JP3611526B2 - 衛星測位システム、その地上局及び地上端末 - Google Patents

衛星測位システム、その地上局及び地上端末 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は静止衛星ならびに周回衛星を用いて測位を行う衛星測位システムおよびその地上局ならびに地上端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
衛星を用いた測位システムとして代表的なものにGPS(Global Positioning System)がある。GPSは地球上、どこでもサービスできるように通常24機の衛星を配置し、その衛星からの信号を得ることにより測位を行う。GPSで用いる衛星は原子時計を搭載することにより衛星からの正確な電波発信時間を地上局に向けて送信することが可能である。この正確な時間と、地上局での受信時間から衛星と地上局との距離を計算し、これを基に地上の位置を計算するものである。
【0003】
衛星から電波が地上局に送信される際、電波は電離層での遅延、あるいは大気圏での遅延に代表される遅延量を伴う。電離層での遅延量は、以下に示すように2周波を用いることにより除去することが可能である(日本測地学会編、−GPS−全地球測位システム、1989)。
【0004】
電離層中におけるマイクロ波の群速度(波のエネルギーが伝わる速度)の遅延は(1)式で表される。
【0005】
【数1】
Figure 0003611526
【0006】
ここで、X:電離層の臨界周波数、及び電波が通過していく距離で決まる量、τGD:マイクロ波の群速度の遅延(s)、f:搬送波の周波数であるので、2つの周波数(たとえばGPSで用いられているL1、L2帯)の遅延の差は(2)式となる。
【0007】
【数2】
Figure 0003611526
【0008】
ただし、f、f:L1帯とL2帯の周波数(Hz)である。fとfはGPSの場合は既知であるから、電離層を補正した正しい距離Rは(3)式となる。
【0009】
【数3】
Figure 0003611526
【0010】
ただし、RL1,RL2:電離層遅延を補正する前のL1帯、L2帯で測定した距離、R:真の距離である。
【0011】
一方、測位誤差を低減する別の方法にDGPS(Differential−GPS)がある。この方法ではGPS信号をあらかじめ正確に位置が分かっている場所で受信し、GPSで得られた位置と真の位置からその誤差を計算し、この誤差値をGPS衛星からの電波とは異なるFM電波を用いて端末に送信する。簡易な方法のため、実際のシステムとして、多くの場所で運用が開始されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では次のような課題がある。電離層の遅延による測位誤差を補正するためには、2種類の周波数が必要とされるため、端末機器の内部構成が複雑になることである。これを解消するために、前記したD−GPSがあるものの、D−GPSでは衛星からの電波を受信するGPSのアンテナと、FM電波を受信するアンテナ両方を必要とするため、端末機器の構成が複雑になる。また、日本国内においてFM電波が届かない地域が多く、その地域において端末が測位を行おうとすると、測位精度が低下する欠点がある。
【0013】
本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解消し、安価でかつ簡易な構成で、どこにいても同様の測位精度が得られる衛星測位システム、及びその地上局並びに端末を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明では、前記の目的を達成するために、衛星から端末に送信される電波信号中に衛星の軌道情報と、誤差情報を含めて端末に送信する。そのために、地上局中に軌道計算装置と端末側ではそのデータを解釈して測位計算、誤差補正計算を行う。また、測位精度を向上させるため、前記した誤差情報に、測位誤差量の絶対値のみならず、測位を行う端末がある機略位置をもとに、精密モデルで測位誤差を算出するための関数パラメータを含ませる。このことを行う測位誤差推定装置を地上局に設ける。また、衛星の軌道を計算する軌道計算装置を地上局に設け、これら2つの装置からのデータを合成して符号化する符号化装置を地上局に設ける。また、このような衛星の軌道データと、誤差パラメータから正確な測位計算を行うことが可能である測位端末を設ける。