JP3712796B2 - 湿式プレス成形方法とその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、主としてモータや発電機で用いられる断面弓形状の永久磁石などの成形体を、粉末を水などの分散媒と混合したスラリを原料として、湿式プレス圧縮成形する方法に係り、脱水を製品の凸側外周面側と同時に厚み端面からも行い、ひびや割れなどの欠陥を防止し歩留まりよく製造する湿式プレス成形方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車や家電製品に利用されるモータや発電機の磁界発生源となる永久磁石は、ほとんどの場合、断面弓形状をした高性能のフェライト磁石が利用されている。高性能のフェライト磁石は、磁気特性を向上させるため粒子径が1μm程度のフェライト微粉末を水等の分散媒に混練させたスラリを原料として、磁界中で湿式プレス成形を行うことにより製造されている。
【0003】
湿式プレス成形方法では、フェルトや織り布などの濾布や濾紙などの濾材を用いて金型内部のスラリ中の水を圧縮濾過して除去し、残留した原料粒子をさらに圧搾そして圧縮成形して成形体を得る。こうして得られた一般にグリーンと呼ばれる成形体を乾燥後、焼結して必要により切削加工して所要形状の製品を得ている。
【0004】
上記の製造工程で断面弓形状の製品を製造するが、断面弓形状の製品では、平坦な形状の製品に比べてグリーンでの欠陥や焼結後の欠陥が顕著に多くなる傾向がある。種々の欠陥の発生部位を整理すると、成形体の外周側と内周側を結ぶ厚み端部はヒビや割れなどの欠陥の最も発生しやすい部分となっている。
【0005】
一方、実際の成形時に前記成形体の厚み端部は、成形過程で密度が上がり難い部位であることが経験的に理解されているため、この端部部分ではグリーン強度が低いことが、また焼結時の収縮変形が大きいことが予想され、これを改善するための手段が検討されている。例えば、金型形状を変化させ初期の原料充填深さを製品の厚みで除して算出される圧縮比を成形体端部で大きくしたり、金型の磁気回路の設計により成形体端部での磁界強度が大きくなるようにして原料の磁性粒子を多く集めるなどの手法が採られたりしている。
【0006】
これにより成形体端部の密度を上昇させて、この部分のグリーン強度あるいは焼結収縮の均一性を改善するための努力がなされている。しかしながら、ある程度の効果は見られるもののひびや割れなどの欠陥の抑制効果は必ずしも十分とは言えない状態であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
また、成形体端部の密度を向上するための手法とは別に、この部分に作用する応力を減じることにより、成形体端部の欠陥を抑制する手法も考案されている。例えば、特開昭60‐239203号では断面弓形状の粉末圧縮成形で生じるアーチ方向端部の同様のヒビは下部パンチの側壁の弦長方向への弾性変形と回復に起因するとして、このため下部パンチが弦長方向へ変形しないような構造にすることを提案している。
【0008】
しかしながら、この方法によってもひびの解消には不十分であり、しかもこれ以外のひびや割れなど基本的にグリーン端部の密度が上がり難く強度が低いこと、あるいは焼結時の収縮の均一性が悪いことによる欠陥を抑制するものではない。従来の手法では、アーチ方向の端部の密度を上昇させグリーン強度を十分に上昇させ、また焼結時の収縮の均一性を十分に確保するには至らず、これらを原因とするひびや割れなどの欠陥を十分な程度にまで抑制することはできていない。
【0009】
さらに、最近の傾向として生産性を高めるために成形速度を上昇させたり、寸法精度を向上させるためグリーン密度を上昇させたり、さらに磁石特性を向上させるために原料粒度を細かくすることが求められており、粉末の成形性はますます低下する傾向にある。このような中で成形体端部の欠陥は、完全に抑制されなければならない。
【0010】
この発明は、断面弓形状の永久磁石など成形体を湿式プレス装置にて圧縮成形する方法、特に、原料粉末粒度の微細化並びに成形速度の高速化、グリーン密度の向上を目的とした湿式プレス成形方法において、成形体の厚み端面のひびや割れなどの欠陥を防止でき、歩留まりよく製造できる湿式プレス成形方法とその装置の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、湿式プレス成形方法において、原料粉末粒度の微細化並びに成形速度の高速化、グリーン密度の向上を図った場合においても、成形体並びに焼結製品の厚み端面のひびや割れなどの欠陥を防止できる方法を目的に種々検討した結果、スラリからの濾過脱水を成形体の凸側外周面側と同時に厚み端面からも行うことにより、厚み端面部分のグリーン密度の向上が著しく、また焼結時の収縮の均一性を確保でき、目的を達成できることを知見し、この発明を完成した。
