JP3713783B2 - 1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン誘導体 - Google Patents
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- 0 Cc1n[n](C)c(N=C(c(cc(cc2)NC(*)=O)c2O*)N2)c1C2=O Chemical compound Cc1n[n](C)c(N=C(c(cc(cc2)NC(*)=O)c2O*)N2)c1C2=O 0.000 description 2
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、サイクリックGMP特異的ホスホジエステラーゼ阻害作用を有する1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン骨格を有するサイクリックGMP特異的ホスホジエステラーゼ阻害剤としてはEP349239号の化合物が知られている。また、WO93/07149号では、2位のフェニル基の5位に置換基を導入することで強いサイクリックGMP特異的ホスホジエステラーゼ阻害作用を有する化合物を報告しているが、本発明で示すウレイド基を置換基として持つ化合物の記載はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、強いサイクリックGMP特異的ホスホジエステラーゼ阻害作用を有する化合物を提供し、ひいては高血圧症、狭心症、心不全、心筋梗塞、動脈硬化症、喘息、気管支炎のごとき慢性可逆閉塞性肺炎、アトピー性皮膚炎およびアレルギー性鼻炎などの治療に役立てることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、サイクリックGMP特異的ホスホジエステラーゼ阻害作用を有する化合物を鋭意検討した結果、ある種の1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン骨格を有する化合物が当該目的を満たすことを見いだし、さらにその知見に基づき本発明を完成した。
【0005】
すなわち本発明は、
【0006】
【化3】
【0007】
[化3中、R1は炭素原子数1〜4個のアルキル基を示し、Xはフェノキシ基またはR2R3N基を示す。ここでR2、R3は同一もしくは異なって水素原子または炭素原子数2〜4個のヒドロキシアルキル基を示すか、またはR2R3N基としてモルホリノ基、ピペリジノ基、ピロリジノ基、4−ヒドロキシピペリジノ基、4−カルベトキシピペリジノ基、4−カルボキシピペリジノ基、チオモルホリノ基、チアゾリノ基または4−メチルピペラジノ基を示す。]で表わされる1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン誘導体およびその塩および
【0008】
【化4】
【0009】
[化4中、R1は炭素原子数1〜4個のアルキル基を示し、Yはアミノ基またはニトロ基を示す。]で表わされる1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン誘導体およびその塩である。
【0010】
本発明において炭素原子数1〜4個のアルキル基とは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基などの直鎖状または分枝鎖状のアルキル基をいう。炭素原子数2〜4個のヒドロキシアルキル基とは、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、1,3−ジヒドロキシ−2−プロピル基などの直鎖状または分枝鎖状のモノまたはジヒドロキシアルキル基をいう。
【0011】
本発明の化合物は、例えば化5に示す製造スキームにより製造することができる。
【0012】
【化5】
【0013】
[化5中、R1、R2およびR3、は前記と同意義である。]
出発原料である化6で表わされる5−アミノ−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
【0014】
【化6】
【0015】
と
【0016】
【化7】
【0017】
[化7中、R1は前記と同意義である。]で表わされる化合物を塩基存在下反応させ、
【0018】
【化8】
【0019】
[化8中、R1は前記と同意義である。]で表わされる化合物を得る。
【0020】
ここで、塩基としてはトリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基を用いることができ、反応溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトン、クロロホルム、ジクロロメタン等の溶媒を単独または混合して用いることができる。反応温度は0℃から還流温度である。
【0021】
ついで、化8で表わされる化合物を塩基で処理することにより、
【0022】
【化9】
【0023】
[化9中、R1は前記と同意義である。]で表わされる化合物を得、化9のニトロ基を還元することにより
【0024】
【化10】
【0025】
[化10中、R1は前記と同意義である。]で表わされる化合物を得る。
【0026】
ここで、用いる塩基としては水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基を用いることができ、反応溶媒としてはメタノール、エタノール等のアルコール系溶媒を用いることができ、また、過酸化水素水を添加することができる。反応温度は室温から還流温度である。
【0027】
また、還元剤としてはパラジウム炭素−水素、塩化ニッケル−水素化ホウ素ナトリウム、鉄−酢酸等の還元剤を用いることができ、反応溶媒としてはメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸等の溶媒を単独または混合して用いることができる。反応温度は0℃から還流温度である。
【0028】
ついで、化10で表わされる化合物に塩基存在下、クロロぎ酸フェニルを反応させ、
【0029】
【化11】
【0030】
[化11中、R1は前記と同意義である。]で表わされる化合物を得る。
【0031】
ここで、用いる塩基としてはトリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基を用いることができ、反応溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒロドフラン、アセトン等の溶媒を用いることができる。反応温度は室温から還流温度である。
【0032】
