JP3696300B2 - 窒化珪素焼結体及びその製造方法 - Google Patents

窒化珪素焼結体及びその製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高純度の反応焼結窒化珪素焼結体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属珪素粉末を成形したものを窒素ガス等の窒素源となる物質と高温で反応させて直接窒化させつつ成形体を構成する粒子を固結し、該固結した状態の形状物である窒化珪素焼結体を作製する反応焼結法は、窒化珪素粉末を焼結させた場合に比べ、原料となる金属珪素から直接窒化珪素焼結体を作製することが出来るので製造工程が簡素化できる他、焼結助剤等の低温溶融物の含有量も低減出来るため、得られた焼結体は一般に高温での機械的強度が低下せず、更に成形体の焼成後の寸法変化が小さく、寸法精度に優れた窒化珪素焼結体が得られるという特長がある。
【0003】
ここで原料となる市販の金属珪素は、通常、珪素源鉱物や精製上の制約から不純物として金属酸化物や酸化珪素の状態で酸素が数%程度含まれており、また、大気中、或いは多少とも酸素が存在する雰囲気下では容易に酸化されて表面に酸化珪素が極めて生成し易い。
【0004】
一般に、金属珪素から反応焼結法により窒化珪素焼結体を作製するには、金属珪素粉末で所望の形状の成形体を作製し、これを窒素ガスにより1100℃以上で直接窒化反応を生じさせることにより珪素を窒化させる。この方法では、金属珪素成形体全体に対する窒化反応を短時間で完結するのは困難であり、特に大型で肉厚の成形体の場合、内部まで完全に窒化するにはCa、Fe等の酸化物、窒化物、珪化物等の窒化促進剤を添加したり、窒化珪素核発生の場を与えるために少量の窒化珪素粒子を事前に添加しておく必要がある。このような添加物を用いずに窒化を十分完了させるには、窒化反応に必要な温度、すなわち、1100℃〜1350℃でかなり長時間反応させる必要がある。この窒化反応は発熱反応であり、その発熱量は非常に高く(180Kcal/モル)、反応が急激に進行すると、反応熱が蓄積し、焼成物の温度が急上昇して金属珪素の融点(約1414℃)を上回って未窒化の珪素の溶出を起こすことがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
不純物として酸素が含まれる金属珪素で作製した成形体を直接窒化した反応焼結窒化珪素焼結体は、通常10重量%以上のβ型窒化珪素を含んでおり低温安定型のα型窒化珪素からなる焼結体が得難く、また、金属珪素の純度が低く、鉄等の金属不純物が多く含まれていたり、窒化促進剤が添加されている場合、これらの不純物や窒化促進用の添加物がガラス成分を形成したり、異物となって焼結体中に留まるので特に高温強度や耐熱性が低いものしか得られなかった。一方、該添加物を用いないと珪素融点により近い温度でかなり長時間窒化反応させる必要があって生産性の著しい低下を来たす。更に、金属珪素表面に酸化物層が生成しているものでは酸化物層が窒化反応を妨げるため、十分窒化が進展し難く、酸窒化珪素を生成したり、残存珪素の溶出により焼結体不良を起こし易かった。
【0006】
このように、高純度で高α化率の窒化珪素焼結体は従来の金属珪素成形体を直接窒化したものでは得難く、また優れた機械的、熱的性状を有する窒化珪素焼結体も得難かった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、金属珪素成形体を窒化反応させる際、酸化アルミニウム粉末を共存させると金属珪素中、若しくは金属珪素表面に形成された酸化珪素が昇温中に選択的に酸化アルミニウム粉末に吸収され、効率的に成形体の酸素が除去されるため、窒化反応が促進されること、更に、このようにして得られた窒化珪素は機械的特性に優れたα型の結晶構造であることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は酸素を含む金属珪素の成形体を、該成形体と接触しないように酸化アルミニウム粉末を共存させ、窒素雰囲気中で焼成することにより得られるα化率が90%以上かつ金属不純物量が0.4重量%未満である窒化珪素焼結体を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、酸素を含む金属珪素の成形体を、該成形体と接触しないように酸化アルミニウム粉末を共存させ、窒素雰囲気中で焼成することを特徴とするα化率が90%以上かつ金属不純物量が0.4重量%未満である窒化珪素焼結体の製造方法を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の焼結体とは、いわゆる反応焼結窒化珪素焼結体であって、より詳しくは、金属珪素からなる成形体を所定の温度に加熱焼成し、窒素ガスと窒化反応させることにより、金属珪素成形体の気孔を埋めるように窒化珪素が生成したもので、この窒化と同時に窒化珪素の各粒子は互いに固結した状態になり、この窒化珪素各粒子が固結した窒化珪素形状物である。
