JP3653374B2 - 扉取手部のシール装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、食器洗浄機の扉のように、内部から蒸気等が漏れ出ないように封止する扉に取り付けられる扉取手部のシール装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、食器洗浄機の外観図である。図4において、11は扉、12は取手部、13は取手カバー、18はスイッチパネルである。扉11の内側にある洗浄室には、水平方向に回転する洗浄ノズルとすすぎノズルが上下に設けられており(図示せず)、洗浄する食器を中にセットした後、洗浄ノズルから60℃程度の洗浄液を噴射して食器の洗浄を行い、その後、すすぎノズルから80℃程度の温水を噴射してすすぎを行う。
【0003】
このように、洗浄室内では温水を使用するので、扉の一部に隙間があると水蒸気がそこから漏れ出て、外側に結露が生じてしまう。そこで、扉11の内側周囲はパッキン(図示せず)でシールするようにしている。
【0004】
図5は、従来の扉取手部の一部切欠図であり、図6は、扉に取手部を取り付けた状態を示す図である。図5,図6において、符号11〜13は、図4のものに対応しており、14は取付金属板、15は止めネジ、16はシリコンシール剤、17は取手部12取付用の孔である。
【0005】
扉11に形成した孔17に樹脂で成形された取手部12を嵌め込んで、裏側から取付金属板14を当て、それと取手部12とを止めネジ15で締めつけて固定する。そして、目障りな止めネジ15を隠すように取手カバー13で覆うようにしている。
【0006】
そのような取手部12の取付部においては、扉11に形成した孔17と取手部12との間にできる隙間から、洗浄機内部の蒸気が漏れ出てくる可能性がある。それを防ぐため、扉11の裏面と取手部12の周縁との隙間をシールする如く、シリコンシール剤16を塗っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、そのような従来の取手部12のシール構造では、取手部12の周囲に凹凸があって構造が複雑であるため、シリコンシール剤16を塗布しにくい上、シリコンシール剤16の塗布後、シールが確実に行われているか否かの確認がしにくいので、塗布の作業性も悪く、シール性が不確実になり易いという問題点があった。
【0008】
本発明は、そのような問題点を解決し、扉取手部にシール剤を塗布する際の作業性を向上させると共に、シール不良を防止することにより製品の品質を向上させることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1記載の扉取手部のシール装置は、扉の前板に形成された取手部取付用の孔と、該孔に挿入されて固定された取手部と、前記孔に挿入された取手部を収納可能な凹部を中央部に有し、周囲に平面状のフランジ部を有するシールカバーとを具え、前記シールカバーの凹部で前記扉の前板裏側から、前記孔とそれに挿入された取手部とを覆い、前記フランジ部と扉の前板の裏面との間を接着性のシール剤で封止したことを特徴とする。このようにすると、扉取手部のシール剤を塗布する際の作業性を向上させると共に、シールの品質を向上させることができる。
【0010】
また、請求項2記載の扉取手部のシール装置は、前記シールカバーを透明な材料で形成したことを特徴とする。このようにすると、シール剤の塗布後、シールが確実に行われているか否かの確認が容易となって、シール剤を塗布する際の作業性がより一層向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明を具備する食器洗浄機は、前面に食器を収納したラックを出し入れする開口を有しており、この開口を扉1にて開閉自在に閉塞している(図4参照)。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態の一部切欠図であり、図2は、図1のものにおいて扉に取手部を取り付けた状態を示す図である。図1,図2において、1は食器洗浄機の扉、1A,1Bはその前板および裏板、2は取手部、3は取手カバー、4は取付金属板、5は止めネジ、6はシールカバー、7はシールカバー6の凹部、8はシールカバー6のフランジ部、9はシリコンゴム等よりなるシール剤、10は取手部取付用の孔である。
【0013】
食器洗浄機内に形成された洗浄室には、水平方向に回転する洗浄ノズルとすすぎノズルが上下に設けられており(図示せず)、洗浄する食器を中にセットした後、洗浄ノズルから60℃程度の洗浄液を噴射して食器の洗浄を行い、その後、すすぎノズルから80℃程度の温水を噴射してすすぎを行う。
【0014】
そのように、洗浄室内では温水を使用するので、扉1の一部に隙間があると水蒸気がそこから漏れ出て、外側に結露が生じてしまう。そこで、洗浄室からの水蒸気が漏れ出るのを防止するため、扉1の内側周囲はパッキン(図示せず)でシールしている。
