JP3674453B2 - 対話型ユーザインターフェース装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ユーザとの間で自然な対話を実現し、この対話によってアプリケーションプログラムで必要となる情報を取得する対話型ユーザインタフェース装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カーナビゲーション装置には、対話型のユーザインタフェースを備えるものが多くなってきている。このようなカーナビゲーション装置では、ユーザとの対話を通じて情報を取得し、その情報に基づく処理を行う。例えば、音声合成装置による問いかけと、音声認識装置によるユーザの発話内容の取得とを繰り返して目的地、目的地経路上の通過地点(以下「経由地」という。)などの情報を取得し、ルート案内を行うという具合である。なお、本明細書でいう「対話」には、上述した音声による対話だけでなく、ユーザによるスイッチ操作と装置によるディスプレイへの情報表示によってなされる情報のやり取りも含まれる。
【0003】
従来、上述したような対話処理は、ルート案内などの機能を実現するためのアプリケーションプログラム(以下単に「AP」と記述する。)に記述されていた。そのため、APの処理が複雑になり、その設計が困難になるという問題があった。また、APの処理手順に対話の流れが左右されるため、自然な対話、すなわちユーザ側の自由度の高い対話を実現することが困難で、ユーザに違和感を与える結果となっていた。
【0004】
また、カーナビゲーション装置が設置される車室内を例に挙げて考えると、オーディオ機器、テレビジョン受像機、情報検索端末など複数の機器が搭載される現状がある。したがって、これらの機器を例えば音声対話によって統括的に制御することが望まれている。
【0005】
しかしながら従来は、あるAPに対応する対話処理という思想があり、対話の範囲は一つのAPに限定されていた。このため、例えば、ルート案内のAPが目的地の情報を取得するための対話処理において、CDの再生を要求することができなかった。つまり、あるAPに対する対話処理と別のAPに対する対話処理とが独立したものとなっていたのである。その結果、あるAPの実行中に別のAPを実行する場合、一旦、APを終了させて、別のAPを実行させるという作業(音声によるコマンドであることも考えられる。)が必要となっており、一連の対話の中で複数のAPを選択的に実行させることができなかった。
【0006】
このような問題を解決するために本出願人は、次のような対話型ユーザインターフェース装置を以前に提案している(特願平11−232657号)。
この対話型ユーザインターフェース装置では、APに対応して用意されるシナリオに基づいて対話処理を行う。つまり、シナリオに基づく対話処理を実行することによって、対話処理の記述自体をAPから独立させると共にAPの処理手順に対話の流れが左右されないようにして、自然な対話、すなわちユーザ側の自由度の高い対話を実現した。さらには、このようなシナリオを複数のAPにそれぞれ対応させて用意し、シナリオに基づく対話処理において、他のAPに関連する情報が入力された場合には、他のAPに対応するシナリオを読み出し、そのシナリオに基づく対話処理を実行するようにして、複数のAPを一連の対話の中で選択的に実行させることを可能にした。
【0007】
この従来の対話型ユーザインターフェース装置を、図10を用いて具体的に説明する。
例えばA,B,C,Dの各AP700で必要となる情報をユーザとの自然な対話にて取得するためにA〜DのAP700にそれぞれ対応させたA,B,C,Dのシナリオ200を用意する。
【0008】
対話型ユーザインターフェース装置としての対話装置100は、いわゆるコンピュータシステムであり、音声認識及び音声合成を行ってユーザとの対話を実現する。このとき、対話装置100は、A〜Dのシナリオ200に基づく対話処理を実行してA〜Dの各AP700で必要となる情報を取得する。例えばA−AP700がルート案内を行うようなものであれば、ルート案内に必要となる目的地、経由地などの情報をAシナリオ200に基づく対話処理によって取得するという具合である。このようにしたことによって、A〜DのAP700から対話処理を分離することができ、A〜DのAP700が簡略化される。また、A〜DのAP700の処理手順に対話の流れが左右されないために、自然な対話を実現することができる。
【0009】
そして例えば、Aシナリオ200に基づく対話処理の途中で「CDが聴きたい」というような音声入力がなされたときは、CD再生を実現するB−AP700を起動し、対応するBシナリオ200を読み出してBシナリオ200に基づく対話処理を実行する。つまり、Aシナリオ200からBシナリオ200への移行処理を行う。Bシナリオ200に基づく対話処理では、CD再生に必要な情報、例えば連奏式のプレーヤーである場合は何枚目のCDを再生するかというような情報を取得する。これによって、ルート案内のためのルート設定の途中で、CDを再生させることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の対話型ユーザインターフェース装置においても、以下の点において改良の余地がある。
それは、APの数が多くなると、その切り替えのためのシナリオの記述が膨大になるということである。これについて説明する。
【0011】
図10に示したAシナリオ200に基づく対話処理の途中で例えばCD再生を行うためには、Bシナリオ200への移行処理をAシナリオ200の中に記述する必要がある。
つまり、対話処理の中でA〜Dの各AP700を選択的に実行させようとすれば、A〜Dのシナリオ200の中にそれぞれ、他のシナリオ200への移行処理を記述しなければならない。例えばAシナリオ200の中には、B,C,Dのシナリオ200への移行処理を記述しなければならない。例えばAシナリオ200には、図10中の2点鎖線に示す移行処理を実現するための記述が必要となる。このため、A〜Dの各シナリオ200の記述が膨大になり複雑になってしまう。
【0012】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、一連の対話の中でAPの切り替えを行い、しかも、対話処理を実現するためのシナリオの記述を複雑にしないことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
請求項1に記載の対話型ユーザインターフェース装置では、複数のAPにそれぞれ対応するアプリケーションシナリオグループ(以下「APシナリオグループ」と記述する。)を用意した。これによって、APから対話処理を独立させ、APの処理手順に対話の流れが左右されないようにした。なお、このAPシナリオグループが上述したシナリオに相当する。
【0014】
そしてここで特に、APシナリオグループと分離して別個に、アプリケーション分岐処理を実現するためのルートシナリオを設けた。このアプリケーション分岐処理は、ユーザからの入力情報に応じてAPを起動すると共に、そのAPに対応するAPシナリオグループを読み出すものである。つまり、上述したシナリオの移行処理を、各APに対応するAPシナリオグループとは別のルートシナリオにまとめて記述したのである。
【0015】
これによって、APの数がいくら多くなったとしても、各APシナリオグループには他のAPシナリオグループへの移行処理を記述する必要がなくなるため、APシナリオグループの記述が簡単になる。すなわち、一連の対話の中でAPの切り替えを行い、しかも、対話処理を実現するためのシナリオ、つまりAPシナリオグループの記述が複雑にならない。
【0016】
