JP3672121B2 - プリンタ - Google Patents
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Description
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
発明の属する技術分野
従来の技術
発明が解決しようとする課題(図10及び図11)
課題を解決するための手段
発明の実施の形態
(1)カラープリンタの全体構成(図1)
(2)プリンタヘツド装置の構成(図2
(3)ヘツド駆動カム及びヘツド駆動リンクの構成(図3及び図4)
(4)実施例の動作(図5〜図9)
(5)実施例の効果
(6)他の実施例
発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明はプリンタに関し、特に熱転写型のカラープリンタに適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、この種の熱転写型のカラープリンタにおいては、サーマルヘツドをインクリボン及びプリント紙を介してプラテンに押さえ付けるようにしてインクリボンに塗布された染料をプリント紙に熱転写するようになされている。この場合、サーマルヘツドをプラテンに押さえ付ける機構として用いられるプリンタヘツド装置には、一般的にリンク機構又はカム機構を用いたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで図10(A)及び(B)において、リンク機構を用いたプリンタヘツド装置1の動作原理について説明する。図10(A)に示すようにプリンタヘツド装置1では、支持部材2の先端にヘツド圧ばね3を介してサーマルヘツド4が支持されており、供給ローラ5及び巻取ローラ6に支持されたロール状のインクリボン7と、プラテン8に巻き付けられたプリント紙(図示せず)とを介してプラテン8に押し付けられ、当該サーマルヘツド4がこの状態で所定の印字データに基づき発熱することによりインクリボン7のインクをプリント紙に熱転写するようになされている。
【0005】
また支持部材2の先端にはロツド9の一端が連結され、当該ロツド9の他端にはロツド10の一端が連結され、さらに当該ロツド10の他端がヘツドモータ(図示せず)の出力軸(以下、これをヘツド駆動軸と呼ぶ)11と連結されている。この場合、ロツド9の両端は支持部材2の先端及びロツド10の一端に対してそれぞれ回動自在でなるが、ロツド10の他端はヘツド駆動軸11に固着され、当該ヘツド駆動軸11に連動して回動する。さらに支持部材2の後端には固定軸12が取り付けられ、支持部材2は当該固定軸12を回動軸として回動し得るようになされている。
【0006】
かくしてプリンタヘツド装置1においては、ヘツド駆動軸11及び支持部材2の固定軸12が固定されていることから、ロツド10がリンク、ロツド9が連接棒及び支持部材2がてこでなるリンク機構を構成する。
【0007】
このようにリンク機構を用いたプリンタヘツド装置1によれば、ロツド9、10の長さを調節することにより、支持部材2に対して大きな動きを与えることができるが、小さな動きを与えることは非常に困難となる。このため実際上、図10(B)に示すようにサーマルヘツド4をインクリボン7及びプリント紙を介してプラテン8に圧接した際には、プラテン8に対する加圧量を微調整することが困難となる問題があつた。
【0008】
この問題を解決する1つの方法として、カム機構を用いてサーマルヘツドをプラテンに押さえ付ける方法が考えられている。以下図10(A)との対応部分に同一符号を付して示す図11(A)において、カム機構を用いたプリンタヘツド装置15の動作原理について説明する。
【0009】
プリンタヘツド装置15では、支持部材2の先端近傍には、当該支持部材2とヘツド圧ばね3の反対側で当接するようにカム16が設けられており、当該カム16はヘツド駆動軸17を中心として回動するようになされている。また支持部材2は、その後端に取り付けられた固定軸12を回動軸として回動する。
【0010】
このようにカム機構を用いたプリントヘツド装置15によれば、支持部材2の可動範囲はヘツド駆動軸17の中心からカム16の外縁までの距離の長さに比例することから、ヘツド駆動軸17の回転角に応じて支持部材2をプラテン8方向又はこれとは逆方向に移動させることができる。この場合、支持部材2の可動範囲はヘツド駆動軸17の中心からカム16の外縁までの距離の長さに比例することから、支持部材2に対して小さな動きを与えることができる。
【0011】
ところが、カム16の形状を設定するにあたつて、回動時も考慮して装置内に収納し得るような大きさに設定する必要があるため、大きな動きを与えることは困難となる。このため実際上、図11(B)に示すようにサーマルヘツド4をプラテン8方向に移動させた場合に、当該サーマルヘツド4がプラテン8に当接し得ないおそれがある。
【0012】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、プラテンに対するサーマルヘツドの位置を微調整するようにして良好なプリント画像を得ることができるプリンタを提案しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、サーマルヘツドをインクリボン及びプリント紙を介してプラテンに押さえ付けるようにしてインクリボンに塗布された染料をプリント紙に熱転写するプリンタにおいて、一端が軸支されると共に他端にサーマルヘツドが取り付けられた支持部材と、回転自在に枢支された回転軸の回転に連動するリンク部材と、当該リンク部材及び支持部材間を連接する連接部材とからなり、回転軸の回転に応じて支持部材を軸を中心としてプラテンに圧接する第1の方向又は離反する第2の方向に回転させるリンク機構と、回転軸の回転に応じてリンク機構のリンク部材及び連接部材を一体に固定保持させた状態で、回転軸をカム軸として連接部材と係合し、支持部材を軸を中心として第1又は第2の方向に回転させるカム機構とを設け、リンク機構は、回転軸の回転に応じた支持部材の軸を中心とした第1の方向への回転により、サーマルヘツドをプラテンから離間した基準位置から当該プラテンの近傍における待機位置に移動させ、又は、回転軸の回転に応じた支持部材の軸を中心とした第2の方向への回転により、サーマルヘツドを待機位置から基準位置に移動させ、一方、カム機構は、回転軸の回転に応じた支持部材の軸を中心とした第1の方向への回転により、サーマルヘツドを待機位置からプラテンに圧接される圧接位置に移動させ、又は、回転軸の回転に応じた支持部材の軸を中心とした第2の方向への回転により、サーマルヘツドを圧接位置から待機位置に移動させるようにした。
【0014】
これにより比較的移動量が大きいところではリンク機構を用いてサーマルヘツドを移動させると共に、比較的移動量が小さいところではカム機構を用いてサーマルヘツドを移動させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
【0016】
(1)カラープリンタの全体構成
図10(A)との対応部分に同一符号を付して示す図1において、20は全体としてカラープリンタを示し、プリンタヘツド装置21及びプラテン8間にリボンカセツト22が装着され、プラテン8のプリンタヘツド装置21に対する反対側には給紙トレイ23及び排紙トレイ24が設けられている。
【0017】
ここでリボンカセツト22は、ケース本体22A内に供給リール5及び巻取リール6が回転自在に支持され、供給リール5から送り出されたインクリボン7が巻取リール6で巻き取られるようにケース本体22A内に収納されている。
リボンカセツト21の装着時には、供給リール5及び巻取リール6はそれぞれリール回転部(共に図示せず)に係合され、このうち巻取リール6側のリール回転部はリボンモータ(図示せず)によつて回転される。
【0018】
給紙トレイ23には所定規格のプリント紙25が積層状態で収納されている。また給紙トレイ23の下方には給紙レバー26が設けられ、プリンタヘツド装置21に連動して移動される。さらに給紙トレイ23の上方には給紙ベルト27が設けられ、当該給紙ベルト27は一対のローラ28、29間に掛合され、この一方のローラ28は給紙モータ(図示せず)によつて回転される。この給紙ベルト27の紙送り側には分離ローラ30が給紙ベルト27に略圧着状態で配設されている。
【0019】
プラテン8は、プラテンモータ(図示せず)によつて回動自在に支持されている。またプラテン8と給紙ベルト27との間にはガイドプレート31が配設され、当該ガイドプレート31によつてプリンタ紙25を所定の印画位置へ送出し得るようになされている。
【0020】
プラテン8及びリボンカセツト22間の所定位置には、2個のガイドローラ32及び33が設けられ、プリンタヘツド装置21がプラテン8に押し付けられた際に、各ガイドローラ32及び33がインクリボン7と圧接し得るようになされている。
【0021】
プラテン8の排出側には排紙ローラ34が設けられ、プラテン8に連動して正逆方向に回転される。排紙ローラ34には排紙ベルト35が略圧着状態となるように配設され、当該排紙ベルト35は一対のローラ36、37間に掛合され、この一方のローラ36は排紙モータ(図示せず)によつて回転される。
さらに排紙ベルト35に沿つてガイドプレート38が設けられ、当該排紙ベルト35及びガイドプレート38間とローラ39とを介してプリンタ紙25が排紙トレイ24に送り出されるようになされている。
【0022】
(2)プリンタヘツド装置の構成
ここで図2において、プリンタヘツド装置21の構成について説明する。
プリンタヘツド装置21では、固定軸50を回動軸としてヘツドガイド51及びヘツドユニツト52の各一端がそれぞれ回動自在に取り付けられている。このヘツドガイド51の他端からは一対の長腕部51A及び51Bが突出形成され、当該長腕部51A及び51Bの下側とヘツドユニツト52との間にはそれぞれヘツド圧ばね53(他方は図示せず)が介挿されている。
【0023】
またヘツドユニツト52のヘツドガイド51に対する反対側にはサーマルヘツド52Aが固着され、当該サーマルヘツド52Aがプラテン8に押し付けられた際、この状態で所定の印字データに基づき発熱してインクリボン7(図1)のインクをプリント紙25に熱転写するようになされている。
【0024】
またヘツドガイド51の長腕部51A及び51Bの先端下部には、固定軸50と平行にヒートシンク支持部材54が取り付けられ、当該ヒートシンク支持部材54の下部に支持されたヒートシンク55を介してサーマルヘツド52Aから発生する熱を放出するようになされている。
【0025】
さらにヘツドガイド51の長腕部51A及び51Bの先端上部には、それぞれ連接部材56及び57の一端が回動自在に連結されている。これら連接部材56及び57の他端には、それぞれコロ58及び59が形成されると共に、当該コロ58及び59の車軸60及び61が外方に突出形成されている。さらに連接部材56及び57の中央部から外方にそれぞれピン軸62及び63が突出形成されている。
【0026】
ヘツドモータ(図示せず)の駆動軸でなるヘツド駆動軸64には、ヘツドガイド51の長腕部51A及び51Bに対応してそれぞれ当該ヘツド駆動軸64をカム軸としたカム(以下、これをヘツド駆動カムと呼ぶ)65及び66が固着され、ヘツド駆動カム65及び66に対応してコロ58及び59がそれぞれ当接し得るようになされている。
【0027】
またヘツド駆動軸64におけるヘツド駆動カム65及び66の外側隣接位置には、それぞれリンク(以下、これをヘツド駆動リンクと呼ぶ)67及び68の一端が取り付けられている。さらにヘツド駆動リンク67及び68の他端は、それぞれ連接部材56及び57の中央部から外方に突出形成されたピン軸62及び63に回動及び着脱自在に取り付けられている。このヘツド駆動リンク67及び68とピン軸62及び63とはそれぞれコイルばね71及び72の両端で橋絡されている。
【0028】
またヘツド駆動リンク67及び68の外側隣接位置には、それぞれトーシヨンばね69及び70が巻着され、当該トーシヨンばね69及び70の一端はそれぞれヘツド駆動軸64に固定されると共に、他端はそれぞれヘツド駆動リンク67及び68のヘツド駆動軸64近傍に固定されている。これによりヘツド駆動軸64の回転に伴い、トーシヨンばね69及び70に付勢力に応じた張力がヘツド駆動リンク67及び68に伝えられる。またこの場合、ヘツド駆動カム65及び66と対応するヘツド駆動リンク67及び68とは、それぞれ所定範囲でのみ掛合するようになされ、これによりヘツド駆動軸64が所定角度でのみ回転し得るようになされている。
【0029】
かくしてプリンタヘツド装置21においては、ヘツド駆動軸64及び固定軸50が固定されていることから、ヘツド駆動リンク67及び68と連接部材56及び57とヘツドガイド51からなるリンク機構を構成する。さらにはプリンタヘツド装置21において、ヘツド駆動カム65及び66とコロ58及び59と連接部材56及び57とからなると共にヘツド駆動軸64をカム軸としたカム機構をも構成する。
【0030】
(3)ヘツド駆動カム及びヘツド駆動リンクの構成
ここで図3に示すように、ヘツド駆動カム65(66)は、カム本体65A(66A)にヘツド駆動軸64に対する軸穴65B(66B)が穿設され、カム本体65A(66A)の外周をコロ58(59)(図2)が円形部分65C(66C)及び山形部分65D(66D)に当接しながら回転し得るようになされている。さらに山形部分65D(66D)においては、コロ58(59)は開始位置65DX(66DX)から終了位置65DY(66DY)まで当接しながら回転し、当該終了位置65DY(66DY)で停止するようになされている。
【0031】
この場合、山形部分65D(66D)においては、開始位置65DX(66DX)と終了位置65DY(66DY)とでは、ヘツド駆動軸64の中心からの距離が異なり、開始位置65DX(66DX)から終了位置65DY(66DY)にかけて当該距離が次第に長くなるように形成されている。
【0032】
また図4に示すように、ヘツド駆動リンク67(68)は、リンク本体67A(68A)の一端側にヘツド駆動軸64に対する軸穴67B(68B)が穿設され、他端側にピン軸62(63)をガイドするためのガイド溝67C(68C)が形成されている。これによりピン軸62(63)はリンク本体67A(68A)から着脱自在となり、かつ回動位置67CX(68CY)においてピン軸62(63)は回動し得る。
【0033】
またリンク本体67A(68A)の中央一側部には、コロ58(59)の車軸60(61)を保持するための保持溝67D(68D)が形成されている。これにより車軸60(61)はリンク本体67A(68A)から着脱自在となり、かつ上側位置67DX(68DX)から下側位置67DY(68DY)までスライドし得る。
【0034】
さらにリンク本体67A(68A)の中央他側部には、所定形状の突起部67E(68E)が形成され、当該突起部67E(68E)にはコイルばね71(72)(図2)の一端が取り付けられている。一方、コイルばね71(72)の他端はピン軸62(63)に取り付けられている。これによりヘツド駆動リンク67(68)のガイド溝67C(68C)からピン軸62(63)が外れるのを防止し得る。
【0035】
(4)実施例の動作
以上の構成において、カラープリンタ1が初期状態にあるとき、図5に示すようにプリンタヘツド装置21はプラテン8から十分に離れた所定位置(以下、これを基準位置と呼ぶ)に位置する。
【0036】
この状態において、ヘツドモータ(図示せず)によつてヘツド駆動軸64が矢印aで示す方向に回転駆動されると、ヘツド駆動リンク67(68)がトーシヨンばね69(70)に付勢されて、ガイド溝67C(68C)の回動位置67CX(68CX)(図4)に係合されたピン軸62(63)を介して連接部材56(57)がプラテン8の方向へ移動される。これに伴つてヘツドガイド51及びヘツドユニツト52は一体となつて固定軸50を回動軸としてプラテン8の方向へ回動する。
【0037】
この後、図6及び図7に示すように、ヘツド駆動リンク67(68)の保持溝67D(68D)にコロ58(59)の車軸60(61)が入り込み、上側位置67DX(68DX)で保持される。これと同時にヘツド駆動カム65(66)の円形部分65C(66C)(図3)にコロ58(59)が当接される。この結果、ヘツド駆動軸64、車軸60(61)及びピン軸62(63)の各中心が一直線上に並ぶこととなる。
【0038】
またこのときヘツドユニツト52のサーマルヘツド52Aは、インクリボン7を押し付けたままプラテン8の近傍における所定位置(以下、これを待機位置と呼ぶ)まで移動される。
【0039】
この状態において、さらにヘツド駆動軸64が矢印aで示す方向に回転されると、図8に示すように、ヘツド駆動カム65(66)はコロ58(59)に当接しながら回転して、当該コロ58(59)との当接部分が円形部分65C(66C)から山形部分65D(66D)の開始位置65DX(66DX)となるまで回転移動する。
【0040】
続いてヘツド駆動カム65(66)は、コロ58(59)との当接部分が山形部分65D(66D)の開始位置65DX(66DX)から終了位置65DY(66DY)となるまで回転移動して当該終了位置65DY(66DY)で停止する。
【0041】
このとき山形部分65D(66D)の開始位置65DX(66DX)から終了位置65DY(66DY)にかけてヘツド駆動軸64の中心からの距離が次第に長くなることから、図9に示すように、ヘツド駆動カム65(66)の回動移動に伴つて、ヘツドガイド51及びヘツドユニツト52は、待機位置からサーマルヘツド52Aがプラテン8に圧接される所定位置(以下、これを圧接位置と呼ぶ)まで押し付けられる。このときヘツドガイド51及びヘツドユニツト52間に介挿されたヘツド圧ばね53(他方は図示せず)(図2)が押し縮められ、当該ヘツド圧ばね53による所定の押圧力がプラテン8に対して加えられる。
【0042】
またこれに応じて、コロ58(59)の車軸60(61)は、ヘツド駆動リンク67(68)における保持溝67D(68D)の上側位置67DX(68DX)で保持されている状態から下側位置67DY(68DY)までスライドされる。またこれと同時に、ピン軸62(63)は、ガイド溝67C(68C)の回動位置67CX(68CX)に係合された状態から当該ガイド溝67C(68C)の入口付近までスライドされる。これにより圧接位置において、サーマルヘツド52Aはインクリボン7に塗布された染料をプリント紙25に熱転写することができる。
【0043】
この後、プリンタヘツド装置21は、ヘツドモータ(図示せず)によつてヘツド駆動軸64が矢印aで示す方向とは逆方向に回動駆動されることにより、上述した動作と逆の手順で圧接位置から待機位置を経て基準位置まで戻る動作を行う。因みにこの場合、プリンタヘツド装置21が圧着位置から待機位置に回転移動する際、トーシヨンばね69(70)の付勢力によつてヘツド駆動カム65(66)は容易に矢印aで示す方向とは逆方向に回転し得るようになされている。
【0044】
このようにして、プリンタヘツド装置21においては、基準位置から待機位置まではリンク機構を用いてサーマルヘツド52Aを移動させ、さらに当該待機位置から圧接位置まではカム機構を用いてサーマルヘツド52Aを移動させることができる。
【0045】
さらに、ヘツド駆動リンク67(68)及び連接部材56(57)間はコイルばね71(72)を介して着脱自在に接続されていることから、当該ヘツド駆動リンク67(68)及び連接部材56(57)によつてヘツド駆動軸64とヘツドガイド51とを分離自在に係合することができ、かくしてサーマルヘツド52Aを容易に交換することができる。
【0046】
(5)実施例の効果
以上の構成によれば、プリンタヘツド装置21において、基準位置から待機位置までの比較的移動量が大きいところではリンク機構を用いてサーマルヘツド52Aを移動させると共に、待機位置から圧接位置までの比較的移動量が小さいところではカム機構を用いてサーマルヘツド52Aを移動させるようにしたことにより、プラテン8に対するサーマルヘツド52Aの位置を微調整するようにして良好なプリント画像を得ることができる。
【0047】
(6)他の実施例
なお上述の実施例においては、固定されたヘツド駆動軸64及び固定軸50に対して、ヘツド駆動リンク67(68)及びコイルばね71(72)をリンク、また連接部材56(57)を連接棒、さらに支持部材でなるヘツドガイド51及びヘツドユニツト52をてこ、としたリンク機構を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、リンク機構は種々の構成からなるようにしても良い。
【0048】
また上述の実施例においては、ヘツド駆動軸64の回転をトーシヨンばね69(70)の付勢を介してリンク機構に伝えるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、トーシヨンばね69(70)以外の種々の付勢手段を用いてヘツド駆動軸64の回転をリンク機構に伝えるようにしても良い。
【0049】
さらに上述の実施例においては、ヘツド駆動軸64をカム軸としたヘツド駆動カム65(66)でなるカム機構を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、一体化されたヘツド駆動リンク67(68)及び連接部材56(57)がロツドとしてサーマルヘツド52Aをプラテン8に圧接する方向又は離反する方向に伸縮自在でなるようにすれば、カム機構は種々の構成からなるようにしても良い。
【0050】
さらに上述の実施例においては、プンリタとして熱転写型のカラープリンタに適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、カラープリンタ以外のサーマルヘツドを用いた種々のプリンタに適用し得る。
【0051】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、サーマルヘツドをインクリボン及びプリント紙を介してプラテンに押さえ付けるようにしてインクリボンに塗布された染料をプリント紙に熱転写するプリンタにおいて、リンク機構は、回転軸の回転に応じた支持部材の軸を中心とした第1の方向への回転により、サーマルヘツドをプラテンから離間した基準位置から当該プラテンの近傍における待機位置に移動させ、又は、回転軸の回転に応じた支持部材の軸を中心とした第2の方向への回転により、サーマルヘツドを待機位置から基準位置に移動させ、一方、カム機構は、回転軸の回転に応じた支持部材の軸を中心とした第1の方向への回転により、サーマルヘツドを待機位置からプラテンに圧接される圧接位置に移動させ、又は、回転軸の回転に応じた支持部材の軸を中心とした第2の方向への回転により、サーマルヘツドを圧接位置から待機位置に移動させるようにしたことにより、プラテンに対するサーマルヘツドの位置を微調整するようにして良好なプリント画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例によるカラープリンタの構成を示す略線的側面図である。
【図2】実施例によるカリンタヘツド装置の構成を示す略線図である。
【図3】実施例によるヘツド駆動カムの構成を示す平面図である。
【図4】実施例によるヘツド駆動リンクの構成を示す平面図である。
【図5】実施例によるプリンタヘツド装置の動作の説明に供する略線的側面図である。
【図6】実施例によるプリンタヘツド装置の動作の説明に供する略線的側面図である。
【図7】実施例によるプリンタヘツド装置の動作の説明に供する略線的側面図である。
【図8】実施例によるプリンタヘツド装置の動作の説明に供する略線的側面図である。
【図9】実施例によるプリンタヘツド装置の動作の説明に供する略線的側面図である。
【図10】従来のプリンタヘツド装置の動作の説明に供する略線的側面図である。
【図11】従来のプリンタヘツド装置の動作の説明に供する略線的側面図である。
【符号の説明】
1、21……プリンタヘツド装置、4、52A……サーマルヘツド、7……インクリボン、8……プラテン、11、64……ヘツド駆動軸、20……カラープリンタ、50……固定軸、51……ヘツドガイド、52……ヘツドユニツト、56、57……連接部材、65、66……ヘツド駆動カム、67、68……ヘツド駆動リンク、69、70……トーシヨンばね、71、72……コイルばね。
Claims (4)
- サーマルヘツドをインクリボン及びプリント紙を介してプラテンに押さえ付けるようにして上記インクリボンに塗布された染料を上記プリント紙に熱転写するプリンタにおいて、
一端が軸支されると共に他端に上記サーマルヘツドが取り付けられた支持部材と、回転自在に枢支された回転軸の回転に連動するリンク部材と、当該リンク部材及び上記支持部材間を連接する連接部材とからなり、上記回転軸の回転に応じて上記支持部材を上記軸を中心として上記プラテンに圧接する第1の方向又は離反する第2の方向に回転させるリンク機構と、
上記回転軸の回転に応じて上記リンク機構の上記リンク部材及び上記連接部材を一体に固定保持させた状態で、上記回転軸をカム軸として上記連接部材と係合し、上記支持部材を上記軸を中心として上記第1又は第2の方向に回転させるカム機構と
を具え、
上記リンク機構は、上記回転軸の回転に応じた上記支持部材の上記軸を中心とした上記第1の方向への回転により、上記サーマルヘツドを上記プラテンから離間した基準位置から当該プラテンの近傍における待機位置に移動させ、又は、上記回転軸の回転に応じた上記支持部材の上記軸を中心とした上記第2の方向への回転により、上記サーマルヘツドを上記待機位置から上記基準位置に移動させ、
一方、上記カム機構は、上記回転軸の回転に応じた上記支持部材の上記軸を中心とした上記第1の方向への回転により、上記サーマルヘツドを上記待機位置から上記プラテンに圧接される圧接位置に移動させ、又は、上記回転軸の回転に応じた上記支持部材の上記軸を中心とした上記第2の方向への回転により、上記サーマルヘツドを上記圧接位置から上記待機位置に移動させる
ことを特徴とするプリンタ。 - 印画開始時には、上記回転軸の回転に応じて上記支持部材を上記軸を中心として上記第1の方向に回転させながら、上記リンク機構が上記サーマルヘツドを上記プラテンから離間した基準位置から当該プラテンの近傍における待機位置に移動させた後、続いて上記カム機構が上記サーマルヘツドを上記待機位置から上記プラテンに圧接される圧接位置に移動させる一方、
印画終了後には、上記回転軸の回転に応じて上記支持部材を上記軸を中心として上記第2の方向に回転させながら、上記カム機構が上記サーマルヘツドを上記圧接位置から上記待機位置に移動させた後、続いて上記リンク機構が上記サーマルヘツドを上記待機位置から上記基準位置に移動させる
ことを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。 - 上記リンク機構は、上記サーマルヘツドが上記待機位置に移動したときに、上記リンク部材及び上記連接部材同士が上記第1又は第2の方向に伸縮自在でなる
ことを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。 - 上記リンク機構は、上記リンク部材と上記連接部材とを着脱自在に接続するようにして、上記回転軸と上記支持部材とを分離自在に係合する
ことを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
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JP31364095A JP3672121B2 (ja) | 1995-11-07 | 1995-11-07 | プリンタ |
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Family Applications (1)
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JP31364095A Expired - Fee Related JP3672121B2 (ja) | 1995-11-07 | 1995-11-07 | プリンタ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3672121B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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JP3821390B2 (ja) | 2004-08-16 | 2006-09-13 | 船井電機株式会社 | 画像形成装置 |
-
1995
- 1995-11-07 JP JP31364095A patent/JP3672121B2/ja not_active Expired - Fee Related
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