JP3676135B2 - 給紙装置及び方法、並びに、画像読取装置 - Google Patents

給紙装置及び方法、並びに、画像読取装置 Download PDF

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    • B65H2301/423245Depiling; Separating articles from a pile of horizontal or inclined articles, i.e. wherein articles support fully or in part the mass of other articles in the piles from top of the pile the pile lying on a stationary support, i.e. the separator moving according to the decreasing height of the pile

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には給紙装置及び方法、並びに、画像読取装置に係り、特に複数枚の用紙の積層体を順次一枚ずつ供給する自動給紙装置(ADF:Auto Document Feeder)及び自動給紙方法に関する。本発明の給紙装置及び方法は、例えば、イメージスキャナ、複写機、ファクシミリなどの画像読取装置のADFに好適である。
【0002】
【従来の技術】
画像読取装置に使用される給紙装置は、ユーザに一枚ずつ被読取用紙を所定のテーブルに載置することを要求する手動給紙装置(MDF:Manual Document Feeder)と、ユーザが一又は複数枚の被読取装置を所定のテーブルに載置すれば装置が自動的に一枚ずつ内部に搬送する自動給紙装置とに分類することができる。ユーザが被読取用紙を一枚に分離することを要求するMDFとは異なり、ADFは複数枚の被読取用紙のうちから一枚の被読取用紙を分離してこれを読取装置に供給する分離搬送手段を備える必要がある。
【0003】
従来のADFは、図18に示すように、典型的に、引き込みローラ2と、分離ローラ4と、分離ローラ4に対抗して配置される分離パッド6と、引き込みローラ2に対向して配置される載置部8とを有している。ここで、図18は、従来の給紙装置1の要部断面図である。複数枚の用紙Pは載置部8の上に積層される。引き込みローラ2は図の矢印方向に回転すると共に上下移動可能に構成され、積層体の最上部の用紙Pに接触し、上部の一又は数枚の用紙Pを分離ローラ4と分離パッド6との間に搬送する。分離ローラ4は図の矢印方向に回転して、分離パッド6と協同して、一枚の用紙Pを分離して後段の装置内に搬送する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のADFは幾つかの問題を有している。まず、載置部8に積層される用紙Pの左端部は図18に示すように不揃いであるため、複数枚の用紙Pが引き込みローラ2によって同時に搬送され易い。また、引き込みローラ2の位置は載置部8の用紙Pの枚数に応じて上下移動可能であるのに対して分離ローラ4と分離パッド6の位置は固定されているため、引き込みローラ2によって搬送される積層体上部の用紙Pが分離ローラ4に搬送される高さは積層される用紙Pの枚数によって異なっていた。この結果、用紙分離条件は載置部8に載置される用紙Pの高さによって変化して不安定となっていた。このように、従来のADFは用紙Pの分離が不十分でダブルフィードやジャムが生じ易いという問題を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、このような従来の課題を解決する新規かつ有用な給紙装置及び方法、並びに、画像読取装置を提供することを本発明の概括的目的とする。
【0006】
より特定的には、本発明は、従来よりも用紙分離性能が高い給紙装置及び給紙方法、並びに、画像読取装置を提供することを例示的目的とする。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の例示的一態様としての給紙装置は、複数枚の用紙の最上位置の用紙に当接できるように移動可能で、前記最上位置の用紙を含む一枚以上の前記用紙を搬送する引き込みローラと、前記引き込みローラによって搬送された前記用紙から前記最上位置の用紙を分離して搬送する分離ローラと、前記分離ローラと協同して動作する分離パッドと、前記引き込みローラと前記分離ローラとの間に配置され、前記引き込みローラの移動に応じて移動し、前記引き込みローラが前記分離ローラに搬送する前記用紙の枚数を規制する分離ゲートとを有する。かかる給紙装置によれば、分離ゲートが引き込みローラの移動に応じて移動する。
【0008】
また、本発明の別の例示的一態様としての給紙装置は、複数枚の用紙からなる積層体の最上位置の用紙に当接できるように移動可能で、前記最上位置の用紙を含む一枚以上の前記用紙を搬送する引き込みローラと、前記引き込みローラによって搬送された前記用紙から前記最上位置の用紙を分離して搬送する分離ローラと、前記分離ローラと協同して動作する分離パッドと、前記引き込みローラと前記分離ローラとの間に配置され、前記積層体の端部を搬送方向に対して所定の角度で整列させる分離ゲートを有する。かかる給紙装置によれば、分離ゲートは用紙積層体の端部を搬送方向に対してほぼ垂直に整列させる。
【0009】
また、本発明の更に別の例示的一態様としての給紙装置は、複数枚の用紙の最上位置の用紙に当接できるように上下移動可能で、前記最上位置の用紙を含む一枚以上の前記用紙を搬送する引き込みローラと、前記引き込みローラによって搬送された前記用紙から前記最上位置の用紙を分離して搬送する分離ローラと、前記分離ローラと協同して動作する分離パッドと、前記搬送ローラによって搬送された前記用紙に当接して前記分離ローラへの前記用紙の進入角度を一定に維持するガイド部とを有する。かかる給紙装置によれば、ガイド部が分離ローラへの用紙の進入角度を一定に維持して、用紙分離条件が変化するのを防止している。
