JP3634961B2 - クランク軸の曲がり矯正方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピンの耐摩耗性向上処理、フィレット部の耐久性向上処理によりクランク軸に生じる曲がりを冷間で矯正ロール加工して矯正するクランク軸の曲がり矯正方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンのクランク軸では、コネクティングロッドが連結されるピンの外周面に高周波焼き入れを施して耐摩耗性を向上させると共に、高応力発生部であるピンフィレット部(ピンとアームとの結合コーナ部)に冷間ロール加工を施して疲労強度を向上させるようにしている。このような処理を施すことによりクランク軸に曲がりが発生する。クランク軸の曲がりは、上記処理により形状不連続部であるピンフィレット部およびジャーナルフィレット部(ジャーナルとアームとの結合コーナ部)に生じるひずみが加算されたもので、例えばこれらフィレット部におけるひずみは、通常アームやジャーナルが高剛性であるために、アームのジャーナルとの連結側の間隔の開閉という形で現れる。クランク軸の曲がりが大きいと、エンジンの組み立てに支障を来すだけでなく、クランク軸の回転抵抗の増大によりエンジンの出力低下、軸受の異常摩耗の原因となり、甚だしい場合にはクランク軸が折損事故を起こす恐れがある。
【0003】
そこで、上記のような不具合の発生を防止するために、クランク軸では、上記耐摩耗性向上、疲労強度向上処理後に、これらの処理により発生した曲がり量が規定値以内になるように矯正される。従来、クランク軸の曲がりは、曲がっている部分を強力なプレスを用いて曲げ戻し(従来例1)、特に大型のクランク軸では各部品が極めて高剛性であり、実際上曲げ戻しは不可能であるため、各部品に余肉を付け、この余肉部を機械加工により除去すること(従来例2)によって曲がりを吸収して真っ直ぐなクランク軸を製造していた。しかしながら、従来例1に係るプレスを用いての曲げ戻しによる方法では、偏心の矯正に際して疲労強度が低下する恐れがあり、また従来例2に係る余肉部を除去する方法では生産性の向上やコスト削減ができないという解決すべき課題があった。
【0004】
ところで、冷間ロール加工により付与されたフィレット部の疲労強度を低下させることなく、また余肉を付ける必要のないクランク軸等の工作物の曲がりの矯正を行い得るようにした曲がり矯正方法が、例えば特公平3−27289号公報(従来例3)に開示されている。即ち、耐久性を向上させるために、既に前もって固化転圧された工作物の曲がりを矯正する場合、どの個所でどの程度の圧縮内部応力を付加しなければならないかを検出し、前に行った固化転圧作用におけるよりも高い固有転圧力で、曲がりが減少するようにフレット部の周方向の1部分を転圧するもので、第1の固化転圧作用に用いた固化転圧ロールに対して相対的により小さな直径の固化転圧ロールを用いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例3(特公平3−27289号公報)に係るクランク軸等の曲がり矯正方法によれば、従来例1,2の持つ不具合を解消することができるので極めて有用であると考えられる。しかしながら、この従来例3に係るクランク軸等の曲がり矯正方法では、アームの間隔は何ら修正されていない。つまり、コネクティングロッドが連結されるピンの外周面の耐摩耗性を向上させるための高周波焼き入れ処理や、高応力発生部であるピンフィレット部の耐久性向上させるための冷間ロール加工処理によって、アームの開閉量が所定の開閉量よりも大きくなったり、小さくなったりすることがあるにも拘わらず、この開閉量が修正されない。そのために、ジャーナルがクランク軸全体の回転中心線に対して傾き、ジャーナルやジャーナル軸受が異常摩耗し、焼付きを起こす恐れがあるばかりでなく、殊に気筒数が多くクランク軸が長尺である場合には、その全長寸法に狂いが生じ、エンジンの組み立てに支障が生じる。
