JP3703471B2 - 転写位置補正方法及び画像形成装置 - Google Patents

転写位置補正方法及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3703471B2
JP3703471B2 JP2003306352A JP2003306352A JP3703471B2 JP 3703471 B2 JP3703471 B2 JP 3703471B2 JP 2003306352 A JP2003306352 A JP 2003306352A JP 2003306352 A JP2003306352 A JP 2003306352A JP 3703471 B2 JP3703471 B2 JP 3703471B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image forming
transfer
recording material
forming apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003306352A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004139037A (ja
Inventor
和彦 小林
哲夫 山中
浩保 司城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2003306352A priority Critical patent/JP3703471B2/ja
Publication of JP2004139037A publication Critical patent/JP2004139037A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3703471B2 publication Critical patent/JP3703471B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、像担持体上のトナーを記録材上に転写する際や、潜像担持体上のトナーを中間転写体に1次転写する際の、トナー転写位置を補正する転写位置補正方法及び画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置としては、例えば、感光体等の潜像担持体上に各色潜像を形成し、現像手段によりこれらをトナー像化した後、転写紙等の記録材上に転写して画像形成を行うカラー画像形成装置がある。このようなカラー画像形成装置で採用され得る転写方式としては、主に次の3つの方式が挙げられる。第1の転写方式は、潜像担持体上に形成された各色トナー像を順次重ねて中間転写体上に転写した後にこれを記録材上に転写する中間転写方式である。第2の転写方式は、記録材搬送部材に担持された状態で搬送されてくる記録材上に、潜像担持体上に形成された各色トナー像を順次重ねて直接転写する直接転写方式である。第3の転写方式は、第1及び第2の転写方式を組み合わせた方式である。
上記第1の転写方式は、高画質な画像を出力するのに適している反面、印刷速度が遅くなりやすいという欠点がある。また、上記第2の転写方式は、印刷速度を速くすることができるが、各色トナー像のトナー転写位置の位置合わせが技術的に難しく、不良画像を発生させやすいという欠点がある。また、上記第3の転写方式は、高画質な画像を速い印刷速度で出力することが可能であるが、装置が大型化し、またコストが高くなってしまうという欠点がある。
近年では、高画質な画像の要求とともに、コストと印刷速度とのバランスも要求されており、このような要求に応えるため、上記第2の転写方式が注目されている。しかしながら、この第2の転写方式を採用して高画質な画像を形成するには、上述のとおり、各色トナー像間のトナー転写位置を正確に位置合わせするという非常に難しい技術課題を克服しなければならない。
各色トナー像間のトナー転写位置を正確に位置合わせするための技術としては、例えば、特許文献1で提案されている技術を利用することができる。この技術は、中間転写ベルト上に、そのベルト移動方向に並べた各色トナーによるマークの配列でなるマークパターンを形成する。そして、各マークパターンの各マークをセンサで検出し、その検出した位置と理想位置とのズレ量を計算して各色トナーのトナー転写位置を補正する。この技術は、中間転写方式(上記第1の転写方式)を採用したもので、潜像担持体から中間転写ベルトへの1次転写時に生じるトナー転写位置を補正する技術であるが、直接転写方式(上記第2の転写方式)にも応用することができる。すなわち、記録材搬送部材上にマークパターンを同様に複数形成すれば、これをセンサで検出して、その検出した位置と理想位置とのズレ量を計算することで、トナー転写位置を同様にして補正することができる。
また、特許文献2には、感光体の駆動モータ及び記録材を搬送する転写ドラムの駆動モータのぞれぞれにエンコーダを組み込み、そのエンコーダ出力の周期が一致するようにフィードバック制御する技術が開示されている。この技術は、直接転写方式(上記第2の転写方式)を採用したものであり、1つの感光体上に順次各色トナー像を形成してこれを順次記録材上に転写するいわゆる1ドラム型の画像形成装置に関する技術である。この技術は、トナーによるマークを検出して転写位置を補正するのではなく、駆動系に予め設けられたマークを検出してトナー転写位置を補正するものである。
なお、上記特許文献1や上記特許文献2では、中間転写体あるいは転写ドラムの表面移動速度を変更することによりトナー転写位置を補正している。しかし、潜像担持体への潜像書込開始タイミングを変更するようにしても、同様にトナー転写位置を補正することができる。
特開平8−234531号公報 特開昭62−226167号公報
上記特許文献1や上記特許文献2に開示されている技術によれば、上記直接転写方式を採用した画像形成装置においてトナー転写位置のズレを低減することが可能である。しかし、その低減効果はいまだ不十分である。これは、次の問題に起因することが、本発明者らの研究により判明した。
すなわち、上記特許文献1の技術を応用すれば、実際の作像プロセスと同様のプロセスで記録材搬送部材上にマークパターンを転写し、その転写位置が理想位置と一致するようにトナー転写位置が補正される。このように、上記特許文献1の技術は、実際に転写されたトナー(マークパターン)に基づき補正を行うため、実際に転写されたトナーに基づいて補正を行うものではない上記特許文献2の技術よりも高い補正効果が得られる。しかし、上記特許文献1の技術を応用する場合、トナー転写位置を補正すべく行うマークパターンの転写は、通常、記録材を担持していない状態(非担持状態)の記録材搬送部材に対して行う。これは、記録材を担持した状態で行うと、マークパターンが記録材上に転写される結果、その記録材が無駄になってしまうからである。これに対し、実際の作像プロセスにおけるトナー像の転写は、記録材を担持している状態(担持状態)の記録材搬送部材に担持された記録材に対して行う。担持状態と非担持状態とでは、記録材搬送部材に加わる負荷が異なるため、その記録材搬送部材の表面移動速度も異なってくる。そのため、この表面移動速度の違いにより、補正効果の高い上記特許文献1の技術を応用したとしても、実際の作像プロセスでは、どうしても各色トナー像間でトナー転写位置のズレが生じてしまうという問題が発生する。
なお、この問題は、潜像担持体から記録材へ転写する場合に限らず、潜像担持体から中間転写体へ転写する場合にも同様に生じる。よって、上記問題は、中間転写方式のカラー画像形成装置における1次転写時においても同様に生じ得る。
また、上記特許文献1の技術は、潜像担持体上のトナー像を記録材搬送部材に担持され搬送されてくる記録材上に転写する際に、トナー像が記録材上の所望の位置からズレて転写されてしまうという問題に対しても応用できる。具体的には、記録材搬送部材上にトナーによるマークを形成し、そのマークをセンサで検出して、その検出した位置と理想位置とのズレ量を計算して潜像担持体からのトナー転写位置を補正する。しかし、この場合のマーク転写も、記録材の無駄をなくすために、非担持状態の記録材搬送部材に対して行うのが通常である。そのため、上述と同様に、担持状態と非担持状態の記録材搬送部材の表面移動速度の違いにより、実際の作像プロセスでは、トナー像が記録材上の所望の位置からズレて転写されてしまうという問題が発生する。この問題は、例えば、中間転写方式のカラー画像形成装置において2次転写する際や、モノクロ画像形成装置において潜像担持体(像担持体)上の黒トナー像を記録材上に転写する際に生じ得る。
本発明は、以上の背景を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、記録材や中間転写体などのトナー像が転写される被転写体上の所望の位置にトナー像が転写されるようにトナー転写位置を補正する際の補正精度を高めることが可能な転写位置補正方法及び画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、像担持体上のトナーを、記録材搬送部材上に担持された状態で搬送されてくる記録材上に転写するときの該記録材へのトナー転写位置を補正する転写位置補正方法において、該像担持体上にトナーからなるマークを形成し、これを該記録材搬送部材上に転写するマーク転写工程と、該マーク転写工程で該記録材搬送部材へ転写されたマークの転写位置と理想位置とのズレ量を検出するズレ量検出工程と、該ズレ量検出工程で検出されたズレ量に基づき、該マークの転写位置が該理想位置と一致するようにトナー転写位置を補正する補正工程と、記録材が担持されている状態での記録材搬送部材の表面移動速度を検出する第1の速度検出工程と、記録材が担持されていない状態での記録材搬送部材の表面移動速度を検出する第2の速度検出工程と、該第1の速度検出工程及び該第2の速度検出工程で検出された表面移動速度の差分を検出する差分検出工程とを有し、上記補正工程は、該差分検出工程で検出された差分及び上記ズレ量検出工程で検出されたズレ量に基づいて、上記トナー転写位置を補正することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