JP3668963B2 - 切断器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば給水などの配管チューブを保護するプラスチック製のダクトカバーなどの被切断部材を所定長さに切断する切断器に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、所定長を有する被切断部材、例えば給水などの配管チューブを保護するプラスチック製のダクトカバーを切断する切断器としては、例えば特公平7−115316号のような、大型の卓上設置タイプの切断器はあるが、手に持って使用できるような小型ハンディータイプのものはなかった。
【0003】
そこで、本出願人は、特許第2949583号により、使用し易い小型ハンディータイプにして、誤った操作により切断刃板が勝手に飛び出してしまう危険性のないストッパー機構付の実用性、安全性に秀れた切断器を提案している。
【0004】
本出願人は、この切断器について更なる研究開発を進め、極めて商品価値の高い画期的な切断器を発明した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0006】
請求項1に記載の発明は、被切断部材4を切断する切断刃を有する切断器であって、
支承凹部2の底部2aに突出付勢された突没体6を突没自在に設け、
前記突没体6は、前記支承凹部2に被切断部材4を支承した際、該突没体6の立ち上がり側部7が被切断部材4の位置決め縁となるとともに、
前記支承凹部2に前記被切断部材4より巾の大きい被切断部材4を支承した際は、該突没体6の一部又は全部が没入し、
前記突没体6の一部が没入した場合は、前記支承凹部2の底部2aから突出した突没体6の立ち上り側部7が被切断部材4の位置決め縁となり、
前記突没体6の全部が没入した場合は、前記支承凹部2の端部が被切断部材4の位置決め縁となるように構成したことを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の切断器において、前記支承凹部2の左右両端部のいずれか一方の端部で一端を位置決めされる被切断部材4の他端を前記突没体6の立ち上がり側部7で位置決めし得るように構成するとともに、突没体6の全部を支承凹部2の底部2aまで没入させる巾の大きい被切断部材4を支承凹部2の左右両端部で位置決めし得るように構成したことを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1,2のいずれか 1 項に記載の切断器において、前記支承凹部内に複数の突没体を突没自在に設け、この突没体夫々の立ち上がり側部が被切断部材の位置決め縁となるように構成したことを特徴とするものである。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の切断器において、前記突没体6の立ち上がり側部7に段部5を設け、この段部5の段底部5aを支承凹部2の底部2aまで突没体6を没入させた際、この段部5の立ち上がり段差部5bが被切断部材4の位置決め縁となるように設けて、突没体6の没入度合いにより大小サイズの異なる被切断部材4を位置決めし得るように前記立ち上がり側部7を構成したことを特徴とするものである。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか 1 項に記載の切断器において、前記支承凹部2の左右両端部の少なくとも一方の端部側の底部2aから前記突没体6を突没自在に設けたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか 1 項に記載の切断器において、前記支承凹部2の底部2a及び左右端部に支承凹部2で支承された被切断部材4を切断する切断刃板3が通過する凹溝2dを設け、この凹溝2dの左右位置に押し上げ付勢機構10に抗して没入する突没体6を突没自在に設けたことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0013】
本発明は、被切断部材4を支承凹部2に支承させて切断する。
【0014】
ところで、この支承凹部2には突没体6が突没自在に設けられ、この支承凹部2の支承巾より小さい被切断部材4を支承する際には、この突没体6の立ち上がり側部7が被切断部材4の位置決め縁となるように構成すると共に、支承巾の大きい被切断部材4を支承する際には、この被切断部材4により前記突没体6が支承凹部2の底部2aと略面一状態に没動するように構成されている。
【0015】
