JP3629334B2 - 塗布装置 - Google Patents

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハや液晶表示器のガラス基板等の各種基板上にフォトレジスト液等の塗布膜を形成する塗布装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の塗布装置は、図10に示すように、基板Wを真空吸着するステージ101と、このステージ101上で基板Wに沿って移動する一方に伸びるスリット状の吐出口を有するノズル102とを備え、このノズル102をそのスリット状の吐出口から塗布液を吐出させながら一定速度で移動させることにより基板W上に塗布膜Fを形成するようにしたものである。この場合、その塗布膜Fの厚み(以下、塗布膜厚という。)は、塗布液の吐出量に比例し、ノズル102の移動速度に反比例する。そのため、塗布膜厚が一定範囲内に収まるように、基板Wに対して試験的に塗布膜を形成した上でノズル102の吐出口の幅を予め調節し、ノズル102や塗布液を一定の温度に保持した状態でノズル102の吐出口から一定の吐出圧で塗布液が吐出されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の塗布装置では、ノズル102や塗布液が一定の温度に保持されているため、外気温度等の変化に対しても比較的安定した厚みで塗布膜を形成することができるが、塗布膜厚の変動を例えば数μm乃至十数μmというような微小な範囲内に収めるように調節しようとすると、ノズル102の移動速度、塗布液の粘度・吐出圧等の温度以外の不可避的な変動によりその調節は必ずしも容易ではないという問題がある。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、塗布膜厚の変動を微小な範囲内に収めることが可能な塗布装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、半導体ウエハや液晶表示器のガラス基板等の基板上にフォトレジスト液の塗布膜を形成する塗布装置であって、基板を保持する基板保持手段と、フォトレジスト液からなる塗布液を吐出するためのもので、対向方向に変位可能な対向壁により形成され、当該対向壁に変位力が与えられることで開口幅が調節されるスリット状の吐出口を有する塗布液供給手段と、基板の表面と上記吐出口とが相対的に移動するように、上記基板保持手段と上記塗布液供給手段とを相対的に移動させる駆動手段と、基板上に形成された塗布膜厚を測定する膜厚測定手段と、上記塗布液供給手段の吐出口の開口幅を上記対向壁の変位量を検出することにより測定する変位センサと、上記膜厚測定手段による塗布膜厚の測定結果に基づ、上記塗布液の吐出量を調節すべく上記変位センサで測定された吐出口の開口幅に応じて制御されることで当該開口幅を調節する開口幅調節手段と、を備えたものである(請求項1)。
【0006】
上記構成の本発明では、基板保持手段に保持された基板の表面と塗布液供給手段が有するスリット状の吐出口とが相対的に移動するように、駆動手段により基板保持手段と塗布液供給手段とを相対的に移動させながら、吐出口からフォトレジスト液からなる塗布液を吐出させて基板上に塗布膜を形成する。そして、膜厚測定手段が基板上に形成された塗布膜厚を測定し、この測定結果に基づき、塗布液の吐出量を調節すべく塗布液供給手段の対向壁に設けられた変位センサで測定された吐出口の開口幅に応じて制御される開口幅調節手段が吐出口の開口幅を調節する。
【0007】
また、本発明は、請求項1に係る塗布装置であって、上記吐出口の長手方向に沿って上記塗布液供給手段の外面に形成されたガイドと、上記ガイドに沿って移動可能に設けられ、上記膜厚測定手段が有する測定ヘッドを支持する移動体と、上記移動体を上記ガイドに沿って移動させる移動体駆動手段と、をさらに備えたものである(請求項2)。
【0008】
上記構成の本発明では、塗布液供給手段の外面における吐出口の長手方向に沿って形成されたガイドに沿って移動体駆動手段が移動体を移動させながら、この移動体に支持されている測定ヘッドが基板上に形成された塗布膜厚を測定する。
【0009】
また、本発明は、請求項1又は2に係る塗布装置であって、上記開口幅調節手段は上記吐出口の長手方向に沿った複数の区画部に対応させて上記塗布液供給手段に設けられ、上記区画部に対応する塗布膜厚の測定結果に基づいて、上記区画部ごとに開口幅を調節するものである(請求項3)。
【0010】
