JP3715276B2 - ステッピングモータの駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステッピングモータのロータ回転角度及びロータ速度を制御するためのステッピングモータの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【非特許文献】IEE Proc.-Electr.Power Appl.,Vol.142,No.1,January 1995装置の高機能化に伴いモータは低振動で広範囲に亘り回転できることが求められているが、ステッピングモータは各巻線の電流通電状態を外部より加える指令パルスの印加毎に切り替えることで回転するため、通電条件の切り替えに伴う振動の発生及び脱調が問題となっている。
振動低減のために、パルス幅変調方式(以下PWM方式と記す)のインバータを用いて巻線通電電流を滑らかに変化させるマイクロステップ駆動が振動低減策として一般的である。
更に、脱調を防ぐために、ロータ回転角度を検出する角度検出器を具備し脱調限界に於ける適正な励磁条件を選択する制御方式が提案されている。
【0003】
脱調を防ぐためには、例えば図4に示す非特許文献に記載の従来例(以下第1の従来例という。)のように、モータ印加電圧の位相角度を制御する方法、すなわち進角制御が考えられる。図に示す第1の従来例においては、検知部211は外部から与えられる指令角度θと、エンコーダ240の出力であるロータの角度検出信号θとを受けて検知信号を発生する。速度判定部214は検知部211の出力を受けて速度を判定する。位置偏差計数部215は検知部211の出力を受けて、位置偏差を算出する。制御部212は、検知部211と、速度判定器214と、位置偏差計数部215の出力を受けて、制御アルゴリズムを実行する。パルス信号発生部213は制御部212の出力を受け、パルス信号を発生する。トルク信号発生部220は、パルス信号発生部213からのパルス信号を受けて、ステッピングモータ動力部230を制御する。この第1の従来例においては、エンコーダを用いて、通常状態ではステッピングモータを開ループ制御で駆動し、パルス指令とエンコーダによるモータの実際の位置の差である位置偏差の値に応じて印加電圧の位相を変更し、脱調を回避するとともに高速回転を実現することができる。
また、この第1の従来例においては、巻線インダクタンスのためにモータ励磁電流が印加電圧に対して遅相となることを見込んで、モータ印加電圧の位相を指令位置よりも進める操作、すなわち進角制御を行い安定な制御系を簡単な構成で実現している。
進角制御を施された印加電圧の位相、すなわち進角値は、位置偏差とモータ回転数を入力値として決定しているが、複数の進角値について、モータ回転数と発生トルクとの関係を実験で求めて決定しており、モータの仕様変化や負荷トルクの変化を吸収する要素は明記されていない。このため、モータ仕様毎に適正条件を測定する必要がある。
【0004】
同期電動機の一種であるステッピングモータは、電圧方程式から適正な進角値γを(1)式で決定することができる。
【0005】
【数1】
Figure 0003715276
ここに、γは進角値、ωreはモータの回転角(電気角)周波数(電流基本周波数)、Lはモータ巻線インダクタンス、Rはモータ巻線抵抗、Zはモータ巻線インピーダンス、iはモータ巻線電流のq軸成分、Vはモータ印加電圧、Eemfは速度起電力である。
以下(1)式の導出過程を示し、進角制御の有意性を記述する。
モータ印加電圧の大きさをVとし、そのd軸及びq軸成分をv及びvとする。また、モータ巻線電流の大きさをIとして、そのd軸及びq軸成分をi及びiとすると、(2)、(3)式の関係が成り立つ。
【0006】
【数2】
Figure 0003715276
【0007】
【数3】
Figure 0003715276
、vに関して、モータの電圧方程式は(4)式の通りとなる。
【0008】
【数4】
Figure 0003715276
ここに、pは微分演算子、Lは巻線インダクタンスのd軸成分、Lは巻線インダクタンスのq軸成分、Rは巻線抵抗、ωreはモータの回転角周波数、Φはモータ磁束を表わす。
ここで、高速回転に於ける定常状態を考え、pL=pL=0、R≪ωreLと置いて(4)式を近似すると、(5)、(6)式が得られる。
【0009】
【数5】
Figure 0003715276
【0010】
【数6】
Figure 0003715276
(5)、(6)式を(2)、(3)式に代入して、(7)式を得る。
【0011】
【数7】
Figure 0003715276