ついで、化11で表わされる化合物と1〜5当量の式(I)
R2R3NH (I)
[式I中、R2およびR3は前記と同意義である。]
で表わされるアミンを反応させることにより
【0033】
【化12】
【0034】
[化12中、R1、R2およびR3は前記と同意義である。]で表わされる化合物を得ることができる。
【0035】
ここで、反応溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒロドフラン、アセトン等の溶媒を用いることができる。反応温度は0℃から還流温度である。
【0036】
また、化12においてR2およびR3が水素原子である
【0037】
【化13】
【0038】
[化13中、R1は前記と同意義である。]で表される化合物は化10で表される化合物と酸存在下、1〜5当量のシアン酸カリウムまたはシアン酸ナトリウムを反応させることにより得ることができる。
【0039】
ここで、酸としては酢酸等の有機酸を用いることができる。反応溶媒としては水、酢酸等の溶媒を単独または混合して用いることができる。反応温度は0℃から還流温度である。
【0040】
また、化12においてR2R3N基が4−カルボキシピペリジノ基である
【0041】
【化14】
【0042】
[化14中、R1は前記と同意義である。]で表される化合物は塩基存在下、
【0043】
【化15】
【0044】
[化15中、R1は前記と同意義である。]で表される化合物を加水分解することにより得ることができる。
【0045】
ここで、塩基としては炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基を用いることができ、反応溶媒としては水、メタノール、エタノール等を用いることができる。反応温度は室温から還流温度である。
【0046】
【発明の効果】
本発明の目的は、強いサイクリックGMP特異的ホスホジエステラーゼ阻害作用を有し、ひいては高血圧症、狭心症、心不全、心筋梗塞、動脈硬化症、喘息、気管支炎のごとき慢性可逆閉塞性肺炎、アトピー性皮膚炎およびアレルギー性鼻炎などの治療に有用である。
【0047】
【実施例】
以下、参考例および実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
【0048】
また、実施例1〜23により製造した化合物の構造式を表1〜3に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
参考例1
5−アミノ−4−シアノ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール
(1−エトキシエチリデン)マロノニトリル27.2gとメチルヒドラジン9.2g(1.0当量)のメタノール300ml溶液を3時間還流した。反応溶液を一晩放置後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチルを加えて結晶を濾取、乾燥して標題化合物17.84gを得た。
【0053】
1H−NMR(DMSO−d6)δppm;2.05(3H,s),3.44(3H,s),6.44(2H,bs)。
【0054】
参考例2
5−アミノ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
5−アミノ−4−シアノ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール23.10gを濃硫酸190mlと水20mlの混合液に加え、90℃で1.5時間撹拌した。反応溶液を氷水にあけ、水酸化ナトリウムで中和した。析出した結晶を濾取し、乾燥した。次いでこのものをメタノールに溶解して不溶物を濾過し、溶媒を減圧留去、乾燥して標題化合物22.62gを得た。
【0055】
1H−NMR(DMSO−d6)δppm;2.20(3H,s),3.43(3H,s),6.13(2H,bs),6.46(2H,bs)。
【0056】
実施例1
1,3−ジメチル−5−(5−ニトロ−2−プロポキシベンズアミド)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
5−アミノ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド3.08gのピリジン30ml溶液に5−ニトロ−2−プロポキシベンゾイルクロライド5.84g(1.2当量)を滴下し、室温で20時間撹拌した。反応溶液を水にあけ、クロロホルムで抽出し、希塩酸で洗浄して乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒;酢酸エチル−クロロホルム(1:2)]で精製して標題化合物2.30gを得た。
【0057】
m.p. 186〜188℃
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.09(3H,t,J=7Hz),2.09(2H,sext,J=7Hz),2.47(3H,s),3.79(3H,s),4.35(2H,t,J=7Hz),5.60(2H,bs),7.16(1H,d,J=8Hz),8.39(1H,dd,J=2,8Hz),9.13(1H,d,J=2Hz),11.68(1H,s)。
【0058】
実施例2
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−(5−ニトロ−2−プロポキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
1,3−ジメチル−5−(5−ニトロ−2−プロポキシベンズアミド)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド3.03gのメタノール30ml溶液に水酸化カリウム1.41g(3.0当量)の水30ml溶液を加え、14時間還流した。反応溶液を水にあけ、塩酸酸性にしてクロロホルムで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、乾燥して溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;20%酢酸エチル−クロロホルム)で精製して標題化合物1.53gを得た。
【0059】
m.p. 230〜232℃
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.20(3H,t,J=7Hz),2.08(2H,sext,J=7Hz),2.62(3H,s),4.03(3H,s),4.33(2H,t,J=7Hz),7.19(1H,d,J=8Hz),8.39(1H,dd,J=2,8Hz),9.39(1H,d,J=2Hz),10.72(1H,bs)。
