JP3664036B2 - 電動パワーステアリング制御装置とその制御方法 - Google Patents

電動パワーステアリング制御装置とその制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリングホイールに作用する操舵トルクをモータの駆動力によってアシストする電動パワーステアリング機構を制御するための電動パワーステアリング制御装置とその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記電動パワーステアリング制御装置として、例えば、図7に示すものが知られている。
【0003】
操舵トルクと車速とが、アシスト指令値演算部22に入力されると、アシスト指令値演算部22とPI制御部24とPWM駆動部25は、入力された前記操舵トルクと入力された前記車速とに基づいて、操舵トルクを補助するためにモータMをPWM( pulse width modulation )駆動し、アシストトルクを発生させる。このときモータMに流れるモータ電流の検出値は、インターフェイス回路30を介してPI制御部24にフィードバックされる。
【0004】
前記モータ駆動回路15は図8に示すようにHブリッジにて構成されており、このHブリッジはPWM駆動によりON(導通状態を表す)/OFF(非導通状態を表す)制御されるスイッチング素子としてFET15a〜15dを備える。そして、モータ電流は、操舵トルクの方向に応じてFET15a→モータM→FET15c、あるいは、FET15b→モータM→FET15dのように流れ、モータMが左右両方向に回転制御される。
【0005】
FET15a、15d側のモータMの端子電圧VL1はインターフェイス回路31を介してマイクロコンピュータ70内にフィードバックされるようになっている。
【0006】
通常、マイクロコンピュータ70の許容される入力電圧の範囲は電源の電圧より小さい値である場合があるため、この許容される入力電圧の範囲内に入るようにモータMの端子電圧VL1は抵抗R5、R6により分圧するようにしている。またFET15a、15dは高周波でPWM駆動されているため、この分圧された電圧を直接マイクロコンピュータ70内に入力することはマイクロコンピュータ70の処理速度を高めないと困難なため、コンデンサC3を挿入しローパスフィルターとして機能させ高速処理のマイクロコンピュータを用いなくても処理できるように低周波のモータMの端子電圧VL2としてマイクロコンピュータ70内に入力することによりフィードバック制御を行うようになっている。
【0007】
また、同様にしてFET15b、15c側のモータMの端子電圧VR1についても、インターフェイス回路32を介してマイクロコンピュータ70内にフィードバックされるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来技術では、抵抗R5、R6、R3、R4で分圧されたモータMの端子電圧VL2、VR2がマイクロコンピュータ70にフィードバックされることから抵抗R5、R6、R3、R4の抵抗値の誤差分の電圧誤差が発生してしまう。この関係を式で表すと前記モータMの端子電圧VL2、VR2は(1)、(2)式で表される。
VL2=VL1×R6/(R5+R6) …(1)
VR2=VR1×R4/(R3+R4) …(2)
このように、抵抗の抵抗値に誤差があるとモータMの端子電圧VL2、VR2が正確に検出できず、モータMの端子間電圧が正確に制御できなくなり、操舵フィーリングが悪化する恐れがあった。
【0009】
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、モータMの端子電圧の検出誤差を極力少なくし、モータMの端子間電圧を正確に制御し、操舵フィーリングを良好にすることができる電動パワーステアリング制御装置とその制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1は、上記目的を達成するため、車輪を転舵する操舵機構と、この操舵機構に連結されたステアリングホイールと、このステアリングホイールの操作により発生する操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記操舵トルクをアシストするモータと、このモータを駆動するモータ駆動回路と、このモータ駆動回路に電力を供給する電源と、前記トルクセンサにより検出した操舵トルクに基