従って、支承巾の異なる(大小サイズの異なる)被切断部材4を簡易且つ確実に支承して切断することができる。
【0016】
具体的には、例えばサイズの異なる被切断部材4を切断する度に、この被切断部材4のサイズにあった支承凹部2を本体1に取り替えするような複雑な構造ではなく、被切断部材4を支承凹部2内に配した際、例えば被切断部材4が支承凹部2の支承巾より小さい場合には、突没体6の立ち上がり側部7が位置決め縁となり確実に被切断部材4を支承することができ、また、例えば被切断部材4の支承巾が大きい場合、被切断部材4が突没体6を没動させることで被切断部材4は支承凹部2で確実に支承させることになり、よって、被切断部材4を支承凹部2に配する一連の動作の中で確実に被切断部材4のサイズに応じて位置決めが完了する構造であるから、極めて作業性(切断作業)が良好となる。
【0017】
【実施例】
図面は本発明の一実施例を図示したものであり、以下に説明する。
【0018】
本実施例は、先端に被切断部材4としてのダクトカバーを支承する支承凹部2を備えた柄付本体1の一側部に、この支承凹部2と対向する切断刃板3を枢着軸8により回動自在に枢着して支承凹部2に対し切断刃板3を接離回動自在に設けている。尚、本実施例は、被切断部材4としてのダクトカバーを切断する切断器として構成しているが、これに限られるものではなく、本実施例の特性を発揮し得る構成であればその応用範囲は多岐に亙るものである。
【0019】
本実施例の支承凹部2は、大小サイズの異なるダクトカバー4を支承できるように構成している。
【0020】
具体的には、支承凹部2は、図1〜3に図示したように柄付本体1の先端部に止着ネジ40を介して着脱自在となるケース体9を設け、このケース体9の上部にダクトカバー4を柄付本体1の長さ方向と直交する方向に向けて嵌合し得るように凹状に設けて構成されている。
【0021】
この支承凹部2は、その内壁面(底部2a及び左右端部2b,2c)に回動する切断刃板3を通過させる切欠溝2dが形成され、よって、この支承凹部2で支承されるダクトカバー4を切断刃板3で切断することができる。
【0022】
また、支承凹部2は、切断刃板3の基端側となる方向へ下り傾斜した状態(図3中右傾斜状態)で設けられ、これは、支承凹部2に嵌合させたダクトカバー4が自重により切断刃板3の基端側へ荷重がかかり、良好な切断を達成するための構成である。
【0023】
また、支承凹部2内には突没体6が設けられている。
【0024】
この突没体6は、図1〜3に図示したように一対の板材で構成され、この各突没体6は、その基端部がケース体9内で枢着されおり、先端部が支承凹部2の左右両端部2b,2cのうち一方の端部2b及び底部2aに設けた開口部2eから発条10(押し上げ付勢機構)に付勢されて突没自在となるように構成されている。
【0025】
また、突没体6は、その先端部を支承凹部2の開口部2eから突出させた際、該先端部の内側縁となる立ち上がり側部7が被切断部材4の位置決め縁となるように構成されている。
【0026】
具体的には、支承凹部2の支承巾よりも小さい被切断部材4を支承凹部2内に配した際、支承凹部2の右端部2cで一端を位置決めされるダクトカバー4の他端を突没体6の立ち上がり側部7で位置決めし得るように構成されている。
【0027】
また、突没体6は、支承凹部2の支承巾と同一の巾のダクトカバー4を支承凹部2内に配した際、支承凹部2の底部2aと略面一状態となるまで没動することになり、よって、支承巾の大きいダクトカバー4は支承凹部2の左右両端部2b,2cで位置決めされることになる。
【0028】
また、突没体6は、その先端部に段部5が形成されており、この段部5を構成する段底面5aが支承凹部2の底部2aと略面一状態となるまで突没体6を没動させた際、この段部5の立ち上がり段差部5bが被切断部材4の位置決め縁となるように設けている。
【0029】
従って、立ち上がり側部7は、突没体6の押し込み度合いによって支承凹部2の嵌合巾が三段階に可変して大小サイズの異なる被切断部材4を位置決め支承し得ることになる。
【0030】
即ち、図4に図示したように支承凹部2内に突没体6を没入させない径の小さなダクトカバー4を配設した際、突没体6の立ち上がり側部7と、支承凹部2の右端部2cとでダクトカバー4を位置決めでき、図5に図示したように支承凹部2の支承巾と同一巾のダクトカバー4を配設した際、突没体6は完全に押し込まれて支承凹部2の底部2aと略面一状態となるまで没動し、支承凹部2の左右両端部2b,2cでダクトカバー4を位置決めでき、図6に図示したように突没体6の段部5に係止して該突没体6を押し込んで没入させる巾のダクトカバー4(中間巾のダクトカバー4)を配設した際、立ち上がり段差部5bと、支承凹部2の右端部2cとでダクトカバー4を位置決めできる。
