JP3698287B2 - 放電加工機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電加工機に関し、特にその加工用パルス電流の給電回路に改良を加えた放電加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の放電加工機においては、放電加工用電源装置から加工機本体内の電極と被加工物への配線は、例えば、加工槽の側壁の上端縁近くに接続ターミナルを設け、ここから内部へ配線するか、ケーブルを側壁を乗り越えさせて内部のターミナルに直接配線するようにしていた。
或いはまた、特開平5−042422号公報に開示されている如く、下側アーム内を通して配線する方式も提案されている。
【0003】
また、従来の放電加工機における極間線本体としては、例えば、特開昭61−219518号公報や持開昭60−62415号公報に開示されているように、同軸(同芯)ケーブル或いはそれらの集合体からなるケーブルが用いられ、双方向の電流が平行して流れるようにして自己インダクタンスの低下を図るようになっていた。或いはまた、特開昭55−125938号公報に記載の如く、加工槽までの線材をフィーダ線とする提案もなされてきた。
然しながら、このような同軸ケーブルやフィーダ線では配線できない単線部分(被加工物や電極ガイドユニット付近では、ペアになっていない。)も存在するため、単線部分においてもインダクタンスの低下を図るため、本出願人による登録実用新案第2521208号に係る放電加工機用電線も提案された。
【0004】
また、従来の放電加工機における加工槽の中での極間線の配設方法としては、電極と被加工物が相対的に移動できるよう或る程度余裕を持たせながら、端子間の線材をできるだけ短くして、途中を自然に垂らすか、テーブル上に這わせるか、何らかの方法で吊るというような手段が用いられていた。
なお、本明細書中において、「極間線」とは、加工機本体内で電極と被加工物へ加工用パルス電流を供給するためのそれぞれの配線を指し、また、「出力線」又は「給電線」とは、放電電源装置から加工機本体の端子までを接続する配線を指すものとする。
また、「電極ガイドユニット」とは、加工位置にワイヤ電極を直線状に張架するよう上側及び下側アームの先端部にそれぞれ取り付けられるユニットを指し、その構造は、ワイヤ電極を案内するワイヤ電極ガイド、走行するワイヤ電極に加工用パルス電流を供給する給電体(通電駒)、及び加工間隙に加工液を噴射する噴流ノズル部分からなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、極間線が加工液に浸っている箇所では、極間線の電気的な腐食(電食)が避けられず、電食した極間線の交換が必要になる。また、極間線の交換は、このような腐食による場合のほか、損傷の場合にも必要となる。即ち、電極と被加工物が相対移動するため、加工槽内の配線は、加工ヘッド、被加工物、被加工物取り付け具と干渉しやすく、これらに引っ掛かって損傷した線を交換する必要がある。極間線を吊り下げたり、這わせたりしても、相対移動のための自由に動ける部分は必ず必要であり、この部分が他の部分に引っ掛かり損傷しやすい。特に加工槽上部から給電線を配線すると、配線が相対移動の障害になり易い。
このように、電食若しくは損傷した極間線の交換が必要となるが、このとき給電線が加工槽の側壁を乗り越えて内部に直接配線されていると、加工液に浸かって電食した部分だけでなく、線全体を交換しなければならない。
また、加工槽内で極間線を吊り上げたり、這わせたりすれば、線の長さを短くすることは可能であるが、吊り上げる場合には吊り上げ装置を必要とし、加工槽内がオープンでなくなり、被加工物の搬入・搬出に制約があった。
また、極間線を自然に垂れ下がったまま、あるいはテーブル上で這わせる場合は、被加工物やその取り付け治具等との干渉の可能性が増大し、干渉により極間線が被加工物等に引っ掛かると、機械精度や加工精度に影響を与えるだけでなく、装置故障を起こす原因ともなる。そのため、運転開始前に充分な干渉チェックが必要であった。
【0006】
而して、特開平5−042422号には、前記の通り、下側アーム内を通して配線することが開示されているが、構造が複雑となり、防水対策も必要である上、電食した線の交換も困難である。
上記登録実用新案第2521208号の第4図には扁平な電線が開示されているがその配線の引き回しについては何ら開示されていない。
