JP3623548B2 - 化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、アラニルグルタミン、N−アシルアラニルグルタミン、プロリルフェニルアラニン、N−アシルプロリルフェニルアラニンおよびそれらの塩から選ばれる化合物を1つ以上配合してなる化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚に含まれるコラーゲンなどの天然保湿因子の量は、紫外線または乾燥などの外的要因もしくは老化などの身体的要因などにより低下する。天然保湿因子の量が低下すると肌は乾燥し、これが悪化するとあれ肌の状態になる。
肌の乾燥を防止する目的で、化粧料には肌の潤いを保つ保湿成分が配合される場合がある。保湿成分としては、天然保湿因子の主成分でありかつ皮膚に対して刺激の少ないアミノ酸またはその誘導体などが用いられる。
【0003】
しかし、アミノ酸またはその誘導体を保湿成分として用いた場合、使用感としては重く、肌へのおさまりが悪いなどの問題がある。
アラニルグルタミンが輸液用原末(特開平6−234715号)または育毛促進剤(特開平6−32726号)として、プロリルフェニルアラニンが血圧降下剤(特開平3−133391号)として、およびN−アセチルアラニルグルタミンが栄養組成物(特開平4−305596号)として用いられることはそれぞれ知られているが、化粧料としての利用は知られていない。
【0004】
ジペプチドの化粧料としての利用については、グリシルグリシンが化粧品に緩衝能を付与することが知られている(特公昭55−16125号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、保湿性に優れ、肌へのなじみが良く、使用感に優れた化粧料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、アラニルグルタミン、一般式(I)
【0007】
【化3】
【0008】
(式中、Rは水素原子または低級アルキルを示す)で表されるN−アシルアラニルグルタミン〔以下、化合物(I)という〕、プロリルフェニルアラニン、一般式(II)
【0009】
【化4】
【0010】
(式中、Rは水素原子または低級アルキルを示す)で表されるN−アシルプロリルフェニルアラニン〔以下、化合物(II)という〕およびそれらの塩から選ばれる化合物を1つ以上配合してなる化粧料を提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
化合物(I)および化合物(II)の定義において、低級アルキルとしては、直鎖または分岐状の炭素数1〜6の、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec −ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどがあげられる。
【0011】
アラニルグルタミン、化合物(I)、プロリルフェニルアラニンおよび化合物(II)から選ばれる化合物の塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩およびモノエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアミン類との塩などがあげられ、これらのアルカリ性成分は単独または混合物の形で使用される。
【0012】
アラニルグルタミンおよびプロリルフェニルアラニンから選ばれるジペプチドあるいは化合物(I)および化合物(II)から選ばれるN−アシルジペプチドは、合成法、酵素法または発酵法など、いずれの製造方法でつくられたものでもよい。
アラニルグルタミンの製造方法としては、たとえばブレティン・ザ・ケミカル・ソシエティー・オブ・ジャパン(Bull.Chem.Soc.Jpn.), 34,739(1961)、35,1966(1962) 、37,200(1964)、欧州特許第311057号、ドイツ特許第3206784号、特開平6−234715号に記載された方法が、プロリルフェニルアラニンの製造方法としては、たとえばジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Organ. Chem. ), 32,3415(1967) 、バイオテクノロジー・レターズ(Biotech. Lett.),8,873(1986)、特開平3−133391号に記載された方法があげられる。
【0013】
