JP3709182B2 - ボックス用ホルダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ティッシュ入りのボックスに代表される紙板製等のボックスを、冷蔵庫等の強磁性体製の被着物品や他の非磁性の物品等多くの被着物品に取り付けるのに適したボックス用ホルダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ティッシュボックス等の取り付け用としてのボックス用ホルダは多くの構造が知られていると共に多数出願されている。特に磁石を用いて磁気吸着により取り付けるタイプのボックス用ホルダは、鉄等の強磁性体で形成された、例えば冷蔵庫等の強磁性体製の被着物品に磁力により取り付けることができるため、ティッシュボックス等を希望の場所に設置できて便利であり、従来技術には、底面に磁石を設けた箱状体でティッシュボックスの底部を覆うと共に、ティッシュボックス側面に上記の箱状体に形成された複数の係止突片を作用させて取り付ける構造が知られている(実用新案文献1参照)。また、裏面に磁石が取り付けられたコ字形の取り付け具にてティッシュボックス側面を保持爪などで押込む構造も公知である(特許文献1参照)。
【0003】
【実用新案文献1】
実願昭60−120829号(実開昭62−31032号)のマイクロフィルム(第4−7頁、第1−9図)
【特許文献1】
特開平10−201659号公報(第2−3頁、第1−6図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来の構成によると、実用新案文献1に開示された構造は、大型のホルダが必要なためコスト高になると共に取り付け作業がしにくい不都合があり、さらにティッシュボックスの側面を係止突片で係合させる構造のため、上記の取り付け作業がしにくいことも影響して、安定した取り付け強度が得にくいものであった。
また、特許文献2に開示された構造は、小型化はするものの、ティッシュボックス側面を保持爪等を用いて押込んで取り付ける構造のため、確実な取り付け状態が判りにくくて不充分な取り付けとなったり、押込みすぎてティッシュボックスを潰すなどの不都合を生じやすいものであった。
そこで、本発明は小型で取り付け作業がしやすく、しかも安定した取り付け強度も得られるボックス用ホルダ提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために鋭意検討の結果、ボックスの一側面に対し直接的に取り付けることができれば可能となることを究明したものであり、片側が開放する切り欠き部が設けられボックスの裏面に当接する板状の上段部と、その開放側の両端部から垂下させて形成されボックス側面に当接する段部と、段部の下端に設けられボックス内に挿入する差し込み片を有する下段部とからなる器材取り付け片に、器材取り付け構造を上段部の上面に搭載してなるボックス用ホルダであって、差し込み片は、その外周が上段部に形成された切り欠き部からはみ出さない範囲内に設けられると共に、その先端には鋭利な切っ先部が形成されていて、切っ先部の上面は上段部の下面から上方に位置し、かつ、切っ先部の先端は上段部の厚さ以内に位置するように形成したボックス用ホルダとすることで実現できる。
【0006】
この構成によれば、ボックス用ホルダをボックスに取り付けた際に、介在するボックスの底面に対して、器材取り付け片の差し込み片が元に戻ろうとする付勢力が働くため、ボックスの裏面は、器材取り付け片における上段の下面と差し込み片間に、確実に挟持される。
また、器材取り付け片の段部は、その両側から垂下して形成されているため広い幅でボックスの側面に当接することになる。
【0007】
さらに、本発明によれば、差し込み片の先端に形成される切っ先部は、周囲が器材取り付け片の上段内に覆われると共に、切っ先部の先端が器材取り付け片の上段部の厚さ以内に位置しているため、鋭利な切っ先がボックス用ホルダ内から露出することがなく、不用意に触れても怪我をする恐れが無く安全である。
【0008】
なお、本発明における器材取り付け片の上段部の上面に搭載される器材取り付け構造は、磁石を取り付けたものとすると強磁性体の器材に磁気吸着で簡単に取り付けることができる。