、潜像担持体上のトナーを中間転写体上に1次転写し、該中間転写体上に1次転写されたトナーを搬送されてくる記録材上に、該記録材と該中間転写体とを接触させながら2次転写する画像形成装置における該1次転写時の該中間転写体へのトナー転写位置を補正する転写位置補正方法において、該像担持体上にトナーからなるマークを形成し、これを該中間転写体上に転写するマーク転写工程と、該マーク転写工程で該中間転写体へ転写されたマークの転写位置と理想位置とのズレ量を検出するズレ量検出工程と、該ズレ量検出工程で検出されたズレ量に基づき、該マークの転写位置が該理想位置と一致するようにトナー転写位置を補正する補正工程と、記録材が接触している状態での中間転写体の表面移動速度を検出する第1の速度検出工程と、記録材が接触していない状態での中間転写体の表面移動速度を検出する第2の速度検出工程と、該第1の速度検出工程及び該第2の速度検出工程で検出された表面移動速度の差分を検出する差分検出工程とを有し、上記補正工程は、該差分検出工程で検出された差分及び上記ズレ量検出工程で検出されたズレ量に基づいて、上記トナー転写位置を補正することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、像担持体と、該像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、記録材を表面に担持した状態でこれを搬送する記録材搬送部材と、該記録材搬送部材で搬送されてくる記録材上に該像担持体上のトナーを転写する転写手段と、該像担持体上にトナーからなるマークを形成し、これを該転写手段により該記録材搬送部材上に転写したときのマーク転写位置と理想位置とのズレ量を検出するズレ量検出手段と、該ズレ量検出手段で検出されたズレ量に基づき、該マーク転写位置が該理想位置と一致するように、該記録材へのトナー転写位置を補正する補正手段とを備えた画像形成装置において、上記記録材搬送部材の表面移動速度を検出する速度検出手段を有し、上記補正手段は、記録材が担持されている状態での記録材搬送部材の表面移動速度と、記録材が担持されていない状態での記録材搬送部材の表面移動速度との差分及び上記ズレ量検出手段により検出したズレ量に基づいて、上記トナー転写位置を補正することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、上記トナー像形成手段は、上記像担持体に潜像を書き込む潜像書込手段と、該潜像を現像してトナー像化する現像手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記像担持体を複数有し、上記記録材搬送部材で搬送されてくる記録材上に各像担持体上の各トナー像を互いに重なり合うように上記転写手段により転写してカラー画像を形成するものであり、上記補正手段は、該記録材上における各トナー像の位置が互いに一致するように、該各トナー像のトナー転写位置を補正することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項4又は5の画像形成装置において、上記補正手段は、上記潜像書込手段による潜像書込開始タイミングを変更することで上記トナー転写位置を補正するものであることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項3、4又は5の画像形成装置において、上記補正手段は、上記記録材搬送部材の表面移動速度を変更することで上記トナー転写位置を補正するものであることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項3、4、5、6又はの画像形成装置において、上記記録材が担持されていない状態での記録材搬送部材の表面移動速度は、上記ズレ量を検出すべく上記マークを該記録材搬送部材上に転写するときのものであることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該潜像担持体上のトナーが1次転写される中間転写体と、該中間転写体上に該潜像担持体上のトナーを1次転写する1次転写手段と、搬送されてくる記録材上に、該記録材と該中間転写体とを接触させながら該中間転写体上のトナー像を2次転写する2次転写手段と、該潜像担持体上にトナーからなるマークを形成し、これを該1次転写手段により該中間転写体上に転写したときのマーク転写位置と理想位置とのズレ量を検出するズレ量検出手段と、該ズレ量検出手段で検出されたズレ量に基づき、該マーク転写位置が該理想位置と一致するように、該中間転写体へのトナー転写位置を補正する補正手段とを備えた画像形成装置において、上記中間転写体の表面移動速度を検出する速度検出手段を有し、上記補正手段は、記録材が接触している状態での中間転写体の表面移動速度と、記録材が接触していない状態での中間転写体の表面移動速度との差分及び上記ズレ量に基づいて、上記トナー転写位置を補正することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項の画像形成装置において、上記潜像担持体を複数有し、上記中間転写体上に各潜像担持体上の各トナー像を互いに重なり合うように上記1次転写手段により1次転写してカラー画像を形成するものであり、上記補正手段は、該中間転写体上における各トナー像の位置が互いに一致するように、該各トナー像のトナー転写位置を補正することを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項又は10の画像形成装置において、上記記録材が接触していない状態での中間転写体の表面移動速度は、上記ズレ量を検出すべく上記マークを該中間転写体上に転写するときのものであることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項10又は11の画像形成装置において、上記トナー像形成手段は、上記潜像担持体に潜像を書き込む潜像書込手段と、該潜像を現像してトナー像化する現像手段とを有しており、上記補正手段は、上記潜像書込手段による潜像書込開始タイミングを変更することで上記トナー転写位置を補正するものであることを特徴とするものである
た、請求項13の発明は、求項10又は11の画像形成装置において、上記補正手段は、上記中間転写体の表面移動速度を変更することで上記トナー転写位置を補正するものであることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項3、4、5、6、7又の画像形成装置において、上記速度検出手段は、上記記録材搬送部材又はこれに駆動力を伝達する駆動力伝達部材に設けられた複数の速度検出用マークを検知し、該複数の速度検出用マークの検知タイミングに基づいて、該記録材搬送部材表面の移動速度を検出するものであることを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項14の画像形成装置において、上記複数の速度検出用マークを、上記記録材搬送部材における上記記録材を担持する担持面とは反対側の面に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項14の画像形成装置において、上記複数の速度検出用マークを、上記担持面であって、上記像担持体上におけるトナー像が形成され得る作像領域に対向しない部分に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、請求項16の画像形成装置において、上記像担持体と上記トナー像形成手段の少なくとも一部とが一体となったプロセスカートリッジを、上記記録材搬送部材を備えた装置本体に対して上記担持面の面方向に着脱自在に構成し、かつ、該プロセスカートリッジの着脱の際に該像担持体のトナー像が形成され得る作像領域が該担持面上の上記複数の速度検出用マークに対向しないように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項18の発明は、請求項9、10、11、12又は13の画像形成装置において、上記速度検出手段は、上記中間転写体又はこれに駆動力を伝達する駆動力伝達部材に設けられた複数の速度検出用マークを検知し、該複数の速度検出用マークの検知タイミングに基づいて、該中間転写体表面の移動速度を検出するものであることを特徴とするものである。
また、請求項19の発明は、請求項18の画像形成装置において、上記複数の速度検出用マークを、上記中間転写体におけるトナーが転写される被転写面とは反対側の面に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項20の発明は、請求項18の画像形成装置において、上記複数の速度検出用マークを、上記被転写面であって、上記潜像担持体上におけるトナー像が形成され得る作像領域に対向しない部分に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項21の発明は、請求項20の画像形成装置において、上記潜像担持体と上記トナー像形成手段の少なくとも一部とが一体となったプロセスカートリッジを、上記中間転写体を備えた装置本体に対して上記被転写面の面方向に着脱自在に構成し、かつ、該プロセスカートリッジの着脱の際に該潜像担持体のトナー像が形成され得る作像領域が該被転写面上の上記複数の速度検出用マークに対向しないように構成したことを特徴とするものである。
請求項1及び2の転写位置補正方法並びに請求項3乃至21の画像形成装置は、トナーからなるマークを記録材搬送部材上又は中間転写体上に転写したときのマーク転写位置と理想位置とのズレ量に基づいて、そのトナー転写位置を補正する。
ここで、請求項1の転写位置補正方法及び請求項3の画像形成装置において、上述したように、記録材搬送部材が担持状態である場合と非担持状態である場合とでは、その表面移動速度に差が生じる。そのため、非担持状態の記録材搬送部材に転写したマークに基づいて得たズレ量だけで補正を行っても、担持状態の記録材搬送部材上の記録材にトナー像を転写する通常の画像形成時には、その速度差分に相当するズレが残ってしまう。そこで、本方法及び本装置では、担持状態と非担持状態の記録材搬送部材の表面移動速度をそれぞれ検出して、その差分を検出する。そして、上記ズレ量だけでなくこの差分にも基づいて、トナー転写位置を補正する。これにより、担持状態と非担持状態の記録材搬送部材の表面移動速度の差分に相当するズレをもなくすように、トナー転写位置を補正することが可能となる。