【0010】
また、本発明の更に別の例示的一態様としての給紙装置は、複数枚の用紙の最上位置の用紙に当接できるように上下移動可能で、前記最上位置の用紙を含む一枚以上の前記用紙を搬送する引き込みローラと、前記引き込みローラによって搬送された前記用紙から前記最上位置の用紙を分離して搬送する分離ローラと、前記分離ローラと協同して動作する分離パッドと、前記引き込みローラと前記分離ローラとの間に配置され、前記引き込みローラが前記分離ローラに搬送する前記用紙の枚数を規制する分離ゲートを有する。かかる給紙装置によれば、分離ゲートと分離ローラ(及び分離パッド)の2段階で用紙の分離が行うことができる。
【0011】
また、本発明の例示的一態様としての給紙方法は、テーブル上に積層されている用紙を順次上部から引き込みローラによって搬送する工程と、前記搬送される用紙の数を分離ゲートにより制限する工程と、前記分離ゲートと前記引き込みローラとの相対位置を調節する工程と、前記分離ゲートを経て搬送された前記用紙を分離パッドと分離ローラにより分離する工程とを有する。かかる給紙方法によれば、分離ゲートと引き込みローラとの相対位置を調節している。
【0012】
本発明の例示的一態様としての画像読取装置は、上述したいずれかの給紙装置と、前記給紙装置により搬送される用紙を読み取る読取部とを有する。かかる画像読取装置も上述した給紙装置の作用を奏することができる。
【0013】
本発明の他の目的と更なる特徴は、以下、添付図面を参照して説明される実施例において明らかになるであろう。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の例示的一態様としての給紙装置100を説明する。なお、同一の参照符号は同一部材を示し、重複説明は省略する。ここで、図1は給紙装置100の概略斜視図である。また、図2は、図1に示す給紙装置100の概略断面図である(但し、用紙Pは省略されている)。給紙装置100は、引き込みローラ10と、用紙テーブル28と、分離ゲート30と、最終分離部50と、上ガイド62及び下ガイド64とを有する。
【0015】
引き込みローラ10は、複数の用紙Pの積層体LPが載置される用紙テーブル28上で上下移動が可能に配置されたローラから構成されている。各用紙Pには、例えば、読み取られるべき画像が形成されている。引き込みローラ10は、用紙積層体LP最上部の用紙Pに当接して多少の押圧力を積層体LPに印加するように上下移動されて位置決めされる。なお、上下移動の方向は用紙Pの搬送方向FDと完全に垂直であることを要しない。例えば、引き込みローラ10は外部の支点を中心に回動するように構成されてもよい。用紙Pの搬送時には、引き込みローラ10は、図1及び図2における時計回りに回転し、積層体LPの上部の(一又は数枚の)用紙Pを後段装置内に搬送する。積層されている用紙P間の摩擦力や静電力よりも大きく積層体LPから上部の用紙Pを分離することができるように引き込みローラ10の材質にはゴム等の摩擦係数の大きいものを選択することが好ましい。
【0016】
分離ゲート30は、引き込みローラ10と最終分離部50との間に、用紙テーブル28に隣接して用紙テーブル28に垂直に配置されている。分離ゲート30は、図2に示すように垂直部32と湾曲部34とを有している。垂直部32と湾曲部34は一の板弾性部材の一部を屈曲させることによって形成されているが、本発明は両者が別部材となることを妨げるものではない。後述するように分離ゲート30は上下移動することができ、図1においては、分離ゲート30の端部31は固定されてもよいし移動可能に構成されてもよい。例えば、分離ゲート30が上昇すると端部31は搬送方向FDに移動してもよい。
【0017】
垂直部32は用紙Pの搬送方向FDにほぼ垂直であるため、搬送される用紙Pが垂直部32に当ると垂直部32によって搬送方向FDへの搬送が妨げられる。一方、湾曲部34は、垂直部32に接続され、用紙Pの搬送方向FDに向かって湾曲している。このため、搬送される用紙Pは湾曲部34に当ってもその湾曲面に沿って搬送方向FDに搬送されることができる。但し、湾曲部34を、後述する分離パッド54と同様の材料から構成して分離パッド54と同一の機能を持たせ、複数枚の用紙Pのうちの一番下の用紙Pは湾曲部34に捉えられるようにしてもよい。
【0018】
分離ゲート30は以下に説明するように幾つかの機能を有している。第1に、分離ゲート30は最終分離部50による分離の前段階の分離を行い、給紙装置100において段階的(本実施例では2段階)分離を可能にしている。用紙Pの多段階分離が必要であれば、複数の分離ゲートが用紙Pの搬送路に沿って設けられてもよい。
【0019】
分離ゲート30は引き込みローラ10が引き込む用紙Pの搬送枚数を制限することによって用紙Pを分離している。搬送枚数の制限は、後述するように、分離ゲート30の位置と引き込みローラ10の位置とを制御することによって行うことができる。図2を参照するに、分離ゲート30の湾曲部34の上端部34aと、引き込みローラ10の下部10cとの相対的な位置関係(高さ方向)は所定の用紙分離性能を達成するように固定される。例えば、用紙テーブル28に積層された用紙Pのうち一又は数枚の用紙Pの搬送を許容するように、上部34aは下部10cと同じ高さか、好ましくは、下部10cよりも多少高く設定される。
【0020】
上述したように、用紙Pは垂直部32により搬送方向FDへの移動が妨げられる。このため、垂直部32の配置を適当に設定することによって、分離ゲート30は上部の一又は数枚の用紙Pのみが搬送されることを許容してその下の用紙Pの搬送を垂直部32により規制することができる。
【0021】
図18に示す従来例においては、引き込みローラ2による搬送力が用紙Pの積層体全体に作用して用紙Pを全く搬送することができなかったり、分離ローラ4と分離パッド6による分離が可能な枚数以上の用紙Pを搬送してしまってジャムやダブルフィードをもたらす場合があった。これに対して、本実施例の分離ゲート30は上から一又は数枚の用紙Pのみを分離する(搬送可能にする)ことによって上記問題を解決している。