【0011】
本発明焼結体の成分は、α型窒化珪素が90重量%以上であって、残部が通常β型窒化珪素と0.4重量%未満の金属からなるが、この他該金属等と化合物を形成する、及び/又は単味の、非金属成分が含まれていても良い。また一般にα型窒化珪素は酸素を固溶するため約0.05〜0.3重量%の酸素を含む。
【0012】
本発明に用いる酸素を含む金属珪素としては、概ね酸素量が0.5〜5重量%程度のものが挙げられる。この金属珪素には、通常精製段階で不純物として1〜3重量%の酸素が含まれており、更に得られた金属珪素が粒子や成形体として空気や酸素を含む雰囲気下を経ることにより表面に酸化物層を含むようになる。従って、本発明に用いる金属珪素には、酸素や酸化物の形態で、0.5〜5重量%の酸素が含まれる。
【0013】
また、上記金属珪素には、酸素以外に微量の金属不純物が含まれていてもよい。当該金属不純物として代表的な元素はFe、Al、Ca等であり、これらは金属珪素の窒化を促進する作用があり、特にFeはその効果が顕著なため、故意に添加されることもある。一方、得られる窒化珪素焼結体の特性を低下させないためにはこれらの含有量は少ない方が良いが、窒化はより困難になる。本発明ではFeの含有量が0.1%以下で、かつ金属不純物の総量が0.4重量%以下のものを使用することが出来る。
【0014】
また、金属珪素の粒度は44μm以下の粉末が適当であり、それを超えると窒化反応が遅くなりすぎ、焼成に長時間を要するため、製造には不適当である。金属珪素成形体は乾式金型成形、ゴム型成形、射出成形、鋳込み成形、押し出し成形など任意の成形法によって成形をすることが出来るが、より高強度な焼結体を製造するためには、成形体密度が1.3g/cm3 以上にすることが望ましい。
【0015】
本発明に用いる酸化アルミニウム粉末は高温での酸化アルミニウム中の低沸点不純物の溶出や気化を防ぐため高純度のものの方が好ましく、更に粒径のより小さいものの方が、表面エネルギーが高く、気化した酸化珪素を捕え易いので好ましい。また本発明で使用する酸化アルミニウムの結晶形は限定されるものではない。特に高純度粉末である必要性はなく、アルミナセラミックス焼成などの際に使用する「敷粉」として市販されている粉末を適宜使用できる。ただし、約1500℃までの加熱温度域で金属珪素の窒化反応に悪影響を与える成分の揮散が極力少ない方が良いことは言うまでもない。酸化アルミニウムの粒度は特に規定されないが、粒度が極端に小さいと製造の際のハンドリング性が悪く好ましくない。あまり粒度が大きいと比表面積が小さくなり、十分な効果が得られないため、10〜200μm程度の粒度が適当である。
【0016】
本発明方法の実施にあたっては、前記金属珪素の成形体を、該成形体と接触しないように酸化アルミニウム粉末を共存させるが、具体的には金属珪素成形体を加熱装置に入れ、同時に酸化アルミニウム粉末を該成形体と直接接触しないように加熱装置内成形体近傍に設置する。酸化アルミニウム粉末の設置については加熱装置内の成形体設置箇所に近いものほど良く、また、粉末を設置した表面積が大であるほど良い。設置した酸化アルミニウム粉末層の厚みは何れでも良い。また酸化アルミニウム粉末は完全に単粒子化されている必要はなく、凝集体、あるいは任意形状の粉末圧密体としてもよい。この粉末の設置方法の一例としては、成形体外周部に沿って成形体と接触しないように成形体設置盤上全体に均一に敷いたもの、或いは加熱装置加熱室内壁に水と混合させた酸化アルミニウム粉末のスラリーを塗布し乾燥したものでも良い。
【0017】
このように酸化アルミニウム粉末と共存させた金属珪素成形体を窒素雰囲気中で焼成する。ここで窒素雰囲気は、窒化性ガス雰囲気であればよく、窒素ガスのみの場合及び窒素を主体としてアルゴン、ヘリウム、水素、アルモニア等が少量混合した混合ガス雰囲気の場合の両者が含まれる。また、焼成温度は1100℃〜1500℃が好ましい。
【0018】
窒化反応を行う加熱炉は1500℃以下の温度で雰囲気調整可能な加熱炉であれば良く、このような加熱炉としては、雰囲気制御可能なバッチ炉、プッシャー炉、トンネル炉、ベルト炉等が使用でき、加熱方式としては抵抗加熱炉、高周波誘導炉等が使用出来るため、目的に合わせバッチ式、連続式いずれかの製造方法が選択できる。