【0012】
すなわち、この発明は、
断面弓形状の成形体をダイス及び上下金型にて成形体の凸側外周面を上側にして成形する湿式プレス成形方法において、凸側外周面並びに厚み端面より分散媒の濾過を行いながら成形する湿式プレス成形方法である。
【0013】
また、この発明は、
断面弓形状の成形体をダイス及び上下金型にて成形体の凸側外周面を上側にして成形する湿式プレス成形装置において、成形体の凸側外周面並びに厚み端面より分散媒の濾過を行うための濾過手段を上部金型に設けた湿式プレス成形装置である。
【0014】
また、この発明は、
断面弓形状の成形体をダイス及び上下金型にて成形体の凸側外周面を上側にして成形する湿式プレス成形装置において、成形体の凸側外周面より分散媒の濾過を行う濾過手段を上部金型に、また厚み端面より分散媒の濾過を行う濾過手段をダイスに設けた湿式プレス成形装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、従来の断面弓形状の製品を湿式プレスにより成形する方法における問題点を指摘し、さらにこれを解消した本発明の構成並びにその作用効果を詳述する。まず、図4に、従来法による断面弓形状の成形体10(図6参照)を湿式プレスにより成形する場合の概要を示す。
【0016】
図4に示した例は、ダイフロート方式の片押し成形と呼ばれる成形方式で、図中のダイス1は、濾材2を介して上部金型3により押し下げられ、下部金型4がダイス内部5を上昇することにより、金型内部のスラリ6を上部金型3を経由して圧縮濾過して、その後粉末層の圧搾ならびに圧縮成形を行う。また各金型の形状は、断面弓形状の成形体10の内周面13側から凸側外周面12側に向かう方向に圧縮成形されるように設計されている。図中、9は排水管である。
【0017】
発明者らは、このような断面弓形状をした成形体を湿式プレス成形する場合の成形現象を詳細に検討した。その結果、成形現象は初期にスラリの濾過が生じ、上部金型側より成長した濾過層が金型内部に行き渡ると、圧搾現象が生じて粒子間に存在する水がさらに搾り出される。成形の最終段階では粉末粒子同士が接触していわゆる粉末の圧縮成形過程となる。これらの現象の詳細はX線などによる成形途中の成形体の密度分布の評価で明らかになったものであるが、その評価の中で磁界中湿式プレス成形において極めて重要な事実を知見した。
【0018】
すなわち、濾過の段階では濾過層は成形方向ではなく濾過面に対して均一の厚みで成長する。そしてこのため断面弓形状をした成形体10の濾過面では、その厚み端部11で図5に示すように成形方向の濾過層14の厚みが他の部分より薄くなることが明らかになった。つまり、成形方向から見た場合には、この部分の濾過層の成長が見かけ上遅くなるということである。この点が断面弓形状をした成形体と平坦な成形体の最大の相違点となる。平坦な成形体では濾過層がどこでも均一で、成形過程の最終段の圧縮成形過程においても均一な状況下で成形される。
【0019】
そこで発明者らは、以上のような成形現象の詳細な解析のもとに、断面弓形状の成形体10を成形する場合の濾過層の不均一性に起因する問題を解決するために、図1,2に示すように凸側外周面12と内周面13を繋ぐ部分である厚み端部11に対応する金型部分に濾過機能を持たせて濾過を促進し、厚み端部11部分の濾過を促進することを考案した。
【0020】
濾過の効率という観点から、金型全体に濾過機能を持たせることは容易に考えられ、実際プレス成形ではないがスリップキャスティングと呼ばれる加圧型の鋳込み成形ではほぼ全面が濾過面となる成形方法となっている。しかしながら、たとえば外周面側と内周面側各々から生じた濾過層は成形体内部で衝突し極めて不安定な境界を形成し、成形時および焼結時のヒビや割れの原因となり、磁石製品の場合には磁石特性を著しく低下させる結果となる。また、図6で示す断面の垂直方向となる成形体の幅方向端部に濾過機能を持たせた場合には、幅方向端部と中央部とで濾過層の厚みが異なる結果となり、この場合にも成形不良の原因となる。つまり濾過効率の観点から無闇に濾過機能を付加するだけでは、新たな成形上の問題を持ち込むことになり意味がない。
【0021】
すなわち、この発明は、濾過の効率を向上させることが目的ではなく、厚み端部の特定部分に生じる欠陥を未然に防ぐ方法として、従来の製造方法あるいは金型構造において、濾過の成長の遅れる部分にのみ、新たな濾過機構を付与することにより、断面弓形状をした成形体の厚み端部の濾過脱水を促進して密度、成形体強度の向上を図る手法を提案するものである。
【0022】
