分の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。図8では、無効電力成分の方向性が順方向である場合が示されている。
【0015】
図9において、この電力位相平面は、有効電力成分の方向性を判別するために、方向判別境界線91がy軸の負側に算出した皮相電力VIだけ下がった位置にx軸と平行に設けられ、この方向判別境界線91によって、第1象限および第2象限側の順電力判別領域92と第3象限および第4象限側の逆電力判別領域93とに分けられている。なお、順電力とは、電力の供給方向が商用電源系統側から自家発電系統側に向かう方向であること意味している。
【0016】
方向判別部78では、このように位相特性を定めた電力位相平面において、算出された有効電力成分VIsin(β−α)の値が、順電力判別領域92と逆電力判別領域93とのいずれの判別領域に属するか、つまり系統事故などが発生したときの有効電力成分の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。図9では、有効電力成分の方向性が逆電力、すなわち、自家発電機61が商用電源系統に有効電力を供給していると判別された場合が示されている。
【0017】
従来の方向判別装置は、以上のように、フィルタを使用しない計測値から電圧波形および電流波形を推定するように構成されているので、フィルタによる過渡特性による遅れがなく、短い時間で正確に方向判別をすることができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の方向判別装置では、次のような問題がある。すなわち、図6に示すように自家発電機と商用電源系統とを連系して使用しているような電力系統において、無効電力の方向性を問題とする短絡事故などが発生しても、自家発電機と商用電源系統の電力供給バランスが取れている場合がある。この場合には、電流の絶対値が小さいので、有効電力成分VIsin(β−α)および無効電力成分VIcos(β−α)の算出値は、図8に示した電力位相平面において方向判別境界線81上原点に近い所に位置することになる。そして、電力系統の高調波成分の含有量などの影響によって電力位相平面上、算出値が一点に収束せず多少揺れることがある。このような場合、従来の方向判別装置では、安定した系であるにも関わらず、算出無効電力が逆方向判別領域83に入っていると誤検出することがある。
【0019】
また、図6に示したような電力系統が元々高調波成分の多い電力系統である場合には、算出電力値が摂動することがある。そのような電力系統において無効電力の方向性を問題とする短絡事故などが発生し、方向判別境界線81上原点から離れた位置において算出電力値が摂動する場合にも同様に、従来の方向判別装置では、正確な方向判別ができない場合がある。
【0020】
さらに、商用電源系統側もしくは一般負荷設備側での短絡事故などによる有効電力の方向性を問題とする事故では、自家発電機側から有効電力が商用電源系統側と一般負荷設備側に供給される有効逆電力に対し、従来の方向判別装置では、図9に示した電力位相平面において有効逆電力であることを事故時における算出電力値(VIsin(β−α))と当初に算出した皮相電力VIとの大小比較から判別するが、自家発電機の電力供給能力を超えることによる電圧低下が生じた場合に、算出電力値が小さくなり、皮相電力VI以内となるようなことが起こる。したがって、従来の方向判別装置では、電圧低下のレベルによっては有効逆電力であることを検出できない場合がある。
【0021】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、事故検出装置の配置場所に応じて判別感度が調整できるようにすることによって、商用電源系統側もしくは自家発電系統側がある程度の高調波を含む系である場合も含めて、逆電力値もしくは逆電流値の絶対値が小さい場合においても誤検出がなく、また電圧低下が生じた状況下においても誤検出がなく、正確に方向判別が行える電力系統の方向判別装置および方法を得ることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明にかかる電力系統の方向判別装置は、連系運転される異なる電力系統の連系点に配置される事故検出装置が備える電力系統の方向判別装置であって、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電圧波形と計測したサンプリング電圧値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電圧波形を推定演算する電圧波形推定手段と、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電流波形と計測したサンプリング電流値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電流波形を推定演算する電流波形推定手段と、前記電圧波形推定手段にて得られた推定電圧値と前記電流波形推定手段にて得られた推定電流値との位相差を算出する位相差算出手段と、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記位相差算出手段による算出位相差とを用いて作成した判別用位相平面上に、外部から入力される判別領域設定値に応じて順方向と逆方向の判別領域を設定し、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値や電流値を前記判別領域に適用して短絡方向や電力方向を判別する方向判別手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、電圧波形推定手段にて、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電圧波形と計測したサンプリング電圧値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電圧波形が推定演算され、推定電圧値が求められる。また、電流波形推定手段にて、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電流波形と計測したサンプリング電流値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電流波形が推定演算され、推定電流値が求められる。そして、位相差算出手段にて、前記推定電圧値と前記推定電流値との位相差が算出される。その結果、方向判別手段にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記位相差算出手段による算出位相差とを用いて判別用位相平面が作成され、その作成した判別用位相平面上に、外部から入力される判別領域設定値に応じて順方向と逆方向の判別領域が設定される。そして、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値や電流値を前記判別領域に適用し、系統事故などが発生したときの短絡方向や電力方向が判別される。
【0024】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別装置は、上記の発明において、前記方向判別手段は、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )を作成する位相平面作成手段と、前記判別領域設定値として境界調整角度θ0,θ1を受けて、前記電力位相平面上に、y軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とを設定する判別領域設定手段と、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する電力方向判別手段とを備えたことを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、上記の発明において、前記方向判別手段では、位相平面作成手段にて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )が作成されると、判別領域設定手段にて、前記判別領域設定値として入力される境界調整角度θ0,θ1を受けて、前記電力位相平面上にy軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線が設定される。その結果、前記電力位相平面は、前記方向判別境界線によって順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とに区分設定される。そして、電力方向判別手段にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。
【0026】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別装置は、上記の発明において、前記判別領域設定手段は、前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定することを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、上記の発明において、前記判別領域設定手段では、前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定される。
【0028】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別装置は、上記の発明において、前記方向判別手段は、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )を作成する位相平面作成手段と、前記電力位相平面上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とを設定するとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定する判別領域設定手段と、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する電力方向判別手段とを備えたことを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、上記の発明において、前記方向判別手段では、位相平面作成手段にて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )が作成されると、判別領域設定手段にて、前記電力位相平面上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とが設定されるとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定される。そして、電力方向判別手段にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。
