JP3643009B2 - 建物のパネル取付け装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、建物の外壁、内壁、間仕切り等の壁に形成した方形の開口部に固定障子その他のパネルを固定するための取付け装置に関し、上記パネルの取付け作業を容易にし、作業時間の短縮を可能にするものである。
【0002】
【従来の技術】
建物の窓を塞ぐ固定障子として、障子框にあらかじめガラス板を取り付けてなる障子を、建物の壁に固定されている窓枠に直接、または窓枠の内側の方立間に嵌め込むようにしたものが知られている。図1は、上記固定障子の一例を示し、10は建物の壁、11はアルミ製の上枠、12は同じくアルミ製の下枠であり、上枠11および下枠12が縦枠13と共に方形の窓枠を構成している。そして、上枠11の下面にはフランジ状の受け板11aが、下枠12の上面には逆L字形の受け板12aが、また縦枠13の内面には上枠11と同様にフランジ状の受け板13aがそれぞれ突設され、これら受け板11a、12a、13aの先端部によって方形の受け部が形成され、その戸外側表面に気密材14が固定される。
【0003】
なお、上記壁10の開口部上辺には上部化粧板15が上枠11の基部下面にまたがって固定され、この上部化粧板15と上枠11の基部との間に上板16が介設される。また、上記壁10の開口部下辺には下板17が下枠12の基部内面にまたがって固定され、その上に中板18を介して膳板19が固定される。また、壁10の開口部側辺には、上記の上部化粧板15と同様な側部化粧板20が固定される。また、上枠11の戸外側下面にV字形のバネ板21が先端を屋内側に向けて複数個固定され、下枠12の戸外側上面に幅方向(紙面に垂直な方向)に長い凹溝を備えたレール22が固定される。
【0004】
一方、障子23は、アルミ製の方形の障子框24に1枚または2枚のガラス板25を固定したものであり、障子框24の上面に上記バネ板21の先端が係合する凹溝24aを幅方向に備え、下面に上記レール22上の凹溝と嵌合する複数個の係合用突起26を備えている。また、上記障子框24の戸外側表面には、外周から四方に広がるフランジ27が突設され、その屋内側縁部に沿って気密材28が固定されている。そして、上記の障子23は、鎖線で示すように傾斜させ、戸外側から下端の係合用突起26をレール22の凹溝に嵌め込み、しかるのち上部を押すと、実線で示すように、障子框24の屋内側表面が受け板11a、12a、13aの先端部に当たって止まり、障子框24上面の凹溝24aにバネ板21の先端が係合して障子23が仮固定される。
【0005】
次いで、上記の障子23は、図2に示すように本固定される。すなわち、障子框24の側面にあらかじめ固定されているL字形の固定金具29の突出端29aを縦枠13から突出する受け板13aに重ね、屋内側からボルト30の先端を受け板13aのボルト孔(円孔)に挿入し、更に固定金具29の突出端29aのネジ孔にねじ込んで固定する。なお、図中、31は障子ガイドであり、障子24を嵌め込む際のセンタリングを行う。また、32は受け板カバーであり、上記ボルト30の締結後に嵌め込みにより取り付けられる。
【0006】
しかしながら、上記従来の固定障子取付け装置は、窓枠の左右の受け板13aに開けられたボルト孔にボルト30を屋内側から挿通し、その先端を障子に付設された固定金具29の突出端29aのネジ孔にねじ込むものであるから、障子や窓枠の加工誤差や建付け具合等により、受け板13aのボルト孔と固定金具29のネジ孔とが合致し難くなり、その合致のために受け板13aのボルト孔を広げたり、開け直したりする必要が生じて取付けに手間が掛かり、特に2階以上の高所作業では危険が増すという問題があった。また、受け板13aのボルト孔を広げたり、開け直したりするためには、その孔を隠すために上記突出端29aの左右方向長さを大きく設定する必要が生じ、そのため受け板13aの幅が大きくなり、採光面積が狭くなっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、建物の外壁、内壁、間仕切り等、任意の壁の開口部に固定された方形枠に片側から障子のように方形の框の内側に少なくとも1枚の板を固定してなる方形のパネルを嵌め込み、上記方形枠の内面に突設されている受け板の片側表面に上記パネルの框の他側表面を当接させ、上記框の上面または側面に付設されている複数個の固定金具をそれぞれ上記の受け板の対応部分に固定するようにした建物のパネル取付け装置において、上記パネルの取付けに際し、パネルや方形枠に加工誤差があっても、ボルト孔の手直し加工を不要にし、上記ボルトの締付けのみで障子を容易に固定できるようにしたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