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は本発明のシステム構成を示し、人工衛星101−a〜101−n、地上局102、端末103からなる。人工衛星101−a〜101−nは測位を行う端末から、3次元測位を行う場合には4機以上、2次元測位を行う場合には3機以上の衛星電波を補足できるように、衛星数を確保しておく必要がある。前記人工衛星は受信アンテナ、送信アンテナ、トランスポンダを備える一般的な衛星である。人工衛星は静止衛星でも周回衛星でも差し支えない。特に移動体に搭載されている端末での測位には長楕円軌道衛星が適しているので、人工衛星に長楕円軌道衛星を用いても問題ない。
【0016】
地上局102は各衛星の任意の時点における衛星軌道を計算する軌道計算装置104、各衛星と受信位置の測位誤差を推定する測位誤差推定装置105、軌道計算装置104からの出力データと、測位誤差推定装置105からのデータを電波に載せるために多重化、エンコードを行い、衛星に送信する送出装置106からなる。
【0017】
次に図1の各装置について説明する。軌道計算装置104は測位を行う衛星のケプラー軌道要素(軌道面傾斜角、昇交点赤経、軌道長半径、軌道離心率、近地点引数、平均近店離角)から各時刻における101−a〜101−nまでの衛星の軌道上における位置をあらかじめ決められた座標系で算出するものである。
【0018】
測位誤差推定装置105は図2に示すように、気象情報提供装置201、符号化装置202、地域分割装置203、基準時計204、パラメータ算出装置205から構成される。これらの装置は図示のように接続されている。気象情報提供装置201にて収集されたデータは地域分割装置203、パラメータ推定装置205に送られる。地域分割装置203での分割例を図3に示す。
【0019】
図3では日本国内301を対象とし、気象情報提供装置201から情報の一つである湿度分布に関する情報を用いて、ある時点での日本全国を分割した概念図である。ここでの分割は、その他にも測位誤差に影響を及ぼす気圧分布、気温分布、天候分布によって分類し、該地域の緯度経度情報によって行なう。さらに、その他地理的条件(平野部、都市部、山岳地帯など)などをもとに分割を行ってもよい。この地域分割は気象変動の状況に応じて一定周期で更新してもよい。
【0020】
分割の結果、たとえば図3中の地域302、303には、任意の時刻においてその地域に特有の誤差パラメータとして、たとえば電離層による遅延誤差、対流圏による遅延誤差、衛星と受信機の間で発生するドップラー効果による遅延誤差が割り当てられることになる。
【0021】
パラメータ推定装置205では地域分割装置203にて分割した地域毎に、その代表点における誤差パラメータを求める。ここでの誤差パラメータとは、衛星からの信号が地上に届くまでに大気中にて生じる遅延誤差、あるいはその遅延誤差を記述する式のパラメータ、あるいは端末で発生する測位誤差の推定値を意味する。誤差パラメータに、その他の大気雑音による測位誤差に代表されるシステム誤差を記述するパラメータを加えることも可能である。一般的に前記した誤差パラメータは、端末から衛星を見上げたときの仰角、大気中に含まれる水蒸気の密度、端末地点の気温、気圧等の気象現象に左右される。すなわち、測位を行う地域によってこれらの値は異なるため、地域毎の誤差パラメータが必要となる。
【0022】
これらの誤差パラメータを求める中で、以下では電離層遅延誤差、対流圏遅延誤差、ドップラー遅延誤差についての計算方法の実施例について述べる。
【0023】
(A)電離層遅延誤差
入力変数は、ユーザーのおおまかな緯度:Φ、ユーザーのおおまかな経度:λ、衛星とのエレベーション(仰角):E、衛星とのアジマス(方位角):A、衛星から送られる定数:α、βである。
【0024】
(1)地球中心座標?を(4)式により計算する。
【0025】
【数4】
Figure 0003611526
【0026】
(2)準電離層緯度Φを(5)式により求める。
【0027】
【数5】
Figure 0003611526
【0028】
もし、Φ>+0.416であればΦ=+0.416にし、Φ<−0.416であればΦ=−0.416にする。
【0029】
(3)準電離層経度λを(6)式により計算する。
【0030】
【数6】
Figure 0003611526
【0031】
(4)それぞれの衛星から見る準電離層位置である地磁気緯度Φを(7)式より求める。
【0032】
【数7】
Figure 0003611526
【0033】
