JP3703898B2 - データ補正方法および装置並びにx線ct装置 - Google Patents

データ補正方法および装置並びにx線ct装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ補正方法および装置並びにX線CT装置に関する。さらに詳しくは、スキャン時間の相違によるデータ収集装置の出力データの変化を補正するデータ補正方法および装置並びにX線CT装置である。
【0002】
【従来の技術】
従来から、X線CT装置においては、被検体をX線でスキャンして得た測定データを校正データで校正し、この校正済みの測定データを用いて被検体の画像を再構成するようになっている。
【0003】
測定データは多チャンネルのX線検出器の測定チャンネルから得られる。校正データは多チャンネルのX線検出器の校正チャンネルから得られる。この校正チャンネルにはX線が被検体を透過することなく入射するようになっている。測定データの校正は校正データで測定データを除算することにより行なわれる。
【0004】
このような測定データの校正は、被検体におけるX線の吸収率を求めるための不可欠の処理であり、また同時にX線の照射量の変動による測定データの変動を除去する効果も上げている。
【0005】
測定データも校正データもX線検出器の各チャンネルの検出信号をそれぞれの測定回路により積分することによって得られる。検出信号の積分は1スキャンの間にデータ収集のタイミングに従って周期的に行なわれかつリセットされる。
【0006】
被検体をスキャンするにはスキャン装置の動作速度に応じた時間がかかる。通常、スキャン装置の動作速度は可変になっており、それによって複数通りのスキャン時間でスキャンできるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
校正データの測定回路は、S/N(signal-to-noise) 比の良い高精度の校正データを得るために、例えば複数の校正チャンネルのデータ間での平均値あるいは経時的な移動平均値を求める回路を付加すること等により、測定データの測定回路とは異なる構成とすることがある。
【0008】
そのような場合、X線検出信号に対する実効的な積分時間とリセット時間との比率が、測定データ系と校正データ系ではスキャン時間毎に微妙に変化することがある。
【0009】
そのような時間比率の変化の影響により、同一の被検体をスキャンしてもスキャン時間によって再構成画像のCT値が相違したり、あるいは例えばX線検出器の感度補正等の精度が劣化して再構成画像の品質を低下させる。
【0010】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、スキャン時間の相違による校正済み測定データへの悪影響を生じないデータ補正方法および装置並びにX線CT装置を実現することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するための第1の発明は、X線により基準物質を複数のスキャン時間でそれぞれスキャンし、それらスキャンによって得られた測定データを校正データでそれぞれ校正して校正済みの測定データを前記スキャン毎に求め、所定のスキャン時間でのスキャンにおける前記校正済みの測定データと各スキャン時間でのスキャンにおける前記校正済みの測定データとの実質的な比に基づく補正値を前記各スキャン時間毎にそれぞれ求め、X線による被検体のスキャン時にはそのスキャンによって得られた測定データを校正データで校正し、校正済みの測定データを前記被検体のスキャン時間に対応する前記補正値で補正することを特徴とするデータ補正方法である。
【0012】
なお、課題を解決するための第1の発明における「基準物質」の範疇には少なくとも下記のものが含まれる。なお、下記は例示であって限定を意味しない。
(1)空気
(2)基準ファントム(phantom)
課題を解決するための第1の発明によれば、基準物質に関する所定のスキャン時間でのスキャンにおける校正済みの測定データと各スキャン時間でのスキャンにおける校正済みの測定データとの実質的な比に基づく補正値によって、被検体に関する各スキャン時間での校正済みの測定データを補正するようにしたので、スキャン時間の相違による校正済み測定データへの悪影響を生じないデータ補正方法を実現することができる。
【0013】