【0022】
第2に、分離ゲート30は、ユーザが用紙積層体LPを用紙テーブル28にセットする際の操作性と搬送の確実性を向上している。即ち、ユーザは積層体LP端部をそろえて分離ゲート30の垂直部32に突き当てることによって用紙Pを用紙テーブル28にセットする。従来は、図18に示すように、用紙積層体LPの端部は斜めに傾斜して不揃いであったため、上から何枚目かのある用紙Pは引き込みローラ2から退避している場所にセットされれば搬送されなくなり、ユーザが用紙Pの端部をそろえようとして内部に強く押し込めば複数枚数の用紙Pが分離ローラ4と分離パッド6との間に挿入されてジャムやダブルフィードをもたらす。これに対して、本実施例においては、ユーザは分離ゲート30に突き当ててセットすれば引き込みローラ10による搬送を確保できる。
【0023】
最終分離部50は、分離ローラ52と分離パッド54とを有している。分離ローラ52と分離パッド54は、それぞれ摩擦係数の大きい樹脂製のローラ及びパッドから構成され、所定枚数の用紙Pが搬送された場合に一枚の用紙P(分離ローラ52に接触する用紙P)を分離して搬送方向FDに搬送することができる。分離ローラ52と分離パッド54の摩擦力は弱すぎると用紙Pを分離できず、強すぎると用紙Pの搬送に支障をきたすため、用紙間の静摩擦力<分離パッド54の摩擦力<引き込みローラ10の用紙搬送力の関係が維持されることが好ましい。
【0024】
この関係から、引き込みローラ10の用紙搬送力と分離パッド54の摩擦とをおもに増大させれば、用紙分離能力が増大するように思われるが、実際にローラ10の用紙搬送力を大きくしすぎると、用紙が破れてしまうという問題が生じる。また、用紙間の静止摩擦力に関しても、スキャナやプリンタ等に使用される用紙の性質によって千差万別であり一定の関係を築くことは困難である。更に、スキャナでは、様々な用紙が使用されるためNCR等の特殊な用紙が使用されることを想定すると、分離パッド54は圧力によって化学反応が起こりにくい材料によって製造されることが望ましい。よって、現状では、EPDM材が使用されている場合が多い。
【0025】
上ガイド62と下ガイド64は、それぞれ搬送路の上下側に、分離ゲート30と最終分離部50との間に設けられている。上ガイド62及び下ガイド64は用紙Pの搬送を補助して分離ゲート30を通過した用紙Pを最終分離部50に案内する。上ガイド62及び下ガイド64は例えば、ステンレスなどの金属板からなり、ジャムを効果的に防止するなど必要があれば凹凸断面を有していてもよい。
【0026】
以下、図3乃至図5を参照して、引き込みローラ10と分離ゲート30との位置制御の一例について説明する。図3は、図2の引き込みローラ10と分離ローラ30の接続及び駆動の一例を示す概略断面図である。図4は引き込みローラ10と分離ゲート30との接続構成例を示す図3の要部拡大斜視図である。
【0027】
図3を参照するに、引き込みローラ10の上下移動と分離ゲート30の上下移動とは伝達板70によってリンクされている。引き込みローラ10は回転支点12aを中心に、所定範囲で回転する。引き込みローラ10の回転量(上下移動の距離)は、伝達板70を介して、分離ゲート30に伝達され、この結果分離ゲート30は引き込みローラ10の移動に同期して上下移動する。なお、図3において、用紙テーブル28と、分離ローラ52と、分離パッド54は固定されている。
伝達板70はステンレスなどの金属からなりほぼL字形状を有して上下移動可能に構成されている。伝達板70は、図4に示すように、水平ガイド溝72と垂直ガイド溝74とを有している。分離ゲート30は物理的に伝達板70に直接又は間接的に固定されている。この結果、伝達板70の上下動作は分離ゲート30の上下動作をもたらす。
【0028】
図4を参照するに、引き込みローラ10は、一対のロッド12と、ロッド14とを有している。各ロッド12は回転支点12aを有して、引き込みローラ10の両端10a及び10b(但し、10bは図3に図示せず)に接続されている。両ロッド12は、支点12aを貫通する図示しないシャフトに回転不能又は回転自在に接続される。もちろん、両ロッド12を同時に回転する限りいかなる機構も本発明に採用することができる。
【0029】
引き込みローラ10は、ロッド12(又はロッド12に接続された図示しないシャフトなどの部材)を駆動することによって回転される。代替的に、引き込みローラ10は、引き込みローラ10又はロッド12に接続された他の部材を駆動することによって回転されてもよい。図5に後者の方法の一例を示す。ここで、図5はカム80を利用した引き込みローラ10の上下駆動方法を示している。
【0030】
この場合、引き込みローラ10は、引き込みローラ10又はロッド12に接続された接続部材18に接続されたカム80により接続部材18を介して駆動される。もちろん、接続部材18は一対のロッド12間に設けられた図示しないシャフトに設けられてもよい。接続部材18の形状は図5においては板状であるがこれに限定されるものではない。カム80は図示しないモータなどの駆動装置により駆動される。
【0031】
用紙Pをセットする際に、引き込みローラ10は、例えば、カム80を図5の反時計回りに回転させることによって、反時計回りに回転し、この結果、上方に引き上げられる。通常、このような伝達系には回転駆動源から引き込みローラ10までの間に引き込みローラ10自身が反時計方向にのみ回転が伝達されるようにワンウェイクラッチ等を介するであろう。
【0032】
その後カム80に印加された力をリリースすることによって引き込みローラ10が用紙Pの最上面に落下する。この時、引き込みローラ10が所定の力で用紙Pの最上面に接触するようにかかる引き込みローラ10を下方からバネ等で引っ張る機構が引き込みローラ10、ロッド12又はこれらに接続された部材に接続されることが必要であろう。また、カム80が所定以上回転しないように上下位置に物理的リミッタを付加し、かつ、回転駆動源に力が所定以上印加された場合にカム80への動力伝達をカットオフするためのトルクリミッタ等も必要となるであろう。
【0033】
