JP3656276B2 - 籾摺選別機のロール間隙調節装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、籾摺ロ−ルの間隙調節装置の改良に関する。
【0002】
【従来技術】
一対の籾摺ロ−ルで構成されている籾摺装置において、これら一対の籾摺ロ−ル間隙を、負荷電流値基準で制御する籾摺ロ−ル自動間隙制御手段を備えたものがある。そして、このような籾摺ロ−ル自動間隙制御手段で、作業開始時に、籾供給調節弁及びロ−ル間隙が設定作業能率に合わせて調節されると、所定時間この作業状態を維持して、籾摺作業が安定した後に、負荷電流値基準によるロ−ル間隙制御に移行し、籾摺ロ−ルの偏摩耗を防止する技術があり、出願人はこの技術について既に特許出願をしている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】
この発明は、前記技術を更に改良して、作業初期の固定的な籾摺状態から負荷電流値基準によるロ−ル間隙制御へ移行する時間を、型式の大小、あるいは、籾の品種等に合わせて選択設定し、籾摺ロ−ルの偏摩耗を防止しながら、籾摺作業の安定化を図ろうとするものである。
【0004】
【問題を解決するための手段】
このような技術的課題を解決するためのこの発明の技術手段は、籾摺をする一対の籾摺ロール3,3と、籾摺ロール3,3を駆動する主モータ44と、前記主モータ44の負荷電流値を検出する負荷電流センサ32と、一対の籾摺ロール3,3の間隙を負荷電流値基準で開閉調節する籾摺ロール自動間隙制御手段と、籾摺ロールの初期間隙を設定する初期間隙設定手段と、前記籾摺ロールの初期間隙設定後になされる籾供給調節弁39aの初期開度を設定する初期開度設定手段と、を備えると共に、前記籾供給調節弁39aの初期開度を予め設定した弁開度に変更設定する設定能率弁開度設定手段と、前記籾摺ロール自動間隙制御手段の負荷電流値をこの設定能率弁開度に対応する基準負荷電流値とする能率対応籾摺ロール間隙調節手段と、前記能率対応籾摺ロール間隙調節手段で設定調節されたロール間隙が所定時間固定的に維持される初期固定ロール間隙維持手段と、該初期固定ロール間隙維持手段の作動時間を変更設定する時間変更手段と、を備えた籾摺選別機のロール間隙調節装置の構成とした。
【0005】
【作用】
一対の籾摺ロール3,3に籾が供給され籾摺作業が開始されると、籾摺ロール3,3の間隙が初期間隙に設定調節され、籾供給調節弁39aが初期開度に調節されて籾摺される。次いで、該初期開度は例えば籾供給調節レバーによる設定に基づき予め設定した弁開度、つまり設定能率弁開度に変更設定される。籾摺ロール間隙は所定時間固定的に維持されて籾摺作業が継続され、次いで、設定能率弁開度に応じた負荷電流値基準でロール間隙が開閉調節されるロール間隙自動制御での籾摺作業に移行し、籾摺ロールの偏摩耗を防止する。
【0006】
また、前記ロ−ル間隙の固定状態での籾摺作業から、負荷電流値基準によるロ−ル間隙制御に移行する時間を型式の大小あるいは籾の品種等に応じて長短に設定変更できるので、作業初期の籾摺作業が安定する。
【0007】
【実施例】
以下、図面に示すこの発明の実施例について説明する。まず、実施例の構成について説明する。まず、図1に基づき籾摺選別機の全体構成について説明する。1は、籾摺部で、この籾摺部1は、籾ホッパ2,一対の籾摺ロ−ル3,3等で構成されている。4は、摺落米風選路で、前方の吸引排塵機5により発生する選別風によって、籾摺部1からの摺落米が風選され、軽い籾殻は吸引排塵機5,排塵筒6を経て機外に排出され、また、重い玄米および籾の混合米は、下方の摺落米受樋7に落下選別される。摺落米受樋7に落下選別された混合米は、混合米揚穀機8で揚穀されて、混合米ホッパ9を経て、回転選別筒11側の供給樋14の搬送始端部に供給される構成である。