なお、対話処理を実現するためのAPシナリオグループには、APで必要となる情報の入力要求を行うための要求情報、当該入力要求に応じてユーザから入力されると想定される予想入力情報、及び予想入力情報に応じた分岐情報からなる対話情報を記述することが考えられる。このとき、制御手段は、上述した対話処理として、要求情報に基づく入力要求処理、ユーザからの入力情報と予想入力情報との比較処理、及び当該比較結果による分岐情報に基づく分岐処理を行う(請求項2)。分岐処理としては、次の入力要求処理への分岐が一例として挙げられる。これによって、ユーザとの対話が実現される。
【0017】
ところで、上述したようなルートシナリオの思想について、上述した特願平11−232657号の実施例に一部開示した。この実施例では、基底シナリオ(本願でいうルートシナリオに相当)に基づくアプリケーション分岐処理が、APに対応するシナリオ(本願でいうAPシナリオグループ)に基づく対話処理と並行して実行されるようになっており、いずれか一方の処理でユーザからの入力情報を処理するようにしている。
【0018】
しかしながら、複数の処理で並行してユーザからの入力情報を判断する場合、その判断に要する時間が長くなる。また、対話処理にもアプリケーション分岐処理にも該当する入力情報が入力された場合に、アプリケーション分岐処理が実行されて、ユーザの意図しないAPが誤って起動されてしまう可能性がある。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、対話処理の途中で予想入力情報以外の入力情報が入力されると、対話処理を中断し、ルートシナリオに基づくアプリケーション分岐処理を実行する。このため、ユーザ入力情報の判断が迅速になると共に、ユーザの意図していないAPが誤って起動されてしまう可能性を小さくできる。そして、請求項4に記載の発明では、このアプリケーション分岐処理において入力情報に応じたAPが選択不可能であれば、中断した対話処理を再度実行し、ユーザに情報の再入力を促す。例えば音声認識装置を用いた場合など、周囲の雑音などによって予想入力情報以外の入力情報が入力されたと誤判断してしまうことがあるためである。これによって、ユーザの意図しないAPが誤って起動されてしまう可能性をさらに小さくできる。
【0020】
なお、ユーザ操作をなるべく減らすという観点からは、一度入力された入力情報をシナリオの移行があっても利用できるようにすることが望ましい。つまり、請求項5に記載の発明によれば、ユーザに対する入力要求を減らすことができ、ユーザ操作が簡単になる。例えば「CDが聞きたい」という入力情報がルート設定に関する情報を取得するための対話処理の途中で入力された場合、予想入力情報にないと判断したときは、アプリケーション分岐処理にこの「CDが聞きたい」という入力情報を受け渡し、アプリケーション分岐処理でこの入力情報を利用する。この入力情報により新たなAPが起動されて、APシナリオグループに基づく対話処理が実行された場合には、さらにその「CDが聴きたい」という入力情報を対話処理へ受け渡し、この対話処理で利用するという具合である。
【0021】
上述してきたようなルートシナリオとAPシナリオグループとの分離という思想は、各APに対応するAPシナリオグループにも適用することができる。
すなわち、APシナリオグループを、複数のアプリケーションシナリオ(以下「APシナリオ」と記述する。)とアプリケーションルートシナリオ(以下「APルートシナリオ」と記述する。)とで構成することが考えられる(請求項6)。ここでAPシナリオは、所定の話題に関連する対話情報が記述され、対話処理の一部を構成する単位対話処理を実現するためのものである。一方、APルートシナリオは、APシナリオに基づく単位対話処理へ入力情報に応じて分岐させる対話分岐処理を実現するためのものである。
【0022】
あるAPで必要となる情報を自然な対話の中で取得しようとした場合、ユーザ側の自由度を高くしようとすれば、1つの対話情報の中の予想入力情報及び分岐情報の記述が膨大なものとなってしまう。例えばルート案内のAPにおいて、目的地・経由地を必要とする場合、目的地の入力要求時に「経由地はXXXにしたい」という情報が入力されても、これに対応できるようにすることを考える。この場合、目的地の入力要求に対応する予想入力情報として経由地に関連する情報まで記述し、それに対応する分岐情報を記述しなければならない。
【0023】
これに対し請求項6に記載の発明によれば、目的地を入力させるための対話情報と経由地を入力させるための対話情報とを別個のAPシナリオに記述しておく。そして、目的地の入力要求を行う単位対話処理において「経由地はXXXにしたい」という情報が入力された場合、経由地の入力要求を行う他の単位対話処理への分岐をAPルートシナリオに基づく対話分岐処理で行うようにする。このようにすれば、APシナリオの記述が複雑化しないため、さらにAPシナリオグループの記述が簡単になる。
【0024】
なおこのとき、制御手段は、APシナリオに基づく単位対話処理の途中で予想入力情報以外の入力情報が入力されると、単位対話処理を中断し、APルートシナリオに基づく対話分岐処理を実行することが考えられる(請求項7)。このようにすれば、ユーザ入力情報の判断が迅速になり、ユーザの意図しない対話分岐処理が実行される可能性を小さくできる。
【0025】
そして、制御手段は、対話分岐処理によって入力情報に応じた分岐が不可能であれば、上述したようなルートシナリオに基づくアプリケーション分岐処理を実行するようにすることが考えられる(請求項8)。
また、制御手段は、単位対話処理と対話分岐処理との間で入力情報を必要に応じて受け渡し、両方の処理で利用することが好ましい(請求項9)。ユーザに対する入力要求を減らすことができ、ユーザの入力操作が簡単になるからである。
【0026】
ところで、APシナリオグループに基づく対話処理を中断し、別のAPシナリオグループに基づく対話処理を実行した場合、当該別のAPシナリオグループに基づく対話処理終了後に、中断した対話処理を実行できるようにすることが考えられる(請求項10)。このようにすれば、例えばルート案内のための目的地を設定している途中で、CDの再生を行った後、再び目的地の設定に移ることができ便利である。
【0027】
しかし、例えば目的地を設定している途中でレストラン等の検索を行った結果、目的地が変更されてしまいルート案内が必要なくなることもある。
そこで、制御手段が、中断した対話処理を実行するか否かをユーザに問い合わせ、当該問い合わせに対するユーザからの入力情報に基づいて、中断した対話処理を実行するか否かを判断するようにするとさらによい(請求項11)。
【0028】
なお、上述した入力情報は、複数の情報からなる情報群として入力できるようにすることが望ましい。このとき、制御手段は、情報群としての入力情報が入力されると、対話処理において複数の情報を一括して取得可能とする(請求項12)。例えば「名古屋市内のイタリア料理店を検索したい」というような入力情報を入力できるという具合であり、制御手段が対話処理において、「イタリア料理」・「検索」・「名古屋市内」といった複数の情報を一括して取得するという具合である。このようにすれば、より簡単な入力操作が実現される。
【0029】
入力情報に複数の情報が含まれる場合は、制御手段が、ユーザが所望するAPの動作を示す動作要求情報と当該動作要求情報に関連する付帯情報とに分け、動作要求情報に基づく処理を最初に実行することが考えられる(請求項13)。例えば上述した例では、動作要求情報が「検索」であり、付帯情報が「イタリア料理」・「レストラン」である。
【0030】
このような動作要求情報・付帯情報の分類に代表されるような入力情報の分類を考えると、分類属性辞書を記憶した辞書記憶手段を備えるようにしてもよい。このとき、制御手段は、辞書記憶手段に記憶された辞書に基づき、入力情報に対応する分類属性を取得し、当該分類属性を用いて比較処理を実行する(請求項14)。ここでいう比較処理は、上述した予想入力情報との比較処理である。なお、分類属性には、例えば番号を用いればよい。
【0031】
例えば「検索」の分類属性は「027」、「名古屋市」の分類属性は「101」というように予め決めておけば、上述したような動作要求情報と付帯情報の分類も簡単にできる。
