JP3624185B2 - 隆起部を有する棒状体の製造方法及び製造装置 - Google Patents

隆起部を有する棒状体の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば人工竹等として用いられる隆起部を有する棒状体を生産性良く製造する製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
なお、この明細書において、「硬度」とは、JIS K6301の5.2のスプリング式硬さ試験A型により測定される硬度である。
【0003】
【従来の技術】
従来より合成樹脂で製作された人工竹が知られているが、このような人工竹は、その長さ方向に所定間隔で節部を形成させる必要があることから、従来は次のようにして製作されていた。
【0004】
即ち、まず押出機を用いて筒状に押出成形した合成樹脂製の筒状芯体を切断機で定寸にカットする。次いで、これらカットされた筒状芯体を、被覆押出成形型内に挿通移動せしめることによって筒状芯体の外周面に合成樹脂製の表皮層を被覆形成せしめるのであるが、この過程において筒状芯体の挿通移動を間欠的に止める操作を行うことによって表皮層の一部に節部を形成せしめるものとしていた。即ち、被覆押出成形型内で筒状芯体が一時的に停止状態になっている時には表皮層のコーティング位置で供給されてくる被覆用樹脂が滞留して盛り上がり現象を生じるので、これによって表皮層の一部に節部を形成させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では次のような問題があった。即ち、被覆押出成形型内に供給される筒状芯体の挿通移動を節付位置で一時的に停止させなければならないので、生産効率が悪いという問題があった。
【0006】
更に、上記従来技術では、筒状芯体を押出成形する工程と、節部を有する表皮層の被覆工程とを全く別工程で行わなければならないことから、生産性に非常に劣るという問題があった。従来技術では、押出成形工程では一定の押出速度で筒状芯体が連続して押し出されてくるのに対し、次の表皮層の被覆工程では該筒状芯体の挿通移動を一時的に止めなければならないことから、筒状芯体を押出成形する工程と節部を有する表皮層の被覆工程とを連続ラインで行うことは到底できず、これらを別工程で行わなければならなかった。このように別工程で行わなければならないので、設備スペースが大きくなると共に、押出成形工程で得られた定寸カット筒状芯体を一時保管(収納)するスペース(倉庫等)も必要になる等、複数のコスト増大要因を抱えていた。
【0007】
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、被覆押出成形型内に供給される芯体の挿通移動を一時的に停止させる必要がなくてその分生産性を向上できる、隆起部を有する棒状体の製造方法及び製造装置を提供することを第1の目的とする。
【0008】
また、この発明は、芯体を押出成形する工程と隆起部を有する表皮層の被覆工程とを連続ラインで行うことができて生産性を飛躍的に向上できると共にコストの低減も図り得る、隆起部を有する棒状体の製造方法及び製造装置を提供することを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的は、被覆押出成形型内に芯体を挿通移動せしめることによって芯体の外周面に合成樹脂製の表皮層を被覆形成せしめるに際し、前記被覆押出成形型内に押出機より、内表面にフッ素系樹脂層が設けられた加温状態の耐圧フレキシブルホースを介して合成樹脂を供給しつつ、前記被覆押出成形型を間欠的に芯体の挿通移動速度と同速度で挿通移動方向と同方向に所定距離移動させることによって前記表皮層の一部に隆起部を形成させることを特徴とする隆起部を有する棒状体の製造方法によって達成される。
【0010】
この製造方法は、被覆押出成形型を間欠的に芯体の挿通移動速度と同速度で挿通移動方向と同方向に所定距離移動させることによって表皮層の一部に隆起部を形成させるものであり、表皮層の被覆工程において芯体の挿通移動を一時的に止める必要がないので、隆起部を有する棒状体の生産性を向上できる。また、耐圧フレキシブルホースの内表面にフッ素系樹脂層が設けられているので、フレキシブルホース内における合成樹脂の流動が非常にスムーズになって合成樹脂を安定状態に被覆押出成形型に供給することができ、これにより隆起部を所望の形状に精度良く成形できる。
【0011】
上記第2の目的は、第1押出機から合成樹脂製の筒状芯体を押出した後、この筒状芯体の押出方向の延長線上に配置された被覆押出成形型内に筒状芯体を挿通移動せしめることによって筒状芯体の外周面に合成樹脂製の表皮層を被覆形成せしめるに際し、前記被覆押出成形型内に第2押出機より、内表面にフッ素系樹脂層が設けられた加温状態の耐圧フレキシブルホースを介して合成樹脂を供給しつつ、前記被覆押出成形型を間欠的に筒状芯体の押出速度と同速度で押出方向と同方向に所定距離移動させることによって前記表皮層の一部に隆起部を形成させることを特徴とする隆起部を有する棒状体の製造方法によって達成される。
【0012】
この製造方法は、被覆押出成形型を間欠的に筒状芯体の押出速度と同速度で押出方向と同方向に所定距離移動させることによって表皮層の一部に隆起部を形成させるものであり、表皮層の被覆工程において筒状芯体の挿通移動を一時的に止める必要がなく、筒状芯体が押出機より押し出されてくる押出速度をそのまま維持した状態で隆起部の形成を行うことができるので、筒状芯体の押出成形工程と隆起部を有する表皮層の被覆工程とを連続ラインで行うことができ、従って隆起部を有する棒状体の生産性を飛躍的に向上できる。また、両工程を連続ラインで行うことができるので、設備スペースを小さくすることができると共に、従来技術のように筒状芯体を一時保管するスペースを確保する必要もなくなるので、コストの低減も十分に図ることができる。また、筒状芯体の押出に連続して表皮層の形成を行うことができるので、芯体と表皮層の接合一体性が向上し、ひいては耐久性に優れた棒状体を製造できる。更に、耐圧フレキシブルホースの内表面にフッ素系樹脂層が設けられているので、フレキシブルホース内における合成樹脂の流動が非常にスムーズになって合成樹脂を安定状態に被覆押出成形型に供給することができ、これにより隆起部を所望の形状に精度良く成形できる。