化合物(I)および化合物(II)から選ばれるN−アシルジペプチドの製造法としては、たとえばN−アシルアラニンとカルボキシル保護グルタミン、N−アシルプロリンとカルボキシル保護フェニルアラニンとをそれぞれジシクロカルボジイミド、カルボキシジイミダゾールなどの縮合剤を用いて縮合した後、カルボキシル保護基を選択的に除去する方法、またはアラニルグルタミンおよびプロリルフェニルアラニンのアミノ基をそれぞれカルボン酸、酸無水物、酸ハロゲン化物などの試薬を用いてアシル化する方法などを用いることができる。たとえば、N−アセチルアラニルグルタミンの製造法としては特開平4−305596号に記載された方法などが、N−アセチルプロリルフェニルアラニンの製造法としてはジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem. ), 31,2092(1988) に記載された方法などがあげられる。
【0014】
本発明のジペプチドおよびN−アシルジペプチドの構成アミノ酸部分としては、L体、D体またはDL体のいずれのものであってもよい。
本発明のジペプチドおよびN−アシルジペプチドは、化粧料全量中にそれぞれ0.01〜10.0重量%および0.05〜2.0重量%の割合で配合される。
本発明の化粧料は、化粧料一般に用いられる各種成分、すなわち、油脂類、炭化水素類、ロウ類、脂肪酸類、合成エステル類、アルコール類、界面活性剤、増粘剤、保湿剤、防腐剤、香料、顔料、薬剤、水などの基剤を配合することができる。
【0015】
油脂類としては、ホホバ油、ヒマシ油、オリーブ油、大豆油、ヤシ油、パーム油、カカオ油、ミンク油、タートル油、ヤシ油、脂肪酸ジエタノールアミドなどがあげられる。
炭化水素類としては、流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、スクワランなどがあげられる。
【0016】
ロウ類としては、ミツロウ、ラノリン、カルナバロウ、キャンデリラロウなどがあげられる。
脂肪酸類としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などがあげられる。
合成エステル類としては、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルデシル、モノステアリン酸プロピレングリコール、乳酸ミリスチル、リンゴ酸イソステアリル、モノステアリン酸グリセリン、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムなどがあげられる。
【0017】
油脂類、炭化水素類、ロウ類、脂肪酸類、合成エステル類は、あわせて0.01〜30重量%の割合になるよう通常配合される。
アルコール類としては、エタノール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコールなどがあげられる。
【0018】
アルコール類は0.01〜25重量%の割合で配合される。
【0019】
界面活性剤としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラウリル硫酸ナトリウム、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル、ジアルキルスルホコハク酸、セチルピリジニウムブロマイド、n−オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、モノアルキルリン酸、N−アシルグルタミン酸、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン還元ラノリンなどがあげられる。
【0020】
界面活性剤は、好ましくは0.01〜5重量%の割合で配合される。ただし、シャンプー、リンスなどの場合は、0.01〜40重量%の割合で配合される。
増粘剤としては、カルボキシビニルポリマー、メチルポリシロキサン、デキストラン、カルボキシメチルセルロース、カラギーナン、ヒドロキシメチルセルロースなどがあげられる。
【0021】
増粘剤は、通常0.01〜5重量%の割合で配合される。
保湿剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ピロリドンカルボン酸、乳酸、ヒアルロン酸などがあげられる。
保湿剤は、0.01〜30重量%の割合で配合される。