(5)準電離層地点でのローカルタイムtを(8)式により求める。
【0034】
【数8】
Figure 0003611526
【0035】
もし、t>86400であれば、t=t−86400とし、そうでないときは86400をtに加える。ここで、SatelliteTimeは衛星時刻である。
【0036】
(6)傾斜時間遅延を計算するために、傾斜ファクターFを(9)式により計算する。
【0037】
【数9】
Figure 0003611526
【0038】
(7)電離層遅延時間Tionoを計算するため、まずxを(10)式により計算する。
【0039】
【数10】
Figure 0003611526
【0040】
もし、│x│>1.57の場合は、Tionoは(11)式により求まる。そうでなければ、(12)式により求まる。
【0041】
【数11】
Figure 0003611526
【0042】
【数12】
Figure 0003611526
【0043】
このTionoが電離層遅延時間となる。Tionoの値に電波伝搬速度をかけることにより、電離層遅延誤差が求められる。
【0044】
(B)対流圏による遅延誤差(ザースタモイネンのモデル)
気温を(13)式、気圧を(14)式により計算する。
【0045】
【数13】
Figure 0003611526
【0046】
【数14】
Figure 0003611526
【0047】
ただし、μ=−M/Rβ(定数)、r:地球中心からの半径、r:ユーザーの半径、T:ユーザー位置の気温、ユーザーの半径rから大気圏までの半径rの範囲を動くものとする。このときドライ項の屈折率は(15)式より求まる。
【0048】
【数15】
Figure 0003611526
【0049】
圧力Pは初期値Pから(16)式に従って指数関数的に低下する。
【0050】
【数16】
Figure 0003611526
【0051】
この圧力モデルを用いてザースタモイネンモデルでは、(17)式のように大気圏遅延誤差Δを表現する。
【0052】
【数17】
Figure 0003611526
【0053】
ここで、D:0.0026cos2Φ+0.00028h、Φ:端末のある緯度、h:端末の高度である。
【0054】
(C)ドップラー効果による遅延誤差
衛星とユーザーの位置が時々刻々変化するため生じるドップラーシフトDは、電波がLi帯で発せられたとすると、(18)式で表される。
【0055】
【数18】
Figure 0003611526
【0056】
ここで、r:衛星から送られた時点の衛星の位置、r:受信機が信号を受けた時点での受信機の位置、lは(19)式で求まる。
【0057】
【数19】
Figure 0003611526
【0058】
上記のドップラーは(20)式のように、遅延誤差&に書き換えることができる。
【0059】
【数20】
Figure 0003611526
【0060】
ここで、:受信機クロックのドリフト速度(m/s)、ε:観測値誤差である。
【0061】
気象情報提供装置201では、図5に示すように、各地点毎の日時、気温、湿度、天候、気圧、風向などを格納する。現在より過去の時点では履歴データを格納し、将来の時点に対しては予測データを格納する。
【0062】
地域を分割する例に戻ると、図3の例では関東地域で雷雨が発生するものの、東北南部ではその影響が出ない場合、水蒸気密度と誤差許容範囲により、関東、南東北地域が302、303に示すように分割される例である。
【0063】
地域分割装置203にて分割された結果、ならびにパラメータ推定装置にて推定され、地域分割装置203にて分割された地域毎の誤差パラメータ、あるいは測位誤差の絶対値、ならびにデータ送信時の基準時計からの時刻データは符号化装置202にて符号化され送出装置106に送られる。
【0064】
符号化装置202では図4に示すフォーマットでデータが符号化される。図4の400は符号化されたデータ列であり、399は地域分割装置で分割した地域の認識番号、401−aは衛星番号1番のデータ内容に対するヘッダ、401−bは衛星番号1に関するタイムスタンプつき軌道データで、誤差パラメータを含むデータである。また、402−a、402−bは衛星番号2番に対応するデータ、404−a、404−bは衛星番号nに対応するデータである。
【0065】
このデータの詳細を一例で示すと、411が時刻、412が衛星番号、413が衛星の軌道データ、414から415が前記した各分割地域における補正誤差量、あるいは補正誤差のパラメータである。各地域毎に前記誤差、あるいはパラメータを入れる領域が用意されている。