【0013】
また、この発明に係る隆起部を有する棒状体の製造装置は、型内を芯体が挿通移動する被覆押出成形型と、該被覆押出成形型に合成樹脂を供給する押出機と、該押出機と前記被覆押出成形型とを連結するホースであって、内表面にフッ素系樹脂層が設けられると共に該樹脂層よりも外側に加熱手段が設けられてなる耐圧フレキシブルホースと、前記被覆押出成形型を芯体挿通移動方向に沿って進退移動させる駆動装置と、前記芯体の挿通移動速度に対応して前記被覆押出成形型の移動速度を制御する制御装置とを備えてなることを特徴とするものである。
【0014】
この製造装置では、被覆押出成形型が駆動装置により芯体挿通移動方向に沿って進退移動可能となされると共に、制御装置によって被覆押出成形型の移動速度が芯体の挿通移動速度に対応して制御されるように構成されているので、被覆押出成形型を間欠的に芯体の挿通移動速度と同速度で挿通移動方向と同方向に所定距離移動させることができ、これにより棒状体の表皮層の一部に隆起部を形成させることができる。
【0015】
更に、押出機と被覆押出成形型とは耐圧フレキシブルホースで連結されているので、被覆押出成形型が停止している時はもちろんのこと進退移動している状態においても両者間の連結状態が損なわれることはない。かつ、耐圧フレキシブルホースの内表面にはフッ素系樹脂層が設けられているので、フレキシブルホース内における合成樹脂の流動が滞ることなく非常にスムーズになって、押出機から被覆押出成形型へ合成樹脂を安定状態に供給することができ、これにより隆起部を所望の形状に精度良く成形できるものとなる。
【0016】
また、この発明の別の、隆起部を有する棒状体の製造装置は、合成樹脂製の筒状芯体を押出す第1押出機と、型内を筒状芯体が挿通移動する成形型であって、前記第1押出機の押出方向の延長線上に配置された被覆押出成形型と、該被覆押出成形型に合成樹脂を供給する第2押出機と、該第2押出機と前記被覆押出成形型とを連結するホースであって、内表面にフッ素系樹脂層が設けられると共に該樹脂層よりも外側に加熱手段が設けられてなる耐圧フレキシブルホースと、前記被覆押出成形型を押出方向の延長線に沿って進退移動させる駆動装置と、前記筒状芯体の押出速度に対応して前記被覆押出成形型の移動速度を制御する制御装置とを備えてなることを特徴とするものである。
【0017】
この製造装置では、被覆押出成形型が第1押出機の押出方向の延長線上に配置され、該被覆押出成形型が駆動装置により押出方向の延長線に沿って進退移動可能となされると共に、制御装置によって被覆押出成形型の移動速度が筒状芯体の押出速度に対応して制御されるように構成されているので、被覆押出成形型を間欠的に筒状芯体の押出速度と同速度で押出方向と同方向に所定距離移動させることができ、これにより棒状体の表皮層の一部に隆起部を形成させることができる。この装置によれば、筒状芯体の押出工程と隆起部を有する表皮層の被覆工程とを連続ラインで行うことができるので、隆起部を有する棒状体の生産性を飛躍的に向上できる。また、連続生産ラインに構成されているので、設備スペースを小さくすることができると共に、従来技術のように筒状芯体を一時保管するスペースを確保する必要もなくなるので、コストの低減も十分に図ることができる。
【0018】
更に、第2押出機と被覆押出成形型とは耐圧フレキシブルホースで連結されているので、被覆押出成形型が停止している時はもちろんのこと進退移動している状態においても両者間の連結状態が損なわれることはない。かつ、耐圧フレキシブルホースの内表面にはフッ素系樹脂層が設けられているので、フレキシブルホース内における合成樹脂の流動が滞ることなく非常にスムーズになって、第2押出機から被覆押出成形型へ合成樹脂を安定状態に供給することができ、これにより隆起部を所望の形状に精度良く成形できるものとなる。
【0019】
上記いずれの製造装置においても、駆動装置は、ポールネジと、該ポールネジを回転駆動させるサーボモーターとを備えてなる構成を採用するのが好ましい。このようなポールネジを備えた機構で駆動することにより、振動を極力抑制した状態で被覆押出成形型を進退移動させることができる。また、サーボモーターを用いることで、被覆押出成形型の移動速度を常に芯体の挿通移動速度と精度高く合致させた状態で被覆押出成形型を移動させることができると共に、高速生産にも十分に対応できるものとなる。
【0020】
また、被覆押出成形型に対して芯体挿通移動方向の前方位置又は/及び後方位置に、上下一対の引き取りローラーが配置され、これら上下一対のうち少なくとも一方の引き取りローラーが回転駆動するものとなされている構成を採用するのが好ましい。このような引き取りローラーの回転駆動により芯体又は棒状体を積極的に引き取るようにすることで、挿通移動中の芯体又は棒状体の振動を効果的に防止することができるし、得られる棒状体において曲がりや変形等の不良部の発生も防止できる。また、外径10mm程度の細い芯体を被覆押出成形型に挿通するような場合には芯体が曲がってうまく挿通できなかったのであるが、このような引き取りローラーで引き取りつつ被覆押出成形型に送り込むことによりこのような問題を解決できて、細い芯体を用いる場合であっても十分に対応できる利点もある。
【0021】