【0008】
10は、選別ケースで、この選別ケース10内には、内周面に多数の壷穴の構成されている回転選別筒11が、横軸回りに回転するように、その選別始端側(図1で右側)および選別終端側(図1で左側)が、駆動ロ−ラ12,12,…で回転自在に支持されている。この回転選別筒11内には、供給ラセン13の支架されている供給樋14,玄米ラセン15の支架されている玄米樋16が、夫れ夫れ横架されている。
【0009】
この供給樋14および玄米樋16を、回転選別筒11内に配設するにあたっては、図2に示すように、供給樋14を回転選別筒11の掻き上げ側に、また、玄米樋16を回転選別筒11の上方から下方へ回転する側に配設している。この供給樋14には、回転選別筒11の壷穴で低く掬い上げられた籾及び一部の玄米の混合米が落下選別され、更に、供給ラセン13で供給樋14の搬送終端側へ移送されて、回転選別筒11の選別始端側に供給されるもので、供給樋14は混合米を受ける機能も有している。
【0010】
玄米樋16の搬送終端側は、玄米流下筒17,玄米流穀板18を経て、玄米受樋19に連通されている。玄米樋16に受けられた玄米は、玄米流下筒17,玄米流穀板18を経て玄米受樋19に落下する間に風選され、更に、玄米受樋19から玄米揚穀機20を経由して、機外に取り出される構成である。回転選別筒11の選別終端側下方には、籾受樋21が配設されている。籾受樋21には籾揚穀機22が連設され、籾揚穀機22の上端部は、籾摺部1の籾還元ホッパ23に接続されている。しかして、回転選別筒11の選別終端側に流動した選別済みの籾米を主体とした穀粒は、籾受樋21に落下し、更に、籾揚穀機22,籾還元ホッパ23を経て、籾摺部1に還元され、再度の籾摺がされる構成である。
【0011】
次に、図2〜図5に基づいて、制御部の構成について説明する。図2は、籾摺ロ−ル3,3の間隙を調節する公知のロ−ル間隙調節装置を示している。籾摺ロ−ル3,3は、左側の定位置で回転する籾摺ロ−ル3と、揺動ア−ムに軸支されていて、移動調節される右側の籾摺ロ−ル3とで構成されている。45はロ−ル間隙調節モ−タで、ロ−ル間隙調節モ−タ45が正転あるいは逆転すると、ギヤ群,調節ネジ棒,揺動ア−ム等で構成されているロ−ル間隙調節手段24で、籾摺ロ−ル3,3の間隙が開閉調節される構成である。
【0012】
CPUを内蔵した制御部25には、多数のスイッチ群が接続されており、また、インタ−フエイスである信号変換回路36を経由して、多数のセンサ群が接続されており、また、制御部25には出力インタ−フエイスを経由して、多数のアクチュエ−タ群、及び、表示装置群が夫れ夫れ接続されている。次に、これらの接続関係を具体的に説明する。
【0013】
脱ぷ率上スイッチ26,脱ぷ率下スイッチ27,円筒回転高スイッチ28,円筒回転低スイッチ29,自動あるいは手動に切替る自動/手動スイッチ30,円筒回転数表示装置50に回転選別筒11の回転数や検出負荷電流値を切替表示するための表示切替スイッチ31のスイッチ群、及び、主モ−タ44の負荷電流値を検出する負荷電流センサ32,電源電圧センサ33,電源周波数センサ(R−T)34,電源周波数センサ(S−T)35のセンサ群、及び、籾ホッパ2内の穀粒の有無を検出するグレンセンサ37,籾摺ロ−ル3,3のロ−ル間隙を大きく開けた展開状態を検出するロ−ル展開センサ38,籾供給調節弁39aの全閉鎖状態を検出するシヤッタセンサ39,回転選別筒11の回転数を検出する回転センサ40,籾供給調節弁39aの開度を検出するポテンショメ−タからなる弁開度センサ41,回転選別筒11の穀粒掬い上げ状態を検出するトラジスタ・オ−プンコレクタ式の飛散センサ42のセンサ群,運転/停止スイッチ43が、前記信号変換回路36を経由して、夫れ夫れ制御部25に接続されている。
【0014】