づいて前記モータ駆動回路により前記モータに印加されるモータの端子電圧を制御するモータ電圧制御手段とを備えられた電動パワーステアリング制御装置において、前記電源の電圧を検出する電源電圧検出手段と、前記モータ電圧制御手段により制御されたモータの端子電圧を検出するモータ電圧検出手段と、前記モータ電圧制御手段によりモータの端子電圧を前記電源の電圧と同じ電圧になるように制御するときに、前記電源電圧検出手段により検出した前記電源の電圧と前記モータ電圧検出手段により検出したモータの端子電圧とに基づいて、前記アシスト時の前記モータ電圧制御手段により制御されるモータの端子電圧を補正するモータ電圧補正手段とを備えることを技術的特徴とする。
【0011】
請求項2は、上記目的を達成するため、車輪を転舵する操舵機構と、この操舵機構に連結されたステアリングホイールと、このステアリングホイールの操作により発生する操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記操舵トルクをアシストするモータと、このモータを駆動するモータ駆動回路と、このモータ駆動回路に電力を供給する電源と、前記トルクセンサにより検出した操舵トルクに基づいて前記モータ駆動回路により前記モータに印加されるモータの端子電圧を制御するモータ電圧制御手段とを備えられた電動パワーステアリング機構を制御する電動パワーステアリング制御装置の制御方法であって、前記モータ電圧制御手段によりモータの端子電圧を前記電源の電圧と同じ電圧になるように制御するときに、モータの端子電圧と前記モータ電圧制御手段に供給する前記電源の電圧とを検出し、これら検出したモータの端子電圧と前記電源の電圧とに基づいて、前記アシスト時の前記モータ電圧制御手段により制御されるモータの端子電圧を補正するようにしたことを技術的特徴とする。
【0012】
請求項3は、請求項1記載の電動パワーステアリング制御装置において、前記モータ駆動回路はHブリッジにて構成され、前記モータ駆動回路により各スイッチング素子がON/OFF制御され、前記Hブリッジ内のモータの両端の上流側のスイッチング素子がON状態のときに、前記電源電圧検出手段により検出した電源の電圧と前記モータ電圧検出手段により検出したモータの端子電圧に基づいて、前記アシスト時の前記モータ電圧制御手段により制御されるモータの端子電圧を補正するモータ電圧補正手段とを備えることを技術的特徴とする。
【0013】
請求項4は、請求項1または請求項3に記載の電動パワーステアリング制御装置において、前記モータの端子電圧は、モータの両方の端子電圧またはモータの片方の端子電圧であることを技術的特徴とする。
【0014】
請求項5は、請求項2に記載の電動パワーステアリング制御装置の制御方法であって、前記モータの端子電圧は、モータの両方の端子電圧またはモータの片方の端子電圧であることを技術的特徴とする。
【0015】
【作用および発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、前記電源の電圧と前記モータの端子電圧とを検出し、前記モータ電圧制御手段によりモータの端子電圧を前記電源の電圧と同じ電圧になるように制御するときに、検出した電源の電圧と検出したモータの端子電圧とに基づいて、前記アシスト時のモータの端子電圧を補正する構成としたので、モータの端子間電圧を正確に制御できるため、操舵フィーリングを良好にすることができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、モータの端子電圧を前記電源の電圧と同じ電圧になるように制御するときに、モータの端子電圧と前記電源の電圧とを検出し、この検出したモータの端子電圧と電源の電圧とに基づいて、アシスト時のモータの端子電圧を補正するようにしたのでモータの端子間電圧をさらに正確に制御できるため、操舵フィーリングを良好にすることができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、前記モータ駆動回路はHブリッジにて構成され、前記モータ駆動回路により各スイッチング素子がON/OFF制御され、前記Hブリッジ内のモータの両端の上流側のスイッチング素子がON状態のときに、モータの端子電圧と前記電源の電圧とを検出し、この検出したモータの端子電圧と電源の電圧とに基づいて、アシスト時のモータの端子電圧を補正するようにしたので、モータの端子間電圧をさらに正確に制御できるため、操舵フィーリングを良好にすることができる。
