JP3684674B2 - インクジェット記録用紙およびこれを用いた記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性インクを用いて記録を行うインクジェット記録用紙およびこれを用いた記録方法に関し、特にインク吸収性を改善し高い光沢性が得られるインクジェット記録に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録は、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙などの記録シートに付着させ、画像・文字などの記録を行うものであるが、比較的高速、低騒音、多色化が容易である等の利点を有している。この方式で従来から問題となっていたノズルの目詰まりとメンテナンスについては、インクおよび装置の両面から改良が進み、現在では各種プリンター、ファクシミリ、コンピューター端末等、さまざまな分野に急速に普及している。
【0003】
このインクジェット記録方式で使用される記録用紙としては、印字ドットの濃度が高く、色調が明るく鮮やかであること、インクの吸収が早く印字ドットが重なった場合に於いてもインクが流れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上に大きくなく、かつ周辺が滑らかでぼやけないこと等が要求される。
【0004】
特にインク吸収速度が遅い場合には、2色以上のインク液滴が重なって記録される際に、記録用紙上で液滴がハジキ現象を起こしてムラになったり、また、異なる色の境界領域でお互いの色が滲んだりして画質を大きく低下させやすいために、記録用紙としては高いインク吸収性を持たせるようにすることが必要である。これらの問題を解決するために、従来から非常に多くの技術が提案されている。
【0005】
例えば、特開昭52−53012号公報に記載されている低サイズ原紙に表面加工用の塗料を湿潤させた記録用紙、特開昭55−5830号に記載されている支持体表面にインク吸収性の塗層を設けた記録用紙、特開昭56−157号公報に記載されている被履層中の顔料として非膠質シリカ粉末を含有する記録用紙、特開昭57−107878号に記載されている無機顔料と有機顔料を併用した記録用紙、特開昭58−110287号公報に記載されている2つの空孔分布ピークを有する記録用紙、特開昭62−111782号に記載されている上下2層の多孔質層からなる記録用紙、特開昭59−68292号、同59−123696号および同60−18383号公報などに記載されている不定形亀裂を有する記録用紙、特開昭61−135786号、同61−148092号および同62−149475号公報等に記載されている微粉末層を有する記録用紙、特開昭63−252779号、特開平1−108083号、同2−136279号、同3−65376号および同3−27976号等に記載されている特定の物性値を有する顔料や微粒子シリカを含有する記録用紙、特開昭57−14091号、同60−219083号、同60−210984号、同61−20797号、同61−188183号、特開平5−278324号、同6−92011号、同6−183134号、同7−137431号、同7−276789号等に記載されているコロイド状シリカ等の微粒子シリカを含有する記録用紙、および特開平2−276671号公報、同3−67684号公報、同3−215082号、同3−251488号、同4−67986号、同4−263983号および同5−16517号公報などに記載されているアルミナ水和物微粒子を含有する記録用紙等が多数が知られている。
【0006】
しかし、インク受容層がインクを吸収したり保持するための空隙を多く有する層のみから構成される場合、空隙の多いインク受容層が空気との界面や皮膜表面のミクロな凹凸を多く有することになり、インク受容層への入射光が散乱されたり、透過が妨げられるために、光沢が出にくくなったり不透明になりやすい。
【0007】
また、空隙を形成するため顔料自身の凹凸や顔料の2次凝集体の凹凸による皮膜表面の平滑性が低下して光沢が出にくい欠点がある。
【0008】
更に、インクジェット記録法方において、より高精細かつ階調性が豊かで高品位の画像を記録するためにインク液滴をより微小化することが要求されるが、上記の空隙のみによるインク吸収の場合には記録用紙上でインク液滴が拡がりすぎて高品位な記録がしにくいという欠点がある。
【0009】
一方、皮膜中に空隙を設けることなくインク吸収層のバインダーの膨潤作用でインクを吸収、保持するタイプのインクジェット記録用紙も数多く知られている。
【0010】
例えば、バインダーとしてゼラチン、カゼイン、澱粉、アルギン酸、ポリビニルアルコール、各種の変成ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキエチルセルロース、デキストラン、プルラン等の親水性バインダーを支持体上に塗布した記録紙やフィルム等も従来から数多く知られている。
【0011】
これらの記録用紙は高い光沢性や光学濃度を持った鮮明な画像が得られ、しかも、記録紙上でのインク液滴の拡がり度合いをバインダーの種類や活性剤の種類や量により比較的容易にコントロールすることが出来るために高画質記録用途として有用であるものの、インク吸収性が上記空隙構造を有する記録用紙に比べて劣る欠点がある。
【0012】
特開昭61−35275号公報には、支持体上にインク保持層とこの上に設けられた微細多孔性であるインク透過層を有するインクジェット記録用紙が記載されている。即ち、インク保持層にはインクを保持し得る程度の親水性を有する親水性バインダーが用いられ、また、インク透過層にはインク保持層が含有するバインダーと同等程度以下の親水性を有するバインダーが用いることでインク透過層中に微細多孔を形成してインク微少液滴の拡がりを急速に拡大させると共に、インク保持層へのインク浸透を早める機能を有するものと記載されている。
【0013】
更に特開昭62−196175号公報には同様構成であるインク透過層が多孔質であり、インク保持層が水溶性インク吸収性ポリマーであるインクジェット記録用紙が記載されている。
【0014】
