JP3716927B2 - 帯域管理装置および方法およびプログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は通信を開始する以前に当該通信に用いるコネクションを設定する必要のない(以下、コネクションレスという)IP(Internet Protocol)通信網等のネットワークに利用し、特に、最低通信帯域を保証する通信に利用する帯域管理方法及び帯域管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
IP通信のようなコネクションレス型の通信を行うネットワークにおいては、end-to-endでの経路が決まっていない。つまり、入力するデータグラムが収容されたパケットが、前もってどの経路を通ってルーティングされるか決まっていない。パケットがネットワーク内の1つのノードに入力されたときに、そのノードのルータはパケットのヘッダ内にある宛先アドレスを見て、ルータ内にあるフォワーディング表を参照し、その宛先に応じた次に進むべきリンクを決定する。
フォワーディング表はSPF(Shortest Path First)という最短経路法により決定される。SPFは、コストという各ノード間のリンクに重みをつけた値について入力から出力(宛先)までのコスト合計が最小となるような経路を選択するテーブルである。従って、入力ノード及び出力ノードがそれぞれ同じパケットは常に同じ経路を選ぶことになる。しかし、トラヒックの大小にかかわらずSPFにより経路選択されるので、輻輳状態に陥り、パケット廃棄が行われる場合もある。
【0003】
このようにリアルタイム性が必要でパケット廃棄が起きて欲しくないトラヒックが、帯域不足によるパケット廃棄という状態に陥らないようにDiffserv (Differentiated Services)というアーキテクチャがある(IETF RFC2475)。これは、複数の優先クラスを設けてサービスに格差を持たせることによりインターネットの品質を向上させるサービスである。このサービスの中でEF(Expedited Forwarding)クラスのサービス(IETF RFC2598)は、各ユーザがそれぞれ使いたい帯域(例えばMbits/secで表すような伝送容量)を契約し、それを保証するサービスである。しかし、契約されているのは入力時の帯域であり、どの宛先行きのパケットが入力されるかは不明である。
【0004】
例えば、図1に示すようなリンクL12, L21, L13, L31, L14, L41, L15, L51, L23, L32, L25, L52, L34, L43(LijはノードNDiからNDjへのリンクを表す)で結ばれたノードND1〜ND5を含むIPネットワークNWにおいて、ノードND1, ND2, ND3はユーザ装置U1, U2, U3又は図示してない他のネットワークに接続されたエッジノードとし、DiffservネットワークDNWが構築されているとすると、EFクラス又は保証クラスに属した各ユーザ、例えばU1、に対する帯域保証がエッジノードND1への入力時に必要となる。なお、図1の例では例えばエッジノードND1に1つのユーザ装置U1が接続されている例を示しているが、一般には複数のユーザ装置が接続されている。他の各エッジノードについても同様であり、後述のこの発明が適用されるネットワークにおいても同様である。Diffservのようなコネクションレスデータ転送においては、予め特定のパスが設定されていないために、ネットワーク内に入力されるパケットの宛先ノードは、そのパケットが入力され、そのパケットに含まれている宛先情報を読み取るまで不明である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
Diffservのユーザに対し、帯域保証するためには、Diffservネットワーク上の可能な全てのトラヒックパターンについて保証する帯域を確認する必要がある。しかしながら、宛先のエッジノードの候補は、エッジノードの数だけあり、どのエッジノードへどれだけのトラヒックが流れるかという全てのパターンについて考慮する必要がある。エッジノード数をNとし、各エッジノードで取り得る帯域の段階数をKとすると、全エッジノードについての入力トラヒックのパターンは(K+M-2)!/(N-2)!K!通りある。例えばN=5, K=5とすると、全エッジノードについてのトラヒックパターンは565通りある。実際のネットワークでは、Nの値はもっと大きく、従って可能なトラヒックパターンの数はもっと多くなり、そのような巨大な数のトラヒックパターンを考慮することは実質的に不可能である。
【0006】
本発明は、このような背景に行われたものであって、DiffservネットワークにおいてEFクラス又は保証クラスのユーザの新規の帯域要求に対し、入力可能帯域を容易に推定することができ、それによって少ない演算量でネットワークの入力可能帯域算出を実現することができる帯域管理装置、帯域管理方法、そのプログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の観点によれば、他のネットワーク又はユーザに接続された2以上のエッジノードを含む複数のノードがリンクで接続されて構成されたネットワークにおいて、それぞれのエッジノードによる予約帯域を管理する、ネットワークに設けられた帯域管理装置は、
各リンクの残余帯域を記録するリンク帯域テーブルと、
要求帯域を表す要求帯域情報と宛先エッジノードを表す宛先情報を含む、受信した帯域予約要求に対し、入力可能帯域を算出する入力可能帯域算出装置、
とを含み、
上記入力可能帯域算出装置は、上記任意の1つのエッジノードから全宛先エッジノードへのそれぞれの最短経路上の全リンクのうち少なくとも1つのリンクの残余帯域が上記要求帯域に基づく必要予約帯域より小であれば、上記要求帯域に対し、帯域予約不可と判定し、そうでなければ帯域予約可と判定する残余帯域算出部と、帯域予約可であれば上記必要予約帯域により各宛先への最短経路上の各リンクに対応する上記リンク帯域テーブルの残余帯域を減算更新する帯域予約部を含むように構成される。