【0006】
さらに、クランク軸の構造によってはアームの開閉量が小さくなると、アームがコネクティングロッドと干渉する恐れもある。また、上記従来例3に係るクランク軸等の曲がり矯正方法によれば、上記のとおり、矯正ロール加工を行う場合には、第1の固化転圧作用に用いた固化転圧ロール、つまりフッレット部の疲労寿命向上のために用いた冷間加工ロールよりも小径の冷間加工ロールを用いるのであるから、矯正に先立ち冷間加工ロールを矯正加工ロールに変更する工程が必要になるので、矯正作業能率の向上にとって好ましくない。
【0007】
従って、本発明の目的とするところは、クランク軸の全長が所定範囲内になるように、高能率でクランク軸の曲がりを冷間における矯正ロール加工で矯正し得るクランク軸の曲がり矯正方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、従って上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係るクランク軸の曲がり矯正方法が採用した手段は、ピンの外周面に高周波焼き入れを施して耐摩耗性を向上させると共に、冷間加工ロールによりピンフィレット部およびジャーナルフィレット部に冷間ロール加工を施して、これらフィレット部の疲労強度を向上させた後に生じるひずみに起因するクランク軸の曲がりを矯正するクランク軸の曲がり矯正方法において、前記高周波焼き入れおよび冷間ロール加工後に、2個の変位センサでアームの開閉量を計測し、このアームの開閉量が所定の開閉量よりも大きくて、狭める方向に矯正するときには冷間ロール加工に用いた冷間加工ロールによりジャーナルフィレット部を前記冷間ロール加工よりも高いヘルツ面圧で転圧し、またこのアームの開閉量が所定の開閉量よりも小さくて、広げる方向に矯正するときには冷間ロール加工に用いた冷間加工ロールによりピンフィレット部を前記冷間ロール加工よりも高いヘルツ面圧で転圧して矯正ロール加工を行うことを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項2に係るクランク軸の曲がり矯正方法が採用した手段は、ピンの外周面に高周波焼き入れを施して耐摩耗性を向上させると共に、冷間加工ロールによりピンフィレット部およびジャーナルフィレット部に冷間ロール加工を施して、これらフィレット部の疲労強度を向上させた後に生じるひずみに起因するクランク軸の曲がりを矯正するクランク軸の曲がり矯正方法において、前記高周波焼き入れおよび冷間ロール加工後に、2個の変位センサでアームの開閉量を計測し、このアームの開閉量が所定の開閉量よりも大きくて、δだけ狭める方向に矯正するときには冷間ロール加工に用いた冷間加工ロールによりジャーナルフィレット部を前記冷間ロール加工よりも高いヘルツ面圧で転圧して矯正ロール加工を行うと共に1個の変位センサに−δ/2が示されたときに矯正ロール加工を停止し、またこのアームの開閉量が所定の開閉量よりも小さくて、δだけ広げる方向に矯正するときには冷間ロール加工に用いた冷間加工ロールによりピンフィレット部を前記冷間ロール加工よりも高いヘルツ面圧で転圧して矯正ロール加工を行うと共に1個の変位センサにδ/2が示されたときに矯正ロール加工を停止することを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項3に係るクランク軸の曲がり矯正方法が採用した手段は、請求項1または2のうちの何れか1つの項に記載のクランク軸の矯正方法において、前記クランク軸のピンまたはジャーナルのフィレット部の半径をRとしたとき、厚さの中心を半径中心とする転圧ロール面先端半径rが0.6R〜0.95Rの冷間加工ロールを用いて矯正ロール加工を行うことを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項4に係るクランク軸の曲がり矯正方法が採用した手段は、請求項1,2または3のうちの何れか1つの項に記載のクランク軸の矯正方