(7)式に於いて、通常電源電圧Vは一定であるからモータの最大印加電圧は通常はV以下となる。なお、ωreΦは速度起電力Eemfである。
(7)式に於いて、ωreΦ>Vの場合についてのモータ内部電圧の関係を図6に示す。図6に於いて、モータ印加電圧Vは、d軸方向のリアクタンス降下ωreであるベクトルACと、q軸方向のリアクタンス降下ωreであるベクトルCBと、q軸方向の速度起電力の逆方向分−ωreΦ=−EemfであるベクトルOAとの、合成ベクトルOBとなる。円Pは半径がVの円を示す。図6は、モータ印加電圧の位相を制御することで、速度起電力Eemfが電源電圧Vを超える回転数まで制御できることを示すものである。
【0012】
(1)式において、高速回転に於ける定常状態を考え、pL=pL=0と置いて(4)式を近似すると(8)式が得られる。
【0013】
【数8】
Figure 0003715276
(8)式からq軸電流iを求めると(9)式を得る。
【0014】
【数9】
Figure 0003715276
ここに、
【0015】
【数10】
Figure 0003715276
【0016】
【数11】
Figure 0003715276
【0017】
【数12】
Figure 0003715276
【0018】
【数13】
Figure 0003715276
【0019】
【数14】
Figure 0003715276
であるとする。
モータ発生トルクTはiに比例するものとして、比例定数をktと置けば、
【数15】
Figure 0003715276
よって、進角値γを表す(16)式、すなわち先の(1)式が得られる。
【0020】
【数16】
Figure 0003715276
ここで、モータ巻線抵抗R、モータ巻線インダクタンスLは既知の値とすることができるから、q軸電流iとモータの回転角周波数ωreとから、進角値γを決定することができる。
(1)式に従って進角値γを与えることにより、ステッピングモータは任意の回転数で負荷トルクに平衡した状態を維持することができる。即ち進角値γを制御することによってステッピングモータを脱調することなく、高速域まで回転制御可能となる。
図5は、第2の従来例のステッピングモータの駆動装置を示すブロック図である。図に示されるように、演算器19は角度指令入力端子10に加えられる指令角度θと、ステッピングモータ80のロータ軸に接続されたエンコーダ90の信号を角度演算器91によってロータの回転角度に変換した角度検出信号θとから(1)式を用いて進角度γを演算する。電流検出器55、56はモータ巻線電流iαf、iβfを検出する。座標変換器61は、モータ巻線電流iαf、iβfを、回転座標系の電流値idf、iqfに変換する。また、加算器51は、d軸電流指令入力端子31に加えられるd軸指令電流値i と回転座標系電流値idfとの差分すなわち電流偏差を求める。同様に、加算器52はq軸電流指令入力端子32に加えられるq軸指令電流値i と回転座標系電流値iqfとの差分すなわち電流偏差を求める。電流制御器53、54はそれぞれ加算器51、52の出力すなわち電流偏差を増幅する。座標変換器62は、演算器19と、電流制御器53、54の出力を受けて、回転座標系から固定座標系へ変換する。また、PWMインバータ70は座標変換器62の出力を受け、ステッピングモータ80に対して所定の電圧を印加し、ステッピングモータ80を回転させる。
このように、図5に示す第2の従来例においては、演算器19によって(1)式を用いた進角制御を行うことが可能であるが、負荷トルクの変化に応じて進角値γを制御するので、負荷トルク又は負荷トルク発生に要するq軸電流i、すなわち負荷トルク電流を検出する必要があり、進角値導出演算も複雑になりコストが高くなるという問題がある。特にマイクロコンピュータを用いたシステムでは進角値導出に長時間を要するという問題がある。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、進角制御を行う第1の従来例に於いては、ステッピングモータの定数変更に対応するために事前にモータ特性を調査する必要がある。また、第2の従来例に於いては、(1)式におけるq軸電流iである負荷トルク電流の変化に応じて進角値γを制御するため、該負荷トルク電流を検出する必要があり、システム構成も複雑になりコストが高くなるという問題があった。
本発明は、上記問題を解決して、事前にモータ特性を調査把握する必要がなく、また負荷トルク電流を検出する必要がなく、システム構成が簡単で、安価で、かつ高速回転域までの制御を安定に実現することが可能な、ステッピングモータの駆動装置を提供することを目的としする。
【0022】
【問題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のステッピングモータの駆動装置は、ロータ回転角度に対してモータ印加電圧の位相を制御するステッピングモータの駆動装置において、外部から得る指令角度と上記ロータ回転角度との差である位置偏差を計算し、上記位置偏差を所定値と比較し、上記位置偏差が上記所定値以下の場合には、上記指令角度を出力し、上記位置偏差が上記所定値を超えた場合には、上記ロータ回転角度に、固定値と、モータの回転角周波数に所定の係数を乗じた値と、上記位置偏差に上記回転角周波数を乗算して得た値に係数を乗じた値とを加算した値を出力する進角制御手段を含んでなり、上記進角制御手段の出力によって上記モータ印加電圧の位相を制御することを特徴とする。
【0023】
この場合、上記回転角周波数として、角度演算手段によって検出した上記ロータ回転角度を表す角度検出信号を微分した値を用いる。
【0024】
あるいは、上記回転角周波数として、上記指令角度を微分した値を用いる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図7(a)は、(1)式で表されるモータの回転角周波数ωreと進角値γとの関係を示すグラフである。図において、a−1は(1)式第1項と第2項の値の合計を、a−2は(1)式第1項の値を、a−3は(1)式第2項の値をそれぞれ示す。
図に示すように、(1)式の第1項は、モータのインピーダンスに係る位相角であり、モータの回転角周波数ωreの増加とともに90°に漸近する。また(1)式の第2項は、モータの回転角周波数ωre及びq軸電流(負荷トルク電流)iの増減とともに変化する。
一方、周知の通り、モータの励磁電流を一定とした場合の発生トルクTは(17)式で近似できる。
【0026】
【数17】
Figure 0003715276
但し、Tは最大静止トルク、δは負荷角を示し、基準をd軸にとる場合にはδは指令角度とロータ回転角度の差である位置偏差に相当する。
回転角周波数ωreが比較的小さく、位置偏差も小さい場合には、モータトルクは(17)式に従って発生されると考えてよい。従って、位置偏差δが所定値以下の場合には、進角制御は行わず、モータ印加電圧の位相として、指令角度をそのまま用いる。所定値としては、例えば90°を用いる。
位置偏差δが所定値を超えた場合には、(1)式第1項の値は、一定値に漸近するので、第1項の値として一定の値である固定値を用いる。この固定値としては、三角関数の特性から、90°またはその近傍の値を用いることが望ましい。図7(b)は、このようにして近似した(1)式第1項の値とモータの回転角周波数ωreとの関係を示したグラフである。図において、b−1は(1)式第1項の厳密値を、b−2は(1)式第1項を指令角度で代替した値を、b−3は(1)式第1項を指令角度で代替する範囲を、b−4は(1)式第1項を固定値で近似する範囲をそれぞれ示す。
また、(1)式第2項は、第1次近似としては、モータの回転角周波数ωreの1次式で近似することができ、回転角周波数ωreに適当な係数を乗じた値を第2項の値として用いることが実用上可能であり、この値を速度補償値と呼ぶ。
更に、図7(a)に示すように、(1)式の第2項は、回転角周波数ωre及びq軸電流(負荷トルク電流)iの増減とともに変化し、変化の勾配はωre及びq軸電流(負荷トルク電流)iの増加とともの急激に増加する。一方、発生トルクTと位置偏差δの関係は(17)式に示すとおりであり、δ≦90度に於いては、トルクの変化と負荷角(位置偏差δ)とは同符号で変化し、位置偏差δは発生トルクの逆正弦関数で表すことができる。そこで、(1)式の第2項の値の、回転角周波数ωre及びq軸電流(負荷トルク電流)iによる変化を反映させるために、位置偏差δと回転角周波数ωreとを乗じて得た値に適当な係数を乗じた値を、上記の第1次近似で与えられる値に加算することによって、更に負荷変動に対応した進角値の補正が可能となる。このようにして得た補正値を偏差補償値と呼ぶ。
図7(c)は、このようにして近似した(1)式第2項の値とモータの回転角周波数ωreとの関係を示したグラフである。図において、c−1は(1)式第2項の厳密値を、c−2は速度補償値と偏差補償値との合計値を、c−3は偏差補償値を、c−4は速度補償値をそれぞれ示す。
図1は、本発明に係るステッピングモータの駆動装置を示すブロック図である。
図に示すステッピングモータ80は、モータ巻線へPWMインバータ70から所定の電圧を印加されて回転する。