課題を解決するための第2の発明は、X線によりスキャン対象を複数のスキャン時間でそれぞれスキャンするスキャン手段と、前記スキャン手段によって得られた測定データを校正データで校正し校正済みの測定データを求める校正手段と、前記スキャン手段に基準物質をスキャン対象とするスキャンを行なわせ所定のスキャン時間でのスキャンにおける前記校正手段による校正済みの測定データと各スキャン時間でのスキャンにおける前記校正手段による校正済みの測定データとの実質的な比に基づく補正値を前記各スキャン時間毎にそれぞれ求める補正値作成手段と、前記スキャン手段に被検体をスキャン対象とするスキャンを行なわせ前記校正手段による校正済みの測定データを前記被検体のスキャン時間に対応する前記補正値で補正する補正手段とを具備することを特徴とするデータ補正装置である。
【0014】
なお、課題を解決するための第2の発明における「基準物質」の範疇は前述の通りである。
課題を解決するための第2の発明によれば、基準物質に関する所定のスキャン時間でのスキャンにおける校正済みの測定データと各スキャン時間でのスキャンにおける校正済みの測定データとの実質的な比に基づく補正値によって、被検体に関する各スキャン時間での校正済みの測定データを補正するようにしたので、スキャン時間の相違による校正済み測定データへの悪影響を生じないデータ補正装置を実現することができる。
【0015】
課題を解決するための第3の発明は、X線によりスキャン対象を複数のスキャン時間でそれぞれスキャンするスキャン手段と、前記スキャン手段によって得られた測定データを校正データで校正し校正済みの測定データを求める校正手段と、前記スキャン手段に基準物質をスキャン対象とするスキャンを行なわせ所定のスキャン時間でのスキャンにおける前記校正手段による校正済みの測定データと各スキャン時間でのスキャンにおける前記校正手段による校正済みの測定データとの実質的な比に基づく補正値を前記各スキャン時間毎にそれぞれ求める補正値作成手段と、前記スキャン手段に被検体をスキャン対象とするスキャンを行なわせ前記校正手段による校正済みの測定データを前記被検体のスキャン時間に対応する前記補正値で補正する補正手段と、前記補正手段によって補正された前記校正済みの測定データに基づいて前記被検体の画像を再構成する再構成手段とを具備することを特徴とするX線CT装置である。
【0016】
なお、課題を解決するための第3の発明における「基準物質」の範疇は前述の通りである。
課題を解決するための第3の発明において、前記校正済みの測定データの前処理に使用する校正データを前記補正値によって補正する第2の補正手段を有することが前処理の精度劣化を防止する点で好ましい。
【0017】
課題を解決するための第3の発明によれば、基準物質に関する所定のスキャン時間でのスキャンにおける校正済みの測定データと各スキャン時間でのスキャンにおける校正済みの測定データとの実質的な比に基づく補正値によって、被検体に関する各スキャン時間での校正済みの測定データを補正するようにしたので、スキャン時間の相違による再構成画像への悪影響を生じないX線CT装置を実現することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1にX線CT装置のブロック図を示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。なお、本装置の構成によって本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。また、本装置の動作によって本発明の方法に関する実施の形態の一例が示される。
【0019】
図1において、X線照射器XSとX線検出器DTが支持枠FMによって支持されている。支持枠FMは紙面に垂直な軸Oを中心として回転できるようになっている。X線照射器XSとX線検出器DTは軸Oを挟んで互いに対向するように支持枠FM上に配置されている。
【0020】
X線照射器XSはX線源として例えばX線管を有する。X線照射器XSはX線検出器DTに向けて扇状のX線ビームFBを照射するようになっている。扇状のX線ビームFBのビーム幅(紙面に垂直な方向の厚み)は図示しないスリットによって調節されるようになっている。
【0021】
X線検出器DTは多チャンネルのX線検出器であり、扇状のX線ビームFBの広がりの方向に配列された多数(例えば1000個)のX線検出素子のアレイを有するものである。これらのX線検出素子がそれぞれX線検出チャンネルを形成する。X線検出素子としては例えば電離箱型検出素子、シンチレータ型検出素子、半導体X線検出素子等が用いられる。
【0022】
X線検出器DTの両端部のいくつかの検出素子は校正用のチャンネル(校正チャンネル)に割り当てられ、それ以外の検出素子は測定用のチャンネル(測定チャンネル)に割り当てられる。
【0023】