上記構成の本発明では、吐出口の長手方向に沿った複数の区画部に対応する塗布膜厚の測定結果に基づいて、開口幅調節手段は区画部ごとに吐出口の開口幅を調節する。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施形態の塗布装置の斜視図である。この塗布装置は、基板Wを吸着保持するステージ10と、このステージ10に吸着保持された基板W上にフォトレジスト液等の透明又は半透明の塗布液を供給するノズル20と、このノズル20を基板W上に沿って移動させるノズル移動手段30と、塗布液が供給されて形成された基板W上の塗布膜の厚みを測定する膜厚計40とを備えている。
【0012】
ステージ10は、中央部の基板Wの載置部11に上下方向に貫通する複数の貫通孔12が形成され、載置部11上に載置された基板Wをその貫通孔12を介して下面側から真空吸引することにより載置部11上に保持するようにしたものである。また、ステージ10の両側端部には、ノズル移動手段30の後述する支持体が摺動するガイド用のレール13、14が形成されている。基板Wはこのステージ10の載置部11上に図略の搬送ロボットにより載置される。
【0013】
ノズル20は、図2乃至図4に示すように構成されている。図2はノズル20の図1とは反対側から見た斜視図、図3はその側断面図、図4はその底面図である。なお、いずれも膜厚計40と関係する構成部分については図示を省略している。すなわち、ノズル20は、横方向に長手状の一対の対向壁21、22が突き合わされて構成され、内部に塗布液の供給路23を有すると共に、下面にその供給路23に連なるスリット状の吐出口24が開口するようにしたものである。この吐出口24を構成する一対の対向壁21、22間の間隔、すなわち、吐出口24の幅は、例えば、0.1mm程度に設定されている。対向壁22は供給路23が形成されるべく所要の厚みを有する一方、対向壁21は対向壁22よりも厚みの薄い部材で形成され、その外面の上下方向中間部適所に形成された横方向の溝211aによって一方側部から他方側部にかけて横方向の肉薄部211が形成されている。
【0014】
この横方向に形成された肉薄部211は、対向壁21の屈曲支点として機能するもので、対向壁21の下端部に対向壁21、22の対向方向に適当な力を与えることで対向壁21が弾性変形できるようにしたものである。また、対向壁21の下端部外面側には、その対向壁21に変位力を与える複数(この実施形態では6個)のピエゾアクチュエータ212が吐出口24の長手方向に沿って所定の間隔で配設されている。このピエゾアクチュエータ212は、その本体部212aが対向壁21の上端部に一端が取り付けられたL字形状の支持体213に固定され、各先端部212bが対向壁21の下端部に取り付けられている。このように対向壁21に複数のピエゾアクチュエータ212を配設することにより、吐出口24は長手方向に沿って複数の区画部に区画されることになり、対向壁21の各ピエゾアクチュエータ212に対応する部分が変位されることにより各区画部ごとに吐出口24の開口幅が調節できるようになる。
【0015】
このピエゾアクチュエータ212は、図略の内部のピエゾ素子に駆動電圧が印加されたとき、その先端部212bがその駆動電圧のレベルに応じた割合で図3に示す矢印方向に伸縮するように構成されたもので、その伸縮割合に応じて対向壁21を肉薄部211を支点にして変位させ、他方の対向壁22との間隔、すなわち、吐出口24の幅を変更する。すなわち、ピエゾアクチュエータ212は、ノズル20の吐出口24の開口幅を調節する開口幅調節手段を構成する。
【0016】
なお、この実施形態においては、対向壁21が基板Wに対するノズル20の移動方向の前面側に位置し、対向壁22がその移動方向の後面側に位置するようにして、後述する膜厚計40の測定ヘッド41を対向壁22側に取付け可能にしている。
【0017】
また、ノズル20の上面中央部には、給送パイプ25が取り付けられており、この給送パイプ25を介して図略の塗布液供給タンクからフォトレジスト等の塗布液が一定の圧力でノズル20内に給送されるようになっている。
【0018】
また、図1に示すように、対向壁22の外面には、吐出口24の長手方向に伸びる直線状のガイド221が一方側部から他方側部にかけて形成されている。このガイド221には、その上を移動する移動体222が離脱不能に配設されている。また、ノズル20のガイド221の両端上部には一対のプーリ223、224が取り付けられると共に、ノズル20の上面中央部に移動体222を移動させる駆動部を構成するステッピングモータ225が取り付けられている。