【0060】
実施例3
6−(5−アミノ−2−プロポキシフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
塩化ニッケル1.00g(2.0当量)のメタノール10ml溶液に4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−(5−ニトロ−2−プロポキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン0.72gのテトラヒドロフラン20ml溶液を加え、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム0.31g(4.0当量)を少しずつ加えた。反応溶液を1時間撹拌した後、溶媒を減圧留去した。残留物を希塩酸に加熱溶解し、次いでアンモニア水を加えて溶液のpHを8.0に調節した。クロロホルムで抽出し、乾燥して溶媒を減圧留去して標題化合物0.57gを得た。このものは精製せずに次の反応に用いた。
【0061】
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.20(3H,t,J=7Hz),1.97(3H,t,J=7Hz),2.60(3H,s),3.97(3H,s),4.10(2H,t,J=7Hz),6.8〜7.0(2H,m),7.86(1H,d,J=3Hz),11.21(1H,bs)。
【0062】
実施例4
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[5−(フェノキシカルボニルアミノ)−2−プロポキシフェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
6−(5−アミノ−2−プロポキシフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン0.48gの塩化メチレン20ml溶液にトリエチルアミン0.23g(1.5当量)を加え、氷冷下クロロぎ酸フェニル0.36g(1.5当量)滴下した。反応溶液を室温で3時間撹拌した後、水にあけ、クロロホルムで抽出した。乾燥後、溶媒を減圧留去して、酢酸エチル−ヘキサンで結晶化させて標題化合物0.51gを得た。このものは精製せずに次の反応に用いた。
【0063】
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.17(3H,t,J=7Hz),2.01(2H,sext,J=7Hz),2.61(3H,s),3.98(3H,s),4.19(2H,t,J=7Hz),7.0〜7.5(7H,m),7.83(1H,dd,J=3,9Hz),8.44(1H,d,J=3Hz),11.10(1H,s)。
【0064】
実施例5
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[5−(モルホリノカルボニルアミノ)−2−プロポキシフェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[5−(フェノキシカルボニルアミノ)−2−プロポキシフェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン300mgとモルホリン185mg(3.0当量)のN,N−ジメチルホルムアミド20ml溶液を80℃で3時間撹拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。乾燥後、溶媒を減圧留去して残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;酢酸エチル)で精製して標題化合物267mgを得た。
【0065】
m.p. 244〜246℃
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.12(3H,t,J=7Hz),1.93(2H,sext,J=7Hz),2.59(3H,s),3.56(4H,t,J=5Hz),3.78(4H,t,J=5Hz),3.91(3H,s),4.12(2H,t,J=7Hz),6.82(1H,s),7.00(1H,d,J=9Hz),7.81(1H,dd,J=3,9Hz),8.17(1H,d,J=3Hz),11.09(1H,bs)。
【0066】
実施例6
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[5−(ピペリジノカルボニルアミノ)−2−プロポキシフェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例5と同様にして4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[5−(フェノキシカルボニルアミノ)−2−プロポキシフェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンとピペリジンから標題化合物を得た。
【0067】
m.p. 232〜234℃
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.14(3H,t,J=7Hz),1.6〜1.8(6H,m),1.96(2H,sext,J=7Hz),2.60(3H,s),3.4〜3.6(4H,m),3.93(3H,s),4.13(2H,t,J=7Hz),6.58(1H,s),6.98(1H,d,J=9Hz),7.79(1H,dd,J=3,9Hz),8.15(1H,d,J=3Hz),11.07(1H,s)。
【0068】
実施例7
6−[5−[(4−カルベトキシピペリジノ)カルボニルアミノ]−2−プロポキシフェニル]−4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例5と同様にして4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[5−(フェノキシカルボニルアミノ)−2−プロポキシフェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンとイソニペコチン酸エチルから標題化合物を得た。
【0069】
m.p. 205〜207℃
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.13(3H,t,J=7Hz),1.27(3H,t,J=7Hz),1.7〜2.1(6H,m),2.4〜2.6(1H,m),2.59(3H,s),3.0〜3.2(2H,m),3.88(3H,s),4.0〜4.2(6H,m),6.74(1H,s),6.97(1H,d,J=9Hz),7.76(1H,dd,J=3,9Hz),8.12(1H,d,J=3Hz),11.02(1H,bs)。