ロッド14は、図4には省略されている端部10bにおいて、引き込みローラ10又はロッド12に接続されている。ロッド14は伝達板70の水平ガイド溝72に嵌合している。引き込みローラ10が上下に駆動されるとロッド14は水平ガイド72に沿って移動することができる。伝達板70の垂直ガイド溝74は一対のリベット76が嵌合して伝達板70の垂直方向の移動を許容している。リベット76は、図示しない外部フレームに直接又は間接的に接続されているが、伝達板70のガイド溝74に嵌合して図示しない外部フレームに接続された図示しないロッドなどに置換されてもよい。上述したように、分離ゲート30は伝達板70に固定されている。引き込みローラ10の回転運動はロッド14を介して伝達板16に伝達し、伝達板16を上下動させる。この結果、引き込みローラ10の上下移動に同期して分離ゲート30が上下移動する。
【0034】
図6に、図3乃至図5に関する制御例を示す。駆動制御系は、ピックモータ85と制御部90とを有している。ピックモータ85は、引き込みローラ10と分離ゲート30との共通の駆動源である。ピックモータ85は制御部90によって制御されている。引き込みローラ10を上方に移動させる際には、ピックモータ85を所定の方向(例えば、反時計方向)に所定ステップ回転させると引き込みローラ10が上方に移動し、所定の位置以上、上方に移動しないような物理的リミッタ位置で停止する。この状態でユーザは用紙積層体Pを用紙テーブル28にセットすることができる。上位ホストから用紙Pの読み取りが命令されると制御部90はピックモータ85を前記所定の方向とは逆の方向(例えば、時計方向)に回転させ、引き込みローラ10を下方に移動させる。また、引き込みローラ10を用紙引き込み方向に(即ち、図1においては時計回りに)回転させる。回転時期は、引き込みローラ10が積層体の最上部の用紙Pに接触する時期の前後を問わない。引き込みローラ10が上下移動すると分離ゲート30も上下移動する。引き込みローラ10と分離ゲート30とは別々の駆動源により駆動されてもよい。
【0035】
以下、図7乃至図10を参照してかかる実施例について説明する。ここで、図7は、分離ゲート30の駆動源40を有する給紙装置100aの概略断面図である。図8は図7に示す給紙装置100aに適用可能なセンサ210及びエンコーダ220を有する検出系200の概略斜視図である。図9は、図8に示すエンコーダ220の概略平面図である。図10は、図7乃至図9に示す給紙装置100aの駆動制御系のブロック図である。
【0036】
給紙装置100aは、分離ゲート30に接続されたロッド35と、ロッドに形成されたラック36と、駆動源40とを有している。また、駆動源40は、モータ41と、一対のローラ43a及び43bと、ベルト44と、ピニオン46とを有している。ローラ43aは、モータ41のモータ軸42に係合して、モータ軸42によって駆動される。ローラ43bはピニオン46と同軸的に固定される。ローラ43a及び43bとの間にはベルト44が掛けられており、ベルト44はモータ軸42からローラ43aに印加された駆動力をローラ43bに伝達している。ピニオン46はラック36に係合しており、ピニオン46は回転されるとラック36を介してロッド35及びこれに接続された分離ゲート30を上下に移動させる。このため、モータ41による駆動力を制御することによって分離ゲート30を上下させることができる。
【0037】
給紙装置100aは、引き込みローラ10の動作と分離ゲート30との動作をリンクさせるために、引き込みローラ10の高さを検知する検出系200を有している。検出系200は、センサ210と、エンコーダ220と、シャフト230とを有している。センサ210は、本実施例では、発光素子と受光素子からなる光センサから構成されているが、これに限定されるものではない。
【0038】
エンコーダ220は、図8に示すように、シャフト230に接続されて回転支点12aの回転に同期して回転する。エンコーダ220は、センサ210と協同して回転支点12aの回転角度を検出してこれにより引き込みローラ10の高さを検出するのに使用される。エンコーダ220は、図9に示すように、引き込みローラ10の最上位置を示すスリット222を含む1段目のスリット224と、角度情報を示す2段目のスリット226とを含む複数のスリット群を有している。スリットは透明フィルムに印刷によって形成されてもよい。かかる構成により、エンコーダ220は、引き込みローラ10が最上位置にあること及び引き込みローラ10の回転角度を検出することを可能にしている。センサ210の発光ダイオードなどの発光素子から出た光線がエンコーダ220のスリット222乃至226を介してフォトICなどの受光素子に入力されデジタル信号に変換される。
【0039】
図10に、図7乃至図9に関する駆動制御例を示す。駆動制御系は、モータ41と、ピックモータ86と、制御部92と、検知系200とを有している。ピックモータ85は引き込みローラ10を上下移動させるための駆動源である。図6と異なり、分離ゲート30はモータ41によって駆動される。即ち、引き込みローラ10と分離ゲート30は別々の駆動源86及び40によって駆動される。制御部92には、モータ41及び86と、検出系200に接続され、検出系200によって検出された検出結果に従って制御部92はモータ41及び86を制御する。
【0040】
引き込みローラ10を上方に移動させる際には、ピックモータ86を所定の方向(例えば、反時計方向)に所定ステップ回転させると引き込みローラ10が上方に移動し、所定の位置以上、上方に移動しないような物理的リミッタ位置で停止する。この状態でユーザは用紙積層体LPを用紙テーブル28にセットする。ユーザは、用紙積層体LPの端部を分離ゲート30の垂直部32に突き当てることによって用紙テーブル28にセットすることができ、用紙積層体LPの端部が不揃いであった図18に示すセット方法と比較して操作性が改善されている。
【0041】
上位ホストから用紙Pの読み取りが命令されると制御部92はピックモータ86を前記所定の方向とは逆の方向(例えば、時計方向)に回転させ、引き込みローラ10を下方に移動させる。また、引き込みローラ10を用紙引き込み方向に(即ち、図1においては時計回りに)回転させる。回転時期は、引き込みローラ10が積層体の最上部の用紙Pに接触する時期の前後を問わない。