【0008】
上記帯域管理装置において、上記帯域予約部は、各リンクに対する同一エッジノードによる同一要求の帯域予約を1回に制限して上記残余帯域を更新する手段を含むようにしてもよい。
この発明の第2の観点によれば、他のネットワーク又はユーザに接続された2つ以上のエッジノードを含む複数のノードがリンクで接続されて構成されたネットワークにおいて、それぞれのエッジノードによる予約帯域を管理する、ネットワークに設けられた帯域管理装置は、
各リンクの最大収容帯域及び既予約帯域を記録するリンク帯域テーブルと、
要求帯域を表す要求帯域情報と宛先エッジノードを表す宛先情報を含む、受信した帯域予約要求に対し、入力可能帯域を算出する入力可能帯域算出装置、
とを含み、
上記入力可能帯域算出装置は、上記リンク帯域テーブルの既予約帯域と最大収容帯域から上記帯域予約要求の各宛先エッジノードへの最短経路上の各リンクの残余帯域を算出し、少なくとも1つのリンクの残余帯域が上記帯域要求に基づく必要予約帯域より小であれば、上記要求帯域に対し帯域予約不可と判定し、そうでなければ帯域予約可と判定する残余帯域算出部と、帯域予約可であれば上記必要予約帯域により各宛先への最短経路上の各リンクに対応する既予約帯域を加算更新する帯域予約部とを含むように構成される。
【0009】
上記帯域管理装置において、上記必要予約帯域は上記要求帯域とし、上記帯域予約部は、各リンクに対する同一エッジノードによる同一要求の帯域予約を1回に制限して上記既予約帯域を更新する手段を含むようにしてもよい。
上記第1又は第2の観点による帯域管理装置は、更に、帯域予約可と判定された場合、上記要求帯域と上記宛先を全ての上記エッジノードに送信する手段とを設けてもよい。
上記第1又は第2の観点による帯域管理装置において、上記宛先エッジノードは上記エッジノードNDj以外の全てのエッジノードとしてよい。
【0010】
上記第1の観点による帯域管理装置において実施される、各リンクとその残余帯域を記録するリンク帯域テーブルを参照し、受信された帯域予約要求に対し予約の可否を判定する帯域管理方法は、
(a) 要求帯域と宛先を含む受信した帯域予約要求に応答し、各宛先への最短経路の各リンクに対する残余帯域を上記リンク帯域テーブルから読み出すステップと、
(b) 全ての上記宛先エッジノードまでの最短経路上のどのリンクの残余帯域も上記要求帯域に基づく必要予約帯域以上であるか否かにより上記要求帯域に対する予約受付可能か否かを判定するステップと、
(c) 上記ステップ(b) で上記必要予約帯域以上と判定されると、上記宛先エッジノードまでの全ての上記最短経路上のリンクに対応して上記リンク帯域テーブルの残余帯域を上記必要予約帯域により減算更新するステップ、
とを含む。
【0011】
上記方法において、上記ステップ(c) における同一の上記帯域要求に基づく上記宛先エッジノードへの最短経路上のリンクに対する全エッジノードのそれぞれによる残余帯域更新は、1回以下に制限し、上記必要予約帯域は上記要求帯域とする。
上記第2の観点による帯域管理装置において実施される、各リンクとその残余帯域を記録するリンク帯域テーブルを参照し、受信された帯域予約要求に対し予約の可否を判定する帯域管理方法は、
(a) 要求帯域と宛先を含む受信した帯域予約要求に応答し、各宛先への最短経路の各リンクに対する既予約帯域を上記リンク帯域テーブルから読み出し、残余帯域を算出するステップと、
(b) 全ての上記宛先エッジノードまでの最短経路上のどのリンクの残余帯域も上記要求帯域に基づいて必要予約帯域以上であるか否かにより上記要求帯域に対する予約受付可能か否かを判定するステップと、
(c) 上記ステップ(b) で上記必要予約帯域以上と判定されると、上記宛先エッジノードまでの全ての上記最短経路上のリンクに対応して上記リンク帯域テーブルの既予約帯域を上記必要予約帯域により加算更新するステップ、
とを含む。
【0012】
上記方法において、上記ステップ(c) における同一の上記帯域要求に基づく上記宛先エッジノードへの最短経路上のリンクに対する全エッジノードのそれぞれによる既予約帯域の更新は、1回以下に制限し、上記必要予約帯域は上記要求帯域とする。
上記第1又は第2の観点による帯域管理方法において、上記宛先エッジノードは上記エッジノードNDj以外の全てのエッジノードとしてもよい。
上記方法を実施する処理手順をコンピュータで実施可能に表したプログラムもこの発明の範囲に含まれる。また、そのプログラムを記録媒体に記録しておき、それをコンピュータで読み出して実施することもこの発明の範囲である。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明による帯域管理装置および方法を図2乃至図5を参照して説明する。図2は図1のDiffservネットワークにこの発明を適用する場合の各エッジノードに設けられる帯域管理装置100のブロック構成図であり、図4は帯域管理装置100が実行する帯域管理方法の手順を示すフローチャートである。
この発明によれば、図1に示すような、複数のリンクL12, L21, L13, L31, …で接続された複数のノードND1, ND2, ...から構成されたDiffservネットワークNWにおいて、複数のノードのうちユーザU1, U2, ...または他ネットワークが接続されるノード、図1の例ではND1, ND2, ND3,をエッジノードとし、これらの各エッジノードND1, ND2, ND3のノードルータ内に図2に示す帯域管理装置100が設けられている。以下、エッジノードの数をNとし、Nは2以上の整数である。
【0014】