【0007】
本発明は、これらの問題点を解決するためなされたものであり、その目的とするところは、以下の諸課題を解決し得る放電加工機を提供することにある。
(1) 極間線の損傷が少なく、その交換回数を少なくできること。
(2) 極間線を交換する場合でも必要最小限の長さで済み、その交換作業も容易であること。
(3) 加工槽内への被加工物の搬入・搬出が容易であり、また、極間線と被加工物やその取り付け治具等との干渉チェックの時間と労力を削減できること。
(4) 加工用パルス電流の伝送時の自己インダクタンスが少ないこと。
【0008】
【問題を解決するための手段】
上記の目的は、放電加工機に、
中空柱状の外部導体(101a)と、柱状の内部導体(101b)とを絶縁部材(101c)を介して同軸に設け、その各導体の両端に接続端子を設けて成る接続ターミナル(101)を、放電加工機の加工槽(18)の壁面を貫通して設け、
一方の導体の加工槽内側の接続端子を導体(107)によりワークテーブル(100)に電気的に接続すると共に、
他の一方の導体の加工槽内側の接続端子を、加工槽に対し相対的に可動の電極ガイドユニット(105)に、可撓性フラットケーブル(103)により、かつその可撓性フラットケーブル(103)の横幅方向が当該電極ガイドユニット(105)の移動方向に直交するように保持される経路を通して電気的に接続して成る、給電回路を設けることにより達成される。
【0009】
接続ターミナルは、加工槽の側壁を貫通するよう設けてもよいし、底壁を貫通するよう設けてもよい。
【0010】
本発明の特徴の一つは、その極間線を、加工槽内及びその上方部において、各種治具等と干渉を生ぜしめることなく配線して給電回路を形成させることにあり、そのために、接続ターミナルを、中空柱状の外部導体と、柱状の内部導体が、絶縁部材を介して同軸に配置された構成として、該接続ターミナルを加工槽の壁面に貫通配置すると共に、その各導体の両端に接続端子を設けるようにしたものであり、第二の特徴は、給電回路を、一方の導体の加工槽内側の接続端子をワークテーブルに電気的に接続する導体と、他の一方の導体の加工槽内側の接続端子を、加工槽に対し相対的に可動の電極ガイドユニットに接続する給電回路を、可撓性フラットケーブルにより構成し、かつその可撓性フラットケーブルをその横幅方向が当該電極ガイドユニットの移動方向に直交するように保持される経路を通して引き回すことである。
【0011】
放電加工機がワイヤカット放電加工機である場合には、加工槽内に進退及び横動自在に挿入される下側アームに設けた電極ガイドユニットを上記可動の電極ガイドユニットとし、その場合において、接続ターミナルの内側接続端子と下側電極ガイドユニットとを接続する上記可撓性フラットケーブルを、その幅方向が鉛直となるように取り付けることが推奨される。
【0012】
放電加工機がワイヤカット放電加工機であり、上側アームに設けた電極ガイドユニットが加工槽に対して複数の軸方向に移動するよう構成されている場合には、当該上側の電極ガイドユニットへの給電回路として、可撓性フラットケーブルを用い、その幅方向が各移動ユニットの移動方向と略直交するように各軸方向への移動ユニット間に順次掛け渡すよう取り付けることが推奨される。
即ち例えば、上記ワイヤカット放電加工機が、X、Y、U、V軸方向への移動ユニットを順次積み上げ、その先端にZ軸方向移動ユニットを備え、当該Z軸方向移動ユニットに上側電極ガイドユニットを設けたワイヤカット放電加工機(以下、「5軸移動ユニット積上げ構造のワイヤカット放電加工機」という。)である場合は、上側電極ガイドユニットへの給電回路は、可撓性フラットケーブルから成る極間線をその幅方向を鉛直方向に配向して固定側の端子台からUV軸方向移動ユニットに配線し、さらに続けてその幅方向を水平にして前記UV軸方向移動ユニットから上側電極ガイドユニットへ配線した回路とすることが推奨される。
また、上記ワイヤカット放電加工機が、U、V軸方向への移動ユニットの先端にZ軸方向移動ユニットを備え、当該Z軸方向移動ユニットに上側電極ガイドユニットを設けたワイヤカット放電加工機である場合は、上側電極ガイドユニットへの給電回路は、可撓性フラットケーブルから成る極間線をその幅方向を鉛直方向に配向して固定側の端子台からUV軸方向移動ユニットに配線し、さらに続けてその幅方向を水平にして前記UV軸方向移動ユニットから上側電極ガイドユニットへ配線した回路とすることが推奨される。