また、制御部25から信号変換回路36を経由して、籾摺選別機を駆動する主モ−タ44,籾摺ロ−ル3,3のロ−ル間隙を調節するロ−ル間隙調節モ−タ45,籾供給調節弁39aの開度を調節するシヤッタ開度調節モ−タ46,回転選別筒11の回転数を調節する円筒回転調節モ−タ47,通信機器48が、夫れ夫れ接続されている。また、制御部25には、文字,数字等を表示する表示管49,回転選別筒11の回転数を表示する円筒回転数表示装置50,電流表示LED51,LED表示装置52,ブザ−53が、夫れ夫れ接続されている。
【0015】
次に、図5に示すコントロ−ルパネル54について説明する。コントロ−ルパネル54には、例えば蛍光表示管方式の表示管49,円筒回転数表示装置50,電流表示LED51,籾ホッパ2内の籾の有無を表示する表示部・シヤッタ開閉表示部・ロ−ル展開表示部・異常の有無を表示するLED表示部52a,自動運転あるいは手動運転の別を表示するLED表示部52b,ロ−ル展開を表示するLED表示部52c,自動/手動スイッチ30,脱ぷ率下スイッチ27,脱ぷ率上スイッチ26,回転選別筒11の回転数を下げ調節する円筒回転低スイッチ29,回転選別筒11の回転数を上げ調節する円筒回転高スイッチ28,表示切替スイッチ31が、夫れ夫れ設けられている。
【0016】
次に、CPU25の制御内容について説明する。
(1)まず、自動/手動スイッチ30を自動側に選択し、運転/停止スイッチ43を運転側に操作する。すると、主モ−タ44がONし、籾摺選別機の回転各部が駆動される。次いで、籾摺ロ−ル3,3の初期間隙を設定する初期間隙設定制御が行われる。CPU25からのロ−ル間隙の開指令信号がロ−ル間隙調節モ−タ45に出力されて、ロ−ル間隙調節手段24が所定時間開駆動されて、籾摺ロ−ル3,3の間隙が開調節され、負荷電流センサ31が検出負荷電流値の変化しない籾摺ロ−ルの非接触状態を検出すると、開調節が停止される。次いで、ロ−ル間隙の閉指令信号が出力され、ロ−ル間隙が閉調節され、負荷電流センサ32が負荷電流値の増加検出をし、籾摺ロ−ル3,3の微接触を確認すると、閉調節が停止される。次いで、ロ−ル間隙の開指令信号が出力されて、ロ−ル間隙調節モ−タ45が所定時間開調節され、所定の初期間隙(例えば、1mm)に調節設定がされる。
(2)次いで、籾供給調節弁39aの初期開度に調節するシヤッタ開度初期設定制御に移行する。CPU25からシヤッタ開度調節モ−タ46に開指令信号が出力されて、籾供給調節弁39aを所定の弁開度(例えば、10mm)に開ける初期開度設定がなされ、籾摺作業が開始される。
(3)次いで、籾供給調節レバ−(図示省略)の供給量調節設定位置まで調節する弁開度調節指令信号が出力されて、籾供給調節弁39aが設定能率弁開度に対応した位置に変更調節され、当該設定能率の対応した基準負荷電流値に基づき、ロ−ル間隙が調節される。すなわち、予め図外籾供給調節レバーを調節設定することによって、籾供給調節弁が当該籾摺選別作業における設定能率弁開度に設定される構成であり、設定能率は、この設定能率弁開度による供給籾量である。
(4)次いで、籾供給調節弁39a及びロ−ル間隙を調節せずに、固定状態にして、所定時間籾摺作業を継続する。しかして、主モ−タ44の検出負荷電流値が安定した籾摺作業状態となると、次の負荷電流値基準によるロ−ル間隙制御に移行する。
(5)次に、負荷電流値基準によるロ−ル間隙制御を説明する。負荷電流センサ32の検出負荷電流値が制御部25に送られて、制御基準負荷電流値と検出負荷電流値が比較され、検出負荷電流値が制御基準負荷電流値より高い(あるいは、低い)場合には、ロール間隙調節モータ45に開(あるいは閉)指令信号が出力されて、籾摺ロール3,3の間隙が所定量開側(あるいは閉側)に調節され、検出負荷電流値の制御基準負荷電流値への復帰が図られる。また、検出負荷電流値が制御基準負荷電流値の範囲内であれば、制御指令信号は出されず、そのままのロ−ル間隙を維持しながら、籾摺作業がされる。なお、負荷電流値基準によるロ−ル間隙制御に代えて、脱ぷ率基準により籾摺ロ−ル間隙を制御する構成としてもよい。