【0030】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別装置は、上記の発明において、前記方向判別手段は、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから有効電力電流成分を算出する有効電力電流成分算出手段と、前記有効電力電流成分算出手段にて算出された有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )を作成する位相平面作成手段と、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記電流位相平面上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とを設定する判別領域設定手段と、前記有効電力電流成分算出手段にて算出された有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する電力方向判別手段とを備えたことを特徴とする。
【0031】
この発明によれば、上記の発明において、前記方向判別手段では、有効電力電流成分算出手段にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから有効電力電流成分が算出されると、位相平面作成手段にて、前記有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )が作成される。次いで、判別領域設定手段にて、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記電流位相平面上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に方向判別境界線が設定される。その結果、前記電流位相平面は、前記方向判別境界線によって順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とに区分設定される。そして、電力方向判別手段にて、前記有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの有効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。
【0032】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別装置は、上記の発明において、前記方向判別手段は、前記判別領域設定値として境界調整角度θ0,θ1を受けて前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域を設定し、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するかを判別する第1電力方向判別手段と、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出した有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とを設定し、前記算出した有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する第2電力方向判別手段とを備えたことを特徴とする。
【0033】
この発明によれば、上記の発明において、前記方向判別手段では、第1電力方向判別手段にて、前記判別領域設定値として境界調整角度θ0,θ1を受けて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域が設定され、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。また、第2電力方向判別手段にて、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出された有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とが設定され、前記算出された有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの有効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。
【0034】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別装置は、上記の発明において、前記第1電力方向判別手段は、前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定することを特徴とする。
【0035】
この発明によれば、上記の発明において、前記第1電力方向判別手段では、前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定される。
【0036】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別装置は、上記の発明において、前記方向判別手段は、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とを設定するとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定し、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するかを判別する第1電力方向判別手段と、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出した有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とを設定し、前記算出した有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する第2電力方向判別手段とを備えたことを特徴とする。
【0037】
この発明によれば、上記の発明において、前記方向判別手段では、第1電力方向判別手段にて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とが設定されるとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定され、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。また、第2電力方向判別手段にて、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出された有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とが設定され、前記算出された有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの有効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。
【0038】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別装置は、上記の発明において、前記判別領域設定値は、前記事故検出装置が配置される場所での電流の大きさや高調波などの外来ノイズの大きさに応じて定められることを特徴とする。
【0039】
この発明によれば、上記の発明において、前記判別領域設定値は、前記事故検出装置が配置される場所での電流の大きさや高調波などの外来ノイズの大きさに応じて定められる。
【0040】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別方法は、連系運転される異なる電力系統の連系点に配置される事故検出装置にて実施される電力系統の方向判別方法であって、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電圧波形と計測したサンプリング電圧値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電圧波形を推定演算する電圧波形推定工程と、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電流波形と計測したサンプリング電流値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電流波形を推定演算する電流波形推定工程と、前記電圧波形推定工程にて得られた推定電圧値と前記電流波形推定工程にて得られた推定電流値との位相差を算出する位相差算出工程と、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記位相差算出工程による算出位相差とを用いて作成した判別用位相平面上に、外部から入力される判別領域設定値に応じて順方向と逆方向の判別領域を設定し、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値や電流値を前記判別領域に適用して短絡方向や電力方向を判別する方向判別工程とを含むことを特徴とする。
【0041】
この発明によれば、電圧波形推定工程にて、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電圧波形と計測したサンプリング電圧値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電圧波形が推定演算され、推定電圧値が求められる。また、電流波形推定工程にて、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電流波形と計測したサンプリング電流値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電流波形が推定演算され、推定電流値が求められる。そして、位相差算出工程にて、前記推定電圧値と前記推定電流値との位相差が算出される。その結果、方向判別工程にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記位相差算出工程による算出位相差とを用いて判別用位相平面が作成され、その作成した判別用位相平面上に、外部から入力される判別領域設定値に応じて順方向と逆方向の判別領域が設定される。そして、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値や電流値を前記判別領域に適用して系統事故などが発生したときの短絡方向や電力方向が判別される。
【0042】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別方法は、上記の発明において、前記方向判別工程は、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )を作成する位相平面作成工程と、前記判別領域設定値として境界調整角度θ0,θ1を受けて、前記電力位相平面上に、y軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とを設定する判別領域設定工程と、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する電力方向判別工程とを含むことを特徴とする。
【0043】
