JP3673826B2 - ビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、ビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、結晶欠陥の少ない、高品質な結晶性を有するビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
酸化物超伝導体の単結晶の製造技術には、フラックス法、帯溶融法をはじめ、数多くの方法が知られている。
【0003】
しかしながら、ビスマス2212化合物(その組成は、一般に、組成式Bi2Sr2CaCu2Oxと示される)の超伝導体単結晶は、製造手法如何によらず、超伝導素子を目指した結晶欠陥の少ない、すなわち、組成が均一であり、転位密度が低いなどの高品質な結晶性を有するものを作製することが非常に難しかった。
【0004】
ビスマス2212超伝導体では、最も結晶性に優れた単結晶が得られると考えられているウィスカー単結晶でさえ、成長方向に沿ってビスマス濃度が低下するなどの組成の不均一性が指摘されている。これは、固有ジョセフソン素子などの素子にとって致命的である。
【0005】
この出願の発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、結晶欠陥の少ない、高品質な結晶性を有するビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、前述の課題を解決するために鋭意検討した結果、非晶質のビスマス2212化合物を原料とし、酸素ガスフロー中でVLS(Vapor-Liquid-Solidification)機構にしたがって熱処理する際に、酸素ガスフロー中にビスマス2212超伝導体を構成する成分の気体を混入し、輸送させることにより、非晶質ビスマス2212化合物上にビスマス2212組成の液滴が形成され、この液滴から原子種が非晶質ビスマス化合物に供給され、均一組成が実現され、転位密度が十分低く抑えられるなどと考えられる結晶欠陥の少ない、高品質な結晶性を有するウィスカー単結晶に成長することを突き止めた。この出願の発明は、以上の技術知見に基づき完成されたものである。
【0007】
すなわち、この出願の発明は、非晶質のビスマス2212化合物を酸素ガスフロー中で熱処理する際に、酸素ガスフロー中にビスマス2212超伝導体を構成する成分の気体を混入し、輸送させ、ビスマス2212超伝導体のウィスカー単結晶を育成させることを特徴とするビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法(請求項1)を提供する。
【0008】
またこの出願の発明は、ビスマス2212超伝導体を構成する成分を400℃以上で気化させ、ウィスカー単結晶の育成は、800〜900℃において行うこと(請求項2)、ウィスカー単結晶の育成を行う酸素雰囲気の酸素分圧を0.1〜10気圧とし、酸素ガスフローの流量を1〜100cm3/minとすること(請求項3)、ウィスカー単結晶の育成中に1〜10℃/時の徐冷処理すること(請求項4)を一態様として提供する。
【0009】
以下、図面に沿ってこの出願の発明のビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法についてさらに詳しく説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】
この出願の発明のビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法では、前記の通り、非晶質のビスマス2212化合物を酸素ガスフロー中で熱処理する際に、酸素ガスフロー中にビスマス2212超伝導体を構成する成分の気体を混入し、輸送させ、ビスマス2212超伝導体のウィスカー単結晶を育成させる。
【0011】
この出願の発明において言及するビスマス2212超伝導体は、前述の通り、その組成が、一般に、組成式Bi2Sr2CaCu2Oxと示される酸化物超伝導体であり、このビスマス2212超伝導体は、その組成が上記化学量論組成に限られることはなく、超伝導特性を損なわない限りにおいて、成分調整、元素添加、さらに元素置換などが行われたものまでを包含する。
【0012】
この出願の発明のビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法では、ビスマス2212超伝導体を構成する成分を400℃以上で気化させ、ウィスカー単結晶の育成は、800〜900℃において行うことができる。酸素ガスフロー中に気体として混入するビスマス2212超伝導体を構成する成分は、400℃以上でないと気化が進みにくい。また、この気化温度により、酸素ガスフロー中に混入する気体分圧を制御することが可能である。気化の原料には、ウィスカー単結晶の原料となる前記非晶質のビスマス2212化合物であっても、結晶質のビスマス2212化合物や超伝導体であっても構わない。一方、ウィスカー単結晶の育成は、800〜900℃の範囲で行うのは、ビスマス2212超伝導相の化学的安定温度領域を考慮してのことである。
【0013】
また、この出願の発明のビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法では、ウィスカー単結晶の育成を行う酸素雰囲気の酸素分圧を0.1〜10気圧とし、酸素ガスフローの流量を1〜100cm3/minとすることが好ましい。酸素雰囲気の酸素分圧及び酸素ガスフローの流量が、上記範囲内にあるとき、超伝導特性を的確に制御することが可能となる。
【0014】
さらにこの出願の発明のビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法では、ウィスカー単結晶の育成中に1〜10℃/時の徐冷処理することもできる。単結晶育成中の徐冷処理は、結晶成長速度を向上させるのに有効であり、これにより、良質な結晶性(均一組成、低転位密度など)を有する結晶の増産が見込まれる。
【0015】