また、例えば「検索」・「サーチ」・「探す」・「再生」・「聴く」・「かける」などの入力情報があった場合に、「検索」・「サーチ」・「探す」の組と、「再生」・「聴く」・「かける」の組に分類し、それぞれの組に同一の分類属性を割り振っておく。例えば「検索」・「サーチ」・「探す」の組には「027」を、「再生」・「聴く」・「かける」の組には「029」を割り振るという具合である。このようにすれば、「レストランを検索したい」、「レストランをサーチする」、「レストランを探したい」といった入力情報に対し、動作要求情報の分類情報を取得すれば「027」となり、動作要求が同一のものであると判断することができる。また、「CDを再生したい」、「CDを聴きたい」、「CDをかけたい」といった入力情報に対し、動作要求情報の分類属性を取得すれば「029」となり、この場合も、動作要求が同一のものであると判断することができる。したがって、ユーザは固定的なコマンド入力から解放され、より直感的な入力情報によってAPを操作することができる。さらに、予想入力情報としても、この分類属性を記述しておけばよいため、APシナリオグループの簡略化に寄与する。
【0032】
ただし、「電話をかける」とは言うが、「電話を再生したい」や「電話を聴きたい」というような言い方は通常はしない。一方、「留守録を再生したい」や「留守録を聴きたい」と言うことはあるが、「留守録をかけたい」とはいうような言い方は一般的にしない。したがって、例えば自動車電話に関するAPで必要となる情報を取得する対話処理では、「再生」・「聴く」・「かける」を区別できることが望ましい。自動車電話に関する対話処理で「かける」という情報が入力された場合には「何番におかけになりますか」といった対話を行うことができるし、逆に「再生」・「聴く」といった情報が入力された場合には「留守録メッセージを聴きますか」といった対話を行うことができるためである。
【0033】
そこで、辞書記憶手段には、同一の分類に属する入力情報をさらに区別するための細分類属性辞書を記憶しておくとよい。このとき、制御手段は、入力情報の分類属性に加え、必要に応じて細分類属性をも取得し、当該分類属性及び細分類属性を用いて比較処理を実行する(請求項15)。例えば分類属性辞書には「再生」・「聴く」・「かける」が共に分類属性「029」として記憶されているが、細分類辞書には「再生」が細分類属性「01」として記憶され、「聴く」が細分類属性「02」、「かける」が細分類属性「03」として記憶されているという具合である。このようにすれば、様々な状況に応じた細かな対話が可能となり、その結果、より直感的な入力情報によるAP操作が可能となる。
【0034】
ところで、APシナリオグループの中には、要求情報、予想入力情報及び分岐情報が重複して記述されることが考えられる。例えば予想入力情報の中には「はい」、「いいえ」など、入力要求に対していずれかを選択するための情報が記述されることが多い。
【0035】
したがって、対話情報を構成する要求情報、予想入力情報又は分岐情報のうちの少なくとも一つがAPシナリオグループの外部に記述でき、APシナリオグループには、外部に記述された情報を特定するための特定情報を記述できるようにするとよい。このとき、制御手段は、特定情報に基づき、外部に記述された情報を読み出して、ユーザへの入力要求又は前記予想入力情報に基づく分岐を行う(請求項16)。このようにすれば、APシナリオグループの記述がより簡単になる。
【0036】
なお、例えば予想入力情報の中の一部のみが共通する場合もあり得る。例えば「はい」・「いいえ」は共通するが他の情報は共通しないことがある。そこで、APシナリオグループには、外部に記述された情報を特定するための特定情報に加え、要求情報、予想入力情報又は分岐情報を記述できるようにすることが望ましい。このとき、制御手段は、特定情報に基づき読み出した情報とAPシナリオグループに記述された情報とに基づいて、ユーザへの入力要求又は予想入力情報に基づく分岐を行う(請求項17)。
【0037】
また、要求情報、予想入力情報又は分岐情報のうちの少なくとも一つを、制御手段によって書換可能にすることが考えられる(請求項18)。このようにすれば、対話の流れに応じて対話処理が動的に変更できることになり、より自然な対話を実現することができる。
【0038】
ところで、APで必要となる情報には共通するものがある。したがって、入力情報を記憶しておくようにして必要に応じて入力情報を参照すればユーザ操作を削減することができる。つまり、請求項19に示す構成を採用すれば、重複する情報の入力を避けることができ、ユーザにとって便利である。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施例を図面を参照して説明する。
図1は、本発明を具体化した対話型ユーザインタフェース装置(以下「対話装置」という。)1を備えた対話システムの概略構成を示すブロック図である。対話システムは、車両に搭載され、車室内の機器をユーザとの対話で制御するためのシステムであり、対話装置1、出力デバイス61、入力デバイス62、及びAP70を備えている。
【0040】
対話装置1は、記憶装置10と、制御部50とを備えている。記憶装置10は、各種データを記憶するものであり、例えばRAMなどで実現してもよいし、ハードディスク装置などで実現してもよい。この記憶装置10には、シナリオ20と、属性辞書30と、プロファイル40とが記憶されている。制御部50は、CPU、ROM、RAM、I/Oを有するいわゆるコンピュータシステムである。
【0041】
シナリオ20は、制御部50の動作を記述したものである。また、属性辞書30は、入力デバイス62を介したユーザからの入力情報を分類するための辞書である。プロファイル40は、AP70で共通使用できる共有データを所定の書式で記述したものである。なお、属性辞書30、プロファイル40についての詳細は、動作説明において述べる。
【0042】
出力デバイス61としては、ディスプレイ装置61a及び音声合成装置61bが接続されている。ディスプレイ装置61aは、表示にてユーザへ情報の入力を要求したり、AP70の処理結果を提示したりするためのものであり、音声合成装置61bは、合成音声にてユーザへ情報の入力を要求したり、AP70の処理結果を提示したりするためのものである。
【0043】
一方、入力デバイス62としては、操作スイッチ62a及び音声認識装置62bが接続されている。操作スイッチ62aは、ユーザがスイッチ操作にて情報を入力するためのものであり、音声認識装置62bは、ユーザが音声にて情報を入力するためのものである。
【0044】
AP70は、所定機能を実現するプログラムである。本対話システムでは、3つのAP70が存在するが、以下の説明でAP70を区別する際、図1中に示すA〜Cの記号を付してA−AP70,B−AP70,C−AP70と記述する。なお、以下の説明に具体性を持たせる意味で、A−AP70がルート案内を行うナビゲーションプログラム、B−AP70がレストラン等の情報検索を行う検索プログラム、C−AP70がCDの再生等を行うオーディオプログラムであるとする。
【0045】
本実施例の対話システムでは、上述したシナリオ20の構成に1つの特徴を有する。そこで次にシナリオ20の構成について説明する。
シナリオ20は、所定動作を示す動作情報が記述されたものである。制御部50はこのシナリオ20に従い動作する。つまり、制御部50は、動作情報を解析し、それに応じた動作を行う。この動作情報には、ユーザとの対話を実現する対話情報が含まれる。
【0046】
図2に示すように、シナリオ20は、ルートシナリオ21と、複数のAPシナリオグループ22とから構成されている。APシナリオグループ22は、A〜Cの各AP70で必要となる情報を取得するためのシナリオであり、A〜Cの各AP70にそれぞれ対応させて設けられる。図2にはA〜Cの各AP70との対応を示すため、A〜Cの記号を付してAPシナリオグループ22を示した。一方、ルートシナリオ21は、A〜CのいずれかのAP70を起動し、そのAP70に対応するAPシナリオグループを読み出すためのシナリオである。