更にまた、上記ワイヤカット放電加工機が、Z軸方向移動ユニット上にUV方向移動ユニットを備え、当該UV方向移動ユニットに上側電極ガイドユニットを設けたワイヤカット放電加工機である場合は、上側電極ガイドユニットへの給電回路は、可撓性フラットケーブルから成る極間線をその幅方向を水平方向に配向して固定側の端子台からZ軸方向移動ユニットに配線し、さらに続けてその幅方向を鉛直にして前記Z軸方向移動ユニットから上側電極ガイドユニットへ配線した回路とすることが推奨される。
【0013】
上記の如き特徴を有する本発明の構成と作用効果につき、より具体的に説明する。
本発明においては、特に下側アームまわりの配線において、加工槽の外から内への配線を接続ターミナルで中継して行うようにした。これは、ワイヤカット放電加工機のワークスタンドのスタンドと加工槽の側壁とが相互に変位しない一体構成となっているものにおいて特に有効である。
また、本発明においては、加工槽内で電極ガイドユニットへの配線を行う極間線本体としてフラットケーブルを用いると共に、当該極間線の加工槽内での引き回し形態にも改善を施した。
【0014】
即ち、加工用パルス電流を供給する給電線の加工槽の外から内への配線については、加工槽の側壁又は底壁にこれを貫通する接続ターミナルを設ける。この接続ターミナルは、その外側端子に外部配線(出力線)を接続し、内側端子に内部配線(極間線)を接続できるように両端に端子台を備え、2本の導体が同軸上に配置されるように構成してインダクタンスを減少させるように構成した。これにより、加工用パルス電流の立ち上がり波形が崩れず、加工性能の低下を防止できる。
極間線の電食及び損傷対策としては、加工槽内部の短い極間線だけを交換すればよい。
接続ターミナルの内側の端子が電食した場合に備え、接続ターミナルを取り外し交換可能とすることが望ましい。
【0015】
次に、本発明においては、極間線本体として例えば図6に示すようなフラットケーブルを使用することにより、多少極間線が長くともインダクタンスが大きくならないようにして、パルスの立ち上がりを鈍らせないようにする。
このようなフラットケーブルの仕様の一例を次に示す。
導体(芯線)──AWG28(約0.4mmφ)×50芯×2枚
線間ピッチ───1.27mm
絶縁──────PTFE
これは、後述するように、前記登録実用新案第2521208号に係る放電加工機用電線としての要件を満たした電線である。
極間線本体としてこのようなフラットケーブルを用いることにより、インダクタンスの減少と導体の表面積増加による高周波電流のインピーダンスの減少を図ることができ、実機レベルでは、加工速度が同等となる。
【0016】
本発明における極間線の加工槽内での配設は、扁平なフラットケーブルが幅方向には撓みにくく、幅と直角な方向(長手方向)には撓みやすいことを利用して行う。
即ち、ワイヤカット放電加工機の加工槽内において、前記接続ターミナルの内側接続端子と下側アームに設けた電極ガイドユニットとを上記可撓性フラットケーブルにより接続するとき、当該フラットケーブルの幅方向が鉛直となるように取り付ける。
また、ワイヤカット放電加工機においては、上側電極ガイドユニットがコラム又は加工槽に対して3次元方向に移動するから、フラットケーブルを水平方向にたるませる部分と垂直方向にたるませる部分とを設けて、水平方向の移動と鉛直方向の移動とをそれぞれで分担するように構成する。
これにより、電線を吊り上げなくとも、不必要に垂れ下がったり、勝手な場所にはみ出ることがない。
【0017】
【実施例】
以下、図面を参照しつゝ本発明を詳細に説明する。
図1は、5軸移動ユニット積上げ構造を有する本発明に係るワイヤカット放電加工機の一実施例を示す側面図、
図2は、図1に示したワイヤカット放電加工機の下側電極ガイドユニットまわりの極間線の配線状態を示す斜視図、
図3は、図1に示したワイヤカット放電加工機の上側電極ガイドユニットまわりの極間線の配線状態を示す斜視図、
図4は、テーパカットのためのU、V軸方向移動ユニットの先端にZ軸方向移動ユニットを搭載した本発明に係るワイヤカット放電加工機の一実施例を示す斜視図、
図5は、Z軸方向移動ユニットの先端にテーパカットのためにU、V軸方向移動ユニットを搭載した本発明に係るワイヤカット放電加工機の一実施例を示す斜視図、
図6は、本発明において好適に用い得る可撓性フラットケーブルの一例を示す斜視図である。
【0018】