この発明によれば、上記の発明において、前記方向判別工程では、位相平面作成工程にて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )が作成されると、判別領域設定工程にて、前記判別領域設定値として入力される境界調整角度θ0,θ1を受けて、前記電力位相平面上にy軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線が設定される。その結果、前記電力位相平面は、前記方向判別境界線によって順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とに区分設定される。そして、電力方向判別工程にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。
【0044】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別方法は、上記の発明において、前記判別領域設定工程は、前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定する工程を含むことを特徴とする。
【0045】
この発明によれば、上記の発明において、前記判別領域設定工程では、前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定される。
【0046】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別方法は、上記の発明において、前記方向判別工程は、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )を作成する位相平面作成工程と、前記電力位相平面上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とを設定するとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定する判別領域設定工程と、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する電力方向判別工程とを含むことを特徴とする。
【0047】
この発明によれば、上記の発明において、前記方向判別工程では、位相平面作成工程にて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )が作成されると、判別領域設定工程にて、前記電力位相平面上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とが設定されるとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定される。そして、電力方向判別工程にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。
【0048】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別方法は、上記の発明において、前記方向判別工程は、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから有効電力電流成分を算出する有効電力電流成分算出工程と、前記有効電力電流成分算出工程にて算出された有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )を作成する位相平面作成工程と、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記電流位相平面上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とを設定する判別領域設定工程と、前記有効電力電流成分算出工程にて算出された有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する電力方向判別工程とを含むことを特徴とする。
【0049】
この発明によれば、上記の発明において、前記方向判別工程では、有効電力電流成分算出工程にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから有効電力電流成分が算出されると、位相平面作成工程にて、前記有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )が作成される。次いで、判別領域設定工程にて、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記電流位相平面上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に方向判別境界線が設定される。その結果、前記電流位相平面は、前記方向判別境界線によって順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とに区分設定される。そして、電力方向判別工程にて、前記有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの有効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。
【0050】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別方法は、上記の発明において、前記方向判別工程は、前記判別領域設定値として境界調整角度θ0,θ1を受けて前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域を設定し、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するかを判別する第1電力方向判別工程と、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出した有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とを設定し、前記算出した有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する第2電力方向判別工程とを含むことを特徴とする。
【0051】
この発明によれば、上記の発明において、前記方向判別工程では、第1電力方向判別工程にて、前記判別領域設定値として境界調整角度θ0,θ1を受けて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域が設定され、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。また、第2電力方向判別工程にて、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出された有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とが設定され、前記算出された有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの有効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。
【0052】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別方法は、上記の発明において、前記第1電力方向判別工程は、前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定する工程を含むことを特徴とする。
【0053】
この発明によれば、上記の発明において、前記第1電力方向判別工程では、前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定される。
【0054】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別方法は、上記の発明において、前記方向判別工程は、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とを設定するとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定し、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するかを判別する第1電力方向判別工程と、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出した有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とを設定し、前記算出した有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する第2電力方向判別工程とを含むことを特徴とする。
【0055】
この発明によれば、上記の発明において、前記方向判別工程では、第1電力方向判別工程にて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とが設定されるとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定され、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。また、第2電力方向判別工程にて、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出された有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とが設定され、前記算出された有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの有効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。
【0056】
つぎの発明にかかる電力系統の方向判別方法は、上記の発明において、前記判別領域設定値は、前記事故検出装置が配置される場所での電流の大きさや高調波などの外来ノイズの大きさに応じて定められることを特徴とする。
【0057】
この発明によれば、上記の発明において、前記判別領域設定値は、前記事故検出装置が配置される場所での電流の大きさや高調波などの外来ノイズの大きさに応じて定められる。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる方向判別装置および方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0059】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1である方向判別装置の構成を示すブロック図である。この実施の形態1では、図6(a)に示したように、重要負荷設備66と一般負荷設備67との間の負荷系統母線63に配置される事故検出装置68にて用いるのに好適な方向判別装置の構成例が示されている。
【0060】
図1において、実施の形態1による方向判別装置は、電圧波形推定部11と、電流波形推定部12と、位相差算出部13と、無効電力方向判別部14とを備えている。
