JP3649483B2 - コモンモードチョークコイル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、民生用や産業用電子機器の電源ラインに挿入され、電磁ノイズを抑制する電子部品として使用されるコモンモードチョークコイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コモンモードチョークコイルは、図4に示すように、導体として銅線を用い、これを8の字状に巻線したコイルを2個用意し、第1のコイル9の内側に、形状と巻数が同じで、内径の小さな第2のコイル10を一体となるように挿入配置し、その後、図3に示すように、軟磁性材からなる分割型閉磁路磁芯7の磁脚8を前記第1のコイル9と前記第2のコイル10に挿入させた構造のものが提案されている。
【0003】
このコモンモードチョークコイルは、銅線で8の字状のコイルを形成した、第1のコイル9および第2のコイル10が、それぞれの磁路に対して同じ方向となるように巻線され、また、2個のコイルは向かい合わせて磁路内に配置されているので、それぞれのコイルを流れる電流による磁界の方向は、打ち消し合うように構成されたコモンモードチョークコイルである。
【0004】
前述のコモンモードチョークコイルは、第1のコイル9の内側に第2のコイル10を一体となるように挿入配置した構造のため、容易に組み立てることができる。又、分割型閉磁路磁芯の磁脚の長さが、コイル1個分の長さでよくなるため、磁路が短くなり、従来と同じ巻数でも、インダクタンスが大きくなるので、巻数を増やす必要がなく、従来と同じインダクタンスを必要とする場合、巻数が少なくて済み、従って、小型軽量化が可能となるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、大きい入力容量の電子機器に搭載しようとした時、大電流用に対応させるために、巻線の線径を太くする必要があり、そのため、巻数が限られてしまい、大電流用には適さないという問題があった。
【0006】
本発明の課題は、大電流用にも適し、高周波特性が向上した小型のコモンモードチョークコイルを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、導体線の形状を板状としたことにより、断面積が大きくなり、直流抵抗を低減することができ、かつ、大電流にも対応することが可能となり、導体相互間の密着性もよく、コモンモードチョークコイルとしての周波数特性が向上し、個々のコイルの共振点のばらつきの少ないコモンモードチョークコイルが得られる。
【0008】
又、コイル内径の異なる二つの8の字状の板状の導体を用い、第1のコイルの内側に板状の導体の中心部に切り込みを有した内径の小さな第2のコイルを一体になるように挿入配置し、その後、分割型閉磁路磁芯をコイルに挿入させた構造とすることにより、容易に組み立てることができる。分割型閉磁路磁芯の磁脚の長さは、コイルの1個分よりわずかに長くなるので、インダクタンスはわずかに小さくなるが、巻数を増やすことが容易にできるコモンモードチョークコイルが得られる。
【0009】
即ち、本発明は、表面に絶縁処理を施した線状の導体を巻回し、前記導体を更に同じ巻数だけ逆転させて、8の字状に巻回し、前記導体の両端を引き出し線に形成し、大きいコイルと小さいコイルとを作り、大きいコイルの内側に小さいコイルを挿入設置し、複数の磁芯を突き合わせてなるトランス・コイルにおいて、前記二つのコイルの長さとほぼ同じ幅の薄く平らな2枚の板状の導体を用いて、前記板状の導体を巻回し、更に、同じ巻数だけ逆転させて、略8の字状に巻回し、第1のコイルを形成し、端部に引き出し線を設け、巻数が同じで、前記板状の導体の中心部に、前記第1のコイルと係合するための切り込みを設け、第1のコイルより内径の小さな第2のコイルを第1のコイルの内側に一体となるように挿入配置したことを特徴とするコモンモードチョークコイルである。
【0010】
【発明の実施の形態】
導体の形状を板状としたことにより、断面積が大きくなるので、大電流にも対応することができ、かつ、直流抵抗を低減することができるコモンモードチョークコイルとなる。又、導体相互間の密着性も良くなるので、コイルの作る浮遊容量が小さくなるので、コイルの共振周波数が高くなり、周波数特性が向上したコモンモードチョークコイルが可能となる。
【0011】
第2のコイルの板状の導体の中心部に、切り込みを有したことにより、第1のコイルの内側に前記第2のコイルを一体となるように挿入配置することができ、磁路方向に対して、コイルの占める長さは、コイル1個分より僅かに長いものとなる。これによって、インダクタンスは僅かに小さくなるが、巻数を増やすことが容易にでき、大電流に対応した小型のコモンモードチョークコイルが可能となる。
【0012】
(実施例)
以下、本発明の実施例について、図面を用いて説明する。
【0013】
図1は、本発明によるコモンモードチョークコイルを示す斜視図である。図2は、本発明のコモンモードチョークコイルを形成するコイルを示す斜視図である。