【0017】
(6)次に、製品生産時に行なわれるシステム設定について説明する。このシステム設定は、運転・停止スイッチ43の停止中に、スイッチ群のいずれか二つのスイッチ操作、例えば、コントロ−ルパネル54の表示切替スイッチ31をONした状態で、自動/手動スイッチ30をONすることにより開始される。このシステム設定の選択に関連して、スイッチ群の機能変換がなされて、例えば、脱ぷ率上スイッチ26あるいは脱ぷ率下スイッチ27をONすると、システム設定の項目、例えば、型式設定,センサ・アクチュエ−タのチエック機能,過負荷電流値率補正,回転選別筒11の飛散位置調節補正,元電源電圧補正,負荷電流値補正等の項目が、昇順あるいは降順で切替られ、所定の項目を選択して開始される構成である。
【0018】
次に、型式設定モ−ドを図6の制御フロ−に基づき説明する。表示切替スイッチ31がON状態で、脱ぷ率上スイッチ26が押されると、表示管49に型式の初期値表示(例えば、P50)がなされ、次いで、脱ぷ率上スイッチ26が押されると、次の型式表示、例えば、P40,P30,P25に順次切り替えられ、設定する型式が選択される。次いで、自動/手動スイッチ30が押されると、前記選択された型式が決定されて、EEPROM57に当該型式が設定記憶され、表示管49は通常表示に復帰する。
【0019】
なお、この当該設定型式に基づき、種々の制御基準値が決定され、これに基づき負荷電流値基準によるロ−ル間隙制御等がなされる。また、型式が既に設定されている場合には、前記「初期値表示」の行程で、最初に設定型式が表示される構成であり、オペレ−タが設定型式を確認し、表示切替スイッチ31を押すことにより、型式設定モ−ドを終了し、通常表示に移行させる構成である。
【0020】
(7)次に、システム設定の籾摺ロ−ルの開調節時間設定モ−ドを、図7の制御フロ−により説明する。前記のように籾摺ロ−ルの初期間隙設定は、a.ロ−ル間隙の離間を確認する開調節,b.ロ−ル間隙を微接触させる閉調節,c.初期間隙を設定するロ−ル間隙の開調節により初期間隙設定がされるものである。そして、単一構成の制御部25で複数型式の共用化を図るために、大小の型式に合わせて、あるいは、籾摺する籾の品種等に合わせて、前記「c.籾摺ロ−ル間隙の開調節時間」を選択設定しようとするものである。
【0021】
自動/手動スイッチ30を押したままの状態で、例えば、脱ぷ率上スイッチ26を押すと、表示管49に初期値、例えば、「5SEC」の表示がなされ、脱ぷ率上スイッチ26をON操作することにより、複数の開調節時間、即ち、6SEC,7SEC,8SEC,3SEC,4SEC等の表示に切り替えられて、選択する開調節時間が選択される。次いで、自動/手動スイッチ30が押されると、籾摺ロ−ル間隙の時間設定モ−ドが終了し、次いで、自動/手動スイッチ30が押されると、前記選択された開調節時間が決定されて、EEPROM57に当該型式に相当する開調節時間が設定記憶され、表示管49は通常表示に復帰する。
【0022】
なお、表示管49の表示に代えて、脱ぷ率上スイッチ26のON操作により、円筒回転数表示装置50に複数の初期間隙を順次7セグメント表示し、モ−ド終了に関連して前記のように選択設定される構成としてもよい。また、開調節時間が既に設定されている場合には、前記「初期値表示」の行程で、最初に設定型式に応じた開調節時間が表示される構成であり、オペレ−タが設定型式を確認し、表示切替スイッチ31を押すことにより、籾摺ロ−ル間隙の開調節時間設定モ−ドを終了し、通常表示に移行させる構成である。このように構成したので、大小の型式及び籾の品種に合わせた初期間隙を設定できて、適正脱ぷ率で籾摺できて籾摺能率が向上する。