ステッピングモータ80のα−β固定座標系における巻線電流値iαf、iβfは、電流検出器55、56で検出され、第1の座標変換器61へ送られる。
角度演算器91は、エンコーダ90からステッピングモータ80のロータ(図示しない)の位置に係る信号を受け、ロータ回転角度を表す角度検出信号θを算出する。なお、エンコーダ90と角度演算器91とによって角度演算手段が構成される。
第1の座標変換器61は、巻線電流値iαf、iβfを、d−q回転座標軸系におけるd軸巻線電流値idfと、q軸巻線電流値iqfとに変換する。
一方、d軸指令電流値i とq軸指令電流値i が、それぞれd軸指令電流入力端子31とq軸指令電流入力端子32へ加えられる。
電流制御器53は、d軸指令電流値id*とd軸巻線電流値idfとの差、即ち電流偏差を増幅し、第2の座標変換器62へ送る。
同様に、電流制御器54は、q軸指令電流値i とd軸巻線電流値idfとの差、即ち電流偏差を増幅し、第2の座標変換器62へ送る。
第2の座標変換器62は、d−q回転座標軸系における増幅されたd軸の電流偏差とq軸の電流偏差をα−β固定座標系の値に変換し、α−β固定座標系における電流制御信号としてPWMインバータ70へ送る。
PWMインバータ70は、α−β固定座標系における電流制御信号に基づいた電圧を発生して、モータ巻線へ供給する。
進角制御器(進角制御手段)20は、外部から加えられる指令角度θとロータ回転角度を表す角度検出信号θとの差に基づいて、補正指令角度θを発生する。進角制御器20の詳細については後述する。
第1の座標変換器61及び第2の座標変換器62は、進角制御器20の出力である補正指令角度θを用いて、α−β固定座標系からd−q回転座標軸系への、またはその逆の座標変換を実施する。
図2は、本発明に係るステッピングモータの駆動装置の第1の実施の形態における進角制御器20の詳細を示すブロック図である。
図において、減算器26は、指令角度θから角度検出信号θを減算して位置偏差δを算出する。
判定器24は、位置偏差δ(電気角)が90°未満であるか90°以上であるかに応じた切り替え信号を発生する。
切り替え器30は、切り替え信号に応じて、位置偏差δ(電気角)が90°未満である場合には、補正指令角度θとして指令角度θをそのまま出力するように、スイッチを指令角度θ側に接続する。
また、切り替え器30は、切り替え信号に応じて、位置偏差δ(電気角)が90°以上である場合には、進角制御を行うために本発明による補正指令角度θを出力するように、スイッチを加算器27側に接続する。
微分器23は、角度検出信号θを微分してロータの回転角周波数ωreを算出する。
速度補償器29は、回転角周波数ωreに所定の係数kωを乗じて、速度補償値を算出する。
乗算器22は、位置偏差δに回転角周波数ωreを乗算する。
偏差補償器28は、位置偏差δに回転角周波数ωreを乗算して得た値に係数kを乗じて、偏差補償値を算出する。
加算器27は、ロータ回転角度である角度検出信号θに、固定値発生器21から供給される固定値(例えば90゜)と、速度補償値と、偏差補償値とを加算して、位置偏差δ(電気角)が90°以上である場合の補正指令角度θを出力する。
判定器24の切り替え信号に応じた、モータ印加電圧の位相角制御の切り替え動作によって(1)式の第1項の近似が具現され、速度補償値と偏差補償値とによって(1)式の第2項の近似が具現される。
このような、本発明によるステッピングモータの駆動装置によれば、速度、及び負荷トルクの変化に対応して脱調することなく高速領域までモータ回転を安定して維持することができる。また、ステッピングモータの印加電圧の位相を制御するものであるから、位置、速度制御器が不要で、従来のACサーボモータに比べて調整要素が少なくなる。
【0027】
図3は、本発明に係るステッピングモータの駆動装置の第2の実施の形態における進角制御器を示すブロック図である。
第1の実施の形態においては、角度検出信号θを微分してロータの回転角周波数ωreを算出したが、第2の実施の形態においては、指令角度θを微分して回転角周波数ωreを算出する。指令角度θを微分して回転角周波数ωreを算出すること以外は第1の実施の形態と同様である。この場合も、脱調することなく高速領域までモータ回転を安定して維持することが可能な、安定した進角制御が可能となる。
【0028】
尚、本発明の実施の形態においては、回転角周波数を検出するためにエンコーダを用いているが、同等の性能を有する例えばレゾルバ等のセンサを使用してもよい。また、モータ軸に直結したセンサでなくてもよい。
また、電流検出器を用いて電流制御を行っているが、電圧駆動方式の駆動装置についても適用可能である。