防腐剤としては、安息香酸、サリチル酸、デヒドロ酢酸あるいはそれらの塩類、パラオキシ安息香酸エステルなどのフェノール類、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3−トリフルオロメチル−4,4’−ジクロロカルバニリドなどがあげられる。
【0022】
防腐剤は、0.01〜0.5重量%の割合で配合される。
【0023】
香料は、通常化粧料に使うものならどのような香料を用いてもよい。
顔料としては、酸化鉄、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化セシウム、タルク、セリサイト、マイカ、雲母チタン、モンモリロナイト、カオリン、アルミナ、シリカ、カオリン、白雲母、硫酸バリウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸ナトリウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、ナイロン6、ナイロン6.6、ナイロンパウダー、セルロース、結晶セルロース、シルクパウダー、軽石粉末などがあげられる。
【0024】
顔料は、0.01〜90重量%の割合で配合される。
【0025】
薬剤としては、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンEおよびそれらの誘導体、D−パントテールアルコール、甘草エキス、グリチルリチン酸ジカリウム、プラセンタリキッド、小麦胚芽油、グルタチオンなどがあげられる。
【0026】
薬剤は、0.01〜5重量%の割合で配合される。
本発明の化粧料の剤型は任意である。たとえば、可溶化系、乳化系、分散系あるいは粉体系などの剤型をとることができる。
本発明の化粧料製品としては、化粧水、乳液、クリーム、石鹸、パック、美容液などの基礎化粧料、口紅、ファンデーション、アイシャドウ、アイライナー、マニキュアなどのメーキャップ化粧料、シャンプー、リンス、ヘアトニック、オーデコロンなどのヘアー化粧料などがあげられる。アラニルグルタミンおよびプロリルフェニルアラニンについては、化粧水、乳液、クリーム、石鹸、パック、シャンプーなどの親水性の化粧料に好適に用いられるが、化合物(I)および化合物(II)については、上記化粧料の他にヘアトニック、オーデコロン、マニキュアなどの親油性の化粧料にも好適に用いられる。
【0027】
以下に本発明の実施例を示す。
【0028】
【実施例】
実施例1 化粧水(1)
以下の処方からなる化粧水(1)を製造した。
【0029】
【表1】
【0030】
(調製法)
第1表に示される成分のうち1 〜3 および7 を均一に混合した液に、4 〜6 を均一に混合した液を添加して撹拌混合し、製品とした。
【0031】
実施例2 化粧水(2)
第1表に示される成分のうち2 のかわりにアラニルグルタミンを用いる以外は実施例1と同様の処方からなる化粧水(2)を製造した。
【0032】
実施例3 乳液(1)
以下の処方からなる乳液を製造した。
【0033】
【表2】
【0034】
(調製法)
第2表に示される成分のうち1 〜5 を80℃で加熱溶解した液に、6 〜8 と半量の11を80℃で加熱溶解した液を添加して撹拌混合し、さらに均一にした9 、10および残量の11を添加して撹拌混合した後、室温まで冷却して製品とした。
【0035】
実施例4 乳液(2)
第2表に示される成分のうち6 のかわりにプロリルフェニルアラニンを用いる以外は実施例3と同様の処方からなる乳液(2)を製造した。
【0036】
実施例5 クリーム
以下の処方からなるクリームを製造した。
【0037】
【表3】
【0038】
(調製法)
第3表に示される成分のうち1 〜7 を80℃で加熱溶解した液に、8 〜11および13を80℃で加熱溶解した液を添加して撹拌混合し、さらに12を添加して撹拌混合した後、室温まで冷却して製品とした。
【0039】
実施例6 ヘアトニック(1)
以下の処方からなるヘアトニック(1)を製造した。
【0040】
【表4】
【0041】
(調製法)
第4表に示される成分のうち1 〜5 および10を混合した液に、6 〜9 を80℃で加熱溶解した液を添加して撹拌混合し、製品とした。
【0042】
実施例7 オーデコロン(1)
以下の処方からなるオーデコロン(1)を製造した。
【0043】
【表5】
【0044】
(調製法)
第5表に示される成分のうち2 および3 を均一に混合した液に、4 に1 を溶解した液を添加して撹拌混合し、製品とした。
【0045】
比較例1 化粧水(3)
第1表に示される成分のうち2 のかわりにグリシルグリシンを用いる以外は実施例1と同様の処方からなる化粧水(3)を製造した。
【0046】
比較例2 乳液(3)
第2表に示される成分のうち6 のかわりにグリシルグリシンを用いる以外は実施例3と同様の処方からなる乳液(3)を製造した。
【0047】
比較例3 ヘアトニック(2)
第4表に示される成分のうち5 のかわりにグリシルグリシンを用いる以外は実施例6と同様の処方からなるヘアトニックを製造したところ、グリシルグリシンが析出した。このため、第4表に示される成分のうち5 を除いた以外は実施例6と同様の処方からなるヘアトニック(2)を製造した。
【0048】
比較例4 オーデコロン(2)
第5表に示される成分のうち1 のかわりにグリシルグリシンを用いる以外は実施例7と同様の処方からなるオーデコロンを製造したところ、グリシルグリシンが析出した。このため、第5表に示される成分のうち1 を除いた以外は実施例7と同様の処方からなるオーデコロン(2)を製造した。
【0049】
試験例1 溶解度測定試験
第6表に示す溶媒19.9gのいずれか1つに、アラニルグルタミン、N−アセチルアラニルグルタミン、プロリルフェニルアラニン、N−アセチルプロリルフェニルアラニンおよびグリシルグリシンをそれぞれ0.1gずつ加え、ホットスターラー上で徐々に加熱撹拌して溶解させ、溶解性を評価した。
【0050】
結果を第6表に示す。
【0051】
【表6】
【0052】
第6表から明かなように、N−アセチルアラニルグルタミンおよびN−アセチルプロリルフェニルアラニンは有機溶媒に対して高い溶解性を示した。
【0053】
試験例2 化粧水の官能試験
実施例1、2および比較例1で得られた化粧水(1)、(2)および(3)をそれぞれ専門のパネラー25人を用いて(イ)保湿性、(ロ)肌へのなじみ、(ハ)肌への浸透感の3項目を下記の採点表に従って評価した。
【0054】
試験化粧水を1日につき朝夕の2回、1ヵ月間連続して顔面に塗布した結果を第7表に示す。
【0055】
【表7】
【0056】
試験例3 乳液の官能試験
実施例3、4および比較例2で得られた乳液(1)、(2)および(3)をそれぞれ専門のパネラー25人を用いて(イ)保湿性、(ロ)肌へのなじみ、(ハ)のびのよさの3項目を下記の採点表に従って評価した。
試験乳液を1日につき朝夕の2回、1ヵ月間連続して顔面に塗布した結果を第8表に示す。
【0057】
【表8】
【0058】
試験例4 ヘアトニックの官能試験
実施例6および比較例3で得られたヘアトニック(1)および(2)をそれぞれぞれ専門のパネラー25人を用いて(イ)地肌の保湿性、(ロ)地肌へのなじみ、(ハ)地肌への広がりの3項目を下記の採点表に従って評価した。
試験ヘアトニックを1日につき朝夕の2回、1ヵ月間連続して頭皮に塗布した結果を第9表に示す。
【0059】
【表9】
【0060】
試験例5 オーデコロンの官能試験
実施例7および比較例4で得られたオーデコロン(1)および(2)をそれぞれ専門のパネラー25人を用いて(イ)肌のしなやかさ、(ロ)肌のさらさら感の2項目を下記の採点表に従って評価した。
試験オーデコロンを1日につき朝1回、1ヵ月間連続して上腕に塗布した結果を第10表に示す。
【0061】
【表10】
【0062】
参考例1 N−アセチル−L−アラニル−L−グルタミンの合成
L−アラニル−L−グルタミン(協和発酵工業社製、以下、アラニルグルタミンと略記する)31.9g(146.7mmol)を水40mlに懸濁し、10℃以下で8N水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH8.0〜8.5に保ちながら無水酢酸16.4g(161.4mmol)を滴下して反応させた。反応終了後、反応液に濃塩酸を加えてpH2.0に調整し、これを濃縮した。濃縮液にトルエン200mlを加えて、共沸蒸留によって残りの水分を除去した。水分を除いた後、トルエンを留去して残査を得て、これにエタノールを200ml加え、加温して溶解した。溶解液を加温した状態でろ過して、ろ液と溶解しなかった残渣とを分離した後、残渣をエタノールで十分に洗浄した。ろ液と洗液とを合わせて、約80mlまで濃縮した。濃縮液を冷却して析出した結晶をろ取し、これを減圧乾燥することにより、N−アセチルアラニルグルタミンが結晶として19.7g得られた。
【0063】
N−アセチルアラニルグルタミンの理化学的性質は以下のとおりである。
性状:白色粉末
融点:182 〜184 ℃
比旋光度:[α] 25=−38.0゜(c=1.02,CHOH)