【0018】
請求項4の発明によれば、請求項1または請求項3に記載の電動パワーステアリング制御装置において、前記モータの端子電圧は、モータの両方の端子電圧またはモータの片方の端子電圧としたので、モータの片方の端子電圧が正確に制御できていないときでも、モータの端子間電圧を正確に制御でき、操舵フィーリングを良好にすることができる。
【0019】
請求項5の発明によれば、請求項2に記載の電動パワーステアリング制御装置の制御方法であって、前記モータの端子電圧は、モータの両方の端子電圧またはモータの片方の端子電圧としたので、モータの片方の端子電圧が正確に制御できていないときでも、モータの端子間電圧を正確に制御でき、操舵フィーリングを良好にすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電動パワーステアリング制御装置と制御方法の実施形態について一例を図を参照して説明する。
図5は電動パワーステアリング機構の主な構成を示す説明図である。運転者がハンドル51を操舵すると、ハンドル51の軸心に設けられた入力軸52が回転し、この回転はトーションバー53、出力軸54を介してラック&ピニオンギヤ機構にてラック軸55の軸動に変換され、図略のタイヤを転舵する。また、出力軸54には減速機56を介してモータMが接続され、このモータMは電子制御回路60からの指令により回転駆動される。
【0021】
図1は電動パワーステアリング機構に備えられた制御装置の主なブロック図であり、本発明のモータ電圧制御手段として機能する。
トルクセンサ61に入力された操舵トルクは、インターフェイス回路13と機械的な遅れを補償するために位相を進める位相補償部21とを介してアシスト指令値演算部22に入力される。また、車速センサ62に入力された車速は、インターフェイス回路14を介してアシスト指令値演算部22に入力される。
アシスト指令値演算部22は、入力された前記操舵トルクと入力された前記車速とに基づいて、操舵トルクを補助するためにモータMに発生させるアシストトルクに対応する電流指令値を決定する。
【0022】
アシスト指令値演算部22により電流指令値が決定され、PI制御部24によって電流指令値に対応する電圧指令値が生成される。この電圧指令値は、PWM駆動部25によって対応するデューティ比に変換され、このデューティ比に対応するパルス信号がモータ駆動回路15へ出力されてモータMをPWM駆動する。このモータMに流れるモータ電流は、インターフェイス回路30を介してPI制御部24にフィードバックされる。そして、PI制御部24では、電流指令値とモータ電流の検出値とが一致するように電圧指令値が生成される。
そしてモータMはPWM駆動され両方の端子電圧を制御される。またモータMの両方の端子電圧を正確に制御するためには、モータMの端子電圧の検出が必要でありその方法を図2を参照して説明する。
【0023】
インターフェイス回路31,32は本発明のモータ電圧検出手段として機能する。
FET15a、15d側のモータMの端子電圧VL1はインターフェイス回路31を介してマイクロコンピュータ70内にフィードバックされるようになっている。
【0024】
通常、マイクロコンピュータ70の許容される入力電圧の範囲は電源の電圧より小さい値である場合があるため、この許容される入力電圧の範囲内に入るようにモータMの端子電圧VL1は抵抗R5、R6により分圧するようにしている。またFET15a、15dは高周波でPWM駆動されているため、この分圧された電圧を直接マイクロコンピュータ70内に入力することはマイクロコンピュータ70の処理速度を高めないと困難なため、コンデンサC3を挿入しローパスフィルターとして機能させ高速処理のマイクロコンピュータを用いなくても処理できるように低周波のモータMの端子電圧VL2としてマイクロコンピュータ70内に入力することによりフィードバック制御を行うようになっている。
【0025】
同様にしてFET15b、15c側のモータMの端子電圧VR1についても、インターフェイス回路32を介してマイクロコンピュータ70内にフィードバックされるようになっている。
【0026】
次に、電源の電圧の検出方法について図2を参照して説明する。なお、図2のインターフェイス回路34は本発明の電源電圧検出手段として機能する。
電源の電圧VB1についても、上記と同様にインターフェイス回路34を介してマイクロコンピュータ70内に入力される。