一方、請求項2の転写位置補正方法及び請求項の画像形成装置では、記録材と中間転写体とを接触させながら2次転写する。2次転写は、通常、1次転写が開始されてから1次転写が完了する前に開始される。そのため、中間転写体への1次転写が行われている間に、その中間転写体に記録材が接触することになる。ここで、記録材が接触している状態(接触状態)と記録材が接触していない状態(非接触状態)とでは、中間転写体に加わる負荷が異なるため、その表面移動速度に差が生じる。そのため、1次転写が行われている最中に中間転写体の表面移動速度が変化する。よって、その変化後のトナー転写位置については、非接触状態の中間転写体に転写したマークに基づいて得たズレ量だけで補正を行っても、その速度差分に相当するズレは残ってしまう。そこで、本方法及び本装置では、接触状態と非接触状態の中間転写体の表面移動速度をそれぞれ検出して、その差分を検出する。そして、上記ズレ量だけでなくこの差分にも基づいて、トナー転写位置を補正する。これにより、1次転写が行われている最中に中間転写体の表面移動速度が変化した後に生じ得るズレをもなくすように、トナー転写位置を補正することが可能となる。
以上より、請求項1乃至21の発明によれば、所望の位置にトナーが転写されるようにトナー転写位置を補正する際の補正精度を、非担持状態の記録材搬送部材又は非接触状態の中間転写体に転写したマークに基づいて得られるズレ量だけでトナー転写位置を補正する従来の方法よりも高めることができるという優れた効果がある。
〔実施形態1〕
以下、本発明を、直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置に適用した一実施形態(以下、本実施形態を「実施形態1」という。)について、図に基づき説明する。
図2は、本実施形態1に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
画像データは、M(マゼンタ)、C(シアン)、Y(イエロー)、K(ブラック)からなるカラー記録用の各色の画像データに変換された後、潜像書込手段としての露光装置5へと送られる。露光装置5は、像担持体としてのM、C、Y及びK用の各感光体6M,6C,6Y,6K上をそれぞれ露光し、静電潜像を書き込む。各静電潜像は、現像手段としての各現像器7M,7C,7Y,7Kにより、それぞれのトナーで現像され、トナー像化される。よって、本実施形態1のトナー像形成手段は、露光装置5と現像器7M,7C,7Y,7Kによって構成されている。一方、記録材としての転写紙は、給紙カセット8より記録材搬送部材としての紙搬送ベルト10上に担持された状態で搬送される。そして、各感光体上の各色トナー像は、転写手段としての転写器14M,14C,14Y,14Kによって、搬送されてくる転写紙上に順に転写されて重ね合わされた後に、定着手段としての定着装置15によって定着される。定着を終えた転写紙は機外に排出される。
紙搬送ベルト10は、駆動ローラ11、テンションローラ12及び従動ローラ13で支持された透光性のエンドレスベルトである。この紙搬送ベルト10は、テンションローラ12が不図示の付勢手段によって紙搬送ベルト10にテンションを付与しているので、紙搬送ベルト10の張力はほぼ一定に保たれている。紙搬送ベルト10は、基準ベルト移動速度(表面移動速度)が100mm/secで駆動される。また、本実施形態1においては、各感光体間の軸間距離が100mmとなっている。
次に、紙搬送ベルト10のベルト移動速度(表面移動速度)を検出する方法及びこれに関連する構成について具体的に説明する。
図3は、紙搬送ベルト10の幅方向一端部の拡大図である。図示のように、紙搬送ベルト10の紙担持面(外周面)の幅方向端部には、そのベルト移動方向に等間隔に配列された複数の速度検出用マークである固定マーク16が設けられている。本実施形態1では、この固定マーク16は、各感光体6M,6C,6Y,6K上のトナー像が形成され得る作像領域に対向しない部分に設けてある。作像領域に対向する部分に設けると、固定マーク16にトナーが付着してマーク検知精度が悪化するからである。なお、上記固定マーク16を、紙搬送ベルト10の紙担持面とは反対側の面(内周面)上に設けてもよい。この場合、固定マーク16にトナーが付着しないので、固定マーク16を設ける位置には特に制約がなくなる。これにより、例えばベルト幅方向中央部分にも固定マーク16を設けることが可能となる。また、上述したトナーからなるマークパターン17は、当然、図示のように作像領域に対向する紙搬送ベルト10の部分に形成される。
固定マーク16は、紙搬送ベルト10に印刷したり、レーザーマーキングしたり、あるいは別途作成しておいたマークを貼り付けたりして、紙搬送ベルト10に設けられる。固定マークの間隔は、おおよそ100〜10000μm程度の範囲のものとするのが望ましく、すべて等間隔であるのが望ましい。
また、本実施形態1では、各感光体6M,6C,6Y,6Kは、それぞれ、その周囲に設けられる帯電手段、現像器7M,7C,7Y,7K、クリーニング手段の少なくとも1つと一体となってプロセスカートリッジを構成している。このプロセスカートリッジは、画像形成装置本体に対して着脱可能な構成となっている。このプロセスカートリッジを装置本体から取り外す場合、プロセスカートリッジは図中矢印Aに示す向きに抜き出される。また、本プロセスカートリッジを装置本体に取り付ける場合、本プロセスカートリッジは図中矢印Aとは逆向きに挿入される。したがって、本実施形態1においては、プロセスカートリッジの着脱経路が紙搬送ベルト10上の固定マーク16を横切らないように構成されている。具体的には、本プロセスカートリッジは画像形成装置の手前側に挿脱される構成となっており、固定マーク16は、画像形成装置の奥側に位置する紙搬送ベルト10の端部に設けられている。このような構成とすることで、プロセスカートリッジの着脱時に、そのプロセスカートリッジからこぼれ落ちるトナーによって固定マーク16が汚れるのを防止することができる。
上記固定マーク16は、固定マークセンサ18によって検出される。この固定マークセンサ18は、上述したマークパターンを検出する後述の反射型光センサ20と同様に、反射型光センサで構成されており、これと同様にして固定マーク16を検出する。固定マークセンサ18から出力されるマーク検知信号は、図示しない制御部に送られる。そして、この制御部では、そのマーク検知信号の検知タイミングと固定マーク16のマーク間隔とから、紙搬送ベルト10のベルト移動速度(表面移動速度)を検出する。
次に、転写時におけるトナー転写位置のズレを防止するためにトナー転写位置の補正を行う補正モードについて説明する。この補正モードは、通常の画像形成動作時以外のとき、具体的には例えば作業者が特定の操作を行ったときに、実行される。
補正モードが実行されると、本画像形成装置では、まず、テスト用のマークパターンを各感光体6M,6C,6Y,6K上に形成する。具体的には、露光装置5によって各感光体6M,6C,6Y,6K上の図中手前側(以下、「フロント側」と記す。)と奥側(以下、「リア側」と記す。)に、マークパターンに応じた静電潜像をそれぞれ書き込む。そして、これを各現像器7M,7C,7Y,7Kによって現像する。このようにして形成した各マークパターンは、それぞれ、転写器14M,14C,14Y,14Kによって、基準ベルト移動速度で駆動されている紙搬送ベルト10上に転写される。この補正モードでは、紙搬送ベルト10上にマークパターンを転写するため、この紙搬送ベルト10上に転写紙を担持しない状態で実行される。なお、本実施形態1では、このようなマークパターンを複数形成することで、マークパターンのマーク転写位置と理想位置とのズレ量の検出精度を高め、信頼性の向上を図っている。
このようにして各色のマークパターンを紙搬送ベルト10上に転写したら、次に、これらのマークパターンを反射型光センサ20で読み取る。なお、本実施形態1では、各感光体のフロント側とリア側にマークパターンを形成するので、反射型光センサ20は、これらに対応する位置にそれぞれ配置されている。マークパターンは、M、C、Y及びKのマークを、主走査方向(紙搬送ベルト10の幅方向)に平行な直線マーク群と、主走査方向に対して45°の角度をなす斜線マーク群とを、フロント側とリア側とにそれぞれ形成される。反射型光センサ20は、発光素子、積分器、増幅器等を備え、図示しないスリットを介して、発光素子から照射されて紙搬送ベルト10を透過した透過光を、フォトトランジスタなどの光電変換素子で受光する。本実施形態1では受光素子としてフォトトランジスタを用いている。このフォトトランジスタが光を受けると、そのコレクタ/エミッタ間が低インピーダンスになり、エミッタ電位すなわち反射型光センサ20の出力信号レベルが上昇する。紙搬送ベルト10の移動に伴ってマークパターンがセンサ位置に到達すると、マークが光を遮断するため、トランジスタのコレクタ/エミッタ間が高インピーダンスになり、エミッタ電位が低下する。したがって、センサ位置にマークパターンが有るか無いかで、反射型光センサ20から出力されるマーク検出信号が高低に変動する。このマーク検出信号は、所定ピッチでA/D変換された後、図示しない制御部に送られる。
制御部は、演算器やメモリ等を備えており、反射型光センサ20からのマーク検出信号に基づいて、各種演算や各部の制御を行う。以下、補正モード時における制御部の処理動作について説明する。
図1は、制御部の処理動作の流れを示すフローチャートである。