【0019】
バッチ式抵抗加熱炉を選択した場合の本発明の製造方法を例に図1で更に詳しく説明する。金属珪素試料9は通常、窒化珪素、窒化硼素、炭化珪素、黒鉛等窒化工程で試料に悪影響を及ぼさない素材からなる試料容器4内に設置される。この容器内の底部に適量の酸化アルミニウム粉末7を敷き、該容器と同等の素材からなる試料台8の上に試料9を設置する。この試料台を使用する目的は、該粉末に試料が直接触れることによる該粉末成分の試料への拡散を防ぐこと、及び試料表面を出来るだけ雰囲気中に露出させ、窒化性ガスとの反応を容易にするためである。酸化アルミニウム粉末は容器の底部に均等に敷き詰める必要はなく、金属珪素成形体試料を設置した以外の余剰スペースに山積みにする、ごく低い圧力で成形した圧粉体を金属珪素成形体試料を設置した隙間に並べる、スラリー状にしてルツボ内面に塗布するなど、同一容器内に酸化アルミニウムを共存させる方式は適宜選択できる。連続炉の場合は同一セッター上に前述と同様の方式で金属珪素成形体と酸化アルミニウム粉末を共存させることができる。
【0020】
酸化アルミニウム粉末の量は試料容器の容積、金属珪素の酸素含有量、バッチ炉であれば一回当たりの仕込み量によって左右されるため、適宜条件出しを行った上で決定することが好ましい。
【0021】
この方法によれば、たとえば1100℃までは100℃/時間で昇温させることができ、窒化反応の昇温速度は、1100℃〜1370℃までの低温域で50〜200℃/時間、1370℃〜1400℃の温度域では3〜10℃/時間、1400℃〜1500℃の温度域では50℃〜100℃/時間でそれぞれ反応を行うことができる。低温域での加熱速度が大きいと低温安定型のα型窒化珪素が十分合成されず、α化率が低下するだけでなく、昇温の後半で珪素の溶出を引き起こす。従来、約50時間程度加熱時間を必要としたのに対し、本発明では、窒素珪素の焼成は約25時間で完了するため、大幅に生産性が向上する。
【0022】
【作用及び発明の効果】
市販の金属珪素粉末は通常酸素を数重量%含む。この酸素は主に金属珪素の表面で非晶質の酸化珪素膜の形で存在している。この酸化珪素膜は1000℃以上の加熱により、SiOガスの形で揮散しやすくなる。揮散したSiOの部位のSiは活性な面を持つため、窒素が直接反応しやすく、窒化珪素が生成される。すなわち、窒化反応初期において、
【0023】
【化1】
SiO2+Si→2SiO↑
3Si+2N2→Si34
【0024】
で示される反応が起こる。従って、系内のSiOの分圧が高まると反応の進行が抑制されるため、SiOガスの制御が窒化反応において重要なポイントとなる。ここで、金属珪素成形体と酸化アルミニウムを共存させ窒素雰囲気中で加熱するとSiOガスは酸化アルミニウム粉末と反応して該粉末に固定されるため系内のSiO分圧は低く保たれる。このことにより、1350℃以下の温度域で窒化反応が効率よく進行することが出来る。一般に金属珪素の窒化反応において、低温域ではα型窒化珪素が生成し易く、高温域ではβ型窒化珪素が生成し易いとされており、このα型窒化珪素が焼結体の機械的強度の発現に寄与するとされている。1350℃以下での窒化反応が促進される本発明の製造方法に依れば、α型窒化珪素が生成し易く、機械的特性に優れた焼結体が得られる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。以下の実施例及び比較例は図1に示す炉を使用し、窒素ガスをほぼ一定圧に保ち窒化反応を行った。
【0026】
なお、窒化率の算出は金属珪素の窒化反応前後の重量変化から算出した。ここでは、SiOが揮散するため、金属珪素成形体が完全に窒化されても100%にはならない。また、α化率の算出には、試料研削面のX線回折を用い、α型窒化珪素の(102)面、及び(201)面の相加平均X線回折ピーク強度とβ型窒化珪素の(102)面、及び(201)面の相加平均強度X線回折ピーク強度の比率より算出した。
【0027】
実施例1
下記の金属珪素粉末、酸化アルミニウム粉末を使用した。
【0028】
【表1】
Figure 0003696300
【0029】
φ100mm、深さ100mmの黒鉛容器(蓋は通気孔付き)の底に酸化アルミニウム粉末を50g敷き詰めた。この上に、1t/cm2 で金型成形した50×50×8mmの寸法の金属珪素成形体を、3×4×20mmの窒化珪素製試料台2本を介して設置した。
1気圧の99.99%の純度のN2 ガス雰囲気中で、1370℃まで100℃/時間の速度で加熱し、1370℃で5時間保持した後、炉冷した。加熱後の試料の窒化率は80%であり、α化率は92%であった。