法において、前記クランク軸が35〜90kgf/mmの引張降伏点を有する素材から構成されているとき、このクランク軸のピンまたはジャーナルのフィレット部を、このフィレット部に300〜600kgf/mmのヘルツ面圧を発生させる加圧力で押圧して矯正ロール加工を行うことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るクランク軸の矯正方法を説明するためのクランク軸の1部分を示す斜視図の図1と、アームの開き状態を示すクランク軸の外観図の図2(a)と、矯正ロール加工に用いた冷間加工ロールの配設状態説明図の図2(b)と、アームの狭まり状態を示すクランク軸の外観図の図3(a)と、矯正ロール加工に用いた冷間加工ロールの配設状態説明図の図3(b)と、矯正ロール加工説明図の図4(a)(b)および図5(a),(b)と、アームの開閉開始位置説明図の図6および図7(a),(b)と、疲労強度向上率を示す説明図の図8とを参照しながら説明する。
【0013】
図6および図7(a),(b)に示すような二次元FEM変形解析の結果、発明者らは、クランク軸1の曲がりは冷間ロール加工直下のクランク軸形状不連続による最弱部、あるいは冷間ロール加工角度の延長線上の自由表面を開閉開始位置としてアーム3が開閉することによって生じるものであり、そしてクランク軸1の曲がりに大きな影響を及ぼすのはクランク軸形状不連続による最弱部であることを知見し、さらにピンフィレット部4aの疲労強度向上のためにこのピンフィレット部4aに冷間ロール加工を施すとアーム3,3が開いて開閉量が大きくなり、またジャーナルフィレット部2aの疲労強度向上のためにジャーナルフィレット部2aに冷間ロール加工を施すとアーム3,3が閉じて開閉量が小さくなることを知見した。従って、発明者らは、クランク軸1の曲がりを矯正するためには、例えば板材に局所的にくぼみ変形を付与すれば、押圧力を除去してもくぼみを中心にしてある残留曲がり変形が板材に生じるという現象を活用すれば良いと考えて本発明をなしたものである。
【0014】
以下、本発明を詳細に説明すると、図1に示す符号1は、ジャーナル2と、アーム3,3と、アーム3,3に端部が連結されてなるピン4とからなる周知の構成になるクランク軸で、このクランク軸1のピン4の外周面に高周波焼き入れが施されて耐摩耗性の向上が図られると共に、高応力発生部であるジャーナル2とアーム3とのコーナー部であるジャーナルフィレット部2aと、アーム3とピン4とのコーナー部であるピンフィレット部4a,4aとは、冷間加工ロールによって転圧されて疲労強度の向上が図られている。このような処理によりアーム3,3の開口側の間隔、つまり開閉量が所定の開閉量よりも広がったり、逆に狭まったりするので、このアーム3,3の開閉量が支柱10,10により支持されてなる2個の変位センサ11,11によって測定される。
【0015】
これら変位センサ11,11によるアーム3,3の開閉量の測定の結果、図2(a)に示すように、アーム3,3の開閉量が所定の開閉量よりも大きくてδだけ狭めなければならない場合には、図2(b)に示すように、アーム3,3の間隔をδだけ狭めて所定の開閉量になるように、ジャーナルフィレット部2aに、これらフィレット部の疲労強度向上のために用いた冷間加工ロール5をそのまま用いて、疲労強度向上後のジャーナルフィレット部2aにくぼみを発生させて、アーム3,3に残留変形を生じさせるために、冷間ロール加工の場合よりも高いヘルツ面圧が付与され、ジャーナルフィレット部2aにより強い加圧力を加えて矯正ロール加工を行い、一方の1個の変位センサ11に−δ/2が示されたときに冷間加工ロール5による矯正ロール加工が停止される。次いで、他方のジャーナルフィレット部2aに対しても、これと同様の矯正ロール加工が行われ、他方の1個の変位センサ11に−δ/2が示されたときに冷間加工ロール5による矯正ロール加工が停止される。
【0016】