制御部は、補正モードを実行する前に行われた画像形成動作時における紙搬送ベルト10のベルト移動速度(表面移動速度)を、上記固定マークセンサ18を使って検出し(S1)、これをメモリに記憶する。このときのベルト移動速度は、転写紙を担持している状態のものである。そして、補正モードの実行命令を受けて補正モードを開始すると(S2)、まず、本画像形成装置の各部を制御して、マークパターンを各感光体6M,6C,6Y,6K上に形成し、紙搬送ベルト10上にマークパターンを形成する(S3)。このようにして形成されたマークパターンが上記反射型光センサ20によって検出されると、A/D変換されたマーク検出信号が制御部に入力される(S4)。また、上記補正モードが開始された後、紙搬送ベルト10上にマークパターンが転写されている間の紙搬送ベルト10のベルト移動速度(表面移動速度)を、上記固定マークセンサ18を使って検出し(S5)、これをメモリに記憶する。このときのベルト移動速度は、転写紙を担持していない状態のものである。なお、本実施形態1では、このベルト移動速度も固定マークセンサ18を使って検出しているが、上述したマークパターンを検出する反射型光センサ20を使って検出することも可能である。また、上記S1及び上記S5における紙搬送ベルト10のベルト移動速度を検出する方法として、他の方法を利用することもできる。例えば、駆動ローラ11や駆動ギヤ等の駆動力伝達部材などの駆動系の何れかの箇所にて駆動ローラ11の回転速度を検出し、その検出結果から紙搬送ベルト10のベルト移動速度を算出するようにしてもよい。
その後、制御部は、上記マーク検出信号に基づき、各マーク間の信号受信間隔と、上記S5において検出したベルト搬送速度とから、各マークの転写位置とそれぞれの理想位置とのズレ量を算出する(S6)。具体的には、紙搬送ベルト10上に最初に転写されるMトナーからなるマークが転写された紙搬送ベルト10上の転写位置を理想位置とし、この理想位置と、他色(C、Y、K)のマークの転写位置とのズレ量をそれぞれ算出する。そして、制御部は、これらの他色(C、Y、K)のマークの転写位置が上記理想位置(Mマークの転写位置)に一致するような潜像書込開始タイミング(以下、「書込タイミング」という。)を、これらの他色(C、Y、K)についてそれぞれ一時的に算出する(S7)。具体的には、上記S6で算出した各ズレ量を、上記S5で検出したベルト搬送速度で割ることで、現在設定されている書込タイミングがどのくらい早いか又は遅れているかの補正値を算出する。そして、この補正値を現在設定されている書込タイミングに加えて、補正後の書込タイミングを算出する。
なお、上記S6及びS7における計算処理は、次のようにして簡略化することができる。
上記S5で検出したベルト移動速度で駆動する紙搬送ベルト10上のMマークの転写位置に他色のマークが一致するように転写されるときの理想のマーク検出信号の波形を予め記憶しておく。そして、上記反射型光センサ20からのマーク検出信号の波形と理想波形とを比較し、これらの他色についてのズレ量(時間)を求める。このようにして求められるズレ量は、上述した補正値と同じなので、このズレ量を現在設定されている書込タイミングに加えれば、同様に、補正後の書込タイミングを算出することができる。
ここで、上述したように、紙搬送ベルト10上にマークパターン17を転写するときのベルト移動速度は、実際に画像形成動作を行っているときのベルト移動速度とは相違する。よって、この相違によりトナー転写位置にズレが生じる。そこで、本実施形態1では、このズレをもフィードバックして書込タイミングを補正すべく、紙搬送ベルト10が転写紙を担持している状態(通紙時)と担持していない状態(非通紙時:補正モード時)のベルト移動速度をそれぞれ検出している。以下、この点について詳しく説明する。
図4は、非通紙時と通紙時の紙搬送ベルト10のベルト移動速度を示すグラフである。なお、基準ベルト移動速度は、上述したように100mm/secである。本例では、説明を簡略化するため、非通紙時の紙搬送ベルト10のベルト移動速度が基準ベルト移動速度と等しい場合を例に挙げている。通紙時のベルト移動速度は、このグラフからも分かるように、非通紙時のベルト移動速度に対して1mm/sec遅い。なお、このグラフは、最初に転写が行われるM用の感光体6Mの転写開始時を0secとしたものである。
図5は、図4に示したグラフの各ベルト移動速度についてそれぞれ積分したものであり、M用の感光体6Mの転写開始後に紙搬送ベルトの表面が移動する距離を示すグラフである。このグラフでは、非通紙時の移動距離と通紙時の移動距離が重なって表示されてしまっているが、厳密には、通紙時の方が非通紙時よりもわずかに下に位置している。なお、このグラフで示される移動距離は、最初に転写が行われるM用の感光体6Mの転写開始時に、その転写位置に位置する紙搬送ベルト10上の地点(以下、「基準地点」という。)からの距離を意味する。
図6は、基準ベルト移動速度を積分して得た紙搬送ベルトの移動距離に対する、図5に示した各移動距離との差分を示すグラフである。上述したように、非通紙時のベルト移動速度は基準ベルト移動速度と等しいので、その移動距離の差分は0mmとなっている。一方、通紙時のベルト移動速度は基準ベルト移動速度よりも1mm/secだけ遅いので、その移動距離との差分は、時間が経つにつれ、そのベルト移動速度の差分に比例して大きくなる。
図7は、図6に示すグラフにおいて、非通紙時における、紙搬送ベルト10上の上記基準地点(M用感光体6Mの転写開始地点)と、各感光体6M,6C,6Y,6Kからのトナー転写が開始される紙搬送ベルト10上の地点(転写開始地点)との差分を示すグラフである。このグラフからも明らかなように、各感光体に対応する転写開始地点はすべて基準地点と一致するため、すべての差分は0mmである。
図8は、図6に示すグラフにおいて、通紙時における紙搬送ベルト10上の基準地点と、各感光体6M,6C,6Y,6Kに対応する転写開始地点との差分を示すグラフである。通紙時のベルト移動速度は、基準ベルト移動速度よりも遅いため、M用の感光体6Mの転写開始地点である紙搬送ベルト上の基準地点と、他色の感光体6C,6Y,6Kの転写開始地点とに差が生じる。本来であれば、通紙時に、感光体6C,6Y,6Kに対応するトナー転写位置が上記基準位置と一致するのが理想であり、これが一致すれば、いわゆる色ズレが生じることはない。しかし、通紙時のベルト移動速度が基準ベルト移動速度と一致していない場合、図8に示すように、感光体6C,6Y,6Kに対応するトナー転写位置と上記基準位置と一致させることができない。そのため、実際の画像形成時には、感光体6C,6Y,6Kから転写される各色トナー像の先端が、転写紙上にすでに転写されているMトナー像の先端と一致するように転写することができず、いわゆる色ズレが生じる。本例の場合、紙搬送ベルト10上の基準地点(M用感光体6Mの転写開始地点)からのズレ量は、図8から読み取ると、K用感光体6Kについては3mm、Y用感光体6Yについては2mm、C用感光体6Cについては1mmである。
本例の場合、非通紙時のベルト移動速度は基準移動速度と一致している。そのため、図7に示した非通紙時における差分だけを使って、M用感光体6Mへの書込タイミングに対する他の感光体6C,6Y,6Kの書込タイミングを補正する場合、補正後の書込タイミングは下記の表1の上段に示すとおりである。しかし、このような補正を行っても、実際の画像形成は通紙された状態で行われるため、実際の画像形成時における紙搬送ベルト10のベルト移動速度すなわち転写紙の移動速度は、非通紙時のベルト移動速度とは異なるものとなる。よって、非通紙時における差分だけを使って書込タイミングを補正したとしても、実際の画像形成時には、図8に示すように、感光体6C,6Y,6Kのトナー転写位置が上記基準位置(理想位置)からズレてしまい、色ズレが発生する。そこで、本実施形態1では、下記の表1の下段に示すような書込タイミングに補正するようにしている。
Figure 0003703471
具体的に説明すると、上記表1の下段に示す書込タイミングは、以下のようにして求める。
上記の例においては、補正モード時(非通紙時)における紙搬送ベルト10のベルト移動速度は100mm/secであり、通紙時の紙搬送ベルト10のベルト移動速度は99mm/secである。また、補正モード時におけるM用感光体6Mへの書込タイミングに対する他の感光体6C,6Y,6Kは、それぞれ、1sec後、2sec後、3sec後である。これらの時間は、補正モード時における紙搬送ベルト10上の基準地点がM用感光体6Mの転写領域を通過してから各感光体6C,6Y,6Kの転写領域に到達するまでの時間に等しい。ここで、各感光体間の軸間距離は上述したように100mmである。よって、通紙時において紙搬送ベルト10に吸着搬送される転写紙が各感光体間を移動するのに要する時間は、100[mm]/99[mm/sec]=1.01secである。したがって、C用感光体6Cについての書込タイミングは、上記補正モード時における差分だけを使って補正した書込タイミング(1sec後)を、更に0.01sec遅らせた1.01sec後に補正する必要がある。YやKについても同様の考え方で補正する必要がある。
上記制御部は、図1に示すように、上記S1で検出した通紙時のベルト移動速度Vaと上記S5で検出した補正モード時(非通紙時)のベルト移動速度Vbとの差分を求める。そして、補正モード時(非通紙時)のベルト移動速度に対する、この差分の割合を算出する。すなわち、(Vb−Va)/Vbを算出する。この割合は、上記の例においては、(100[mm/sec]−99[mm/sec])/100[mm/sec]=0.01となる。そして、この割合を、上記補正モード時における差分だけを使って補正した各書込タイミング(C:1sec、Y:2sec、K:3sec)に乗じて得た数値を、補正値(C:0.01sec、Y:0.02sec、K:0.03sec)として算出する(S8)。この補正値は、それぞれ、上記S7で算出した書込タイミングに加算される。
このように、本実施形態1においては、上記S8で求めた通紙時と補正モード時(非通紙時)間のベルト移動速度の差分及び上記S6で算出したズレ量に基づいて、補正後の書込タイミングを得る。そして、制御部は、上記他色(C、Y、K)の感光体6C,6Y,6Kの書込タイミングが、このようにして得た補正後の書込タイミングとなるように、露光装置5の設定を変更する(S9)。これにより、各感光体6M,6C,6Y,6Kから紙搬送ベルト10上に担持されて搬送されてくる転写紙上に転写された各色トナー像の先端が互いに一致するように、各色トナー像のトナー転写位置が補正される。したがって、以後の画像形成においては、色ズレのない高品質画像を得ることができる。