【0042】
引き込みローラ10の物理的位置は、検出系200のセンサ210がデジタル信号として制御部92に伝達する。制御部92は、分離ゲート30の湾曲部34の上部34aが引き込みローラ10の下部10cと同じ高さか、好ましくは、下部10cよりも多少高くなるようにモータ41を制御する。この結果、引き込みローラ10と分離ゲート30とは所定の位置関係で配置されることができる。
【0043】
回転している引き込みローラ10が用紙Pに接触すると、又は、用紙Pに接触した引き込みローラ10が回転すると、引き込み動作が開始して、積層体LPの上部の一又は複数枚の用紙Pが分離ゲート30に搬送される。引き込みローラ10と分離ローラ30とは適正に位置決めがされているので、分離ローラ30は一又は所定枚数の用紙Pのみを搬送方向FDに搬送されることを許容する。かかる様子を図11に示す。
【0044】
図11を参照するに、最上部の用紙Pを給紙した後に、引き込みローラ10は次の積層体LPの最上部の用紙Pを搬送すべく、当該用紙Pにある程度の力がかかるように若干下方に移動する。それに応じて分離ゲート30も若干下方に移動する。この時、引き込みローラ10の下端部10cが分離ゲート30の上端部34aに対して若干下方になるような両者の位置関係は維持されるように制御される。引き込みローラ10は用紙Pを検出する(即ち、引き込みローラ10が用紙積層体LPに当接することを検出する)ためのリミットスイッチを有することが好ましく、かかるスイッチがONになることで下降が終了する。下降が終了した引き込みローラ10は図11の時計回りに回転を始め、用紙を分離ゲート30に搬送する。かかる分離ゲート30は初段用紙分離を行う。分離ゲートの上端部34aと積層用紙の上端位置になるようにすることで初段用紙分離でより高い用紙の分離が達成できる。
【0045】
その後、用紙Pはジャムなどを伴わずに最終分離部50が分離可能な枚数のみを最終分離部50に供給する。最終分離部50においては、一枚の用紙Pのみが分離ローラ352と分離パッド354により搬送方向FDに排出、搬送される。このように、分離ゲート30と最終分離部50による2段階用紙分離により本発明の給紙装置100及び100aは高い用紙分離能力を有する。本発明の給紙装置100及び100aによれば、次段の装置(スキャナなど)にダブルフィードやジャムを伴わずに、一枚の用紙Pのみを供給することができる。
【0046】
これに対して、図18に示す従来の給紙装置1は、分離ゲートがない一段分離機構を採用し、分離ゲート30の垂直部32に相当する部材がないため用紙の分離性能もセット操作性も悪いことが理解できるであろう。
【0047】
以下、図12及び図13を参照して、本発明の別の実施例の給紙装置100bについて説明する。ここで、図12は、給紙装置100bの概略斜視図である。図13は図12の給紙装置100bの引き込みローラ310と分離ゲート330の上下移動の移動量の制御を説明するためのフローチャートである。
【0048】
図12を参照するに、給紙装置100bは、用紙検出センサ302と、引き込みローラ310と、用紙テーブル328と、分離ゲート330と、ガイド340と、分離ローラ352と、分離パッド354と、モールド部370と、引き込みローラ310と分離ローラ330の駆動系380とを有する。
【0049】
用紙検出センサ302は、例えば、透過型又は反射型光センサからなり、用紙テーブル328に一又は複数の用紙積層体LPの最上部を検出することができる。用紙テーブル328に用紙積層体LPが載置されたかどうかを検出する別個のセンサを用紙テーブル328に設けてもよい。かかるセンサは、用紙Pの重量を検出する圧力センサ、反射型又は透過型光センサその他当業界の周知のセンサから構成することができる。
【0050】
引き込みローラ310は一対のローラからなり、その間に用紙検出センサ302を備えている。引き込みローラ310は実質的に引き込みローラ10と同様であるのでここでは詳しい説明は省略する。引き込みローラ310は、収納カバー312を介して後述するシャフト372に回動自在に接続されている。収納カバー312は図示しない引き込みローラ310の中心を通るシャフトを支持している。
【0051】
分離ゲート330は用紙テーブル328に隣接して設けられており、ガイド340に沿って垂直方向に移動可能である。分離ゲート330は、分離ゲート30と実質的に同様であるのでここでは詳しい説明は省略する。分離ゲート330はその端部331において後述するシャフト374に接続されている。ガイド340は、例えば、ステンレスなどの金属製板金をU字状に加工して形成され、分離ゲート330の移動方向を垂直方向に案内している。
【0052】
引き込みローラ310と分離ゲート330とは、分離ゲート330の上端部(図12においてはシャフト374の上端部)が引き込みローラ310の下端部310cとほぼ同位置になるように移動が制御される。より特定的には、引き込みローラ310の下端部310cが分離ゲート350の上端部よりも多少低くなるように制御される。
【0053】
分離ローラ352と分離パッド354は、最終分離部350(図示せず)を構成している。最終分離部350、分離ローラ352及び分離パッド354は、最終分離部50、分離ローラ52及び分離パッド54に相当するためにここでは詳しい説明は省略する。
【0054】
モールド部370は、一対の矩形状側板376と、側板368の上部を接続する天板378とを有している。これらの側板376の間には、シャフト372及び374が固定されている。図12において手前側の側板376には駆動系380が接続されている。駆動系380は、側板376を上下に移動することによって引き込みローラ310及び分離ゲート350を上下に移動させる。
【0055】