【0031】
従って、大小サイズの異なるダクトカバー4を位置決めすることができ、この段部5の数を適宜増やすことで更に多くの種類のサイズのダクトカバー4を位置決めできるように構成することもできる。
【0032】
また、突没体6は、夫々その上部及び段部5の角を支承凹部2内へ向けて下り湾曲形状に形成されている。これは、支承凹部2の先端側から滑られせるように配設する被切断部材4に傷が付かないようにするためであるのは勿論、被切断部材4を良好に支承凹部2内へ誘導するための構成である。
【0033】
尚、この突没体6の形状としては、例えばノコギリ歯のようなギザギザした形状でも良いし、断面円形のパイプに対応させるように湾曲を持たせた形状でも良く、また、突没体6は、支承凹部2内に複数設けても良く、この場合、突没体6の立ち上がり側部7同志で被切断部材4を支承させたり、一の突没体6の立ち上がり側部7と支承凹部2の左右両端部2b,2cのいずれか一方とで支承させたりするなど、本実施例の特性を発揮する構成であれば適宜採用するものである。切断刃板3の枢着部8は、図7〜9に図示したように本体1に軸支孔11を貫通形成し、この軸支孔11の一側にして本体1の一側に図示省略の多角ナットを嵌合収納し得る多角穴を形成し、この多角穴に嵌合収納した多角ナットに本体1の他側から軸支孔11に挿入した軸螺子12を螺着した構成としているもので、多角ナットが多角穴によって回り止め状態に係止されることにより、軸螺子12の螺着作業を容易に行えるようにしている。
【0034】
また、本実施例では、この枢着部8の軸支孔11に捩りバネを採用した開放弾性体13を内装して軸螺子12に巻装状態に設け、この開放弾性体13の夫々の端部を本体1内に設けた当接部14と切断刃板3に設けた係止凹部15とに係止し、切断刃板3を前記支承凹部2に対して離反開放する方向に回動付勢するように構成している。
【0035】
また、この開放弾性体13は、軸螺子12の抜き差しに干渉しない状態で軸支孔11に内装し、これにより軸螺子12と多角ナットとの螺着を螺動係脱して軸螺子12を軸支孔11から挿脱することで切断刃板3を交換可能に構成している。即ち、軸螺子12を外して切断刃板3の係止凹部15から開放弾性体13の端部を外すことで切断刃板3を本体1から取り外しでき、逆に切断刃板3の係止凹部15に開放弾性体13の端部を引っ掛けて軸螺子12を螺着することで切断刃板3を取り付けできる構成で、切断刃板3の交換を容易に行うことができる。
【0036】
また、この開放弾性体13による切断刃板3の開放回動作動は、切断刃板3の係止凹部15近傍の周縁部が前記支承凹部2よりやや右側に位置する本体1先端部位に係止することで回動規制されて、切断刃板3の開放回動限界となるように構成している。
【0037】
この切断刃板3の基端部周縁にラチェット歯16を形成し、このラチェット歯16に噛合係止する第一ラチェット爪17を内装せしめた操作部41(操作レバー)を前記柄付本体1の柄部1Aと対向させて先端部を本体1の図面下側部に軸杆18により枢着し、この操作レバー41を擺動せしめることにより前記ラチェット歯16と第一ラチェット爪17とから成る第一ラチェット機構19を介して前記切断刃板3を前記支承凹部2に対し接近回動操作し得るように構成している。
【0038】
本実施例の第一ラチェット爪17は、先端にラチェット爪17を形成したラチェット爪板20とし、このラチェット爪板20の末端を取付軸21により前記軸杆18よりやや下側の操作レバー41位置に擺動自在に枢着し、この取付軸21に巻装した捩りバネ22の夫々の端部をラチェット爪板20と操作レバー4とに当接させ、ラチェット爪17がラチェット歯16に対して常に噛合する方向に擺動付勢するように構成している。
【0039】
従って、本実施例では、前記開放弾性体13の付勢力による切断刃板3の回動作動が前記第一ラチェット機構19により廻止係止されるように構成している。
【0040】
また、本実施例では、この第一ラチェット機構19の噛合係止を係脱する係止解除部23を前記柄付本体1に設け、この係止解除部23を解除操作することにより切断刃板3が回動可能となるように構成している。
【0041】
本実施例の係止解除部23は、先端にラチェット歯16に噛合係止する係止爪24を形成すると共に、側方に開放レバー25を突設した中空の枠状体とし、この枠状体の末端を回動軸26により本体1の柄部1Aの付け根寄りの位置に擺動自在に枢着して、前記開放レバー25を柄部1Aの側方から露出させている。