なお、本実施形態1では、直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置において色ズレを防止する場合について説明したが、転写紙上に転写されるトナー像の転写位置が所望の位置からズレてしまう転写位置ズレにも同様に適用できる。例えば、上記実施形態1と同様の方法によって、転写紙の先端から2mmの位置にトナー像の先端を転写したい場合におけるトナー像の転写位置のズレを防止することができる。この場合、直接転写方式の1ドラム型カラー画像形成装置の転写時や、中間転写方式を採用したタンデム型又は1ドラム型のカラー画像形成装置の2次転写時であっても、トナー像の転写位置のズレを防止することができる。また、モノクロ画像形成装置の転写時におけるトナー像の転写位置のズレを防止する場合も、同様である。ただし、本実施形態1で例示した直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置であれば、高品位な画像をハイスピードで形成することができる点で、他のカラー画像形成装置よりも優れている。
〔実施形態2〕
次に、本発明を、中間転写方式のタンデム型カラー画像形成装置に適用した一実施形態(以下、本実施形態を「実施形態2」という。)について、図に基づき説明する。
図9は、本実施形態2に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
本画像形成装置における潜像書込手段としての露光装置5は、上記実施形態1と同様のものである。また、像担持体としてのM、C、Y及びK用の各感光体6M,6C,6Y,6K及び現像手段としての各現像器7M,7C,7Y,7Kからなるトナー像形成手段も、上記実施形態1と同様のものである。本実施形態2では、各感光体上の各色トナー像は、1次転写手段としての1次転写ローラ114M,114C,114Y,114Kによって、中間転写体としての中間転写ベルト110上に順に1次転写されて重ね合わされる。このようにして中間転写ベルト110上に形成された合成トナー像は、2次転写手段としての2次転写ローラ214によって、搬送されてくる転写紙と中間転写ベルト110とが接触しながら、その転写紙上に2次転写される。その後、この転写紙は、定着手段としての定着装置15によって定着され、定着を終えた転写紙は機外に排出される。
中間転写ベルト110のベルト移動速度を検出する方法及びその構成については、上記実施形態1における紙搬送ベルト10のベルト移動速度を検出する場合と同様である。
また、本実施形態2では、1次転写時におけるトナー転写位置のズレを防止するため、補正モードを実行し、そのトナー転写位置の補正を行う。この補正モード時における制御部の動作は、上記実施形態1の場合とほぼ同様である。
具体的には、制御部は、補正モードを実行する前に行われた画像形成動作時における中間転写ベルト110のベルト移動速度(表面移動速度)を、固定マークセンサを使って検出し、これをメモリに記憶する。この検出は、転写紙が通紙されている状態のときに行われる。したがって、このときのベルト移動速度は、2次転写領域において中間転写ベルト110に転写紙が接触している状態のものである。そして、補正モードを開始すると、上記実施形態1と同様に、マークパターンを各感光体6M,6C,6Y,6K上に形成し、中間転写ベルト110上にマークパターンを形成し、これを反射型光センサによって検出する。また、補正モードが開始された後、中間転写ベルト110上にマークパターンが転写されている間の中間転写ベルト110のベルト移動速度(表面移動速度)を、上記固定マークセンサを使って検出し、これをメモリに記憶する。このときのベルト移動速度は、転写紙が接触していない状態のものである。
その後、制御部は、マーク検出信号に基づき、各マーク間の信号受信間隔と、補正モードのベルト搬送速度とから、各マークの転写位置とそれぞれの理想位置とのズレ量を算出する。具体的には、上記実施形態1と同様に、中間転写ベルト110上に最初に転写されるMトナーからなるマークが転写された中間転写ベルト上の転写位置を理想位置とする。そして、この理想位置と、他色(C、Y、K)のマークの転写位置とのズレ量をそれぞれ算出する。そして、制御部は、これらの他色(C、Y、K)のマークの転写位置が上記理想位置(Mマークの転写位置)に一致するような書込タイミングを、これらの他色(C、Y、K)についてそれぞれ算出する。
ここで、本実施形態2では、中間転写ベルト110が転写紙に接触している状態(通紙時)と接触していない状態(非通紙時:補正モード時)のベルト移動速度をそれぞれ検出している。これは、中間転写ベルト110上にマークパターン17を転写するときのベルト移動速度と、実際に画像形成動作を行っているときのベルト移動速度との相違により生じるトナー転写位置のズレをもなくすためである。
この点について詳しく説明すると、本実施形態2では、転写紙と中間転写ベルト110とを接触させながら2次転写する。この2次転写は、M用感光体6Mの1次転写が開始されてから、K用感光体6Mの1次転写が完了する前に開始される。本実施形態2においては、ちょうどM用感光体6Mの1次転写が終了するタイミングで、中間転写ベルト110に転写紙が接触する。この接触により、中間転写ベルト110に加わる負荷が増大するため、転写紙が中間転写ベルト110に接触後の中間転写ベルト110のベルト移動速度は、接触前のものよりも遅くなる。すなわち、1次転写が行われている最中に中間転写ベルト110の表面移動速度が変化する。したがって、その変化後のトナー転写位置については、非接触状態の中間転写ベルト110に転写したマークに基づいて得たズレ量だけで補正を行っても、その速度差分に相当するズレは残ってしまう。そこで、本実施形態2では、上述したように、接触状態と非接触状態の中間転写ベルト110の表面移動速度をそれぞれ検出して、その差分を検出する。そして、上記ズレ量だけでなくこの差分にも基づいて、トナー転写位置を補正する。
具体的には、制御部は、上記実施形態1と同様に、補正モードを実行する前に行われた画像形成動作時における中間転写ベルト110のベルト移動速度(接触時のベルト移動速度)を検出し、これをメモリに記憶する。そして、補正モードが実行されたら、まず、転写紙を通紙しない状態で、他色(C、Y、K)のマークの転写位置が理想位置(Mマークの転写位置)に一致するような書込タイミングと、非接触状態の中間転写ベルト110の表面移動速度に応じた第1の書込速度とを算出する。また、中間転写ベルト110上にマークパターンが転写されている間のベルト移動速度(非接触時のベルト移動速度)を検出し、これをメモリに記憶する。そして、接触時のベルト移動速度と非接触時のベルト移動速度との差分から、転写紙の接触により中間転写ベルト110の表面移動速度が変化した後の第2の書込速度を算出する。そして、以後の画像形成においては、まず、上記算出した書込タイミング及び第1の書込速度で、他色(C、Y、K)の書き込みを行う。その後、転写紙が中間転写ベルト110に接触するタイミング、すなわち、M用感光体6Mの1次転写が終了するタイミングが到来したら、露光装置5による書込速度を第2の書込速度に変更し、書き込みを続行する。これにより、各感光体6M,6C,6Y,6Kから中間転写ベルト110上に転写された各色トナー像は、中間転写ベルトに転写紙が接触した後も互いに一致するように、各色トナー像のトナー転写位置が補正される。したがって、以後の画像形成においては、色ズレのない高品質画像を得ることができる。
このように、本実施形態2においては、接触時のベルト移動速度と非接触時のベルト移動速度との差分及び上記ズレ量に基づいて、補正後の書込制御の設定を行う。これにより、各感光体6M,6C,6Y,6Kから中間転写ベルト110上に1次転写された各色トナー像の位置が互いに一致するように、各色トナー像のトナー転写位置が補正される。したがって、以後の画像形成においては、色ズレのない高品質画像を得ることができる。
なお、上述した実施形態1及び実施形態2では、露光装置5による書込タイミングを変更することによりトナー転写位置を補正する場合について説明した。しかし、紙搬送ベルト10又は中間転写ベルト110の表面移動速度を変更することによっても、同様にトナー転写位置を補正することができる。具体的には、例えば、非通紙時の表面移動速度に対する、通紙時の表面移動速度と非通紙時の表面移動速度との差分の比率分だけ、実際の画像形成時の表面移動速度を速める。
以上、上記実施形態1の画像形成装置は、像担持体としての感光体6M,6C,6Y,6Kと、これらの感光体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、記録材としての転写紙を表面に担持した状態でこれを搬送する記録材搬送部材としての紙搬送ベルト10と、この紙搬送ベルトで搬送されてくる転写紙上に感光体6M,6C,6Y,6K上のトナーを転写する転写手段としての転写器14M,14C,14Y,14Kとを備えている。また、本装置は、感光体6C,6Y,6K上にトナーからなるマークを形成し、これを転写器14C,14Y,14Kにより紙搬送ベルト10上に転写したときのマーク転写位置と、理想位置であるM用感光体6Mのマーク転写位置とのズレ量を検出するズレ量検出手段としての反射型光センサ20及び制御部も備えている。更に、本装置は、検出されたズレ量に基づき、上記マーク転写位置が上記理想位置と一致するように、転写紙へのトナー転写位置を補正する補正手段としての制御部も備えている。そして、本装置は、紙搬送ベルト10の表面移動速度を検出する速度検出手段しての固定マーク16、固定マークセンサ18及び制御部を有し、制御部は、転写紙が担持されている状態での紙搬送ベルト10のベルト移動速度(表面移動速度)と、転写紙が担持されていない状態での紙搬送ベルト10のベルト移動速度との差分及び上記ズレ量に基づいて、トナー転写位置を補正する。すなわち、転写紙が担持されている状態での紙搬送ベルト10のベルト移動速度を検出する第1の速度検出工程と、転写紙が担持されていない状態での紙搬送ベルト10のベルト移動速度を検出する第2の速度検出工程と、これらの工程で検出された各ベルト移動速度の差分を検出する差分検出工程とを有し、この差分検出工程で検出された差分及び上記ズレ量に基づいて、上記トナー転写位置を補正する補正工程を有する転写位置補正方法により、トナー転写位置を補正する。したがって、担持状態と非担持状態の紙搬送ベルト10のベルト移動速度の差分に相当するズレをもなくすように、トナー転写位置を補正することができる。