る建物のパネル取付け装置は、建物の壁の開口部に固定された方形枠に片側からパネルを嵌め込み、上記方形枠の内面に突設されている受け板の片側表面に上記パネルの框の他側表面を当接させ、このパネル框の上面または側面に付設されている複数個の固定金具をそれぞれ上記の受け板の対応部分に固定するようにした建物のパネル取付け装置において、上記の固定金具が上記受け板の片側表面と平行に対向する舌片を備えており、上記の受け板に該受け板と接するパネル框と平行な長孔が開口し、この長孔にボルトが他側から該長孔の方向に移動できるように挿入され、このボルトの突出端が上記受け板の片側に重ねられた押さえ板にねじ込まれ、この押さえ板が上記ボルトの移動により上記の舌片に重ねられ、この舌片が上記ボルトの締結により押さえ板と受け板間に挟まれて受け板に固定されることを特徴とする。
【0009】
上記の装置において、方形枠に片側からパネル(例えば、障子)を従来と同様に嵌め込むと、パネルの框(例えば、障子框)が方形枠(例えば、窓枠)の受け板の先端側に接し、同時にパネル框の上面または側面に取付けられている固定金具の舌片が上記受け板の基部側に接近して受け板と平行に対向する。なお、上記受け板上の押さえ板は、あらかじめ上記舌片と干渉しない位置にボルトで固定される。そして、上記パネルの嵌め込み後、他側からボルトを弛め、ボルトの頭で押さえ板を長孔に沿ってスライドさせることにより、押さえ板が上記舌片の上に重ねられ、しかるのちボルトを締めることにより、押さえ板が受け板側に引き寄せられ、その間に上記の舌片が強く挟まれ、パネルが方形枠に固定される。この場合、押さえ板と舌片は、互いに幅方向の一部が重なればよいので、加工誤差を見越して幅を設定することにより、支障なくパネルを固定することができ、従来のように建設現場で加工の手直しをする必要がない。また、上記の舌片にねじ孔を設ける必要がないため、その幅を狭くでき、その分だけパネルの框の側面と方形枠の縦枠との間隔を狭くすることができ、固定障子の取付けに適用した場合は、採光面積を広げることが可能になる。
【0010】
上記建物のパネル取付け装置において、方形枠内面に突出する受け板先端の片側表面にパネル框の他側表面と接する気密材支持用の突条を突設させ、この突条と上記方形枠との間に押さえ板を移動可能に挟むことができ、この場合は、上記の突条と方形枠とが押さえ板のガイドとして機能し、押さえ板のボルトに対する回転が防止される。
【0011】
上記の方形枠およびパネルの嵌め込み部の構造は任意であるが、方形枠の下部を構成する下枠の片側上面に下枠の長さ方向と平行な凹溝を備えたレールを固定し、パネル框の下面に上記の凹溝と嵌合する係合突起を設けることが好ましく、この場合は、パネルの嵌め込みに際し、最初にパネルの下端を嵌め込んでパネルの重量を方形枠に支持させることができ、かつ方形枠の下部においては前記の押さえ板、舌片およびボルトからなる固定装置を省略することができる。また、方形枠の側部を構成する縦枠の片側内面にパネルを片側から嵌め込む際にパネル框の側面に接してパネルを方形枠の中心に導く障子ガイドを設けることができ、この場合はパネルの位置が自動的に設定される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を障子の取付けに適用した実施形態を説明する。図3、図4および図5において、13は窓枠(方形枠)の縦枠、13aは受け板、13bは受け板13aの縁部戸外側に突設した突条、14は気密材、21はバネ板、23は障子(パネル)、24は障子框(パネル框)、24aは障子框24の上面凹溝、27はフランジ、28は気密材、31は障子ガイド(パネルガイド)であり、いずれも従来同様のものである。
【0013】
図5において、13aは受け板であり、前記の窓枠を構成する縦枠13(図3参照)の内面にフランジ状に突出している。この受け板13aの上下方向の任意の複数箇所に上下方向の長孔13cが設けられ、この長孔13cに屋内側(図5の紙面手前)からボルト41が挿入される。上記受け板13aの戸外側には押さえ板42が配置されており、この押さえ板42に上記ボルト41の先端がねじ込まれ、上記長孔13cの上端に押さえ板42が固定されている。
【0014】
上記の押さえ板42は、上下方向に長い長方形の板からなり、その幅は、図3に示すように、縦枠13の内面と受け板13a先端の突条13bとの間に納まる程度に設定されている。そして、上記の押さえ板42は、図4に示すように、その下半部42aが受け板13aから浮くように、ボルト41のねじ込み部よりも下で折り曲げられている。なお、上記押さえ板42の上半部裏面(受け板13a側)には、プレートパッキング43が裏打ちされている。
【0015】