このようなビスマス2212超伝導単結晶の製造方法により得られるウィスカー単結晶は、組成が均一で、転位密度が低いと考えられるなどの結晶欠陥の少ない、良質な結晶性を有するビスマス2212超伝導体単結晶である。したがって、そのウィスカー単結晶を用いて各種超伝導素子を製造する場合、歩留まりが向上し、製造コストの低減が図られ、また、ウィスカー単結晶は均一組成であるため、素子の集積化が容易になると期待される。
【0016】
以下、実施例を示し、この出願の発明のビスマス2212超伝導体の製造方法についてさらに詳しく説明する。
【0017】
【実施例】
ビスマス2212超伝導体の化学量論組成比に配合された原料混合粉末をアルミナるつぼ中で1100℃、10時間溶融した後、急冷して、非晶質ビスマス2212化合物を2つ作製した。この内の一方をウィスカー単結晶育成用の原料とし、他方を酸素ガスフロー中に混入するビスマス2212超伝導体を構成する成分の気体の供給源とした。
【0018】
図1に示した単結晶製造装置を使用し、ビスマス2212超伝導体のウィスカー単結晶の製造を行った。単結晶製造装置は、石英管(1)を備え、この石英管(1)は、その外部に設置された二段式電気炉(2)により加熱可能となっている。二段式電気炉(2)は、石英管(1)の長手方向において内部に異なる2つの温度領域を形成可能としたものである。
【0019】
このような単結晶製造装置の石英管(1)内に、前記2つの非晶質ビスマス化合物(3a)(3b)をアルミナボート(4)内に入れて設置した。アルミナボート(4)は、石英管(1)に断熱台(5)により支持されるとともに、石英管(1)からのアルミナボート(4)への熱伝導が防止されている。
【0020】
そして、石英管(1)の一端より酸素ガス(6)を流量50cm3/minで石英管(1)内に導入し、他端より排出しながら、1気圧の酸素ガスフローとし、二段式電気炉(2)により、非晶質ビスマス化合物(3a)(3b)をそれぞれ所定温度に加熱した。酸素ガスフロー中に混入するビスマス2212超伝導体を構成する成分の気体の供給源とした非晶質ビスマス2212化合物(3b)の温度は、920℃に設定し、気化させ、一方、ウィスカー単結晶育成用の原料とした非晶質ビスマス化合物(3a)の温度は、880℃に設定し、24〜48時間の熱処理を行った。この熱処理は、最終的には、非常にゆっくりと室温まで降温させ、擬似的な等温的熱処理とした。
【0021】
以上の熱処理後、図1に示したように、ウィスカー単結晶育成用の原料とした非晶質ビスマス化合物(3a)からは、ウィスカー単結晶(7)が成長した。
得られたウィスカー単結晶(7)について、その超伝導特性及び電子線特性X線(EDX)分析による組成分析を行った。
【0022】
超伝導特性は、図2の電気抵抗−温度曲線に示した通りであり、抵抗は、ab面内抵抗を示し、超伝導転移が一段で鋭く起こっている。この出願の発明前のウィスカー単結晶では、単結晶内の組成分布に反映して超伝導転移が多段となることがしばしばであった。
【0023】
【表1】
【0024】
表1は、前述のEDX分析の結果を、ビスマス2212超伝導体を構成する成分の気体を混入、輸送せずに、酸素ガスフロー中のみで熱処理して得られたウィスカー単結晶と比較して示したものである。
【0025】
この表1から、この出願の発明のビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法により得られるウィスカー単結晶は、その成長開始点からの組成比の変動が小さく、特に、ビスマスの変動がきわめて良好に抑えられていることが確認される。
【0026】
以上の結果から、この出願の発明のビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法により得られるウィスカー単結晶は、組成が均一化され、したがって転位密度が低いなどと考えられる、結晶欠陥の少ない、高品質な結晶性を有するビスマス2212超伝導体単結晶であると結論される。
【0027】
もちろん、この出願の発明は、以上の実施形態及び実施例によって限定されるものではない。非晶質ビスマス2212化合物の作製に使用する原料や酸素ガスフロー中に混入、輸送させるビスマス2212超伝導体の形態、単結晶製造装置の構成及び構造、そして熱処理温度などの細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。
【0028】
【発明の効果】
以上詳しく説明した通り、この出願の発明によって、結晶欠陥の少ない、高品質な結晶性を有するビスマス2212超伝導体単結晶が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用した単結晶製造装置の概要を示した概略図である。
【図2】実施例で得られたウィスカー単結晶の電気抵抗−温度曲線である。
【符号の説明】
1 石英管
2 二段式電気炉
3a、3b 非晶質ビスマス2212化合物
4 アルミナボート
5 断熱台
6 酸素ガス
7 ウィスカー単結晶

Claims (4)

  1. 非晶質のビスマス2212化合物を酸素ガスフロー中で熱処理する際に、酸素ガスフロー中にビスマス2212超伝導体を構成する成分の気体を混入し、輸送させ、ビスマス2212超伝導体のウィスカー単結晶を育成させることを特徴とするビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法。
  2. ビスマス2212超伝導体を構成する成分を400℃以上で気化させ、ウィスカー単結晶の育成は、800〜900℃において行う請求項1記載のビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法。
  3. ウィスカー単結晶の育成を行う酸素雰囲気の酸素分圧を0.1〜10気圧とし、酸素ガスフローの流量を1〜100cm3/minとする請求項1又は2記載のビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法。
  4. ウィスカー単結晶の育成中に1〜10℃/時の徐冷処理する請求項1乃至3いずれかに記載のビスマス2212超伝導体単結晶の製造方法。
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