扇状のX線ビームFBの開き角の範囲内に被検体OBが配置される。扇状のX線ビームFBによる被検体OBの投影像がX線検出器DTに投影される。その際、被検体OBの投影像は常にX線検出器DTの測定チャンネルが存在する範囲に投影され校正チャンネルにはかからないようになっている。すなわち、校正チャンネルにはX線ビームが被検体OBを透過することなく照射される。
【0024】
なお、X線照射器XSの前面には図示しないボウタイフィルタ(bow tie filter)を配置し、校正チャンネルに入射するX線と測定チャンネルに入射するX線との差を縮めるようにしている。
【0025】
被検体OBは支持板TB上に載置される。支持板TBは上下方向に移動できるようになっており、これによって被検体OBの上下方向の位置が調節できるようになっている。支持板TBは、また、紙面に垂直な方向に進退できるようになっており、被検体OBをX線照射領域に搬入およびそこから搬出できるようになっている。
【0026】
X線制御部XCはX線照射器XSを制御するものである。これによってX線の強度、照射タイミング等が制御される。
回転制御部RCは支持枠FMの回転を制御するものである。これによって支持枠FMの回転速度、起動および停止等が制御される。
【0027】
支持板制御部TCは支持板TBを制御するものである。これによって支持板TBの上下移動とX線照射領域への進退が制御される。
データ収集部DASはX線検出器DTから出力される多チャンネルのX線検出信号を収集するものである。データ収集部DASはX線検出器DTのチャンネル数に等しい数の積分器を有し、それら積分器によって各チャンネルのX線検出信号をそれぞれ積分するようになっている。
【0028】
以上説明したX線照射器XSからデータ収集部DASまでの構成は本発明におけるスキャン手段の実施の形態の一例である。
データ収集部DASの1チャンネル分の構成を図2に示す。図2に示すように、X線検出器DTの検出素子DTeの出力信号が積分器INTによって積分され、積分器INTの出力信号がマルチプレクサMXを通じてA/D(analog to digital) 変換器ADCに与えられ、ディジタル信号に変換されてメモリMEMに記憶される。
【0029】
マルチプレクサMXの入力側には他のチャンネルの積分器が複数個接続されており、それらが順次切り換えられてA/D変換器ADCに接続される。
制御装置CNTは積分器INTの動作を制御し、所定の周期で積分とリセットを行なわせる。すなわち、例えば図3に示すように、周期TsのうちTi時間で積分を行なわせTr時間でリセットを行なわせる。
【0030】
制御装置CNTはマルチプレクサMXを制御し、積分器INTがTi時間の積分を完了したタイミングでそれをA/D変換器ADCに接続する。制御装置CNTはさらにメモリMEMの書込アドレスを制御してA/D変換器ADCの出力信号を検出素子DTeのチャンネルに対応したアドレスに記憶させる。
【0031】
コンピュータCOMはX線制御部XC、回転制御部RCおよび支持板制御部TCを統括し、所定のシーケンスに基づくスキャンを遂行する。
コンピュータCOMはまたデータ収集部DASが収集したデータに基づいて被検体OBの画像を再構成し画像出力部IMを通じて出力する。画像出力部IMは例えばCRT(cathod-ray tube) 等を用いた画像表示装置やフィルム等に画像を撮影する写真撮影装置によって構成される。
【0032】
コンピュータCOMには操作部OPが接続され、それを通じて操作者がコンピュータCOMに各種の指令等を与えることができるようになっている。操作者は操作部OPを操作することにより本装置に所望の動作を行なわせる。
【0033】
操作者により、スキャンに先立って操作部OPを通じてスキャン条件が設定される。これによって撮影部位、スライス厚、スライス数、X線強度(管電圧、管電流)、スキャン時間等が指定される。スキャン時間は例えば1秒、1.5秒、2秒、3秒のように予め規定された複数のスキャン時間の中から所望のものが選ばれる。
【0034】
スキャン実行時にはそれらスキャン条件に従ってスキャンが実行される。すなわち、支持板制御部TCによって被検体OBの撮影部位が位置決めされ、支持枠制御部RCによって支持枠FMの回転が制御され、X線制御部XCによってX線照射器XSから指定強度の扇状のX線ビームが指定スライス厚に対応したビーム幅で照射される。
【0035】
X線検出器DTの各検出素子は入射X線の強度に比例した出力信号を生じ、それらの出力信号がデータ収集部DASによって収集される。X線照射のタイミングまたはデータ収集のタイミングを制御することにより、被検体OBの投影データはX線照射器XSの1回転の間に例えば約1000方向のビューにおいて採取される。
【0036】