中でも、上記引き取りローラーは、被覆押出成形型に対して芯体挿通移動方向の前方位置及び後方位置の両方に配置されているのが好ましく、これにより挿通移動中の芯体及び棒状体の振動を一層効果的に防止することができる。
【0022】
また、前方位置に配置された上下一対の引き取りローラーの外周面は弾性部材で被覆された構成とするのが好ましい。この前方位置に配置された上下一対の引き取りローラーの間には、隆起部が形成された棒状体が挟み込まれて引き取られるのであり、この際、隆起部では他の部位よりも径が大きくなっていていわば径が間欠的に変化する棒状体が通過するのであるが、本構成では引き取りローラーの外周面に被覆された弾性部材によって径大の隆起部をうまく弾性吸収できるので、何ら問題なく良好状態に棒状体を引き取ることができる。
【0023】
上記弾性部材の硬度は20〜80の範囲であるのが好ましい。このような構成を採用することにより、通過する径大の隆起部を十分に弾性吸収できるので極めて円滑に棒状体を挟み込みつつ引き取ることができる。
【0024】
また、被覆押出成形型に対して芯体挿通移動方向の前方位置には、2つの支承ローラーが配置され、これら支承ローラーはいずれも上昇・下降移動可能となされているのが好ましい。被覆押出成形型内を挿通移動して出てきた棒状体をこれら支承ローラーで支承しつつ案内するのであるが、棒状体の隆起部が支承ローラーの位置を通過する際に当該支承ローラーを下降移動せしめて隆起部と支承ローラーとの接触を回避することができ、かつこのように一方の支承ローラーが下降移動している時には他方の支承ローラーで棒状体を支承できるので、隆起部の成形形状を変形させることなく棒状体を支承しつつ案内できる利点がある。なお、本構成では、支承ローラーは少なくとも2つ必要とするものであり、これら支承ローラーを3つ以上備えた構成を採用しても良い。
【0025】
制御装置は、上下一対のローラーと、該ローラーの回転数を検出するロータリーエンコーダーと、該ロータリーエンコーダーから送信されるパルス信号に基づいて前記駆動装置に対して駆動指示すると共に被覆押出成形型の移動速度を指示するコンピュータ部とを備えてなる構成とするのが、好ましい。これにより比較的簡易な構成で被覆押出成形型の移動速度を精度高く制御することができて、被覆押出成形型の移動速度を芯体の挿通移動速度に常に精度高く合致させることができ、ひいては隆起部を所望の形状に精度良く成形できる利点がある。
【0026】
前記フッ素系樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン樹脂及びパーフルオロアルコキシ樹脂からなる群より選ばれる1種または2種以上のフッ素樹脂が用いられるのが、好ましい。このようなフッ素樹脂を用いれば、フレキシブルホース内における合成樹脂の流動性が一段と向上するので、被覆押出成形型へ合成樹脂をより一層安定状態に供給することができ、これにより隆起部を所望の形状に確実に成形できるものとなる。
【0027】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態に係る隆起部を有する棒状体(1)の製造装置を図1〜図5に示す。これらの図において、(10)は第1押出機、(11)は被覆押出成形金型、(12)は第2押出機、(13)は耐圧フレキシブルホース、(14)は駆動装置、(15)は制御装置である。
【0028】
本製造装置は、図6、7に示すような筒状芯体(2)の外周面に節部状の隆起部(3a)を有する表皮層(3)が被覆形成された合成樹脂製の人工竹(1)を製造する装置である。
【0029】
本実施形態の製造装置では、図1の全体概略平面図に示すように、第1押出機(10)の押出吐出側に筒状芯体(2)を押出すための押出成形金型(19)が配置され、その押出方向の延長線上に押出後の筒状芯体(2)を冷却する冷却装置(20)が配置され、更にその延長線上に引取装置(22)が配置されている。前記冷却装置(20)は、冷却用水槽の中に水が充填されたものであり、筒状芯体(2)をこの水槽水中に浸漬させた状態で通過させることによって冷却を行うものである。
【0030】
図1に示すように、前記引取装置(22)から更に押出方向の延長線上には被覆機構部(18)が配置されている。即ち、前記引取装置(22)から更に押出方向の延長線上に制御装置(15)、被覆押出成形金型(11)がこの順に配置されると共に、該被覆押出成形金型(11)の下方位置に駆動装置(14)が配置されている(図3参照)。
【0031】
前記被覆押出成形金型(11)には、図2(イ)(ロ)に示すように、その長さ方向(押出方向)に貫通する芯体挿通孔(31)が設けられると共に、背面側の中央部には連結部(35)が設けられている。図2(ロ)に示すように、前記芯体挿通孔(31)内を図面左から右方向に向けて筒状芯体(2)が挿通移動しつつ、樹脂流動道(30)を通って被覆位置(32)で吐出される合成樹脂が筒状芯体(2)の外周面に被覆されることによって表皮層(3)が形成されるようになされている。
【0032】
前記被覆押出成形金型(11)は、耐圧フレキシブルホース(13)を介して第2押出機(12)と連結されている。即ち、前記被覆押出成形金型(11)の連結部(35)に耐圧フレキシブルホース(13)の一端が連通接続される一方、他端が第2押出機(12)の樹脂吐出口に連通接続されることによって、第2押出機(12)から押出された樹脂が耐圧フレキシブルホース(13)を通って前記被覆押出成形金型(11)内に供給されるものとなされている。前記第2押出機(12)は、その押出軸線方向が、前記第1押出機(10)の押出軸線方向と平行状になるように配置されている。換言すれば、第2押出機(12)はその押出軸線方向が筒状芯体(2)の押出方向と平行状になるように配置されている。
【0033】