【0070】
実施例8
1,3−ジメチル−5−(2−エトキシ−5−ニトロベンズアミド)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
実施例1と同様にして4−アミノ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドと2−エトキシ−5−ニトロベンゾイルクロライドから標題化合物を得た。
【0071】
m.p. 191〜193℃
1H−NMR(DMSO−d6)δppm;1.44(3H,t,J=7Hz),2.30(3H,s),3.63(3H,s),4.39(2H,q,J=7Hz),6.70(1H,bs),7.20(1H,bs),7.45(1H,d,J=8Hz),8.42(1H,dd,J=2,8Hz),8.56(1H,d,J=2Hz),10.44(1H,s)。
【0072】
実施例9
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−(2−エトキシ−5−ニトロフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例2と同様にして1,3−ジメチル−5−(2−エトキシ−5−ニトロベンズアミド)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドから標題化合物を得た。
【0073】
m.p. 266〜268℃
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.67(3H,t,J=7Hz),2.61(3H,s),4.03(3H,s),4.45(2H,q,J=7Hz),7.18(1H,d,J=8Hz),8.39(1H,dd,J=2,8Hz),9.38(1H,d,J=2Hz),10.71(1H,bs)。
【0074】
実施例10
6−(5−アミノ−2−エトキシフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,3−ジ メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例3と同様にして4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−(2−エトキシ−5−ニトロフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンから標題化合物を得た。
【0075】
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.54(3H,t,J=7Hz),2.60(3H,s),3.66(2H,bs),3.96(3H,s),4.20(2H,q,J=7Hz),6.8〜7.0(2H,m),7.84(1H,d,J=2Hz),11.20(1H,bs)。
【0076】
実施例11
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−(フェノキシカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例4と同様にして6−(5−アミノ−2−エトキシフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンとクロロぎ酸フェニルから標題化合物を得た。
【0077】
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.59(3H,t,J=7Hz),2.61(3H,s),3.98(3H,s),4.30(2H,q,J=7Hz),7.0〜7.5(7H,m),7.83(1H,dd,J=2,8Hz),8.43(1H,d,J=2Hz),11.07(1H,s)。
【0078】
実施例12
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−(モルホリノカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例5と同様にして4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−(フェノキシカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンとモルホリンから標題化合物を得た。
【0079】
m.p. 243〜245℃
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.55(3H,t,J=7Hz),2.61(3H,s),3.55(4H,t,J=5Hz),3.78(4H,t,J=5Hz),3.95(3H,s),4.26(2H,q,J=7Hz),6.70(1H,s),7.01(1H,d,J=9Hz),7.81(1H,dd,J=3,9Hz),8.21(1H,d,J=3Hz),11.11(1H,bs)。
【0080】
実施例13
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−(ピペリジノカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例5と同様にして4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−(フェノキシカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンとピペリジンから標題化合物を得た。
【0081】
m.p. 227〜230℃
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.57(3H,t,J=7Hz),1.6〜1.8(6H,m),2.59(3H,s),3.4〜3.6(4H,m),3.95(3H,s),4.25(2H,q,J=7Hz),6.50(1H,bs),6.99(1H,d,J=9Hz),7.80(1H,dd,J=3,9Hz),8.16(1H,d,J=3Hz),11.03(1H,bs)。
【0082】
実施例14
6−[5−[(4−カルベトキシピペリジノ)カルボニルアミノ]−2−エトキシフェニル]−4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例5と同様にして4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−(フェノキシカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンとイソニペコチン酸エチルから標題化合物を得た。