【0066】
たとえば、対流圏遅延量のパラメータを前記領域に入れる場合を考えると、対流圏遅延モデルは、(17)式に示したように、水蒸気分圧、気圧及び気温を前記領域に格納する。このような処理を各誤差発生要因毎、各誤差領域毎に実施する。これらのデータは、各地域毎に計算され、たとえば図3中の地域302に図4のデータが一つ対応する形で地上局102より誤差パラメータが送信される。
【0067】
次に、以上のデータを受信する端末装置103について説明する。端末装置103は少なくとも図7に示すように、受信装置(アンテナ)801、衛星軌道データと誤差パラメータを分離するパラメータ分離装置802、前記誤差パラメータから遅延誤差量を算出する遅延量計算装置803、前記衛星軌道データの衛星位置と端末の概略位置から各衛星と端末間の擬似距離(遅延誤差が含まれている距離)を求める擬似距離計算装置805、擬似距離と遅延量計算装置での遅延距離から各衛星と端末間の真距離(遅延距離を取り除いた正確な距離)を求める真距離計算装置806、装置806で求めた真距離と各衛星の座標位置から端末の位置を算出する測位計算装置807、測位結果を表示する出力装置808から構成される。
【0068】
次に、端末での測位計算方法について図6を用いて説明する。衛星を介して地上局から送信されたデータは端末103のアンテナ801から取り込まれる。次に、処理601にて端末103が図3のどの地域に属するかを認識する。この認識の手順は、あらかじめ図3における格子の端点の位置データを端末103上に記憶しておいて、前回測位を行った結果をもとに該当する格子番号(たとえば302、303)を求める。その後、図4に示したフォーマットで放送される測位データの中から、先に求めた格子番号に相当する信号列400のみを、測位を行う計算機上のメモリ上に格納する(処理602)。また、処理602において図4に示した衛星軌道データ(各衛星の座標値)と誤差パラメータを計算機のメモリ上に格納する。
【0069】
ここで格納した衛星軌道データを用いて、処理603にて各衛星と地上の端末103との間の擬似距離を計算する。これは通常の二点間(X,Y,Z)、(X,Y,Z)の座標値による距離計算で行う。ここで、X:衛星のx座標、Y:衛星のy座標、Z:衛星のz座標、X:地上端末のx座標、Y:地上端末のy座標、Z:地上端末のz座標である。
【0070】
次に、処理602で得た414〜415に相当する誤差パラメータを、あらかじめ遅延距離計算装置803に格納されている(11)、(12)、(17)、(20)式のいずれかに代入することにより、該当地域における電波伝搬時における遅延距離を算出する(処理604)。さらに、得られた遅延距離をもとに、処理605にて衛星〜端末間の真距離を(21)式により計算する。
【0071】
【数21】
Figure 0003611526
【0072】
ここで各衛星からの座標、真距離が求められたので、測位計算を処理606にて実施する。測位計算は3次元測位を仮定すると、4機分の衛星からのデータを用いた連立方程式を解くことによって行う。具体的な計算方法を以下に示す。
【0073】
地球中心を原点とし、自転軸に沿って北方を正方向とするz軸、グリニジ子午面と赤道面との公転方向にx軸(正方向)をとる3次元右手系直交座標を考える。
【0074】
各衛星の位置を(x,y,z)、観測地点の座標を(x,y,z)とする。また、測定地点・各衛星間の真距離をr0i、同じく、擬似距離をrとおく。各量の添字i(=1,2,3,4)は衛星の番号を示すものとする。
【0075】
いま、擬似距離rは、衛星時計のずれの影響と、大気中の伝搬遅延距離の影響は取り除かれているとすると、(22)式で表される。
【0076】
【数22】
Figure 0003611526
【0077】
sは受信機時計のずれの距離データへの影響を表す。すなわち、受信機の時計がGPS時系に対してt進んでいるとすれば、sは(23)式で表される。
【0078】
【数23】
Figure 0003611526
【0079】
距離データと観測地点の座標、衛星の位置との間にピタゴラスの定理が成り立つので、(24)式が得られる。
【0080】
【数24】
Figure 0003611526
【0081】
これを(22)式に代入して、(25)式を得る。
【0082】
【数25】
Figure 0003611526
【0083】
この(25)式からx,y,zとsを求める。(25)式を解くには、未知数変数をその近似値とその補正値との和で表し、式をその補正値で展開し、2次以上の項を無視して線形化すれば良いから、(26)式となる。