【0023】
(8)次に、籾摺ロ−ル接触時の負荷率設定モ−ドを図8の制御フロ−により説明する。前記ロ−ル間隙の初期間隙設定に際しては、前記「負荷電流値の所定量の増加でロ−ル間隙の微接触」を判定しているが、この微接触判定も型式の大小によりその判定基準が相違し、複数の基準値の中から当該型式に合ったものを選択する必要がある。
【0024】
自動/手動スイッチ30を押したままの状態で、例えば、表示切替スイッチ31を押すと、表示管49に負荷率の初期値、例えば、「無負荷電流値+1アンペア」の表示がなされる。次いで、脱ぷ率上スイッチ26をON操作することにより、複数の負荷率、例えば、無負荷電流値に1.5,2.0,1.18,1.25アンペア等を加えた負荷率の表示に順次切り替えられ、負荷率が選択される。次いで、自動/手動スイッチ30が押されると、本制御は終了し、前記選択された負荷率が選択決定されて、EEPROM57に当該型式に相当する負荷率として記憶され、表示管49は通常表示に復帰する。なお、負荷率が既に設定されている場合には、前記「初期値表示」の行程で、最初に設定型式に応じた負荷率が表示される構成であり、オペレ−タが設定型式の負荷率の設定を確認し、表示切替スイッチ31を押すことにより、籾摺ロ−ル間隙の負荷率設定モ−ドは終了し、通常表示に移行する構成である。
【0025】
(9)次に、システム設定の初期籾摺作業から負荷電流値基準のロ−ル間隙制御に移行する時間設定モ−ドについて、図9のフロ−に基づき説明する。前記のように籾摺ロ−ルの初期間隙設定、及び、籾供給調節弁39aの初期開度設定が終了し、籾供給調節弁39aの設定能率に対応した開調節、及び、この能率設定に対応した基準負荷電流値によるロ−ル間隙調節がされると、籾供給調節弁39a及び籾摺ロ−ル間隙を調節せずに、固定状態(検出負荷電流値が変更しても、ロ−ル間隙調節の制御指令信号を出力しない。)で、所定時間籾摺作業を継続し、籾摺作業が安定した所定時間後に、負荷電流値基準によるロ−ル間隙制御に移行するものである。しかして、この移行時間を大小の複数の型式に合わせて、あるいは、籾摺する籾の品種等に合わせて、選択設定しようとするものである。
【0026】
自動/手動スイッチ30が押されたままで、例えば、脱ぷ率下スイッチ27をONすると、表示管49に、移行時間初期値、例えば、5分の表示がなされる。次いで、脱ぷ率下スイッチ27をON操作することにより、複数の移行時間、例えば、10分,15分,20分,25分,30分等の移行時間表示に順次切り替えられ、移行時間が選択される。次いで、自動/手動スイッチ30が押されると、本制御は終了し、前記選択された移行時間が選択決定されて、EEPROM57に当該型式に相当する移行時間として記憶され、表示管49は通常表示に復帰される。
【0027】
なお、移行時間が既に設定されている場合には、前記「初期値表示」の行程で、最初に設定型式に応じた移行時間が表示される構成であり、オペレ−タが設定型式の移行時間の設定を確認し、表示切替スイッチ31を押すことにより、負荷電流値制御への移行時間設定モ−ドは終了し、通常表示に移行する構成である。このように構成したので、大小の型式あるいは籾の品種等による籾摺ロ−ルの摩耗具合に合わせて移行時間を設定できて、籾摺ロ−ルの偏摩耗を防止し、適正脱ぷ率で籾摺できて能率が向上する。
【0028】
また、前記のシステム設定実行に際して、複数のモ−ドの実施状態を、コントロ−ルパネル54のLED表示装置52aの別々のLED点灯で表示すると、オペレ−タが実行モ−ドを視覚で知ることができて、設定作業が安定する。
【0029】