【0042】
また、この係止解除部23は、回動軸26に近接状態にして回動軸26よりも柄部1Aの先端側に設けた巻装杆27に復帰弾性体28としての捩りバネを巻装し、この復帰弾性体28の夫々の端部を係止解除部23と後述する補助係止部29とに当接させ、この係止解除部23の先端係止爪24がラチェット歯16に対して常に噛合する方向に擺動付勢するように構成している。従って、この係止解除部23と後述の補助係止部29とに一つの捩りバネによって復帰付勢力を付与する構成のため、部品点数が少なくて済み、部品コスト安となる。
【0043】
一方、前記ラチェット爪板20の先端に係止解除部23の先端部により押される突片30を連設して突設している。
【0044】
従って、開放レバー25に指を掛け、前記復帰弾性体28の付勢力に抗して係止解除部23を擺動操作すると、係止解除部23の先端係止爪24がラチェット歯16より係脱すると共に、係止解除部23の先端部が前記ラチェット爪板20先端の突片30を押圧することになり、これによりラチェット爪板20が前記捩りバネ22の付勢力に抗して擺動し、第一ラチェット爪17がラチェット歯16より係脱することになる構成としている。そしてこの際、切断刃板3の廻止係止が解除され、切断刃板3が前記支承凹部2に対して離反開放する方向に回動付勢することになる構成としている。
【0045】
また、この係止爪24は、前記第一ラチェット機構19の一部として機能する構成としている。即ち、操作レバー41を擺動した際に、第一ラチェット爪17がそれまで噛合係止していたラチェット歯16を乗り越えて下側の隣のラチェット歯16へ噛合係止するが、この第一ラチェット爪17の乗り上げ移動に際して、係止爪24がラチェット歯16に噛合係止していることにより切断刃板3が開放弾性体13の付勢力によって支承凹部2に対し離反する方向へ自動回動してしまうことを阻止する構成としている。
【0046】
また、本実施例では、前記ラチェット歯16に噛合係止する第二ラチェット爪31を備えた補助係止部29を前記本体1若しくは前記操作レバー41に設け、前記開放弾性体13の付勢力による切断刃板3の回動作動がこのラチェット歯16と第二ラチェット爪31とから成る第二ラチェット機構32により廻止係止されるように構成すると共に、この第二ラチェット機構32の噛合係止を補助係止部29の解除操作により係脱し得るように構成している。
【0047】
従って、この第二ラチェット機構32による廻止係止状態では前記係止解除部23を解除操作しても切断刃板3が回動付勢することはなく、係止解除部23と補助係止部29との双方を解除操作することにより切断刃板3が回動可能となるように構成している。
【0048】
本実施例の補助係止部29は、先端が分岐する板体とし、この分岐先端の一方を第二ラチェット爪31に形成し、他方を操作杆部33に形成している。この板体の途中部を前記係止解除部23の中空枠状体内に挿入し、前記回動軸26により枢着して、操作杆部33を柄部1Aの図面上部の開口部34から露出させている。また、この補助係止部29には、前述したように前記復帰弾性体28の一端が当接し、この復帰弾性体28により第二ラチェット爪31がラチェット歯16に対して常に噛合する方向に回動付勢するように構成している。
【0049】
従って、操作杆部33に指を掛け、前記復帰弾性体28の付勢力に抗して補助係止部29を擺動操作すると、補助係止部29の第二ラチェット爪31がラチェット歯16より係脱する構成としている。
【0050】
また、この補助係止部29の途中部に、この補助係止部29に当接する復帰弾性体28の端部を係止する段差係止部35を形成し、操作杆部33を操作して補助係止部29を図面右側に回動すると、復帰弾性体28の端部がこの段差係止部35に係止し、これにより補助係止部29が戻り移動しない状態に係止保持されるように構成している。
【0051】
従って、このように補助係止部29が解除状態に保持係止される構成としたため、係止解除部23と補助係止部29との双方を復帰弾性体28の付勢力に抗して解除状態に押さえておかずとも良く、例えば先に補助係止部29を解除状態に保持係止しておき、それから係止解除部23を押圧して解除操作するようにできるから、解除操作を容易に行えることになる。
【0052】
また、この補助係止部29の末端を打撃受部36とし、補助係止部29を図面右側に回動させて前記移動不能係止状態とした場合に、前記係止解除部23を解除操作して切断刃板3を開放回動させると、切断刃板3の基端部の打撃部37が打撃受部36を打撃するように構成している。
【0053】