また、上述の実施の形態においては、2相ステッピングモータについて詳述したが、多相ステッピングモータに於いても本発明は適用可能である。
更に、進角制御手段は、マイクロプロセッサによって実現することが可能である。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、ロータ回転角度に対してモータ印加電圧の位相を制御するステッピングモータの駆動装置において、外部から得る指令角度とロータ回転角度との差である位置偏差を計算し、位置偏差を所定値と比較し、位置偏差が所定値以下の場合には、指令角度を出力し、位置偏差が所定値を超えた場合には、ロータ回転角度に、固定値と、モータの回転角周波数に所定の係数を乗じた値と、位置偏差に回転角周波数を乗算して得た値に係数を乗じた値とを加算した値を出力する進角制御手段の出力によってモータ印加電圧の位相を制御するので、簡単な操作でステッピングモータの適正進角値を決定して印加電圧の位相を制御することができ、事前にモータ特性を調査把握する必要がなく、また負荷トルク電流を検出する必要がなく、システム構成が簡単で、安価で、かつ高速回転域までの制御を安定に実現することが可能な、ステッピングモータの駆動装置を提供することができる。
回転角周波数として、角度演算手段によって検出した角度検出信号を微分した値を用いるので、回転角周波数またはロータの回転速度を検出するための装置を別途に設ける必要はない。
また、回転角周波数として、指令角度を微分した値を用いた場合には、モータの振動等の影響を受けることが少ない、安定した制御を実現することが可能となる。
また、本発明のステッピングモータの駆動装置における演算等をコンピュータソフトウエアで処理する場合にも、処理内容を簡略化したので、高価で高機能のCPUを必要とせず安価な処理手段によって進角制御機能を実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るステッピングモータの駆動装置を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るステッピングモータの駆動装置の第1の実施の形態における進角制御器を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るステッピングモータの駆動装置の第2の実施の形態における進角制御器を示すブロック図である。
【図4】第1の従来例におけるステッピングモータの駆動装置を示すブロック図である。
【図5】第2の従来例におけるステッピングモータの駆動装置を示すブロック図である。
【図6】モータ内部の電圧の関係を説明するための図である。
【図7】回転角周波数と進角値との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10…角度指令入力端子
20…進角制御器
21…固定値発生器
22…乗算器
23…微分器
24…判定器
26…減算器
27…加算器
28…偏差補償器
29…速度補償器
30…切り替え器
31…d軸指令電流入力端子
32…q軸指令電流入力端子
51、52…加算器
53、54…電流制御器
54…電流制御器
55、56…電流検出器
61…第1の座標変換器
62…第2の座標変換器
70…PWMインバータ
80…ステッピングモータ
90…エンコーダ
91…角度演算器

Claims (3)

  1. ロータ回転角度に対してモータ印加電圧の位相を制御するステッピングモータの駆動装置において、外部から得る指令角度と上記ロータ回転角度との差である位置偏差を計算し、上記位置偏差を所定値と比較し、上記位置偏差が上記所定値以下の場合には、上記指令角度を出力し、上記位置偏差が上記所定値を超えた場合には、上記ロータ回転角度に、固定値と、モータの回転角周波数に所定の係数を乗じた値と、上記位置偏差に上記回転角周波数を乗算して得た値に係数を乗じた値とを加算した値を出力する進角制御手段を含んでなり、上記進角制御手段の出力によって上記モータ印加電圧の位相を制御することを特徴とするステッピングモータの駆動装置。
  2. 上記回転角周波数として、角度演算手段によって検出した上記ロータ回転角度を表す角度検出信号を微分した値を用いることを特徴とする請求項1に記載のステッピングモータの駆動装置。
  3. 上記回転角周波数として、上記指令角度を微分した値を用いることを特徴とする請求項1に記載のステッピングモータの駆動装置。
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