(10)次に、ブレ−カ落ちの過負荷電流値を設定する最大負荷率設定モ−ドについて、図10により説明する。表示切替スイッチ31が押されたままで、例えば、脱ぷ率下スイッチ27をONすると、表示管49に、最大負荷率初期値、例えば、ブレ−カ容量×0.95の表示がなされる。次いで、脱ぷ率下スイッチ27をON操作することにより、複数の最大負荷率、例えば、ブレ−カ容量に1.05,1.1,1.15,0.85,0.90等の最大負荷率表示に順次切り替えられ、最大負荷率が選択される。次いで、自動/手動スイッチ30が押されると、本制御は終了し、前記選択された最大負荷率に選択決定されて、EEPROM57に当該型式に相当する最大負荷率として記憶され、表示管49は通常表示に復帰される。
【0030】
なお、最大負荷率が既に設定されている場合には、前記「初期値表示」の行程で、最初に設定型式に応じた最大負荷率が表示される構成であり、オペレ−タが設定型式の最大負荷率の設定を確認し、表示切替スイッチ31を押すことにより、過負荷電流値の設定モ−ドは終了し、通常表示に移行する構成である。
(11)次に、チエックモ−ドの試運転モ−ドについて、図11により説明する。
【0031】
自動/手動スイッチ30を押した状態で、例えば、運転/停止スイッチ43を運転側に操作することにより、このモ−ドは開始され、また、試運転モ−ドの作動中に、運転/停止スイッチ43を停止側に操作することにより、このモ−ドは終了する。このモ−ドが選択されると、籾供給調節弁39aの閉鎖を条件として、制御部25から自動的に指令信号が出されて、制御部25の作動チエック,ロ−ル間隙の開作動,籾摺ロ−ル間隙の閉作動,籾摺ロ−ルの初期間隙設定,シヤッタ開度調節モ−タ46の開・閉作動及び弁開度センサ41の開閉検出チエック,円筒回転調節モ−タ47の正回転(回転数上げ調節)及び逆回転(回転数下げ調節),制御基準値が設定範囲内にあるか否かのチエック等がなされる。しかして、適正作動状態にある時には、円筒回転数表示装置50に7,7の表示、及び、表示管49に制御基準値の表示がなされ、また、非適正作動状態にある時には、円筒回転数表示装置50に0,0の表示、及び、表示管49に制御基準値の表示がなされる。なお、運転/停止スイッチ43が停止側に操作されると、試運転モ−ドが終了し、通常表示に復帰する。
【0032】
次に、図1の作用について説明する。籾ホッパ2に張り込まれた籾は、一対の籾摺ロ−ル3,3に供給されて籾摺される。籾摺された摺出米は、下方の摺落米風選路4に供給されて風選され、軽い籾殻類は吸引排塵機5,排塵筒6を経て機外に排出され、また、重い玄米および籾の混合米は、下方の摺落米受樋7に落下選別される。次いで、摺落米受樋7に落下選別された混合米は、混合米揚穀機8で揚穀されて、混合米ホッパ9に供給され、更に、供給樋14内を搬送始端部から搬送終端部に向けて搬送されて、回転選別筒11の選別始端側に供給される。
【0033】
回転選別筒11の選別始端側に供給された混合米は、内周面の壷穴に嵌入して掬い上げられながら選別され、小形の玄米は高く掬い上げられて玄米樋16に落下選別され、また、大形の籾及び一部の玄米は低く掬い上げられて、供給樋14に落下選別される。このようにして、玄米樋16に選別された玄米は、玄米樋16内を玄米ラセン15で回転選別筒11の選別終端側に搬送され、次いで、玄米流下筒17,玄米流穀板18を経由して風選されながら玄米受樋19に落下し、更に、玄米揚穀機20を経由して機外に取り出される。
【0034】
また、供給樋14に落下した混合米は、供給ラセン13で搬送されて回転選別筒11の選別始端側に供給されて再選別され、また、回転選別筒11内を選別終端側に流動した選別済みの穀粒は、籾受樋21に落下し、更に、籾揚穀機22,籾還元ホッパ23を経由して、籾摺ロ−ル3,3に還元されて、再度の籾摺がされる。
【0035】
【発明の作用効果】