従って、この打撃部37による打撃衝撃によって補助係止部29が左側の元の位置に復帰し、同時に復帰弾性体28の端部が段差係止部35より係脱することになる構成としている。即ち、係止解除部23と補助係止部29との双方の係止を解除して切断刃板3を開放方向に回動すると、その回動作動終了時点で自動的に補助係止部29の第二ラチェット爪31がラチェット歯16に噛合係止する状態に復帰する構成としている。また、この打撃による補助係止部29の復帰移動構造は、簡易に設計実現可能な構成であり、量産性に秀れ安価に提供できる。
【0054】
次に、作動を伴って、本実施例の具体的な操作方法を説明する。
【0055】
先ず、以下のような操作により切断刃板3を開放し、ダクトカバー4の切断準備をする。
【0056】
操作杆部33に指を掛けて補助係止部29を図7中の右側に引動回動し、復帰弾性体28の端部を段差係止部35に係止させて戻り移動不能な係止状態にする。この操作により第二ラチェット爪31がラチェット歯16から係脱し、第二ラチェット機構32による切断刃板3の廻止係止が解除される。
【0057】
続いて、開放レバー25に指を掛けて係止解除部23を図7中下方へ押動回動すると、第一ラチェット爪17と係止爪24とがラチェット歯16から係脱し、第一ラチェット機構19と係止解除部23とによる切断刃板3の廻止係止が解除されて、切断刃板3が開放弾性体13の付勢力により支承凹部2より離反する方向に自動的に回動する。
【0058】
この際、切断刃板3基端部の打撃部37がこの切断刃板3の開放回動に伴って補助係止部29末端の打撃受部36を打撃し、これにより補助係止部29は元の位置に復帰回動移動すると共に、復帰弾性体28の端部も段差係止部35から係脱する。
【0059】
また、係止解除部23も指を離せば復帰弾性体28の付勢力によって元の位置に自動復帰し、これに伴い第一ラチェット爪17と係止爪24とがラチェット歯16に噛合係止する。
【0060】
そして、支承凹部2にダクトカバー4をセットした時点で切断準備完了となる。
【0061】
引き続いて、柄部1Aと操作レバー41とを握持し、操作レバー41を擺動すると、第一ラチェット爪17がラチェット歯16に噛合係止していることによって切断刃板3の基端部が上方へ所定範囲押し上げられ、これにより枢着部8より先端側の切断刃板3部分が支承凹部2に向かって所定範囲接近移動する。
【0062】
また、この際、切断刃板3の移動に伴って係止爪24がそれまで噛合係止していたラチェット歯16を乗り越えて図面下側の隣のラチェット歯16へ噛合係止する。
操作レバー41を元の位置に戻すと、その移動に伴って第一ラチェット爪17がそれまで噛合係止していたラチェット歯16を乗り越えて図面下側の隣のラチェット歯16へ噛合係止するが、この第一ラチェット爪17の乗り上げ移動に際しては、係止爪24がラチェット歯16に噛合係止していることにより切断刃板3が開放弾性体13の付勢力によって支承凹部2に対し離反する方向へ自動回動してしまうことなく、廻止係止される。
【0063】
以下、同様にして操作レバー41を何度も繰り返し擺動操作すると、切断刃板3がダクトカバー支承凹部2に接近していき、遂にはダクトカバー4が切断されることになる(図8参照)。
【0064】
尚、図中符号38は不使用時などに操作レバー41を柄部1Aに沿って束ねた状態に係止保持する止金、39はこの止金38を掛止する掛杆である。
【0065】
本実施例は上述のように構成したから、支承巾の異なる(大小サイズの異なる)ダクトカバー4を簡易且つ確実に支承して切断することができる。
【0066】
即ち、例えばサイズの異なるダクトカバー4を切断する度に、このダクトカバー4のサイズにあった支承凹部2を本体1に取り替えするような複雑な構造ではなく、ダクトカバー4を支承凹部2内に配した際、例えばダクトカバー4が支承凹部2の支承巾より小さい場合には、突没体6の立ち上がり側部7が位置決め縁となり確実にダクトカバー4を支承することができ、また、例えばダクトカバー4の支承巾が大きい場合、ダクトカバー4が突没体6を没動させることでダクトカバー4は支承凹部2で確実に支承させることになり、よって、ダクトカバー4を支承凹部2に配する一連の動作の中で確実にダクトカバー4のサイズに応じて位置決めが完了する構造であるから、極めて作業性(切断作業)が良好となり、この本実施例に係る支承凹部2の構造を小型ハンディタイプの切断器に具備せしめると有効にその効果は発揮される。
【0067】