すなわち抵抗R1、R2で分圧し、さらにコンデンサC1により低周波の電源の電圧VB2としてマイクロコンピュータ70内に入力される。
【0027】
ここで、モータMの端子電圧VL1の入力インターフェイス回路31を介した電圧と電源の電圧VB1の入力インターフェイス回路34を介した電圧とをモータMの端子電圧補正部41に入力する。
また、モータMの端子電圧VR1の入力インターフェイス回路32を介した電圧と電源の電圧VB1の入力インターフェイス回路34を介した電圧とをモータMの端子電圧補正部42に入力する。
そして、このモータMの端子電圧補正部41からの出力とモータMの端子電圧補正部42からの出力とモータ電流のインターフェイス回路30からの出力とがハンドル角速度推定部28に入力され、ハンドル角速度ωhが演算される。
【0028】
次に、ハンドル角速度推定部28によりハンドル角速度ωhを求める方法を説明する。まず、図2を参照してモータ電圧制御回路について説明する。
【0029】
モータ駆動回路15はHブリッジにて構成されたもので説明する。このHブリッジはPWM駆動によりON(導通状態を表す)/OFF(非導通状態を表す)制御されるスイッチング素子としてFET15a〜15dを備え、図略のイグニッションスイッチのON時制御用とフェイルセーフ時制御用にHブリッジの上流側に電源リレー16とモータMの片側の端子の近傍にモータリレー17が設けられている。この電源リレー16とモータリレー17はアシスト時にはON制御される。
【0030】
またFET15a、15dは、上側のFET15aがONのとき下側のFET15dがOFF、上側のFET15aがOFFのとき下側のFET15dがONとなるようにON/OFF制御される。FET15b,15cも同様に、上側のFET15bおよび下側のFET15cが逆の状態となるようにON/OFF制御される。そして、FET15a〜15dをそれぞれ異なるデューティ比Da,Db,Dc(=1−Db),Dd(=1−Da)でON/OFFすることにより、モータMを制御する。モータ電流は、デューティ比Da〜Ddによって、FET15a→モータM→FET15c、あるいは、FET15b→モータM→FET15dに流れ、モータMが左右両方向に回転制御される。
【0031】
モータMの端子間電圧をVmとすると(3)式で表される。
Vm= VL1−VR1 …(3)
モータ電流Im、モータ逆起電力定数Ke、モータ端子間抵抗R、モータインダクタンスL、ラプラス演算子sとするとモータ角速度ωmは図1より(4)式で表される。
ωm= {Vm−(Ls+R)・Im}/Ke …(4)
この(4)式よりハンドル角速度ωhは、減速機56の減速比1/Gを乗算することにより(5)式で表される。
ωh= {Vm−(Ls+R)・Im}/(Ke・G) …(5)
【0032】
そして、このハンドル角速度推定部28で演算されたハンドル角速度ωhと車速とに基づいて、ハンドル戻し補償部27はハンドルをモータ駆動で中立位置に戻すためのハンドル戻し補償電流値を決定し、このハンドル戻し補償電流値を加算器23へ送る。
【0033】
ハンドル戻し補償電流値の決定は、ハンドル角速度ωhおよび車速に基づいて行われ、車速に応じた重み付けを行い、低速域では重み付けを大きくし、高速域になるほど重み付けを小さくする。これにより、セルフアライニングトルクの小さい低速域では、ハンドルを中立位置に戻すためのハンドル戻しトルクが大きくなり、摩擦力に打ち勝ち、ハンドルを中立位置に戻すことができ、セルフアライニングトルクの大きい高速域ではハンドル戻しトルクが小さくなるため操舵の安定感が増す。
【0034】
また、ハンドル角速度推定部28にて演算されたハンドル角速度ωhと、車速とに基づいて、ダンパ制御部33は、車両の収れん性を良好にするためのダンパ制御電流値を決定し、このダンパ制御電流値を加算器23へ送る。
【0035】
ダンパ制御電流値の決定は、ハンドル角速度ωhおよび車速に基づいて行われ、車速に応じた重み付けを行い、低速域では重み付けを小さくし、高速域になるほど重み付けを大きくする。これにより、高速域で横風や轍などによってハンドルが操舵されるような回転トルクが発生した場合であっても、その回転トルクと逆向きのトルクを発生させることができるため、ハンドルを速く復元させることができる。
そして、ハンドル戻し補償電流値およびダンパ制御電流値は、加算器23によって加算され、その加算された電流値がPI制御部24へ送られる。
【0036】