【0084】
【数26】
Figure 0003611526
【0085】
ただし、ダッシュ(’)のついた量はそれぞれの変数の近似値、Δのついた量はその補正値である。まず、(27)式とおく。
【0086】
【数27】
Figure 0003611526
【0087】
これは観測地点の概略位置(x,y,zの近似値)と衛星との距離である。次に、rをxで偏微分した(28)式を計算する。
【0088】
【数28】
Figure 0003611526
【0089】
上式中の観測地点の座標値(x,y,z0)は不明であるから、実際の計算の際には、(29)式の近似式で代用する。同様の関係式がy,z成分についても得られる。
【0090】
【数29】
Figure 0003611526
【0091】
これらを整理すると(30)式になる。この式でΔx,Δy,Δz,sが収束するまで繰り返し計算を行い、解を求める。
【0092】
【数30】
Figure 0003611526
【0093】
本発明の測位計算システムを用いることにより、従来の高精度測位を行うのに必要であったFM電波を受信するアンテナが不要となるため、価格が安価で、かつ機器構成が単純である車載情報機器が開発できるようになる。
【0094】
【発明の効果】
本発明の測位計算システムを用いることにより、従来の高精度測位を行うのに必要であったFM電波を受信するアンテナが不要となるため、機器構成が簡単な車載情報機器が開発できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の衛星測位システムを表す構成図。
【図2】測位誤差推定装置を表す構成図。
【図3】地域を分割する様子を示した説明図。
【図4】地上局から送信するデータの模式図。
【図5】気象情報データの例を示すデータ構成図。
【図6】端末側での測位計算処理を示すフローチャート。
【図7】測位端末の構成図。
【符号の説明】
101…衛星、102…地上局、103…端末機、104…軌道計算装置、105…測位誤差指定装置、106…送出装置、201…気象情報提供装置、202…符号化装置、203…地域分割装置、204…基準時計、205…パラメータ推定装置、301…地図、302…分割領域、303…分割領域、399…地域認証番号、400…データ、401…ヘッダデータ、402〜404…衛星位置と誤差パラメータデータ、411〜415…データ、601…データ認識処理、602…データ格納処理、603…擬似距離計算処理、604…誤差要因毎の遅延距離算出処理、605…真距離計算処理、606…測位計算処理、607…収束判定処理、608…アラーム出力処理、801…受信装置、802…パラメータ分離装置、803…遅延距離計算装置、805…擬似距離計算装置、806…真距離計算装置、807…測位計算装置、808…出力装置。

Claims (15)

  1. 複数の衛星に対し、測位に用いる衛星の軌道情報データを発信する衛星測位システムの地上局において、
    地上局から発信する信号中に測位補正情報データを含むものであって、前記測位補正情報データには地域分割に対応する領域が含まれており、前記地域分割に対応する各々の領域に各々の補正情報が格納され、さらに前記地域分割される領域の範囲が気象状況に応じて更新されることを特徴とする衛星測位システムの地上局。
  2. 請求項1において、衛星の位置を示す軌道情報データを計算する軌道計算装置と、前記測位補正情報データを生成する測位誤差推定装置を設け、これら2つの装置からのデータを合成して各衛星に送信することを特徴とする衛星測位システムの地上局。
  3. 請求項2において、前記測位誤差推定装置が推定計算する測位補正情報データは、誤差を表す関数のパラメータ、あるいは誤差の絶対量で表されることを特徴とする衛星測位システムの地上局。
  4. 請求項2において、前記測位誤差推定装置は測位対象地域を気象条件に代表される測位誤差発生条件に基づき分割し、該気象条件を元にした分割地域すべてに対する誤差パラメータ、あるいは測位誤差の絶対量を推定し、基準時計の情報と共に測位に必要な前記データを符号化して衛星に送信することを特徴とする衛星測位システムの地上局。
  5. 請求項4において、前記複数地域は、一定周期、あるいは任意の時刻にて該地域の分割状態を更新することを特徴とする衛星測位システムの地上局。