一方、これら変位センサ11,11によるアーム3,3の開閉量の測定の結果、図3(a)に示すように、アーム3,3の開閉量が所定の開閉量よりも小さくてδだけ広げなければならない場合は、図3(b)に示すように、アーム3,3の間隔をδだけ広げて所定の開閉量になるように、ピンフィレット部4a,4aに、フィレット部の疲労強度向上のために用いた冷間加工ロール5をそのまま用いて、後述する転圧力を付与して矯正ロール加工を行い、一方の1個の変位センサ11に+δ/2が示されたときに冷間加工ロール5による矯正ロール加工が停止される。次いで、他方のピンフィレット部4aに対しても、これと同様の矯正ロール加工が行われ、他方の1個の変位センサ11に+δ/2が示されたときに冷間加工ロール5による矯正ロール加工が停止される。
【0017】
なお、この実施の形態においては、変位センサとしてダイヤルゲージを用いたが、計測の無人化や加工処理時間の短縮を考えると、例えばレーザ式や渦電流式の非接触式変位センサを用いるのが好ましい。
【0018】
ところで、図4(a),(b)および図5(a),(b)に示すように、この冷間加工ロール5の厚さの中心を半径中心とする転圧ロール面先端半径をr、クランク軸1のピンフィレット部4aの半径をRとしたとき、比r/Rは0.6〜0.95(r=0.6R〜0.95R)の範囲になるように設定されている。
そして、冷間加工ロール5は、その幅方向の中心を通る軸心と垂直軸となすロール加工角度αが35〜60°になるように、これらピンフィレット部に4a,4aセットされると共に、ピン4の冷間加工ロール5の反対側には、図3(b)に示すように、冷間加工ロール5の反力を受けるバックアップロール6がセットされている。
【0019】
なお、図4(a),(b)および図5(a),(b)中に示されている各記号の定義は、それぞれ下記のとおりである。
R :クランク軸のフィレット部の半径
r :冷間加工ロールの転圧面先端半径
α :ロール加工角度
P :冷間加工ロールの加圧力
δ/2:アームの開き量
θ :アームの開き角度
S :アームの開閉開始位置から冷間加工ロールの転圧面先端までの距離
L :アームの開閉開始位置からアームの先端までの距離
:ピンの半径
:冷間加工ロールの半径
′:R/cosα
d :フィレット部の永久変形量
以下、説明に用いる上記記号は全て上記定義であるとする。
【0020】
このように、アーム3,3の開閉量が所定の開閉量よりも大きい場合、小さい場合の何れも、以上のような冷間加工ロール5による矯正ロール加工によってクランク軸1の曲がりが矯正され、クランク軸1の曲がりの程度が許容範囲内に納まることを確認した。ところで、このような冷間加工ロール5を用いる矯正ロール加工によるクランク軸1の曲がり矯正によって、もしこのクランク軸1のジャーナルフッレット部2aやピンフィレット部4aの疲労強度が、冷間ロール加工により確保された疲労強度よりも低下するようなことがあれば、このクランク軸の曲がり矯正方法を適用することができない。
【0021】
そこで、クランク軸1の各フィレット部2a,4aの疲労強度を確認するために、クランク軸の母材(資料1)、冷間ロール加工したクランク軸(資料2,矯正ロール加工による曲がり矯正は行っていない。)、矯正ロール加工により曲がりを矯正したクランク軸(資料3)のそれぞれについて曲げ疲労試験を行って、資料3の疲労強度向上率(クランク軸母材の疲労強度を1としたときの、クランク軸のフィレット部の破断強度の指数。)を確認した。その疲労試験結果は、図8に示すとおりである。なお、図8におけるテストピースは直径291.5mm、アーム厚さ92mm、引張降伏点76kgf/mm(引張強さ96kgf/mm)で、材質はJISSCM440相当鋼である。
【0022】
同図8によれば、資料3では矯正ロール加工による曲がり矯正によって、フッレット部の疲労強度が冷間ロール加工によるフィレット部の疲労強度よりも向上しており、矯正ロール加工より疲労強度が低下しないことが分かる。
【0023】