【0019】
このステッピングモータ225には、その回転軸225aに巻き付けホイール226が取り付けられており、この巻き付けホイール226に巻き付けられたワイヤ227の両端が上記プーリ223、224を介して移動体222の両側部に係止されている。これにより、ステッピングモータ225の回転軸225aが回転すると、巻き付けホイール226がワイヤ227の一方側を巻き取ると共に、他方側を解き放つことにより回転軸225aの回転方向に応じて移動体222がガイド221に沿って左右方向に移動する。移動体222には、膜厚計40の測定ヘッド41が基板Wを向いた状態で取り付けられており、移動体222がガイド221の一方側部から他方側部に移動することにより、基板W上の塗布膜厚がノズル20の移動方向と直交する方向である基板Wの幅方向に沿って測定できるようになっている。
【0020】
ノズル移動手段30は、ノズル20の幅方向両側端部から突出する固定軸26、27を固定支持すると共に、ステージ10の両側端部のレール13、14上を移動する左右両側の支持体31、32と、この支持体31、32を一体に連結すると共に、ステージ10の下面側を経由して配設された連結体33と、この連結体33の中央部であってレール13、14と同じ方向に穿設された雌ねじに螺合されたねじ軸34と、このねじ軸34に連結されたステッピングモータ35とを備えている。これにより、ステッピングモータ35が回転駆動してねじ軸34が回転すると、連結体33が移動することにより支持体31、32がステージ10のレール13、14上を摺動し、ノズル20が基板W面に沿って移動する。
【0021】
膜厚計40は、塗布装置の図略の基台に取り付けられており、ノズル20により基板W上に形成された透明又は半透明の塗布膜面に光源からの光を照射し、塗布膜の表面からの反射光と、基板W表面と塗布膜との界面からの反射光との干渉光の分光反射スペクトルを検出することにより塗布膜厚を測定するものである。すなわち、この膜厚計40は、図5にその概略構成を示すように、光源42の光をハーフミラー43で反射させ、ミラー型結像素子44と光ファイバ45を介して基板W上に照射する。この照射光は、塗布膜表面と基板W表面で反射され、これらの反射光は光ファイバ45を介してミラー型結像素子44に集光された後、ハーフミラー43を通過して分光器46に入射されるように構成されている。
【0022】
ここで、光ファイバ45の先端部は測定ヘッド41となり、この測定ヘッド41は移動体222に係止されて移動体222と共に基板Wの幅方向に移動し、膜厚計40は基板Wの幅方向の塗布膜厚を連続的に測定する。分光器46で検出された信号は塗布膜厚を算出するマイクロコンピュータ47に与えられ、マイクロコンピュータ47は検出された塗布膜の分光反射スペクトルから所定の計算式に基づき塗布膜厚を算出する。この算出結果は、膜厚データとして後述する制御部50に送出されるようになっている。
【0023】
図6は、上記のように構成された塗布装置の主要な制御構成を示すブロック図である。制御部50は、所定の演算処理を行うCPU51、所定のプログラムが記憶されているROM52、処理データを一時的に記憶するRAM53等から構成され、上記所定のプログラムに従って塗布装置の全体の動作を制御する。
【0024】
すなわち、CPU51は、スタートスイッチS、膜厚計40等から所定の信号が入力されることにより、ステッピングモータ駆動回路35aを介してノズル移動手段30を駆動するステッピングモータ35の動作を、ステッピングモータ駆動回路225bを介して移動体222を移動するステッピングモータ225の動作を、ピエゾアクチュエータ駆動回路212cを介してノズル20の吐出口24の開口幅を調節するピエゾアクチュエータ212の動作をそれぞれ制御する。ピエゾアクチュエータ駆動回路212cは、一定範囲内の可変電圧を各ピエゾアクチュエータ212に供給できるようになっている。
【0025】
また、CPU51は、搬送ロボット駆動回路を介して基板Wの受渡しを行う図略の搬送ロボットを制御し、真空装置駆動回路を介して基板Wをステージ10上に吸着保持する図略の真空装置を制御するようになっている。
【0026】
上記のように構成された塗布装置は次のように動作する。まず、制御部50の指令に基づき、図略の搬送ロボットにより基板Wがステージ10上に載置されると、図略の真空装置により基板Wがステージ10上に吸着保持され、ノズル20がノズル移動手段30の駆動により図1の手前側の始端位置から矢印方向に一定速度で移動する。このノズル20の移動開始と同時に、ノズル20内部に塗布液が図略の塗布液タンクから一定の圧力で供給され、ノズル20は吐出口24から塗布液を一定の吐出圧で基板W上に吐出させながら終端位置にまで移動する。