【0083】
m.p. 124〜127℃
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.27(3H,t,J=7Hz),1.57(3H,t,J=7Hz),1.8〜2.1(4H,m),2.5〜2.7(1H,m),2.59(3H,s),3.0〜3.2(2H,m),3.95(3H,s),4.0〜4.1(2H,m),4.16(2H,q,J=7Hz),4.26(2H,q,J=7Hz),6.51(1H,s),7.01(1H,d,J=9Hz),7.77(1H,dd,J=3,9Hz),8.17(1H,d,J=3Hz),11.05(1H,bs)。
【0084】
実施例15
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−(ピロリジノカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例5と同様にして4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−(フェノキシカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンとピロリジンから標題化合物を得た。
【0085】
m.p. 258〜263℃
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.53(3H,t,J=7Hz),1.9〜2.1(4H,m),2.60(3H,s),3.4〜3.6(4H,m),3.96(3H,s),4.26(2H,q,J=7Hz),6.28(1H,bs),7.01(1H,d,J=9Hz),7.88(1H,dd,J=3,9Hz),8.20(1H,d,J=3Hz),11.08(1H,bs)。
【0086】
実施例16
6−[5−[[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニルアミノ]−2−エトキシフェニル]−4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例5と同様にして4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−(フェノキシカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンとジエタノールアミンから標題化合物を得た。
【0087】
m.p. 210〜212℃
1H−NMR(DMSO−d6)δppm;1.32(3H,t,J=7Hz),2.43(3H,s),3.4〜3.7(8H,m),3.83(3H,s),4.12(2H,q,J=7Hz),5.02(2H,m),7.08(1H,d,J=9Hz),7.53(1H,dd,J=3,9Hz),7.78(1H,d,J=3Hz),8.62(1H,s),11.73(1H,bs)。
【0088】
実施例17
4,5−ジヒドロ−6−[5−[[(1,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]カルボニルアミノ]−2−エトキシフェニル]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例5と同様にして4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−(フェノキシカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンと2−アミノ−1,3−プロパンジオールから標題化合物を得た。
【0089】
m.p. 260〜265℃
1H−NMR(DMSO−d6)δppm;1.32(3H,t,J=7Hz),2.44(3H,s),3.3〜3.7(5H,m),3.83(3H,s),4.12(2H,q,J=7Hz),4.72(2H,t,J=5Hz),5.98(1H,d,J=8Hz),7.08(1H,d,J=9Hz),7.52(1H,dd,J=3,9Hz),7.84(1H,d,J=3Hz),8.66(1H,s),11.69(1H,bs)。
【0090】
実施例18
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−[(4−ヒドロキシピペリジノ)カルボニルアミノ]フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例5と同様にして4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−(フェノキシカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンと4−ヒドロキシピペリジンから標題化合物を得た。
【0091】
m.p. 230〜232℃
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.57(3H,t,J=7Hz),1.6〜1.7(2H,m),1.9〜2.1(2H,m),2.59(3H,s),3.2〜3.2(2H,m),3.8〜4.1(3H,m),3.94(3H,s),4.26(2H,q,J=7Hz),6.57(1H,s),7.01(1H,d,J=9Hz),7.78(1H,dd,J=3,9Hz),8.17(1H,d,J=3Hz),11.06(1H,bs)。
【0092】
実施例19
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−[(4−メチルピペラジノ)カルボニルアミノ]フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例5と同様にして4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−(フェノキシカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンとN−メチルピペラジンから標題化合物を得た。
【0093】
m.p. 185〜190℃
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.53(3H,t,J=7Hz),2.37(3H,s),2.50(2H,m),2.58(3H,s),3.58(2H,m),3.88(3H,s),4.21(2H,q,J=7Hz),6.76(1H,s),6.96(1H,d,J=9Hz),7.77(1H,dd,J=3,9Hz),8.12(1H,d,J=3Hz),11.00(1H,bs)。