上記のような上層に多孔質層を下層にインクに対して溶解または膨潤層を設けた場合には、表面が多孔質層になっているために充分高い光沢が得られにくい問題があり、また、多孔質がインク吸収時点でも完全に多孔質状態を維持している場合には下層の水溶性インク吸収層は殆ど膨潤出来ず、インク吸収性の改善に対して効果が小さい。
【0015】
多孔質層自体が膨潤層を兼ねる場合には、下層のインク吸収性層がインクを吸収保持しうるが、多孔質層の空隙部分がインク吸収初期に膨潤性ポリマーにより封鎖されるためか多孔質層のインク吸収性が低下しやすい欠点がある。
【0016】
特開平5−51470号公報には、基材上に吸油量1ml/m2以上の多孔質層を設け、該多孔質層の上にインク吸収層を設けたインクジェット記録材料が記載されている。そして、多孔質層の吸油量は好ましくは3ml/m2以上であり、インク吸収層は例えば、水分散性ポリマーと数珠状に連結または分岐したコロイダルシリカと水溶性高分子から成る層や親水基含有ポリエステル樹脂と該樹脂に不飽和結合を有する化合物をグラフトさせた共重合体と水溶性高分子から成る層が記載されている。
【0017】
そしてこの記録用紙は基材との密着性、耐水性、印字品質、インク吸収性が優れていると記載されている。
【0018】
しかしながら、下層である多孔質層のインク吸収容量も好ましい範囲は明細書中に3ml/m2以上とのみ記載されており、実施例中では乾燥膜厚として10μmのものが記載されているのみである。この場合、多孔質層の空隙容量は10mlよりはるかに少ないインク液しか保持し得ない。
【0019】
また、上記公報にはインク吸収層の好ましい膜厚については何等記載されておらず、実施例の記載から見るならば乾燥重量が約5g/m2であり、乾燥膜厚にして大凡5μm程度と推定される。この量はバインダーの種類や硬膜の程度によっても異なるが、概ね記録用紙1m2当たり、10〜40mlを保持しうる。
【0020】
高精細なインクジェットカラー記録方法では、通常、記録用紙1m2当たり、15ml以上、好ましくは20ml以上のインク液が最大吐出域で吐出されるために上記公報に記載されている記録用紙ではインク液の保持は主として上層であるインク吸収層が機能していると推定される。
【0021】
しかしながら、本発明者の検討結果によれば、かかる量の親水性バインダーを最上層に設けた場合のインク吸収性は下層の多孔質層の存在の影響を殆ど受けずに、実質的に上層のバインダー組成で決まってしまうことがわかった。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の実態に鑑みてなされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、高精細なインクジェット記録を行うために、最大吐出インク量が20ml/m2を越えるインクジェット記録方法において、高い光沢性と良好なインク吸収性を有するインクジェット記録用紙およびこれを用いた記録方法を得る事にある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記構成により達成された。
【0024】
(1) 支持体上に、少なくとも1層の、アルミナおよびまたはアルミナ水和物微粒子、シリカ微粒子、及び炭酸カルシウム微粒子から選ばれる少なくとも1種と親水性バインダーを含有する空隙層と、該空隙層より支持体から離れた側に設けられた可逆的ゾルゲル変換可能な親水性バインダーを含有する膨潤層を有するインクジェット記録用紙において、該空隙層の微粒子のバインダーに対する容量比が1.0以上2.8倍以下であり、空隙容量が20〜40ml/m2、空隙率が200〜400容量%であって、かつ、該膨潤層の乾燥膜厚が0.3〜2μmであることを特徴とするインクジェット記録用紙。
但し、上記空隙容量とは、空隙層中の乾燥膜厚から空隙層中のバインダーや各種の充填剤等の固形分の容量の総量を差し引いた値であり、空隙率はこれら固形分の容量に対する空隙量の割合を示す。
【0025】
(2) 前記支持体が疎水性支持体であることを特徴とする前記1記載のインクジェット記録用紙。
【0029】
(3) 前記空隙層が平均粒径が7〜30nmのシリカ微粒子と親水性バインダーを含有することを特徴とする前記1または2記載のインクジェット記録用紙。
【0030】
(4) 前記空隙層が平均粒径が10〜50nmの炭酸カルシウム微粒子と親水性バインダーを含有することを特徴とする前記1または2記載のインクジェット記録用紙。
【0031】
(5) 前記親水性バインダーが少なくともポリビニルアルコールまたはカチオン変成ポリビニルアルコールであることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項記載のインクジェット記録用紙。
【0032】
(6) 前記膨潤層が、分子量が20万以上のポリビニルピロリドン、分子量が10万以上のポリエチレンオキサイド、分子量が10万以上のポリエチレンオキサイドとポリプロピレンオキサイドの共重合体、ヒドロキシエチルセルロース、又はポリアクリルアミドから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする前記1〜5のいずれか1項記載のインクジェット記録用紙。
【0033】
(7) 前記1〜6のいずれか1項記載のインクジェット記録用紙に、水溶性染料を含有するインクジェット記録液を用い、最大吐出インク量が20〜40ml/m2となる条件で印字することを特徴とする記録方法。
【0034】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明のインクジェット記録用紙が有する空隙層は親水性または疎水性のバインダー、無機または有機の固体粒子、或いは油滴等の固体成分とその間に形成される空隙から成る。
【0035】
空隙の形成は種々の方式で行うことができ、その方法により空隙層が含有する固体成分も異なるのが一般的である。以下に代表的な空隙層の形成方法について説明する。
【0036】
(1)2種以上のポリマーを含有する均一な塗布液を支持体上に塗布し、乾燥過程でこれらのポリマーを互いに相分離させて空隙を形成する方法。
【0037】
(2)固体微粒子および親水性または疎水性バインダを含有する塗布液を支持体上に塗布し、乾燥後に、記録用紙を水或いは適当な有機溶媒を含有する液に浸漬して固体微粒子を溶解させて空隙を作成する方法。
【0038】