この発明が適用されるネットワークがユーザに対するサービスとしてユーザの帯域要求に対しユーザが宛先エッジノードの指定をできないサービスを提供している場合と、宛先エッジノードの指定をできるサービスを提供している場合がある。前者の場合は、エッジノードNDjに接続されたユーザUjは任意の通信相手を選択できる必要があるので、全てのエッジノードNDi(i≠j)への最短経路にそれぞれユーザの要求帯域を確保する必要がある。これは全てのエッジノードNDi(i=1,…,N;i≠j)を宛先とすることと等価である。後者の場合、指定宛先エッジノードへの最短経路にのみ要求帯域を確保すればよいので、システムとしてネットワークの使用効率は前者に比べて高くなる。当然、全てのエッジノードを宛先として指定すれば、前者の場合と同じことになる。
【0015】
エッジノードNDj, 1< j <Nの帯域管理装置100は、図2に示すように、帯域管理部10と、送受信部20と、制御部30と、記憶装置40とを有す。帯域管理部10は、入力トラヒックテーブル11と、リンク帯域テーブル12とを有している。宛先を指定しないシステムにおいては、入力トラヒックテーブル11として図3A1に示すように各要求元のエッジノードNDi, i=1,…,NからDiffservネットワークに入力されるトラヒックに対する合計既予約帯域が記録されるテーブルを使用する。宛先を指定するシステムにおいては、入力トラヒックテーブル11として図3A2に示すように各エッジノード間NDj-NDiに対応してその経路に予約された合計既予約帯域を記録するテーブルを使用する。リンク帯域テーブル12には、図3Bに示すように各リンクLhkの最大収容帯域及び既予約帯域が記録される。
【0016】
帯域管理部10には更にDiffservネットワークのノードとリンクとの接続関係を示すトポロジの情報を記録するトポロジデータベース13と、各エッジノードから所望の宛先エッジノードまでの最短経路を計算する最短経路計算部14と、各リンクの残余帯域を計算し、エッジノードNDjへの新規入力トラヒックに対する予約受付の可否を判定する入力可能帯域算出装置15とが設けられている。入力可能帯域算出装置15は、残余帯域算出部15Aと、帯域予約部15Bから構成されている。記憶装置40には各部11〜14、15、20の動作を制御するためのプログラム及び最短経路算出部14、入力可能帯域算出装置15による処理を実行するプログラムが格納されている。
【0017】
以下の説明において、単に経路と記載した場合も、最短経路を意味するものとする。また、各リンクのコスト値は予め決められており、最短経路計算部14は、トポロジデータベース13を参照して予めコスト計算により各2つのエッジノードNDj-NDi間毎の最短経路を求め、その最短経路を構成する各リンクを表すリンク番号Lhk(h≠k)をその2つのエッジノードと対応して記録した図3Cに示すテーブル14Tを作成し内部に保持しておく。必要に応じてそのテーブル14Tから任意の2つのエッジノード間の最短経路のリンク番号を検索する。
【0018】
エッジノードNDjに接続されたユーザ装置Uj又は他のエッジノードNDiから送受信部20に帯域予約要求RQが受信されると、残余帯域算出部15Aは、各宛先エッジノード又は宛先指定がない場合は他の全てのエッジノードへの各最短経路を構成するリンク番号を最短経路テーブル14Tから検索し、それら各リンクに対応する既予約帯域と最大収容帯域をリンク帯域テーブル12から読み出し、その差の残余帯域を計算し、残余帯域が必要予約帯域以上であるか判定する。全てのリンクについて必要予約帯域以上であれば要求帯域の予約が可能と判定する。1つでも必要予約帯域未満があれば、予約不可と判定する。不可の場合、帯域予約部15Bは不可NGを制御部30に送り、制御部は予約不可NGを送受信部30からユーザ装置Ujに送信する。
【0019】
帯域予約可能の場合、帯域予約部15Bは入力トラヒックテーブル11に帯域要求元エッジノードに対応して要求帯域を加算更新し、各最短経路上の上記検索した全てのリンクに対応してリンク帯域テーブル12の既予約帯域に必要予約帯域を加算更新し、制御部30に予約可能OKを送る。制御部30はその予約可能OKを帯域予約要求元に送信すると共に、帯域予約要求RQをネットワークの全エッジノードに送信する。この帯域予約要求RQを受信した各エッジノードは上述の帯域予約要求RQを受信した場合と同様の処理を行う。
【0020】
図4は簡単のため4つのエッジノードND1〜ND4を有するDiffservネットワークにおいて、エッジノードND4にユーザ装置U4から新規帯域要求があった場合の信号の流れを模式的に示し、図5はその帯域要求に対するエッジノードND4の処理手順を示す。
ユーザ装置U4はEFクラスもしくは保証クラスのサービスによる帯域予約の要求パケットRQ(即ち、前述した帯域予約要求RQ)をエッジノードND4に送る。この帯域予約要求パケットRQはヘッダHと、要求帯域情報BWと宛先情報FWを含んでいる。要求帯域情報BWはユーザが要求する帯域であり、宛先情報FWはユーザが宛先として使用するエッジノードを指定する情報である。ユーザが、宛先を限定しない場合、又はサービスとして指定できない場合は、宛先情報FWはブランクにしておくか、全てのエッジノードを指定する情報を書き込んでおく。1つ以上の宛先を指定する場合は、その宛先情報を書き込んでおく。
ステップS1:エッジノードND4はユーザからの帯域予約要求(及び宛先指定要求)が書き込まれた帯域予約要求RQを受信する。
ステップS2:要求された帯域(及び指定された宛先)について各リンクの残余帯域を計算し、それに基づいて予約可能か否かの予約受付判定を行う。例えば、宛先指定がない場合、エッジノードND4から全てのエッジノードND1, ND2, ND3への最短経路P41, P42, P43上の全てのリンクL41, L43, L12の残余帯域が要求帯域の予約に必要な帯域(以下必要予約帯域と呼ぶ)より大であれば要求帯域の予約を可と判定し、1つのリンクでも残余帯域が必要予約帯域より小さければ、予約不可と判定する。