【0061】
電圧波形推定部11では、計測したサンプリング電圧値およびサンプリング周期に応じて最小二乗法を始めとする推定を含む各種の演算手法を適用し、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電圧波形とサンプリング電圧値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電圧波形が推定演算され、推定電圧値が求められる。
【0062】
電流波形推定部12では、計測したサンプリング電流値およびサンプリング周期に応じて最小二乗法を始めとする推定を含む各種の演算手法を適用し、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電流波形とサンプリング電流値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電流波形が推定演算され、推定電流値が求められる。
【0063】
位相差算出部13では、電圧波形推定部11にて得られた推定電圧値と電流波形推定部12にて得られた推定電流値との位相差が算出される。
【0064】
無効電力方向判別部14では、電圧波形推定部11にて得られた推定電圧値と電流波形推定部12にて得られた推定電流値と位相差算出部13にて算出された位相差とを用いて作成した電力位相平面上に、外部から入力される判別領域設定値に応じて順方向電力と逆方向電力の判別領域を設定し、上記の推定電圧値と推定電流値と算出位相差とで定まる電力値を判別領域に適用して無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。
【0065】
ここで、外部から入力される判別領域設定値は、無効電力の方向性を判別する上記の電力位相平面において、原点近傍で逆電力と判別しない領域を規定するため原点からの半径値を与える所定値rと、従来例(図8)で示した方向判別境界線81の傾斜角度を調整する境界調整角度θ0,θ1とからなる。これら値は、事故検出装置の配置場所における電流の大きさや、高調波等の外来ノイズの大きさに応じて適切な値に定められる。
【0066】
次に、図1、図2を参照して、実施の形態1による方向判別装置の動作について説明する。なお、図2は、図1に示す無効電力方向判別部14で用いる電力位相平面を説明する図である。
【0067】
図において、電圧波形推定部11では、電圧波形を高調波成分が含まれていない電源周波数ω0 と同じ周波数の正弦波形(v(t)=Vsin(ω0 t+α))であると仮定する。この仮定した電圧波形では、振幅Vおよび位相αは不特定であるが、計測したサンプリング電圧値およびサンプリング周期に応じて例えば最小二乗法を適用し、仮定した電圧波形とサンプリング電圧値との誤差が最小となる振幅Vおよび位相αの関数(Vcosα,Vsinα)を特定し、それら特定された関数から電圧波形が推定され、推定電圧値(Vcosα,Vsinα)が求められる。
【0068】
電流波形推定部12でも同様に、電流波形を高調波成分が含まれていない電源周波数ω0 と同じ周波数の正弦波形(i(t)=Isin(ω0t+β))であると仮定し、計測したサンプリング電流値およびサンプリング周期に応じて例えば最小二乗法を適用し、仮定した電流波形とサンプリング電流値との誤差が最小となる振幅Iおよび位相βの関数(Icosβ,Isinβ)を特定し、それら特定された関数から電流波形が推定され、推定電流値(Icosβ,Isinβ)が求められる。
【0069】
位相差算出部13では、電流と電圧との位相差(β−α)に関して、電流波形推定部12にて得られた推定電流値(Isinβ,Icosβ)と電圧波形推定部11にて得られた推定電圧値(Vsinα,Vcosα)とを用いて前記式(1)が実行され、有効電力成分VIsin(β−α)および無効電力成分VIcos(β−α)が算出される。
【0070】
無効電力方向判別部14では、まず電圧波形推定部11にて推定された電圧値vと電流波形推定部12にて推定された電流値iと位相差算出部13にて算出された位相差θとで規定される図2に示すような電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )が作成される。図2では、この発明の理解を容易にするため、従来例(図8)で示した方向判別境界線81も合わせて示されている。
【0071】
無効電力方向判別部14では、次に、作成された電力位相平面上に、外部から入力される判別領域設定値(r,θ0,θ1)を用いて順方向電力判別領域19と逆方向電力判別領域20とが画成される。すなわち、第2象限側において方向判別境界線81の傾斜角度30°に境界調整角θ0を加えた境界線17を設定する。同様に、第4象限側において方向判別境界線81の傾斜角度30°から境界調整角θ1を引き算した境界線18を設定する。また、原点から所定値rを半径とする円16を設定する。
【0072】
その結果、電力位相平面には、境界線17と境界線18と円16の円弧部分とをつないだ方向判別境界線によって区分された順方向電力判別領域19と逆方向電力判別領域20とが画成され、方向判別のための位相特性が定められる。
【0073】
境界線17,18と方向判別境界線81との間の領域も順方向電力判別領域19の一部となっている。また、円16内であって方向判別境界線81から第3象限側の領域は、逆電力と判別しない順方向電力判別領域19の一部となっている。図示例では、境界線17と境界線18があるので、円16内の領域のうち、境界線17と境界線18とで挟まれた扇状部分の領域が順方向電力判別領域19の一部として追加された領域に該当する。
【0074】
このように、判別領域の境界位置は、従来例(図8)のように固定ではなく、順方向電力判別領域19が、図8の例で言えば順方向判別領域82を逆方向判別領域83側に拡大するように、事故検出装置の配置場所に応じて入力される判定領域設定値(r,θ0,θ1)によって調整できるようになっている。
【0075】
無効電力方向判別部14では、このように位相特性を定めた電力位相平面において、系統事故などが発生したときを含み、常時、電圧波形推定部11による推定電圧値と電流波形推定部12による推定電流値と位相差算出部13による算出位相差とで定まる電力値が順方向電力判別領域19と逆方向電力判別領域20のいずれの判別領域に属するか、つまり無効電力成分の方向性が判別される。その結果、事故発生時において迅速に、しかも正確に短絡方向や電力方向が判別できることになる。
【0076】
すなわち、図6(a)に示した電力系統において、例えば、自家発電系統と商用電源系統との電力の供給バランスが取れている状態、つまり電流の絶対値が小さい安定した系である状況下においては、有効電力VIsin(β−α)および無効電力VIcos(β−α)の算出値は原点近くの方向判別境界線81の近傍にあって僅かに摂動している場合が多い。
【0077】
このような場合でも、この実施の形態1では、算出電力値が摂動している原点の周囲は円16内にあるので、算出値が多少揺れても円16内にある限り、誤って逆方向電力であると判別するようなことがなくなり、正確な判別が行えるようになる。
【0078】
また、元々高調波成分の多い電力系統では、有効電力VIsin(β−α)および無効電力VIcos(β−α)の算出値が摂動する場合がある。そのような電力系統で無効電力の方向性を問題とする事故が発生し、有効電力VIsin(β−α)および無効電力VIcos(β−α)の算出値が方向判別境界線81上原点から離れた位置において摂動する場合でも、この実施の形態1では、境界線17,18と方向判別境界線81との間の領域も順方向電力判別領域19の一部であるので、同じように誤って逆方向電力であると判別するようなことがなくなり、正確な判別が行えるようになる。
【0079】
そして、判別領域は、事故検出装置の配置場所に応じた適切な値に可変設定して電力系統の特性に応じて判別の感度を調節することができるので、商用電源系統側もしくは自家発電系統側がある程度の高調波を含む系である場合も含めて、逆電力値もしくは逆電流値の絶対値が小さい場合でも誤検出がなく、正確な方向判別が行えるようになる。
【0080】
なお、実施の形態1では、外部から入力される判別領域設定値として、原点近傍で逆電力と判別しない領域を規定するため原点からの半径値を与える所定値rと、従来例(図8)で示した一般的な電力位相平面における方向判別境界線81の傾斜角度を調整する境界調整角度θ0,θ1とが同時に与えられるとして説明したが、電力系統の特性によっては、所定値rと、境界調整角度θ0,θ1との一方のみを用いることでもよい場合がある。その場合もこの発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【0081】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2である方向判別装置の構成を示すブロック図である。この実施の形態2では、図6(b)に示したように、商用電源系統母線65に配置される事故検出装置68にて用いるのに好適な方向判別装置の構成例が示されている。なお、図3では、図1に示した構成要素と同一ないしは同等である要素には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
【0082】
すなわち、図3に示すように、実施の形態2による方向判別装置では、図1に示した構成において、無効電力方向判別部14に代えて、有効電力電流成分算出部21と有効電力電流成分方向判別部22とが設けられている。
【0083】
有効電力電流成分算出部21では、電流波形推定部12による推定電流値と電圧波形推定部11による推定電圧値と位相差算出部13による算出位相差とから有効電力の電流成分が算出される。
【0084】
有効電力電流成分方向判別部22では、有効電力電流成分算出部21にて算出された有効電力の電流成分で規定される電流位相平面上に、外部から入力される判別領域設定値に応じて順方向電流と逆方向電流の判別領域を設定し、有効電力の方向性(短絡方向や電力方向)判別の代理として、上記算出された有効電力電流成分の方向性が判別される。ここで、外部から入力される判別領域設定値は、順方向電流と逆方向電流を判別する方向判別境界線を規定する所定電流値I0である。この所定電流値I0は、実施の形態1と同様に、事故検出装置の配置場所における電流の大きさや、高調波などの外来ノイズの大きさに応じて定められる。
【0085】
次に、図3、図4を参照して、実施の形態2による方向判別装置の動作について説明する。なお、図4は、図3に示す有効電力電流成分方向判別部で用いる電流位相平面を説明する図である。
【0086】
有効電力電流成分算出部21では、まず、電圧波形推定部11による推定電圧値(Vsinα,Vcosα)と電流波形推定部12による推定電流値(Isinβ,Icosβ)とを用いて式(2)が実行され、電流の絶対値Iが算出される。
【0087】
【数1】
【0088】
次に、有効電力電流成分算出部21では、上記のように算出した電流の絶対値Iと、位相差算出部13にて得られた算出位相差(β−α)を持つ電力値(VIsin(β−α)、VIcos(β−α))とを用いて式(3)が実行され、有効電力の電流成分(Isin(β−α))が算出され、有効電力電流成分方向判別部22に出力される。