(3)皮膜形成時に発泡する性質を有する化合物を含有する塗布液を塗布後、乾燥過程でこの化合物を発泡させて皮膜中に空隙を形成する方法。
【0039】
(4)多孔質固体微粒子と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、多孔質微粒子中や粒子間に空隙を形成する方法。
【0040】
(5)親水性バインダーに対して概ね等量以上(好ましくは1.0倍以上)の容積を有する固体微粒子及びまたは微粒子油滴と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布して固体微粒子の間に空隙を作成する方法。
【0041】
(6)平均粒径が約0.1μm程度以下の固体微粒子を塗布液調整時または皮膜形成時に凝集させて2次粒子または3次元構造を形成して空隙を作成する方法。
【0042】
本発明の記録用紙における空隙形成方法は上記のいかなる手段によっても良いが、記録紙の最表面に親水性バインダーからなる膨潤層を形成させた後の記録紙表面の光沢度をあまり低下させない方法を用いることが好ましい。
【0043】
本発明の記録用紙は、表面に親水性バインダーからなる膨潤層を被覆していない状態での空隙層自体の光沢が多少低い場合であっても、表面膨潤層の存在により高い光沢性が得られる利点があるものの、空隙層の凹凸のサイズがあまりに大きすぎる場合には膨潤層による高い光沢の維持が困難になる
そのための空隙の大きさは約0.5μm、好ましくは約0.3μm、特に好ましくは約0.2μm程度以下であり、充填物の大きさや皮膜形成時の製造条件もこの様な空隙を形成する条件になるように設定するのが好ましい。
【0044】
一方、記録用紙を低コストで作成すると言う観点から複雑な製造工程を取らずに作成できる方法が好ましい。
【0045】
以上の観点から、本発明を実施するに当たっての好ましい方法は上記(1)、(5)および(6)であり、特に好ましいのは(5)または(6)の方法である。
【0046】
本発明のインクジェット記録用紙の空隙層の空隙の総量が記録用紙1m2当たり20ml以上であることが必要である。空隙容量が20ml/m2未満の場合、低インク量の吸収性は良好であるものの高いインク量の印字の際にインクが溢れて画質を低下させたり、あるいは印字後の乾燥性が遅いなどの問題がある。
【0047】
一方、空隙容量の上限は特に制限されないが、空隙層の乾燥膜厚は概ね50μm以下にすることがひび割れ等の皮膜の物理的特性を悪化させないために必要であることから概ね40ml/m2以下である。
【0048】
したがって、20ml/m2以上の空隙容量を達成するためには空隙層の空隙率を200容量%以上にすることが好ましい。
【0049】
ここで空隙容量とは、空隙層中の乾燥膜厚から空隙層中のバインダーや各種の充填剤等の固形分の容量の総量を差し引いた値であり、空隙率はこれら固形分の容量に対する空隙量の割合を示す。
【0050】
好ましくは空隙率を250容量%以上にするのがよい。空隙率の上限は、充填剤の種類やバインダーの種類により一般に変化するが、皮膜としての強度や脆弱性等から一般には400容量%以下である。
【0051】
空隙層が固体微粒子を含有する空隙層で有る場合、固体微粒子としては従来インクジェット記録用紙で公知の各種の無機または有機の固体微粒子を用いることが出来る。
【0052】
上記目的で用いられる無機微粒子の例としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料等を挙げることが出来る。
【0053】
その様な無機微粒子は、1次粒子のままでバインダー中に均一に分散された状態で用いられることも、また、2次凝集粒子を形成してバインダー中に分散された状態で添加されても良い。
【0054】
一方有機微粒子の例としては、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの共重合体、尿素樹脂、またはメラミン樹脂等が挙げられる。
【0055】
本発明においては高い濃度を達成し、鮮明な画像を記録し低コストで製造できる等の点より、固体微粒子として、アルミナ水和物微粒子、シリカ微粒子および炭酸カルシウムから選ばれる固体微粒子を用いることが好ましい。
【0056】
本発明に好ましく用いられるアルミナまたはアルミナ水和物は、半径が3〜10nmを有する細孔容積の和が0.2〜2ml/gである多孔質アルミナまたはその含水物である。細孔容積の測定手段は、アルミナまたはアルミナ水和物の乾燥固形分に対して公知の窒素吸着法により測定することが出来る。
【0057】
アルミナまたはアルミナ水和物は結晶性であっても、非晶質であっても良く、また、形状は不定形粒子、球状粒子、針状粒子など任意の形状の物を使用することが出来る。
【0058】
本発明に使用されるシリカ系微粒子としては従来インクジェットで公知の各種のシリカ系微粒子を使用することが出来、例えば、湿式または気相法で合成された合成シリカ、コロイダルシリカ、1次粒子が凝集して2次粒子を形成している多孔質シリカ任意の形状のシリカを使用することが出来る。その様な例として、例えば特開昭55−51583号および同56−148583号等に記載された合成非晶質シリカ、例えば特開昭60−204390号に記載された気相法により合成されたシリカ超微粒子、特開昭60−222282号に記載されたフッ素を含有する合成不定形シリカ、特開昭60−224580号および同62−178384号に記載されたシランカップリング剤により表面処理された合成不定形シリカ、例えば特開昭62−183382号および同63−104878号に記載された球状シリカ、特開昭63−317381号に記載されたNa2O含有量が0.5重量%以上である合成シリカ微粒子、特開平1−115677号に記載された比表面積が100m2/g以上の合成シリカ微粒子、特開昭62−286787号に記載されたアルミナ表面処理された合成シリカ微粒子、特開平1−259982号に記載されたCa、MgまたはBaで表面処理された合成シリカ微粒子、吸油量が180ml/g以上の合成シリカ微粒子、特開昭57−14091号に記載されたコロイダルシリカ、特開昭60−219084号、特開平6−92011号、同6−297830号および同7−81214号に記載されたカチオン性コロイダルシリカ、および特開平5−278324号および同7−81214号に記載された数珠状に連結したまたは分岐したコロイダルシリカ等を挙げることが出来る。