駆動系380は、ステッピングモータ381と、ステッピングモータ381のモータ軸に固定されたローラ384と、図示しない外部フレームに固定されたローラ388及び390と、ローラ384及び388の間に架橋されたベルト386と、ローラ388及び390の間に架橋されたベルト387と、ガイド392とを有している。ガイド392はL字形状を有して、面393においてベルト387と係合又は接続され、面394において側板376に固定されている。この結果、ステッピングモータ381の駆動力がローラ384及び388とベルト386を介してベルト387に伝達されると、ガイド392はベルト387と共に上下に移動する。ガイド392が上下に移動する結果、側板376が上下に移動し、シャフト372及び374を介して引き込みローラ310及び分離ゲート330が上下に移動する。移動量は図8及び図9に示したセンサ210とエンコーダ220などに類似の機構を利用して制御することができる。以下、図13を参照して、モールド部370の移動量の制御方法について説明する。なお、駆動制御系は、例えば、図6に示す駆動制御系に類似し、制御部400(図示せず)とステッピングモータ381から構成される。
【0056】
本実施例では、前回の給紙動作が終了した後に、引き込みローラ310及び分離ゲート330を有するモールド部370は最上位置に移動(復帰)されている。代替的に、給紙動作終了後に電源が入れられてからモールド部370を移動させてもよい。前者の場合であっても、モールド部の位置を確認することが好ましいので制御部400は、図示しないセンサとエンコーダを使用してモールド部370が最上位置にあるかどうかを判断する(ステップ1002)。そして、モールド部370が最上位置になければ用紙テーブル328に載置することができる最大枚数が減少するので、これを防止するために制御部はモールド部370を最上位置に移動させる(ステップ1004)。なお、ステップ1002及び1004を設けるかどうかは選択的である。
【0057】
モールド部370を最上位置に移動させるためには、制御部400は、ステッピングモータ381を図12の反時計方向(左回り)に回転させ、ベルト387のガイド392との係合側を上方に移動させる。上述したように、モールド部370の最上部は、図8及び図9に示したセンサ210とエンコーダ220に類似の機構を利用して検出することができる。なお、作図の便宜上これらのコンポーネントは図12においては省略されている。代替的に、所定の位置以上の上方に移動することがないように物理的リミッタを設け、引き込みローラ10の移動を停止させることも可能である。
【0058】
なお、図7に示すように、引き込みローラ310と分離ゲート330が別々に駆動される場合にはステップ1002においてはそれぞれの位置を検出してそれぞれを最上位置に移動することが好ましい。かかる実施例の詳細は図7乃至図10を参照して説明した実施例と同様であるのでここでは詳しい説明は省略する。
【0059】
次いで、制御部400は、モールド部370が最上位置に移動したと判断すると、好ましくはユーザに用紙Pをセットする準備が整ったことを図示しないランプ、LCD、音声表示などにより通知する。その後、ユーザは用紙積層体LPを用紙テーブル328にその端部を分離ゲート330に押し当てながらセットする。分離ゲート330は、分離ゲート30と同様に、垂直部332(図示せず)を有するためユーザはセット操作を容易に行うことができる。
【0060】
次いで、制御部400は、用紙積層体LPが用紙テーブル328にセットされたかどうかを判断する(ステップ1006)。制御部400は、用紙Pをセットしたことを用紙テーブル328に設けられた図示しないセンサを利用することにより判断することができる。もっともステップ1006を設けるかどうかは選択的である。即ち、後述するように用紙Pの引き込みを開始して所定時間経過しても用紙Pが搬送されなければ用紙がセットされていない又は用紙のセットが不適当である旨のエラー表示をすることができるからである。この場合には、搬送路を通過する用紙Pを検出可能な光センサ、その他のセンサと、引き込み動作開始時から所定時間を計測するタイマを設けることによって制御部400は上述した判断を行うことができる。
【0061】
ステップ1006において用紙積層体LPが用紙テーブル328にセットされたと判断し、引き込み命令を上位装置から図示しないインターフェースを介して受信すると(ステップ1008)、制御部400は、ステッピングモータ381を駆動してモールド部370を下降させる(ステップ1010)。この場合、制御部400は、モータ381を図12の時計方向(右回り)に回転させ、ベルト387のガイド392との係合側を下方に移動させることによって、引き込みローラ310及び分離ゲート330を下降させる。
【0062】
制御部400は、モールド部370を所望の位置まで下降させたかどうかを用紙検出センサ302からの検出結果により判断する(ステップ1012)。即ち、用紙積層体LPの最上部の用紙Pに引き込みローラ310が接触すると用紙検出センサ302がオンとなるが、かかるセンサ302のトリガ信号に応答してモータ381の駆動を停止する。
【0063】
制御部400は、引き込みローラ310を、モールド部370を下方に移動させながら又は下方に移動した後で、回転させる(ステップ1014)。また、制御部400は、分離ローラ352も同時に回転させる(ステップ1014)。ローラ310及び352の回転駆動はモータ381により行われてもよいし、モータ381とは異なる駆動源により行われてもよい。更には、ローラ310と352は別個の駆動源により回転駆動されてもよい。
【0064】
回転している引き込みローラ310が用紙Pに接触すると、又は、用紙Pに接触した引き込みローラ310が回転すると、引き込み動作が開始して、積層体LPの上部の一又は複数枚の用紙Pが分離ゲート330に搬送される。引き込みローラ310と分離ローラ330とは適正に位置決めがされているので、分離ローラ330は、一又は所定枚数の用紙Pのみを搬送方向FDに搬送されることを許容する。その後、用紙Pは上下ガイド362及び364の間を通って分離ローラ352と分離パッド354の間に導入される。一枚の用紙Pのみが搬送方向FDに搬送される。最終分離部350においては、一枚の用紙Pのみが分離ローラ352と分離パッド354により搬送方向FDに排出、搬送される。この結果、本発明の給紙装置100bにおいては、次段の装置(スキャナなど)にダブルフィードやジャムを伴わずに、一枚の用紙Pのみを供給することができる。
【0065】
制御部400は、全ての用紙Pを引き込んだかどうかを用紙テーブル328に設けられたセンサ、搬送路に設けられたセンサ、その他のセンサなどを利用することにより判断する(ステップ1016)。引き込み動作が終了すると、ステッピングモータ381を上述したように駆動してモールド部370を最上位置まで移動させ、その後、モータ381の駆動を停止する(ステップ1018)。上述したように、モールド部370を最上位置まで移動させるかどうかは選択的である。
【0066】
なお、ベルト386及び387はチェーンなどでもよい。また、駆動系380の構成は単なる例示であり、モールド部370を上下に移動させる機構であればこれに限定されるものではない。また、上述したように、引き込みローラ310と分離ゲート330の駆動系は分離されてソフトウェアプログラムなどにより引き込みローラ310の位置に応答して分離ゲート330の位置を制御してもよい。
【0067】
次に、図14及び図15を参照して、本発明の別の実施例の給紙装置100cについて説明する。ここで、図14は、給紙装置100cの概略斜視図である。図15は図14の給紙装置100cが用紙を搬送している状態を示す概略斜視図である。給紙装置100cは、引き込みローラ10と、用紙テーブル28と、分離ゲート430と、分離ローラ52と、分離パッド454と、上ガイド62と、下ガイド464とを有している。従って、給紙装置100cは、特徴的に、分離ゲート430と、分離パッド454と、下ガイド464とを有している。
【0068】
下ガイド464は、分離ゲート330に相当する分離ゲート430に、シャフト372に相当するシャフト472を介して接続され、一方、分離パッド454とシャフト374に相当するシャフト374を介して接続されている。これに対して、図12においては、下ガイド364は分離ゲート330には接続されていない。下ガイド464は、引き込みローラ10及び分離ゲート430に同期して動作する。よって、下ガイド464は分離ゲート430により分離された用紙Pが分離ローラ52と分離パッド454からなる最終分離部450(図示せず)まで搬送されるまでの搬送不良を防止することができる。例えば、図12に示す給紙装置100bにおいては、分離ゲート330を通過した用紙Pが下側にカールして搬送不良をもたらす場合があるが、本実施例の給紙装置100cはかかる搬送不良を防止し、これにより用紙搬送性を向上させている。より詳しくは、図15に示すように、下ガイド464は引き込みローラ10及び分離ゲート430に同期しているため、分離ゲート430と分離パッド454との間を直線に結ぶことができる。このため、分離された用紙Pは搬送性良く最終分離部450にまで搬送される。
【0069】
次に、図16を参照して、本発明の別の実施例の給紙装置100dについて説明する。ここで、図16は、給紙装置100dの概略断面図である。給紙装置100dは、引き込みローラ10と、用紙テーブル28と、分離ゲート530と、分離ローラ52と、分離パッド554と、上ガイド562と、下ガイド564とを有している。本実施例の給紙装置100dは、分離ゲート530の上下位置が変化するために、搬送される用紙Pの分離ローラ52と分離パッド554からなる最終分離部550(図示せず)への進入角度が変化して用紙分離性能を悪化させるのを防止している。即ち、図1における給紙装置100においては、用紙テーブル28に載置されている用紙の枚数によって分離ゲート30の高さは変化するが、最終分離部50の高さは変化しないため、最終分離部50に供給される用紙Pの進入角度は毎回変化して用紙の分離及び搬送能力が変化するという問題が生じ得る。
【0070】
かかる問題を解決するために、本実施例の給紙装置100dは、最終分離機構への用紙Pの進入角度を一定に維持している。図16において、上ガイド562及び下ガイド564は、最終分離部550へ用紙Pが到着する前に強制的に用紙Pを屈曲させている。上ガイド562及び下ガイド564は分離ゲート530と最終分離部550との間に設けられ、下ガイド564は分離ゲート530と分離パッド554との間に連結しており、図14及び図15に示す搬送装置100cのように、引き込みローラ10及び分離ゲート530に同期して動作する。一方、上ガイド562は物理的に図示しない外部フレームに固定されており、その分離ゲート側は最大用紙積層高さよりもより高い位置に配置されている。上ガイド562と下ガイド564は分離ゲート530直後の用紙進入角度が変化しても、強制的に屈曲させることによって最終分離部550手前における用紙進入角度を一定に維持してダブルフィード等の問題を解消することができる。
【0071】
図16においては下ガイド564が分離ゲート530に連結し、同期して上下移動可能に構成されているが、代替的に、上ガイド562又は上ガイド562及び下ガイド564の両方が同期して上下移動可能に構成されてもよい。例えば、上ガイド562が上下移動可能に構成される場合、下ガイド564の分離ゲート側は最少用紙枚数高さと同じ高さに配置される。また、下ガイド564と上ガイド562との両方が動作する場合は、下ガイド564と上ガイド562との間隔は用紙搬送中一定であり、その間隔は上下ガイド562及び564のいずれかを単独で使用する場合に比較してかなり少なくなる。
【0072】
なお、本実施例の代替案として、最終分離部550を分離ゲート530の上下動作に同期させて上下移動させることや分離パッド50と用紙Pの進入角度が一定になるように分離パッド50を回転させることも考えられるが、どちらも装置の大型化と複雑化をもたらすため好ましくない。
【0073】