【0047】
さらに、APシナリオグループ22は、APルートシナリオ22aと、複数のAPシナリオ22bとから構成されている。APシナリオ22bには、上述した動作情報の一つである対話情報が記述されている。そして、1つのAPシナリオ22bには、所定の話題に関連する対話情報が記述されている。対話情報は、装置側の質問文(要求情報)、それに対して予想されるユーザの回答(予想入力情報)、その回答に対する他の動作情報への分岐情報(分岐情報)で構成される。一方、APルートシナリオ22aは、APシナリオ22bへの分岐を行うためのシナリオである。
【0048】
次に、本実施例の対話システムの動作を説明する。
制御部50が上述したシナリオ20に従い動作することは既に述べた。つまり、制御部50は、ルートシナリオ21に基づく処理(以下「ルートシナリオ処理」という。)、又は、APシナリオグループ22に基づく処理(以下「APシナリオグループ処理」という。)を実行する。APシナリオグループ処理には、さらにAPルートシナリオ22aに基づく処理(以下「APルートシナリオ処理」という。)と、APシナリオ22bに基づく処理(以下「APシナリオ処理」という。)がある。ここでいうルートシナリオ処理が「アプリケーション分岐処理」に相当し、APシナリオグループ処理が「対話処理」に相当する。また、APシナリオグループ処理の中のAPルートシナリオ処理が「対話分岐処理」に相当し、一方、APシナリオ処理が「単位対話処理」に相当する。
【0049】
ここで、まず原則的な処理の流れを説明する。
本対話システムが起動されると、ルートシナリオ処理が実行され、このルートシナリオ処理にて、AP70が起動され、AP70に対応するAPシナリオグループ22が読み出される。そして、ルートシナリオ処理からAPシナリオグループ処理へ移行する。このAPシナリオグループ処理にて、AP70で必要となる情報が取得される。APシナリオグループ処理が終了すると、ルートシナリオ処理が再び実行される。
【0050】
APシナリオグループ処理が実行される場合、APルートシナリオ処理が最初に実行される。つまり、ルートシナリオ処理からはAPルートシナリオ処理へ移行する。そして、APルートシナリオ処理から各APシナリオ処理へ移行し、上述した対話情報に基づくAPシナリオ処理によってユーザとの対話を通じてAP70で必要となる情報が取得される。
【0051】
続いて具体的な情報の取得とAP70の切り替え動作を説明する。なお、以下の説明は本実施例の特徴部分となる。したがって、(ア)〜(ク)として分説する。
(ア)最初に図3のフローチャートを用い、APシナリオグループ処理の単位での説明を行う。なお、以下の説明においては、音声合成装置61b及び音声認識装置62bを介した音声対話が行われるものとする。ここではルート案内を行うA−AP70が起動され、A−AP70に対応するAPシナリオグループ処理(以下適宜「A−APシナリオグループ処理」という。)が実行された場合を考える。
【0052】
まずステップ(以下「ステップ」を単に記号Sで示す。)1000において、入力要求を行う。これは対話情報中の要求情報に基づくものである。例えば「目的地を入力して下さい」といった音声を音声合成装置61bを介して出力するという具合である。これに対してユーザの発話があると、続くS1010にて、予想入力情報との比較を行う。
【0053】
そして次のS1020では、その比較結果に基づき、予想入力情報に一致するか否かを判断する。ここで予想入力情報に一致すると判断された場合(S1020:YES)、分岐情報に基づく分岐処理を行う(S1030)。この分岐処理は、A−APシナリグループ処理内のものである。このような入力要求処理・比較処理・分岐処理が以降でも繰り返され(不図示)、A−AP70で必要となる全ての情報が取得されると、当該情報をA−AP70へ通知し、その後、A−APシナリオグループ処理を終了する。一方、予想入力情報に一致しないと判断された場合(S1020:NO)、ルートシナリオ処理へ移行する。このとき、入力情報がルートシナリオ処理へ受け渡される。
【0054】
ルートシナリオ処理のS2000では、受け渡された入力情報に基づき、対応する他のAP70があるか否かを判断する。ここで対応する他のAP70があれば(S2000:YES)、対応するAP70を起動し(S2010)、AP70に対応するAPシナリオグループ22を読み出す(S2020)。例えば入力情報が「名古屋市内のイタリア料理店を検索したい」というようなものであった場合、検索プログラムであるB−AP70が起動され、B−AP70に対応するB−APシナリオグループ22が読み出される。その後、そのB−APシナリオグループ22に基づくAPシナリオグループ処理(以下適宜「B−APシナリオグループ処理」という。)へ移行する。このとき、入力情報はさらに、B−APシナリオグループ処理へ受け渡される。一方、対応するAP70がなければ(S2000:NO)、A−APシナリオグループ処理中のS1040へ移行する。この場合、A−APシナリオグループ処理では、再入力要求を行い(S1040)、S1020からの処理を繰り返す。
【0055】
B−APシナリオグループ処理では、S3000において、入力情報に基づく処理を行う。入力情報に基づく処理とは、予想入力情報との比較処理や、分岐情報に基づく分岐処理である。例えば入力情報が「名古屋市内のイタリア料理店を検索したい」というものであった場合は、「名古屋市内」・「イタリア料理」という情報と予想入力情報との比較を行い、その比較結果で分岐を行う。これによって、検索プログラムであるB−AP70で必要となる情報の一部を取得する。そして、S3010では、ユーザからの終了指示があるか否かを判断する。ここで終了指示があった場合(S3010:YES)、制御部50はB−APシナリオグループ処理を終了し、ルートシナリオ処理へ移行する。つまり、この場合はA−APシナリオグループ処理を再び実行することはない。一方、終了指示がなかった場合(S3010:NO)、A−APシナリオグループ処理中のS1000へ移行する。
【0056】
(イ)ここで図3中のAPシナリオグループ処理について、図4のフローチャートを用いて詳細に説明する。
あるAPシナリオ処理(以下、APシナリオ処理(1)と示す)では、入力要求を行い(S4000)、予想入力情報との比較を行い(S4010)、予想入力情報と一致すれば(S4020:YES)、そのAPシナリオ処理(1)内での分岐処理を行う(S4030)。予想入力情報と一致しない場合は(S4020:NO)、APルートシナリオ処理へ移行する。このとき、入力情報をAPルートシナリオ処理へ受け渡す。
【0057】
APルートシナリオ処理では、対応できるAPシナリオがあるか否かを判断する(S5000)。対応できるAPシナリオがあれば(S5000:YES)、別のAPシナリオ処理(以下、APシナリオ処理(2)と示す。)へ移行する。このとき、入力情報はさらに、APシナリオ処理(2)に受け渡される。一方、対応できるAPシナリオがなければ(S5000:NO)、ルートシナリオ処理へ移行する。このルートシナリオ処理への移行が、上述した図3中のS1020にて否定判断された場合である。つまり、詳しくは、予想入力情報に一致しない場合であって(S4020:NO)、さらに、対応できるAPシナリオが存在しないときに(S5000:NO)、ルートシナリオ処理へ移行するのである。ルートシナリオ処理にて対応するAPがなければ(図3中のS2000:NO)、再度APルートシナリオ処理が実行され、再入力要求が行われる(S5010)。その後、APシナリオ処理(1)中のS4010へ移行する。
【0058】
APシナリオ処理(2)では、入力情報に基づく処理を行う(S6000)。入力情報に基づく処理とは、予想入力情報との比較処理や、分岐情報に基づく分岐処理である。APシナリオ処理(2)が終了すると、APルートシナリオ処理を経て、APシナリオ処理(1)へ移行する。