コンピュータCOMは、データ収集部DASが収集したデータについて、測定チャンネルのデータを校正チャンネルのデータで除算する校正処理を行なう。この校正処理はビュー毎に行なわれる。ここで、コンピュータCOMは本発明における校正手段の実施の形態の一例である。
【0037】
本装置においては、スキャン時間の相違による再構成画像への悪影響を防ぐために、コンピュータCOMにより校正済みの測定データの補正を行なうようになっている。以下、それについて説明する。
【0038】
まず、補正値の算出が行なわれる。補正値は、基準物質を複数のスキャン時間でそれぞれスキャンして得たデータから求められる。
基準物質は空気とするのが、X線照射器XSとX線検出器DTの間に何も置かないでスキャンできる点で好ましい。X線照射器XSの前面のボウタイフィルタ等も取り除いてスキャンするのが良い。この場合、X線検出器DTにはほとんど減衰しないX線が入射するので、S/N比の良い測定データに基づく精度の高い補正値を得ることができる。
【0039】
勿論、空気の代わりに例えば水ファントム等、特定の物質からなる基準物質を用いるようにしても良い。
補正値は本装置を稼働サイトに設置したときに一度求めておけば、以後システムに変更がない限り同じ値を繰り返して用いることができる。
【0040】
図4に補正値を求める動作のフロー図を示す。図4において、ステージST01において操作者によりスキャン時間tkが設定される。このスキャン時間tkは、本装置において予め規定されている複数のスキャン時間、例えば1秒、1.5秒、2秒、3秒の中から選ばれたものである。先ず最初に1秒のスキャン時間が設定されたものとする。
【0041】
次に、ステージST02においてスキャンを実行し、基準物質をスキャンしたデータを収集する。これによって、測定データDtk(i,j)および校正データRtk(i,j)が収集される。ここで、tkはスキャン時間、iはチャンネル番号、jはビュー番号である。
【0042】
次に、ステージST03において測定データを校正データで除算し、校正済みの測定データ
【0043】
【数1】
Figure 0003703898
【0044】
を求める。
次に、ステージST04において、全てのスキャン時間でスキャンしたかどうかが判定される。いま、1秒スキャンを終えたところであり、まだ1.5〜3秒スキャンが残っているのでステージST01に戻る。
【0045】
次に、ステージST01においては例えば1.5秒スキャンが設定される。そして、ステージST02およびST03によって1.5秒スキャンによるデータ収集とその校正が行なわれる。
【0046】
以下、同様な動作の繰り返しにより、2秒スキャンおよび3秒スキャンが行なわれそれぞれ校正済みの測定データが求められる。
すべてのスキャン時間について校正済みの測定データを求め終わったら、ステージST05において補正値の計算が行なわれる。補正値の計算は、上記のスキャンによって求められた各スキャン時間毎の校正済み測定データを用いて、次式によって行なわれる。
【0047】
【数2】
Figure 0003703898
【0048】
ここで、t0は複数のスキャン時間の中から基準として選んだスキャン時間である。どれを選ぶかは任意である。
(2)式において、右辺の分子はスキャン時間tkにおける校正済みの測定データをチャンネル方向およびビュー方向に全加算したものとなっている。また、分母はスキャン時間t0における校正済みの測定データをチャンネル方向およびビュー方向に全加算したものとなっている。そして、補正値Gtkは両者の比の逆数で与えられる。
【0049】
ここで、コンピュータCOMは本発明における補正値作成手段の実施の形態の一例である。
なお、(2)式において、分子および分母は、それぞれスキャンデータの総和の代わりにそれらをそれぞれチャンネル数とビュー数の積で除算した平均値であっても良い。このようにしても、それらの比はスキャンデータの総和の比と等しくなるので、補正値としては同じ値が得られる。
【0050】
同一の基準物質をスキャンしたので、データ収集部DASの挙動がスキャン時間によって変わらない限り、スキャン時間tkにおける校正済みの測定データをチャンネル方向およびビュー方向に全加算したもの(またはその平均値)と、スキャン時間t0における校正済みの測定データをチャンネル方向およびビュー方向に全加算したもの(またはその平均値)とは同じ値になる筈である。
【0051】
逆に、両者の値が相違するときは、それはスキャン時間によるデータ収集部DASの挙動の変化によるものである。したがって、両者の比は、基準スキャン時間t0で得たデータに対するスキャン時間tkで得たデータの変化率を示す。したがって、その逆数をとってデータの変化量を補正する補正値Gtkとすることができる。
【0052】