先ず、図1に示した5軸移動ユニット積上げ構造を有するワイヤカット放電加工機に本発明を適用した実施例について説明する。
図1中、11はベッド、12はX軸方向移動ユニット、13はY軸方向移動ユニット、14はU軸方向移動ユニット、15はV軸方向移動ユニット、16はZ軸方向移動ユニット、17は上側アーム、18はワークスタンドを兼ねた加工槽である。また、100はワークテーブル、101は接続ターミナル、102は極間線固定板、103は可撓性フラットケーブルによる極間線、104は極間線固定板、105は下側電極ガイドユニット、106は下側アーム、107は渡り銅板、110は端子台、111は渡り銅板、112−1,112−2,112−3は可撓性フラットケーブルによる極間線、115は固定板、116は上側電極ガイドユニットである。
【0019】
下側電極ガイドユニット105は、Y軸方向移動ユニット13に取り付けられた下側アーム106の先端に取り付けられているため、X軸方向移動ユニット12及びY軸方向移動ユニット13を駆動することにより、加工槽18内でXY軸方向に移動する。
上側電極ガイドユニット116は、上記X、Y軸方向移動に加えて、更にU軸方向移動ユニット14、V軸方向移動ユニット15及びZ軸方向移動ユニット16を介して上側アーム17の先端に取り付けられているため、XYUVZ軸の5軸方向に移動する。ここで、U軸はX軸と同一方向、V軸はY軸と同一方向であり、上側電極ガイドユニット116のUV(XY)軸座標を下側電極ガイドユニット105のXY軸座標と変位させることによりワイヤ電極を斜めにしてテーパカットが可能なようになっている。
【0020】
而して、本発明においては、加工用パルス電流供給用の電線は、加工槽の外部の出力線(給電線)については従来通りの電線、望ましくは同軸ケーブルを用いるが、加工槽内の可動部分の極間線としては可撓性のフラットケーブルを使用するものである。
そのような可撓性フラットケーブルの一例が図6に示されており、当該可撓性フラットケーブル500は、互いに平行に引き揃えられた複数の芯線501,501と、それらを互いに絶縁した状態で結合するPTFE等の樹脂から成る被覆絶縁体502とから構成され、その長手方向には曲がりやすく、幅方向には曲がりにくい特性を有している。
【0021】
なお、上記可撓性フラットケーブルは、前記登録実用新案第2521208号に記載の放電加工機用電線の特性を備えているものが望ましい。即ち、芯線501の直径をD、隣接する芯線間の間隔(ピッチ)をLとしたとき、L>D×1.5であるように構成されていることが望ましい。特に本発明の配線引き回しでは、従来より極間線が長くなることもあるので、できるだけインダクタンスの小さい電線を使用する必要があるからである。特に上側電極ガイドユニットへの配線が従来より長いので、上記の如き構成のフラットケーブルを用いることが有効である。
かかる観点から、前記の仕様のフラットケーブルは、芯線の直径D=0.4mm、線間ピッチ=1.27mmであるから、芯線間の間隔L=(1.27−0.4)=0.87>0.4×1.5となり、上記L>D×1.5の要件を満たすものである。
【0022】
次に、上記の如き極間線の加工槽内での配線について説明する。
先ず、下側電極ガイドユニットまわりの配線について図1及び図2を参照しつつ説明すれば、接続ターミナル101を加工槽(固定側)118の前面の壁面中央に設けた貫通孔に挿入して取り付ける。
この接続ターミナル101は、2つの電気導体を柱状又は円筒状に同軸に配置したものが好ましい。図示した実施例では、中空柱状の外部導体101aと、柱状の内部導体101bとを絶縁部材101cを介して同軸に設けて成るものを用いてある。反対向きのパルスが流れる2つの導体は、絶縁距離が最小限である方がインダクタンスを小さくできるからである。加工槽壁面の貫通孔へのシールはOリングでシールするだけでよく、構造が簡単で済む。
接続ターミナル101を取り付ける貫通孔を本実施例では加工槽118の前面中央に設けたが、電源装置と機械の配置関係や加工槽の構造、例えば、加工槽が上下に昇降する構造や、加工槽の側壁が機械の前方方向や左右方向に開閉する構造などを考慮して、貫通孔はできるだけ電源装置に近い加工槽が動かない部分に設けることが望ましく、また、加工槽の側壁の低い部分や底部などに設けることにより、加工タンク内配線の垂れ下がる状態を少なくすることができる。
【0023】