  6. 請求項4において、前記測位誤差発生条件は気象情報、地域の緯度経度情報、地理的条件(平野部、都市部、山岳地帯など)を含むことを特徴とする衛星測位システムの地上局。
  7. 測位に用いる衛星の軌道情報データと測位誤差情報データを衛星から受信し、測位計算を行なう衛星測位システムの地上端末において、
    前記地上端末が受信した測位誤差情報データは測位補正情報データを含み、前記測位補正情報データには地域分割に対応する領域が含まれており、前記地域分割に対応する各々の領域に各々の補正情報が格納され、さらに前記地域分割される領域の範囲が気象状況に応じて更新されるものであって、
    前記地上端末は、前記軌道情報データを元に衛星・端末間の擬似距離と、前記測位誤差情報データを元に衛星・端末間の遅延距離を計算し、前記擬似距離と前記遅延距離から衛星・端末間の真距離を求め、これに元づいて端末の位置を測位する測位計算装置を設けることを特徴とする衛星測位システムの地上端末。
  8. 測位に用いる衛星の軌道情報データを衛星に向けて発信する地上局、地上局から発信する信号を受信する複数の衛星と、衛星から送出されるデータを受信する地上端末からなる衛星測位システムにおいて、
    前記地上局から発信する信号中に少なくとも軌道情報データと測位補正情報データを含むものであって、前記測位補正情報データには地域分割に対応する領域が含まれており、前記地域分割に対応する各々の領域に各々の補正情報が格納され、さらに前記地域分割される領域の範囲が気象状況に応じて更新されることを特徴とする衛星測位システム。
  9. 請求項8において、前記地上端末は、前記衛星から受信した軌道情報データと測位補正情報データを分離し、分離したデータを元に地上端末の位置を計算することを特徴とする衛星測位システム。
  10. 請求項8または9において、前記衛星に、長楕円軌道衛星を用いることを特徴とする衛星測位システム。
  11. 複数の衛星に対し、測位に用いるデータを発信する衛星測位システムの地上局において、
    地上局から発信する信号中に測位補正情報データを含むものであって、前記測位補正情報データには地域分割に対応する領域が含まれており、前記地域分割に対応する各々の領域に各々の補正情報が格納され、さらに前記地域分割される領域の範囲が気象状況に応じて更新されることを特徴とする衛星測位地上システムの地上局。
  12. 測位に用いる測位誤差情報データを衛星から受信し、測位計算を行う衛星測位システムの地上端末において、
    前記測位誤差情報データは測位補正情報データを含み、前記測位補正情報データには地域分割に対応する領域が含まれており、前記地域分割に対応する各々の領域に各々の補正情報が格納され、さらに前記地域分割される領域の範囲は気象状況に応じて更新されるものであって、衛星の軌道情報データを元に求められる衛星・端末間の擬似距離を、前記測位誤差情報データを元に補正して、衛星・端末間の真距離を求め、これに基づいて位置を測位する測位計算手段を設けることを特徴とする衛星測位システムの地上端末。
  13. 地上局から複数の衛星に測位用データを送る情報送信方法であって、
    前記地上局は、地域分割に対応する領域が含まれ、前記地域分割に対応する各々の領域に各々の補正情報が格納され、さらに前記地域分割される領域の範囲が気象状況に応じて更新される測位補正情報データを求め、該測位補正情報データを含む測位用データを前記複数の衛星に対して送信することを特徴とする情報送信方法。
  14. 複数の衛星から測位用データを受信し、端末の位置を測位する測位方法において、 地域分割に対応する領域が含まれ、前記地域分割に対応する各々の領域に各々の補正情報が格納され、さらに前記地域分割される領域の範囲が気象状況に応じて更新される測位補正情報データを含む測位誤差情報データを衛星から受信し、衛星の軌道情報データを基に求められる衛星・端末間の擬似距離を、前記測位誤差情報データを基に補正して、衛星・端末間の真距離を求め、これに基づいて端末の位置を測定することを特徴とする測位方法。
  15. 複数の衛星から測位に用いるデータを受信する衛星測位システムの地上端末において、
    衛星から受信する信号中に、衛星の位置を示す軌道情報データと、地域分割に対応する領域が含まれ、前記地域分割に対応する各々の領域に各々の補正情報が格納され、さらに前記地域分割される領域の範囲が気象状況に応じて更新される測位補正情報データを含むことを特徴とする衛星測位システムの地上端末。
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