【0059】
しかしながら、高い光沢性と高い空隙容量を得るためには、平均粒径が7〜30nmのシリカ超微粒子を用いることが好ましい。このシリカ微粒子は表面をカチオン変成されたものであってもよく、また、Al、Ca、MgおよびBa等で処理された物であってもよい。
【0060】
本発明の記録用紙に用いられる炭酸カルシウムとしては、例えば、特開昭57−120486号、同57−129778号、同58−55283号、同61−20792号に記載された特定に比表面積を有する軽質炭酸カルシウム、特開昭63−57277号およぼ特開平4−250091号に記載された針柱状炭酸カルシウム、特開平3−251487号に記載された特定の針状1次粒子が凝集して2次粒子を形成した炭酸カルシウム微粒子、特開平4−250091号及び同4−260092号に記載された特定の吸油量を有する針柱状の斜方晶アルゴナイト炭酸カルシウム、および特開平7−40648号に記載された球状沈降性炭酸カルシウム等が挙げられる。
【0061】
この場合、高い光沢性と高い空隙容量を得られることから、粒径が約0.1μm以下の炭酸カルシウム微粒子を使用することが好ましく、特に平均粒径が10〜50nmの炭酸カルシウム微粒子を使用することが好ましい。
【0062】
本発明の記録用紙の上記空隙層は皮膜としての特性を維持するためにバインダーを有していることが好ましい。
【0063】
このバインダーとしては従来公知の各種のバインダーを使用することが出来るが、インクのより高い浸透性が得られる親水性バインダーが好ましく用いられる。しかしながら、親水性バインダーの使用当たっては、親水性バインダーが膨潤して、インクの初期の浸透時に膨潤して空隙を実質的に塞いでしまわないことが重要であり、この観点から比較的室温付近で膨潤性の低い親水性バインダーが好ましく用いられる。特に好ましい親水性バインダーは完全または部分ケン化のポリビニルアルコールまたはカチオン変成ポリビニルアルコールである。
【0064】
ポリビニルアルコールの中でも特に好ましいのはケン化度が80以上の部分または完全ケン化したものである。また、皮膜脆弱性を改良する観点から、平均重合度は500〜3000、特に好ましくは1000〜3000のものが用いられる。
【0065】
また、カチオン変成ポリビニルアルコールとしては、例えば特開昭61−10483号に記載されているような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有するポリビニルアルコールである。
【0066】
また、前記空隙層中には他の親水性バインダーを含有させることが出来るが、好ましくはそれらの親水性バインダーは上記ポリビニルアルコールまたはカチオン変成ポリビニルアルコールに対して概ね20重量%以下であることが好ましい。
【0068】
また、この場合、皮膜の脆弱性を改良するために各種の油滴を含有することが好ましいが、その様な油滴としては室温における水に対する溶解性が約0.01重量%以下の疎水性高沸点有機溶媒(例えば流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイル等)や重合体粒子(例えばスチレン、ブチルアクリレート、ジビニルベンゼン、ブチルメタクリレート、ヒドロキシルエチルメタアクリレートなどの重合性モノマーを1種以上を重合させた粒子)を含有させることが出来る。その様な油滴は好ましくは親水性バインダーに対して10〜50重量%用いることが出来る。
【0069】
上記、空隙層は2層以上から構成されていてもよく、この場合、それらの空隙層の構成は前述した範囲内で有れば異なっていても良い。
【0070】
本発明の記録用紙は前記空隙層の上層(支持体から離れた側)に膨潤層を設ける必要がある。
【0071】
この膨潤層はインク液滴が着弾した際にインク液滴を適度の広さに拡げると同時に一時的に膨潤してインク液滴の少なくとも一部を吸収する。この膨潤層に一時的に吸収されたインクは速やかに下層の空隙層に吸収されるが、この場合に、空隙層に直接吸収される場合に比べてインク液滴をより狭めることが可能となり、より高精細なドット径を得ることが出来る。
【0072】
したがって、この膨潤層がインク液滴を完全に吸収しきる程度に厚い場合には良好なインク吸収性が得られないために膨潤層の厚みは乾燥膜厚で2μm以下にする必要がある。膜厚が2μmを越えるとインク吸収性は実質的に全体があたかも膨潤層である時と同程度の吸収性しか示さなくなる。好ましくは膨潤層の膜厚は1.5μm以下である。膨潤層の下限は塗布上の制約、光沢度、さらにはインク液滴の拡がり度合いなどで決まるが、概ね0.3μ以上であるが0.4以上が特に好ましい。
【0073】
また、この膨潤層自体のインク吸収容量は記録用紙1m2あたり0.5〜10ml、好ましくは1〜5mlになるように塗設される。
【0074】
上記膨潤層はインク液滴に対して高い膨潤性を示すことが必要であるために、インク液膨潤性を示す親水性バインダーがこの膨潤層の主たる構成として用いられる。好ましく用いられる親水性バインダーとしては、例えば、ゼラチンまたはゼラチン誘導体、ポリビニルピロリドン(平均分子量が約20万以上が好ましい)、プルラン、ポリビニルアルコールまたはその誘導体、ポリエチレングリコール(平均分子量が10万以上が好ましい)、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デキストラン、デキストリン、ポリアクリル酸およびその塩、寒天、κ−カラギーナン、λ−カラギーナン、ι−カラギーナン、キサンテンガム、ローカストビーンガム、アルギン酸、アラビアゴム、特開平7−195826号および同7−9757号に記載のポリアルキレンオキサイド系共重合性ポリマー、水溶性ポリビニルブチラール、あるいは、特開昭62−245260号に記載のカルボキシル基やスルホン酸基を有するビニルモノマ−の単独またはこれらのビニルモノマーを繰り返して有する共重合体等のポリマーを挙げることができる。これらの親水性バインダーは単独で使用しても良く、2種以上を併用しても良い。
【0075】
膨潤層はインク液に対する早い浸透性および膨潤性を有していることが必要なために、膨潤層の親水性バインダーとしては好ましくは、分子量が20万以上のポリビニルピロリドン、分子量が約5万以上のポリエチレンオキサイド、分子量が10万以上のポリエチレンオキサイドとポリプロピレンオキサイドの共重合体、ヒドロキシエチルセルロース、又はポリアクリルアミドから選ばれる少なくとも1種を含有する。