接続ターミナル101の加工槽外の接続端子の両極は、図では省略した電源装置の出力端子にそれぞれ接続される。他方、接続ターミナル101の加工槽内の接続端子の一方の極(外部導体101aの加工槽内の端部)は、ワークを載置するワークテーブル100(固定側)に、渡り銅板107によって接続され、もう一方の極(内部導体101bの加工槽内の端部)は、固定板102を介して可撓性フラットケーブルから成る極間線103によって下側電極ガイドユニット105に取り付けた固定板104(移動側)に接続される。固定板104と下側電極ガイドユニット105内の通電駒(ワイヤ電極に接触して給電する)とは、ガイドユニットの中で電気的に接続されている。こうしてワークとワイヤ電極との間に放電加工用パルス電流が供給され、放電加工が行われる。
なお、固定板102に設けた回転止め突部102aは、接続ターミナル101の内部導体101bの加工槽内の端部に固定板102をネジ止めしたとき、固定板102が接続ターミナルに対して回転してフラットケーブル103が上下方向に傾くのを防止するためのものであり、接続ターミナルの内部導体101bの加工槽内の端部外周に切欠きを形成しておき、この切欠き部が上記回転止め突部102aの上面と当接するようにして固定板102をネジ止めすることにより、固定板102の回転を防止することができる。
【0024】
加工中、下側電極ガイドユニット105はXY平面内で移動するから、可撓性フラットケーブルから成る極間線103はその扁平な幅方向が鉛直な方向と平行になるように配置し、長手方向に沿ってXY平面内で撓ませる。極間線の長さは、下側電極ガイドユニット105が固定板102から最大限離れたときに若干の撓みができる程度とする。後述の上側電極ガイドユニットまわりの配線における可撓性フラットケーブルも、これと同様に適宜撓ませる。こうして鉛直方向の垂れを少なくするとともに、XY平面内での移動を円滑にして、勝手なところに弛みができないようにする。なお、下側アーム106に取り付けたカバー108は、可撓性フラットケーブル103がカバー108より奥の方へはみ出さないようにするためのものである
【0025】
次に、上側電極ガイドユニットまわりの配線についてまず図1を参照しつつ説明する。
端子台110(固定側)が加工槽の背面を形成する側壁の中央に設けられている。端子台110の2つの極の端子に給電がなされ、その一方の極はワークを載置するワークテーブル100(固定側)に渡り銅板111によって接続され、もう一方の極は可撓性フラットケーブル112から成る極間線によって上側電極ガイドユニット116(移動側)に取り付けた固定板116aに接続される。固定板116aと上側電極ガイドユニット116内に設けた通電駒とは、上側電極ガイドユニットの内部で電気的に接続され、下側電極ガイドユニットの場合と同様、被加工物とワイヤ電極との間に加工用パルス電流が供給される。
【0026】
而して、端子台110から上側電極ガイドユニット116までの間に掛け渡される可撓性フラットケーブル112は、図3に詳しく示すように、上向き部分112−1→左右方向部分112−2→垂直方向部分112−3と方向を90度変えるたびに中心線に対して45度をなす線に沿って折り曲げられる。左右方向部分112−2の箇所でできるだけ軽量にかつ可撓性があることが重要であるから、可撓性フラットケーブルを2枚重ねにして用いることが望ましい。即ち、上向き部分112−1の部分で2枚のフラットケーブルを真っ直ぐ上に上げ、加工槽背面の側壁の上方で固定金具114により一旦固定する。この位置で、1枚は左方向へ、もう1枚は右方向へと方向転換した部分が、左右方向部分112−2である。この左右方向部分112−2が両側からUターンして、V軸方向移動ユニット15の下端付近に取り付けた固定板115(移動側)に左右から寄り集まって固定される。ここで鉛直方向に向きを変えられて2枚重なった垂直方向部分112−3となり、その先端が上側電極ガイドユニット116の固定金具116a(移動側)に最終的に固定される。
【0027】
上側電極ガイドユニット116は、固定側に対してXY軸方向及びZ軸方向に移動するので、XY軸方向の移動を許容するように、可撓性フラットケーブル112の左右方向部分112−2は、その扁平な幅方向を鉛直な方向に平行になるように配置し、この左右方向部分112−2が水平面内で適宜撓むようになっている。
Z軸方向の移動については、垂直方向部分112−3においてその扁平な幅方向が水平な方向に平行になるように配置し、Z軸方向に適宜撓みを設ける。
【0028】