以上の構成におけるマイクロコンピュータ70による補正に使用するモータMの両方の端子電圧と補正に使用する電源の電圧を検出する処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
この図3の制御は、イグニッションスイッチのON直後からアシストトルクを発生させるまでの間に行う。
ます、イグニッションスイッチのON直後のステップS10の制御では初期設定を行う。次にステップS20に移行しモータMに電圧が供給されないようにFET15a〜15dをOFFしステップS30に移行する。ステップS30ではモータリレー17をOFFしステップS40に移行する。ステップS40では電源リレー16をOFFする。
【0037】
次にステップS50に移行する。ステップS50ではアシストトルクを発生させて良い条件が成立しているか否かの判定を行い、成立していない場合(NO)はステップS50に再度戻る。またアシストトルクを発生させて良い条件が成立している場合(YES)はステップS60に移行する。ステップS60では電源リレー16をONさせステップS70に移行する。
【0038】
ステップS70ではモータMの上流側のFET15a、15bをONし、電源の電圧VB1とFET15b,15c側のモータの端子電圧とFET15a,15d側のモータの端子電圧とを同電圧にする。次にステップS80に移行する。ステップS80では電源の電圧VB1を抵抗R1、R2で分圧し、さらにコンデンサC1によりローパスフィルターをかけた基準の電源の電圧VB0をマイクロコンピュータ70に入力する。
【0039】
さらにステップS90に移行し基準のモータMの端子電圧VL0と基準のモータMの端子電圧VR0を求める。モータMの端子電圧VL1を抵抗R5、R6で分圧し、さらに、コンデンサC3によりローパスフィルターをかけた基準のモータMの端子電圧VL0をマイクロコンピュータ70に入力する。
次に、モータMの端子電圧VR1を抵抗R3、R4で分圧し、さらに、コンデンサC2によりローパスフィルターをかけた基準のモータMの端子電圧VR0をマイクロコンピュータ70に入力する。
【0040】
以上が、モータMの両方の端子電圧の補正に使用する基準の電源の電圧VB0と基準のモータMの端子電圧VL0と基準のモータMの端子電圧VR0の求め方である。
また、前述したステップS20〜S40の制御はイグニッションスイッチのON直後からモータMに電圧が供給されないように設計されているべきであるが、このように設計できないときとマイクロコンピュータの初期状態で誤動作が生じたときにもモータMに電圧が供給されないようにするために行う。また、このステップS20〜S40の制御の順番はどのように入れ替えても良い。
【0041】
次に、モータ電圧検出値を補正する処理について図4のフローチャートを参照して説明する。
なお、このモータ電圧検出値の補正はアシスト時に行う。
まず、ステップS210について説明を行う。ステップS210ではモータMの端子電圧VL1の抵抗R5、R6、コンデンサC3を介したモータMの端子電圧のVL2がマイクロコンピュータ70に入力され、ステップS220に移行する。ステップS220ではモータMの端子電圧VR1の抵抗R3、R4、コンデンサC2を介したモータMの端子電圧のVR2がマイクロコンピュータ70に入力され、ステップS230へ移行する。
【0042】
以下に述べるステップS230〜S250は本発明のモータ電圧補正手段として機能する。
ステップS230とステップS240でモータMの両方の端子電圧の補正を行う。ステップS230ではモータMの端子電圧VL2の補正後のモータMの端子電圧のVL3を求める。この補正は(6)式により求められる。
VL3= VL2×VB0/VL0 …(6)
次にステップS240でモータMの端子電圧VR2の補正後のモータMの端子電圧のVR3を求める。この補正は(7)式により求められる。
VR3= VR2×VB0/VR0 …(7)
(6)、(7)式のモータMの端子電圧の補正がモータMの端子電圧補正部41、42により行われる。
ここで、S250でモータMの端子間電圧Vm3を求める。モータMの端子間電圧Vm3は(8)式により表される。
Vm3= VL3−VR3 …(8)
この(8)式のモータMの端子間電圧の制御は加算器85により行われる。
【0043】