また、器材取り付け片の下段部は、段部下端から上段部とは反対方向に延設されており、同部には取り付け孔が形成されているように形成すると、この取り付け孔を使っても吸盤を取り付けることができ、釘状の突起物に対してもボックス用ホルダを引っ掛けて取り付けることができるので利便性が向上する。
【0009】
【発明実施の形態】
本発明におけるボックス用ホルダは、ティッシュボックスに代表される紙板製等のボックスの一側面に差し込み片が直接切り込むように差し込まれ、さらに差し込み片と各種器材に取り付けるための器材取り付け片間にボックスの他の側面を挟持して取り付けることを特徴とするものであり、以下実施例に沿って詳細に説明する。
【0010】
図1〜図11は、本発明の第1の実施例を示す。
【0011】
図1は本実施例の斜視図、図2は正面図、図3は図2におけるA−A断面図を表したものであり、ボックス用ホルダ1は器材取り付け片2に各種器材への取り付け構造を搭載したものであり、合成樹脂製で板厚が約2mm程度の略楕円形で段付き状態に形成された器材取り付け片2は、その下段側に図2に表れるところの略U字状に見える切り欠き部3を介して形成される差し込み片4を一体状に構成している。
【0012】
器材取り付け片2は各種器材への取り付け構造を搭載するものであり、本実施例においては、ボックスの一側面を挿入させるために形成する段部5の上段部6に板状の磁石7が接着により取り付けられており、強磁性体物品に磁力で取り付けることが可能となっている。また、下段部8には略瓢箪状の取り付け孔9が形成されており、器材からの鉤状の突起に引っ掛けることが可能であると共に、図4のような吸盤10を図5の断面図に示すように着脱自在に取り付けて平坦面を有する各種の器材へ吸着による取り付けができるようになっている。なお、上記の磁石7は板状に限らず小型の磁力の強いネオジ磁石等を複数使用するようにしても良く、取り付け構造もこれらのものに限らず、磁石7の位置に図示しない両面接着テープを使用する等、他の手段で実施しても良い。
【0013】
差し込み片4は、図3及び図2に示すように先端部11の断面方向及び周囲方向に鋭利な角度に形成された切っ先部12が設けられており、ティッシュボックスに代表される紙製等のボックスに直接切り込んで差し込める態様になっている。なお、先端部11の側面も図6(a)に示すB−B端面図のように板状部を円弧状に湾曲するように形成され差し込みやすくなっている。但し、この湾曲は図6(b)のように先端部11'を板厚状態として円弧状に形成するようにしても良い。
【0014】
また、差し込み片4の周囲は切り欠き部3により開放され、根元部13が器材取り付け片2の下段部8と一体化された湾曲状の片持ち構造となっており、切っ先部12の上面14は器材取り付け片2の上段部6の下面6aから肉厚分程度突出している。従って、この下面6aと差し込み片4間に後述するようにボックスの一側面が介在すると、差し込み片4の先端部11は下方に弾性的に回動して押し下げられ、その反作用で付勢力が生じることにより、ボックスの一側面を器材取り付け片2の上段部6の下面6aと差し込み片4間で間接的に挟着することとなる。
【0015】
次に、本実施例におけるボックス用ホルダをボックスの代表であるティッシュボックスに取り付ける場合の手順と作用について図7〜図9を用いて説明する。
【0016】
先ず、図7に示す斜視図のように、ティッシュボックスTの裏面Tbにボックス用ホルダ1の取り付け片2の上段部6が重なる状態で、ティッシュボックスTの一側面Taにボックス用ホルダ1の差し込み片4の切っ先部12が対向するように近づける。
【0017】
次に図8のように、差し込み片4の先端部11を指Fで矢印の方向に押し下げて切っ先部12がティッシュボックスTの裏面Tbより下になるように位置させた状態で該切っ先部12を、上記指Fを有する手とは反対の手で保持されたティッシュボックスTの側面Taに差し込む。
【0018】
そして、切っ先部12がティッシュボックスTの側面Taに切り込まれた時点で指Fの押し下げを解除し、さらに最後まで差し込むと図9に表わすように、ティッシュボックスTの裏面Tbの内面に対し差し込み片4の先端部11の上面14が矢印に示すように弾性的な付勢力をもって当接している。この状態で、ティッシュボックスTの裏面Tbの外面は器材取り付け片2の上段部6の下面6aで移動できない状態となっているので、ティッシュボックスTの裏面Tbにはボックス用ホルダ1が挟持して取り付けられる。