次に、図4の実施例について説明する。この実施例は、カラム317上に搭載されたU、V軸方向への移動ユニット318及び319の先端にZ軸方向移動ユニット320を備え、当該Z軸方向移動ユニット320に上側電極ガイドユニット316を設けたワイヤカット放電加工機である。XY軸方向への移動は、カラム317を移動させても、加工槽18を移動させても良い。この場合の上側電極ガイドユニットまわりの給電回路は、可撓性フラットケーブルを固定端子台310から固定金具314まで上向き部分312−1として引き上げ、次いで312−2の如くその幅方向を鉛直方向に配向して固定金具314からUV軸方向移動ユニットの固定板315に配線し、さらに続けて312−3の如くその幅方向を水平にしてUV軸方向移動ユニットの固定板315から上側電極ガイドユニットの固定板316aへ配線してある。
【0029】
次に、図5の実施例について説明する。この実施例は、カラム417に対してZ軸方向に移動するZ軸方向移動ユニット418を設け、該ユニットに吊持してUV方向移動ユニット419,420を備え、当該UV方向移動ユニットに上側電極ガイドユニット416を設けたワイヤカット放電加工機である。XY軸方向への移動は、カラム417を移動させても、加工槽を移動させても良い。この場合の上側電極ガイドユニットまわりの給電回路は、可撓性フラットケーブルから成る極間線を、412−1の如くその幅方向を水平方向に配向して固定側の端子台410からZ軸方向移動ユニットの固定板415に配線し、さらに続けて412−2の如くその幅方向を鉛直にしてZ軸方向移動ユニットの固定板415から上側電極ガイドユニットの固定板416aへ配線したものである。
【0030】
なお、これまでワイヤカット放電加工機を例にとって説明したが、本発明は総型電極を用いて型彫りを行う放電加工機にも同様に適用し得る。
また、本発明の実施例では、上側電極ガイドユニットと下側電極ガイドユニットの極間線に可撓性フラットケーブルを用いる構成を例にとって説明したが、機械構造により、下側電極ガイドまわりの極間線にのみ可撓性フラットケーブルを使用する構成としてもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、上記の如く構成されるから、以下のような作用効果を得ることができる。
(1) 極間線として、幅方向には曲がりにくく、長手方向には曲がりやすい扁平な可撓性フラットケーブルを用いて配線したので、極間線を吊り上げなくとも、電線が不必要に垂れ下がったり、勝手な場所にはみ出すことがなく、被加工物やその取り付け具等と干渉することがないので、極間線が損傷することが少なく、極間線の交換回数を少なくできる。
(2) 電食や損傷により極間線を交換する場合でも、加工槽内の極間線部分だけを交換し、出力線まで交換する必要がないから、必要最小限の長さの交換で済み、その交換作業も容易である。また、接続ターミナルの内側端子が電食した場合にも、接続ターミナルの取り外しが可能であるから、その交換作業が容易である。
(3) 接続ターミナルを加工槽の側壁上端近くに取り付けることなく、加工槽を貫通させて接続ターミナルを設けたので、加工槽をオープンにでき被加工物の搬入・搬出の障害にならず、また、極間線が被加工物やその取り付け治具等と干渉することがないので、干渉チェックの時間と労力を削減できる。
(4) 極間線としてフラットケーブルを用いると共に、接続ターミナルとして2本の導体が同軸上に配置されたものを用いたため、加工用パルス電流の伝送時の自己インダクタンスが少なく、そのため、加工用パルス電流の立ち上がり波形が崩れず、加工性能の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】5軸移動ユニット積上げ構造を有する本発明に係るワイヤカット放電加工機の一実施例を示す側面図である。
【図2】図1に示したワイヤカット放電加工機の下側電極ガイドユニットまわりの極間線の配線状態を示す斜視図である。
【図3】図1に示したワイヤカット放電加工機の上側電極ガイドユニットまわりの極間線の配線状態を示す斜視図である。
【図4】テーパカットのためのU、V軸方向移動ユニットの先端にZ軸方向移動ユニットを搭載した本発明に係るワイヤカット放電加工機の一実施例を示す斜視図である。
【図5】Z軸方向移動ユニットの先端にテーパカットのためにU、V軸方向移動ユニットを搭載した本発明に係るワイヤカット放電加工機の一実施例を示す斜視図である。