また、本実施例は、支承凹部2の底部2a及び左右端部2b,2cに支承凹部2で支承されたダクトカバー4を切断する切断刃板3が通過する凹溝2dを設け、この凹溝2dの左右位置に発条10に抗して没動する突没体6を突没自在に設けたから、この左右の突没体6で安定的にダクトカバー4を支持することができ、即ち、このダクトカバー4を突没体6夫々で支持する部位の間を切断刃板3が通過する構成であるから、この切断時に切断刃板3の押圧によりダクトカバー4が傾いたりせず、ダクトカバー4を左右で支持して良好な切断が達成されることになる。
【0068】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したから、被切断部材を支承凹部に配する一連の動作の中で確実に被切断部材のサイズに応じて位置決めが完了する構造であるから、極めて作業性(切断作業)が良好となる切断器となる。
【0069】
また、請求項2〜4記載の発明においては、前記請求項1記載の発明の作用効果に加え、支承巾の異なる被切断部材の確実な支承が達成されるなど極めて商品価値の高い画期的な切断器となる。
【0070】
また、請求項5記載の発明においては、前記請求項1〜4記載の発明の作用効果に加え、支承凹部内への被切断部材の配設が良好に行われるなど極めて商品価値の高い画期的な切断器となる。
【0071】
また、請求項6記載の発明においては、前記請求項1〜5記載の発明の作用効果に加え、突没体にて被切断部材を確実に安定した状態で位置決め支承し得ることになるなど極めて商品価値の高い画期的な切断器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の使用状態説明図である。
【図2】本実施例に係る要部の説明断面図である。
【図3】本実施例を示す正面図である。
【図4】本実施例に係る要部の概略動作説明図である。
【図5】本実施例に係る要部の概略動作説明図である。
【図6】本実施例に係る要部の概略動作説明図である。
【図7】本実施例に係る要部の説明断面図である。
【図8】本実施例に係る要部の概略動作説明図である。
【図9】本実施例に係る要部の説明断面図である。
【符号の説明】
2 支承凹部
2a 底部
2b 端部
2c 端部
2d 凹溝
5 段部
5a 段底部
5b 立ち上がり段差部
6 突没体
7 立ち上がり側部
10 押し上げ付勢機構
Claims (6)
- 被切断部材を切断する切断刃を有する切断器であって、
支承凹部の底部に突出付勢された突没体を突没自在に設け、
前記突没体は、前記支承凹部に被切断部材を支承した際、該突没体の立ち上がり側部が被切断部材の位置決め縁となるとともに、
前記支承凹部に前記被切断部材より巾の大きい被切断部材を支承した際は、該突没体の一部又は全部が没入し、
前記突没体の一部が没入した場合は、前記支承凹部の底部から突出した突没体の立ち上り側部が被切断部材の位置決め縁となり、
前記突没体の全部が没入した場合は、前記支承凹部の端部が被切断部材の位置決め縁となるように構成したことを特徴とする切断器。 - 前記支承凹部の左右両端部のいずれか一方の端部で一端が位置決めされる被切断部材の他端を前記突没体の立ち上がり側部で位置決めし得るように構成するとともに、突没体の全部を支承凹部の底部まで没入させる巾の大きい被切断部材を支承凹部の左右両端部で位置決めし得るように構成したことを特徴とする請求項1に記載の切断器。
- 前記支承凹部内に複数の突没体を突没自在に設け、この突没体夫々の立ち上がり側部が被切断部材の位置決め縁となるように構成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の切断器。
- 前記突没体の立ち上がり側部に段部を設け、この段部の段底部を支承凹部の底部まで突没体を没入させた際、この段部の立ち上がり段差部が被切断部材の位置決め縁となるように設けて、突没体の没入度合いにより大小サイズの異なる被切断部材を位置決めし得るように前記立ち上がり側部を構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
の切断器。 - 前記支承凹部の左右両端部の少なくとも一方の端部側の底部から前記突没体を突没自在に設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の切断器。
- 前記支承凹部の底部及び左右端部に支承凹部で支承された被切断部材を切断する切断刃板が通過する凹溝を設け、この凹溝の左右位置に押し上げ付勢機構に抗して没入する突没体を突没自在に設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の切断器。
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