また、上記実施形態1においては、上記トナー像形成手段が、感光体6M,6C,6Y,6Kに潜像を書き込む潜像書込手段としての露光装置5と、この潜像を現像してトナー像化する現像手段としての現像器7M,7C,7Y,7Kとを有している。よって、本画像形成装置は、いわゆる直接転写方式を採用したものであり、ハイスピードで画像形成を行うことができる点で、他の転写方式を採用した画像形成装置よりも優れている。
また、上記実施形態1の画像形成装置は、感光体6M,6C,6Y,6Kを複数有し、紙搬送ベルト10で搬送されてくる転写紙上に各感光体上の各トナー像を互いに重なり合うように転写器14M,14C,14Y,14Kにより転写してカラー画像を形成するものである。そして、上記制御部は、転写紙上における各トナー像の位置が互いに一致するように、各トナー像のトナー転写位置を補正する。よって、カラー画像形成において、色ズレのない高品位な画像を形成することができる。しかも、本画像形成装置は、いわゆる直接転写方式を採用したタンデム型カラー画像形成装置であるため、上述したように、高品位な画像をハイスピードで形成することができる点で、他のカラー画像形成装置よりも優れている。
また、上記実施形態1においては、転写紙が担持されていない状態での紙搬送ベルト10のベルト移動速度が、上記ズレ量を検出すべく上記マークを紙搬送ベルト10上に転写するときのものである。トナーの転写を行っている場合と行っていない場合とでは、紙搬送ベルト10に加わる負荷が変わってくるので、そのベルト移動速度が変わってくる。よって、本実施形態1のように、実際の画像形成時と同様にトナーの転写が行われている場合のベルト移動速度を用いることで、実際の画像形成時との間の誤差を少なくすることができ、補正精度を高めることができる。また、転写紙が担持されていない状態での紙搬送ベルト10のベルト移動速度を検出するためのモードを、別途用意する必要がなくなり、処理時間の無駄を省くこともできる。
一方で、上記実施形態2の画像形成装置は、潜像担持体としての感光体6M,6C,6Y,6Kと、これらの感光体上にトナー像を形成するトナー像形成手段としての露光装置5及び現像器7M,7C,7Y,7Kと、感光体上のトナーが1次転写される中間転写体としての中間転写ベルト110とを備えている。また、本装置は、中間転写ベルト110上に感光体6M,6C,6Y,6K上のトナーを1次転写する1次転写手段としての1次転写ローラ114M,114C,114Y,114Kと、搬送されてくる転写紙上に、この転写紙と中間転写ベルト110とを接触させながら中間転写ベルト上のトナー像を2次転写する2次転写手段としての2次転写ローラ214とを備えている。更に、本装置は、感光体6C,6Y,6K上にトナーからなるマークを形成し、これを1次転写ローラ114C,114Y,114Kにより中間転写ベルト110上に転写したときのマーク転写位置と理想位置であるM用感光体6Mのマーク転写位置とのズレ量を検出するズレ量検出手段としての反射型光センサ及び制御部も備えている。また、本装置は、検出されたズレ量に基づき、上記マーク転写位置が上記理想位置と一致するように、中間転写ベルト110へのトナー転写位置を補正する補正手段としての制御部も備えている。そして、中間転写ベルト110のベルト移動速度を検出する速度検出手段としての固定マーク、固定マークセンサ及び制御部を有し、制御部は、転写紙が接触している状態での中間転写ベルト110のベルト移動速度と、転写紙が接触していない状態での中間転写ベルト110のベルト移動速度との差分及び上記ズレ量に基づいて、トナー転写位置を補正する。すなわち、転写紙が接触している状態での中間転写ベルト110のベルト移動速度を検出する第1の速度検出工程と、転写紙が接触していない状態での中間転写ベルト110のベルト移動速度を検出する第2の速度検出工程と、これらの工程で検出された各ベルト移動速度の差分を検出する差分検出工程とを有し、この差分検出工程で検出された差分及び上記ズレ量に基づいて、上記トナー転写位置を補正する補正工程を有する転写位置補正方法により、トナー転写位置を補正する。したがって、転写紙が接触している状態と接触していない状態の中間転写ベルト110のベルト移動速度の差分に相当するズレをもなくすように、トナー転写位置を補正することができる。
また、上記実施形態2の画像形成装置は、感光体6M,6C,6Y,6Kを複数有し、中間転写ベルト110上に各感光体上の各トナー像を互いに重なり合うように1次転写ローラ114M,114C,114Y,114Kにより1次転写してカラー画像を形成するものである。そして、上記制御部は、中間転写ベルト110上における各トナー像の位置が互いに一致するように、各トナー像のトナー転写位置を補正する。よって、カラー画像形成において、色ズレのない高品位な画像を形成することができる。
また、上記実施形態2においては、転写紙が接触していない状態での中間転写ベルト110のベルト移動速度が、上記ズレ量を検出すべく上記マークを中間転写ベルト110上に転写するときのものである。トナーの転写を行っている場合と行っていない場合とでは、中間転写ベルト110に加わる負荷が変わってくるので、そのベルト移動速度が変わってくる。よって、本実施形態2のように、実際の画像形成時と同様にトナーの転写が行われている場合のベルト移動速度を用いることで、実際の画像形成時との間の誤差を少なくすることができ、補正精度を高めることができる。また、転写紙が担持されていない状態での中間転写ベルト110のベルト移動速度を検出するためのモードを、別途用意する必要がなくなり、処理時間の無駄を省くことができる。
また、上記実施形態1及び上記実施形態2においては、上記制御部が、露光装置5による潜像書込開始タイミングである書込タイミングを変更することで、上記トナー転写位置を補正する。このような補正であれば、他の補正方法に比べて容易かつ正確にトナー転写位置を補正することが可能である。これに対し、上述したように、上記実施形態1の構成であれば紙搬送ベルト10のベルト移動速度を変更することにより、上記実施形態2の構成であれば中間転写ベルト110のベルト移動速度を変更することにより、トナー転写位置を補正することもできる。
また、上記実施形態1においては紙搬送ベルト10、上記実施形態2においては中間転写ベルト110、に設けられた複数の速度検出用マークである固定マーク16を検知し、これらの固定マークの検知タイミングに基づいて、その紙搬送ベルト10、中間転写ベルト110の表面移動速度(ベルト移動速度)を検出する。これにより、簡便な方法で、ベルト移動速度を正確に検出することができる。よって、補正精度を高めることができる。なお、上記速度検出用マークは、紙搬送ベルト10や中間転写ベルト110に駆動力を伝達するギヤ等の駆動力伝達部材に設けても、同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態1にて説明したように、上記複数の固定マーク16を紙搬送ベルト10における転写紙を担持する担持面とは反対側の面に設けてもよい。このように設ければ、固定マーク16にトナーが付着してマーク検知精度が悪化するのを抑制することができる。その結果、安定して高い補正精度を得ることができる。なお、上記実施形態2の構成でも、中間転写ベルト110におけるトナーが転写される被転写面とは反対側の面に固定マーク16を設ければ、同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態1及び上記実施形態2においては、上記複数の固定マーク16を、上記担持面又は上記被転写面であって、感光体6M,6C,6Y,6K上におけるトナー像が形成され得る作像領域に対向しない部分に設けている。これにより、固定マーク16にトナーが付着してマーク検知精度が悪化するのを抑制することができる。
また、上記実施形態1及び上記実施形態2においては、感光体6M,6C,6Y,6K及び上記トナー像形成手段である帯電手段、現像器7M,7C,7Y,7K、クリーニング手段の少なくとも1つと一体となってプロセスカートリッジを構成している。そして、このプロセスカートリッジは、画像形成装置本体に対して上記担持面又は上記被転写面の面方向に着脱自在に構成され、かつ、その着脱経路がその担持面又は被転写面上の複数の固定マーク16を横切らないように構成されている。このような構成により、プロセスカートリッジの着脱時に、そのプロセスカートリッジからこぼれ落ちるトナーによって固定マーク16が汚れるのを防止することができる。
実施形態1に係る画像形成装置が有する制御部の処理動作の流れを示すフローチャート。 画像形成装置の一例を示す概略構成図。 同画像形成装置が有する紙搬送ベルトの幅方向一端部の拡大図。 補正モード時(非通紙時)と通紙時の紙搬送ベルトのベルト移動速度を示すグラフ。 図4に示したグラフの各ベルト移動速度についてそれぞれ積分したものであって、M用感光体の転写開始後に紙搬送ベルトの表面が移動する距離を示すグラフ。 基準ベルト移動速度を積分して得た紙搬送ベルトの移動距離に対する、図5に示した各移動距離との差分を示すグラフ。 図6に示すグラフにおいて、補正モード時における、紙搬送ベルト上の基準地点(M用感光体の転写開始地点)と、各感光体からのトナー転写が開始される紙搬送ベルト上の転写開始地点との差分を示すグラフ。 図6に示すグラフにおいて、通紙時における紙搬送ベルト上の基準地点(M用感光体の転写開始地点)と、各感光体に対応する転写開始地点との差分を示すグラフ。 実施形態2に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図。
符号の説明
5 露光装置
6M,6C,6Y,6K 感光体
7M,7C,7Y,7K 現像器
10 紙搬送ベルト
14M,14C,14Y,14K 転写器
16 固定マーク
17 マークパターン
18 固定マークセンサ
20 反射型光センサ
110 中間転写ベルト
114M,114C,114Y,114K 1次転写ローラ
214 2次転写ローラ