前記耐圧フレキシブルホース(13)は、図5に示すように、内表面にフッ素系樹脂層(61)が設けられ、該フッ素系樹脂層(61)よりも外側にヒーター等の加熱手段(62)が設けられ、更にその外側が耐熱カバー体(63)で覆われてなる。加熱手段(62)によって耐圧フレキシブルホース(13)を加温状態にできるので合成樹脂の固化を防止できると共に、耐圧フレキシブルホース(13)の内表面にフッ素系樹脂層(61)が設けられているので、フレキシブルホース(13)内における合成樹脂の流動性が格段に向上し、これにより第2押出機(12)から合成樹脂を被覆押出成形金型(11)に安定状態に供給できるものとなる。なお、「耐圧」とは、ホースがその内圧(ホース内を通過する合成樹脂からの圧力)に耐えることを意味するものである。
【0034】
前記フッ素系樹脂層(61)を構成するフッ素系樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTTE)、クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体(ECTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)等が挙げられる。これらの中でも、ポリテトラフルオロエチレン樹脂及びパーフルオロアルコキシ樹脂からなる群より選ばれる1種または2種以上のフッ素樹脂を用いるのが好ましい。このようなフッ素樹脂を用いれば、耐圧フレキシブルホース(13)内における合成樹脂の流動性が一段と向上するので、第2押出機(12)から被覆押出成形型(11)へ合成樹脂をより一層安定状態に供給することができ、これにより隆起部(3a)を所望の形状に確実に成形できるものとなる。
【0035】
前記制御装置(15)は、図3に示すように、前記引取装置(22)から移動してくる筒状芯体(2)を支承する2つの支承ローラー(40)(40)と、これら支承ローラー(40)(40)の直上位置にそれぞれ対応して配置された押えローラー(41)(41)と、図面右側の押えローラー(41)の外側側面に固定されたロータリーエンコーダー(42)と、コンピュータ部(演算部)(図示しない)とを備えている。前記支承ローラー(40)の外周面の断面形状は、図4に示すように、筒状芯体(2)の外周面の横断面形状(円弧形状)に対応した凹曲面形状に形成されている。押えローラー(41)の外周面の断面形状も同様に筒状芯体(2)の外周面の横断面形状(円弧形状)に対応した凹曲面形状に形成されている。
【0036】
前記押えローラー(41)(41)は、図3、4に示すように、制御装置(15)の土台部に固定されたアーム部(44)の上端水平部より吊り下げられて、上昇・下降移動可能となされている。本製造装置の運転稼働状態においては、押えローラー(41)が下降して支承ローラー(40)との間で筒状芯体(2)が押さえられつつ案内されて右方向へ移動する。この際、左側の押えローラー(41)と左側の支承ローラー(40)による挟み込み位置と、右側の押えローラー(41)と右側の支承ローラー(40)による挟み込み位置の2箇所により筒状芯体(2)が案内されるようになされているので、即ち2点支持(挟み込み)される態様であるので、前記被覆押出成形金型(11)の芯体挿通孔(31)内に筒状芯体(2)を確実に誘導案内することができる。即ち、筒状芯体(2)の横断面中心位置と、芯体挿通孔(31)の横断面中心位置とを合致させた状態で芯体挿通孔(31)に筒状芯体(2)を誘導案内することができる。従って、表皮層(3)の厚さ(節状の隆起部を除く)の均一な棒状体(1)を製造できる。
【0037】
そして、前記筒状芯体(2)の移動に対応して押えローラー(41)が回転するのであるが、これに伴って該押えローラー(41)に固定されたロータリーエンコーダー(42)も回転し、該ロータリーエンコーダー(42)で検出された回転数から算出される筒状芯体(2)の押出速度(移動速度)及び測長データがパルス信号によって前記コンピュータ部に送られる。
【0038】
前記駆動装置(14)は、前記被覆押出成形金型(11)を支承すると共に、この被覆押出成形金型(11)を押出方向の延長線に沿って進退移動させるための装置である。
【0039】
この駆動装置(14)は、図3に示すように、可動テーブル(46)と、該可動テーブル(46)と前記被覆押出成形金型(11)とを連結する接続部(47)と、可動テーブル(46)を押出方向の延長線に沿って進退移動させるための長尺のポールネジ(45)と、該ポールネジ(45)を回転駆動させるサーボモーター(43)とを備えている。
【0040】
前記可動テーブル(46)の下端縁部には、ポールネジ(45)のねじ山に螺合され得るねじ山部が形成されており、ポールネジ(45)の右への軸回転に伴って可動テーブル(46)が押出方向の延長線に沿って前進する(図3の右方向に移動する)ようになされる一方、ポールネジ(45)の左への軸回転に伴って可動テーブル(46)が押出方向の延長線に沿って後退する(図3の左方向に移動する)ようになされている。
【0041】
前記ロータリーエンコーダー(42)から送信されるパルス信号に基づいて、筒状芯体(2)が所定長さ移動したとコンピュータ部が判断した時には、即ち所定の節付け位置(隆起部形成位置)に達した際には、コンピュータ部からの指示によりサーボモーター(43)が稼働してポールネジ(45)を右回転駆動せしめ、このポールネジ(45)の右回転駆動によって可動テーブル(46)が押出方向と同方向に移動するようになされている。そして、この可動テーブル(46)は前記接続部(47)を介して被覆押出成形金型(11)に連結固定されているので、この可動テーブル(46)と同じ速度で被覆押出成形金型(11)も押出方向と同方向に移動する。この時、前記ロータリーエンコーダー(42)から送信される筒状芯体(2)の押出速度に関するパルス信号に基づいて、コンピュータ部からサーボモーター(43)への指示により、可動テーブル(46)の移動速度、ひいては被覆押出成形金型(11)の移動速度が筒状芯体(2)の押出速度と同一になるように調整設定される。このように被覆押出成形金型(11)が、筒状芯体(2)の押出速度と同速度で押出方向と同方向に所定距離移動している間は、筒状芯体(2)から見れば被覆押出成形金型(11)が相対的に移動していない停止状態と同じであるので、前記被覆位置(32)で供給される被覆用合成樹脂が滞留して盛り上がり現象を生じ、これによって表皮層(3)の一部に節状の隆起部(3a)を形成させることができる。