この補正値Gtkは各スキャン時間tkに対応してそれぞれ求められる。このように求められたスキャン時間毎の補正値Gtkが、ステージST06においてコンピュータCOMの内部メモリ(図略)に保存される。
【0053】
被検体OBをスキャンしたときは、そのスキャン時間tkに対応した補正値Gtkを用いて測定データの補正が行なわれる。
次に、測定データの補正について説明する。図5に、被検体OBをスキャンする場合の動作のフロー図を示す。図5において、先ずステージST11で操作部OPを通じてスキャン条件の設定が行なわれる。スキャン条件の設定の中にスキャン時間tkの設定が含まれる。
【0054】
次に、ステージST12においてスキャンが実行される。これによって測定データDtk(i,j)と校正データRtk(i,j)がそれぞれ収集される。
次に、ステージST13において測定データの校正が行なわれる。これによって校正済みの測定データ
【0055】
【数3】
Figure 0003703898
【0056】
が得られる。
次に、ステージST14において校正済みの測定データについての補正が行なわれる。補正は校正済みの測定データCtk(i,j)に補正値Gtkを乗じることによって行なわれる。これによって、補正された校正済みの測定データ
【0057】
【数4】
Figure 0003703898
【0058】
が得られる。
ここで、コンピュータCOMは本発明における補正手段の実施の形態の一例である。
【0059】
次に、ステージST15において、補正された校正済みの測定データC’tk(i,j)についてチャンネル毎の感度補正、温度補正、ビームハードニング補正等を含む所定の前処理がなされる。このような前処理過程におけるこれらの補正に使用する校正データについても補正値Gtkによる補正が施され、前述の各種の補正の精度劣化を防止している。
【0060】
次に、ステージST16において前処理済みのデータを用いて画像再構成が行なわれる。画像再構成には例えばフィルタード・バックプロジェクション法等が用いられる。
【0061】
ここで、コンピュータCOMは本発明における再構成手段の実施の形態の一例である。
画像再構成は、補正された校正済みの測定データC’tk(i,j)を精度劣化なく前処理したデータを用いて行なわれるので、スキャン時間の相違によるCT値の変化や前処理精度の劣化によるアーチファクトのない品質の良い再構成画像を得ることができる。
【0062】
次に、ステージST17においてイメージ出力が行なわれ、再構成された画像が画像出力部IMを通じて出力される。出力画像はスキャン時間の如何に関わらず品質の一定した高画質のものとなる。
【0063】
なお、補正値は(2)式の代わりに次式によって求めるようにしても良い。
【0064】
【数5】
Figure 0003703898
【0065】
(5)式は、補正値を個々の測定データ毎に求めるようにしたものである。このような補正値を用いる場合、測定データの補正は次式によって行なう。
【0066】
【数6】
Figure 0003703898
【0067】
(6)式は、校正済みの測定データを対応する補正値で個々に補正することを示す。
【0068】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、課題を解決するための第1の発明によれば、基準物質に関する所定のスキャン時間でのスキャンにおける校正済みの測定データと各スキャン時間でのスキャンにおける校正済みの測定データとの実質的な比に基づく補正値によって、被検体に関する各スキャン時間での校正済みの測定データを補正するようにしたので、スキャン時間の相違による校正済み測定データへの悪影響を生じないデータ補正方法を実現することができる。
【0069】
また、課題を解決するための第2の発明によれば、基準物質に関する所定のスキャン時間でのスキャンにおける校正済みの測定データと各スキャン時間でのスキャンにおける校正済みの測定データとの実質的な比に基づく補正値によって、被検体に関する各スキャン時間での校正済みの測定データを補正するようにしたので、スキャン時間の相違による校正済み測定データへの悪影響を生じないデータ補正装置を実現することができる。
【0070】
また、課題を解決するための第3の発明によれば、基準物質に関する所定のスキャン時間でのスキャンにおける校正済みの測定データと各スキャン時間でのスキャンにおける校正済みの測定データとの実質的な比に基づく補正値によって、被検体に関する各スキャン時間での校正済みの測定データを補正するようにしたので、スキャン時間の相違による再構成画像への悪影響を生じないX線CT装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態の一例の装置におけるデータ収集部のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態の一例の装置におけるデータ収集部の動作説明図である。