この発明において、原料粉末は、当該粉末のスラリを原料として使用した水などの分散媒を濾過により除去して成形する製造方法をとる場合であれば、特に限定されず、磁性材料を初めどのような粉末をも対象とする。但し、濾過過程やプレス成形過程を含むことから、平均粒子径が100μmから0.3μm程度の範囲の粉末であることが好ましい。
【0023】
この発明において、分散媒は、酸化物系磁石粉末の場合、水あるいは若干の分散剤やバインダを含む水系のものであり、希土類系磁石粉末などの場合、酸化を防ぐために溶剤系やフロンや代替フロンのように、原料粉末と反応しない比較的不活性な液体であり、濾過過程を含むため極力低粘度の流体を利用するのが好ましい。
【0024】
また、この発明は、粉末を断面弓形状の成形体に成形することを対象としている。断面弓形状をした成形体、製品とは、厚みの一定なリング形状の一部に限らず、偏心した外周と内周とで構成される断面三日月状の製品でもよく、さらに外周側と内周側は必ずしも円弧である必要もない。何れにせよ外側に凸外周と同じ方向に凸または平坦である内周との組合せを基本とする形状の製品を意味する。
【0025】
前述のように外周および内周がともに平坦で平行である形状をした平坦な形状では、濾過層は場所によらず均一で、端部がその他の部分に比較して密度が上昇し難い、あるいは焼結時の収縮が不均一であるとかいった問題が生じない。逆に断面弓形状ではこれらが原因となって種々の欠陥が生じて問題となり、この外周部端部の角度が立っているほど、つまり端部の傾きと圧縮成形方向とが外れるほど端部での見かけの濾過層の成長速度が小さく成形上の欠陥が生じやすい。
【0026】
また、この発明において、外周側より濾過が行われる場合に限定したのは、内周側から濾過をした場合にはその形状から、端部の密度の上昇遅れが生じず、ここで問題とした成形上の問題が生じ難いからである。しかしながら、内周側から濾過した場合には成形後の成形体の取扱が難しく、また離型時のヒビや割れの発生など別の欠陥が発生しやすくなるため、内周側からの濾過は一般には行われていない。
【0027】
この発明において、分散媒の濾過の箇所を凸側外周面とこれに連続する厚み端部に限定したのは、上記したようにその他の部分に濾過機構を付与した場合には、新たな濾過の発生により不用意な密度上昇を来しかえって密度分布の不均一を生じ、これが原因となるグリーン上および焼結後の不良となるからである。特に、内周面側つまり下部金型に濾過手段を取り付けた場合には、上方から生じた濾過層と下方から生じた濾過層が成形体途中であって、不安定な界面を形成することとなる。また、弦方向と直角の幅方向端部に濾過機構を付与した場合には、中心部と幅方向端部の密度分布による不良が生じる。
【0028】
また、厚み端部の濾過をおこなうための濾過機構部分の長さは特に限定しないが、グリーン端部の圧縮比や原料スラリの性状ならびに磁性材料の成形の場合には磁気回路の影響を受けるため、成形体の実際の不良率が極小になる条件を適宜選択すべきである。
【0029】
この発明による湿式プレス成形装置の構成例としては、図4と同様のダイフロート方式の片押し構成において、図1に示すように成形体の厚み端部の濾過脱水を行うための濾材7を上部金型3に組み込むため、上部金型3の成形空間がやや大きな形状をなしており、ここでは、凸側外周面用の濾材2と厚み端部用の濾材7とが連続的に配置された構成となっている。またこの装置の場合は、厚み端部用の濾材7が凸側外周面用の濾材2と共通で、一般的な巻取り方式の連続供給方式により濾材を適宜交換できるため、メンテナンスおよび濾材の目づまりの防止を行い易い利点がある。なお、上記の図1の構成では、成形終了後に上部金型3と成形体の離型性を考慮して、一般的には厚み端部分に10°以上の抜きテーパをつける必要がある。
【0030】
図2に示す湿式プレス成形装置は、図4と同一の構成において、ダイス1の上部金型3側の成形体の厚み端部に対向する部分に濾材8を組み込んだ構成からなり、この場合には外周側の連続供給方式のシート状の濾材を使用することができない。そこで例えば樹脂製や金属製あるいは窒化珪素などのセラミックス製の多孔質材料を濾材8に使用するとよい。多孔質材料の場合には目づまりが懸念されるが、原料粒子径が1μm程度の場合、1〜10μm程度の気孔径でも安定した濾過が可能であり、さらには成形終了後に1〜5気圧程度の圧縮空気を濾過方向と逆向きに付加して気孔を洗浄することも目づまりを防ぐ観点から有効である。
【0031】
【実施例】
実施例1
成形体10の寸法が図3に示すように、外径R1および内径R2が45mm、長さLが80mm、中央部の厚みDが15mmの円弧状で、幅が35mmのフェライト磁石の粉末成形を行うに際して、平均粒子径が1.2μmの原料粉末が重量%で約50%となる水スラリとして金型に充填し、10kガウスの磁界中で成形荷重13ton/cm2を作用させて湿式プレス成形を行った。この発明による成形体厚み端部の濾過は、図2に示す構成で樹脂製で気孔径約2.4μmの多孔質部材をダイスに埋め込むことにより行った。