【0042】
なお、図6、7に示すような隣接配置された一対の隆起部(3a)(3a)を形成させる場合には、例えば被覆押出成形金型(11)を筒状芯体(2)の押出速度と同速度で押出方向と同方向に所定距離移動させる過程において、該所定距離の略二等分中間位置で極めて短時間被覆押出成形金型(11)の移動を停止させるか、又は極めて短時間移動速度を低下させる変速操作を行えば良い。このような変速操作を行うことによって、隣接配置された一対の隆起部(3a)(3a)の形成が可能となる。n個以上の隣接配置された隆起部を形成させる場合には、前記所定距離移動させる過程において前記変速操作をn回行えば良い。
【0043】
被覆押出成形金型(11)が押出方向と同方向に所定距離移動した後、ポールネジ(45)が前記とは逆回転せしめられることによって可動テーブル(46)が初期位置に戻されるようになされており、これに伴い被覆押出成形金型(11)も初期位置(移動の始点)に戻される。この戻し移動速度は、微速度になるように設定されており、少なくとも次の節付け位置(隆起部形成位置)が到達するまでの間に初期位置に戻されるように設定されている。このように被覆押出成形金型(11)を微速度で初期位置に戻すことにより、一層ムラのない美麗な表皮層(3)を形成できる。これに対して、急速で初期位置に戻すと表皮層(3)の表面にムラが生じ易くなるので好ましくない。
【0044】
上記のような被覆押出成形金型(11)の停止状態・同期移動状態・戻り移動状態を繰り返すことによって表皮層に複数個の節付け(隆起部の形成)を行うことができる(図6参照)。
【0045】
前記被覆押出成形金型(11)の右側には、即ち押出方向の延長線上には、図3に示すように、被覆押出成形金型(11)内を挿通移動して出てきた棒状体(1)を支承する2つの支承ローラー(50)(50)が配置され、これら支承ローラー(50)(50)はいずれも上昇・下降移動可能となされている。各支承ローラー(50)の手前側(図面左側)にはレーザーセンサー(図示しない)が配置されており、移動してくる棒状体(1)の隆起部(3a)の検知を行いうるようになされている。基本的には被覆押出後の棒状体(1)を2つの支承ローラー(50)(50)で支承しつつ右方向へ案内するのであるが、被覆押出直後の隆起部(3a)がこの支承ローラー(50)に接触すると隆起部(3a)の成形形状が崩れたり、変形したりすることから、前記レーザーセンサーによって隆起部(3a)の検知を行い、該隆起部(3a)がこれら支承ローラー(50)の位置を通過する時だけ当該支承ローラー(50)を下降移動せしめるようになされており、これにより支承ローラー(50)と隆起部(3a)の接触を防止する。従って、一方の支承ローラー(50)が下降移動している時には、図3に示すように、他方の支承ローラー(50)で棒状体(1)を支承して右方向へ案内するものとなされている。
【0046】
なお、前記被覆押出成形金型(11)と支承ローラー(50)の間には冷却部(81)が配置されており、該冷却部(81)で被覆押出成形金型(11)から出てきた棒状体(1)を冷却する。また、支承ローラー(50)と後述する引き取りローラー(72b)の間にも同様に冷却部(82)が配置されている。
【0047】
前記支承ローラー(50)(50)から更に押出方向の延長線上には引取装置(21)が配置され、更にその延長線上に、成形された隆起部を有する棒状体を定寸でカットするための切断装置(23)が配置されている。
【0048】
図1に示すように、本実施形態の製造装置では、被覆機構部(18)の前後に、即ち被覆押出成形金型(11)に対して芯体挿通移動方向(進行方向)の前方位置に引取装置(21)が配置され、同後方位置にも引取装置(22)が配置されている。前方位置の引取装置(21)は、上下一対の引き取りローラー(72a)(72b)からなり、下方位置の引き取りローラー(72b)はベルト(73)を介して回転駆動するように構成され、同様に後方位置の引取装置(22)も上下一対の引き取りローラー(71a)(71b)からなり、下方位置の引き取りローラー(71b)はベルト(73)を介して回転駆動するように構成されている。(図3参照)。即ち、これら下方位置の引き取りローラー(71b)(72b)は、モーター等の動力により積極的に回転駆動されるようになされたものであり、芯体(2)の移動に伴って回転する前記押えローラー(41)及び支承ローラー(40)、並びに棒状体(1)の移動に伴って回転する前記支承ローラー(50)とは異なる。
【0049】
本実施形態では、前方位置の引き取りローラー(72b)、後方位置の引き取りローラー(72b)は、ぞれぞれベルト(73)を介して同一のモーターからの回転駆動が伝達されるように構成されている。
【0050】
なお、上方位置の引き取りローラー(71a)(72a)もモーター等の動力により積極的に回転駆動されるように構成しても構わない。
【0051】
本実施形態の製造装置では、上記のような前方位置の上下一対の引き取りローラー(72a)(72b)及び後方位置の上下一対の引き取りローラー(71a)(71b)の回転駆動により芯体(2)や棒状体(1)をそれぞれ積極的に引き取るように構成されているので、移動中の芯体(2)や棒状体(1)の振動を効果的に防止することができると共に、得られる棒状体(1)において曲がりや変形等の不良部の発生も防止できる。
【0052】
更に、前方位置に配置された上下一対の引き取りローラー(72a)(72b)の外周面は、いずれも弾性部材で被覆されている。この前方位置に配置された上下一対の引き取りローラー(72a)(72b)の間には、隆起部(3a)が形成された棒状体(1)が挟み込まれて引き取られるのであり、この際、隆起部(3a)では他の部位よりも径が大きくなっていていわば径の大きさが間欠的に変化する棒状体(1)が通過するのであるが、本構成では引き取りローラー(72a)(72b)の外周面に被覆された弾性部材によって径大の隆起部(3a)をうまく弾性吸収できるので、何ら問題なくスムーズかつ良好状態に棒状体(1)を引き取ることができる。
【0053】
前記弾性部材としては、その硬度が20〜80の範囲にあるものを用いるのが好ましい。硬度が20未満では軟らかすぎて棒状体(1)をしっかりと挟み込んだ状態で引き取ることが困難になるので好ましくない。また、硬度が80を超えると径大の隆起部(3a)を十分に弾性吸収できなくなる恐れがあるので好ましくない。中でも、前記弾性部材の硬度は30〜70の範囲であるのがより好ましい。また、弾性部材の被覆厚さは5〜20mmとするのが好ましい。
【0054】
更に、後方位置に配置された上下一対の引き取りローラー(71a)(71b)の外周面も同様に弾性部材で被覆されている。この後方位置に設けられる弾性部材としては、その硬度が70〜100の範囲にあるものを用いるのが好ましい。
【0055】
しかして、上記製造装置を用いた隆起部(3a)を有する棒状体(1)の製造は次のようにして行われる。まず、第1押出機(10)に取り付けられた押出成形金型(19)から合成樹脂製の筒状芯体(2)を押出した後、冷却装置(20)を通過させることによって筒状芯体(2)を冷却し、次いで引取装置(22)によって筒状芯体(2)を被覆機構部(18)に移送する。
【0056】
被覆機構部(18)では、筒状芯体(2)が、左側の押えローラー(41)と左側の支承ローラー(40)により挟み込まれて案内され、更に右側の押えローラー(41)と右側の支承ローラー(40)により挟み込まれて次の被覆押出成形金型(11)の芯体挿通孔(31)内に案内される。
【0057】
この被覆押出成形金型(11)の芯体挿通孔(31)内に筒状芯体(2)を挿通移動せしめつつ、被覆位置(32)で押出吐出される合成樹脂を筒状芯体(2)の外周面に被覆することによって外周面に表皮層(3)を形成させる。
【0058】
このような表皮層(3)の形成過程において、前記被覆押出成形金型(11)を間欠的に筒状芯体(2)の押出速度と同速度で押出方向と同方向に所定距離移動させる。このように押出速度と同速度で移動している間は、筒状芯体(2)から見れば被覆押出成形金型(11)が相対的に移動していない停止状態と同じ状態であるので、金型(11)の被覆位置(32)で供給される被覆用合成樹脂が滞留して盛り上がり現象を生じ、これによって表皮層(3)の一部に節状の隆起部(3a)を形成させることができる。
【0059】
次に、被覆押出成形金型(11)を、少なくとも次の節付け位置(隆起部形成位置)が到達するまでの間に初期位置(移動の始点位置)に戻す。好ましくは微速度で初期位置に戻す。
【0060】
このような被覆押出成形金型(11)の停止操作・同期移動操作・戻り移動操作を繰り返すことによって表皮層(3)に複数個の隆起部(3a)を形成させることができる。
【0061】
前記隆起部(3a)の高さは、被覆樹脂の吐出量を増大させることによって高くすることが可能であるし、或いは被覆押出成形金型(11)の同期移動時間を長くすることによっても高くすることが可能である。また、隆起部(3a)の幅も被覆樹脂の吐出量を増大させることによって大きくすることができる。更に、隆起部(3a)同士の間隔(L)も任意に設定することができる。
【0062】
また、上記実施形態では、隆起部(3a)の形状は、竹の節部状に形成されているが、特にこのような形状に限定されるものではなく、その他の形状に成形されても良い。
【0063】
前記芯体(2)としては、上記実施形態のような中空のもの(筒状等)を用いても良いし、中実のものを用いても良い。また、芯体(2)の構成素材も特に限定されず、例えば、合成樹脂、金属等が挙げられ、前者の合成樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えばABS樹脂、硬質PVC樹脂等を例示できる。
【0064】
また、表皮層(3)を構成する合成樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えばAES樹脂、AAS樹脂、半硬質PVC樹脂等を例示できる。
【0065】
この発明の製造方法や製造装置で製造された隆起部(3a)を有する棒状体(1)の用途は、特に限定されるものではなく、例えば人工竹、物干し竿、階段等の手摺、ユニットバスの手握り部等が挙げられる。中でも、この発明の製造方法や製造装置は、天然竹の節部形状に特に近似した隆起部(3a)を形成できることから、人工竹の製造に特に好適である。
【0066】
【発明の効果】
請求項1の製造方法は、被覆押出成形型内に芯体を挿通移動せしめることによって芯体の外周面に合成樹脂製の表皮層を被覆形成せしめる過程において、被覆押出成形型を間欠的に芯体の挿通移動速度と同速度で挿通移動方向と同方向に所定距離移動させることによって表皮層の一部に隆起部を形成させることを特徴とするものであり、表皮層の被覆工程において芯体の挿通移動を一時的に止める必要がないので、隆起部を有する棒状体の生産性を向上できる。また、耐圧フレキシブルホースの内表面にフッ素系樹脂層が設けられているので、フレキシブルホース内における合成樹脂の流動が非常にスムーズになって合成樹脂を安定状態に被覆押出成形型に供給することができ、これにより隆起部を所望の形状に精度良く成形できる
【0067】
請求項の製造方法は、押出機から合成樹脂製の筒状芯体を押出した後、この筒状芯体の押出方向の延長線上に配置された被覆押出成形型内に筒状芯体を挿通移動せしめることによって筒状芯体の外周面に合成樹脂製の表皮層を被覆形成せしめる過程において、前記被覆押出成形型を間欠的に筒状芯体の押出速度と同速度で押出方向と同方向に所定距離移動させることによって前記表皮層の一部に隆起部を形成させることを特徴とするものであるので、表皮層の被覆工程において筒状芯体の挿通移動を一時的に止める必要がなく、押出機より押し出されてくる筒状芯体の押出速度をそのまま維持した状態で隆起部の形成を行うことができて、筒状芯体の押出成形工程と節部を有する表皮層の被覆工程とを連続ラインで行うことができることから、隆起部を有する棒状体の生産性を飛躍的に向上できる。また、両工程を連続ライン化できるので、設備スペースを小さくできると共に、従来技術のように筒状芯体の保管スペースを確保する必要もないので、コストの低減も十分に図ることができる。また、筒状芯体の押出に連続して表皮層の形成を行うことができるので、芯体と表皮層の接合一体性が向上し、ひいては耐久性に優れた棒状体を製造できる。更に、耐圧フレキシブルホースの内表面にフッ素系樹脂層が設けられているので、フレキシブルホース内における合成樹脂の流動が非常にスムーズになって合成樹脂を安定状態に被覆押出成形型に供給することができ、これにより隆起部を所望の形状に精度良く成形できる
【0068】
請求項の製造装置によれば、被覆押出成形型が駆動装置により芯体挿通移動方向に沿って進退移動可能となされると共に、制御装置によって被覆押出成形型の移動速度が芯体の挿通移動速度に対応して制御されるように構成されているので、被覆押出成形型を間欠的に芯体の挿通移動速度と同速度で挿通移動方向と同方向に所定距離移動させることができ、これにより棒状体の表皮層の一部に隆起部を形成させることができる。更に、押出機と被覆押出成形型とは耐圧フレキシブルホースで連結されているので、被覆押出成形型が停止している時はもちろんのこと進退移動している状態においても両者間の連結状態が損なわれることはない。かつ、耐圧フレキシブルホースの内表面にはフッ素系樹脂層が設けられているので、フレキシブルホース内における合成樹脂の流動が滞ることなく非常にスムーズになって、押出機から被覆押出成形型へ合成樹脂を安定状態に供給することができ、これにより隆起部を所望の形状に精度良く成形できる。
【0069】
請求項の製造装置によれば、被覆押出成形型が第1押出機の押出方向の延長線上に配置され、該被覆押出成形型が駆動装置により押出方向の延長線に沿って進退移動可能となされると共に、制御装置によって被覆押出成形型の移動速度が筒状芯体の押出速度に対応して制御されるように構成されているので、被覆押出成形型を間欠的に筒状芯体の押出速度と同速度で押出方向と同方向に所定距離移動させることができ、これにより表皮層の一部に隆起部を形成させることができる。本製造装置では、筒状芯体の押出工程と隆起部を有する表皮層の被覆工程とを連続ラインで行うことができるので、隆起部を有する棒状体の生産性を飛躍的に向上できる。また、連続生産ラインに構成されているので、設備スペースを小さくできると共に、従来技術のように芯体の保管スペースを確保する必要もないので、コストの低減も十分に図ることができる。更に、押出機と被覆押出成形型とは耐圧フレキシブルホースで連結されているので、被覆押出成形型が停止している時はもちろんのこと進退移動している状態においても両者間の連結状態が損なわれることはない。かつ、耐圧フレキシブルホースの内表面にはフッ素系樹脂層が設けられているので、フレキシブルホース内における合成樹脂の流動が滞ることなく非常にスムーズになって、押出機から被覆押出成形型へ合成樹脂を安定状態に供給することができ、これにより隆起部を所望の形状に精度良く成形できる。
【0070】
請求項の製造装置によれば、振動を極力抑制した状態で被覆押出成形型を進退移動させることができると共に、被覆押出成形型の移動速度を常に芯体の挿通移動速度と精度高く合致させた状態で被覆押出成形型を移動させることができる。
【0071】
請求項の製造装置によれば、挿通移動中の芯体又は棒状体の振動を効果的に防止できるし、得られる棒状体において曲がりや変形等の不良部の発生も防止できる。
【0072】
請求項の製造装置によれば、挿通移動中の芯体及び棒状体の振動を一層効果的に防止できる。
【0073】
請求項の製造装置によれば、引き取りローラーの外周面に被覆された弾性部材によって通過する径大の隆起部をうまく弾性吸収できるので、何ら問題なく良好状態に棒状体を引き取ることができる。
【0074】
請求項の製造装置によれば、径大の隆起部を十分に弾性吸収できるので極めて円滑に棒状体を引き取ることができる。
【0075】
請求項10の製造装置によれば、隆起部の成形形状を何ら変形させることなく棒状体を支承しつつ案内することができる。
【0076】
請求項11の製造装置によれば、被覆押出成形型の移動速度を芯体の挿通移動速度に常に精度高く合致させることができ、ひいては隆起部を所望の形状に精度良く成形できる利点がある。
【0077】
請求項12の製造装置によれば、被覆押出成形型へ合成樹脂をより一層安定状態に供給することができるので、隆起部を所望の形状に確実に成形できると共に表皮層の厚さ(隆起部を除く)の均一性も十分に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる隆起部を有する棒状体の製造装置を示す全体概略平面図である。