【0059】
(ウ)ところで、図3中のS3010では、ユーザの終了指示に基づき、A−APシナリオグループ処理に移行するか又はルート処理へ移行して、途中で中断していたA−APシナリオグループ処理まで終了するかを判断している。これについて説明する。
【0060】
上述したように、本対話システムでは、APシナリオグループ処理において予想入力情報以外の入力情報が入力されると(図3中のS1020:NO)、ルートシナリオ処理へ移行し、入力情報に応じて別のAP70が起動され(S2010)、他のAPシナリオグループ処理へ移行する。
【0061】
したがって例えば図5に示すように、ルートシナリオ処理からA−APシナリオグループ処理に移行し(記号A)、このA−APシナリオグループ処理の途中でA−APシナリオグループ処理を中断し、ルートシナリオ処理を経てB−APシナリオグループ処理に移行することができる(記号B)。さらに、このB−APシナリオグループ処理を中断し、ルートシナリオ処理を経てC−AP70に対応するAPシナリオグループ処理(以下適宜「C−APシナリオグループ処理という。)に移行することもある(記号C)。これによって、対話の途中でAP70を切り替え、切り替え後のAP70で必要となる情報を取得することができる。そして、C−APシナリオグループ処理が終了すると、中断していたB−APシナリオ処理に移行できる構成となっている(記号D)。また、B−APシナリオグループ処理が終了すると、中断していたA−APシナリオグループ処理に移行できる構成となっている(記号E)。ただし、C−APシナリオグループ処理の終了後に、A及びBのAP70の実行が必要なくなることもある。また、A及びBのAPシナリオグループ処理においてどこまで対話が進行したかを、ユーザ自身把握できなくなる可能性もある。そのため、図3中のS3010に示すような分岐処理(図5中に「分岐」として示した)を設け、ユーザの終了指示があると、中断されていたA又はBのAPシナリオグループ処理へ移行せず、ルートシナリオ処理に移行するようにした(記号G,H)。
【0062】
(エ)次に、入力情報の受け渡しについて図6の説明図に基づき説明する。本対話システムでは、ユーザからの入力情報として複数の情報を含む情報群を入力できるようにした。例えば「名古屋市内のイタリア料理店を検索したい」という入力情報には、「名古屋市内」・「イタリア料理」・「検索」という複数の情報が含まれるという具合である。
【0063】
図6に示すように、複数の情報からなる入力情報がユーザから入力されて処理の移行が生じた場合、それら複数の情報を受け渡す。例えば入力情報として情報1,情報2,情報3があり、これら情報の全てが予想入力情報と一致せずA−APシナリオグループ処理にて対応できない場合、ルートシナリオ処理へ情報1〜3が受け渡される。この場合、ルートシナリオ処理では、情報1〜3の少なくともいずれか一つの情報に基づいて、対応するAP70があるか否かを判断する。このとき例えば、情報2に基づき対応するAP70がB−AP70と判断され、B−APシナリオグループ処理へ移行したものとする。その場合には、情報2に対し処理済みであるというフラグ情報を付加した入力情報(情報2の欄にハッチングを施して示した)を、B−APシナリオグループ処理へ受け渡す。これによって、B−APシナリオグループ処理では、情報1,3に基づく処理が実行される。
【0064】
具体的に言えば、上述したように「名古屋市内のイタリア料理店を検索したい」という入力情報が入力された場合、例えば、情報1が「イタリア料理」、情報2が「検索」、情報3が「名古屋市内」となる。この場合は、ルートシナリオ処理において「検索」という情報2から検索プログラムであるB−AP70が起動され、B−APシナリオグループ処理に移行する。そして、B−AP70では、「イタリア料理」・「名古屋市内」という情報1,3を、B−AP70で必要となる検索条件の少なくとも一部として取得するという具合である。
【0065】
(オ)また、本対話システムでは、制御部50が入力情報を上述した属性辞書30に基づいて分類する。これは上述したように複数の情報がある場合の分岐先判断を行うためと、もう一つは入力情報の同一性を判断するためである。この属性辞書30を、図7に模式的に例示した。
【0066】
属性辞書30には入力される情報に対応させるべき分類属性及び細分類属性が記憶されている。例えば「検索」という情報に対し、分類属性「027」と細分類属性「01」が記憶されている。同様に、「サーチ」には分類属性「027」・細分類属性「02」が、「探す」には分類属性「027」・細分類属性「03」が対応している。また、「再生」・「聴く」・「かける」という情報には分類属性「029」が対応し、それぞれに細分類属性「01」、「02」、「03」が対応している。さらに、「刈谷市」・「名古屋市」には分類属性「101」が対応し、細分類属性はそれぞれ「01」、「02」となっている。つまり、同一のカテゴリーに属する情報には同一の分類属性を割り付け、その同一の分類属性をさらに分類するのが細分類属性である。
【0067】
本対話装置1の制御部50は、利用者からの入力情報に対し、最初に属性辞書30を参照し、分類属性・細分類属性を取得し、この分類属性・細分類属性を用いて上述した各種処理を実行する。具体的には、次の▲1▼から▲3▼に示すように動作する。
【0068】
▲1▼まず、分類属性を用いて、ユーザからの入力情報を動作要求情報と当該動作要求情報に関連する付帯情報とに分ける。動作要求情報は、ユーザが所望するAP70の動作を示す情報である。これによって、例えばルートシナリオ処理においては、この動作要求情報を用いて最初に分岐処理を行う。例えば上述したような「名古屋市内のイタリア料理店を検索したい」という入力情報では、動作要求情報が「検索」であり、付帯情報が「イタリア料理」・「名古屋市内」となる。そのため「検索」という動作要求情報に基づき、検索プログラムであるB−AP70が起動される。
【0069】
▲2▼分類属性で判断することによって同一処理を実行する。例えば「レストランを検索したい」、「レストランをサーチする」、「レストランを探したい」といった入力情報に対し、動作要求情報の分類情報「027」を取得することによって同一の処理を行う。具体的には、ルートシナリオ処理において検索プログラムであるB−AP70を起動し、B−APシナリオグループ処理へ移行する。また例えば、「CDを再生したい」、「CDを聴きたい」、「CDをかけたい」といった入力情報に対し、動作要求情報の分類属性「029」を取得することによって同一の処理を行う。この場合、具体的には、ルートシナリオ処理においてオーディオプログラムであるC−AP70を起動し、C−APシナリオグループ処理へ移行する。
【0070】
▲3▼細分類属性を含めた判断を行い、分類属性が同じであっても異なる処理を実行する。例えば、「電話をかける」とは言うが、「電話を再生したい」や「電話を聴きたい」というような言い方は通常はしない。一方、「留守録を再生したい」や「留守録を聴きたい」と言うことはあるが、「留守録をかけたい」とはいうような言い方は一般的にしない。したがって、例えば自動車電話に関するAPを備える構成では、「かける」という情報が入力された場合には「何番におかけになりますか」といった対話を行う。逆に「再生」・「聴く」といった情報が入力された場合には「留守録メッセージを聴きますか」といった対話を行うことが考えられる。
【0071】
(カ)次に、上述したAPシナリオ22bにおける工夫について説明する。APシナリオ22bには対話情報が記憶されていることは上述した。このとき、本実施例では、以下▲1▼及び▲2▼に示すような工夫をしている。
▲1▼対話情報としての要求情報・予想入力情報・分岐情報は、APシナリオ22bに直接的に記述しなくてもよいようになっている。詳しくは、これらの情報のうちの少なくとも一つを外部の所定領域に記憶しておき、その所定領域に記憶された情報を特定するための特定情報をAPシナリオ22bに記憶できるようになっている。制御部50は、APシナリオ処理においてAPシナリオ22bに特定情報が記述されている場合には、その特定情報にて特定される情報を外部から読み出し、その読み出した情報に基づいて動作する。