【0027】
なお、上記の塗布液は塗布液タンク内に配設されたヒータ等で一定範囲内の温度に保持され、ノズル20も塗布液と同様に一定範囲内の温度に保持されていることが望ましい。ノズル20の温度保持は、内部に付設したヒータを制御回路で制御するように構成するのが望ましいが、そのようなヒータ等を備えていなくても塗布装置の設置場所の温度を一定に保持するようにすることによっても実現可能である。
【0028】
一方、ノズル20の移動開始と同時に、ノズル20に付設されているステッピングモータ225が回転駆動されて移動体222がガイド221上を図1の基板Wの左端から右端方向に定速移動する。この移動体222の移動により、測定ヘッド41がノズル20の吐出口24から塗布液が吐出されて形成された直後の塗布膜上をノズル20の移動方向と直交する幅方向に沿って移動し、膜厚計40による塗布膜厚の連続的な測定が行われる。移動体222が基板Wの右端まで移動すると、ステッピングモータ225が逆方向に回転駆動されて移動体222が基板Wの右端から左端方向に移動する。これにより、上記と同様に測定ヘッド41が塗布膜上を基板Wの幅方向に沿って移動し、膜厚計40による塗布膜厚の連続的な測定が行われる。膜厚計40は、測定した膜厚値を制御部50に順次送出する。CPU51は、上記膜厚値と、ステッピングモータ225の移動信号から得た測定位置とを対応付けて膜厚データとして管理する。
【0029】
移動体222は、ノズル20が基板W上を始端位置から終端位置にまで移動して塗布膜の形成が終了するまでの間、基板Wの右端と左端間を往復動する。その結果、測定ヘッド41は、図7に示すような軌跡で塗布膜上を移動して塗布膜厚を連続的に測定することになる。この図7では、測定ヘッド41は基板W上を5往復しており、制御部50はCPU51によりピエゾアクチュエータ212の配設されているノズル20の吐出口24の各区画部単位で一往復ごとの膜厚値の平均値を算出し、この平均値から対応するピエゾアクチュエータ212の駆動レベルを制御する。
【0030】
すなわち、目標値よりも塗布膜厚の厚い区画部については、ノズル20の対向壁21が対向壁22に接近するように屈曲して吐出口24の開口幅が狭くなるようにその区画部のピエゾアクチュエータ212を駆動する。また、目標値よりも塗布膜厚の薄い区画部については、ノズル20の対向壁21が対向壁22から離間して吐出口24の開口幅が広くなるようにその区画部のピエゾアクチュエータ212を駆動する。
【0031】
この制御は、膜厚計40で測定した膜厚値と目標値との差を算出し、その差に対応して吐出口24の開口度を調節するのに必要なレベルの電圧をピエゾアクチュエータ駆動回路212cから出力し、この電圧をピエゾアクチュエータ212に印加することにより行われる。このようなピエゾアクチュエータ212の制御を複数回繰り返すことにより、基板Wの幅方向に対する塗布膜厚を一定の範囲内に収めることができるようになり、その結果、ノズル20の移動方向にも均一な厚みの塗布膜Fを形成することが可能となる。なお、ピエゾアクチュエータ212の制御は、測定ヘッド41の一往復ごとの膜厚値ではなく、複数往復ごとの膜厚値に基づき行うようにしたり、各往路ごと又は各復路ごとの膜厚値に基づき行うようにしたりすることもできる。
【0032】
このように、塗布膜厚が一定範囲内に収まるようにするためには、塗布膜厚の種々の変動要因の関係で1枚の基板Wのみで調節が完了する場合もあるし、複数枚の基板Wを用いないと調節が完了しない場合もある。一旦、調節が完了すると、通常は、その設定値で一定枚数の基板Wの塗布が可能となる。塗布膜の形成された基板Wは、図略の搬送ロボットにより次の処理工程に搬送される。
【0033】
なお、上記の実施形態において、ノズル20の吐出口24の開口幅の調節は、ピエゾアクチュエータ212の駆動により行っているが、ノズル20を図8及び図9に示すように構成することによっても行うことができる。図8は図3に対応する図、図9は図8のA−A線断面図である。すなわち、ノズル20を構成する一方の対向壁21の外面の上下方向中間部に対向壁21の屈曲支点となる図3に示す横方向の肉薄部211と同様の肉薄部214が一方側部から他方側部にかけて形成されている。また、この肉薄部214の下端部側には、対向壁21の外面側に突出する複数(この実施形態では6個)の突出体215が肉薄部214に沿って一方側部から他方側部にかけて形成されている。この突出体215の先端部には、それぞれねじ溝215aが形成されている。すなわち、この複数の突出体215により、対向壁21の吐出口24の長手方向に沿って各突出体215に対応して複数の区画部が設定され、対向壁21をその区画部ごとに変位させることが可能となっている。
【0034】
また、対向壁21の上端部に、水平部216aと垂下部216bを有するL字形状の支持体216が取り付けられ、この水平部216aに各突出体215に対応して複数のステッピングモータ217がその回転軸を217aを下に向けて取り付けられている。各回転軸217aには雄ねじ217bが一体に嵌合され、この雄ねじ217bが突出体215のねじ溝215aに螺合されている。これにより、ステッピングモータ217が回転すると、その回転方向に応じて突出体215が肉薄部214を支点として上下方向に屈曲し、それにより吐出口24の開口幅が調節される。
【0035】
すなわち、ステッピングモータ217が雄ねじ217bをねじ溝215aから抜出させる方向に回転すると、支持体216は変位しない構成とされているので、突出体215が肉薄部214を支点として下部方向に屈曲される。すると、対向壁21の下端部が対向壁22に接近するように変位されて吐出口24の開口幅が狭くなる。また、ステッピングモータ217が雄ねじ217bをねじ溝215aに挿入させる方向に回転すると、突出体215が肉薄部214を支点として上部方向に屈曲される。すると、対向壁21の下端部が対向壁22から離間するように変位されて吐出口24の開口幅が広くなる。
【0036】
この場合、突出体215の突出長さを、対向壁21の肉薄部214から吐出口24までの長さに比べて十分長くなるように設定しておくと、突出体215のねじ溝215a位置と屈曲支点位置との間の変位量に比べて対向壁21の屈曲支点位置と吐出口24位置との間の変位量が少なくなり、吐出口24の開口幅の微調整が容易にできるようになる。
【0037】
また、支持体216の垂下部216bには、変位センサ218が取り付けられており、吐出口24の開口幅を測定できるようになっている。すなわち、この変位センサ218は、その本体部218aに対してバネ等の弾性体により進退自在に取り付けられた先端部218bが対向壁21に接触した状態で支持体216の垂下部216bに取り付けられており、先端部218bの移動量に応じて対向壁21の変位量が検出できるようになっている。ステッピングモータ217は、膜厚計40の測定結果に基づき、この変位センサ218で検出された吐出口24の開口幅に応じてその回転が制御される。
【0038】
また、ノズル20の吐出口24の開口幅の調節は、図3に示すピエゾアクチュエータ212に代えて、そのピエゾアクチュエータ212の位置に図8に示すステッピングモータ217を取り付け、このステッピングモータ217による図8に示す突出体215の変位と同様の構成で直接、対向壁21の下端部を変位させるようにすることもできる。
【0039】
また、上記の実施形態において、基板Wに対する塗布膜Fの形成はノズル20を基板Wに対して移動することにより行うようにしているが、ノズル20を固定しておいて基板Wを移動するようにしたり、ノズル20と基板Wの両者を互いに逆方向に移動するようにしてもよい。要は、ノズル20の吐出口24と基板Wの表面とが相対移動するようにされておればよい。
【0040】
また、上記の実施形態において、膜厚計40は分光反射スペクトルに基づき塗布膜厚を測定するように構成したものであるが、塗布膜Fが透明又は半透明でない場合等では、超音波を利用するもの等の他の測定原理に基づき構成されたものであってもよい。
【0041】
また、膜厚計40が小型化可能なものでは、測定ヘッド41のみを吐出口24に沿って移動させるのではなく、膜厚計40全体を吐出口24に沿って移動させるようにすることもできる。なお、測定ヘッド41等を吐出口24に沿って移動させるには、上記実施形態のようなワイヤ227により駆動される移動体222を用いずに、ステッピングモータ225により駆動されるベルト等の移動手段に測定ヘッド41等を直接取付けることにより行うこともできる。
【0042】
また、測定ヘッド41等は、ノズル20に一体に形成されているガイド221に沿って移動する移動体222に取り付けられ、ノズル20に取り付けたステッピングモータ225の回転駆動により移動体222と共に移動するようになっているが、ノズル20とは独立した別の個所に移動体222等からなる移動機構を設け、この移動機構により移動を行うようにしてもよい。
【0043】