この発明は、このように構成したので、大小の型式あるいは籾の品種等による籾摺ロールの摩耗具合に合わせて、籾摺初期のロール間隙の固定状態の籾摺作業から負荷電流値基準によるロール間隙制御に移行できて、籾摺ロールの偏摩耗を防止しながら、籾摺作業が安定し能率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】籾摺選別機の切断側面図及び切断背面図
【図2】要部の切断側面図
【図3】ブロック図
【図4】ブロック図
【図5】パネルの正面図
【図6】フロ−チャ−ト
【図7】フロ−チャ−ト
【図8】フロ−チャ−ト
【図9】フロ−チャ−ト
【図10】フロ−チャ−ト
【図11】フロ−チャ−ト
【符号の説明】
1 籾摺部
2 籾ホッパ
3 籾摺ロ−ル
4 摺出米風選部
5 吸引排塵機
6 排塵筒
7 摺出米受樋
8 混合米揚穀機
9 混合米ホッパ
10 選別ケ−ス
11 回転選別筒
12 駆動ロ−ラ
13 供給ラセン
14 供給樋
15 玄米ラセン
16 玄米樋
17 玄米流下筒
18 玄米流穀板
19 玄米受樋
20 玄米揚穀機
21 籾受樋
22 籾揚穀機
23 籾還元ホッパ
24 ロ−ル間隙調節手段
25 制御部
26 脱ぷ率上スイッチ
27 脱ぷ率下スイッチ
28 円筒回転高スイッチ
29 円筒回転低スイッチ
30 自動/手動スイッチ
31 表示切替スイッチ
32 負荷電流センサ
33 電源電圧センサ
34 電源周波数センサ(R−T)
35 電源周波数センサ(S−T)
36 信号変換回路
37 グレンセンサ
38 ロ−ル展開センサ
39 シヤッタセンサ
39a 籾供給調節弁
40 回転センサ
41 弁開度センサ
42 飛散センサ
43 運転/停止スイッチ
44 主モ−タ
45 ロ−ル間隙調節モ−タ
46 シヤッタ開度調節モ−タ
47 円筒回転調節モ−タ
48 通信機器
49 表示管
50 円筒回転数表示装置
51 電流表示LED
52 LED表示装置
53 ブザ−
54 コントロ−ルパネル
57 EEPROM
Claims (1)
- 籾摺をする一対の籾摺ロール3,3と、籾摺ロール3,3を駆動する主モータ44と、前記主モータ44の負荷電流値を検出する負荷電流センサ32と、一対の籾摺ロール3,3の間隙を負荷電流値基準で開閉調節する籾摺ロール自動間隙制御手段と、籾摺ロールの初期間隙を設定する初期間隙設定手段と、前記籾摺ロールの初期間隙設定後になされる籾供給調節弁39aの初期開度を設定する初期開度設定手段と、を備えると共に、前記籾供給調節弁39aの初期開度を予め設定した弁開度に変更設定する設定能率弁開度設定手段と、前記籾摺ロール自動間隙制御手段の負荷電流値をこの設定能率弁開度に対応する基準負荷電流値とする能率対応籾摺ロール間隙調節手段と、前記能率対応籾摺ロール間隙調節手段で設定調節されたロール間隙が所定時間固定的に維持される初期固定ロール間隙維持手段と、該初期固定ロール間隙維持手段の作動時間を変更設定する時間変更手段と、を備えた籾摺選別機のロール間隙調節装置。
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JP11036895A JP3656276B2 (ja) | 1995-05-09 | 1995-05-09 | 籾摺選別機のロール間隙調節装置 |
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JP11036895A JP3656276B2 (ja) | 1995-05-09 | 1995-05-09 | 籾摺選別機のロール間隙調節装置 |
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-
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