Claims (21)

  1. 像担持体上のトナーを、記録材搬送部材上に担持された状態で搬送されてくる記録材上に転写するときの該記録材へのトナー転写位置を補正する転写位置補正方法において、
    該像担持体上にトナーからなるマークを形成し、これを該記録材搬送部材上に転写するマーク転写工程と、
    該マーク転写工程で該記録材搬送部材へ転写されたマークの転写位置と理想位置とのズレ量を検出するズレ量検出工程と、
    該ズレ量検出工程で検出されたズレ量に基づき、該マークの転写位置が該理想位置と一致するようにトナー転写位置を補正する補正工程と、
    記録材が担持されている状態での記録材搬送部材の表面移動速度を検出する第1の速度検出工程と、
    記録材が担持されていない状態での記録材搬送部材の表面移動速度を検出する第2の速度検出工程と、
    該第1の速度検出工程及び該第2の速度検出工程で検出された表面移動速度の差分を検出する差分検出工程とを有し、
    上記補正工程は、該差分検出工程で検出された差分及び上記ズレ量検出工程で検出されたズレ量に基づいて、上記トナー転写位置を補正することを特徴とする転写位置補正方法。
  2. 潜像担持体上のトナーを中間転写体上に1次転写し、該中間転写体上に1次転写されたトナーを搬送されてくる記録材上に、該記録材と該中間転写体とを接触させながら2次転写する画像形成装置における該1次転写時の該中間転写体へのトナー転写位置を補正する転写位置補正方法において、
    該像担持体上にトナーからなるマークを形成し、これを該中間転写体上に転写するマーク転写工程と、
    該マーク転写工程で該中間転写体へ転写されたマークの転写位置と理想位置とのズレ量を検出するズレ量検出工程と、
    該ズレ量検出工程で検出されたズレ量に基づき、該マークの転写位置が該理想位置と一致するようにトナー転写位置を補正する補正工程と、
    記録材が接触している状態での中間転写体の表面移動速度を検出する第1の速度検出工程と、
    記録材が接触していない状態での中間転写体の表面移動速度を検出する第2の速度検出工程と、
    該第1の速度検出工程及び該第2の速度検出工程で検出された表面移動速度の差分を検出する差分検出工程とを有し、
    上記補正工程は、該差分検出工程で検出された差分及び上記ズレ量検出工程で検出されたズレ量に基づいて、上記トナー転写位置を補正することを特徴とする転写位置補正方法。
  3. 像担持体と、
    該像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    記録材を表面に担持した状態でこれを搬送する記録材搬送部材と、
    該記録材搬送部材で搬送されてくる記録材上に該像担持体上のトナーを転写する転写手段と、
    該像担持体上にトナーからなるマークを形成し、これを該転写手段により該記録材搬送部材上に転写したときのマーク転写位置と理想位置とのズレ量を検出するズレ量検出手段と、
    該ズレ量検出手段で検出されたズレ量に基づき、該マーク転写位置が該理想位置と一致するように、該記録材へのトナー転写位置を補正する補正手段とを備えた画像形成装置において、
    上記記録材搬送部材の表面移動速度を検出する速度検出手段を有し、
    上記補正手段は、記録材が担持されている状態での記録材搬送部材の表面移動速度と、記録材が担持されていない状態での記録材搬送部材の表面移動速度との差分及び上記ズレ量検出手段により検出したズレ量に基づいて、上記トナー転写位置を補正することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    上記トナー像形成手段は、上記像担持体に潜像を書き込む潜像書込手段と、該潜像を現像してトナー像化する現像手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    上記像担持体を複数有し、上記記録材搬送部材で搬送されてくる記録材上に各像担持体上の各トナー像を互いに重なり合うように上記転写手段により転写してカラー画像を形成するものであり、
    上記補正手段は、該記録材上における各トナー像の位置が互いに一致するように、該各トナー像のトナー転写位置を補正することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4又は5の画像形成装置において、
    上記補正手段は、上記潜像書込手段による潜像書込開始タイミングを変更することで上記トナー転写位置を補正するものであることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項3、4又は5の画像形成装置において、
    上記補正手段は、上記記録材搬送部材の表面移動速度を変更することで上記トナー転写位置を補正するものであることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項3、4、5、6又はの画像形成装置において、
    上記記録材が担持されていない状態での記録材搬送部材の表面移動速度は、上記ズレ量を検出すべく上記マークを該記録材搬送部材上に転写するときのものであることを特徴とする画像形成装置。
  9. 潜像担持体と、
    該潜像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    該潜像担持体上のトナーが1次転写される中間転写体と、
    該中間転写体上に該潜像担持体上のトナーを1次転写する1次転写手段と、
    搬送されてくる記録材上に、該記録材と該中間転写体とを接触させながら該中間転写体上のトナー像を2次転写する2次転写手段と、
    該潜像担持体上にトナーからなるマークを形成し、これを該1次転写手段により該中間転写体上に転写したときのマーク転写位置と理想位置とのズレ量を検出するズレ量検出手段と、
    該ズレ量検出手段で検出されたズレ量に基づき、該マーク転写位置が該理想位置と一致するように、該中間転写体へのトナー転写位置を補正する補正手段とを備えた画像形成装置において、
    上記中間転写体の表面移動速度を検出する速度検出手段を有し、
    上記補正手段は、記録材が接触している状態での中間転写体の表面移動速度と、記録材が接触していない状態での中間転写体の表面移動速度との差分及び上記ズレ量に基づいて、上記トナー転写位置を補正することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項の画像形成装置において、
    上記潜像担持体を複数有し、上記中間転写体上に各潜像担持体上の各トナー像を互いに重なり合うように上記1次転写手段により1次転写してカラー画像を形成するものであり、
    上記補正手段は、該中間転写体上における各トナー像の位置が互いに一致するように、該各トナー像のトナー転写位置を補正することを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項又は10の画像形成装置において、
    上記記録材が接触していない状態での中間転写体の表面移動速度は、上記ズレ量を検出すべく上記マークを該中間転写体上に転写するときのものであることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項10又は11の画像形成装置において、
    上記トナー像形成手段は、上記潜像担持体に潜像を書き込む潜像書込手段と、該潜像を現像してトナー像化する現像手段とを有しており、
    上記補正手段は、上記潜像書込手段による潜像書込開始タイミングを変更することで上記トナー転写位置を補正するものであることを特徴とする画像形成装置
  13. 求項10又は11の画像形成装置において、
    上記補正手段は、上記中間転写体の表面移動速度を変更することで上記トナー転写位置を補正するものであることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項3、4、5、6、7又の画像形成装置において、
    上記速度検出手段は、上記記録材搬送部材又はこれに駆動力を伝達する駆動力伝達部材に設けられた複数の速度検出用マークを検知し、該複数の速度検出用マークの検知タイミングに基づいて、該記録材搬送部材表面の移動速度を検出するものであることを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項14の画像形成装置において、
    上記複数の速度検出用マークを、上記記録材搬送部材における上記記録材を担持する担持面とは反対側の面に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項14の画像形成装置において、
    上記複数の速度検出用マークを、上記担持面であって、上記像担持体上におけるトナー像が形成され得る作像領域に対向しない部分に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項16の画像形成装置において、
    上記像担持体と上記トナー像形成手段の少なくとも一部とが一体となったプロセスカートリッジを、上記記録材搬送部材を備えた装置本体に対して上記担持面の面方向に着脱自在に構成し、かつ、該プロセスカートリッジの着脱の際に該像担持体のトナー像が形成され得る作像領域が該担持面上の上記複数の速度検出用マークに対向しないように構成したことを特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項9、10、11、12又は13の画像形成装置において、
    上記速度検出手段は、上記中間転写体又はこれに駆動力を伝達する駆動力伝達部材に設けられた複数の速度検出用マークを検知し、該複数の速度検出用マークの検知タイミングに基づいて、該中間転写体表面の移動速度を検出するものであることを特徴とする画像形成装置。
  19. 請求項18の画像形成装置において、
    上記複数の速度検出用マークを、上記中間転写体におけるトナーが転写される被転写面とは反対側の面に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  20. 請求項18の画像形成装置において、
    上記複数の速度検出用マークを、上記被転写面であって、上記潜像担持体上におけるトナー像が形成され得る作像領域に対向しない部分に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  21. 請求項20の画像形成装置において、
    上記潜像担持体と上記トナー像形成手段の少なくとも一部とが一体となったプロセスカートリッジを、上記中間転写体を備えた装置本体に対して上記被転写面の面方向に着脱自在に構成し、かつ、該プロセスカートリッジの着脱の際に該潜像担持体のトナー像が形成され得る作像領域が該被転写面上の上記複数の速度検出用マークに対向しないように構成したことを特徴とする画像形成装置。
JP2003306352A 2002-09-24 2003-08-29 転写位置補正方法及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP3703471B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003306352A JP3703471B2 (ja) 2002-09-24 2003-08-29 転写位置補正方法及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002276746 2002-09-24
JP2003306352A JP3703471B2 (ja) 2002-09-24 2003-08-29 転写位置補正方法及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004139037A JP2004139037A (ja) 2004-05-13
JP3703471B2 true JP3703471B2 (ja) 2005-10-05