【0089】
【数2】
【0090】
有効電力電流成分方向判別部22では、まず、有効電力電流成分算出部21にて算出された有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される図4に示すような電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )が作成される。
【0091】
次いで、有効電力電流成分方向判別部22では、作成された電流位相平面上に、外部から入力される判別領域設定値(所定電流値I0)を用いて、方向判別境界線41がx軸からy軸の負側に所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に設けられる。その結果、作成された電流位相平面には、この方向判別境界線41によって、第1象限側および第2象限側の順方向電流判別領域42と第3象限側および第4象限側の逆方向電流判別領域43とが画成され、方向判別の位相特性が定められる。しかも、判別領域の境界位置は、固定ではなく事故検出装置の配置場所に応じて入力される判定領域設定値(所定電流値I0)で調整できるようになっている。
【0092】
有効電力電流成分方向判別部22では、このように位相特性を定めた電流位相平面において、系統事故などが発生したときを含み、常時、有効電力電流成分算出部21にて算出された有効電力電流成分の値が順方向電流判別領域42と逆方向電流判別領域43のいずれの判別領域に属するか、つまり有効電力成分の方向性が判別される。図4では、有効電力電流成分が逆方向、すなわち、自家発電機61が商用電源系統に有効電力を供給していると判別された場合が示されている。
【0093】
ここで、図6(b)に示した電力系統において、例えば、商用電源系統側で電圧低下が生じると、自家発電機61側から有効電力が商用電源系統受電設備64側もしくは一般負荷設備67に供給されることが起こる場合がある。この場合、自家発電機61の電力供給能力を超える電圧低下があると、算出電力値が小さくなる。従来の判別方式(図9)では、電圧低下のレベルによっては、逆電力であることの判別ができない場合があった。
【0094】
それに対し、この実施の形態2では、電圧成分を含まない電流成分Isin(β−α)の算出値と外部からの所定電流値I0とを用いて、電力方向の判別を行うようにしたので、電圧低下の影響やノイズの影響を受けることがない。したがって、上記のように算出電力値が小さくなる場合でも誤検出を無くすことができ、有効電力の方向判別が正確に行えるようになる。
【0095】
しかも、有効電力の電流成分は、有効電力の方向性を問題とする事故が発生した場合、事故前後の過渡的状況における推定演算時でも高調波やノイズ等の影響を受けにくく、比較的安定的にかつ速やかに収束する特性を有するので、事故後非常に短い時間内で速やかに誤検出なく有効電力の方向性(短絡方向や電力方向)判別が行えるようになる。
【0096】
このように、実施の形態2によれば、電圧降下の影響を受けない有効電力の電流成分のみによって有効電力の方向性判別を行うようにし、判別基準を与える所定電流値として事故検出装置の配置場所に応じた適切な電流値を外部から設定できるようにしたので、商用電源系統側での落雷などによる事故などが原因で、自家用発電機の電力供給能力を超えることによる電圧低下が生じた場合にも逆電力であることが検出でき、正確な方向判別が可能となる。
【0097】
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3である方向判別装置の構成を示すブロック図である。この実施の形態3では、図6(a)(b)に示したいずれの事故検出装置68においても用いることができる方向判別装置の構成例が示されている。一例として、実施の形態1による方向判別装置(図1)と実施の形態2による方向判別装置(図3)とを一体として構成した場合が示されている。したがって、図5では、図1、図3で用いた符号がそのまま使用されている。
【0098】
図5に示すように、実施の形態3による方向判別装置は、電圧波形推定部11と、電流波形推定部12と、位相差算出部13と、無効電力方向判別部14と、有効電力電流成分算出部21と、有効電力電流成分方向判別部22とを備えている。
【0099】
電圧波形推定部11では、計測したサンプリング電圧値およびサンプリング周期に応じて最小二乗法を始めとする推定を含む各種の演算手法を適用し、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電圧波形とサンプリング電圧値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電圧波形が推定演算され、推定電圧値が求められる。
【0100】
電流波形推定部12では、計測したサンプリング電流値およびサンプリング周期に応じて最小二乗法を始めとする推定を含む各種の演算手法を適用し、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電流波形とサンプリング電流値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電流波形が推定演算され、推定電流値が求められる。
【0101】
位相差算出部13では、電圧波形推定部11による推定電圧値と電流波形推定部12による推定電流値との位相差が算出される。
【0102】
無効電力方向判別部14では、電圧波形推定部11による推定電圧値vと電流波形推定部12による推定電流値iと位相差算出部13による算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )が作成される(図2)。
【0103】
そして、位相差算出部13では、この電力位相平面上に、外部から入力される判別領域設定値として所定値rおよび境界調整角度θ0,θ1を受けて、y軸の正側から第2象限側に30°+境界調整角度θ0 だけ傾いた境界線17およびy軸の負側から第4象限側に30°−境界調整角度θ1 だけ傾いた境界線19と原点から所定値rを半径とする円16の円弧とからなる方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域19と逆方向電力判別領域20が設定され、判別用の位相特性が定められる。
【0104】
位相差算出部13では、このように位相特性を定めた電力位相平面において、系統事故などの発生時を含み、常時、上記の推定電圧値と推定電流値と算出位相差とで定まる電力値が順方向電力判別領域19と逆方向電力判別領域20とのいずれの判別領域に属するか、つまり無効電力成分の方向性が判別される。
【0105】
有効電力電流成分算出部21では、まず、電圧波形推定部11による推定電圧値(Vsinα、Vcosα)と電流波形推定部12による推定電流値(Isinβ、Icosβ)とを用いて電流の絶対値が算出される(式(2))。そして、算出された電流の絶対値と、位相差算出部13による算出位相差(β−α)を用いた電力値(VIsin(β−α)、VIcos(β−α))とによって有効電力VIsin(β−α)の電流成分Isin(β−α)が算出される(式(3))。
【0106】
有効電力電流成分方向判別部22では、有効電力電流成分算出部21にて算出された有効電力の電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )が作成される。
【0107】
そして、有効電力電流成分方向判別部22では、この電流位相平面上に、外部から入力される判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、図4に示したように、方向判別境界線41がx軸からy軸の負側に所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に設定され、方向判別境界線41によって区分される順方向電流判別領域42と逆方向電流判別領域43とが設定され、判別用の位相特性が定められる。
【0108】
有効電力電流成分方向判別部22では、このように位相特性を定めた電流位相平面において、系統事故などの発生時を含み、常時、上記の算出された有効電力電流成分の値が順方向電流判別領域42と逆方向電流判別領域43のいずれの判別領域に属するか、つまり有効電力成分の方向性が判別される。
【0109】
この構成によれば、無効電力の方向性判別と有効電力の方向性判別の双方が行えるので、図6に示すような自家発電系統と商用電源系統とが連系運転される電力系統において、商用電源系統側もしくは自家発電系統側がある程度の高調波を含む系である場合も含めて、逆電力値もしくは逆電流値の絶対値が小さい場合においても誤検出がなく正確に無効電力の方向性判別が行えるとともに、電圧低下の生じた状況下においても正確に有効電力の方向性判別が行えるようになる。したがって、例えば、図6(a)に示すように配置される事故検出装置68に適用した場合には、商用電源系統受電設備64側が開放された場合に、自家発電機61から一般負荷設備67を切り離すことができ、容量不足が生じた自家発電機61から一般負荷設備67への電力供給によって自家発電機61がダウンするのを未然に防止することが可能となる。
【0110】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、電圧波形推定手段にて、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電圧波形と計測したサンプリング電圧値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電圧波形が推定演算され、推定電圧値が求められる。また、電流波形推定手段にて、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電流波形と計測したサンプリング電流値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電流波形が推定演算され、推定電流値が求められる。そして、位相差算出手段にて、前記推定電圧値と前記推定電流値との位相差が算出される。その結果、方向判別手段にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記位相差算出手段による算出位相差とを用いて判別用位相平面が作成され、その作成した判別用位相平面上に、外部から入力される判別領域設定値に応じて順方向と逆方向の判別領域が設定される。そして、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値や電流値を前記判別領域に適用して系統事故などが発生したときの短絡方向や電力方向が判別される。このように、順方向と逆方向の判別領域は、外部から入力される判別領域設定値に応じて設定されるので、誤検出が防止でき、正確な方向判別が行えるようになる。