【図2】(イ)は被覆押出成形型の右側面図、(ロ)は(イ)におけるA−A線の断面図(縦断面図)である。
【図3】被覆押出成形型、駆動装置、制御装置からなる被覆機構を、その前後の引き取りローラーと共に示す正面図である。
【図4】制御装置を示す右側面図である。
【図5】耐圧フレキシブルホースの断面図である。
【図6】隆起部を有する棒状体の一例を一部を切り欠いて示す平面図である。
【図7】隆起部を有する棒状体の一部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…隆起部を有する棒状体
2…芯体
3…表皮層
3a…隆起部
10…第1押出機
11…被覆押出成形型
12…第2押出機
13…耐圧フレキシブルホース
14…駆動装置
15…制御装置
40…支承ローラー
41…押えローラー
42…ロータリーエンコーダー
43…サーボモーター
45…ポールネジ
50…支承ローラー
61…フッ素系樹脂層
62…加熱手段
71…引き取りローラー(後方位置)
72…引き取りローラー(前方位置)

Claims (12)

  1. 被覆押出成形型内に芯体を挿通移動せしめることによって芯体の外周面に合成樹脂製の表皮層を被覆形成せしめるに際し、前記被覆押出成形型内に押出機より、内表面にフッ素系樹脂層が設けられた加温状態の耐圧フレキシブルホースを介して合成樹脂を供給しつつ、前記被覆押出成形型を間欠的に芯体の挿通移動速度と同速度で挿通移動方向と同方向に所定距離移動させることによって前記表皮層の一部に隆起部を形成させることを特徴とする隆起部を有する棒状体の製造方法。
  2. 第1押出機から合成樹脂製の筒状芯体を押出した後、この筒状芯体の押出方向の延長線上に配置された被覆押出成形型内に筒状芯体を挿通移動せしめることによって筒状芯体の外周面に合成樹脂製の表皮層を被覆形成せしめるに際し、前記被覆押出成形型内に第2押出機より、内表面にフッ素系樹脂層が設けられた加温状態の耐圧フレキシブルホースを介して合成樹脂を供給しつつ、前記被覆押出成形型を間欠的に筒状芯体の押出速度と同速度で押出方向と同方向に所定距離移動させることによって前記表皮層の一部に隆起部を形成させることを特徴とする隆起部を有する棒状体の製造方法。
  3. 型内を芯体が挿通移動する被覆押出成形型と、
    該被覆押出成形型に合成樹脂を供給する押出機と、
    該押出機と前記被覆押出成形型とを連結するホースであって、内表面にフッ素系樹脂層が設けられると共に該樹脂層よりも外側に加熱手段が設けられてなる耐圧フレキシブルホースと、
    前記被覆押出成形型を芯体挿通移動方向に沿って進退移動させる駆動装置と、
    前記芯体の挿通移動速度に対応して前記被覆押出成形型の移動速度を制御する制御装置とを備えてなることを特徴とする隆起部を有する棒状体の製造装置。
  4. 合成樹脂製の筒状芯体を押出す第1押出機と、
    型内を筒状芯体が挿通移動する成形型であって、前記第1押出機の押出方向の延長線上に配置された被覆押出成形型と、
    該被覆押出成形型に合成樹脂を供給する第2押出機と、
    該第2押出機と前記被覆押出成形型とを連結するホースであって、内表面にフッ素系樹脂層が設けられると共に該樹脂層よりも外側に加熱手段が設けられてなる耐圧フレキシブルホースと、
    前記被覆押出成形型を押出方向の延長線に沿って進退移動させる駆動装置と、
    前記筒状芯体の押出速度に対応して前記被覆押出成形型の移動速度を制御する制御装置とを備えてなることを特徴とする隆起部を有する棒状体の製造装置。
  5. 前記駆動装置は、ポールネジと、該ポールネジを回転駆動させるサーボモーターとを備えてなる請求項3または4に記載の隆起部を有する棒状体の製造装置。
  6. 前記被覆押出成形型に対して芯体挿通移動方向の前方位置又は/及び後方位置に、上下一対の引き取りローラーが配置され、これら上下一対のうち少なくとも一方の引き取りローラーが回転駆動するものとなされている請求項3〜5のいずれか1項に記載の隆起部を有する棒状体の製造装置。
  7. 前記上下一対の引き取りローラーが、前記被覆押出成形型に対して芯体挿通移動方向の前方位置及び後方位置の両方に配置されている請求項6に記載の隆起部を有する棒状体の製造装置。
  8. 前記被覆押出成形型に対して芯体挿通移動方向の前方位置に上下一対の引き取りローラーが配置され、これら引き取りローラーの外周面が弾性部材で被覆されると共に、上下一対のうち少なくとも一方の引き取りローラーが回転駆動するものとなされている請求項3〜5のいずれか1項に記載の隆起部を有する棒状体の製造装置。
  9. 前記弾性部材の硬度が20〜80の範囲である請求項8に記載の隆起部を有する棒状体の製造装置。
  10. 前記被覆押出成形型に対して芯体挿通移動方向の前方位置に、2つ の支承ローラーが配置され、これら支承ローラーはいずれも上昇・下降移動可能となされている請求項3〜9のいずれか1項に記載の隆起部を有する棒状体の製造装置。
  11. 前記制御装置は、上下一対のローラーと、該ローラーの回転数を検出するロータリーエンコーダーと、該ロータリーエンコーダーから送信されるパルス信号に基づいて前記駆動装置に対して駆動指示すると共に被覆押出成形型の移動速度を指示するコンピュータ部とを備えてなる請求項3〜10のいずれか1項に記載の隆起部を有する棒状体の製造装置。
  12. 前記フッ素系樹脂として、ポリテトラフルオロエチレン樹脂及びパーフルオロアルコキシ樹脂からなる群より選ばれる1種または2種以上のフッ素樹脂が用いられている請求項3〜11のいずれか1項に記載の隆起部を有する棒状体の製造装置。
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