【0094】
実施例20
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−プロポキシ−5−(チオモルホリノカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例5と同様にして4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[5−(フェノキシカルボニルアミノ)−2−プロポキシフェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンとチオモルホリンから標題化合物を得た。
【0095】
m.p. 249〜252℃
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.13(3H,t,J=7Hz),1.95(2H,sext,J=7Hz),2.59(3H,s),2.6〜2.8(4H,m),3.8〜3.9(4H,m),3.88(3H,s),4.11(2H,t,J=7Hz),6.70(1H,s),6.98(1H,d,J=9Hz),7.76(1H,dd,J=3,9Hz),8.12(1H,d,J=3Hz),11.00(1H,s)。
【0096】
実施例21
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−(チアゾリジノカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
実施例5と同様にして4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−[2−エトキシ−5−(フェノキシカルボニルアミノ)フェニル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンとチアゾリジンから標題化合物を得た。
【0097】
m.p. 216〜218℃
1H−NMR(CDCl3)δppm;1.56(3H,t,J=7Hz),2.59(3H,s),3.14(2H,t,J=6Hz),3.85(2H,t,J=6Hz),3.91(3H,s),4.24(2H,s),4.62(2H,s),6.57(1H,s),7.00(1H,d,J=9Hz),7.81(1H,dd,J=3,9Hz),8.19(1H,d,J=3Hz),11.01(1H,bs)。
【0098】
実施例22
4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−6−(2−エトキシ−5−ウレイドフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
6−(5−アミノ−2−プロポキシフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン400mgの酢酸10ml溶液にシアン酸カリウム520mg(5.0当量)の水5ml溶液を加え、室温で3時間撹拌した。析出した結晶を濾取し、水で洗浄した。得られた結晶を減圧乾燥して標題化合物410mgを得た。
【0099】
1H−NMR(DMSO−d6)δppm;0.96(3H,t,J=7Hz),1.73(2H,sext,J=7Hz),2.44(3H,s),3.84(3H,s),4.01(2H,t,J=7Hz),5.80(2H,s),7.09(1H,d,J=9Hz),7.59(1H,dd,J=3,9Hz),7.84(1H,d,J=3Hz),8.58(1H,s),11.64(1H,bs)。
【0100】
実施例23
6−[5−[(4−カルボキシピペリジノ)カルボニルアミノ]−2−エトキシフェニル]−4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
6−[5−[(4−カルベトキシピペリジノ)カルボニルアミノ]−2−エトキシフェニル]−4,5−ジヒドロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン0.20gのメタノール10ml溶液に炭酸カリウム0.18gの水2ml溶液を加え、室温で一晩撹拌した。反応溶液に10%塩酸を加えてpH1とし、析出した結晶を濾過、水で洗浄した後、減圧乾燥して標題化合物0.15gを得た。
【0101】
m.p. 232〜234℃
1H−NMR(DMSO−d6)δppm;1.32(3H,t,J=7Hz),1.4〜1.6(2H,m),1.8〜1.9(2H,m),2.4〜2.6(1H,m),2.43(3H,s),2.8〜3.0(2H,m),3.84(3H,s),3.9〜4.1(2H,m),4.11(2H,q,J=7Hz),7.09(1H,d,J=9Hz),7.61(1H,dd,J=3,9Hz),7.86(1H,d,J=3Hz),8.54(1H,s),11.70(1H,bs)。
【0102】
試験例(ホスホジエステラーゼ阻害作用)
ホスホジエステラーゼアイソザイムは、犬大動脈可溶画分よりMonoQHR5/5カラムを用いたFRLCシステムにて精製した。すなわち、摘出組織を25mMトリス塩酸緩衝液、250mMスクロール、2mM塩化マグネシウム、1mMエチレングリコールビス(β−アミノエチルエーテル)N,N,N´,N´−四酢酸、1mMジチオスレイトールおよび各種プロテアーゼインヒビターの存在下にてホモジナイズした後、塩勾配によりタンパク質画分の溶出を行い、各画分のホスホジエステラーゼ活性を測定することによりカルシウム・カルモジュリン依存性ホスホジエステラーゼとサイクリックGMP特異的ホスホジエステラーゼの混合画分を得た。さらにカルモジュリアンアフィニティークロマトグラフィーにより両者を分離精製した。
【0103】
ホスホジエステラーゼ活性の測定はBiochem.Biophys.Res.Commun.,第148巻、第1468頁(1987年、S.Matsushimaら)に記載された方法に従い、犬大動脈サイクリックGMP特異的ホスホジエステラーゼについては活性因子として0.2mMエチレングリコールビス(β−アミノエチルエーテル)N,N,N´,N´−四酢酸存在下、0.4mM[3H]サイクリックGMPを基質として測定した。
【0104】
被検薬物は100%ジメチルスルホキシドに溶解後、10%ジメチルスルホキシド溶液として用いた。反応中の最終濃度は1%ジメチルスルホキシドとした。
【0105】
結果は、表4に示す。
【0106】
【表4】
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