Family

ID=32473037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003306352A Expired - Fee Related JP3703471B2 (ja) 2002-09-24 2003-08-29 転写位置補正方法及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3703471B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006078529A (ja) * 2004-09-07 2006-03-23 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP5002146B2 (ja) * 2004-11-12 2012-08-15 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP4783102B2 (ja) * 2005-09-14 2011-09-28 株式会社リコー 画像形成装置、および画像形成制御プログラム
JP4940741B2 (ja) * 2006-04-14 2012-05-30 パナソニック株式会社 画像形成装置
JP5140954B2 (ja) * 2006-07-28 2013-02-13 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP5157172B2 (ja) * 2007-01-16 2013-03-06 富士ゼロックス株式会社 印刷システム
JP5257226B2 (ja) * 2009-04-30 2013-08-07 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 画像形成装置
JP5143192B2 (ja) * 2010-07-07 2013-02-13 シャープ株式会社 カラー画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004139037A (ja) 2004-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3970826B2 (ja) 画像形成装置
JP2001027852A (ja) 画像形成装置
US7817948B2 (en) Image forming apparatus and control method of image forming apparatus
JP4359538B2 (ja) カラー画像形成装置、カラー画像形成方法、カラー画像形成プログラム、及び記録媒体
JP2007065341A (ja) 位置ずれ補正方法及び画像形成装置
JP2006171352A (ja) カラー画像形成装置
JP3703471B2 (ja) 転写位置補正方法及び画像形成装置
US7581803B2 (en) Image forming apparatus, method and computer readable medium for executing predetermined error processes in response to a moveable member error
JP2000206761A (ja) 画像形成装置
JPH11231586A (ja) 画像形成装置
JP2004069801A (ja) カラー画像形成装置
JP4343149B2 (ja) 画像形成装置,色ずれ補正方法
JP2010079054A (ja) 画像形成装置
JP4808059B2 (ja) 画像記録装置
JP2004198948A (ja) カラー画像形成装置
JP2009020172A (ja) 画像形成装置
JP4203987B2 (ja) 位置ずれ量検出方法、位置ずれ量検出装置および画像形成装置
JP4713230B2 (ja) カラー画像形成装置
JPH10207167A (ja) 画像形成装置
JP5151044B2 (ja) 画像形成装置
JP2004198630A (ja) 複数トナー画像転写方法及び装置・画像形成装置
JP2006293096A (ja) カラー画像形成装置
JP3880895B2 (ja) カラー画像形成装置
JP3376109B2 (ja) 画像形成装置
JP2000147862A (ja) カラー画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040224

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20040831

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20040908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041001

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050617

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050719

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090729

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090729

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100729

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110729

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120729

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120729

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130729

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees