JP3604956B2 - 微細欠陥検査装置およびその方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハや位相シフタ付レチクルやTFT基板等のように、繰り返しパターンを有する被検査対象基板を対象とし、その対象基板上の極微小な異物やパターン欠陥等の極微細な欠陥を検査する微細欠陥検査装置およびその方法並びに位置ずれ算出回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
繰り返しパターンの欠陥検査方法に関する従来技術としては、特開平5−264467号公報(従来技術1)、特開平5−6928号公報(従来技術2)、および特開平10−74812号公報(従来技術3)において知られている。これら従来技術1、2、3には、取り込み画像と、繰り返しパターンピッチ分遅延させた画像の位置ずれを検出し、位置ずれを補正して、繰り返しパターンの欠陥を検査することが記載されている。特に、従来技術2には、同一パターンとなるように形成された2つの画像を検出し、位置合わせをして比較し、これら画像の不一致となる箇所を欠陥と判定するパターンの検査において、定められた時間毎にこれら画像の位置ずれ量を検出し、これら画像の位置ずれ補正を前回までの画像の位置ずれ量に従属させることが記載されている。また、従来技術3には、繰り返される被検査パターンから画像信号を検出し、この検出された画像信号から繰り返される被検査パターンの統計画像信号を生成し、この生成された統計画像信号を基準画像信号として上記検出された画像信号と位置合わせして比較することによって被検査パターンに存在する欠陥または欠陥候補を抽出する被検査パターンの検査方法、および繰り返される被検査パターンから画像信号を検出し、この検出された画像信号から繰り返される被検査パターンの統計量で示される統計情報を生成し、上記検出された繰り返される被検査パターンの画像信号同士を位置合わせして比較して得られる差画像に対して上記生成された統計情報に基いて得られる判定基準に基いて判定処理をして被検査パターンに存在する欠陥または欠陥候補を抽出する被検査パターンの検査方法が記載されている。更に従来技術3には電子線画像を用いて被検査パターンを検査することも記載されている。
【0003】
また、紫外光を用いた画像検出システムに関する従来技術としては、特開平10−177139号公報(従来技術4)において知られている。この従来技術4には、有効波長が広帯域に及ぶ紫外から遠紫外にわたるスペクトルの長軸並びに横軸方向と色収差等の各収差に関して第一次及び高次の補正機構を具備し、更に同スペクトル帯での画像歪と、或いは色収差による色彩の変調をもたらす収差に対して、高次補正を提供する複数のレンズ群からなるフォーカスレンズ群と、少なくとも2つの互いに異なる屈折特性を有するフィールドレンズ群と、更にカタディオプトリック群とを有する反射屈折両特性原理を用いた広帯域紫外線画像システムが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
配線パターンの断線やショート等の欠陥を検出するためには、検査対象となるパターンの画像を検出しなければならない。しかし、半導体デバイス等の配線パターンは、微細化の傾向にあり、可視光を用いた光学顕微鏡では、解像度が不足し、微細なパターンを解像することは困難となり、遠紫外光を用いた光学顕微鏡や電子線顕微鏡を用いる必要が生じる。
しかしながら、上記従来技術4においては、パターンが存在する被検査対象基板上に発生する極微細なパターンの欠陥や異物を高解像度で、かつ高分解能で検出できるようにする点について考慮されていない。
また、上記従来技術1、2、3のいずれにも、遠紫外光を用いた光学顕微鏡において高解像度を有する画像信号を検出することができるようにした点について考慮されていない。
【0005】
更に、遠紫外光を用いた光学顕微鏡や電子線顕微鏡を用いる場合には、画素寸法のサイズを小さくして画像信号を検出する必要が生じ、その際位置ずれ検出および位置ずれ補正する探索範囲の画素数が増大することになって、位置ずれ検出および位置ずれ補正等の画像処理を行う回路規模が増大することになると共に位置ずれ検出等に要する画像処理時間が長くなることになる。
しかしながら、上記従来技術1、2、3のいずれにも、遠紫外光を用いた光学顕微鏡や電子線顕微鏡を用いる場合において、位置ずれ検出および位置ずれ補正等の画像処理を行う回路規模を小さくし、しかも位置ずれ検出等に要する画像処理時間を短縮しようとする点について考慮されていない。
【0006】
本発明の目的は、上記課題を解決すべく、遠紫外光を用いた光学顕微鏡や電子線顕微鏡を用いて検出される画像信号に対して画素数において増大する探索範囲において位置ずれ検出や位置ずれ補正等の画像処理を行えるようにして極微細な真の欠陥を誤検出することなく高信頼度で検査できるようにした微細欠陥検査装置およびその方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、遠紫外光を用いた光学顕微鏡や電子線顕微鏡を用いて検出される画像信号に対して位置ずれ検出や位置ずれ補正等の画像処理を回路規模を増大させることなく高速に行えるようにして高スループットで、極微細な真の欠陥を誤検出することなく高信頼度で検査できるようにした微細欠陥検査装置およびその方法を提供することにある。
【0007】
また、本発明のさらに他の目的は、遠紫外光を用いた光学顕微鏡から高解像度で高分解能を有する画像信号を高速に検出できるようにして、極微細な真の欠陥を誤検出することなく高信頼度で、しかも高速に検査できるようにした微細欠陥検査装置およびその方法を提供することにある。
また、本発明のさらに他の目的は、画素数において増大する探索範囲において位置ずれ検出を位置ずれ検出用の回路を用いて実現できるようにした位置ずれ算出回路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、被検査対象基板上から画素寸法が0.2μm以下からなる画像信号を検出する画像信号検出部と、該画像信号検出部から検出される画像信号をA/D変換して検出画像データを出力するA/D変換部と、該A/D変換部から出力される検出画像データの比較対象となる参照画像データを出力する参照画像出力部(遅延回路部)と、前記A/D変換部から入力される検出画像データと前記参照画像出力部から入力される参照画像データとの間において位置ずれ検出を±4画素以上の探索範囲で行って両画像データの間の位置ずれ量を算出する位置ずれ検出回路と該位置ずれ検出回路で算出された位置ずれ量に基いて前記検出画像データと参照画像データとを位置ずれ補正する位置ずれ補正回路とを備えて構成した位置ずれ検出・補正回路部と、該位置ずれ検出・補正回路部で位置ずれ補正された検出画像データと参照画像データとを比較してその差を求め、該差が所望の閾値以上のものを欠陥候補点としてその欠陥候補点に関する情報を抽出する比較回路を備え、欠陥候補点に関する情報を出力する比較回路部とを備えたことを特徴とする微細欠陥検査装置である。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置において、更に、前記比較回路部から入力された欠陥候補点に関する情報を基に詳細解析して欠陥候補点から真の欠陥であるか否かを判定する欠陥判定部を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、被検査対象基板上から画素寸法が0.2μm以下からなる画像信号を検出する画像信号検出部と、該画像信号検出部から検出される画像信号をA/D変換して検出画像データを出力するA/D変換部と、該A/D変換部から出力される検出画像データの比較対象となる参照画像データを出力する参照画像出力部(遅延回路部)と、前記A/D変換部から入力される検出画像データと前記参照画像出力部から入力される参照画像データとの間において位置ずれ検出を±4画素以上の探索範囲で行って両画像データの間の位置ずれ量を算出する位置ずれ検出回路と該位置ずれ検出回路で算出された位置ずれ量に基いて前記検出画像データと参照画像データとを位置ずれ補正する位置ずれ補正回路とを備えて構成した位置ずれ検出・補正回路部と、該位置ずれ検出・補正回路部で位置ずれ補正された検出画像データと参照画像データとを比較してその差を求め、該差が所望の閾値以上のものを欠陥候補点としてその欠陥候補点に関する情報を抽出する比較回路を備え、欠陥候補点に関する情報および少なくとも位置ずれ補正された検出画像データを出力する比較回路部とを備えたことを特徴とする微細欠陥検査装置である。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置において、更に前記比較回路部から入力された欠陥候補点に関する情報を基いて前記位置ずれ補正された検出画像データについて詳細解析して欠陥候補点から真の欠陥であるか否かを判定する欠陥判定部を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置における位置ずれ検出・補正回路部の位置ずれ検出回路を、複数個カスケード接続して構成したことを特徴とする。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置における位置ずれ検出・補正回路部の位置ずれ検出回路において、両画像データの間の位置ずれ量をテンプレートマッチングによって算出するように構成したことを特徴とする。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置における位置ずれ検出・位置補正回路部の位置ずれ検出回路において、前記入力される検出画像データおよび前記入力される参照画像データについて前記画像信号検出部で検出される画像信号において生じる画像の歪みを無視できる程度以下の小さな領域単位で切り出し、これら切り出された検出画像データと参照画像データの間において位置ずれ量を算出するように構成したことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置における位置ずれ検出・補正回路部の位置ずれ補正回路において、前記位置ずれ検出回路から算出された小さな領域単位での位置ずれ量に基いて前記切り出された検出画像データと参照画像データの間においてほぼ前記小さな領域単位あるいはそれ以下の寸法を有する領域単位で位置ずれ補正するように構成したことを特徴とする。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置における画像信号検出部は、被被検査対象基板に対して400nm以下のDUV光を照射する照射光学系と、前記被被検査対象基板からの反射光を受光して画像信号に変換する検出光学系とを備えて構成することを特徴とする。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置における画像信号検出部の検出光学系において、受光するイメージセンサとしてTDIイメージセンサで形成することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、被検査対象基板上から画素寸法が0.2μm以下からなる画像信号を検出し、この検出する画像信号を多チャンネルで並列出力する画像信号検出部と、該画像信号検出部から並列入力される多チャンネルの画像信号の各々をA/D変換して多チャンネルの検出画像データを並列出力するA/D変換部と、該A/D変換部から並列入力される多チャンネルの検出画像データを繰り返されるパターン分遅延させて多チャンネルの参照画像データを並列出力する遅延回路部と、前記A/D変換部から並列入力される多チャンネルの検出画像データと前記遅延回路部から並列入力される多チャンネルの参照画像データとに基いて両画像データの間の位置ずれ検出および位置ずれ補正の画像処理を複数チャンネル単位で多チャンネルに亘って並列処理するように構成した第1の画像処理回路部と、該第1の画像処理回路部から得られる複数チャンネル単位での位置ずれ補正された検出画像データと参照画像データとを比較して欠陥候補点に関する情報を抽出する比較画像処理を多チャンネルに亘って並列処理するように構成した第2の画像処理回路部とを備えたことを特徴とする微細欠陥検査装置である。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置における第1および第2の画像処理回路部を、複数枚からなる複数チャンネル単位の基板の各々に、位置ずれ検出および位置ずれ補正の画像処理を行う第1のLSIと、比較画像処理を行う第2のLSIとを実装して構成することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、被検査対象基板上から画素寸法が0.2μm以下からなる画像信号を検出し、この検出する画像信号を多チャンネルで並列出力する画像信号検出部と、該画像信号検出部から並列入力される多チャンネルの画像信号の各々をA/D変換して多チャンネルの検出画像データを並列出力するA/D変換部と、該A/D変換部から並列出力される多チャンネルの検出画像データの比較対象となる多チャンネルの参照画像データを並列出力する参照画像出力部と、前記A/D変換部から並列入力される多チャンネルの検出画像データと前記参照画像出力部から並列入力される多チャンネルの参照画像データとに基いて複数チャンネル単位での両画像データの間の位置ずれ量を算出する位置ずれ検出回路と該位置ずれ検出回路で算出された複数チャンネル単位での位置ずれ量に基いて前記検出画像データと参照画像データとを複数チャンネル単位で位置ずれ補正を行う位置ずれ補正回路との組を複数並設し、これら並設された複数の組の回路で複数チャンネル単位での位置ずれ検出および位置ずれ補正を多チャンネルに亘って並列処理するように構成した位置ずれ検出・補正回路部と、該位置ずれ検出・補正回路部における各位置ずれ補正回路から得られる複数チャンネル単位での位置ずれ補正された検出画像データと参照画像データとを比較してその差を求め、該差が所望の閾値以上のものを欠陥候補点としてその欠陥候補点に関する情報を抽出する比較回路を複数並設し、これら並設された複数の比較回路から複数チャンネル単位での欠陥候補点に関する情報を多チャンネルに亘って出力するように構成した比較回路部とを備えたことを特徴とする微細欠陥検査装置である。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置において、更に、前記比較回路部から入力される多チャンネルに亘った欠陥候補点に関する情報を基に詳細解析して欠陥候補点から真の欠陥であるか否かを判定する欠陥判定部を備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、被検査対象基板上から画素寸法が0.2μm以下からなる画像信号を検出し、この検出する画像信号を多チャンネルで並列出力する画像信号検出部と、該画像信号検出部から並列入力される多チャンネルの画像信号の各々をA/D変換して多チャンネルの検出画像データを並列出力するA/D変換部と、該A/D変換部から並列入力される多チャンネルの検出画像データを繰り返されるパターン分遅延させて多チャンネルの参照画像データを並列出力する遅延回路部と、前記A/D変換部から並列入力される多チャンネルの検出画像データと前記遅延回路部から並列入力される多チャンネルの参照画像データとに基いて複数チャンネル単位での両画像データの間の位置ずれ量を算出する位置ずれ検出回路と該位置ずれ検出回路で算出された複数チャンネル単位での位置ずれ量に基いて前記検出画像データと参照画像データとを複数チャンネル単位で位置ずれ補正を行う位置ずれ補正回路との組を複数設け、これら設けられた複数の組の回路で複数チャンネル単位での位置ずれ検出および位置ずれ補正を多チャンネルに亘って並列処理するように構成した位置ずれ検出・補正回路部と、該位置ずれ検出・補正回路部における各位置ずれ補正回路から得られる複数チャンネル単位での位置ずれ補正された検出画像データと参照画像データとを比較してその差を求め、該差が所望の閾値以上のものを欠陥候補点としてその欠陥候補点に関する情報を抽出する比較回路を複数設け、これら設けられた複数の比較回路から複数チャンネル単位での欠陥候補点に関する情報を多チャンネルに亘って出力するように構成した比較回路部とを備えたことを特徴とする微細欠陥検査装置である。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置において、前記比較回路部から入力される多チャンネルに亘った欠陥候補点に関する情報を基に詳細解析して欠陥候補点から真の欠陥であるか否かを判定する欠陥判定部を備えたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、被検査対象基板上から画素寸法が0.2μm以下からなる画像信号を検出し、この検出する画像信号を多チャンネルで並列出力する画像信号検出部と、該画像信号検出部から並列入力される多チャンネルの画像信号の各々をA/D変換して多チャンネルの検出画像データを並列出力するA/D変換部と、該A/D変換部から並列入力される多チャンネルの検出画像データを繰り返されるパターン分遅延させて多チャンネルの参照画像データを並列出力する遅延回路部と、前記A/D変換部から並列入力される多チャンネルの検出画像データと前記遅延回路部から並列入力される多チャンネルの参照画像データとに基いて複数チャンネル単位での両画像データの間の位置ずれ量を算出する位置ずれ検出回路と該位置ずれ検出回路で算出された複数チャンネル単位での位置ずれ量に基いて前記検出画像データと参照画像データとを複数チャンネル単位で位置ずれ補正を行う位置ずれ補正回路との組を複数設け、これら設けられた複数の組の回路で複数チャンネル単位での位置ずれ検出および位置ずれ補正を多チャンネルに亘って並列処理するように構成した位置ずれ検出・補正回路部と、該位置ずれ検出・補正回路部における各位置ずれ補正回路から得られる複数チャンネル単位での位置ずれ補正された検出画像データと参照画像データとを比較してその差を求め、該差が所望の閾値以上のものを欠陥候補点としてその欠陥候補点に関する情報を抽出する比較回路を複数設け、これら設けられた複数の比較回路から複数チャンネル単位での欠陥候補点に関する情報および複数チャンネル単位での少なくとも位置ずれ補正された検出画像データを多チャンネルに亘って出力するように構成した比較回路部とを備えたことを特徴とする微細欠陥検査装置である。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置において、前記比較回路部から入力される多チャンネルに亘った欠陥候補点に関する情報に基いて前記多チャンネルに亘った位置ずれ補正された検出画像データについて詳細解析して欠陥候補点から真の欠陥であるか否かを判定する欠陥判定部とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置において、位置ずれ検出・補正回路部における複数チャンネル対応に設けられた位置ずれ検出回路と位置ずれ補正回路との組の各々をLSIで構成し、前記比較回路部における複数チャンネル対応に設けられた比較回路の各々をLSIで構成することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置において、位置ずれ検出・補正回路部における複数チャンネル対応に設けられた位置ずれ検出回路と位置ずれ補正回路との組の各々を第1の画像処理回路で構成し、前記比較回路部における複数チャンネル対応に設けられた比較回路の各々を第2の画像処理回路で構成し、前記第1および第2の画像処理回路を、複数チャンネルの画像データを並べ替えて1チャンネルの画像データに合成する合成部と該合成部で合成された1チャンネルの画像データに対して複数倍の処理速度で画像処理する画像処理回路部と該画像処理回路部で画像処理された1チャンネルの画像データを並び替えて複数チャンネルの画像データに戻す分離部とを有するように構成することを特徴とする。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置における位置ずれ検出・補正回路部および比較回路部を、複数枚からなる複数チャンネル単位の基板の各々に、位置ずれ検出回路と位置ずれ補正回路との組を構成する第1のLSIと、比較回路を構成する第2のLSIとを実装して構成することを特徴とする。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置における第1および第2のLSIを、複数チャンネルの画像データを並べ替えて1チャンネルの画像データに合成する合成部と、該合成部で合成された1チャンネルの画像データに対して複数倍の処理速度で画像処理する画像処理回路部と、該画像処理回路部で画像処理された1チャンネルの画像データを並び替えて複数チャンネルの画像データに戻す分離部とを有することを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置における第1および第2のLSIまたは第1および第2の画像処理回路における画像処理速度が20MHz以上であることを特徴とする。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置における画像信号検出部は、被被検査対象基板に対して400nm以下のDUV光を照射する照射光学系と、前記被被検査対象基板からの反射光を受光して画像信号に変換する検出光学系とを備えて構成することを特徴とする。
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置における検出光学系において、受光するイメージセンサとしてTDIイメージセンサで形成することを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、前記微細欠陥検査装置における画像信号検出部は、被被検査対象基板に対して電子線を走査して照射する電子線照射光学系と、前記被被検査対象基板からの電子を受光して画像信号に変換する電子検出系とを備えて構成することを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、画像信号検出部により被検査対象基板上から画素寸法が0.2μm以下からなる画像信号を検出する画像信号検出過程と、該画像信号検出過程で検出される画像信号をA/D変換して検出画像データを得、この得られた検出画像データを繰り返されるパターン分遅延させて参照画像データを得る画像データ取得過程と、該画像データ取得過程から得られる検出画像データと参照画像データとの間において位置ずれ検出を±4画素以上の探索範囲で行って両画像データの間の位置ずれ量を算出し、この算出された位置ずれ量に基いて前記検出画像データと参照画像データとを位置ずれ補正する位置ずれ検出・補正過程と、該位置ずれ検出・補正過程で位置ずれ補正された検出画像データと参照画像データとを比較してその差を求め、該差が所望の閾値以上のものを欠陥候補点としてその欠陥候補点に関する情報を抽出する比較過程とを有することを特徴とする微細欠陥検査方法である。
また、本発明は、前記微細欠陥検査方法において、更に、前記比較過程で抽出された欠陥候補点に関する情報を基に詳細解析して欠陥候補点から真の欠陥であるか否かを判定する欠陥判定過程を有することを特徴とする。
【0020】
また、本発明は、画像信号検出部により被検査対象基板上から画素寸法が0.2μm以下からなる画像信号を検出して多チャンネルで得る画像信号検出過程と、該画像信号検出過程で得られる多チャンネルの画像信号をA/D変換して多チャンネルの検出画像データを得、この得られた多チャンネルの検出画像データを繰り返されるパターン分遅延させて多チャンネルの参照画像データを得る画像データ取得過程と、該画像データ取得過程で得られる多チャンネルの検出画像データと多チャンネルの参照画像データとに基いて両画像データの間の位置ずれ検出および位置ずれ補正の画像処理を複数チャンネル単位で多チャンネルに亘って並列処理する第1の画像処理過程と、該第1の画像処理過程で得られる複数チャンネル単位での位置ずれ補正された検出画像データと参照画像データとを比較して欠陥候補点に関する情報を抽出する比較画像処理を多チャンネルに亘って並列処理する第2の画像処理過程とを有することを特徴とする微細欠陥検査方法である。
また、本発明は、入力される2枚の画像データの互いの所望の領域単位における位置ずれ量をテンプレートマッチングによって算出する回路を複数個カスケード接続し、位置ずれの探索範囲を画素数において広げて構成したことを特徴とする位置ずれ算出回路である。
【0021】
以上説明したように、前記構成によれば、画像信号検出部により被検査対象基板上から画素寸法が0.2μm以下からなる画像信号を検出するようにしたので、微細なパターン(0.3μm〜0.2μm以下)上の極微細な異物やパターン欠陥等の極微細な真の欠陥を誤検出することなく高信頼度で検査することができる。
【0022】
また、前記構成によれば、画像信号検出部を、被被検査対象基板に対して400nm以下のDUV光を照射する照射光学系と、前記被被検査対象基板からの反射光を受光して画像信号に変換する検出光学系とを備えて構成し、受光するイメージセンサをDUV光を受光できるTDIイメージセンサで形成するようにしたので、0.1μm以下の極微細な欠陥からの散乱光もしくは回折光に基づく高解像度を有する画像信号を検出することができ、その結果極微細な異物やパターン欠陥等の極微細な真の欠陥を誤検出することなく高信頼度で検査することができる。
【0023】
また、前記構成によれば、画像処理部において、画像信号検出部から得られる多チャンネルの画像信号に基いて位置ずれ検出や位置ずれ補正等の画像処理を並列処理し、しかも画像処理する回路(LSI)内における画像処理速度を20MHz以上に高速化をはかることによって、画素寸法を0.2μm以下にした場合画素数で増大した探索範囲で位置ずれ検出および位置ずれ補正等を回路規模を増大することなく高速で実行でき、その結果簡素化された装置構成により極微細な真の欠陥を誤検出することなく高信頼度で、しかも高スループットで検査を実現することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明に係る微細欠陥検査装置およびその方法の実施の形態について図面を用いて説明する。即ち、微細欠陥を検査する被検査対象基板1としては、例えば、半導体デバイスである半導体基板(ウエハ)上の配線パターンや回路パターンがある。このような半導体デバイス等におけるパターンは微細化の傾向にあるため、このより微細なパターン(0.3μm〜0.2μm以下)における異物等を含む欠陥を検査するためには高解像度の画像検出が必要となる。
光学式検査装置において、微細なパターンにおける異物等を含む欠陥の光学像を解像させて高解像度の画像検出をするためには、照明光の波長を可視光よりも短くして短波長化する必要がある。その理由は、光学的な解像度は、照明光の波長が短くなる程高くなるためである。
【0025】
まず、本発明に係る微細欠陥検査装置の第1の実施例である光学式欠陥検査装置について図1を用いて説明する。この第1の実施例において、照明光学系は、DUV(遠紫外線)照明するための水銀キセノンラップ等で構成された照明光源5と、該照明光源5から発光した光をステージ2上に載置された被検査対象基板物1の方向へ反射するためのハーフミラー5とを備え、該ハーフミラー5で反射されたDUV光について対物レンズ3を透過して被検査対象基板1に対して落射照明するように構成される。検出光学系は、被検査対象基板1で反射、回折、散乱した光を取り込む対物レンズ3と、該対物レンズ3で取り込まれ、ハーフミラー5を透過して得られる光について250nm付近のDUV光を透過するDUV光用干渉フィルタ6と、該DUV光用干渉フィルタ6を透過して得られるDUV光を拡大してイメージセンサ7上に結像させる拡大結像光学系と、DUV量子効率が10%程度以上のイメージセンサ7とを備え、該イメージセンサ7から被検査対象基板1上のDUV光による検出画像が得られるように構成される。このようにDUV光は、波長が400nm以下と波長が短いため、高分解能を有し、0.1μm程度以下の極微細な欠陥(異物を含む)からの散乱光もしくは回折光に基づく高解像度の画像が得られることになる。
【0026】
照明光源5としては、DUVレーザ(例えば、YAGレーザの第3以上の高調波、エキシマレーザKrF=248nm程度、エキシマレーザArF=193nm程度)光源を用いることもできる。この場合、上記検出光学系における上記DUV光用干渉フィルタ6をなくすことも可能である。
また、DUVレーザ光などのDUV照明光を対物レンズ3の瞳上において2次元に走査させる必要がある場合には、上記照明光学系内の照明光源5とハーフミラー5との間に、DUV照明光を走査する瞳走査照明光学系を設ければ良い。
また、偏光照明、偏光検出する場合には、上記照明光学系内の照明光源5とハーフミラー5との間に、DUV照明光の偏光を設定するための偏光制御光学系を設け、検出光学系内の拡大結像光学系とイメージセンサ7との間に、偏光検出光学系を設ければよい。また、検出光学系としては、特開平6−258239号公報や特開平6−324003号公報に記載されているように、フーリエ変換レンズ、被検査対象基板上に形成されたピッチの小さい繰り返しパターンからの回折光を遮光する空間フィルタユニット、およびフーリエ変換レンズで構成してもよい。
【0027】
更に、検出光学系の光路の途中に、ハーフミラーを設置し、このハーフミラーを介して被検査対象基板1の表面を対物レンズ3の焦点に合せるための自動焦点系を設ける。更に、検出光学系の光路の途中に、ハーフミラーを設置し、このハーフミラーを介して対物レンズ3の瞳位置を瞳観察光学系で観察可能に構成する。
【0028】
ところで、照明光源5としてDUV光源を使用するため、上記検出光学系による光学像を検出するためのイメージセンサ7として、DUVに対して感度のあるものを用いる必要がある。しかし、イメージセンサ7として、図2(a)に示す表面照射型TDI(Time Delay Integration)イメージセンサを用いると、入射光がカバーガラス805を透過し、金属膜802の間のゲート801にある酸化膜(SiO2)803を透過してSi基板804に形成されたCCDに入るため、短波長の入射光が減衰し400nm以下の波長に対して感度がほとんどなく、そのままではDUV光の検出はできない。そこで、表面照射型イメージセンサでDUVの感度を得るためには、ゲート801における酸化膜803を薄くして短波長の減衰を少なくする方法がある。他の方法としては、カバーガラス805に有機薄膜コーティング(UVコーティング)を施し、DUV光が入射されるとそれに応じて可視光を発光するようにすることで、可視光にしか感度のないイメージセンサでDUV光を検出する方法がある。
【0029】
これに対し、イメージセンサ7として、図2(b)に示す如く、Si基板804の厚さを薄くし、この薄くした裏面側から光を入射するように構成した裏面照射型TDIイメージセンサを用いて、ゲート構造のない裏面側から光を入射させることによって、DUV量子効率を10%程度以上にして量子効率が高くダイナミックレンジが大きくとれ、400nm以下の波長にも感度を有するようにすることができる。即ち、裏面照射型TDIイメージセンサは、ゲート構造のない裏側に光が入射するので、量子効率が高くダイナミックレンジが大きくとれ、400nm以下の波長にも感度があるのでDUV光を検出することも可能である。
【0030】
以上説明したように、これらのイメージセンサを用いることにより、DUV光の検出を可能にする。
また、上記CCDイメージセンサ7を、DUV量子効率を10%程度以上のTDI(Time Delay Integration)センサにすることで、高ダイナミックレンジの画像を得ることができ、その結果、高解像度の画像を得ることができる。また、このイメージセンサ7の出力は多チャンネル並列出力にすることで、スループットの向上を図る。この装置構成により、0.2μm以下(被検査対象基板1上での換算で)の画素寸法での画像検出が可能となる。
【0031】
次に、画像検出部14aの具体的実施例について説明する。イメージセンサ7は高速検出を実現するために、ラインレート300kHz程度以上、蓄積時間5μ秒程度以下のものを使用した場合、欠陥検出可能な明るさを得るためには、大きな光量を得る必要がある。イメージセンサ7をTDIイメージセンサ(例えば画素寸法27μm×27μm)にして、TDIの段数を多くすることで、光量不足を補うこともできる。しかし、TDIの段数を多くした場合、ステージ2の走行に伴うステージの歪み(動的歪み)の影響を大きく受けることになる。TDIの段数は、ステージの精度により、96段〜512段に可変できるようにする。照明の光量も大きくすることも必要になる。そこで、照明光源5としては、350mWの水銀ランプを用いた、波長255nmまたは248nmのYAGレーザによるDUV照明を用いる。
以上説明したように、照明光源5としてDUV照明光源を用い、イメージセンサ7としてDUV照明に感度を有するTDIイメージセンサを用いることにより、画像検出部14aのイメージセンサ7から被検査対象基板1上での画素寸法0.2〜0.1μm程度以下で画像検出を実現することができる。なお、TDIイメージセンサの画素寸法が例えば27μm×27μmを用いる場合、拡大結像光学系の倍率は、135〜270倍程度以上となる。
【0032】
次に、画像検出部14aで検出した画像信号から欠陥を検出する画像処理部13の構成について説明する。TDIイメージセンサから形成されるイメージセンサ7からの画素寸法0.2〜0.1μm程度以下の画像出力は、多チャンネル並列に出力されるため、画像処理部13はチャンネル数N分必要になる。並列数を増やすことで、高速化が可能となるが、その分画像処理ハードウェアの規模が大きくなり、装置が大型化する。
そこで、本発明の目的の一つとして、高速で、かつ回路規模の小さい画像処理部13を実現することにある。即ち、画像処理部13を、画像処理を並列に実行できるように複数枚の画像処理基板15で構成する。そして、各画像処理基板15上には、内部において複数チャンネル分の画像データを高速処理可能なLSIを実装して構成する。特に、各画像処理基板15上に実装されるLSIで複数チャンネル分の画像データを同時並列処理し、しかも該LSI内での処理速度を基板に対する処理速度の複数倍にすることによって、高速で、かつ回路規模の小さい画像処理部13を実現することができる。
ところで、LSIを搭載する画像処理基板15上で20MHzの数倍の高速なクロック信号を転送すると、ノイズの影響を受けやすくなり、実現困難となる。また、LSIの周辺回路として基板上に搭載されるメモリ等の部品についても選択肢が少なくなり、安価な回路構成が困難となる。
【0033】
そこで、画像処理部13は、同時並列画像処理ができるようにTDIイメージセンサ7のチャンネル数Nの1/kの枚数の画像処理基板15で構成する。そして、各画像処理基板15において、基板上に実装されるLSI内部のクロック速度を、基板上の信号のクロック速度に対しk倍にし、基板上に実装されたLSIに対してkチャンネル分の画像信号(画像データ)を入力するように構成する。さらに、各画像処理基板15のLSIに対する入力部では、kチャンネル分の画像信号を1チャンネルに合成し、この合成された1チャンネルの画像信号に対してLSIでk倍の速度で画像処理し、LSIに対する出力部では1チャンネル分の画像信号をkチャンネルに分離するように構成する。即ち、各画像処理基板15において、チャンネル合成部8では、TDIイメージセンサ7から並列に出力される隣合ったk個のチャンネル分の信号(クロック周波数fのn画素/ライン)をA/D変換してデジタル画像信号(階調値)に変換した後、位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部(位置ずれ検出・位置合わせ回路部)10の入力部で例えば1チャンネル(kn画素/ライン)に合成しやすい信号に変換してクロック周波数fで出力する。
そして、各画像処理基板15に実装されたシフトメモリ等で構成される遅延回路部9では、チャンネル合成部8で変換されたkチャンネル分の検出画像信号(階調値データ)f(x,y)を繰り返しパターン分遅延させてkチャンネル分の参照画像信号(階調値データ)g(x,y)を生成してクロック周波数fで出力する。例えば、チップ比較の場合には、繰り返しパターン分としてはチップ単位になり、セル比較の場合には、繰り返しパターン分としてはセル単位となる。即ち、被検査対象基板1上にメモリセルが形成されている場合には、セル比較が可能であるが、通常のパターンの場合には、チップが形成されているので、チップ比較となる。
【0034】
次に、各画像処理基板15に実装されたLSIで構成される位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部10の入力部において、チャンネル合成部8で変換されたkチャンネル分の検出画像信号f(x,y)を1チャンネル(kn画素/ライン)の検出画像信号に合成すると共に遅延回路部9で生成されたkチャンネル分の参照画像信号g(x,y)を1チャンネル(kn画素/ライン)の参照画像信号に合成する。続いて、位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部10の画像処理回路において、これら1チャンネル(kn画素/ライン)に合成された2つの検出画像信号f(x,y)と参照画像信号g(x,y)との間の位置ずれ量Δδ(x,y)をクロック周波数fのk倍の速度で算出し、そのずれ量Δδ(x,y)に応じて両画像信号の位置ずれをクロック周波数fのk倍の速度で補正することで位置ずれ補正(位置合わせ)をする。続いて、位置ずれ検出・位置合わせ回路部10の出力部において、位置ずれ補正(位置合わせ)された1チャンネルの検出画像信号をkチャンネル(n画素/ライン)分のf’(x,y)に分離すると共に位置ずれ補正された1チャンネルの参照画像信号をkチャンネル(n画素/ライン)分のg’(x,y)に分離して出力する。
【0035】
次に、各画像処理基板15に実装されたLSIで構成された比較回路部11の入力部において、位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部10から出力される位置ずれ補正されたkチャンネル(n画素/ライン)分の検出画像信号f’(x,y)を1チャンネル(kn画素/ライン)の検出画像信号に合成すると共に位置ずれ補正されたkチャンネル(n画素/ライン)分の参照画像信号g’(x,y)を1チャンネル(kn画素/ライン)の参照画像信号に合成する。続いて、比較回路部11の画像処理回路において、位置ずれ補正された1チャンネル(kn画素/ライン)の検出画像信号f’(x,y)と1チャンネル(kn画素/ライン)の参照画像信号g’(x,y)の差をクロック周波数fのk倍の速度でとり不一致部を欠陥候補点として検出し、その欠陥候補点に関する情報を得る。即ち、差画像|f’(x,y)−g’(x,y)|をクロック周波数fのk倍の速度で生成し、この差画像|f’(x,y)−g’(x,y)|に対して、しきい値Thを越える点をクロック周波数fのk倍の速度で欠陥候補点として抽出し、その欠陥候補点に関する情報を得る。このときのしきい値Thは、あらかじめ手動で値を設定しても良いが、検査前や検査中に、画像毎や画像上の各点毎にしきい値を算出しても良い。このしきい値を制御することで、欠陥検出感度を調整することができる。また、欠陥候補としたのは、欠陥のない正常部でも位置ずれ補正された両画像信号との間に相違が生じて誤検出される場合があるからである。続いて、比較回路部11の出力部において、欠陥候補点に関する情報をkチャンネル(n画素/ライン)分に分離し、更に位置ずれ補正された1チャンネルの検出画像信号をkチャンネル(n画素/ライン)分のf’(x,y)に分離すると共に位置ずれ補正された1チャンネルの参照画像信号をkチャンネル(n画素/ライン)分のg’(x,y)に分離して出力する。
【0036】
なお、画像処理部13を構成する各画像処理基板15上に搭載される位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部10および比較回路部11の各々は、少なくとも一つのLSI(画像処理回路)で構成される。そして、画像処理回路(LSI)である位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部10および比較回路部11において処理するクロック周波数は、TDIイメージセンサ1から並列に出力されるクロック周波数f(画像処理基板15へのクロック周波数)のk倍で20MHz以上とする。従って、各画像処理基板15上に搭載される各画像処理回路(LSI)の内部においては、kチャンネル分の画像データが、20MHz以上であるクロック周波数kfの高速で処理されることになり、各画像処理基板15の回路規模を小さくでき、その結果N/k枚の画像処理基板15から構成される画像処理部13全体も簡素化することができる。
ところで、kとしては、2〜8程度が適当である。しかし、図1においては、k=2の場合を示している。
【0037】
そして、各画像処理基板15の比較回路部11で検出した欠陥候補点には虚報が含まれているために、LSIから構成された欠陥判定部12にて、欠陥候補点が虚報か否かを判定する。欠陥候補点を含む少なくともkチャンネル分の検出画像f’(x,y)を欠陥判定部12に転送し、その画像から、詳細に虚報判定処理を行い、虚報は除いて、真の欠陥のみを抽出する。なお、LSIから構成された欠陥判定部12は、必ずしも、N/k枚数の各画像処理基板15に実装する必要はなく、複数の画像処理基板15毎またはN/k枚数の画像処理基板15からなる画像処理部13に対して設けてもよい。