ところで、上記のとおり、r/Rは0.6〜0.95の範囲内になるように設定され、また冷間加工ロール5のロール加工角度αは35〜60°の範囲になるように設定されている。このようにr/Rを0.6〜0.95の範囲内になるように設定したのは、r/Rが0.6未満であると冷間加工ロール5の厚さが薄過ぎて1個所の転圧で矯正することができず、また0.95を超えると厚さが厚過ぎて強大な加圧装置が必要になるばかりでなく、フレット部の半径Rと同等になることで不安定な転圧面の形成やロール加工効果によってピンやジャーナルの外周面に悪影響を及ぼすからである。
【0024】
また、ロール加工角度αの範囲は、装置の制約上(冷間加工ロール収納カセット)での角度偏向可能範囲であると同時に、クランク軸の最大破断危険部位は使用条件によるが、フレット部のα=45°±10°付近であり、この角度範囲を十分に満足する加工ができることから本範囲を設定したものである。
また、ヘルツ面圧はヘルツ面圧換算で300〜600kgf/mmの範囲が選ばれる。このヘルツ面圧の範囲は、下記のとおりの手順により設定されるものである。なお、本実施の形態にあってはクランク軸の素材として引張降伏点76kgf/mmのJISSCM440相当鋼を用いたが、引張降伏点35〜90kgf/mm、引張強さ60〜105kgf/mmの範囲の素材に対して同等の効果が得られることを確認した。
【0025】
冷間加工ロール5によって様々なロール加工条件で、ヘルツ面圧換算で300〜600kgf/mmの範囲のヘルツ面圧を付与し、アーム開閉両(δ/2)を矯正するのに必要な加圧力Pは、ヘルツ面圧の考え方を用いて下記のとおりの手順で決定される。
Figure 0003634961
であり、ヘルツの接触論におけるロールとの接触によるフィレット部との接触楕円の長半径aと短半径bは、クランク軸およびロール共縦弾性係数が21000kgf/mm、ポアソン比0.3の場合には、
a=0.04m(P/A)1/3 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥▲4▼
b=0.04n(P/A)1/3 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥▲5▼
で示され、そして加圧力Pとヘルツ面圧Pとの関係は、
P=2Pπab/3‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥▲6▼
で表される。
【0026】
ところで、図4(b)に示すように、アームをδ/2開閉させるためには、
δ/2=dsinα・L/S‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥▲7▼
つまり、ロール加工後のフィレット部のロール加工底に
d=δ/2・S/(Lsinα)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥▲8▼
の永久変形を与えなければならない。
このフィレット部のロール加工底に永久変形量dを与える加圧力Pは、
P=〔1/A・(5000d/k)+(80πab)1/2 ‥‥‥‥▲9▼
である。
上記▲9▼式によって得られる加圧力Pは、フィレット部のロール加工底に上記▲6▼式から得られる300〜600(装置能力上限値)kgf/mmのヘルツ面圧を発生させる加圧力であり、この範囲内の加圧力Pを加えて矯正ロール加工することが有効であるということを確認した。また、矯正ロール加工の前段階でフィレット部に疲労強度向上のための冷間ロール加工を施している場合には、既に冷間ロール加工によりフィレット部ロール加工底には冷間ロール加工加圧力による永久変形処理をしているため、その差が必要矯正加圧力として選ばれる。
【0027】
なお、cosψ=B/Aとしたときの上記m,nおよびkは、下記表1で与えられる周知の値であって、例えば日本機械学会編、機械工学便覧等にも記載されている。
【表1】
Figure 0003634961
【0028】
【実施例】