【0019】
同様の手順で、図10に示すようにティッシュボックスTの他方の側面Ta'にボックス用ホルダ1'を取り付け、ボックス用ホルダ1,1'の磁石7,7'を強磁性体物品Kに近づけると、図11に表されるようにティシュボックスTはティッシュ取り出し口Tcを有する表面Tdが正面に露出するように強磁性体物品Kに磁気吸着により任意の角度で取り付けることができる。
【0020】
なお、前述したとおり、各種器材への取り付け方法は磁気吸着によらなくても引っ掛け、吸盤による吸着、接着テープ等適宜の構造で実施できるが詳細な説明は割愛する。
【0021】
本発明は、ティッシュボックスに使用することを主体に説明したが、差し込み片の差し込みが可能であればそれ以外の各種紙製等のボックスに使用することも可能である。
【0022】
【発明の効果】
本発明は、ティッシュボックス等のボックスの一側面に、差し込み片を切り込むように差し込むと共に、その付勢力によりボックスの他の側面を器材取り付け片間に挟持する構成のボックス用ホルダとしたので、小型で取り付け作業がしやすく、取り付けも確実にできるため安定した取り付け強度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による第1の実施例における斜視図を示す。
【図2】 本発明による第1の実施例の正面図を示す。
【図3】 本発明による第1の実施例におけるA−A断面図を示す。
【図4】 本発明による第1の実施例に使用可能な吸盤の斜視図を示す。
【図5】 本発明による第1の実施例に吸盤を取り付けた場合のA−A断面図を示す。
【図6】 本発明による第1の実施例におけるB−B端面図を示し、(a)は実施例通りの形状、(b)は変形例を示す。
【図7】 本発明による第1の実施例をティッシュボックスの側面に取り付ける前の斜視図を示す。
【図8】 本発明による第1の実施例をティッシュボックスの側面に取り付ける前の断面図を示す。
【図9】 本発明による第1の実施例をティッシュボックスの側面に取り付けた状態の断面図を示す。
【図10】 本発明による第1の実施例をティッシュボックスの両側面に取り付けた状態の斜視図を示す。
【図11】 本発明による第1の実施例を取り付けたティッシュボックスを強磁性体物品に磁気吸着で取り付けた状態の斜視図を示す。
【符号の説明】
T ティッシュボックス
Ta、Tb 一側面
Tb 裏面
Tc ティッシュ取り出し口
Td 表面
F 指
K 強磁性体物品
1、1 ' ボックス用ホルダ
2 器材取り付け片
3 切り欠き部
4 差し込み片
5 段部
6 上段部
7、7' 磁石
8 下段部
9 取り付け孔
10 吸盤
11、11' 先端部
12 切っ先部
13 根元部
14 上面
Claims (3)
- 片側が開放する切り欠き部が設けられボックスの裏面に当接する板状の上段部と、その開放側の両端部から垂下させて形成されボックス側面に当接する段部と、該段部の下端に設けられボックス内に挿入する差し込み片を有する下段部とを一体的に構成した器材取り付け片に、器材取り付け構造を上記上段部の上面に搭載してなるボックス用ホルダであって、
上記差し込み片は、その外周が上記上段部に形成された切り欠き部からはみ出さない範囲内に設けられると共に、その先端には鋭利な切っ先部が形成されていて、該切っ先部の上面は上記上段部の下面から上方に位置し、かつ、該切っ先部の先端は上記上段部の厚さ以内に位置するように形成したことを特徴とするボックス用ホルダ - 器材取り付け片の上段部の上面に搭載される器材取り付け構造は、磁石を取り付けたものであることを特徴とする請求項1に記載のボックス用ホルダ
- 下段部は、段部下端から上段部とは反対方向に延設されており、同部には取り付け孔が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のボックス用ホルダ
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