【0014】
図2に示すように、本発明のコモンモードチョークコイルのコイルは、断面積の大きな板状の導体を巻回し、該導体を略8の字状にして同じ巻数だけ逆転させて巻回し、前記板状の導体の両端に引き出し線6を設け、略8の字状の前記板状の導体を第1のコイル3とし、該第1のコイル3の内側に形状と巻数が同じで、前記板状の導体の中心部に、前記第1のコイル3と係合するための切り込み5を有した内径の小さな第2のコイル4を挿入して一体となるようにした構造のコイルである。
【0015】
本実施例では、板状の導体寸法は、幅30mm、板厚3mmを使用した。
【0016】
図1に示すように、本発明のコモンモードチョークコイルは、図2に示す第1のコイル3に分割型閉磁路磁芯1の磁脚2を挿入し、該分割型閉磁路磁芯1を向かい合わせて、該磁脚2の接合面を接合させて閉磁路を形成した構造のものである。
【0017】
前記第1のコイル3の内側に前記第2のコイル4が装着され、一体となるように配置された構造のため、磁路方向に対してコイルの占める長さは、1個のコイルの長さの1.3倍あれば良い。磁路長が長くなり、従来のコモンモードチョークコイルに比べ、インダクタンスが小さくなるが、巻数を増やしたものを使用できるため、同じインダクタンスを容易に得ることができる。
【0018】
又、大きさについても、本発明のコモンモードチョークコイルでは、僅かに大きくなるが、15A以上の電流に対して使用すると、従来品では、そのまま使用できず、一回り大きいサイズのものを使用しなければならないのに対し、本発明のコモンモードチョークコイルは、そのまま使用でき、その際の大きさは、本発明のコモンモードチョークコイルの方が、体積比で約30%程小さくなる。
【0019】
本発明の板状の導体を使用したことにより、導体の断面積が大きくなり、直流抵抗を低減することができ、大きな電流にも対応することができた。又、導体相互間の密着性が良くなり、コイルの作る浮遊容量が小さくなり、コイルの共振周波数が高くなるので、周波数特性が向上したコモンモードチョークコイルが得られた。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、導体線の形状を板状とすることにより、導体の断面積が大きくなり、直流抵抗を低減することができ、大きな電流にも対応することができ、又、周波数特性が向上した小型のコモンモードチョークコイルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコモンモードチョークコイルを示す斜視図。
【図2】本発明によるコモンモードチョークコイルのコイルを示す斜視図。
【図3】従来のコモンモードチョークコイルを示す斜視図。
【図4】従来のコモンモードチョークコイルのコイルを示す斜視図。
【符号の説明】
1,7 分割型閉磁路磁芯
2,8 磁脚
3,9 第1のコイル
4,10 第2のコイル
5 切り込み
6 引き出し線
Claims (1)
- 表面に絶縁処理を施した線状の導体を巻回し、前記導体を更に同じ巻数だけ逆転させて、8の字状に巻回し、前記導体の両端を引き出し線に形成し、大きいコイルと小さいコイルとを作り、大きいコイルの内側に小さいコイルを挿入設置し、複数の磁芯を突き合わせてなるトランス・コイルにおいて、前記二つのコイルの長さとほぼ同じ幅の薄く平らな2枚の板状の導体を用いて、前記板状の導体を巻回し、更に、同じ巻数だけ逆転させて、略8の字状に巻回し、第1のコイルを形成し、端部に引き出し線を設け、巻数が同じで、前記板状の導体の中心部に、前記第1のコイルと係合するための切り込みを設け、第1のコイルより内径の小さな第2のコイルを第1のコイルの内側に一体となるように挿入配置したことを特徴とするコモンモードチョークコイル。
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Applications Claiming Priority (1)
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JPH0955324A JPH0955324A (ja) | 1997-02-25 |
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JP22754595A Expired - Fee Related JP3649483B2 (ja) | 1995-08-11 | 1995-08-11 | コモンモードチョークコイル |
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1995
- 1995-08-11 JP JP22754595A patent/JP3649483B2/ja not_active Expired - Fee Related
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