JP3671240B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は撮像装置に関し、特に電子絞りを用いたカメラの露光量制御に用いる撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子式の露光量制御をメカニックによる制御に代えて使用することにより、撮像装置の小型化が図られている。かかる制御をする撮像装置には、映像を電気信号に変換する撮像デバイスが用いられるが、撮像デバイスの中でも、フォトダイオードを利用した固体撮像デバイスであるCCD撮像素子は、小型軽量で衝撃に強いという特質を有するため、広くカメラ等に用いられている。
【0003】
CCD撮像素子を用いる撮像装置の場合、CCD撮像素子において、映像から変換して生成した電気信号を電荷として蓄積させ、このCCD撮像素子に対して該蓄積した電荷の出力の指示を行うことで、電荷の蓄積期間、すなわち露光時間を制御することが一般的である。このためには、CCD撮像素子に対しての指示を電荷排出パルスを出力することによって行い、この電荷排出パルスの数や出力時間間隔を増減することによって露光量制御を行うことがなされている。このような制御をする従来の技術による撮像装置としては、例えば特開平6−54244号公報に示されているものが挙げられる。以下に、このものを例に、従来の技術による撮像装置について説明する。
【0004】
図16は、従来の技術による撮像装置の構成を示すブロック図である。図示するように、撮像装置は、固体撮像素子(CCD撮像素子)151、レベル検出回路152、非連続シャッタパルス発生回路153、信号処理回路154、比較回路155、同期信号発生回路156、タイミングジェネレータ157、リセット信号発生回路158、変形ノコギリ波発生回路159、等化ブランキング発生回路1510、OR回路1511、ドライバ1512、及び連続シャッタパルス発生回路1513からなり、外部の被写体に対してレンズ150が集光した映像が光として撮像素子151に入力される(図示せず)。
【0005】
CCD撮像素子151は、レンズ150から入力された映像を電荷に変換して蓄積し、後述するドライバの指示に従って、蓄積した電荷を電気信号として出力する。レベル検出回路152は、CCD撮像素子151の出力する電気信号のレベルを検出する。従来の技術による撮像装置ではこのレベルに基づいて露光量を制御するものである。連続シャッタパルス発生回路1513は、水平ブランキング信号に対応して、該水平ブランキングに同期したシャッタパルスを出力する。信号処理回路154は、CCD素子151から出力される電気信号に対して所定の処理をした上で、記録系(図示せず)と、レベル検出回路とに出力する。比較回路155は、入力された信号に対して比較処理を行い、その結果を比較信号として出力する。同期信号発生回路156は、信号処理のための同期信号を発生する。タイミングジェネレータ157は、同期信号に基づいて、信号処理のタイミング調整に用いられるタイミング信号を生成する。リセット信号発生回路158は、初期化のためのリセット信号を発生する。変形ノコギリ波発生回路159は、映像信号のレベルに対する比較処理のための参照信号として用いる変形ノコギリ波を発生する。等化ブランキング発生回路1510は、変形ノコギリ波発生回路159と連続シャッタパルス発生回路1513における信号生成のために用いる水平ブランキング信号を発生する。OR回路1511は、入力された信号に対して論理和演算を行い、その結果を電荷排出パルスとして出力する。ドライバ1512は、OR回路1511から出力された電荷排出パルスに対応して、CCD撮像素子151に電荷を排出させる。非連続シャッタパルス発生回路153は、比較回路155から出力される比較信号に対応して、水平ブランキング信号に同期しないシャッタパルスを発生する。
【0006】
以下に、このように構成された従来の技術による撮像装置について、その露光量制御の動作を説明する。まず、レンズ150が集光した映像がCCD撮像素子151に伝達されると、CCD撮像素子151は、当該映像を電気信号に変換する。変換により得られる電気信号は、後述するドライバ1512からの電化排出の指示が入力されるまでは、電荷としてCCD撮像素子151に蓄積される。レベル検出回路152は、信号処理回路154を介して、CCD撮像素子151に蓄積している電荷の信号レベルを検出し、該検出の結果をレベル信号として比較回路155に出力する。
【0007】
一方、同期信号発生回路156は、同期信号を発生してタイミングジェネレータ157に出力し、タイミングジェネレータ157はこの同期信号を用いてタイミング信号を発生して、リセット信号発生回路158と等化ブランキング発生回路1510とに出力する。リセット信号発生回路158は、タイミング信号に応じてリセット信号を発生して、変形ノコギリ波発生回路159に出力する。等化ブランキング発生回路1510は、タイミング信号に応じて水平ブランキング信号を発生して、変形ノコギリ波発生回路159と連続シャッタパルス発生回路1513とに出力する。
【0008】
変形ノコギリ波発生回路159は、リセット信号によって初期化を行い、ブランキング信号に応じて変形ノコギリ波を発生し、これを参照信号として比較回路155に出力する。比較回路155は、レベル検出回路152の検出結果であるレベル信号と、変形ノコギリ波発生回路159から出力される参照信号とを比較し、レベル信号が、参照信号より得られる上限値、及び下限値の範囲内にあるか否かを判定し、判定結果を示す比較信号を出力する。
【0009】
比較信号が上記の範囲内にあることを示す場合、当該比較信号は連続シャッタパルス発生回路1513に出力され、連続シャッタパルス発生回路1513では水平ブランキング信号153に同期した同期シャッタパルスが発生されて、OR回路1511に入力される。これに対して、判定結果を示す比較信号が上記の範囲外である場合、当該比較信号は非連続シャッタパルス発生回路153に出力され、非連続シャッタパルス発生回路153では水平ブランキング信号153に同期しない非同期シャッタパルスが発生されて、OR回路1511に入力される。従って、OR回路1511からは、非同期シャッタパルス、又は同期シャッタパルスのいずれかが、電荷排出パルスとしてドライバ1512に出力される。ドライバ1512が、CCD撮像素子151に対して蓄積した電荷を排出するように指示をし、CCD撮像素子151からこれに応じて電荷が排出されることにより、映像が変換された電気信号が信号処理回路154に出力され、記録系(図示せず)において記録がなされることとなる。
【0010】
このように、従来の技術による撮像装置では、CCD撮像素子151に蓄積された電荷の信号レベルを検出し、そのレベルを示すレベル信号に対して参照信号との比較を行い、該比較の結果に対応して、同期シャッタパルス、又は非同期シャッタパルスを電荷排出パルスとし、電荷排出パルスに対応して電気信号が出力されることで電荷の蓄積時間を制御し、露光量制御を行っていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記のような、従来の技術による撮像装置における露光量制御では、電荷排出パルスの出力本数が増加し、あるいは減少していく場合に、CCD撮像素子151で蓄積する電荷の量の変化率が、電荷排出パルス数によって異なることとなる。従って、電荷排出パルスの数と露光量とが直線関係にならないので、見た目の被写体の輝度変化を直線的なものとするような制御はできないこととなり、この点を改善しようとすれば、露光量制御における電荷排出パルス変化の応答速度に対して複雑な管理を行わねばならず、装置の小型化という電子式制御のメリットが損なわれたり、コスト増加を招くという問題点を有していた。
【0012】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、回路規模やコストを大きく増加させることのない単純な制御によって、撮像素子に蓄積した電荷を一定の変化率で増加、または減少させて露光量制御を行うことのできる撮像装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る撮像装置は、レンズを介して受光した被写体像を電荷に変換して蓄積する固体撮像素子を有し、前記蓄積した電荷の排出により露光量を制御する撮像装置において、上記被写体像の輝度を検出し、輝度情報を出力する輝度情報検出手段と、上記輝度情報に基づいて、上記固体撮像素子で受光する被写体像の光量が適量であるか否かを判断し、判断結果を出力する受光量判断手段と、カウント値を保持し、上記保持したカウント値に対して、一定周期ごとに上記カウント値を更新して出力するアップダウンカウンタと、上記判断結果と、上記カウント値とに基づいて、上記カウント値更新のためのカウンタ加算値を演算により取得するカウンタ移動量演算手段と、上記カウント値に対応して、上記固体撮像素子に対して電荷排出パルスを出力する電荷排出パルス出力手段とを備え、上記カウンタ移動量演算手段は、予め設定されたカウント比較値と上記カウント値との差を、予め設定された値で除し、その商を上記カウンタ加算値の絶対値とするようにしたものである。
【0014】
また、前記撮像装置において、上記受光量判断手段は、光量が「適量」、「多い」、「少ない」を示す判断結果を出力するものであり、上記カウンタ移動量演算手段は、上記カウント加算値として、上記判断結果が「多い」を示す場合は上記商に正符号を付して出力し、上記判断結果が「少ない」を示す場合は上記商に負符号を付して出力し、上記判断結果が「適量」を示す場合は上記商を破棄して「0」を出力するようにしたものである。
【0015】
また、前記撮像装置において、上記予め設定されたカウント比較値として、上記電荷排出パルス出力手段が出力し得る、1フィールドあたりのパルス数の最大値を用いるようにしたものである。
【0016】
また、前記撮像装置において、上記カウンタ移動量演算手段は、上記カウント値と予め設定された切り替え値との大小を比較して、その比較結果に応じて、あらかじめ設定される2つの選択対象値のいずれかを選択して上記カウント比較値とするようにしたものである。
【0017】
また、前記撮像装置において、上記受光量判断手段は、上記輝度情報があらかじめ設定された範囲内であるか否かを示す、輝度情報近似信号を出力するものであり、上記カウンタ移動量演算手段は、上記判断結果が適量でないことを示し、かつ、上記輝度情報近似信号が上記範囲内であることを示す場合に、上記カウンタ加算値の絶対値を「1」とするようにしたものである。
【0018】
また、前記撮像装置において、上記電荷排出パルス出力手段は、上記カウント値と上記予め設定された切り替え値との大小を比較して、上記カウント値が上記予め設定された切り替え値より小さい場合は、一定間隔をもって上記電荷排出パルスを出力し、上記カウント値が上記予め設定された切り替え値以上である場合は、上記一定間隔よりも短い間隔である短縮間隔をもって上記電荷排出パルスを出力するようにしたものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
本発明の実施の形態1による撮像装置は、カウンタに保持するカウント値を増減することにより、電荷排出パルスの本数を調整して、露光量の制御を行うものである。
図1は本発明の実施の形態1による撮像装置の構成を示すブロック図である。図示するように、撮像装置は、固体撮像素子(CCD撮像素子)11、A/D変換器12、輝度情報検出手段13、受光量判断手段14、カウンタ移動量演算手段15、アップダウンカウンタ16、及び電荷排出パルス出力手段17からなり、外部の被写体に対してレンズ10が集光した映像が光として撮像素子11に入力される(図示せず)。
【0033】
固体撮像素子11は、レンズ10を介して受光した被写体像を電荷に変換して蓄積し、後述する電荷排出パルスに対応して、蓄積した電荷を電気信号として出力する。A/D変換器12は、固体撮像素子11による変換で得られたアナログの電気信号をデジタル信号に変換する。輝度情報検出手段13は、A/D変換器12より出力されるデジタル信号に基づいて、被写体像の輝度情報を検出する。受光量判断手段14は、輝度情報検出手段13により検出された被写体像の輝度情報を用いて、固体撮像素子11で受光する被写体像の光量が適量か、多いか、少ないかを判断する。カウンタ移動量演算手段15は、受光量判断手段14の判断結果と、後述するアップダウンカウンタ16の出力するカウント値とに基づいて、該アップダウンカウンタ16に加えるべき値であるカウンタ加算値(カウンタ移動量)を演算する。アップダウンカウンタ16はカウント値を保持し、該カウント値に対して、カウンタ移動量演算手段15により演算されたカウンタ加算値を一定の周期で加算し、該加算処理によって更新したカウント値を出力する。電荷排出パルス出力手段17は、アップダウンカウンタ16から出力されたカウント値に相当する数の電荷排出パルスを、固体撮像素子11に出力する。
【0034】
以下に、このように構成された本実施の形態1による撮像装置について、その露光量制御の動作を説明する。レンズ10を介して、固体撮像素子11の端面で結像した被写体像は、固体撮像素子11により電荷に変換される。この電荷は、電荷排出パルス出力手段17から出力される電荷排出パルスs16に応じて排出される。従って固体撮像素子11は、電荷排出パルスs16が入力されていない期間には、受光した被写体像を電荷に変換して蓄積し、電気信号s10として出力する。以下、この蓄積の期間を露光期間とし、露光期間に受光した光量を露光量とする。
【0035】
電気信号s10がA/D変換器12に入力されると、A/D変換器12はこの電気信号s10に対するアナログ/デジタル変換を行い、デジタル信号s11を出力する。輝度情報検出手段13は、デジタル化された被写体像にあたるデジタル信号s11を積分することで被写体像全体の平均輝度を演算し、これを被写体像の輝度情報s12として出力する。受光量判断手段14は、被写体像の輝度情報s12と、ブロック内にあらかじめ設定されている平均輝度の目標値との差分を演算により取得する。そして、この差分とブロック内にあらかじめ設定されている設定値との比較を行い、差分が設定値より小さい場合は露光量が適量と、差分が設定値より正の方向に大きい場合は露光量が多いと、差分が設定値より負の方向に大きい場合は露光量が少ないと判断する。受光量判断手段14は、露光量が「適量」、「多い」、又は「少ない」を示す判断結果s13を出力する。
【0036】
図3は本実施の形態1による撮像装置が備える受光量判断手段14の内部構成を示すブロック図である。図示するように、受光量判断手段14は、減算器31と、絶対値回路32と、比較器33とを備えている。減算器31は、入力された複数の信号に対して、一の信号から他の信号を減算する処理を行う。絶対値回路32は、入力された信号の絶対値を取得する。比較器33は、入力された複数の信号に対して比較処理を行う。
【0037】
このように構成された、本実施の形態1による撮像装置の受光量判断手段14について、以下に、その受光量を判断する際の動作について説明する。減算器31には、あらかじめ設定されている平均輝度の目標値s31と、輝度情報検出手段13(図1)が検出した被写体の輝度情報s12とが入力される。減算器31は、目標値s31から輝度情報s12を減算する。ここで、減算結果s32が負になった場合、減算器31はキャリーを出力する。このキャリーは固体撮像素子11で受光する被写体像の光量が多いか少ないかを判断する信号s313aとして、受光量判断手段14の出力となる。
【0038】
減算結果s32は絶対値回路32に入力され、絶対値回路32により絶対値化され、絶対値信号s33が出力される。比較器33には、この絶対値信号s33と、露光量適量の範囲を示す値としてあらかじめ設定されている値s34とが入力される。比較器33はこの両者を比較して、その結果である
s33 > s34 ならば 0 ・・・ (式1)
s33 ≦ s34 ならば 1 ・・・ (式2)
のいずれかを、固体撮像素子11で受光する被写体像の光量が適量か否かを判断する信号s313bとして出力する。
【0039】
以上を整理すると、
s313a = 0 ならば、キャリー無しであり、固体撮像素子11で受光する被写体像の光量が少ない。 ・・・ (状態1)
s313a = 1 ならば、キャリー出力であり、固体撮像素子11で受光する被写体像の光量が多い。 ・・・ (状態2)
s313b = 0 ならば、固体撮像素子11で受光する被写体像の光量が適量ではない。 ・・・ (状態3)
s313b = 1 ならば、固体撮像素子11で受光する被写体像の光量が適量である。 ・・・ (状態4)
となる。受光量判断手段14は、このような判断結果を示す信号s313aとs313bとを判断結果s13として出力する。
【0040】
判断結果s13と、当該判断結果s13を構成する信号s313a、及びs313bとの関係は以下のようになる。まず、信号s313bが状態4(光量が適量)ならば、信号s313aの状態にかかわらず、判断結果s13は「適量」を示すこととなる。一方信号s313bが状態3(光量が適量でない)ならば、信号s313aが状態1(少ない)であれば「少ない」を、状態2であれば「多い」を示すこととなる。
【0041】
カウンタ移動量演算手段15は、アップダウンカウンタ16から出力されるカウント値s15と、受光量判断手段14から出力される判断結果s13とに基づいて、アップダウンカウンタ16に加えるべき値であるカウンタ加算値を演算により取得する。カウンタ移動量演算手段15は、まず、カウント値と、あらかじめ設定された値とを用いてカウンタ加算値の絶対値を取得し、この絶対値と判断結果s13とを用いて、符号の付されたカウンタ加算値を取得する。この際、判断結果s13が露光量「適量」を示す場合は、演算した絶対値を破棄してカウンタ加算値を0とし、判断結果s13が「多い」を示す場合、演算した絶対値に正の符号を付してカウンタ加算値とし、判断結果s13が「少ない」を示す場合、演算した絶対値に負の符号を付してカウンタ加算値とする。カウンタ移動量演算手段15は、カウンタ加算値s14をアップダウンカウンタ16に出力する。
【0042】
図4は本実施の形態1による撮像装置が備えるカウンタ移動量演算手段15の内部構成を示すブロック図である。図示するように、カウンタ移動量演算手段15は、減算器41、除算回路42、符号切り替え手段43、論理反転素子44、及びAND回路45を備えている。減算器41は、入力された複数の信号に対して、一の信号から他の信号を減算する処理を行う。除算回路42は、入力された一の信号を被除数として、入力された他の信号を除数として用いて除算処理を行う。符号切り替え手段43は、入力された信号に対して符号の設定を行う。論理反転素子44は、入力した信号を論理反転処理する。AND回路45は、入力した複数の信号に対して、論理積演算処理を行う。
【0043】
このように構成された、本実施の形態1による撮像装置のカウンタ移動量演算手段15について、以下に、そのカウンタ加算値を演算する際の動作について説明する。減算器41には、上限を示すカウント比較値としてあらかじめ設定されている値s41と、アップダウンカウンタ16(図1)から出力されるカウント値s15とが入力される。減算器41は、設定値(カウント比較値)s41からカウント値s15を減算し、得られた減算値s42を除算回路42に出力する。ここで設定値s41については、後述する数値m、すなわち1フィールド期間内で出力できる、電荷排出パルスs16の最大値を用いるものとしている。
【0044】
一般に映像は2次元を有する静止画像として扱い得るものであるが、ディジタルデータ処理においては、2次元データを1次元データに変換する処理がよく行われるものであり、かかる場合には走査によって2次元の面から1次元の走査線を得ることがなされる。1回の走査で得られるデータを1フィールドのデータと呼び、一般的なNTSC規格の場合、1フレーム(1画面)のデータが、インタレース(飛び越し)走査をされることから2フィールド(走査2回分)のデータとなり、この場合の走査線は262本となるものである。従って、データ処理にあたっては1フィールド分のデータが処理単位となり、これに相当する時間が1フィールド期間となる。
【0045】
除算回路42は、減算値s42を被除数として、別途入力される、あらかじめ設定されている制御用設定値s43を除数として除算処理を行い、その商s44を出力する。符号切り替え手段43は、商s44と、受光量判断手段s14から出力される判断結果s13に含まれる信号s313aとを入力され、商s44に付する符号を、信号s313aに基づいて設定する。この設定は次の論理に従って行われる。
s313a = 0 ならば、符号 = 負 ・・・ (式3)
s313a = 1 ならば、符号 = 正 ・・・ (式4)
すなわち信号s313aについて、状態1(光量が少ない)であれば符号を負に、状態2(光量が多い)であれば符号を正にしてするものである。符号切り替え手段43は、このように符号を設定した符号付き信号s45をAND回路45に出力する。
【0046】
一方、カウンタ移動量演算手段15に入力される、受光量判断手段14の判断結果s13を構成する信号s313bは、反転素子44に入力され、反転素子44により極性を反転され、この反転信号s46はAND回路45に出力される。AND回路45では、符号付き信号s45と、反転信号s46との論理積が演算され、その結果がカウンタ加算値s14として出力される。反転信号s46の値が0であれば、符号付き信号s45の値にかかわらず論理積演算の結果は0となる。すなわち反転信号s46によって、符号付き信号s45がマスクされ、該マスクされた信号がカウンタ加算値s14となる。
【0047】
ここで、s313bとs14との関係は、
s313b = 0 ならば、s14 = s45 ・・・(式5)
s313b = 1 ならば、s14 = 0 ・・・(式6)
となる。従って、信号s313bについて、状態3(適量でない)ならば、正負いずれかの値を有する符号付き信号s45が出力され、状態4(適量)であれば、信号s45の値にかかわらず「0」が出力されるものである。
【0048】
アップダウンカウンタ16は保持しているカウント値に対して、フィールド周期の整数倍の周期でカウンタ加算値s14を加算し、加算により取得した新たなカウント値s15を、カウンタ移動量演算手段15と、電荷排出パルス出力手段17とに出力する。
【0049】
図5は本実施の形態1による撮像装置が備えるアップダウンカウンタ16の内部構成を示すブロック図である。図示するように、アップダウンカウンタ16は、加算器51と、ラッチ回路52とを備えている。加算器51は、入力された複数の信号に対して、一の信号に他の信号を加算する処理を行う。ラッチ回路52は、周期的にデータをロード(入力)して、ホールド(保持)する。ここで、ラッチ回路の周期としては、フィールド周期に対して任意の整数倍となる長さの周期を用いるものとする
このように構成された、本実施の形態1による撮像装置のアップダウンカウンタ16について、以下に、そのカウント動作を説明する。加算器51には、当該アップダウンカウンタ16の出力であるカウント値s15と、カウンタ移動量演算手段15で演算されたカウンタ加算値s14とが入力される。加算器51は、カウント値s15とカウンタ加算値s14とを加算して、加算結果s51を取得し、これをラッチ回路52に出力する。ラッチ回路52はこの加算結果s51をフィールド周期に対して任意の整数倍となる長さの周期だけ保持し、当該周期ごとに更新されたカウント値s15を出力する。
【0050】
電荷排出パルス出力手段17は、水平同期信号を周期としてパルスを出力する。パルスは、1フィールド期間内の出力本数が、カウント値s15で示された数となるように出力される。ここで、1フィールド期間は、一のフィールドが開始する水平同期信号から、次のフィールドが開始する水平同期信号までの間の期間として定められる。電荷排出パルス出力手段17は、このパルスを電荷排出パルスs16として固体撮像素子11に出力し、固体撮像素子11は、電荷排出パルスs16に応じて蓄積した電荷を排出する。
【0051】
以上の制御を行うことにより、露光量が適量である場合には、カウント値が増減されず、電荷排出パルス数が維持される。従って、露光期間、すなわち露光量が固定される。これに対して露光量が多い場合は、電荷排出パルス数をカウンタ加算値s14だけ増やすことで電荷の排出を促進し、露光期間を短くして露光量を減らすこととなる。また、露光量が少ない場合は、電荷排出パルス数をカウンタ加算値s14だけ減らすことで電荷の排出を抑制し、露光期間を長くして露光量を増やす。こうして、露光量を適量にするように制御する。
【0052】
図2は、本実施の形態1による撮像装置が備える電荷排出パルス出力手段17からの電荷排出パルスs16の出力の状態を示すタイミング図である。同図において、aは垂直同期信号、bは水平同期信号、cは電荷排出パルスs16を示している。図示するように、電荷排出パルスs16は水平同期信号に同期して出力されており、1フィールド内で出力するパルス数は、上述のようにカウント値s15に応じて設定される。
【0053】
カウント値s15として、数nを示す信号が出力された場合、出力するパルス数は、図示するようにフィールドの開始位置を0とし、0の位置からn本目の水平同期信号まで、水平同期信号に同期してパルスを出力し、それ以降次のフィールドの開始位置までの水平同期信号に対してはパルスを出力しない。よって、1フィールド内で出力できるパルス数をmとした場合、電荷排出パルスを出力しない期間である露光期間はn〜mの期間となり、この期間固体撮像素子11は受光した電荷を蓄積する。なお、数mは全走査線数に相当し、例えば一般的なNTSC信号の規格なら前述のように262本となる。
【0054】
以下に、本実施の形態1による撮像装置における、CCD撮像素子11で蓄積する電荷の量の変化率について、電荷排出パルス数との関係を考察する。ここで、電荷排出パルスs16の出力本数はカウント値s15に等しく、このことから、電荷排出パルスs16の変化する本数(露光量制御のために電荷排出パルスs16の出力本数が変化する場合)は、カウンタ移動量演算手段15の演算結果であるカウンタ加算値s14であるということが分る。
【0055】
前出の式6より、信号s313bが1ならば、カウンタ加算値s14は0となるので、電荷排出パルスs16の出力本数が変化する場合、すなわちs14が0でない場合には、s313bが0であることがわかる。従って、電荷排出パルスs16の出力本数が変化する場合の変化本数は
カウント値s15 = n ・・・ (式7)
設定値s41 = m
(mは1フィールド期間内で出力できる
電化排出パルスs16の最大値) ・・・(式8)
とした場合、(式5)より
s14 = s45 = ±{(m−n) / x}
(xは 設定値s34で設定される値) ・・・(式9)
となる。
【0056】
蓄積された電荷の量の変化率の評価のために、露光期間の変化率を算定することとし、変化前の露光期間をTn、変化後の露光期間をTn+1 とすると、
Figure 0003671240
となる。これを図6に模式的に示す。
【0057】
露光期間の変化率 (Tn+1 − Tn)/Tn は、(式10)、(式11)より
(Tn+1 − Tn)/Tn+1 = ±1/x ・・・(式12)
となり、電荷排出パルスs16の出力本数が変化する際の露光期間の変化率は、設定値(s34)に応じて定められる一定の率となる。
【0058】
このように、本実施の形態1の撮像装置によれば、輝度情報検出手段13と、受光量判断手段14と、カウンタ移動量演算手段15と、アップダウンカウンタ16と、電荷排出パルス出力手段17とを備えたことで、被写体の輝度情報s12をもとに露光量の状態を判断し、その判断の結果に対応して、アップダウンカウンタ16の保持するカウント値を増減させる量を求め、カウント値s15を増減することで電荷排出パルスs16の出力本数を増減し、CCD撮像素子における露光期間を増減することで露光量を適量にするように制御をするので、制御に伴う露光量の変化が一定の割合となる。従って、本実施の形態1による撮像装置では、制御用の設定値s34を変える(式9〜12においてxを変えることになる)という単純な制御によって露光量制御の応答速度の管理を実現し、見た目の被写体の輝度変化を直線的にする制御を行うことを可能とする。
【0059】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2による撮像装置は、実施の形態1と同様のカウント値の増減による露光量の制御を、電荷派移出パルスの出力レートの切り替えを伴って行うものである。
図7は本発明の実施の形態2による撮像装置の構成を示すブロック図である。図示するように、撮像装置は、固体撮像素子(CCD撮像素子)11、A/D変換器12、輝度情報検出手段13、受光量判断手段14、カウンタ移動量演算手段(出力レート対応)75、アップダウンカウンタ16、及び電荷排出パルス出力手段(切り替え値出力)77からなり、外部の被写体に対してレンズ10が集光した映像が光として撮像素子11に入力される(図示せず)。
【0060】
固体撮像素子(CCD撮像素子)11、A/D変換器12、輝度情報検出手段13、受光量判断手段14、及びアップダウンカウンタ16は、実施の形態1による撮像装置のものと同様である。カウンタ移動量演算手段(出力レート対応)75は、受光量判断手段14の判断結果と、アップダウンカウンタ16の出力値とに加え、後述する電荷排出パルス出力手段77から出力される切り替え値(電荷排出パルス出力レート切り替え値)をも用いて、アップダウンカウンタ16に加えるべき値であるカウンタ加算値を演算する。電荷排出パルス出力手段(切り替え値出力)77は、アップダウンカウンタ16から出力されたカウント値に相当する数の電荷排出パルスを出力し、設定値である切り替え値(電荷排出パルス出力レート切り替え値)とカウント値との比較結果に対応して、出力するパルスの間隔を変更して、電荷排出パルスを出力する。
【0061】
以下に、このように構成された本実施の形態2による撮像装置について、その露光量制御の動作を説明する。固体撮像素子11による電気信号への変換、A/D変換器によるアナログ/デジタル変換、輝度情報検出手段13による被写体像の平均輝度の演算、受光量判断手段14による露光量の判断は実施の形態1と同様の動作において行われ、受光量判断手段14より、露光量が「適量」、「多い」、又は「少ない」を示す判断結果s13が出力される。
【0062】
この判断結果s13を受けての、カウンタ移動量演算手段75による演算処理は、実施の形態1による撮像装置の場合とは異なるものとなる。カウンタ移動量演算手段75は、受光量判断手段14の判断結果s13と、アップダウンカウンタ16の出力するカウント値s15とに加えて、電荷排出パルス出力手段77から出力される切り替え値s77を用いて、カウンタ加算値s74を演算により取得する。
【0063】
この際、カウンタ移動量演算手段75は、まずカウント値s15と切り替え値s77とを用いて、カウンタ加算値の絶対値を演算する。次に、判断結果s13を用いて、以下のようにカウンタ加算値を取得する。判断結果s13が露光量「適量」を示す場合は、演算した絶対値を破棄してカウンタ加算値を0とし、判断結果s13が「多い」を示す場合、演算した絶対値に正の符号を付してカウンタ加算値とし、判断結果s13が「少ない」を示す場合、演算した絶対値に負の符号を付してカウンタ加算値とする。カウンタ移動量演算手段75は、カウンタ加算値s74をアップダウンカウンタ16に出力する。
【0064】
図9は本実施の形態2による撮像装置が備えるカウンタ移動量演算手段75の内部構成を示すブロック図である。図示するように、カウンタ移動量演算手段75は、減算器91、及び94と、セレクタ92、及び93と、除算回路95と、符号切り替え手段96と、論理反転素子97と、AND回路98とを備えている。減算器91、及び94は、入力された複数の信号に対して、一の信号から他の信号を減算する処理を行う。セレクタ92、及び93は、選択制御入力に対応して、入力された複数の信号のうちいずれかを選択して出力する。セレクタ93は、カウント値と切り替え値との比較結果により、選択対象値としてあらかじめ設定される値のいずれかを選択し、切り替え選択値として出力する切り替えセレクタとして機能する。除算回路95は、入力された一の信号を被除数として、入力された他の信号を除数として用いて除算処理を行う。符号切り替え手段96は、入力された信号に対して符号の設定を行う。論理反転素子97は、入力した信号を論理反転処理する。AND回路98は、入力した複数の信号に対して、論理積演算処理を行う。
【0065】
このように構成された、本実施の形態2による撮像装置のカウンタ移動量演算手段75について、以下に、そのカウンタ加算値を演算する際の動作について説明する。
【0066】
減算器91には、後述する電荷排出パルス出力手段17が出力する切り替え値s77と、アップダウンカウンタ16(図7)から出力されるカウント値s15とが入力される。減算器91は、カウント値s15から切り替え値s77を減算し、減算結果s91とキャリーs92とを取得して、減算結果s91をセレクタ92に、また、キャリーs92をセレクタ92、及び93に出力する。
【0067】
キャリ−s92は、その極性が以下の式で表されるように設定されるものである。
Figure 0003671240
セレクタ92はキャリーs92を選択制御入力として用いて、減算結果s91と、カウント値s15とのいずれかを選択し、第1の選択値s93を出力する。セレクタ92は、以下の式で表される論理に従って選択を行う。
Figure 0003671240
一方、セレクタ93は、セレクタ92と同様に、キャリーs92を選択制御入力として、下記の論理に従って、選択対象値としてあらかじめ設定され、セレクタ93に入力される2つの値s94、s95のいずれかを選択し、第2の選択値s96を出力する。
Figure 0003671240
減算器94は、二つのセレクタ92、及び93から入力された選択値に対して、第2の選択値s96から第1の選択値s93を減算し、得られた値を減算値s97として、除算回路95に出力する。除算回路95は、減算値s97を被除数として、入力される設定値s98を除数として用いて除算処理を行い、その商s99を符号切り替え手段96に出力する。符号切り替え手段96は、商s99と、受光量判断手段s14から出力される判断結果s13に含まれる信号s313aとを入力され、商s99に付する符号を、信号s313aに基づいて設定する。この設定は次の論理に従って行われる。
s313a = 0 ならば、符号 = 負 ・・・ (式22)
s313a = 1 ならば、符号 = 正 ・・・ (式23)
符号切り替え手段96は、このように符号を設定した符号付き信号s910をAND回路98に出力する。
【0068】
一方、カウンタ移動量演算手段75に入力される、受光量判断手段14の判断結果s13を構成する信号s313bは、反転素子97に入力され、反転素子97により極性を反転され、この反転信号s911はAND回路98に出力される。AND回路98では、符号付き信号s910と、反転信号s911との論理積が演算され、その結果がカウンタ加算値s74として出力される。このことにより、実施の形態1の場合と同様に、反転信号s911によって符号付き信号s910がマスクされ、該マスクされた信号がカウンタ加算値s74となる。
【0069】
信号s313bと、カウンタ加算値s74との関係は、
s313b = 0 ならば、s74 = s910・・・(式24)
s313b = 1 ならば、s74 = 0 ・・・(式25)
となる。
【0070】
ここで、設定値s94としては、切り替え値s77の出力以降、次のフィールドの開始までの期間に、後述するように出力間隔を短くして出力できるパルス数の最大値(図8中mbに等しい)としており、設定値s95としては、1フィールド期間中、すべての水平同期信号に対応してパルスを出力するとした際の、電荷排出パルスs76の最大値(図2中mに等しい)としている。
【0071】
アップダウンカウンタ16は保持しているカウント値に対して、フィールド周期の整数倍の周期でカウンタ加算値s74を加算し、加算により取得した新たなカウント値s15を、カウンタ移動量演算手段75と、電荷排出パルス出力手段77とに出力する。
【0072】
電荷排出パルス出力手段77は、入力されたカウント値s15と、切り替え値s77との比較を行い、その比較の結果によって、カウント値s15が切り替え値s77より小さい場合は、水平同期信号と同じ周期でパルスを出力し、またカウント値s15が切り替え値s77より大きい場合は、水平同期信号間隔より短い一定の周期でパルスを出力する。電荷排出パルス出力手段77は、フィールドが開始する水平同期信号から1フィールド期間内に、カウント値s15で示された数だけのパルスを出力し、これを電荷排出パルスs76とする。
【0073】
図8は、本実施の形態2による撮像装置が備える電荷排出パルス出力手段77からの電荷排出パルスs76の出力の状態を示すタイミング図である。同図において、aは垂直同期信号、bは水平同期信号、cは電荷排出パルスs76を示している。図示するように、電荷排出パルスs76は、カウント値s15が切り替え値s77より小さい場合は水平同期信号に同期して出力されており、カウント値が切り替え値s77より大きい場合は、水平同期信号間隔より短い一定周期をもって出力されている。1フィールド内で出力するパルス数は、上述のようにカウント値s15に応じて設定される。
【0074】
ここで、 カウント値s15 = nc ・・・ (式13)
切り替え値s77 = nt ・・・ (式14)
nc > nt ・・・ (式15)
とした場合、パルス出力は以下のように行われる。図示するように、フィールドの開始位置を0とし、0の位置からnt本目の水平同期信号までは、水平同期信号に同期してパルスを出力し、次に、nt本目の水平同期信号以降、(nc−nt)本のパルスは、水平同期信号間隔より短い一定の周期で出力し、それ以降次のフィールドの開始位置まではパルスを出力しない。固体撮像素子11はnc本目の電荷排出パルスを出力されてから後の、パルスが出力されない期間、すなわち図中の電荷蓄積期間中、受光した電荷を蓄積する。
【0075】
以下に、本実施の形態2による撮像装置における、CCD撮像素子11で蓄積する電荷の量の変化率について、電荷排出パルス数との関係を、カウント値s15と切り替え値s77との比較結果ごとに考察する。
【0076】
カウント値s15 < 切り替え値s77の場合は、実施の形態1に示した演算条件と等しくなり、電荷排出パルスs76の出力本数が変化する際の露光期間の変化率は一定となる。
【0077】
一方、カウント値s15 ≧ 切り替え値s77の場合は、
カウント値s15 = nc ・・・ (式26)
切り替え値s77 = nt ・・・ (式27)
第2の選択値s96 = s94 = mb
(mbは切り替え値s77以降次のフィールドまでの
期間出力できるパルス数の最大値) ・・・ (式28)
とした場合、
第2の選択値 s93 = nc−nt ・・・ (式29)
s74 = s910 = ±{(mb−(nc−nt)) / x}
(xは 設定値s78で設定される値) ・・・ (式30)
となる。
【0078】
ここで、露光期間をTn、変化後の露光期間をTn+1 とし、第2の選択値s93をs93 = nc−nt = ndとすると、
Figure 0003671240
となり、露光期間の変化率 (Tn+1 − Tn)/Tn は、(式31)、(式32)より
(Tn+1 − Tn)/Tn+1 = ±1/x ・・・ (式33)
となり、この場合も電荷排出パルスs76の出力本数が変化する際の露光期間の変化率は一定となる。
【0079】
このように、本実施の形態2の撮像装置によれば、輝度情報検出手段13と、受光量判断手段14と、カウンタ移動量演算手段(出力レート対応)75と、アップダウンカウンタ16と、電荷排出パルス出力手段(切り替え値出力)77とを備えたことで、実施の形態1と同様にカウント値を用いた制御を行うので、制御に伴う露光量の変化が一定の割合となり、露光量制御の応答速度を、設定値s34(x)を変えるだけの単純な制御によって管理し、かつ、見た目の被写体の輝度変化を直線的にするような制御が可能となる。さらに、本実施の形態2による撮像装置では、電荷排出パルス出力手段77において、切り替え値s77を用いて電荷排出パルスs76の出力レートを変更し、水平同期信号より短い一定の周期でパルスを出力するので、実施の形態1のように常時水平同期信号レートで出力する場合に比べて、露光期間の変化率を抑制することができ、露光量の制御の精度を向上し、円滑な制御を実行できる。
【0080】
実施の形態3.
本発明の実施の形態3による撮像装置は、実施の形態1と同様にカウント値の増減により露光量の制御を行うが、カウンタ移動量演算手段を備えずにカウント値の増減を行うものである。
図10は本発明の実施の形態3による撮像装置の構成を示すブロック図である。図示するように、撮像装置は、固体撮像素子(CCD撮像素子)11、A/D変換器12、輝度情報検出手段13、受光量判断手段14、アップダウンカウンタ(カウント機能付き)106、及び電荷排出パルス出力手段(出力間隔調整機能付き)107からなり、外部の被写体に対してレンズ10が集光した映像が光として撮像素子11に入力される(図示せず)。このように、本実施の形態3による撮像装置は、実施の形態1、及び2と異なり、カウンタ移動量演算手段を備えない構成となっている。
【0081】
固体撮像素子(CCD撮像素子)11、A/D変換器12、輝度情報検出手段13、受光量判断手段14は、実施の形態1による撮像装置のものと同様である。アップダウンカウンタ(カウント機能付き)106はカウント値を保持し、受光量判断手段14の出力する判断結果に対応して、カウントアップ、カウントダウン、又はカウントストップのいずれかのカウント動作を行って、自らが保持するカウント値を変更するカウント手段として機能する。このうちカウントアップ、及びカウントダウンについては、予め設定された値ずつ行うものである。電荷排出パルス出力手段(出力間隔調整機能付き)107は、アップダウンカウンタ106から出力されたカウント値に対応して、かつ、設定に従い出力間隔を調整して、電荷排出パルスを出力する。本実施の形態3での電荷排出パルス出力は、パルスの間隔が固体撮像素子11の電荷の蓄積期間に対して一定の比率となるように行われるものである。
【0082】
以下に、このように構成された本実施の形態3による撮像装置について、その露光量制御の動作を説明する。固体撮像素子11による電気信号への変換、A/D変換器によるアナログ/デジタル変換、輝度情報検出手段13による被写体像の平均輝度の演算、受光量判断手段14による露光量の判断は実施の形態1と同様の動作において行われ、受光量判断手段14より、露光量が「適量」、「多い」、又は「少ない」を示す判断結果s13が出力される。判断結果s13は、図3に示すものと同じく、信号s313aとs313bとを含んでいる。
【0083】
実施の形態1、及び2においては、受光量判断手段14から出力される判断結果s13がカウンタ移動量演算手段に入力されたものであるが、本実施の形態3による撮像装置では、アップダウンカウンタ106に入力される。アップダウンカウンタ106は、判断結果s13が露光量「適量」を示す場合はカウントをストップし、判断結果s13が「多い」を示す場合、設定値ずつカウントアップし、判断結果s13が「少ない」を示す場合、設定値づつカウントダウンする。アップダウンカウンタ106は、このようなカウント動作により、自らの保持するカウント値を更新し、更新したカウント値s105を出力する。
【0084】
図11は本実施の形態3による撮像装置が備えるアップダウンカウンタ106の内部構成を示すブロック図である。図示するように、アップダウンカウンタ106は、符号切り替え手段111、論理反転素子112、AND回路113、加算器114、及びラッチ回路115とを備えている。符号切り替え手段111は、入力された信号に対して符号の設定を行う。論理反転素子112は、入力した信号を論理反転処理する。AND回路113は、入力した複数の信号に対して論理積演算処理を行う。加算器114は、入力された複数の信号に対して、一の信号に他の信号を加算する処理を行う。ラッチ回路115は、周期的にデータをロード(入力)して、ホールド(保持)する。ここで、ラッチ回路の周期としては、フィールド周期に対して任意の整数倍となる長さの周期を用いるものとする。このように構成された、本実施の形態3による撮像装置のアップダウンカウンタ106について、以下に、そのカウント動作について説明する。
【0085】
符号切り替え手段111は、予め設定された値s111と、受光量判断手段s14から出力される判断結果s13に含まれる信号s313aとを入力され、設定値s111に付する符号を、信号s313aに基づいて設定する。この設定は次の論理に従って行われる。
s313a = 0 ならば、符号 = 負 ・・・ (式36)
s313a = 1 ならば、符号 = 正 ・・・ (式37)
符号切り替え手段111は、このように符号を設定した符号付き設定値s112を、AND回路113に出力する。
【0086】
一方、アップダウンカウンタ106に入力される、受光量判断手段14の判断結果s13を構成する信号s313bは、反転素子112に入力され、極性を反転されて反転信号s113となり、AND回路113に出力される。AND回路113では、符号付き設定値s112と、反転信号s113との論理積が演算され、その結果が加算値s114として加算器114に出力される。
【0087】
ここで、s313bとs114との関係は、
s313b = 0 ならば、s114 = s112
・・・(式38)
s313b = 1 ならば、s114 = 0
・・・(式39)
となる。
【0088】
加算器114には、当該アップダウンカウンタ106の出力であるカウント値s105と、加算値s114とが入力される。加算器114は、カウント値s105と加算値s114とを加算して、加算結果s115を取得し、これをラッチ回路115に出力する。ラッチ回路115はこの加算結果s105をフィールド周期に対して任意の整数倍となる長さの周期だけ保持し、当該周期ごとに保持したカウント値s105を出力する。
【0089】
カウント値s105を入力した電荷排出パルス出力手段107は、フィールドが開始する水平同期信号からパルス出力を開始し、カウント値s105で示された数だけのパルスを出力する。前述のように、電荷排出パルス出力手段107はパルス出力間隔調整機能を有するものであって、固体撮像素子11の電荷の蓄積期間の1/x (x は任意の定数)を間隔としてパルスを出力するものである。
【0090】
図12は、本実施の形態3による撮像装置が備える電荷排出パルス出力手段107からの電荷排出パルスs106の出力の状態を示すタイミング図である。同図において、
T0、T1、T2、・・・Tn、Tn+1 (nは任意の整数)
は、
それぞれカウント値s105が
s105 = 0、1、2、・・・n、n+1
である時の、固体撮像素子11での電荷の蓄積期間を示す。また、t0、t1、t2、・・・tnは、電荷排出パルスs106のパルス間隔を示す。
【0091】
たとえば、s105 = 1 の状態から s105 = 2 に変化する場合、出力するパルス数は1本から2本に変化する。そして、各パルスの間隔については、固体撮像素子11の電荷の蓄積期間の1/x(xは任意の定数)としていることから、以下のようになる。
【0092】
1本目のパルスと2本目のパルスの間隔t1は、
t1 = T1/x ・・・ (式40)
であり、同様に2本目のパルスと3本目のパルスの間隔t2は
t2 = T2/x ・・・ (式41)
であり、同様にn本目のパルスとn+1 本目のパルスの間隔tnは
tn = Tn/x ・・・ (式42)
となる。
【0093】
ここで、上記の式40〜42の場合の蓄積時間の変化率は、
Figure 0003671240
となる。
【0094】
このように、本実施の形態3の撮像装置によれば、輝度情報検出手段13と、受光量判断手段14と、アップダウンカウンタ(カウント機能付き)106と、電荷排出パルス出力手段(出力間隔調整機能付き)107とを備えたことで、実施の形態1と同様にカウント値を用いた制御を行うので、制御に伴う露光量の変化が、一定の割合となり、露光量制御の応答速度を、設定値s34を変えるだけの単純な制御で管理し、かつ、見た目の被写体の輝度変化を直線的にするような制御が可能となる。
【0095】
実施の形態1、及び2ではカウント値の増減にあたり、当該カウント値に基づいてカウント加算値を決定するものであったが、本実施の形態3では当該カウント値を用いず、予め設定された値s111を用いたカウント加算値の決定を行うものであり、実施の形態1、及び2の場合と比較して、若干の制御精度の低下を伴うものの、カウンタ移動量演算手段を省くことができ、回路規模の小型化とコスト削減とを図ることが可能となる。
【0096】
なお、本実施の形態3による撮像装置では、電荷排出パルス出力手段による電荷排出パルスの出力間隔の調整については、水平同期信号と無関係に、n本目のパルスの間隔をTn/xとするものとしたが、実施の形態1又は2と同様に水平同期信号を用いてパルス出力を行うものとし、パルスの間隔をTn/xとすることが可能であればその水平同期信号間に、可能でなければ最も近似できるような水平同期信号間に出力するような設定としても良い。
【0097】
実施の形態4.
本発明の実施の形態4による撮像装置は、実施の形態1と同様のカウント値の増減による露光量の制御に加え、輝度情報と設定値との近似関係にも対応して制御を行うものである。
本実施の形態4による撮像装置の全体構成は、実施の形態1と同じであり、説明には図1を用いる。本実施の形態4による撮像装置では、受光量判断手段14の内部構成と、カウンタ移動量演算手段15の内部構成とが実施の形態1とは異なるものである。
【0098】
図13は本実施の形態4による撮像装置が備える受光量判断手段14の内部構成を示すブロック図である。図示するように、受光量判断手段14は、減算器31と、絶対値回路32と、比較器33、及び131とを備えている。これは、実施の形態1による撮像装置の受光量判断手段の内部構成に、比較器131を追加した構成となっている。減算器31は、入力された複数の信号に対して、一の信号から他の信号を減算する処理を行う。絶対値回路32は、入力された信号の絶対値を取得する。比較器33、及び131は、入力された複数の信号に対して比較処理を行う。
【0099】
図14は本実施の形態4による撮像装置が備えるカウンタ移動量演算手段15の内部構成を示すブロック図である。図示するように、カウンタ移動量演算手段15は、減算器41、除算回路42、セレクタ141、符号切り替え手段43、論理反転素子44、及びAND回路45を備え、実施の形態1による撮像装置のカウンタ移動量演算手段の内部構成に、セレクタ141を追加した構成となっている。減算器41は、入力された複数の信号に対して、一の信号から他の信号を減算する処理を行う。除算回路42は、入力された一の信号を被除数として、入力された他の信号を除数として用いて除算処理を行う。セレクタ141は、輝度情報近似信号を選択制御入力とし、当該選択制御入力に対応して入力された複数の信号のうちいずれかを選択し、近似選択値として出力する近似セレクタとして機能する。符号切り替え手段43は、入力された信号に対して符号の設定を行う。論理反転素子44は、入力した信号を論理反転処理する。AND回路45は、入力した複数の信号に対して、論理積演算処理を行う。
【0100】
以下に、このように構成された本実施の形態4による撮像装置について、その露光量制御の動作を説明する。固体撮像素子11による電気信号への変換、A/D変換器によるアナログ/デジタル変換、輝度情報検出手段13による被写体像の平均輝度の演算は実施の形態1と同様の動作において行われ、輝度情報s12が受光量判断手段14に入力される。
【0101】
図13に示す構成を有する、本実施の形態4による撮像装置の受光量判断手段14について、以下に、その受光量を判断する際の動作について説明する。減算器31には、あらかじめ設定されている平均輝度の目標値s31と、輝度情報s12とが入力される。減算器31は、目標値s31から輝度情報s12を減算する。実施の形態1と同様に、減算結果s32が負になった場合、減算器31はキャリーを出力し、このキャリーは固体撮像素子11で受光する被写体像の光量が多いか少ないかを判断する信号s313aとして、受光量判断手段14の出力となる。
【0102】
減算結果s32は絶対値回路32に入力され、絶対値回路32により絶対値化され、絶対値信号s33が出力される。実施の形態1では絶対値信号s33は比較器33に出力されるものであったが、本実施の形態4では、比較器33とともに比較器131にも出力される。比較器33における処理と、信号s313bの出力とは実施の形態1と同様に行われる。
【0103】
一方、比較器131では、絶対値信号s33と、あらかじめ設定されている設定値s131とを比較し、その結果、
s33 > s131 ならば 0 ・・・ (式34)
s33 ≦ s131 ならば 1 ・・・ (式35)
を、信号s313cとして出力する。信号313cは、輝度情報と目標値との差分の絶対値が設定値以下であるか否か、すなわち輝度情報が、目標値と設定値とで定められる範囲内にあるか否かを示す輝度情報近似信号であり、「範囲内にある」とされる場合には、輝度情報近似信号s131として1が出力される。
【0104】
以上より、本実施の形態4による撮像装置では、信号s313a、及びs313bに加えて、上記の輝度情報近似信号s313cをも含む信号が、受光量判断手段14の出力する判断結果s13として、カウンタ移動量演算手段15に出力される。
【0105】
図14に示す構成を有する、本実施の形態4による撮像装置のカウンタ移動量演算手段15について、以下に、そのカウンタ加算値を演算する際の動作について説明する。減算器41には、あらかじめ設定されている設定値s41と、アップダウンカウンタ16(図1)から出力されるカウント値s15とが入力される。減算器41は、設定値s41からカウント値s15を減算し、得られた減算値s42を除算回路42に出力する。
【0106】
除算回路42は、減算値s42を被除数として、別途入力される、除数としてあらかじめ設定されている値s43によって除算処理を行い、その商s44を出力する。実施の形態1では、除算回路42は、商s44を符号切り替え手段43に出力するものであったが、本実施の形態4ではセレクタ141に出力する。
【0107】
セレクタ141には、選択を受ける信号として、除算回路42の商s44と、整数の「1」とが入力され、セレクタ141は、受光量判断手段s14から出力される判断結果s13に含まれる輝度情報近似信号s313cを選択制御信号として用いて、s44と整数「1」とのいずれかを選択し、選択結果を近似選択値s141を符号切り替え手段43に出力する。ここで、信号s131cが「0」である場合には商s44が、信号s131cが「1」である場合には整数「1」が選択されて出力されるので、前述のように受光量判断手段14での判断が「範囲内である」の場合には、整数「1」が出力されることとなる。
【0108】
符号切り替え手段43は、選択結果s141に付する符号を、受光量判断手段s14から出力される判断結果s13に含まれる信号s313aに基づいて、実施の形態1と同様に設定し、符号付き信号s45をAND回路45に出力する。実施の形態1と同様に、受光量判断手段14の判断結果s13を構成する信号s313bは、反転素子44により極性を反転され、この反転信号s46がAND回路45に出力される。AND回路45による論理積演算と、カウンタ加算値s14の出力は、実施の形態1と同様に行われる。
【0109】
カウンタ加算値s14が出力された後は、実施の形態1と同様に、アップダウンカウンタから出力されるカウント値s15に応じた、電荷排出パルスs16の出力が行われる。従って、受光量判断手段14の出力する判断結果s13に含まれる信号s131cが「範囲内」を意味するものであった場合、カウンタ加算値s14としては+1、または−1が出力されるので、カウント値s15は1だけ増減し、電荷排出パルスs16の本数が1本変化することとなる。
【0110】
このように、本実施の形態4による撮像装置によれば、輝度情報検出手段13と、図13に示す内部構成を有する受光量判断手段14と、図14に示す内部構成を有するカウンタ移動量演算手段15と、アップダウンカウンタ16と、電荷排出パルス出力手段17とを備えたことで、実施の形態1と同様に露光時間の変化率を一定とする制御を行い、加えて、信号s131cに示される判断結果が「範囲内」である場合、すなわち輝度情報s12が平均輝度の目標値s31に近似している場合は、電荷排出パルスを1本づつ変化させるので、より精密な露光時間の制御を行うことを可能とする。
【0111】
実施の形態5.
本発明の実施の形態5による撮像装置は、実施の形態2と同様のカウント値の増減による露光量の制御に加え、輝度情報と設定値との近似関係にも対応して制御を行うものである。
本実施の形態5による撮像装置の全体構成は、実施の形態2と同じであり、説明には図7を用いる。本実施の形態5による撮像装置では、受光量判断手段14の内部構成と、カウンタ移動量演算手段75の内部構成とが実施の形態2とは異なるものである。
【0112】
受光量判断手段14は、実施の形態4と同じく、図13に示す内部構造を有する。又、カウンタ移動量演算手段は、図15に示す構成を有する。図示するように、カウンタ移動量演算手段75は、減算器91、及び94と、セレクタ92、93、及び142と、除算回路95と、符号切り替え手段96と、論理反転素子97と、AND回路98とを備え、実施の形態2による撮像装置のカウンタ移動量演算手段の内部構成に、セレクタ142を追加した構成となっている。減算器91、及び94は、入力された複数の信号に対して、一の信号から他の信号を減算する処理を行う。セレクタ92、93及び142は、選択制御入力に対応して、入力された複数の信号のうちいずれかを選択して出力する。ここで、セレクタ92、及び93は、選択制御入力に対応して、入力された複数の信号のうちいずれかを選択して出力する。セレクタ93は、カウント値と切り替え値との比較結果により、選択対象値としてあらかじめ設定される値のいずれかを選択し、切り替え選択値として出力する切り替えセレクタとして機能する。また、セレクタ142は、輝度情報近似信号を選択制御入力とし、当該選択制御入力に対応して入力された複数の信号のうちいずれかを選択し、近似選択値として出力する近似セレクタとして機能する。除算回路95は、入力された一の信号を被除数として、入力された他の信号を除数として用いて除算処理を行う。符号切り替え手段96は、入力された信号に対して符号の設定を行う。論理反転素子97は、入力した信号を論理反転処理する。AND回路98は、入力した複数の信号に対して、論理積演算処理を行う。
【0113】
以下に、このように構成された本実施の形態5による撮像装置について、その露光量制御の動作を説明する。固体撮像素子11による電気信号への変換、A/D変換器によるアナログ/デジタル変換、輝度情報検出手段13による被写体像の平均輝度の演算は、実施の形態1と同様の動作において行われる。そして、受光量判断手段14による露光量の判断は実施の形態4と同様に行われ、受光量判断手段14より、信号s313a、及びs313bに加えて、信号s313cをも含む信号が判断結果s13として出力される。
【0114】
判断結果s13は、図15に示す構成のカウンタ移動量演算手段15に入力される。本実施の形態5による撮像装置のカウンタ移動量演算手段75について、以下に、そのカウンタ加算値を演算する際の動作について説明する。
【0115】
減算器91による減算処理、セレクタ92、及び93による選択、減算器94による減算処理、除算回路95による除算処理は実施の形態2と同様に行われる。実施の形態2では、商s99を符号切り替え手段96に出力するものであったが、本実施の形態5ではセレクタ142に出力する。
【0116】
セレクタ142には、選択を受ける信号として、除算回路95の商s99と、整数の1とが入力され、セレクタ142は、別途入力される受光量判断手段s14から出力される判断結果s13に含まれる信号s313cを選択制御入力として用いて、このいずれかを選択し、選択結果s142を符号切り替え手段96に出力する。信号s131cが「0」である場合には商s99が、信号s131cが「1」である場合には整数「1」が選択されて出力されるので、前述のように受光量判断手段14での判断が「範囲内である」の場合には、整数「1」が出力されることとなる。符号切り替え手段96における符号の設定と、AND回路98による論理積演算、及びカウンタ加算値s74の出力とは、実施の形態2と同様に行われる。
【0117】
カウンタ加算値s74が出力された後は、実施の形態2と同様に、アップダウンカウンタから出力されるカウント値s15に応じた、電荷排出パルスs76の出力が行われる。以上の動作により、本実施の形態5による撮像装置では、実施の形態4と同様に、受光量判断手段14の出力する判断結果s13に含まれる信号s131cが「適量」を意味するものであった場合、カウンタ加算値s14としては+1、または−1が出力されるので、カウント値s15は1だけ増減し、電荷排出パルスs16の本数が1本変化することとなる。
【0118】
このように、本実施の形態5による撮像装置によれば、輝度情報検出手段13と、図13に示す内部構成を有する受光量判断手段14と、図15に示す内部構成を有するカウンタ移動量演算手段15と、アップダウンカウンタ16と、電荷排出パルス出力手段17とを備えたことで、実施の形態2と同様に露光時間の変化率を一定とする制御を行い、加えて、信号s131cに示される判断結果が「適量」である場合、すなわち輝度情報s12が平均輝度の目標値s31に近似している場合は、電荷排出パルスを1本づつ変化させるので、より精密な露光時間の制御を行うことを可能とする。
【0119】
【発明の効果】
本発明に係る撮像装置によれば、レンズを介して受光した被写体像を電荷に変換して蓄積する固体撮像素子を有し、前記蓄積した電荷の排出により露光量を制御する撮像装置において、上記被写体像の輝度を検出し、輝度情報を出力する輝度情報検出手段と、上記輝度情報に基づいて、上記固体撮像素子で受光する被写体像の光量が適量であるか否かを判断し、判断結果を出力する受光量判断手段と、カウント値を保持し、上記保持したカウント値に対して、一定周期ごとに上記カウント値を更新して出力するアップダウンカウンタと、上記判断結果と、上記カウント値とに基づいて、上記カウント値更新のためのカウンタ加算値を演算により取得するカウンタ移動量演算手段と、上記カウント値に対応して、上記固体撮像素子に対して電荷排出パルスを出力する電荷排出パルス出力手段とを備え、上記カウンタ移動量演算手段は、予め設定されたカウント比較値と上記カウント値との差を、予め設定された値で除し、その商を上記カウンタ加算値の絶対値とするようにしたので、制御に伴う露光量の変化が一定の割合となり、単純な制御によって露光量制御の応答速度の管理を実現し、見た目の被写体の輝度変化を直線的にする制御を可能とする。
【0120】
また、本発明に係る撮像装置によれば、前記撮像装置において、上記受光量判断手段は、光量が「適量」、「多い」、「少ない」を示す判断結果を出力するものであり、上記カウンタ移動量演算手段は、上記カウント加算値として、上記判断結果が「多い」を示す場合は上記商に正符号を付して出力し、上記判断結果が「少ない」を示す場合は上記商に負符号を付して出力し、上記判断結果が「適量」を示す場合は上記商を破棄して「0」を出力するようにしたので、制御に伴う露光量の変化を一定の割合とすることが可能となる。
【0121】
また、本発明に係る撮像装置によれば、前記撮像装置において、上記予め設定されたカウント比較値として、上記電荷排出パルス出力手段が出力し得る、1フィールドあたりのパルス数の最大値を用いるようにしたので、制御に伴う露光量の変化を一定の割合とすることが可能となる。
【0122】
また、本発明に係る撮像装置によれば、前記撮像装置において、上記カウンタ移動量演算手段は、上記カウント値と予め設定された切り替え値との大小を比較して、その比較結果に応じて、あらかじめ設定される2つの選択対象値のいずれかを選択して上記カウント比較値とするようにしたので、制御に伴う露光量の変化を一定の割合とすることがより円滑に実行できる。
【0123】
また、本発明に係る撮像装置によれば、前記撮像装置において、上記受光量判断手段は、上記輝度情報があらかじめ設定された範囲内であるか否かを示す、輝度情報近似信号を出力するものであり、上記カウンタ移動量演算手段は、上記判断結果が適量でないことを示し、かつ、上記輝度情報近似信号が上記範囲内であることを示す場合に、上記カウンタ加算値の絶対値を「1」とするようにしたので、カウント値を用いた制御により、制御に伴う露光量の変化を一定の割合とし、切り替え地を用いてより円滑に制御することに加え、輝度情報が目標値に近似している場合は、電荷排出パルスを1本づつ変化させるので、より精密な露光時間の制御を行うことを可能とする。
【0124】
また、本発明に係る撮像装置によれば、前記撮像装置において、上記電荷排出パルス出力手段は、上記カウント値と上記予め設定された切り替え値との大小を比較して、上記カウント値が上記予め設定された切り替え値より小さい場合は、一定間隔をもって上記電荷排出パルスを出力し、上記カウント値が上記予め設定された切り替え値以上である場合は、上記一定間隔よりも短い間隔である短縮間隔をもって上記電荷排出パルスを出力するようにしたので、制御に伴う露光量の変化を一定の割合とすることがより円滑に実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】同装置が備える電荷排出パルス出力手段17からの、電荷排出パルス出力の状態を示すタイミング図である。
【図3】同装置が備える受光量判断手段14の内部構成を示すブロック図である。
【図4】同装置が備えるカウンタ移動量演算手段15の内部構成を示すブロック図である。
【図5】同装置が備えるアップダウンカウンタ16の内部構成を示すブロック図である。
【図6】同装置の固体撮像素子11における、電荷の蓄積期間の変化の状態を示す模式図である。
【図7】本発明の実施の形態2による撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図8】同装置が備える電荷排出パルス出力手段77からの、電荷排出パルス出力の状態を示すタイミング図である。
【図9】同装置が備えるカウンタ移動量演算手段75の内部構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態3による撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図11】同装置が備えるアップダウンカウンタ16の内部構成を示すブロック図である。
【図12】同装置が備える電荷排出パルス出力手段107からの、電荷排出パルス出力の状態を示すタイミング図である。
【図13】本発明の実施の形態4、及び5による撮像装置が備える受光量判断手段14の内部構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態4による撮像装置が備えるカウンタ移動量演算手段15の内部構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の実施の形態5による撮像装置が備えるカウンタ移動量演算手段75の内部構成を示すブロック図である。
【図16】従来の技術による撮像装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10,150 レンズ
11,151 固体撮像素子(CCD撮像素子)
12 A/D変換器
13 輝度情報検出手段
14 受光量判断手段
15,75 カウンタ移動量演算手段
16,106 アップダウンカウンタ
17,77,107 電荷排出パルス出力手段
31,41,91,94 減算器
32 絶対値回路
33,131 比較器
42,95 除算回路
43,96,111 符号切り替え手段
44,97,112 反転素子
45,98,113 AND回路
51,114 加算器
52,115 ラッチ回路
92,93,141,142 セレクタ
152 レベル検出回路
153 非連続シャッタパルス発生回路
154 信号処理回路
155 比較回路
156 同期信号発生回路
157 タイミングジェネレータ
158 リセット信号発生回路
159 変形ノコギリ波発生回路
1510 等化ブランキング発生回路
1511 OR回路
1512 ドライバ
1513 連続シャッタパルス発生回路

Claims (6)

  1. レンズを介して受光した被写体像を電荷に変換して蓄積する固体撮像素子を有し、前記蓄積した電荷の排出により露光量を制御する撮像装置において、
    上記被写体像の輝度を検出し、輝度情報を出力する輝度情報検出手段と、
    上記輝度情報に基づいて、上記固体撮像素子で受光する被写体像の光量が適量であるか否かを判断し、判断結果を出力する受光量判断手段と、
    カウント値を保持し、上記保持したカウント値に対して、一定周期ごとに上記カウント値を更新して出力するアップダウンカウンタと、
    上記判断結果と、上記カウント値とに基づいて、上記カウント値更新のためのカウンタ加算値を演算により取得するカウンタ移動量演算手段と、
    上記カウント値に対応して、上記固体撮像素子に対して電荷排出パルスを出力する電荷排出パルス出力手段とを備え、
    上記カウンタ移動量演算手段は、
    予め設定されたカウント比較値と上記カウント値との差を、予め設定された値で除し、その商を上記カウンタ加算値の絶対値とすることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1に記載の撮像装置において、
    上記受光量判断手段は、光量が「適量」、「多い」、「少ない」を示す判断結果を出力するものであり、
    上記カウンタ移動量演算手段は、
    上記カウント加算値として、上記判断結果が「多い」を示す場合は上記商に正符号を付して出力し、上記判断結果が「少ない」を示す場合は上記商に負符号を付して出力し、上記判断結果が「適量」を示す場合は上記商を破棄して「0」を出力することを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1または2に記載の撮像装置において、
    上記予め設定されたカウント比較値として、上記電荷排出パルス出力手段が出力し得る、1フィールドあたりのパルス数の最大値を用いることを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項1または2に記載の撮像装置において、
    上記カウンタ移動量演算手段は、
    上記カウント値と予め設定された切り替え値との大小を比較して、その比較結果に応じて、あらかじめ設定される2つの選択対象値のいずれかを選択して上記カウント比較値とすることを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の撮像装置において、
    上記受光量判断手段は、上記輝度情報があらかじめ設定された範囲内であるか否かを示す、輝度情報近似信号を出力するものであり、
    上記カウンタ移動量演算手段は、上記判断結果が適量でないことを示し、かつ、上記輝度情報近似信号が上記範囲内であることを示す場合に、上記カウンタ加算値の絶対値を「1」とすることを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項4に記載の撮像装置において、
    上記電荷排出パルス出力手段は、上記カウント値と上記予め設定された切り替え値との大小を比較して、
    上記カウント値が上記予め設定された切り替え値より小さい場合は、一定間隔をもって上記電荷排出パルスを出力し、
    上記カウント値が上記予め設定された切り替え値以上である場合は、上記一定間隔よりも短い間隔である短縮間隔をもって上記電荷排出パルスを出力するものであることを特徴とする撮像装置。
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