【0111】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記方向判別手段では、位相平面作成手段にて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )が作成されると、判別領域設定手段にて、前記判別領域設定値として入力される境界調整角度θ0,θ1を受けて前記電力位相平面上にy軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線が設定される。その結果、前記電力位相平面は、前記方向判別境界線によって順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とに区分設定される。そして、電力方向判別手段にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。このように、この発明では、第2象限では、y軸の正側から30°傾いた一般的な境界線とその外側に境界調整角度θ0を足して設けた第1境界線との間の領域が、および、第4象限では、y軸の負側から30°傾いた一般的な境界線とその内側に境界調整角度θ1引いて設けた第2境界線との間の領域がそれぞれ順方向電力判別領域の一部となるので、例えば、算出電力値が一般的な境界線の近傍で摂動する場合でも、誤検出なく、正確に方向判別が行えるようになる。
【0112】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記判別領域設定手段では、前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定される。したがって、例えば、算出電力値が原点の近傍で摂動する場合でも、誤検出なく、正確に方向判別が行えるようになる。
【0113】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記方向判別手段では、位相平面作成手段にて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )が作成されると、判別領域設定手段にて、前記電力位相平面上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とが設定されるとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定される。そして、電力方向判別手段にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。したがって、例えば、算出電力値が原点の近傍で摂動する場合でも、誤検出なく、正確に方向判別が行えるようになる。
【0114】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記方向判別手段では、有効電力電流成分算出手段にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから有効電力電流成分が算出されると、位相平面作成手段にて、前記有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )が作成される。次いで、判別領域設定手段にて、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記電流位相平面上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に方向判別境界線が設定される。その結果、前記電流位相平面は、前記方向判別境界線によって順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とに区分設定される。そして、電力方向判別手段にて、前記有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの有効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。このように、境界判別の位相平面を有効電力電流成分によって構成するようにしたので、電圧低下が生じるような有効電力の方向性を電圧低下のレベルに影響されることなく正確に、しかも短時間に判別できるようになる。
【0115】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記方向判別手段では、第1電力方向判別手段にて、前記判別領域設定値として境界調整角度θ0,θ1を受けて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域が設定され、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。また、第2電力方向判別手段にて、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出された有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とが設定され、前記算出された有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの有効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。このように、無効電力と有効電力の双方の方向性が正確に判別できる。このとき、無効電力の方向性判別では、算出電力値がy軸の正側から30°傾き原点を通る一般的な境界線の近傍で摂動する場合でも正確に判別できる。また、有効電力の方向性判別では、電圧低下のレベルに影響されることなく正確に判別できるようになる。
【0116】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記第1電力方向判別手段では、前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定される。したがって、例えば、算出電力値が原点の近傍で摂動する場合でも、誤検出なく、正確に方向判別が行えるようになる。
【0117】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記方向判別手段では、第1電力方向判別手段にて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とが設定されるとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定され、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。また、第2電力方向判別手段にて、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出された有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とが設定され、前記算出された有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの有効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。このように、無効電力と有効電力の双方の方向性が正確に判別できる。このとき、無効電力の方向性判別では、算出電力値が原点の近傍で摂動する場合でも正確に判別できる。また、有効電力の方向性判別では、電圧低下のレベルに影響されることなく正確に判別できるようになる。
【0118】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記判別領域設定値は、前記事故検出装置が配置される場所での電流の大きさや高調波などの外来ノイズの大きさに応じて定められる。したがって、電力系統の特性に応じて適切に判別領域を調節設定することができる。
【0119】
つぎの発明によれば、電圧波形推定工程にて、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電圧波形と計測したサンプリング電圧値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電圧波形が推定演算され、推定電圧値が求められる。また、電流波形推定工程にて、電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電流波形と計測したサンプリング電流値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電流波形が推定演算され、推定電流値が求められる。そして、位相差算出工程にて、前記推定電圧値と前記推定電流値との位相差が算出される。その結果、方向判別工程にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記位相差算出工程による算出位相差とを用いて判別用位相平面が作成され、その作成した判別用位相平面上に、外部から入力される判別領域設定値に応じて順方向と逆方向の判別領域が設定される。そして、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値や電流値を前記判別領域に適用して系統事故などが発生したときの短絡方向や電力方向が判別される。このように、順方向と逆方向の判別領域は、外部から入力される判別領域設定値に応じて設定されるので、誤検出が防止でき、正確な方向判別が行えるようになる。
【0120】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記方向判別工程では、位相平面作成工程にて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )が作成されると、判別領域設定工程にて、前記判別領域設定値として入力される境界調整角度θ0,θ1を受けて前記電力位相平面上にy軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線が設定される。その結果、前記電力位相平面は、前記方向判別境界線によって順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とに区分設定される。そして、電力方向判別工程にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。このように、この発明では、第2象限では、y軸の正側から30°傾いた一般的な境界線とその外側に境界調整角度θ0を足して設けた第1境界線との間の領域が、第4象限では、y軸の負側から30°傾いた一般的な境界線とその内側に境界調整角度θ1を引いて設けた第2境界線との間の領域がそれぞれ順方向電力判別領域の一部となるので、例えば、算出電力値が一般的な境界線の近傍で摂動する場合でも、誤検出なく、正確に方向判別が行えるようになる。
【0121】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記判別領域設定工程では、前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定される。したがって、例えば、算出電力値が原点の近傍で摂動する場合でも、誤検出なく、正確に方向判別が行えるようになる。