【0032】
比較のため、多孔質部材を全く使用しない図4に示す従来の成形装置を使用した場合、また、従来の方式で成形体の平均圧縮比(初期充填深さ/成形体厚み)を約1.8に対して、下部(内周側)金型の端部形状を調整してその部分の初期充填深さを浅くすることで、厚み端部の圧縮比が2.0および2.2となる場合、および多孔質部材を厚み端部のみならずダイスの成形体と接触するダイス全周に配置した場合、についても同じ原料スラリで成形を行った。
【0033】
その結果、表1に示すように、厚み端部のみに多孔質材料を配置したこの発明の場合に最も不良率が低減し、実生産に耐える不良率が実現した。ここで、不良率は試作数に対するひびや割れの発生した成品数の百分率で示す。
従来法でも、アーチ方向端部の圧縮比を増加させることにより不良率が低減する傾向が見られるが、実際には成品形状の制約があり、これ以上の圧縮比増加は不可能で、もし仮に可能であっても、端部の成品厚みが薄くなりかえって強度低下の原因となるため、圧縮比増加による手法には限界がある。
【0034】
さらにダイスの全内周に多孔質材料を配置した場合には、幅方向端部での不要な密度上昇によると考えられる密度不均一が生じて、成形体および焼結体での不良率はかえって悪化する傾向となる。以上、この発明の方法により、従来では不良の発生が避けられなかった厚み端部の欠陥の発生を抑える極めて有効な効果がある。
【0035】
【表1】
【0036】
実施例2
成形体の外径R1が40mm、内径R2が35mmで内径中心が外径中心より3mm外側にある偏心した断面三日月形状で、長さLが25mm、幅が60mm、中央部の厚みDが10mmのフェライト系永久磁石の粉末成形を行うに際して、図2に概略を示す上部金型に厚み端部の濾過を行う濾材7を組み込み、凸側外周面用の濾材2と一体になった巻取り供給式の濾材を用いて成形荷重7ton/cm2で成形をおこなった。 原料としたスラリは実施例1と同様のものを使用した。この場合、上部金型端部の濾過機構部分には、成形後の成形体の金型からの離型性を考慮して15°の抜き勾配を付与した。
成形の結果、従来法では焼結後の不良率が15%であったものが、この発明による厚み端部の濾過により、不良率が0.3%にまで激減し、上部金型への濾過機構部付与によっても不良率低減の効果があることが確認できた。
【0037】
【発明の効果】
この発明による湿式プレス成形方法とその装置は、断面弓形状の成形体を得るに際して、スラリからの濾過脱水を成形体の凸側外周面側と同時に厚み端面からも行うことにより、実施例に明らかなように厚み端面部分の成形体密度の向上が著しく、また焼結時の収縮の均一性を確保でき、湿式プレス成形方法において、原料粉末粒度の微細化並びに成形速度の高速化、成形体密度の向上を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による湿式プレス成形装置の実施例を示す縦断説明図である。
【図2】この発明による湿式プレス成形装置の他の実施例を示す縦断説明図である。
【図3】断面弓形状の成形体の寸法を示す説明図である。
【図4】従来の湿式プレス成形装置の構成を示す縦断説明図である。
【図5】従来の湿式プレス成形装置で得られる成形体厚み端の説明図である。
【図6】断面弓形状の成形体を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ダイス
2 濾材
3 上部金型
4 下部金型
5 ダイス内部
6 スラリ
7,8 濾材
9 排水管
10 成形体
11 厚み端部
12 凸側外周面
13 内周面
14 濾過層
Claims (4)
- 断面弓形状の成形体をダイス及び上下金型にて成形体の凸側外周面を上側にして成形する湿式プレス成形方法において、成形体の凸側外周面並びに厚み端面より分散媒の濾過を行いながら成形する湿式プレス成形方法。
- 請求項1において、被成形材料が磁性材粉である湿式プレス成形方法。
- 断面弓形状の成形体をダイス及び上下金型にて成形体の凸側外周面を上側にして成形する湿式プレス成形装置において、成形体の凸側外周面並びに厚み端面より分散媒の濾過を行うための濾過手段を上部金型に設けた湿式プレス成形装置。
- 断面弓形状の成形体をダイス及び上下金型にて成形体の凸側外周面を上側にして成形する湿式プレス成形装置において、成形体の凸側外周面より分散媒の濾過を行う濾過手段を上部金型に、また厚み端面より分散媒の濾過を行う濾過手段をダイスに設けた湿式プレス成形装置。
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