図17に給紙装置100を有する画像読取装置600を示す。給紙装置100は、給紙装置100aなど全ての変形例を総括している。給紙装置100は上述のようにプリンタやファックス、コピー機等の画像読取装置600のADFとして適用可能である。分離ゲート30その他のコンポーネントによって用紙Pを一枚ずつ画像読取装置600に搬送することができる。搬送された用紙Pは読取部610によって読み取られる。図17に示す給紙装置100は読み取られた用紙を排出する機構も有するが、かかる排出機構は当業界で周知のいかなる構成をも使用することができるのでここでは詳しい説明は省略する。
【0074】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれに限定されず、その要旨の範囲内で様々な変形及び変更が可能である。
【0075】
【発明の効果】
本発明の例示的一態様としての給紙装置及び画像読取装置によれば、分離ゲートと分離ローラ(及び分離パッド)の2段階で用紙の分離が行うことができるため、一段の分離部を有する従来の給紙装置よりも用紙分離性が高い。分離ゲートが引き込みローラの移動に応じて移動するので用紙の枚数に拘らず、安定した用紙分離を分離ローラ前に行うことができる。分離ゲートは、好ましくは、用紙積層体の端部を搬送方向に対してほぼ垂直に整列させることができるような垂直部を有する。これにより、用紙積層体の給紙装置へのセットは分離ゲートへの突き当てを利用することができるので容易になる。また、ガイド部が分離ローラへの用紙の進入角度を一定に維持して、用紙分離条件が変化するのを防止することにより用紙分離性を高めることができる。
【0076】
また、本発明の例示的一態様としての給紙方法によれば、分離ゲートと引き込みローラとの相対位置を調節することができ、両者の間に分離に最適の位置関係を形成することができるので用紙分離性の高い給紙動作を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の例示的一態様としての給紙装置の概略断面図である。
【図2】 図1に示す給紙装置の概略断面図である。
【図3】 図2の給紙装置の引き込みローラと分離ローラの接続及び駆動の一例を示す概略断面図である。
【図4】 引き込みローラと分離ゲートとの接続構成例を示す図3の要部拡大斜視図である。
【図5】 カムを利用した引き込みローラの駆動例を説明するための概略斜視図である。
【図6】 図3乃至図5に示す給紙装置に適用可能な駆動制御系のブロック図である。
【図7】 引き込みローラとは独立の分離ゲートの駆動源を有する給紙装置の概略断面図である。
【図8】 図7に示す給紙装置に適用可能なセンサ及びエンコーダを有する検出系の概略斜視図である。
【図9】 図8に示すエンコーダの概略平面図である。
【図10】 図7乃至図9に示す給紙装置に適用可能な駆動制御系のブロック図ある。
【図11】 図1に示す給紙装置の用紙搬送を示す概略斜視図である。
【図12】 本発明の別の実施例の給紙装置の概略斜視図である。
【図13】 図12に示す給紙装置の引き込みローラと分離ゲートの上下移動の移動量の制御を説明するためのフローチャートである。
【図14】 本発明の更に別の実施例の給紙装置の概略斜視図である。
【図15】 図14に示す給紙装置が用紙を搬送している状態を示す概略斜視図である。
【図16】 本発明の更に別の実施例の給紙装置の概略断面図である。
【図17】 本発明の給紙装置を備えた画像読取装置の概略断面図である。
【図18】 従来の給紙装置の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
10 引き込みローラ
10c 引き込みローラの下端部
28 用紙テーブル
30 分離ゲート
32 垂直部
34 湾曲部
34a 分離ゲートの上端部
40 分離ゲート駆動源
41 モータ
50 最終分離部
52 分離ローラ
54 分離パッド
62 上ガイド
64 下ガイド
70 伝達板
80 カム
85 ピックモータ
86 ピックモータ
90 制御部
92 制御部
98 高さ検出センサ
100 給紙装置
200 検出系
210 センサ
220 エンコーダ
310 引き込みローラ
330 分離ゲート
362 上ガイド
364 下ガイド
370 モールド部
380 駆動系
381 ステッピングモータ
430 分離ゲート
454 分離パッド
464 下ガイド
530 分離ゲート
554 分離パッド
562 上ガイド
564 下ガイド
600 画像読取装置

Claims (6)

  1. 複数枚の用紙からなる積層体の最上位置の用紙に当接し、前記最上位置の用紙を含む一枚以上の前記用紙を搬送する引き込みローラと、
    前記引き込みローラによって搬送された前記用紙から前記最上位置の用紙を分離して搬送する分離ローラと、
    前記分離ローラと協同して前記最上位置の用紙を分離する分離パッドと、
    前記引き込みローラと前記分離ローラとの間に配置され、前記積層体の積層方向に沿って移動して前記積層体の端部を搬送方向に垂直に整列させると共に、前記引き込みローラが前記分離ローラに搬送する前記用紙の枚数を規制する分離ゲートとを有することを特徴とする給紙装置。
  2. 前記分離ゲートが前記用紙と当接する当接部を前記引き込みローラが前記用紙と当接する当接部よりも高く設定する位置決め装置を更に有することを特徴とする請求項1記載の給紙装置。
  3. 前記分離ローラへの前記用紙の進入を案内するガイド部を更に有することを特徴とする請求項1記載の給紙装置。
  4. 前記ガイド部は、前記分離ゲートの移動に応じて変位することを特徴とする請求項3記載の給紙装置。
  5. 前記分離ゲートは、
    前記用紙の搬送方向に垂直で、前記用紙の搬送を妨げる垂直部と、
    前記垂直部に接続され、前記用紙の搬送方向に湾曲して前記用紙の搬送を許容する湾曲部とを有することを特徴とする請求項1記載の給紙装置。
  6. 請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の給紙装置と、
    前記給紙装置により搬送される用紙を読み取る読取部とを有することを特徴とする画像読取装置。
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