前述した実施形態によれば、イグニッションスイッチのON毎に電源の電圧を基準とする電圧値を求め、抵抗R3〜R6の誤差によるFET15a、15d側のモータMの端子電圧の検出誤差とFET15b、15c側のモータMの端子電圧の検出誤差とがあっても、前記求められた電源の電圧を基準とした電圧値によりアシスト時のモータMの端子電圧が補正される。これによりモータMの端子間電圧が正確に補正されるため、操舵フィーリングを良好にすることができる。
【0044】
(6)、(7)式によりモータMの端子電圧を補正するときに、モータMの片方の端子電圧が外乱等により正確に制御できないときでも、モータMの端子電圧は、モータMの両方の端子電圧またはモータMの片方の端子電圧としたので、(8)式により正確なモータMの端子間電圧が正確に制御でき、操舵フィーリングを良好にすることができる。
【0045】
モータMの片方の端子電圧が正常に検出できないときでも、正常に検出できないモータMの片方の端子電圧の制御はオープンループ制御としモータMの片方の端子電圧は補正せず、正常に検出できるモータMのもう片方の端子電圧は補正できるため、モータMの端子間電圧を正確に制御でき、操舵フィーリングを良好にすることができる。
【0046】
モータMの両方の端子電圧VL3、VR3が正確に検出できることにより、モータ角速度ωmとハンドル角速度ωhが正確に算出できる。よってこのハンドル角速度ωhに基づいて制御を行なうダンパ制御部33とハンドル戻し補償部27が正確に機能し、低速域では主にハンドル戻し補償部27が機能しハンドルを中立位置に戻すことができ、高速域では主にダンパ制御部33が機能し横風や轍などによってハンドルが操舵されるような場合であっても、ハンドルを速く復元させることができる。
このように、本実施形態では操舵フィーリングを良好にすることができる電動パワーステアリング制御装置と制御方法を提供できる。
【0047】
前述した実施形態ではイグニッションスイッチのON毎に補正しているが、車速が0km/hで操舵トルクが0のときが所定の時間継続したとき、または、フェイルセーフによりアシストトルクが発生しないように制御したときに、モータMの両方の端子電圧の補正に使用する基準の電源の電圧VB0と基準のモータMの端子電圧VL0と基準のモータMの端子電圧VR0を検出し、アシストトルクが発生するように制御しているとき、この検出した基準の電源の電圧VB0と基準のモータMの端子電圧VL0と基準のモータMの端子電圧VR0とに基づいて、モータMの両方の端子電圧の補正を行うようにしてもよい。
【0048】
前述した実施形態では入力インターフェイス回路31,32,34を一例として、抵抗により電源の電圧とモータMの両方の端子電圧を分圧してマイクロコンピュータ70に入力される電圧値を小さくしたが、図6に示すように演算増幅器80を使用する非反転増幅回路により入力インターフェイス回路を構成して電圧値を小さくしてもよい。
【0049】
この実施形態においては、入力される電源の電圧またはモータMの端子電圧をVA1、出力される電源の電圧またはモータMの端子電圧をVA2、抵抗をR10、R11と表すと、前記電圧VA1、VA2は(9)式で表される。
VA2= {1+(R11/R10)}×VA1 (9)
この構成を前述した実施形態の入力インターフェイス回路31,32,34とおきかえればよい。
【0050】
前述した実施形態ではモータMの両方の端子電圧の補正について記載したが、モータ電流の補正においても同様に適用できる。例えば、モータMと直列に電流検出手段を挿入しその電流検出手段により出力される前記モータ電流と何らかの相関を持った電圧を前述した方法により補正することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング制御装置の主な制御を説明するブロック図である。
【図2】本発明に係る電動パワーステアリング制御装置の主なモータ制御回路を示す説明図である。
【図3】本発明に係る電動パワーステアリング制御装置が実行する制御の中で特に電圧検出の流れを示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る電動パワーステアリング制御装置が実行する制御の中で特にモータの端子間電圧を補正する流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る電動パワーステアリング機構の主な機械的構成を示す説明図である。
【図6】本発明に係る電動パワーステアリング機構の制御回路の入力インターフェイス回路を示す説明図である。
【図7】従来の電動パワーステアリング制御装置の主な制御を説明するブロック図である。