一方、障子23には(図3参照)、障子框24の側面に固定金具45がボルト46(図4参照)で固定される。この固定金具45は、平板からなり、その屋内側端部(図3の下側)が直角に曲げられて前記の受け板13aと若干の隙間を隔てて平行に対向する舌片45aを形成し、その屈曲部の上半部に切込み溝45b(図4参照)が設けられ、上方から押さえ板42の下半部42aが下降して舌片45aの戸外側に重なるのを可能にしている。
【0016】
上記の構造において、押さえ板42の固定用ボルト41を長孔13cの上端に位置させて押さえ板42を受け板13aに固定する。この状態で従来と同様に(図1参照)、障子23を傾斜させ、戸外側から障子23の下端の係合用突起26を窓枠下端のレール22の凹溝に嵌め込み、障子23の上部を押して障子框24を窓枠に嵌め込み、障子框24上面の凹溝24aにバネ板21を係合して障子23を仮固定する。
【0017】
次いで、屋内側でボルト41を弛め、このボルト41を下降させて押さえ板42の下半部42aを障子框24に固定の舌片45a上に重ねて上記のボルト41を固く締め付け、この締付け操作を障子23の回りの全固定金具45について繰り返すと、障子の本固定が完了する。このとき、押さえ板42に裏打ちされているプレートパッキング43が受け板13aの長孔13cを塞ぎ、雨水や空気の侵入を防ぐ役目をしている。
【0018】
上記の押さえ板42、ボルト41および固定金具45からなる固定装置の個数は、障子23の大きさに応じて適宜に設定することができる。そして、障子23の左右の縦框を固定する場合について説明したが、上框を固定することも可能であり、この場合は障子の幅に応じて2箇所、3箇所等に設けることができる。また、上框に固定する場合は、押さえ板42を横にスライドさせる形態とするのが好ましい。
【0019】
【発明の効果】
上記のとおり、この発明に係る建物のパネル固定装置は、建物の壁に固定された窓枠(方立を含む)その他の方形枠に片側から障子その他のパネルを嵌め込んで固定する際、パネルや方形枠に加工誤差や建付け誤差があっても、ボルトを弛めて押さえ板を移動し、しかるのちボルトを締付けることのみでパネルを容易に固定することができ、従来のように建設現場でボルト孔等の加工の手直しをする必要がない。また、パネル框と方形枠の間隔を狭くすることができ、この発明を固定障子の固定装置に適用した場合は、ガラス面積を広げ、採光面積を広くすることが可能になる。特に請求項2に記載の発明によれば、押さえ板がボルトに対して回転することがないため、パネルの固定作業が一層円滑になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の縦断面図である。
【図2】従来の固定手段を示す要部の横断面図である。
【図3】実施形態の要部の横断面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図4のB−B線断面図である。
【符号の説明】
10:建物の壁
11:上枠(窓枠)
12:下枠(窓枠)
13:縦枠(窓枠)
11a、12a、13a:受け板
13b:突条
13c:長孔
14:気密材
21:バネ板
22:レール
23:障子(パネル)
24:障子框(パネル框)
24a:凹溝
25:ガラス板
26:係合用突起
27:フランジ
28:気密材
31:障子ガイド(パネルガイド)
32:受け板カバー
41、46:ボルト
42:押さえ板
42a:下半部
43:プレートパッキング
45:固定金具
45a:舌片
45b:切込み溝

Claims (2)

  1. 建物の壁の開口部に固定された方形枠に片側からパネルを嵌め込み、上記方形枠の内面に突設されている受け板の片側表面に上記パネルの框の他側表面を当接させ、このパネル框の上面または側面に付設されている複数個の固定金具をそれぞれ上記の受け板の対応部分に固定するようにした建物のパネル取付け装置において、上記の固定金具が上記受け板の片側表面と平行に対向する舌片を備えており、上記の受け板に該受け板と接するパネル框と平行な長孔が開口し、この長孔にボルトが他側から該長孔の方向に移動できるように挿入され、このボルトの突出端が上記受け板の片側に重ねられた押さえ板にねじ込まれ、この押さえ板が上記ボルトの移動により上記の舌片に重ねられ、この舌片が上記ボルトの締結により押さえ板と受け板間に挟まれて受け板に固定されることを特徴とする建物のパネル取付け装置。
  2. 方形枠内面に突出する受け板先端の片側表面にパネル框の他側表面と接する気密材支持用の突条が突設されており、この突条と上記方形枠との間に押さえ板が移動可能に挟まれた請求項1に記載の建物のパネル取付け装置。
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