【0030】
実施例2
実施例1の条件で更に高温に加熱した。1370℃〜1400℃を5℃/時間、1400℃〜1500℃を50℃/時間で加熱し、1500℃に達した後炉冷した。加熱後の試料には、珪素の溶出は全く認められず、窒化率は92%であり、X線回折では未反応珪素は認められなかった。また、α化率は90%であった。
【0031】
実施例3
酸化アルミニウム粉末をエタノールを用いてスラリー化し、実施例1で用いた試料容器の内面に塗布した。100℃で乾燥して、エタノールを揮散させたのち、実施例2と同様の条件で加熱した。加熱後の試料には、珪素の溶出は全く認められず、窒化率は92%であり、X線回折では未反応珪素は認められなかった。また、α化率は90%であった。
【0032】
実施例4
金属不純分、及び平均粒度が実施例1と同様であるが、酸素を3%含む金属珪素を用いた成形体を使用し、実施例2と同様の条件で加熱した。加熱後の試料には、珪素の溶出は全く認めらず、窒化率は92%であり、X線回折では未反応珪素は認められなかった。また、α化率は90%であった。
【0033】
比較例1
実施例1で用いた試料容器に、1t/cm2 で金型成形した50×50×8mmの寸法の金属珪素成形体のみを、3×4×20mmの窒化珪素製試料台2本を介して設置した。
1気圧の99.99%の純度のN2 ガス雰囲気中で、1370℃まで100℃/時間の速度で加熱し、1370℃で5時間保持した後、炉冷した。加熱後の試料の窒化率は40%であり、α化率は50%であった。
【0034】
比較例2
実施例1で用いた試料容器に、1t/cm2 で金型成形した50×50×8mmの寸法の金属珪素成形体のみを、3×4×20mmの窒化珪素製試料台2本を介して設置し、実施例2と同様の条件で加熱した。加熱後の試料は、激しく珪素を溶出しており、また、α化率は64%であった。
【0035】
比較例3
実施例1で用いた試料容器に、1t/cm2 で金型成形した50×50×8mmの寸法の実施例4で使用した金属珪素成形体のみを、3×4×20mmの窒化珪素製試料台2本を介して設置し、実施例2と同様の条件で加熱した。加熱後の試料は、激しく珪素を溶出しており、また、酸窒化珪素(Si2ON2)が検出された。
【0036】
比較例4
実施例1で用いた試料容器の底に酸化マグネシウム粉末を50g敷き詰めた。1t/cm2 で金型成形した50×50×8mmの寸法の金属珪素成形体を、3×4×20mmの窒化珪素製試料台2本を介して設置し、実施例1と同様の条件で加熱した。加熱後の試料の窒化率は70%であり、α化率は70%であったが、試料表層部により多孔質化した変質層が形成された。
【0037】
比較例5
実施例1で用いた試料容器の底に酸化カルシウム粉末を50g敷き詰めた。1t/cm2 で金型成形した50×50×8mmの寸法の成形体を、3×4×20mmの窒化珪素製試料台2本を介して設置し、実施例1と同様の条件で加熱した。加熱後の試料の窒化率は70%であり、α化率は75%であったが、試料表層部に変質層が形成され、X線回折により、炭化珪素が検出された。
【0038】
比較例6
実施例1で用いた試料容器の底に酸化アルミニウム粉末を50g敷き詰めた。この上に、1t/cm2 で金型成形した50×50×8mmの寸法の金属珪素成形体を直接設置した。実施例2と同様の条件で加熱した。加熱後の試料には珪素の溶出は全く認められず、窒化率は92%であり、X線回折では未反応珪素は認められなかった。また、α化率は90%であった。ただし、酸化アルミニウム粉末と直接接した面には変質層が形成され、X線回折により、珪酸アルミニウム化合物が検出された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施に用いる加熱炉を示す説明図である。
【符号の説明】
1 窒素ガス導入口
2 ヒーター
3 逆流防止弁
4 試料容器
5 試料容器蓋
6 通気孔
7 酸化アルミニウム粉末
8 試料台
9 金属珪素成形体

Claims (2)

  1. 酸素を含む金属珪素の成形体を、該成形体と接触しないように酸化アルミニウム粉末を共存させ、窒素雰囲気中で焼成することにより得られるα化率が90%以上かつ金属不純物量が0.4重量%未満である窒化珪素焼結体。
  2. 酸素を含む金属珪素の成形体を、該成形体と接触しないように酸化アルミニウム粉末を共存させ、窒素雰囲気中で焼成することを特徴とするα化率が90%以上かつ金属不純物量が0.4重量%未満である窒化珪素焼結体の製造方法。
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