ステップS3:判定結果が予約不可であれば、不可を表す判定結果NGをユーザ装置U4に送信する。
ステップS4:判定結果が予約可能であれば、エッジノードND4の入力トラヒックテーブル11(図2)に予約帯域を加算更新し、リンク帯域テーブル12の対応するリンクの既予約帯域に要求帯域を加算し、ネットワークの他の全てのエッジノードND1, ND2, ND3に要求帯域(及び指定宛先)を含む帯域予約要求RQを送信すると共に、ユーザ装置U4に予約可能を表す判定結果OK(以下、予約可能OKと呼ぶ)を送信する。
【0021】
なお、前述のように宛先を指定しない場合は、エッジノードND4から他のエッジノードND1, ND2, ND3への全ての経路がユーザU4により使用される可能性があるので、これら全ての経路に対し帯域予約を行うが、その場合、帯域予約要求RQに宛先情報FWのスロットを設けなくてもよい。即ち、宛先情報FWのスロットがないことが他の全てのエッジノードを宛先に指定していることを意味している。図4及び5の例では、エッジノードNDjに接続されたユーザ装置Ujから帯域予約要求RQを受信した場合を説明したが、エッジノードNDjが他のエッジノードNDiからエッジノードNDjが送出したもの以外の帯域予約要求RQを受信した場合も同様に処理を行う。
【0022】
以下に、図5の帯域予約受付判定処理の2つの実施例を説明する。
第1実施例
第1実施例では、例えばエッジノードND4に入力するトラヒックに対しEFクラス又は保証クラスによる帯域x[Mb/s]の新規帯域予約を行う場合、宛先が指定されていなければ図6に示すように宛先として、選択可能な各エッジノードND1, ND2, ND3への最短経路P41, P42, P43に対し、それぞれ同じ帯域x[Mb/s]の予約を行うことにより、Diffservネットワーク全体のトラヒックの管理を容易にしている。
例えば、図7に示すように、エッジノードND1, ND2, ND3, ND4への入力トラヒックに対し、それぞれ帯域x1, x2, x3, x4が既に予約されているものとした場合、エッジノードND4への入力トラヒックに対し新規予約可能な帯域y[Mb/s]を求める方法を以下に説明する。ただし、2つのエッジノードを結ぶリンクは双方向に対しそれぞれ別々に設けられているものとする。例えば、エッジノードND1とND2間では、ND1からND2へのリンクL12と、ND2からND1へのリンクL21が設けられており、それぞれ予め決めた最大収容帯域を有している。図6で説明したのと同様に、エッジノードND1への入力トラヒックに対する予約帯域をx1[Mb/s]とすると、各宛先エッジノードND2, ND3, ND4への経路に対しそれぞれ帯域x1[Mb/s]が予約されている。各エッジノードND2, ND3, ND4の入力トラヒックについてもそれぞれ同様に予約帯域x2, x3, x4に基づいてそれぞれの図示してない経路に帯域x2, x3, x4が既に予約されているものとする。
【0023】
エッジノードND4の入力トラヒックに対する帯域yの新規予約を行う場合に、エッジノードND1, ND2, ND3, ND4により各リンクについて既に予約されている帯域を調べ、その結果からエッジノードND4の入力トラヒックに対する新規の帯域予約が可能であるか否かを判定する。
そのため、まず、エッジノードND1の入力トラヒックに対する帯域x1の予約状態を、図8に異なる3つの宛先エッジノードND2, ND3, ND4への太線で示す経路に対し異なる階層で示す。これらの経路は、最短経路法により決まっているものとする。最下層は、これら3つのエッジノードND2, ND3, ND4を宛先とする3つの経路により各リンクに対し予約された帯域の合計を示している。
【0024】
最上階層にはエッジノードND2を宛先とする太線で示す経路とその経路上のリンクL12が示されており、そのリンクL12に帯域x1[Mb/s]が予約されている。2番目の層にはエッジノードND3を宛先とする太線で示す経路とその経路上のリンクL12, L23が示されている。これらリンクL12, L23にはそれぞれ帯域x1[Mb/s]が予約されている。上から3番目の層にはエッジノードND4を宛先とする経路とそれに沿ったリンクL14が示されており、このリンクL14にも帯域x1[Mb/s]が予約されている。最下層はこれら第1〜第3層を1つに重ね合わせ、各対応するリンクの予約帯域の累積加算値を示している。この例では、リンクL12に対する合計既予約帯域は2x1[Mb/s]であり、その他のリンクL23, L14へはそれぞれ帯域x1[Mb/s]が予約されていることを示している。
図に示してないが、エッジノードND2, ND3及びND4への入力トラヒックに対する予約帯域x2, x3, x4もそれぞれ図8と同様にして求められており、それぞれのエッジノードND2, ND3, ND4の入力トラヒックに対する予約帯域x2, x3, x4に応じて、それぞれのリンク毎に帯域予約が既予約帯域としてリンク帯域テーブル12(図2)に累積加算して書き込まれている。あるいは図3Bに示すように各リンクLij(i≠j)の最大収容帯域からそのリンクに対するそれぞれのエッジノードND1, ND2, ND3, ND4による既予約帯域を残余帯域算出部15Aにより減算した結果である、そのリンクLijに対する残余帯域をリンクに対応してテーブル12に書き込んでおいてもよい。
【0025】
このようにしてリンク帯域テーブル12には各リンクの最新の既予約帯域(又は残余帯域)が計算されており、エッジノードND4の入力トラヒックに対する要求帯域yの新規予約が可能であるか否か判定できる。
図9は、全エッジノード数をNとし、エッジノードNDjにおいてユーザ装置Uj又は他のエッジノードから受信された帯域予約要求RQに応答して帯域管理装置100が実行する処理を示す。