【0076】
しかしながら、少なくとも1種は安定高速塗布の観点から、可逆的にゾルゲル変換可能な親水性バインダーを一部使用するのが好ましく、この点から、ゼラチン、ゼラチン誘導体、又はκ−カラギーナンの少なくとも1種を使用するのが好ましい。
【0077】
膨潤層に用いられる特に好ましいポリマーは、ゼラチンまたはゼラチン誘導体を少なくとも有する場合であって、特に好ましい膨潤層はゼラチンまたはゼラチン誘導体とポリビニルピロリドンの組み合わせ、ゼラチン誘導体とポリビニルアルコールおよびその誘導体の組み合わせ、ゼラチン誘導体とポリビニルピロリドンとポリビニルアルコールの組み合わせ、ゼラチンまたはゼラチンとポリアルキレングリコールおよびその誘導体の組み合わせを少なくとも有する場合である。
【0078】
上記において好ましく用いられるゼラチンとしては通常のアルカリ処理ゼラチンおよび酸処理ゼラチンを用いることが出きる。そのようなゼラチンの等電点は通常は9〜5の範囲のものを適宜選択して用いることが出きる。
【0079】
誘導体ゼラチンは上記ゼラチンのアミノ基またはイミノ基を無水フタル酸等の酸無水物やフェニルイソシアネート等のイソシアネート類等により反応させ、アミノ基およびイミノ基の少なくとも一部を不活性化させたゼラチンが好ましい。
【0080】
膨潤層にはインク液の拡がり径をコントロールするために各種の界面活性剤を含有させることが好ましい。界面活性剤は膨潤層を形成する塗布液に添加しても、また、空隙層を形成する塗布液に添加しても塗布後に膨潤層に一部が拡散するために液滴の拡がりのコントロールに有用である。また、膨潤層を塗布乾燥後に界面活性剤水溶液をオーバーコートしても良い。
【0081】
用いられる界面活性剤としては、各種の公知の界面活性剤を用いる事が出来る。インク液滴の拡がり度合いを比較的広くするためには一般に表面張力を下げる界面活性剤を使用するのが好ましく、なかでもアニオン系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤を使用するのが好ましい。
【0082】
本発明のインクジェット記録用紙のインク受容性層側の空隙層および膨潤層の任意の層中には、必要に応じて各種の添加剤を含有させることが出来る。
【0083】
例えば、特開昭57−74193号公報、同57−87988号公報及び同62−261476号公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号公報、同60−72785号公報、同61−146591号公報、特開平1−95091号公報及び同3−13376号公報等に記載されている退色防止剤、特開昭59−42993号公報、同59−52689号公報、同62−280069号公報、同61−242871号公報および特開平4−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、増粘剤、硬膜剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させることもできる。
【0084】
硬膜剤としては無機または有機の硬膜剤を使用することが出来、例えばクロムみょうばん、ホルムアルデヒド、グリオキサール、エポキシ系化合物、ビニルスルホン系化合物、アクリロイル系化合物、s−トリアジン系化合物、N−メチロール系化合物、カルボジイミド系化合物、およびエチレンイミノ系化合物等を使用することが出来る。
【0085】
本発明のインク記録面側の任意の構成層中には、画像の耐水化剤として特開昭56−84992号公報のポリカチオン高分子電解質、特開昭57−36692号公報の塩基性ラテックスポリマー、特公平4−15744号公報、特開昭61−58788号公報、同62−174184号公報等記載のポリアリルアミン、特開昭61−47290号公報記載のアルカリ金属弱酸塩等を一種以上用いることができる。
【0086】
本発明でインクジェット記録用紙の支持体としては、従来インクジェット用記録用紙として公知のものを適宜使用できるが、より高い濃度で鮮明な画像を得るためには支持体中にインク液が浸透しない疎水性支持体を用いるのが好ましい。
【0087】
透明支持体としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアテセート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、セロハン、セルロイド等の材料からなるフィルム等が挙げられ、中でもOHPとして使用されたときの輻射熱に耐える性質のものが好ましく、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。このような透明な支持体の厚さとしては、約10〜200μmが好ましい。透明支持体のインク受容層側およびバック層側には公知の下引き層を設けることが、インク受容層やバック層と支持体の接着性の観点から好ましい。
【0088】
また、透明である必要のない場合に用いる支持体としては、例えば、基紙の少なくとも一方に白色顔料等を添加したポリオレフィン樹脂被覆層を有する樹脂被覆紙(いわゆるRCペーパー)、ポリエチレンテレフタレートに白色顔料を添加してなるいわゆるホワイトペットが好ましい。
【0089】
上記支持体とインク受像層の接着強度を大きくする等の目的で、インク受容層の塗布に先立って、支持体にコロナ放電処理や下引処理等を行うことが好ましい。さらに、本発明の記録シートは必ずしも無色である必要はなく、着色された記録シートであってもよい。
【0090】
本発明のインクジェット記録用紙では原紙支持体の両面をポリエチレンでラミネートした紙支持体を用いることが、記録画像が写真画質に近く、しかも低コストで高品質の画像が得られるために特に好ましい。そのようなポリエチレンでラミネートした紙支持体について以下に説明する。
【0091】
紙支持体に用いられる原紙は木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレンなどの合成パルプあるいはナイロンやポリエステルなどの合成繊維を用いて抄紙される。木材パルプとしてはLBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることが出来るが短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。但し、LBSPおよびまたはLDPの比率は10重量%以上、70重量%以下が好ましい。
【0092】
上記パルプは不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いられ、又、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも有用である。
【0093】
原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加することが出来る。
【0094】
抄紙に使用するパルプの濾水度はCSFの規定で200〜500ccが好ましく、また、叩解後の繊維長がJIS−P−8207に規定される24メッシュ残分重量%と42メッシュ算分の重量%との和が30乃至70%が好ましい。なお、4メッシュ残分の重量%は20重量%以下であることが好ましい。
【0095】
原紙の坪量は30乃至250gが好ましく、特に50乃至200gが好ましい。原紙の厚さは40乃至250μmが好ましい。
【0096】
原紙は抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることも出来る。原紙密度は0.7乃至1.2g/m2(JIS−P−8118)が一般的である。更に原紙剛度はJIS−P−8143に規定される条件で20乃至200gが好ましい。
【0097】
原紙表面には表面サイズ剤を塗布しても良く、表面サイズ剤としては前記原紙中添加できるサイズと同様のサイズ剤を使用できる。
【0098】
原紙のpHはJIS−P−8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であることが好ましい。
【0099】
原紙表面および裏面はを被覆するポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)および/または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することが出来る。
【0100】
特にインク受容層側のポリエチレン層は写真用印画紙で広く行われているようにルチルまたはアナターゼ型の酸化チタンをポリエチレン中に添加し、不透明度および白色度を改良したものが好ましい。酸化チタン含有量はポリエチレンに対して概ね3〜20重量%、好ましくは4〜13重量%である。
【0101】
ポリエチレン被覆紙は光沢紙として用いることも、また、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し出してコーティングする際にいわゆる型付け処理を行って通常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目面を形成した物も本発明で使用できる。
【0102】
原紙の表裏のポリエチレンの使用量はインク受容層やバック層を設けた後で低湿および高湿化でのカールを最適化するように選択されるが、概ねインク受容層側のポリエチレン層が20〜40μm、バック層側が10〜30μmの範囲である。
【0103】
更に上記ポリエチレン被覆紙支持体は以下の特性を有していることが好ましい。
【0104】
▲1▼引っ張り強さ:JIS−P−8113で規定される強度で縦方向が2乃至30kg、横方向が1乃至20kgであることが好ましい
▲2▼引き裂き強度はJIS−P−8116による規定方法で縦方向が10乃至200g,横方向が20乃至200gが好ましい
▲3▼圧縮弾性率≧103kgf/cm2
▲4▼表面ベック平滑度:JIS−P−8119に規定される条件で20秒以上が光沢面としては好ましいが、いわゆる型付け品ではこれ以下であっても良い
▲5▼不透明度:直線光入射/拡散光透過条件の測定条件で可視域の光線での透過率が20%以下、特に15%以下が好ましい。
【0105】
本発明の記録用紙の膨潤層、空隙層および下引き層など親水性層を支持体上に塗布する方法は公知の方法から適宜選択して行うことが出来る。好ましい方法は、各層を構成する塗布液を支持体上に塗設して乾燥して得られる。この場合、2層以上を同時に塗布することもでき、特に全ての親水性バインダー層を1回の塗布で済ます同時塗布が好ましい。
【0106】
特に好ましい塗布方法は例えば特開平6−64306号に記載されている方法に近い方法で、各層の塗布液を支持体上に塗布後、冷却してゲル状態もしくは高粘度状態にした後乾燥する方法である。
【0107】
塗布方式としては、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法あるいは米国特許第2681294号公報記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法が好ましく用いられる。
【0108】
本発明のインクジェット記録用紙を用いて画像記録する際には、水性インクを用いた記録方法が用いられる。
【0109】
本発明で言う水性インクとは、下記着色剤及び液媒体、その他の添加剤から成る記録液体である。着色剤としてはインクジェットで公知の直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料あるいは食品用色素等の水溶性染料が使用できる。
【0110】
水性インクの溶媒としては、水及び水溶性の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまたはケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、トリエタノールアミン等の多価アルコール類;エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類等が挙げられる。
【0111】
これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、ジエチレングリコール、トリエタノールアミンやグリセリン等の多価アルコール類、トリエチレングリコールモノブチルエーテルの多価アルコールの低級アルキルエーテル等は好ましいものである。
【0112】
その他の水性インクの添加剤としては、例えばpH調節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤、及び防錆剤等が挙げられる。
【0113】
水性インク液は記録用紙に対する濡れ性が良好にするために、20℃において、25〜60dyn/cm、好ましくは30〜50dyn/cmの範囲内の表面張力を有するのが好ましい。
【0114】
【実施例】
次に本発明を実施例に基づき説明するが、本発明の実施態様はこれに限定されない。なお、実施例中で「%」は特に断りのない限り絶乾重量%を示し、添加量は各々インクジェット記録用紙1m2当たりの量を示す。
【0115】
実施例1
100g/m2の原紙両面をポリエチレンで被覆した紙支持体(厚さ140μm、記録面側のポリエチレン層中に7重量%のアナターゼ型二酸化チタン含有。記録面の裏面側にバック層としてアルカリ処理ゼラチン1.2g/m2と硬膜剤を含有する層を有する)上の記録面側に、下記の〔塗布液−1〕を湿潤膜厚が125μmに成るように塗布し乾燥後に更に同じ液再度塗布し乾燥して空隙を有する層を支持体上に塗設した。
【0116】
〔塗布液−1〕
純水 980ml
平均粒径約0.07μmの微粒子シリカ 48.2g
平均重合度2350のポリビニルアルコール 12.8g
(ケン化度89%)
界面活性剤−1 1.2g
この皮膜の空隙容量は約23ml/m2であった。
【0117】
ついで、この塗布層の上に以下の組成の〔塗布液−2〕を湿潤膜厚12μmで塗布し乾燥して本発明の記録用紙−1を得た。
【0118】
〔塗布液−2〕
純水 800ml
フェニルカルバモイル化ゼラチン 40g
(アミノ基封鎖率=約88%)
ポリビニルピロリドン(K−90) 25g
ポリエチレンオキサイド(平均分子量約10万) 12g
界面活性剤−2 0.7g
界面活性剤−3 0.3g
硬膜剤−1 2.1g
【0119】
【化1】
【0120】
上記〔塗布液−2〕を湿潤膜厚12μmで塗設して得られる層の乾燥膜厚は約0.9μmであった。
【0121】
次に、記録用紙−1において、〔塗布液−1〕および〔塗布液−2〕を用いた塗布を以下のように変更した記録用紙−2〜11を記録用紙−1と同様にして作成した。
【0122】
記録用紙−2:〔塗布液−1〕の湿潤膜厚を80μmで2回塗布を行った以外は記録用紙−1と同じ。(空隙容量=約15ml/m2、膨潤層膜厚=約0.9μm)
記録用紙−3:〔塗布液−1〕の湿潤膜厚を150μmで2回塗布を行った以外は記録用紙−1と同じ。(空隙容量=約28ml/m2、膨潤層膜厚=約0.9μm)
記録用紙−4:〔塗布液−2〕の湿潤膜厚を9μmで行った以外は記録用紙−1と同じ。(空隙容量=約23ml/m2、膨潤層膜厚=約0.6μm)
記録用紙−5:〔塗布液−2〕の湿潤膜厚を5μmで行った以外は記録用紙−1と同じ。(空隙容量=約23ml/m2、膨潤層膜厚=約0.3μm)
記録用紙−6:〔塗布液−2〕の湿潤膜厚を20μmで行った以外は記録用紙−1と同じ。(空隙容量=約23ml/m2、膨潤層膜厚=約1.4μm)
記録用紙−7:〔塗布液−2〕の湿潤膜厚を32μmで行った以外は記録用紙−1と同じ。(空隙容量=約23ml/m2、膨潤層膜厚=約2.2μm)
記録用紙−8:〔塗布液−2〕の湿潤膜厚を40μmで行った以外は記録用紙−1と同じ。(空隙容量=約23ml/m2、膨潤層膜厚=約2.8μm)
記録用紙−9:〔塗布液−2〕の層を設けない以外は記録用紙−1と同じ。(空隙容量=約23ml/m2)
記録用紙−10:〔塗布液−2〕を湿潤膜厚120μmで塗布乾燥後、〔塗布液−1〕を湿潤膜厚20μmで1回塗布乾燥して得られた記録用紙。
【0123】
記録用紙−11:〔塗布液−1〕の層を設けず、〔塗布液−2〕の層を湿潤膜厚120μmで塗布した記録用紙。(膨潤膜厚=約8.4μm)
得られた各々のインクジェット記録用紙について、セイコーエプソン株式会社製インクジェットプリンターMJ−5100Cを用い、評価パターンを印字し以下の項目の評価を行った。
【0124】
(1)インク吸収容量:
▲1▼イエローとシアンの各インクの最大インク量の60%の吐出時
▲2▼イエローとシアンの各インクの最大インク量の60%の吐出とマゼンタインクの最大インク量の30%を吐出させた時、各々の場合のインクの溢れの状態を目視で観察した。
【0125】
〔インクの溢れ〕
○:印字直後に全く溢れない
△:印字直後には僅かに溢れているが約10秒以内に乾燥する
×:印字直後に溢れており表面が乾燥するのに10秒以上かかる。
【0126】
(2)インク吸収性:
▲1▼イエローおよびシアンのそれぞれ最大インク量の30%になるように均一に吐出させて記録し、ベタ部の赤色反射濃度をマイクロデンシトメーター(アパーチュア=200μmφ)を用いて20点測定し、その濃度のバラツキの標準偏差を求め平均反射濃度で割った値を求めた。
【0127】
インク吸収性が良好な場合には画像にムラが無くこの値が小さくなるが、インク吸収性が低下するとこのお互いのインク液滴同士が記録紙上で互いにビーディングを起こしてムラになりこの値が増加する。
【0128】
(3)乾燥性:イエローとマゼンタの60%印字部を印字後一定時間経過後、普通紙を重ねて放置し、インクが普通紙に転写しなくなるまでの時間を求めた。
【0129】
(4)ドット直径:ブラックインクの単一ドット直径(表1にKとして記載)および、イエローベタ印字部にブラックの単一ドットを印字しその直径(表1にK/Yとして記載)を顕微鏡で観察して求めた。直径は、それぞれ20個のドットの面積を測定しこれを円換算したときの直径の平均値として求めた。(単位:μm)
(5)光沢度:印字面を日本電色工業株式会社製変角光沢度計(VGS−1001DP)を用いて60度光沢を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0130】
【表1】
【0131】
表1の結果から、本発明の記録用紙−1、3〜6は高いインク吸収容量、良好なインク吸収性と乾燥性並びに高光沢性を有し、かつ、膨潤層を有しない場合よりもドットサイズが小さく高品位インクジェット記録に適していることがわかる。これに対して、膨潤層を有しない記録用紙−9はインク吸収性や乾燥性は良好であるが、光沢性が稍低下し、しかもドットサイズが広く、インク液滴を微小化しても高品位な画像が得にくい。空隙容量の小さい記録用紙−2はインク吸収容量が不足し、又乾燥性が悪い。膨潤層を下層に、空隙層を上層に配置した記録用紙−10は、下層の膨潤層の存在にも拘わらず吸収容量が大きく不足している。更に、膨潤層のみから成る記録用紙−11は吸収容量としては充分であるが、吸収速度として低いことがわかる。
【0132】
実施例2
実施例1において、〔塗布液−1〕を以下の〔塗布液−1a〕に変更した以外は実施例1と同様にして記録用紙−1〜10と同様構成の記録用紙21〜30を作成し、実施例1と同様にして評価した。
【0133】
〔塗布液−1a〕
純水 960ml
微粒子炭酸カルシウム(平均粒径=約0.03μm) 76.9g
平均重合度1700のポリビニルアルコール 8.6g
(ケン化度90%)
界面活性剤−1 1.2g
各々の記録用紙の空隙容量と膨潤層膜厚は以下の通りであった。
【0134】
記録用紙−21:空隙容量=約26ml/m2、膨潤層膜厚=約0.9μm
記録用紙−22:空隙容量=約17ml/m2、膨潤層膜厚=約0.9μm
記録用紙−23:空隙容量=約30ml/m2、膨潤層膜厚=約0.9μm
記録用紙−24:空隙容量=約26ml/m2、膨潤層膜厚=約0.6μm
記録用紙−25:空隙容量=約26ml/m2、膨潤層膜厚=約0.3μm
記録用紙−26:空隙容量=約26ml/m2、膨潤層膜厚=約1.4μm
記録用紙−27:空隙容量=約26ml/m2、膨潤層膜厚=約2.2μm
記録用紙−28:空隙容量=約26ml/m2、膨潤層膜厚=約2.8μm
記録用紙−29:空隙容量=約26ml/m2
記録用紙−30:膨潤層が下層、空隙層が上層
結果を表2に示す。
【0135】
【表2】
【0136】
表2の結果から、無機充填剤として、シリカに換えて微粒子炭酸カルシウムに置き換えても実施例1同様の効果が得られることがわかる。
【0137】
実施例3
実施例1において、〔塗布液−1〕を以下の〔塗布液−1b〕に変更した以外は実施例−1と同様にして記録用紙−1〜10と同様構成の記録用紙41〜50を作成し、実施例−1と同様にして評価した。
【0138】
〔塗布液−1b〕
純水 200ml
アルミナゾル(触媒化成工業(株)製、Cataloid AS−3)800ml
平均重合度1700のポリビニルアルコール 7.6g
(ケン化度90%)
界面活性剤−1 1.2g
各々の記録用紙の空隙容量と膨潤層膜厚は以下の通りであった。
【0139】
記録用紙−41:空隙容量=約21ml/m2、膨潤層膜厚=約0.9μm
記録用紙−42:空隙容量=約14ml/m2、膨潤層膜厚=約0.9μm
記録用紙−43:空隙容量=約26ml/m2、膨潤層膜厚=約0.9μm
記録用紙−44:空隙容量=約21ml/m2、膨潤層膜厚=約0.6μm
記録用紙−45:空隙容量=約21ml/m2、膨潤層膜厚=約0.3μm
記録用紙−46:空隙容量=約21ml/m2、膨潤層膜厚=約1.4μm
記録用紙−47:空隙容量=約21ml/m2、膨潤層膜厚=約2.2μm
記録用紙−48:空隙容量=約21ml/m2、膨潤層膜厚=約2.8μm
記録用紙−49:空隙容量=約21ml/m2
記録用紙−50:膨潤層が下層、空隙層が上層
結果を表3に示す。
【0140】
【表3】
【0141】
表3の結果から、無機充填剤として、シリカに換えて微粒子アルミナゾルに置き換えても実施例1同様の効果が得られることがわかる。
【0142】
【発明の効果】
本発明により、高い光沢性を維持しつつ良好なインク吸収性が達成出来、しかもインク液滴が微小化しても高いインク吸収性を維持したままで記録紙上のドットサイズの拡がりを小さくコントロール出来るために高品位のカラー画像を提供することができた。
Claims (7)
- 支持体上に、少なくとも1層の、アルミナおよびまたはアルミナ水和物微粒子、シリカ微粒子、及び炭酸カルシウム微粒子から選ばれる少なくとも1種と親水性バインダーを含有する空隙層と、該空隙層より支持体から離れた側に設けられた可逆的ゾルゲル変換可能な親水性バインダーを含有する膨潤層を有するインクジェット記録用紙において、該空隙層の微粒子のバインダーに対する容量比が1.0以上2.8倍以下であり、空隙容量が20〜40ml/m2、空隙率が200〜400容量%であって、かつ、該膨潤層の乾燥膜厚が0.3〜2μmであることを特徴とするインクジェット記録用紙。
但し、上記空隙容量とは、空隙層中の乾燥膜厚から空隙層中のバインダーや各種の充填剤等の固形分の容量の総量を差し引いた値であり、空隙率はこれら固形分の容量に対する空隙量の割合を示す。 - 前記支持体が疎水性支持体であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用紙。
- 前記空隙層が平均粒径が7〜30nmのシリカ微粒子と親水性バインダーを含有することを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録用紙。
- 前記空隙層が平均粒径が10〜50nmの炭酸カルシウム微粒子と親水性バインダーを含有することを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録用紙。
- 前記親水性バインダーが少なくともポリビニルアルコールまたはカチオン変成ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のインクジェット記録用紙。
- 前記膨潤層が、分子量が20万以上のポリビニルピロリドン、分子量が10万以上のポリエチレンオキサイド、分子量が10万以上のポリエチレンオキサイドとポリプロピレンオキサイドの共重合体、ヒドロキシエチルセルロース、又はポリアクリルアミドから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のインクジェット記録用紙。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載のインクジェット記録用紙に、水溶性染料を含有するインクジェット記録液を用い、最大吐出インク量が20〜40ml/m 2 となる条件で印字することを特徴とする記録方法。
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