【図4】本発明の実施の形態の一例の装置の動作のフロー図である。
【図5】本発明の実施の形態の一例の装置の動作のフロー図である。
【符号の説明】
XS X線照射器
FB X線ビーム
OB 被検体
TB 支持板
DT X線検出器
FM 支持枠
XC X線制御部
RC 回転制御部
TC 支持板制御部
DAS データ収集部
COM コンピュータ
IM 画像出力部
OP 操作部
DTe 検出素子
INT 積分器
MX マルチプレクサ
ADC アナログ・ディジタル変換器
MEM メモリ
CNT 制御装置

Claims (7)

  1. X線により基準物質を複数のスキャン時間でそれぞれスキャンし、
    それらスキャンによってX線検出器で得られた各チャンネルの基準物質測定データを基準物質校正データでそれぞれ校正して各チャンネルの校正済みの基準物質測定データを前記スキャン毎に求め、
    所定のスキャン時間でのスキャンにおける前記各チャンネルの校正済みの基準物質測定データを積算した値と各スキャン時間でのスキャンにおける前記各チャンネルの校正済みの基準物質測定データを積算した値との実質的な比に基づく補正値を前記各スキャン時間毎にそれぞれ求め、
    X線による被検体のスキャン時にはそのスキャンによって前記X線検出器で得られた各チャンネルの被検体測定データを被検体校正データで校正し、
    校正済みの被検体測定データを前記被検体のスキャン時間に対応する前記補正値で補正することを特徴とするデータ補正方法。
  2. 請求項1に記載のデータ補正方法において、
    前記基準物質は空気又は水ファントムであることを特徴とするデータ補正方法。
  3. 多チャンネルのX線検出器を有し、X線によりスキャン対象を複数のスキャン時間でそれぞれスキャンするスキャン手段と、
    前記スキャン手段によって得られた各チャンネルの測定データを校正データで校正し各チャンネルの校正済みの測定データを求める校正手段と、
    前記スキャン手段に基準物質をスキャン対象とするスキャンを行なわせ、所定のスキャン時間でのスキャンにおける前記校正手段による各チャンネルの校正済みの測定データを積算した値と各スキャン時間でのスキャンにおける前記校正手段による各チャンネルの校正済みの測定データを積算した値との実質的な比に基づく補正値を前記各スキャン時間毎にそれぞれ求める補正値作成手段と、
    前記スキャン手段に被検体を対象とするスキャンを行なわせ、前記校正手段による各チャンネルの校正済みの測定データを前記被検体のスキャン時間に対応する前記補正値で補正する補正手段と具備することを特徴とするデータ補正装置。
  4. 請求項3に記載のデータ補正装置において、
    前記基準物質は空気又は水ファントムであることを特徴とすることを特徴とするデータ補正装置。
  5. 多チャンネルのX線検出器を有し、X線によりスキャン対象を複数のスキャン時間でそれぞれスキャンするスキャン手段と、
    前記スキャン手段によって得られた各チャンネルの測定データを校正データで校正し各チャンネルの校正済みの測定データを求める校正手段と、
    前記スキャン手段に基準物質をスキャン対象とするスキャンを行なわせ、所定のスキャン時間でのスキャンにおける前記校正手段による各チャンネルの校正済みの測定データを積算した値と各スキャン時間でのスキャンにおける前記校正手段による各チャンネルの校正済みの測定データを積算した値との実質的な比に基づく補正値を前記各スキャン時間毎にそれぞれ求める補正値作成手段と、
    前記スキャン手段に被検体を対象とするスキャンを行なわせ、前記校正手段による各チャンネルの校正済みの測定データを前記被検体のスキャン時間に対応する前記補正値で補正する補正手段と、
    前記補正手段によって補正された各チャンネルの前記校正済みの測定データに基づいて前記被検体の画像を再構成する再構成手段とを具備することを特徴とするX線CT装置。
  6. 請求項5に記載のX線CT装置において、
    前記基準物質は空気又は水ファントムであることを特徴とすることを特徴とするX線CT装置。
  7. 請求項5又は請求項6に記載のX線CT装置において、
    前記複数のスキャン時間は、1秒、1.5秒、2秒及び3秒であることを特徴とすることを特徴とするX線CT装置。
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