ステップS1:帯域予約要求RQが受信されたか判定する。
ステップS2:帯域予約要求RQが受信されると、指定宛先エッジノードへの各最短経路の全てのリンクを最短経路テーブル14Tから検索し、検索された各リンクに対応する既予約帯域と最大収容帯域をリンク帯域テーブル12中の対応するリンク番号から読み出し、最大収容帯域から既予約帯域を減算して各リンクの残余帯域を求める。リンク帯域テーブル12に図3Bで示したように残余帯域を記録しておく場合には、その残余帯域を直接読み出せばよい。
ステップS3:帯域予約要求RQの要求帯域と宛先エッジノードによる各リンクの必要予約帯域が残余帯域以下であるか判定する。
ステップS4:全てのリンクの必要予約帯域が残余帯域以下でなければ、予約不可NGを帯域予約要求RQの要求元に送り、ステップS1に戻る。
ステップS5:全てのリンクの必要予約帯域が残余帯域以下であれば、入力トラヒックテーブル11に要求元エッジノードと宛先エッジノードの組に対応して要求帯域を加算する。
ステップS6: ステップS2で検索した各最短経路の全てのリンクに対し、リンク帯域テーブル12の既予約帯域に必要予約帯域を加算することにより、既予約帯域を更新する。リンク帯域テーブル12に残余帯域を記録する場合は、必要予約帯域で残余帯域を減算して更新する。
ステップS7:帯域予約の要求元に予約受付可OKを送信し、他の全てのエッジノードに帯域予約要求RQを送信し、ステップS1に戻る。予約不可の場合のみNGを要求元に送り、予約可の場合にはOKを送らないようにシステムを構成してもよい。
【0026】
上述において、各リンクの必要予約帯域とは、そのリンクを通る全ての最短経路に対する要求帯域の総和であり、第1実施例によれば、図8で説明したように、要求帯域x1の場合、リンクL12に対する必要予約帯域は2x1となる。
図9のステップS2〜S7による帯域予約要求RQに対する処理は、指定された宛先への全最短経路のリンクを全て検索し、それら全てのリンクの残余帯域を計算し、必要予約帯域が全ての残余帯域以下であるかを判定した場合を示したが、検索したリンクごとに残余帯域を求め、必要予約帯域と比較してもよい。その場合の処理手順を図10に示す。
ステップS1:帯域予約要求RQが受信されたか判定する。
ステップS2:受信されたRQの宛先の1つを選び、その最短経路の1つのリンクを検索し、そのリンクの既予約帯域と最大収容帯域をテーブル12から読み出す。
ステップS3:そのリンクの既予約帯域と最大収容帯域から残余帯域を求める。
ステップS4:必要予約帯域が残余帯域以下か判定する。
ステップS5:以下でないならば、帯域予約の要求元に予約受付不可NGを送る。
ステップS6:以下であれば、その経路の全てのリンクについてステップS4の判定処理が修了したか判定し、終了してなければ次のリンクを選択してステップS3に戻る。
ステップS7:終了していれば、全ての宛先への最短経路について処理を終了しているか判定し、終了してなければ次の宛先への最短経路を選択してステップS2に戻る。
ステップS8:全ての最短経路について処理が終了していれば、テーブル11の要求元エッジノードに要求帯域を加算更新する。
ステップS9:ステップS2で検索された各最短経路のリンクに対応するテーブル12のリンクの既予約帯域に要求帯域を加算する。
ステップS10:要求元に予約受付かOKを送り、他の全てのエッジノードに帯域予約要求RQを送る。
【0027】
図10の処理手順によれば、要求帯域より大きい残余帯域のリンクが1つでも見つかった場合、直ちに予約受付不可NGと判定し、残りのリンクについて判定を行わないので、処理量が少なくてすむ利点がある。
このように、この第1実施例では帯域予約要求RQがあった場合に、その要求帯域を全ての宛先エッジノードへの最短経路に予約することにより、無数に存在するトラヒックのフローパターンを一つに限定し、計算量をきわめて少なくすることができ、エッジノードNDjから要求帯域のトラヒックが入力可能であるかを近似的に知ることができる。このアルゴリズムでは、入力x[Mb/s]に対して全エッジノードにx[Mb/s]ずつ転送されるものとしているために、実際の場合よりも安全側に近似される。
【0028】
第2実施例
前述の第1実施例では、エッジノードNDjへの新規の要求帯域xに対し、そのエッジノードNDjから他の全てのエッジノードを宛先とする最短経路にそれぞれ要求帯域xを予約する処理を説明したが、それによれば、図6及び7の説明で明らかなように、同じ帯域要求xに基づいて、同じリンク(例えば図8におけるリンクL12)を通る異なる複数の経路(例えばエッジノードND2を宛先とする経路とエッジノードND3を宛先とする経路)により同一リンクに対し複数回重複して帯域予約を行ってしまうため、リンクの利用効率の点では好ましくない。第2実施例では、このような同一帯域要求による同一リンクに対する重複予約が生じない要求帯域の予約処理を行う。
図11は第2実施例による要求帯域予約処理を模式的に示す。エッジノードND4への新規要求帯域x[Mb/s]に対し、他の全てのエッジノードを宛先とする最短経路は、図6の例と同様に予め決まっているものとする。図11においては、エッジノードND4から宛先エッジノードND1とND2への経路に要求帯域xを予約した場合、エッジノードND4からND2への経路のリンクL41, L12のうち、リンクL41はエッジノードND1への経路上のリンクL41と重なるので、いずれか一方の経路においてそのリンクL41に帯域予約を行った場合、他方の経路上でそのリンクL41に同一帯域要求に基づく重複予約は行わない。従って、エッジノードND4の入力トラヒックに対するx[Mb/s]の新規帯域要求に対し、図10に示すようにエッジノードND4-ND1間のリンクL41は帯域xのみが予約される。
【0029】