【0122】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記方向判別工程では、位相平面作成工程にて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )が作成されると、判別領域設定工程にて、前記電力位相平面上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とが設定されるとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定される。そして、電力方向判別工程にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。したがって、例えば、算出電力値が原点の近傍で摂動する場合でも、誤検出なく、正確に方向判別が行えるようになる。
【0123】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記方向判別工程では、有効電力電流成分算出工程にて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから有効電力電流成分が算出されると、位相平面作成工程にて、前記有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )が作成される。次いで、判別領域設定工程にて、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記電流位相平面上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に方向判別境界線が設定される。その結果、前記電流位相平面は、前記方向判別境界線によって順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とに区分設定される。そして、電力方向判別工程にて、前記有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの有効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。このように、境界判別の位相平面を有効電力電流成分によって構成するようにしたので、電圧低下が生じるような有効電力の方向性を電圧低下のレベルに影響されることなく正確に判別できるようになる。このように、境界判別の位相平面を有効電力電流成分によって構成するようにしたので、電圧低下が生じるような有効電力の方向性を電圧低下のレベルに影響されることなく正確に、しかも短時間に判別できるようになる。
【0124】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記方向判別工程では、第1電力方向判別工程にて、前記判別領域設定値として境界調整角度θ0,θ1を受けて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域が設定され、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。また、第2電力方向判別工程にて、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出された有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とが設定され、前記算出された有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの有効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。このように、無効電力と有効電力の双方の方向性が正確に判別できる。このとき、無効電力の方向性判別では、算出電力値がy軸の正側から30°傾き原点を通る一般的な境界線の近傍で摂動する場合でも正確に判別できる。また、有効電力の方向性判別では、電圧低下のレベルに影響されることなく正確に判別できるようになる。
【0125】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記第1電力方向判別工程では、前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定される。したがって、例えば、算出電力値が原点の近傍で摂動する場合でも、誤検出なく、正確に方向判別が行える。
【0126】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記方向判別工程では、第1電力方向判別工程にて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とが設定されるとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内の領域が逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定され、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの無効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。また、第2電力方向判別工程にて、前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出された有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とが設定され、前記算出された有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するか、すなわち系統事故などが発生したときの有効電力の方向性(短絡方向や電力方向)が判別される。このように、無効電力と有効電力の双方の方向性が正確に判別できる。このとき、無効電力の方向性判別では、算出電力値が原点の近傍で摂動する場合でも正確に判別できる。また、有効電力の方向性判別では、電圧低下のレベルに影響されることなく正確に判別できるようになる。
【0127】
つぎの発明によれば、上記の発明において、前記判別領域設定値は、前記事故検出装置が配置される場所での電流の大きさや高調波などの外来ノイズの大きさに応じて定められる。したがって、電力系統の特性に応じて適切に判別領域を調節設定することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である方向判別装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す無効電力方向判別部で用いる電力位相平面を説明する図である。
【図3】 この発明の実施の形態2である方向判別装置の構成を示すブロック図である。
【図4】 図3に示す有効電力電流成分方向判別部で用いる電流位相平面を説明する図である。
【図5】 この発明の実施の形態3である方向判別装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 自家発電系統と商用電源系統とが連系運転される電力系統での事故検出装置の配置例を示す電力系統図である。
【図7】 従来の方向判別装置の構成例を示すブロック図である。
【図8】 図7に示す方向判別部が無効電力の方向性判別に用いる電力位相平面を説明する図である。
【図9】 図7に示す方向判別部が有効電力の方向性判別に用いる電力位相平面を説明する図である。
【符号の説明】
11 電圧波形推定部、12 電流波形推定部、13 位相差算出部、14 無効電力方向判別部、16 所定値rを半径とする円(逆電力と判別しない順方向電力判別領域の一部)、17 境界線(第1境界線)、18 境界線(第2境界線)、19 順方向電力判別領域、20 逆方向電力判別領域、21 有効電力電流成分算出部、22 有効電力電流成分方向判別部、41 方向判別境界線、42 順方向電流判別領域、43 逆方向電流判別領域、61 自家発電機、62 自家発電系統母線、63 負荷系統母線、64 商用電源系統受電設備、65 商用電源系統母線、66 重要負荷設備、67 一般負荷設備、68 事故検出装置、71 遮断器、θ0,θ1 境界調整角度、I0 所定電流値。

Claims (18)

  1. 連系運転される異なる電力系統の連系点に配置される事故検出装置が備える電力系統の方向判別装置であって、
    電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電圧波形と計測したサンプリング電圧値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電圧波形を推定演算する電圧波形推定手段と、
    電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電流波形と計測したサンプリング電流値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電流波形を推定演算する電流波形推定手段と、
    前記電圧波形推定手段にて得られた推定電圧値と前記電流波形推定手段にて得られた推定電流値との位相差を算出する位相差算出手段と、
    前記推定電圧値と前記推定電流値と前記位相差算出手段による算出位相差とを用いて作成した判別用位相平面上に、外部から入力される判別領域設定値に応じて順方向と逆方向の判別領域を設定し、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値や電流値を前記判別領域に適用して短絡方向や電力方向を判別する方向判別手段と、
    を備えたことを特徴とする電力系統の方向判別装置。
  2. 前記方向判別手段は、
    前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )を作成する位相平面作成手段と、
    前記判別領域設定値として境界調整角度θ0,θ1を受けて、前記電力位相平面上に、y軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とを設定する判別領域設定手段と、
    前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する電力方向判別手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電力系統の方向判別装置。
  3. 前記判別領域設定手段は、
    前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定することを特徴とする請求項2に記載の電力系統の方向判別装置。
  4. 前記方向判別手段は、
    前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )を作成する位相平面作成手段と、
    前記電力位相平面上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とを設定するとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定する判別領域設定手段と、
    前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する電力方向判別手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電力系統の方向判別装置。