【0072】
▲2▼上述した特定情報に加えて要求情報・予想入力情報・分岐情報を記述できるようになっている。この場合、制御部50は、特定情報に基づいて外部から読み出した情報と、直接的に記述された情報との両方に基づいて動作する。
(キ)次に、上述したAPシナリオ22bに基づくAPシナリオ処理の工夫について説明する。APシナリオ処理では、上述したように基本的に、入力要求を行い(S4000)、予想入力情報との比較を行い(S4010)、予想入力情報と一致すれば(S4020:YES)分岐処理を行う(S4030)。このとき、分岐先処理で、次の比較処理・分岐処理に用いられる予想入力情報・分岐情報の書き換えを行うことができるようになっている。つまり、APシナリオ22bには分岐先の動作情報として予想入力情報及び分岐情報の設定に関する情報が記述できるようになっており、制御部50は、この設定情報に基づいて予想入力情報及び分岐情報を書き換える。これについて図8のフローチャートを用いて説明する。
【0073】
図8は、あるAPシナリオ処理としての画面表示処理を示すものである。この処理は、画面A又はBの2つの画面のいずれか一方を表示するものであり、例えばインターネットからの情報のような時々刻々変化する情報を表示することを前提とし、画面の再表示(更新表示)を行うものである。
【0074】
処理開始後、まず画面Aが表示される(S7000)。続いて予想入力情報の設定(S7010)、及び分岐先の設定が行われる(S7020)。具体的には、予想入力情報として「はい」・「画面B表示」が設定され、「はい」に対する分岐先にはラベルAが設定され、一方、「画面B表示」に対する分岐先にはラベルBが設定される。
【0075】
次に入力要求処理を行う(S7030)。ここでは「再表示しますか」という入力要求を行う。そして、予想入力情報との比較を行い(S7040)、予想入力情報に一致すれば(S7050:YES)、設定された分岐先を判断して(S7060)移行する。つまり、画面Aを表示した後の「再表示しますか」に対して「はい」が入力されれば、ラベルA、すなわちS7000へ移行し、画面Aの再表示を行う。一方、「画面B表示」が入力されれば、ラベルB、すなわちS7070へ移行する。一方、予想入力情報と一致しなければ(S7050:NO)、APルートシナリオ処理へ移行する(S7100)。この処理が、図4中のS4020により否定判断された場合の処理に相当する。
【0076】
S7070では、画面Bを表示する。そして、予想入力情報を設定し(S7080)、分岐先の設定を行う(S7080)。この場合、予想入力情報として「はい」・「画面A表示」が設定され、「はい」に対する分岐先にはラベルBが設定され、一方、「画面A表示」に対する分岐先にはラベルAが設定される。そして、S7030以降の処理を繰り返す。したがって、画面Bを表示した後の「再表示しますか」に対して「はい」が入力されると、ラベルB、すなわちS7070へ移行し、画面Bの再表示を行うことになる。一方、「画面A表示」が入力されれば、ラベルA、すなわちS7000へ移行する。
【0077】
以上より、ユーザが「再表示しますか」という入力要求に対して「はい」という同一の情報を入力した場合であっても、その時に表示されている画面が再表示されるように動作を変えることができるのである。
(ク)また、本実施例では記憶装置10に、AP70で共通使用できる共有データを所定の書式で記述したプロファイル40を記憶している。このプロファイル40について説明する。
【0078】
このプロファイル40は、図9(a)に示すように、上述したルートシナリオ処理及びA〜Cの各APシナリオグループ処理からアクセス可能であり、制御部50は、取得した入力情報を所定の書式でプロファイル40に記憶しておく。なお、APシナリオグループ処理からアクセス可能であることは、APルートシナリオ処理・APシナリオ処理からアクセス可能であることを意味する。
【0079】
この場合、図9(b)に示すように、APシナリオ処理などでは、入力要求を行う前に要求データがプロファイル40に記憶されているか否かを判断し(S8000)、要求データがあれば(S8000:YES)、プロファイル40よりそのデータを取得して(S8040)、分岐処理(S8030)へ移行する。一方、要求データがなければ(S8000:NO)、入力要求を行い(S8010)、予想入力情報との比較を行って(S8020)、その後、分岐処理(S8030)へ移行する。なお、比較処理(S8020)においてプロファイル40に入力情報を記憶することが考えられる。
【0080】
次に、本実施例の対話システムが発揮する効果を説明する。
本実施例の対話装置1では、A〜Cの各AP70の起動処理・各AP70に対応するAPシナリオグループ22の読み出し処理を、各AP70に対応するAPシナリオグループ22から分離し、ルートシナリオ21にまとめて記述した(図2参照)。これによって、各APシナリオグループ22には他のAPシナリオグループ22への移行処理を記述する必要がなくなるため、AP70の数がいくら多くなったとしても、APシナリオグループ22の記述が簡単になる。すなわち、一連の対話の中でAP70の切り替えを行い、しかも、対話処理を実現するためのシナリオ、つまりAPシナリオグループ22の記述が複雑にならない。
【0081】
また、本実施例の対話装置1では、上記(ア)で説明したように、APシナリオグループ処理において処理できない入力情報が入力されると(図3中のS1020:NO)、ルートシナリオ処理を実行する。つまり、APシナリオグループ処理とルートシナリオ処理を切り替えて実行するのである。その結果、ユーザ入力情報の判断が迅速になると共に、ユーザの意図していないAP70が誤って起動されてしまう可能性を小さくできる。APシナリオグループ処理にも、またルートシナリオ処理にも該当する入力情報が入力された場合に、最初にAPシナリオグループ処理における判断がなされるためである。
【0082】
さらに、ルートシナリオ処理にて対応APがない場合には(図3中のS2000:NO)、中断したAPシナリオグループ処理に再び移行し、再入力要求を行う(S1040)。これにより、音声認識装置62bを用いた場合など特に、周囲の雑音などによって予想入力情報以外の入力情報が入力されたと誤判断した場合にも対応でき、ユーザの意図しないAP70が誤って起動されてしまう可能性をさらに小さくできる。
【0083】
また、本実施例の対話装置1では、APシナリオグループ22を、APルートシナリオ22aと複数のAPシナリオ22bで構成した(図2参照)。そして、上記(イ)で説明したように、予想入力情報以外の情報が入力された場合(図4中のS4020:NO)、APルートシナリオ処理にて、対応できるAPシナリオ22bがあるか否かを判断し(S5000)、APシナリオ22b間の遷移を行うようにした。つまり、ルートシナリオ21とAPシナリオグループ22との分離構成を、APシナリオグループ22の内部にも適用した。その結果、各APシナリオ22bに話題転換のための移行処理を記述する必要がなくなり、さらにAPシナリオグループ22の記述が簡単になる。しかも、APシナリオ処理→APルートシナリオ処理→APシナリオ処理(場合によってはルートシナリオ処理)という具合に順に各処理を実行していくため(図4参照)、ユーザ入力情報の判断が迅速になり、ユーザの意図しない話題転換を極力少なくすることができる。APシナリオ処理とAPルートシナリオ処理を並行して実行したときと違って、APシナリオ処理で判断すべき入力情報がAPルートシナリオ処理で判断されることがなくなるためである。
【0084】