図12は第2実施例の帯域予約受付判定処理方法に従ってエッジノードND1, ND2, ND3, ND4がそれぞれ帯域x1, x2, x3, x4の予約を行った場合のそれぞれのリンクに対する帯域予約を4つの層で別々に示す。図12の例では、たとえばリンクL12の既予約帯域はx1[Mb/s]のみであり、リンクL21の既予約帯域はx2+x3[Mb/s]であり、リンクL23の既予約帯域はx1+x2[Mb/s]である。
図13はエッジノードNDjにおけるユーザ装置Uj又は他のエッジノードNDiからの帯域予約要求RQに対する第2実施例による処理手順を示す。
ステップS1で帯域予約要求RQが受信されると、図9の場合と同様にステップS2〜S7により、帯域予約要求に対する予約可否判定と、予約可の場合の既予約帯域更新処理を行うが、異なる点は、この実施礼においては同一帯域予約要求に基づく各リンクに対する帯域の予約は要求帯域に制限し、従って、図13のステップS3では、必要予約帯域として要求帯域を使用し、これが残余帯域以下であるか判定する。また、図9のステップS6で、同一リンクに対し、重複しないように要求帯域を加算する。以下に図9のステップS6に対応する処理の手順の一例を示す。
ステップS6−1:指定された宛先への経路の1つPjiを選択する。
ステップS6−2:経路Pji上の1つのリンクを選択する。
ステップS6−3:選択したリンクに予約済みフラグが立っているか判定し、たっていればステップS6−5に移る。
ステップSS4:フラグが立っていなければ、そのリンクの既予約帯域に要求帯域を加算し、そのリンクにフラグを立てる。
ステップS6−5:経路Pjiの全てのリンクについて処理が終了したか判定し、終了してなければ、次のリンクを選択し、ステップS6−2に戻る。
ステップS6−6:選択した経路の全てのリンクについて処理が終了していれば、全ての経路について処理が終了したか判定し、終了してなければ次の経路を選択してステップS6−1に戻る。
ステップS6−7:全ての経路について処理が終了していれば、フラグをリセットする。
【0030】
図10のステップS9に図13の処理ステップS6−1〜S6−7を適用して重複しない帯域予約を行ってもよい。ただし、ステップS4の判定は必要予約帯域として要求帯域を使用する。
このように、この第2実施例では、要求帯域をリンクに予約する前に、そのリンクがすでに同じ要求に対して予約されているかを判定し、予約済みなら追加の予約を行わないので重複予約を避けることができ、リンクの利用効率を高めることができる。
上述の第1及び第2実施例ではエッジノードNDjに対するユーザからの帯域要求情報BWに伴った宛先情報FWが、特定の宛先エッジノードを指定しない場合、即ち全エッジノードを指定する場合について説明したが、1つ又は複数の特定のエッジノードNDiが指定された場合は、図9又は13のステップS3において、エッジノードNDjから指定宛先エッジノードNDiまでの経路Pjiについてのみそれらの経路上のどのリンクの残余帯域よりも必要予約帯域が小さいかを判定し、小さければ図9のステップS6又は図13のステップS6-4でそれらの経路上のリンクに対して要求帯域を予約すればよい。
【0031】
図9、10又は13の処理はコンピュータで実行するプログラムとして図2における記憶装置30に格納しておき、そのプログラムを読み出して制御部30により実行してもよい。その場合、最短経路計算部14及び入力可能帯域計算装置15による処理は、そのプログラムを実行することによって実行される。
また、上述の第1及び第2実施例の説明では、帯域管理装置100は各エッジノードに設ける場合を示したが、ネットワーク上の任意の位置に1つ又は複数も受け、それぞれのエッジノードからの帯域予約要求RQを受信して帯域予約の可否を判定し、その判定結果をエッジノードに送信てもよい。
更に、上述の第1及び第2実施例の説明では、リンク帯域テーブル12には既予約帯域を記録する場合を示したが、既予約帯域の代わりに残余帯域を記録し、各リンクに対し新規の帯域予約を行うごとにリンク帯域テーブル12の対応する残余帯域から必要予約帯域を減算することにより、残余帯域を更新してもよい。即ち、図9、13のステップS6及び図10のステップS9ではリンクの最大収容帯域を残余帯域の初期値とし、帯域予約要求に対し予約可と判定されるごとにそのリンクの残余帯域から必要予約帯域を減算して残余帯域を更新する。当然、図9、10及び13の各ステップS2では単に検索したリンクに対応する残余帯域をリンク帯域テーブル12から読み出すだけでよい。
【0032】
図14Aはこの発明をシミュレーションにより評価するためのネットワークの例を示し、そのネットワークにおいて第1及び第2実施例の図9及び11に示す処理手順により帯域要求受付可能となる要求帯域の最大値を、各エッジノードによる予約帯域(最大入力トラヒックとみなす)xの関数として表すグラフを図15及び16に示す。
図14Aのネットワークは、全ノード数10(ND1〜ND10)からなるネットワークで、エッジノード数7(ND1〜ND7)、コアノード数3(ND1, ND2, ND3)からなる。また、図14Aのネットワーク例におけるリンクの最大収容帯域は図14Bの表に示してあるリンクを除いては全て50[Mb/s]とし、各リンクのコストは図14A中のリンクに付してある数値であり、双方向とも同じとした。また、エッジノードND5以外のエッジノードからの入力帯域は簡単のために、全てx[Mb/s]とし、エッジノードND5への入力可能な帯域y[Mb/s]を第1実施例による図9の処理手順で求めた結果を図15に示し、第2実施例による図13の処理手順で求めた結果を図16に示す。
【0033】