【0015】
扉1への取手部2の取付は、扉1の前板1Aに形成した孔10に取手部2を嵌め込んで、裏側から取付金属板4を当て、取手部2と取付金属板4とを止めネジ5で締めつけることにより行っている。そして、目障りな止めネジ5を隠すように取手カバー3で覆うようにしている。さらに、孔10とそれに嵌め込んだ取手部2との間から水蒸気が漏れ出ないようにするため、シールカバー6で、扉1の前板1Aの裏側から、孔10とそれに挿入された取手部2とを覆うようにしている。
【0016】
シールカバー6は、図3に示すように、孔10に挿入された取手部2を収納可能な凹部7を中央部に有し、その周囲全体に平面状のフランジ部8を有している。そして、フランジ部8全面にシリコンゴム等よりなるシール剤9を塗って、それにより、シールカバー6を扉1の前板1Aの裏面に貼り着け、シールカバー6を扉1に固定している。さらに、その上から裏板1Bを被せている。そのようにした結果、裏板1Bの取付隙間から洗浄室内の水蒸気が漏れ出ることがあっても、シールカバー6とシール剤9とにより、その水蒸気が外側にまで漏れ出ることがなくなる。
【0017】
シールカバー6を形成する材料としては、安価で入手が容易であり、しかも、耐熱性がある硬質塩化ビニールが好適である。また、シリコンゴム等を用いることもできる。それらの内、特に、透明なものを用いれば、シールカバー6を扉1の前板1Aの裏側に貼り着けた後、フランジ部8と前板1Aとの間を密封するシール剤9の状態を目で直接確認することができ、シールが確実に行われているか否かの確認が容易となる。
【0018】
なお、上記実施形態では、食器洗浄機を例にして説明したが、本発明は、食器洗浄機だけに限定されず、シールが必要とされる扉に取り付けられる扉取手部であれば、その他の装置の扉取手部にも適用することができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、次に記載するような効果を奏する。
請求項1記載の扉取手部のシール装置は、シールカバーを被せてシール剤で貼り着けるだけで済むので、シール剤を塗布する際の作業性を向上させると共に、シールの品質を向上させることができる。
【0020】
また、請求項2記載の扉取手部のシール装置は、シールカバーを透明にしたので、シール剤の塗布後、シールが確実に行われているか否かの確認が容易となって、シール剤を塗布する際の作業性およびシールの品質をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の一部切欠図である。
【図2】図1のものにおいて扉に取手部を取り付けた状態を示す図である。
【図3】シールカバーの一例を示す図である。
【図4】食器洗浄機の外観図である。
【図5】従来の扉取手部の一部切欠図である。
【図6】扉に取手部を取り付けた状態を示す図である。
【符号の説明】
1…扉
2…取手部
3…取手カバー
4…取付金属板
5…止めネジ
6…シールカバー
7…凹部
8…フランジ部
9…シール剤
Claims (2)
- 扉の前板に形成された取手部取付用の孔と、該孔に挿入されて固定された取手部と、前記孔に挿入された取手部を収納可能な凹部を中央部に有し、周囲に平面状のフランジ部を有するシールカバーとを具え、前記シールカバーの凹部で前記扉の前板裏側から、前記孔とそれに挿入された取手部とを覆い、前記フランジ部と扉の前板の裏面との間を接着性のシール剤で封止したことを特徴とする扉取手部のシール装置。
- 前記シールカバーを透明な材料で形成したことを特徴とする請求項1記載の扉取手部のシール装置。
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JP13587297A JP3653374B2 (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | 扉取手部のシール装置 |
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Family Applications (1)
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JP13587297A Expired - Fee Related JP3653374B2 (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | 扉取手部のシール装置 |
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1997
- 1997-05-09 JP JP13587297A patent/JP3653374B2/ja not_active Expired - Fee Related
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