さらに、膜厚計40が測定ヘッド41を固定したままでも吐出口24の長手方向に沿って塗布膜厚を測定することができるように構成されたものであれば、測定ヘッド41等を吐出口24の長手方向に沿って移動させる必要はない。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、吐出口からフォトレジスト液からなる塗布液を吐出させて半導体ウエハや液晶表示器のガラス基板等の基板上に塗布膜を形成させながら、膜厚測定手段が基板上に形成された塗布膜厚を測定し、この塗布膜厚の測定結果に基づき、変位センサで測定された吐出口の開口幅に応じて自動的にその開口幅を調節しているので、塗布膜厚の測定結果に応じて吐出口からの塗布液の吐出量を調節でき、塗布膜厚の変動を微小な範囲内に収めることができる。
【0045】
また、請求項2の発明によれば、吐出口の長手方向に沿って形成されたガイドに沿って移動体駆動手段が測定ヘッドを支持した移動体を移動させながら、基板上に形成された塗布膜厚を測定しているので、吐出口の長手方向に沿って塗布膜厚を測定することができ、 その結果、吐出口の長手方向に沿う塗布膜厚の変動を微小な範囲内に収めることができる。
【0046】
また、請求項3の発明によれば、吐出口の長手方向に沿った複数の区画部に対応する塗布膜厚の測定結果に基づいて、開口幅調節手段は区画部ごとに吐出口の開口幅を調節しているので、吐出口の長手方向に沿ってさらに微小な範囲内に塗布膜厚の変動を収めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における塗布装置の斜視図である。
【図2】図1の塗布装置におけるノズルの斜視図で、図1とは反対側から見た図である。
【図3】図2に示すノズルの要部側断面図である。
【図4】図2に示すノズルの底面図である。
【図5】膜厚計の構成を説明するための図である。
【図6】本発明の塗布装置の制御構成を示すブロック図である。
【図7】膜厚計の測定ヘッドの基板上における移動軌跡を示す図である。
【図8】ノズルの変形例の構成を説明する要部側断面図である。
【図9】図8に示すノズルのA−A線断面図である。
【図10】従来の塗布装置の斜視図である。
【符号の説明】
10 ステージ(基板保持手段)
11 載置部
12 貫通孔
20 ノズル(塗布液供給手段)
21、22 対向壁
24 吐出口
30 ノズル移動手段(駆動手段)
40 膜厚計(膜厚測定手段)
41 測定ヘッド
50 制御部
212 ピエゾアクチュエー
215 突出体
217 ステッピングモータ
221 ガイド
222 移動体
225 ステッピングモータ(移動体駆動手段)

Claims (3)

  1. 半導体ウエハや液晶表示器のガラス基板等の基板上にフォトレジスト液の塗布膜を形成する塗布装置であって、
    基板を保持する基板保持手段と、
    フォトレジスト液からなる塗布液を吐出するためのもので、対向方向に変位可能な対向壁により形成され、当該対向壁に変位力が与えられることで開口幅が調節されるスリット状の吐出口を有する塗布液供給手段と、
    基板の表面と上記吐出口とが相対的に移動するように、上記基板保持手段と上記塗布液供給手段とを相対的に移動させる駆動手段と、
    基板上に形成された塗布膜厚を測定する膜厚測定手段と、
    上記塗布液供給手段の吐出口の開口幅を上記対向壁の変位量を検出することにより測定する変位センサと、
    上記膜厚測定手段による塗布膜厚の測定結果に基づき、上記塗布液の吐出量を調節すべく上記変位センサで測定された吐出口の開口幅に応じて制御されることで当該開口幅を調節する開口幅調節手段と、
    を備えたことを特徴とする塗布装置。
  2. 請求項1に記載の塗布装置であって、
    上記吐出口の長手方向に沿って上記塗布液供給手段の外面に形成されたガイドと、
    上記ガイドに沿って移動可能に設けられ、上記膜厚測定手段が有する測定ヘッドを支持する移動体と、
    上記移動体を上記ガイドに沿って移動させる移動体駆動手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする塗布装置。
  3. 請求項1又は2に記載の塗布装置であって、
    上記開口幅調節手段は上記吐出口の長手方向に沿った複数の区画部に対応させて上記塗布液供給手段に設けられ、
    上記区画部に対応する塗布膜厚の測定結果に基づいて、上記区画部ごとに開口幅を調節することを特徴とする塗布装置。
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