図15及び16から分かるように、受付可能最大要求帯域yはいずれもx=5Mb/s付近まではxの値に無関係に一定の値50Mb/sとなり、x=5Mb/sを超えるとxが大きくなるにつれて受付可能最大要求帯域yの値は小さくなる。また、図16の重複予約を行わない処理手順によればリンクの利用効率が高くなるため、例えばエッジノードへの入力帯域xが20Mb/sで比較すれば明らかなように、エッジノードによる予約帯域xに対し、第2実施例のほうが受付可能最大要求帯域yの値が大きい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、提案したアルゴリズムを用いると、x[Mb/s]のデータグラムが入力されるエッジノード数Nにかかわらず1通りのパターンで済み、新規データグラムの入力可能帯域を少ない演算量で容易に推定することができる。本発明のアルゴリズムを用いることにより、小規模なネットワークにおいても格段に計算量を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のDiffservネットワークの構成例を示す図。
【図2】各エッジノードに設けられるこの発明による帯域管理装置100のブロック図。
【図3】A1は入力トラヒックテーブルの例を示す図、A2は入力トラヒックテーブルの例を示す図、Bはリンク帯域テーブルの例を示す図、Cは最短経路テーブルの例を示す図。
【図4】この発明が適用されるDiffservネットワークの構成例を示す図。
【図5】この発明による帯域管理方法を実施する処理手順のフロー図。
【図6】第1実施例による帯域予約を説明するための図。
【図7】ネットワークにおけるエッジノード間のリンクと予約帯域を説明するための図。
【図8】図7におけるエッジノードND1への帯域要求に対する各リンクへの予約を説明するための図。
【図9】第1実施例による帯域予約受付判定処理手順のフロー図。
【図10】図9におけるステップS6〜S11の変形例を示すフロー図。
【図11】第2実施例による帯域予約を説明するための図。
【図12】第2実施例による全てのエッジノードによる帯域予約を説明するための図。
【図13】第2実施例による帯域予約受付判定処理手順のフロー図。
【図14】Aは第1及び第2実施例の評価シミュレーションを行うために使用したネットワーク構成を示す図、BはAのネットワークにおけるいくつかのリンクの最大収容帯域を示す表。
【図15】図9の処理手順により帯域要求受付可能となる要求帯域の最大値を示すグラフ。
【図16】図13の処理手順により帯域要求受付可能となる要求帯域の最大値を示すグラフ。
Claims (13)
- 他のネットワーク又はユーザに接続された2以上のエッジノードを含む複数のノードがリンクで接続されて構成され、ユーザからのパケットが入力された入力エッジノードと宛て先エッジノード間の経路が最短経路法で選択されるコネクションレス型パケットネットワークにおいて、それぞれのエッジノードによる予約帯域を管理して、複数の宛先エッジノードへの最低通信帯域を保証するネットワークに設けられた帯域管理装置であり、
各リンクの残余帯域を記録するリンク帯域テーブルと、
要求帯域を表す要求帯域情報と複数の宛先エッジノードを表す宛先情報を含む、受信した帯域予約要求に対し、入力可能帯域を算出する入力可能帯域算出装置とを含み、
上記入力可能帯域算出装置は、上記入力エッジノードから複数の指定された各宛先エッジノードへの最短経路上の全リンクのうち少なくとも1つのリンクの残余帯域が上記要求帯域に基づく必要予約帯域より小であれば、上記要求帯域に対し、帯域予約不可と判定し、そうでなければ帯域予約可と判定する残余帯域算出部と、帯域予約可であれば上記必要予約帯域により上記複数の指定された各宛先エッジノードへの最短経路上の各リンクに対応する上記リンク帯域テーブルの残余帯域を減算更新する帯域予約部を含み、
上記帯域予約部は、各リンクに対する同一エッジノードによる同一要求の帯域予約を1回に制限して上記残余帯域を更新する手段を含み、上記必要予約帯域は上記要求帯域であることを特徴とする帯域管理装置。 - 他のネットワーク又はユーザに接続された2つ以上のエッジノードを含む複数のノードがリンクで接続されて構成され、ユーザからのパケットが入力された入力エッジノードと宛て先エッジノード間の経路が最短経路法で選択されるコネクションレス型バケットネットワークにおいて、それぞれのエッジノードによる予約帯域を管理して、複数の宛先エッジノードへの最低通信帯域を保証するネットワークに設けられた帯域管理装置であり、
各リンクの最大収容帯域及び既予約帯域を記録するリンク帯域テーブルと、
要求帯域を表す要求帯域情報と複数の宛先エッジノードを表す宛先情報を含む、受信した帯域予約要求に対し、入力可能帯域を算出する入力可能帯域算出装置とを含み、
上記入力可能帯域算出装置は、上記リンク帯域テーブルの既予約帯域と最大収容帯域から上記帯域予約要求の複数の指定された各宛先エッジノードへの最短経路上の各リンクの残余帯域を算出し、少なくとも1つのリンクの残余帯域が上記帯域予約要求に基づく必要予約帯域より小であれば、上記要求帯域に対し帯域予約不可と判定し、そうでなければ帯域予約可と判定する残余帯域算出部と、帯域予約可であれば上記必要予約帯域により上記複数の指定された各宛先エッジノードへの最短経路上の各リンクに対応する既予約帯域を加算更新する帯域予約部とを含み、
上記帯域予約部は、各リンクに対する同一エッジノードによる同一要求の帯域予約を1回に制限して上記既予約帯域を更新する手段を含み、上記必要予約帯域は上記要求帯域であることを特徴とする帯域管理装置。 - 請求項1又は2に記載の帯域管理装置は、更に、帯域予約可と判定されると上記帯域予約要求を他の全ての上記エッジノードに送信する手段を含むことを特徴とする帯域管理装置。
- 請求項1又は2に記載の帯域管理装置において、上記入力可能帯域算出装置は上記入力エッジノードからその入力エッジノード以外の全ての宛先エッジノードへのそれぞれの最短経路について入力可能帯域の算出をすることを特徴とする帯域管理装置。
- 請求項1記載の帯域管理装置において実施される、各リンクとその残余帯域を記録するリンク帯域テーブルを参照し、受信された帯域予約要求に対し予約の可否を判定する帯域管理方法であり、