【図6】本発明において好適に用い得る可撓性フラットケーブルの一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
100 ワークテーブル
101 接続ターミナル
101a 外部導体
101b 内部導体
102 固定板
103 極間線(可撓性フラットケーブル)
104 固定板
105 下側電極ガイドユニット
106 下側アーム
107 渡り銅板
110 端子台
111 渡り銅板
112 極間線(可撓性フラットケーブル)
116 上側電極ガイドユニット
Claims (9)
- 中空柱状の外部導体(101a)と、柱状の内部導体(101b)とを絶縁部材(101c)を介して同軸に設け、その各導体(101 a 、101 b )の両端に接続端子を設けて成る接続ターミナル(101)を、放電加工機の加工槽(18)の壁面を貫通して設け、
一方の導体の加工槽内側の接続端子を導体(107)によりワークテーブル(100)に電気的に接続すると共に、
他の一方の導体の加工槽内側の接続端子を、加工槽に対し相対的に可動の電極ガイドユニット(105)に、可撓性フラットケーブル(103)により、かつその可撓性フラットケーブル(103)の横幅方向が当該電極ガイドユニット(105)の移動方向に直交するように保持される経路を通して電気的に接続して成る、給電回路を具備したことを特徴とする放電加工機。 - 接続ターミナル(101)が加工槽の側壁を貫通して設けられた請求項1に記載の放電加工機。
- 接続ターミナル(101)が加工槽の底壁を貫通して設けられた請求項1に記載の放電加工機。
- 放電加工機がワイヤカット放電加工機であり、上記可動の電極ガイドユニットが、加工槽内に進退及び横動自在に挿入される下側アーム(106)に設けた電極ガイドユニット(105)である請求項1から3までのいずれかに記載の放電加工機。
- 加工槽内において接続ターミナルの内側接続端子と下側アームに設けた電極ガイドユニットとを接続する上記可撓性フラットケーブル(103)を、その幅方向が鉛直となるように取り付けた請求項4に記載の放電加工機。
- X、Y、U、V軸方向への移動ユニット(12,13,14,15)を順次積み上げ、その先端にZ軸方向移動ユニット(16)を備え、当該Z軸方向移動ユニットに上側電極ガイドユニット(116)を設けたワイヤカット放電加工機の上側電極ガイドユニットへの給電回路が、加工槽の壁面を貫通して設けた端子台(110)の加工槽内側の一方の接続端子から、可撓性フラットケーブルから成る極間線をその幅方向を鉛直方向に配向して水平方向に伸びる配線(112−2)部分と、さらに続けてその幅方向を水平にした配線(112−3)部分を介して上側電極ガイドユニット( 116 )へ配線した回路である請求項4又は5に記載の放電加工機。
- 放電加工機がワイヤカット放電加工機であり、加工槽に対して複数の軸方向に移動するよう構成された上側アームに設けた電極ガイドユニットに給電するための給電回路が、可撓性フラットケーブルから成り、その幅方向が各移動ユニットの移動方向と略直交するように各軸方向への移動ユニット間に順次掛け渡すよう取り付けられた請求項4又は5に記載の放電加工機。
- U、V軸方向への移動ユニット(318,319)の先端にZ軸方向移動ユニット(320)を備え、当該Z軸方向移動ユニットに上側電極ガイドユニット(316)を設けたワイヤカット放電加工機の上側電極ガイドユニットへの給電回路が、可撓性フラットケーブルから成る極間線をその幅方向を鉛直方向に配向して固定側の端子台からUV軸方向移動ユニットに配線(312−2)し、さらに続けてその幅方向を水平にして前記UV軸方向移動ユニットから上側電極ガイドユニットへ配線(312−3)した回路である請求項7に記載の放電加工機。
- Z軸方向移動ユニット(418)上にUV方向移動ユニット(419,420)を備え、当該UV方向移動ユニットに上側電極ガイドユニット(416)を設けたワイヤカット放電加工機の上側電極ガイドユニットへの給電回路が、可撓性フラットケーブルから成る極間線をその幅方向を水平方向に配向して固定側の端子台からZ軸方向移動ユニットに配線(412−1)し、さらに続けてその幅方向を鉛直にして前記Z軸方向移動ユニットから上側電極ガイドユニットへ配線(412−2)した回路である請求項7に記載の放電加工機。
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