ところで、冷間ロール加工後の曲がり矯正に用いたクランク軸1は、図12に示すような、ピン4が一個、つまり1気筒用のものであって、いわゆるテストピースである。そこで、このようなテストピースによる曲がり矯正結果から確認されたクランク軸の曲がり矯正方法を、例えば多気筒用のクランク軸の側面図の図9(a)と、図9(a)のA矢視図の図9(b)とに示すような構成のクランク軸(このクランク軸の場合は6気筒用である。)に適用することができるか否かを確認することとした。
【0029】
上記クランク軸の曲がり矯正方法の適用可否の確認のために用いたクランク軸は、符号J1〜J7で示すジャーナルの直径が291.5mm、アームの厚さが92mm,アームのジャーナルセンターからピンセンターまでの距離、つまりピストンストロークが180mm、符号P1〜P6で示すピンの直径が271.5mm、全長が4055mmのものであって、かつ各部品の引張降伏点が76kgf/mm(引張強さ96kgf/mm)の鍛造により一体的に形成されてなるものである。そして、P1〜P6で示す各ピンの耐摩耗性向上、各フィレット部の疲労強度向上処理後のこのクランク軸の曲がり量は、曲がり矯正加工後の多気筒用のクランク軸のジャーナルの振れ量説明図の図14に示すように、最大で0.56mmであった。
【0030】
先ず、図9(a),(b)に示すクランク軸を、多気筒用のクランク軸のワイヤモデルの構成説明図の図10に示すように、ワイヤーモデル化し、1スロー当たりの曲がりは、クランク軸のピンおよびアームが非常に高剛性であるため、ワイヤモデルによるアームの開き状態説明図の図11に示すように、アーム3はピン4の端部から曲がり、ジャーナル2とアーム3とは常に直角であって、かつピン4、ジャーナル2、アーム3の長さが不変であると仮定し、そしてクランク軸のテストピースの形状説明図の図12に示すような単一スローのクランク軸(テストピース)を用いて、横軸に冷間加工ロールの加圧力P(トン)をとり、縦軸にアームの曲がり量およびアームの開閉角度θをとって示す図13のように、加圧力に対するアームの曲がり量およびアームの開閉角度θの関係を求めて、この関係からアームの開閉量を所定の開閉量にするように矯正ロール加工をした場合についてワイヤーモデル化したクランク軸の各ジャーナルのZ方向の振れ量を計算により求めた。
【0031】
次いで、図9(a),(b)に示す構成の多気筒用のクランク軸のそれぞれのアームの開閉量が所定の開閉量になるように、冷間加工ロールによりピンフッレット部とジャーナルフィレット部とに矯正ロール加工を行って曲がりを矯正した後に、クランク軸の各ジャーナルのZ方向{図9(a)および図10参照。}の振れ量を測定した。冷間加工ロールによるピンフィレット部とジャーナルフィレット部との矯正ロール加工範囲はピンとジャーナルとの径方向の中心をとおるアームの中心線を挟んで、ピンフィレット部では±90度、ジャーナルフィレット部では±180度の範囲である。
【0032】
即ち、図10に示すようにワイヤーモデル化したこのクランク軸のジャーナルの振れ量の計算値(実線と白丸印で示している。)と、クランク軸のジャーナルの振れ量の実測値(実線と黒丸印で示している。)とは、図14に示すとおりである。なお、本図は横軸にジャーナル番号J1〜J7をとり、縦軸に各ジャーナルのZ方向の振れ量をmm単位で示したものである。この図14によれば、計算値と実測値とが極めて近似している。そして、矯正ロール加工後のクランク軸のジャーナルの振れ量は最大でも0.1mm程度であって、ユーザーを十分満足させ得る0.5mm以内になるように矯正されており、以上に述べたクランク軸の曲がり矯正方法を十分実用に供し得ることを確認することができた。
【0033】
勿論、図示省略しているが、クランク軸のX方向およびY方向{図9(a)および図10参照。}の各ジャーナルの振れ量もZ方向の各ジャーナルの振れ量と同等であり、クランク軸の全ての曲がりがユーザーを十分満足させ得る0.5mm以内になるように矯正されていることを確認した。このように、本発明に係るクランク軸の曲がり矯正方法によれば、フィレット部の耐久性向上のために用いた冷間加工ロールにより矯正ロール加工を行ってクランク軸の曲がりを短時間のうちに矯正することができた。