(a) 要求帯域と宛先を含む受信した帯域予約要求に応答し、上記複数の指定された各宛先エッジノードへの最短経路の各リンクに対する残余帯域を上記リンク帯域テーブルから読み出すステップと、
(b)上記複数の指定された各宛先エッジノードまでの最短経路上のどのリンクの残余帯域も上記要求帯域に基づく必要予約帯域以上であるか否かにより上記要求帯域に対する予約受付可能か否かを判定するステップと、
(c) 上記ステップ(b) で上記必要予約帯域以上と判定されると、上記複数の指定された各宛先エッジノードまでの上記最短経路上の全てのリンクに対応して上記リンク帯域テーブルの残余帯域を上記必要予約帯域により減算更新するステップとを含み、
(d) 上記ステップ(c) における同一の上記帯域要求に基づく上記複数の宛先エッジノードへの最短経路上のリンクに対する全エッジノードのそれぞれによる残余帯域更新は、1回以下に制限されており、上記必要予約帯域は上記要求帯域であることを特徴とする帯域管理方法。 - 請求項2に記載の帯域管理装置において実施される、各リンクとその残余帯域を記録するリンク帯域テーブルを参照し、受信された帯域予約要求に対し予約の可否を判定する帯域管理方法であり、
(a) 要求帯域と宛先を含む受信した帯域予約要求に応答し、上記複数の指定された各宛先エッジノードへの最短経路の各リンクに対する既予約帯域を上記リンク帯域テーブルから読み出し、残余帯域を算出するステップと、
(b) 上記複数の指定された各宛先エッジノードまでの最短経路上のどのリンクの残余帯域も上記要求帯域に基づく必要予約帯域以上であるか否かにより上記要求帯域に対する予約受付可能か否かを判定するステップと、
(c) 上記ステップ(b) で上記必要予約帯域以上と判定されると、上記複数の指定された各宛先エッジノードまでの上記最短経路上の全てのリンクに対応して上記リンク帯域テーブルの既予約帯域を上記必要予約帯域により加算更新するステップとを含み、
(d) 上記ステップ(c) における同一の上記帯域要求に基づく上記宛先エッジノードへの最短経路上のリンクに対する全エッジノードのそれぞれによる既予約帯域の更新は、1回以下に制限されており、上記必要予約帯域は上記要求帯域であることを特徴とする帯域管理方法。 - 請求項5又は6に記載の方法は更に、
(e) 上記ステップ(c) で帯域予約可と判定された場合、上記帯域予約要求を他の全ての上記エッジノードに送信するステップ、
を含むことを特徴とする帯域管理方法。 - 請求項5又は6に記載の方法において、上記入力エッジノードからその入力エッジノード以外の全ての宛先エッジノードへのそれぞれの最短経路について入力可能帯域の算出をすることを特徴とする帯域管理方法。
- 請求項1記載の帯域管理装置において実施される、各リンクとその残余帯域を記録するリンク帯域テーブルを参照し、受信された帯域予約要求に対し予約の可否を判定する帯域管理方法をコンピュータで実施するための処理手順を表すプログラムであり、
(a) 要求帯域と宛先を含む受信した帯域予約要求に応答し、複数の指定された宛先エッジノードへの最短経路の各リンクに対する残余帯域を上記リンク帯域テーブルから読み出すステップと、
(b)上記複数の指定された各宛先エッジノードまでの最短経路上のどのリンクの残余帯域も上記要求帯域に基づく必要予約帯域以上であるか否かにより上記要求帯域に対する予約受付可能か否かを判定するステップと、
(c) 上記ステップ(b) で上記必要予約帯域以上と判定されると、上記複数の指定された各宛先エッジノードまでの上記最短経路上の全てのリンクに対応して上記リンク帯域テーブルの残余帯域を上記必要予約帯域により減算更新するステップとを含み、
(d) 上記ステップ(c) における同一の上記帯域要求に基づく上記宛先エッジノードへの最短経路上のリンクに対する全エッジノードのそれぞれによる残余帯域更新は、1回以下に制限されており、上記必要予約帯域は上記要求帯域であることを特徴とするプログラム。 - 請求項2記載の帯域管理装置において実施される、各リンクとその残余帯域を記録するリンク帯域テーブルを参照し、受信された帯域予約要求に対し予約の可否を判定する帯域管理方法をコンピュータで実施するための処理手順を表すプログラムであり、
(a) 要求帯域と宛先を含む受信した帯域予約要求に応答し、複数の指定された各宛先エッジノードへの最短経路の各リンクに対する既予約帯域を上記リンク帯域テーブルから読み出し、残余帯域を算出するステップと、
(b)上記複数の指定された各宛先エッジノードまでの最短経路上のどのリンクの残余帯域も上記要求帯域に基づく必要予約帯域以上であるか否かにより上記要求帯域に対する予約受付可能か否かを判定するステップと、
(c) 上記ステップ(b) で上記必要予約帯域以上と判定されると、上記複数の指定された各宛先エッジノードまでの上記最短経路上の全てのリンクに対応して上記リンク帯域テーブルの既予約帯域を上記必要予約帯域により加算更新するステップとを含み、
(d)上記ステップ(c) における同一の上記帯域要求に基づく上記宛先エッジノードへの最短経路上のリンクに対する全エッジノードのそれぞれによる既予約帯域の更新は、1回以下に制限されており、上記必要予約帯域は上記要求帯域であることを特徴とするプログラム。 - 請求項9又は10に記載のプログラムを表す処理手順は更に、(e) 上記帯域予約要求を全ての上記エッジノードに送信するステップを含むことを特徴とするプログラム。
- 請求項9又は10に記載のプログラムを表す処理手順において、上記入力エッジノードからその入力エッジノード以外の全ての宛先エッジノードへのそれぞれの最短経路について入力可能帯域の算出をすることを特徴とするプログラム。
- 請求項9又は10記載のプログラムが記録された記録媒体。
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