さらにまた、本実施例の対話装置1では、上記(ウ)で説明したように、中断したAPシナリオグループ処理を再度実行するか、あるいは、ルートシナリオ処理へ移行するかを、ユーザからの終了指示に基づき判断する(図3中のS3010,図5参照)。これによって、例えばルート案内のための目的地を設定している途中でCDの再生を行った後、再び目的地の設定に移ることができ便利である。また、例えば目的地を設定している途中で例えばレストランなどを検索した結果、目的地が変更されてしまった場合には、目的地の設定処理を終了することもできる。
【0085】
また、本実施例の対話装置1には、上記(エ)で説明したように、「名古屋市内」・「イタリア料理」・「検索」という複数の情報を含む「名古屋市内のイタリア料理店を検索したい」といった入力情報が入力できる。これらの入力情報は、APシナリオグループ処理とルートシナリオ処理との間で受け渡され、両方の処理で利用される(図6,図3参照)。また、APシナリオグループ処理内のAPルートシナリオ処理とAPシナリオ処理との間でも受け渡され、両方の処理で利用される(図4参照)。これによって、何度も同じ情報を入力する必要がなくなり、ユーザ入力操作が極力簡単になっている。加えて、上記(ク)で説明したように、各処理からアクセスされるプロファイル40を記憶する構成とし(図9(a)参照)、各処理において共通使用できる共有データについては、入力要求を行う前にプロファイル40から取得するようにした(図9(b)参照)。この点においても、ユーザ入力操作の簡略化に寄与する。
【0086】
しかも、上記(オ)で説明したように属性辞書30(図7参照)に基づいて、ユーザからの入力情報に対し、分類属性・細分類属性を取得する。そして、この分類属性又は、必要に応じて細分類属性に基づき各処理を行う。このような分類属性・細分類属性を用いることでAPシナリオ22bの記述が簡略化される。例えば「検索」・「サーチ」・「探す」といった記述に代え、例えば予想入力情報を「027」と記述すればよいためである。また、分類属性を用いることによって、ユーザ側は、「レストランを検索したい」・「レストランをサーチしたい」・「レストランを探したい」といった柔軟な情報入力ができるようになる。すなわち、固定的なコマンド入力から解放される。さらに細分類属性を用いることによって、様々な状況に応じた対話も実現できる。結果として、ユーザの直感的な情報入力が可能となる。
【0087】
さらにまた、本実施例では、上記(カ)で説明したようにAPシナリオ22bに特定情報を記述できるようにしたため、この点においても、APシナリオグループ22を簡単にできる。また、上記(キ)で説明したように対話情報を構成する予想入力情報・分岐情報を書き換えられるようにしたため、より自然な対話を実現できる。
【0088】
なお、対話装置1の制御部50が「制御手段」に相当し、記憶装置10が「辞書記憶手段」及び「共有データ記憶手段」に相当する。
以上、本発明はこのような実施例に何等限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得る。
【0089】
例えば、上記実施例では、音声合成装置61b及び音声認識装置62bを用いた音声による対話を例に挙げているが、ディスプレイ装置61a及び操作スイッチ62aを用いた対話についても適用できる。ただし、操作スイッチ62aを用いた情報入力では、選択式の情報入力が増えることが考えられるため、本対話システムの特徴を最大限に生かすためには、音声による対話に適用するのがよい。
【0090】
また、上記実施例では、説明の都合上A〜Cの3つのAP70をコントロールする構成としたが、上述した自動車電話を操作するためのAPをはじめ、テレビジョン受像機を操作するためのAP、エア・コンディショナーを操作するためのAP、オートクルーズが可能な車両にあってはオートクルーズを実現するためのAPなど、近年益々多彩となる各種のAPを切り替えてコントロールすることができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の対話システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】記憶装置に記憶されたシナリオの構成を示す説明図である。
【図3】APグループシナリオ処理とルートシナリオ処理との遷移を示すフローチャートである。
【図4】APシナリオ処理とAPルートシナリオ処理との遷移を示すフローチャートである。
【図5】APシナリオグループ処理終了時の分岐処理を示すための説明図である。
【図6】複数の情報を含む入力情報の受け渡しと処理を示す説明図である。
【図7】属性辞書の構成を模式的に例示する説明図である。
【図8】予想入力情報及び分岐情報の書き換え動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】(a)はプロファイルと各処理との参照関係を示す説明図であり、(b)は共有データ取得処理を示すフローチャートである。
【図10】従来の対話装置及びその問題点を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,100…対話装置
10…記憶装置
20,200…シナリオ
21…ルートシナリオ
22…APシナリオグループ
22a…APルートシナリオ
22b…APシナリオ
30…属性辞書
40…プロファイル
50…制御部
61…入力デバイス
61a…ディスプレイ装置
61b…音声合成装置
62…出力デバイス
62a…操作スイッチ
62b…音声認識装置
70,700…AP
Claims (19)
- 複数のアプリケーションに対して用いられ、当該複数のアプリケーションにそれぞれ対応させて用意されたアプリケーションシナリオグループに基づく対話処理を実行することによって前記アプリケーションで必要となる情報をユーザとの対話により取得して前記アプリケーションへ送出する制御手段を備えた対話型ユーザインタフェース装置であって、
ユーザからの入力情報に応じたアプリケーションを選択して起動すると共に、当該アプリケーションに対応するアプリケーションシナリオグループを読み出すアプリケーション分岐処理を実現するためのルートシナリオを、前記アプリケーションシナリオグループと分離して構築しておき、
前記制御手段は、前記ルートシナリオに基づくアプリケーション分岐処理の実行によって、前記アプリケーションシナリオグループに基づく対話処理の途中で別のアプリケーションシナリオグループに基づく対話処理を実行可能としたこと
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項1に記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記アプリケーションシナリオグループには、前記アプリケーションで必要となる情報の入力要求を行うための要求情報、当該入力要求に応じてユーザから入力されると想定される予想入力情報、及び予想入力情報に応じた分岐情報からなる対話情報が少なくとも記述されており、
前記制御手段は、前記対話処理として、前記要求情報に基づく入力要求処理、前記ユーザからの入力情報と前記予想入力情報との比較処理、及び当該比較結果による前記分岐情報に基づく分岐処理を行うこと
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項2に記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記アプリケーションシナリオグループに基づく対話処理の途中で前記予想入力情報以外の入力情報が前記ユーザによって入力されると、前記対話処理を中断し、前記ルートシナリオに基づくアプリケーション分岐処理を実行すること
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項3に記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記制御手段は、前記アプリケーション分岐処理において前記入力情報に応じたアプリケーションが選択不可能であれば、前記中断した対話処理を再度実行し、ユーザに情報の再入力を促すこと