【0034】
従って、本発明に係るクランク軸の曲がり矯正方法によれば、アームの間隔が何ら修正されない上記従来例3に係るクランク軸等の曲がり矯正方法と異なり、ジャーナルがクランク軸全体の回転中心線に対して傾くことも少なくなり、ジャーナルやジャーナル軸受が異常摩耗することは勿論のこと、焼付きを起こす恐れがなくなるという優れた効果があるのに加えて、気筒数が多い長尺のクランク軸であっても、その全長寸法精度がより向上するので、エンジンに容易に組み込むことができる。
【0035】
さらに、アームの開閉量が所定の開閉量に矯正されるので、アームがコネクティングロッドと干渉する恐れもなく、また矯正ロール加工を行うに際して、フッレット部の疲労寿命向上のために用いた冷間加工ロールよりも小径の冷間加工ロールを用いる上記従来例3に係るクランク軸等の曲がり矯正方法と異なり、冷間加工ロールをそのまま矯正ロール加工に用いてクランク軸の曲がりを矯正するのでロールのセット代え工程が不要になり、矯正作業能率の向上に大いに寄与することができる。
【0036】
なお、以上では、上記説明並びに添付図面から良く理解されるように、曲がりが矯正されるクランク軸が鍛造により一体形成されてなる場合を例として説明したが、例えばジャーナルとアーム、アームとピンとがそれぞれ焼嵌めされてなる構成のクランク軸に対しても、本発明に係る技術的思想を適用することができるので、上記実施の形態並びに実施例によって、本発明の記述的思想の適用範囲が限定されるものではない。
【0037】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係るクランク軸の曲がり矯正方法によれば、アームの間隔が何ら修正されることのない上記従来例3に係るクランク軸等の曲がり矯正方法と異なり、ジャーナルがクランク軸全体の回転中心線に対して傾くこともなく、ジャーナルやジャーナル軸受が異常摩耗することは勿論、焼付きを起こす恐れがなくなると共に、気筒数が多い長尺のクランク軸であってもその全長寸法精度が向上し、エンジンに容易に組み込むことができる。さらに、アームの開閉量が所定の開閉量に矯正されるので、アームがコネクティングロッドと干渉する恐れもなく、また矯正ロール加工を行うに際して、フッレット部の疲労寿命向上のために用いた冷間加工ロールよりも小径の冷間加工ロールを用いる上記従来例3に係るクランク軸等の曲がり矯正方法と異なり、冷間加工ロールをそのまま矯正ロール加工に用いるのでロールのセット代え工程が不要になり、クランク軸の曲がり矯正作業能率の向上に大いに寄与することができるという極めて優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るクランク軸の矯正方法を説明するためのクランク軸の1部分を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係り、2(a)はアームの開き状態を示すクランク軸の外観図で、図2(b)は矯正ロール加工に用いた冷間加工ロールの配設状態説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係り、図3(a)はアームの狭まり状態を示すクランク軸の外観図で、図3(b)は矯正ロール加工に用いた冷間加工ロールの配設状態説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に係り、図4(a),(b)は共に、矯正ロール加工説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係り、図5(a),(b)は共に、矯正ロール加工説明図である。
【図6】本発明の実施の形態に係り、アームの開閉開始位置説明図である。