【図8】従来の電動パワーステアリング制御装置の主なモータ制御回路を示す説明図である。
【符号の説明】
M モータ
15 モータ駆動回路
15a〜15d FET
16 電源リレー
17 モータリレー
22 アシスト指令値演算部
23、85 加算器
24 PI制御部
25 PWM駆動部
27 ハンドル戻し補償部
28 ハンドル角速度推定部
31,32,34、81 入力インターフェイス回路
33 ダンパ制御部
36 電源
41、42 モータの端子電圧補正部
51 ハンドル
52 入力軸
53 トーションバー
54 出力軸
55 ラック軸
56 減速機
60 電子制御回路
61 トルクセンサ
62 車速センサ
70 マイクロコンピュータ
80 演算増幅器

Claims (5)

  1. 車輪を転舵する操舵機構と、この操舵機構に連結されたステアリングホイールと、このステアリングホイールの操作により発生する操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記操舵トルクをアシストするモータと、このモータを駆動するモータ駆動回路と、このモータ駆動回路に電力を供給する電源と、前記トルクセンサにより検出した操舵トルクに基づいて前記モータ駆動回路により前記モータに印加されるモータの端子電圧を制御するモータ電圧制御手段とを備えられた電動パワーステアリング制御装置において、前記電源の電圧を検出する電源電圧検出手段と、前記モータ電圧制御手段により制御されたモータの端子電圧を検出するモータ電圧検出手段と、前記モータ電圧制御手段によりモータの端子電圧を前記電源の電圧と同じ電圧になるように制御するときに、前記電源電圧検出手段により検出した前記電源の電圧と前記モータ電圧検出手段により検出したモータの端子電圧とに基づいて、前記アシスト時の前記モータ電圧制御手段により制御されるモータの端子電圧を補正するモータ電圧補正手段とを備えることを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  2. 車輪を転舵する操舵機構と、この操舵機構に連結されたステアリングホイールと、このステアリングホイールの操作により発生する操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記操舵トルクをアシストするモータと、このモータを駆動するモータ駆動回路と、このモータ駆動回路に電力を供給する電源と、前記トルクセンサにより検出した操舵トルクに基づいて前記モータ駆動回路により前記モータに印加されるモータの端子電圧を制御するモータ電圧制御手段とを備えられた電動パワーステアリング機構を制御する電動パワーステアリング制御装置の制御方法であって、前記モータ電圧制御手段によりモータの端子電圧を前記電源の電圧と同じ電圧になるように制御するときに、モータの端子電圧と前記モータ電圧制御手段に供給する前記電源の電圧とを検出し、これら検出したモータの端子電圧と前記電源の電圧とに基づいて、前記アシスト時の前記モータ電圧制御手段により制御されるモータの端子電圧を補正するモータ電圧補正手段とを備えることを特徴とするようにした電動パワーステアリング制御装置の制御方法。
  3. 前記モータ駆動回路はHブリッジにて構成され、前記モータ駆動回路により各スイッチング素子がON/OFF制御され、前記Hブリッジ内のモータの両端の上流側のスイッチング素子がON状態のときに、前記電源電圧検出手段により検出した電源の電圧と前記モータ電圧検出手段により検出したモータの端子電圧に基づいて、前記アシスト時の前記モータ電圧制御手段により制御されるモータの端子電圧を補正するモータ電圧補正手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング制御装置。
  4. 前記モータの端子電圧は、モータの両方の端子電圧またはモータの片方の端子電圧であることを特徴とする請求項1または請求項3に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  5. 前記モータの端子電圧は、モータの両方の端子電圧またはモータの片方の端子電圧であることを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング制御装置の制御方法。
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