  5. 前記方向判別手段は、
    前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから有効電力電流成分を算出する有効電力電流成分算出手段と、
    前記有効電力電流成分算出手段にて算出された有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )を作成する位相平面作成手段と、
    前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記電流位相平面上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とを設定する判別領域設定手段と、
    前記有効電力電流成分算出手段にて算出された有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する電力方向判別手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電力系統の方向判別装置。
  6. 前記方向判別手段は、
    前記判別領域設定値として境界調整角度θ0,θ1を受けて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域を設定し、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するかを判別する第1電力方向判別手段と、
    前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出した有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とを設定し、前記算出した有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する第2電力方向判別手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電力系統の方向判別装置。
  7. 前記第1電力方向判別手段は、
    前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定することを特徴とする請求項6に記載の電力系統の方向判別装置。
  8. 前記方向判別手段は、
    前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とを設定するとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定し、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するかを判別する第1電力方向判別手段と、
    前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出した有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とを設定し、前記算出した有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する第2電力方向判別手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電力系統の方向判別装置。
  9. 前記判別領域設定値は、
    前記事故検出装置が配置される場所での電流の大きさや高調波などの外来ノイズの大きさに応じて定められることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の電力系統の方向判別装置。
  10. 連系運転される異なる電力系統の連系点に配置される事故検出装置にて実施される電力系統の方向判別方法であって、
    電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電圧波形と計測したサンプリング電圧値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電圧波形を推定演算する電圧波形推定工程と、
    電源周波数と同じ周波数の正弦波形であると仮定した電流波形と計測したサンプリング電流値との誤差が最小となる振幅および位相を有する電流波形を推定演算する電流波形推定工程と、
    前記電圧波形推定工程にて得られた推定電圧値と前記電流波形推定工程にて得られた推定電流値との位相差を算出する位相差算出工程と、
    前記推定電圧値と前記推定電流値と前記位相差算出工程による算出位相差とを用いて作成した判別用位相平面上に、外部から入力される判別領域設定値に応じて順方向と逆方向の判別領域を設定し、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値や電流値を前記判別領域に適用して短絡方向や電力方向を判別する方向判別工程と、
    を含むことを特徴とする電力系統の方向判別方法。
  11. 前記方向判別工程は、
    前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )を作成する位相平面作成工程と、
    前記判別領域設定値として境界調整角度θ0,θ1を受けて、前記電力位相平面上に、y軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とを設定する判別領域設定工程と、
    前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する電力方向判別工程と、
    を含むことを特徴とする請求項10に記載の電力系統の方向判別方法。
  12. 前記判別領域設定工程は、
    前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定する工程を含むことを特徴とする請求項11に記載の電力系統の方向判別方法。
  13. 前記方向判別工程は、
    前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )を作成する位相平面作成工程と、
    前記電力位相平面上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とを設定するとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定する判別領域設定工程と、
    前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する電力方向判別工程と、
    を含むことを特徴とする請求項10に記載の電力系統の方向判別方法。
  14. 前記方向判別工程は、
    前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから有効電力電流成分を算出する有効電力電流成分算出工程と、
    前記有効電力電流成分算出工程にて算出された有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )を作成する位相平面作成工程と、
    前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記電流位相平面上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とを設定する判別領域設定工程と、
    前記有効電力電流成分算出工程にて算出された有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する電力方向判別工程と、
    を含むことを特徴とする請求項10に記載の電力系統の方向判別方法。
  15. 前記方向判別工程は、
    前記判別領域設定値として境界調整角度θ0,θ1を受けて、前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°+前記境界調整角度θ0 だけ傾いた第1境界線およびy軸の負側から第4象限側に30°−前記境界調整角度θ1 だけ傾いた第2境界線からなる方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域を設定し、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するかを判別する第1電力方向判別工程と、
    前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出した有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とを設定し、前記算出した有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する第2電力方向判別工程と、
    を含むことを特徴とする請求項10に記載の電力系統の方向判別方法。
  16. 前記第1電力方向判別工程は、
    前記判別領域設定値としてさらに所定値rを受けて、前記電力位相平面の原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定する工程を含むことを特徴とする請求項15に記載の電力系統の方向判別方法。
  17. 前記方向判別工程は、
    前記推定電圧値vと前記推定電流値iと前記算出位相差θとで規定される電力位相平面(x、y)=(vicosθ、visinθ )上に、y軸の正側から第2象限側に30°傾き原点を通る方向判別境界線によって区分される順方向電力判別領域と逆方向電力判別領域とを設定するとともに、前記判別領域設定値として所定値rを受けて、前記原点から前記所定値rを半径とする円内を逆方向と判別しない前記順方向電力判別領域の一部として設定し、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とで定まる電力値が前記順方向電力判別領域と前記逆方向電力判別領域とのいずれの判別領域に属するかを判別する第1電力方向判別工程と、
    前記判別領域設定値として所定電流値I0を受けて、前記推定電圧値と前記推定電流値と前記算出位相差とから算出した有効電力電流成分の振幅iと位相θとで規定される電流位相平面(x、y)=(icosθ、isinθ )上に、x軸からy軸の負側に前記所定電流値I0だけ下がった位置にx軸と平行に定めた方向判別境界線によって区分される順方向電流判別領域と逆方向電流判別領域とを設定し、前記算出した有効電力電流成分の値が前記順方向電流判別領域と前記逆方向電流判別領域のいずれの判別領域に属するかを判別する第2電力方向判別工程と、
    を含むことを特徴とする請求項10に記載の電力系統の方向判別方法。
  18. 前記判別領域設定値は、
    前記事故検出装置が配置される場所での電流の大きさや高調波などの外来ノイズの大きさに応じて定められることを特徴とする請求項10〜17のいずれか一つに記載の電力系統の方向判別方法。
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