【図7】本発明の実施の形態に係り、図7(a),(b)は共に、アームの開閉開始位置説明図である。
【図8】本発明の実施の形態に係り、疲労強度向上率を示す説明図である。
【図9】本発明の実施例に係り、図9(a)は多気筒用のクランク軸の構成説明図で、図9(b)は図9(a)のA矢視図である。
【図10】本発明の実施例に係り、多気筒用のクランク軸のワイヤモデルの構成説明図である。
【図11】本発明の実施例に係り、ワイヤモデルによるアームの開き状態説明図である。
【図12】本発明の実施例に係り、クランク軸のテストピースの構成説明図である。
【図13】本発明の実施例に係り、冷間加工ロールの加圧力とアームの曲がり量との関係説明図である。
【図14】本発明の実施例に係り、曲がり矯正加工後の多気筒用のクランク軸のジャーナルの振れ量説明図である。
【符号の説明】
1…クランク軸
2…ジャーナル,2a…ジャーナルフィレット部
3…アーム
4…ピン,4a…ピンフィレット部
5…冷間加工ロール
6…バックアップロール
10…支柱
11…変位センサ

Claims (4)

  1. ピンの外周面に高周波焼き入れを施して耐摩耗性を向上させると共に、冷間加工ロールによりピンフィレット部およびジャーナルフィレット部に冷間ロール加工を施して、これらフィレット部の疲労強度を向上させた後に生じるひずみに起因するクランク軸の曲がりを矯正するクランク軸の曲がり矯正方法において、前記高周波焼き入れおよび冷間ロール加工後に、2個の変位センサでアームの開閉量を計測し、このアームの開閉量が所定の開閉量よりも大きくて、狭める方向に矯正するときには冷間ロール加工に用いた冷間加工ロールによりジャーナルフィレット部を前記冷間ロール加工よりも高いヘルツ面圧で転圧し、またこのアームの開閉量が所定の開閉量よりも小さくて、広げる方向に矯正するときには冷間ロール加工に用いた冷間加工ロールによりピンフィレット部を前記冷間ロール加工よりも高いヘルツ面圧で転圧して矯正ロール加工を行うことを特徴とするクランク軸の曲がり矯正方法。
  2. ピンの外周面に高周波焼き入れを施して耐摩耗性を向上させると共に、冷間加工ロールによりピンフィレット部およびジャーナルフィレット部に冷間ロール加工を施して、これらフィレット部の疲労強度を向上させた後に生じるひずみに起因するクランク軸の曲がりを矯正するクランク軸の曲がり矯正方法において、前記高周波焼き入れおよび冷間ロール加工後に、2個の変位センサでアームの開閉量を計測し、このアームの開閉量が所定の開閉量よりも大きくて、δだけ狭める方向に矯正するときには冷間ロール加工に用いた冷間加工ロールによりジャーナルフィレット部を前記冷間ロール加工よりも高いヘルツ面圧で転圧して矯正ロール加工を行うと共に1個の変位センサに−δ/2が示されたときに矯正ロール加工を停止し、またこのアームの開閉量が所定の開閉量よりも小さくて、δだけ広げる方向に矯正するときには冷間ロール加工に用いた冷間加工ロールによりピンフィレット部を前記冷間ロール加工よりも高いヘルツ面圧で転圧して矯正ロール加工を行うと共に1個の変位センサにδ/2が示されたときに矯正ロール加工を停止することを特徴とするクランク軸の曲がり矯正方法。
  3. 前記クランク軸のピンまたはジャーナルのフィレット部の半径をRとしたとき、厚さの中心を半径中心とする転圧ロール面先端半径rが0.6R〜0.95Rの冷間加工ロールを用いて矯正ロール加工を行うことを特徴とする請求項1または2のうちの何れか1つの項に記載のクランク軸の曲がり矯正方法。
  4. 前記クランク軸が35〜90kgf/mmの引張降伏点を有する素材から構成されているとき、このクランク軸のピンまたはジャーナルのフィレット部を、このフィレット部に300〜600kgf/mmのヘルツ面圧を発生させる加圧力で押圧して矯正ロール加工を行うことを特徴とする請求項1,2または3のうちの何れか1つの項に記載のクランク軸の曲がり矯正方法。
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