紫外線吸収スペクトル(CHOH 溶液):λmax nm(ε)
205.0 (2680)
赤外線吸収スペクトル(KBr,錠剤):νmax cm−1
3485,3363,3325,3292,1720,1668,1612,1550,1232
H−NMRスペクトル(400MH,CDOD溶液) :δppm(多重度,結合定数)
1.35(d,J=7.3),1.88〜1.96(m),1.98(s),2.18〜2.37(m),4.33(q,J=7.3),4.40(m)
13C−NMR スペクトル(400MH,CDOD溶液) :δppm(多重度)
17.79(q),22.39(q),28.59(t),32.57(t),50.54(d),53.04(d),173.24(s),174.71(s),175.33(s),177.76(s)
FAB−MSスペクトル(マトリックス:グリセロール):m/z 260(M+H)
HR−FAB−MS :C1018
実測値:260.1243
計算値:260.1247
【0064】
参考例2:N−アセチル−L−プロリル−L−フェニルアラニンの合成
L−プロリル−L−フェニルアラニン(協和発酵工業社製、以下、プロリルフェニルアラニンと略記する)314.8g(1.2mol)を水3140mlに懸濁し、15℃以下で4N水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを8.0〜8.5に保ちながら無水酢酸134.6g(1.3mol)を滴下して反応させた。
【0065】
反応終了後、反応液をろ過し、得られたろ液に濃塩酸を加えてpH2.0に調整した。析出した結晶をろ取し、得られた結晶を3Lの水で洗浄した後、減圧乾燥することにより、N−アセチルプロリルフェニルアラニンが結晶として650g得られた。
N−アセチルプロリルフェニルアラニンの理化学的性質は以下のとおりである。
性状:白色粉末
融点:208 〜210 ℃
比旋光度:[α] 25=−27.8゜(c=1.01,CHOH)
紫外線吸収スペクトル(CHOH溶液) :λmax nm(ε)
263.0(143),257.5(188),252.0(161),246.5(135),212.5(6490)
赤外線吸収スペクトル(KBr, 錠剤) :νmax cm−1
3325,2987,2956,1736,1657,1595,1550,1263,1223,702
H−NMRスペクトル( 400NH,CDOD溶液) :δppm(多重度)
1.67(s),1.67〜1.83(m),1.86〜2.06(m),2.06(s),2.06〜2.27(m),2.92〜3.06(m),3.19(m),3.33〜3.60(m),4.28(m),4.45(m),4.67(m),4.78(m),7.17〜7.30(m)
13C−NMR スペクトル(400MH,CDOD溶液) :δppm(多重度)
22.05(q),22.18(q),23.62(t),25.49(t),30.41(t),32.90(t),38.05(t),38.26(t),47.91(t),49.32(t),54.58(d),54.93(d),61.02(d),62.58(d),127.78(d),127.82(d),129.39(d),129.51(d),130.16(d),130.44(d),138.21(s),138.71(s),172.60(s),172.80(s),174.14(s),174.22(s),174.37(s)
FAB−MSスペクトル(マトリックス:グリセロール):m/z 305(M+H)
HR−FAB−MS :C1621
実測値:305.1494
計算値:305.1502
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、保湿性に優れ、肌へのなじみが良く、使用感に優れた化粧料を提供することができる。

Claims (2)

  1. アラニルグルタミン、一般式(I)
    (式中、R1 は水素原子または低級アルキルを示す)で表されるN−アシルアラニルグルタミンおよびそれらの塩から選ばれる化合物を1つ以上配合してなる化粧水、乳液、クリーム、石鹸、パック、美容液またはメーキャップ化粧料。
  2. メーキャップ化粧料が、口紅、ファンデーション、アイシャドウ、アイライナーおよびマニキュアから選ばれるメーキャップ化粧料である請求項1に記載のメーキャップ化粧料。
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