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項3又は4に記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記制御手段は、前記対話処理と前記アプリケーション分岐処理との間で前記入力情報を必要に応じて受け渡し、両方の処理で利用すること
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項3乃至5のいずれかに記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記アプリケーションシナリオグループは、
所定の話題に関連する前記対話情報が記述され、前記対話処理の一部を構成する単位対話処理を実現するためのアプリケーションシナリオと、
前記アプリケーションシナリオに基づく前記単位対話処理へ前記入力情報に応じて分岐させる対話分岐処理を実現するためのアプリケーションルートシナリオとから構成されていること
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項6に記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記制御手段は、前記アプリケーションシナリオに基づく単位対話処理の途中で前記予想入力情報以外の入力情報が入力されると、前記単位対話処理を中断し、前記アプリケーションルートシナリオに基づく対話分岐処理を実行すること
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項7に記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記制御手段は、前記対話分岐処理によって前記入力情報に応じた分岐が不可能であれば、前記ルートシナリオに基づくアプリケーション分岐処理を実行すること
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項7又は8に記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記制御手段は、前記単位対話処理と前記対話分岐処理との間で前記入力情報を必要に応じて受け渡し、両方の処理で利用すること
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項3乃至9のいずれかに記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記制御手段は、前記アプリケーションシナリオグループに基づく対話処理を中断し、別のアプリケーションシナリオグループに基づく対話処理を実行した場合、当該別のアプリケーションシナリオグループに基づく対話処理終了後に、前記中断した対話処理を実行可能であること
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項10に記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記制御手段は、前記中断した対話処理を実行するか否かをユーザに問い合わせ、当該問い合わせに対応するユーザからの入力情報に基づいて、前記中断した対話処理を実行するか否かを判断すること
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項2乃至11のいずれかに記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記入力情報は、複数の情報からなる情報群として入力できるようになっており、
前記制御手段は、前記情報群としての前記入力情報が入力されると、前記対話処理において前記複数の情報を一括して取得可能であること
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項12に記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記制御手段は、前記情報群としての前記入力情報が入力されると、ユーザが所望するアプリケーションの動作を示す動作要求情報と当該動作要求情報に関連する付帯情報とに分け、前記動作要求情報に基づく処理を最初に実行すること
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項2乃至13のいずれかに記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
さらに、前記入力情報を分類するための分類属性辞書を記憶した辞書記憶手段を備え、
前記制御手段は、前記辞書記憶手段に記憶された辞書に基づき、前記入力情報に対応する分類属性を取得し、当該分類属性を用いて前記比較処理を実行すること
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項14に記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記辞書記憶手段には、同一の分類に属する前記動作要求情報をさらに区別するための細分類属性辞書が記憶されており、
前記制御手段は、前記動作要求情報の分類属性に加え、必要に応じて細分類属性をも取得し、当該分類属性及び細分類属性を用いて前記比較処理を実行すること
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項2乃至15のいずれかに記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記対話情報を構成する要求情報、予想入力情報又は分岐情報のうちの少なくとも一つが前記アプリケーションシナリオグループの外部に記述でき、
前記アプリケーションシナリオグループには、前記外部に記述された情報を特定するための特定情報を記述しておき、
前記制御手段は、前記特定情報に基づき、前記外部に記述された情報を読み出して、前記ユーザへの入力要求又は前記予想入力情報に基づく分岐を行うこと
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項16に記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記アプリケーションシナリオグループには、前記外部に記述された情報を特定するための特定情報に加え、要求情報、予想入力情報又は当該予想入力情報に対応する分岐情報を記述でき、
前記制御手段は、前記特定情報に基づき読み出した情報と前記アプリケーションシナリオグループに記述された情報とに基づいて、前記ユーザへの入力要求又は前記予想入力情報に基づく分岐を行うこと
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項2乃至17のいずれかに記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
前記要求情報、予想入力情報又は分岐情報のうちの少なくともいずれか一つを、前記制御手段によって書換可能としたこと
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。 - 請求項1乃至18のいずれかに記載の対話型ユーザインターフェース装置において、
さらに、前記入力情報を記憶するための共有データ記憶手段を備え、
前記制御手段は、前記入力情報を共有データ記憶手段に記憶し、別のアプリケーションシナリオグループに基づく対話処理において、前記共有データ記憶手段に記憶された前記入力情報を参照して取得可能としたこと
を特徴とする対話型ユーザインターフェース装置。
Priority Applications (2)
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