更に、欠陥判定部12について説明する。各画像処理基板15に実装された比較回路部(LSI)11では欠陥の見逃しが生じないように比較した結果に対する閾値を低めに設定するため、抽出された欠陥候補点には、パターンの微妙な形状の違いや、膜圧の違いによる明るさむらの影響により虚報が含まれることになる。そこで、欠陥判定部12で虚報対策を行うことになる。即ち、欠陥判定部12では、欠陥候補点が抽出されたとき、その欠陥候補点を含む検出画像データf’(x,y)を保存し、その保存した検出画像データf’(x,y)を用いて虚報か欠陥かを判定する。虚報判定は、検査終了後または検査中に行う。検査終了後に判定する場合は、人手による目視判定でも良いが、欠陥候補点が多い場合は、自動欠陥分類装置(図示せず)により選別して、効率よく欠陥判定を行う方法もある。また、自動欠陥分類装置は検査中にリアルタイムで行っても良い。検査中に判定を行う場合は、保存した欠陥候補点の画像データを用いて、再度詳細に検査を行い、虚報判定を行う。検査終了後に目視で判定する場合は、欠陥候補点が含まれた検出画像データのみがあれば良いが、自動的に分類や判定を行う場合、欠陥の画像データのみでは判定が困難となる。そこで、欠陥候補点の画像データを保存する場合、比較する相手の参照画像データg’(x,y)とセットで保存することで、判定を容易にすることができる。
【0038】
次に、本発明に係る各画像処理基板15において、例えば2チャンネルの画像信号を1チャンネルの画像信号に合成し、LSIで構成される画像処理回路で画像処理し、その後1チャンネルの画像信号を分離する具体的な第1および第2の実施例について図3、図4および図5を用いて説明する。
即ち、第1および第2の実施例において、チャンネルaとチャンネルbとは隣り合っており、並列動作しているので、A/D変換されたチャンネルaの画像データ(検出画像データおよび参照画像データの各々)61とA/D変換されたチャンネルbの画像データ(検出画像データおよび参照画像データの各々)62は、同時に周波数fで入力される。
第1の実施例の場合には、図3に示すように、入力された画像データ61、62の各々を、一旦メモリ63aに書き込み、この書き込まれた画像データ61、62の各々をメモリ63aから周波数2fで読み出し、セレクタ64aで隣接する2チャンネルa、bの画像データを1チャンネルになるように選択する。そのため、n画素/ラインの入力画像に対し、位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部10および比較回路部11等の各々を構成する画像処理回路(LSI)65a内部では、2n画素/ラインの画像66aとして取り扱う。画像処理回路65aの出力では、画像処理された画像データをセレクタ64bで選択して各チャンネルに対応した画像データに分離してメモリ63bに書き込む。そして、各メモリ63bに書き込まれた処理画像データがクロック周波数fで出力されることになる。
【0039】
第2の実施例の場合には、図4に示すように、周波数fで入力されたチャンネルaの画像データ61について、セレクタ64cで最初に、奇数(ODD)画素と偶数(EVEN)画素に分離をして各々をラインメモリ(シフトメモリ)69aに書き込む。同時に、周波数fで入力されたチャンネルbの画像データ62について、セレクタ64dで最初に、奇数(ODD)画素と偶数(EVEN)画素に分離をして各々を例えばラインメモリ(シフトメモリ)69bに書き込む。そして、これらラインメモリ69a、69bに書き込まれた奇数画素の画像データをセレクタ64eにより奇数画素の2チャンネル分の奇数画像データ(n画素/ライン)70に合成し、ラインメモリ69a、69bに書き込まれた偶数画素の画像データをセレクタ64fにより偶数画素の2チャンネル分の偶数画像データ(n画素/ライン)71に合成する。ここまでの、画像データはクロック周波数fである。次に、図5に示すように、位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部10等を構成する画像処理回路(LSI)65bの入力部であるセレクタ64gにおいて、2倍のクロック周波数2fで奇数画像データと偶数画像データとを交互にサンプリングして2チャンネル合成後の画像データ(2n画素/ライン)66bを作成する。画像処理回路(LSI)65bの内部では2倍のクロック周波数2fで、2チャンネルa、b分の画像データ(検出画像データおよび参照画像データの各々からなる。)を基いて位置ずれ検出や位置ずれ補正等の処理を行い、その後、セレクタ64hにおいて元のクロック周波数fでサンプリングして、タイミングを調整して、位置ずれ補正等の処理後の2チャンネル分の奇数画像データ(奇数検出画像データおよび奇数参照画像データの各々からなる。)72と2チャンネル分の偶数画像データ(偶数検出画像データおよび偶数参照画像データの各々からなる。)73とに分離する。これら分離された処理後の2チャンネル分の奇数画像データ72と2チャンネル分の偶数画像データ73との各々は、例えばラインメモリ(図示せず)等に記憶される。
【0040】
次に、比較回路部11等を構成する画像処理回路(LSI)65cにおいて、画像処理回路(LSI)65bと同様に、2倍のクロック周波数2fで、位置ずれ補正された2チャンネルa、b分の画像データ(検出画像データおよび参照画像データの各々からなる。)を基に、2チャンネルa、b分の検出画像データと参照画像データとの差画像を抽出し、該差画像に対して所定の閾値で欠陥候補を抽出するなどの処理を行い、その後、欠陥候補の位置座標データ等を付加して欠陥候補を抽出した2チャンネル分の奇数画像データ(奇数検出画像データおよび奇数参照画像データの各々からなる。)と2チャンネル分の偶数画像データ(偶数検出画像データおよび偶数参照画像データの各々からなる。)73とに分離して出力する。
最後に、欠陥判定部12等を構成する画像処理回路(LSI)65dにおいて、画像処理回路(LSI)65b、65cと同様に、欠陥候補の位置座標データ等を付加して欠陥候補を抽出した2チャンネル分の奇数画像データ(奇数検出画像データおよび奇数参照画像データの各々からなる。)と2チャンネル分の偶数画像データ(偶数検出画像データおよび偶数参照画像データの各々からなる。)73とに基いて、欠陥候補について特徴量を抽出して真の欠陥か否かの判定をして真の欠陥の情報(位置情報や欠陥の種類等)を出力できるようにメモリ(図示せず。)に記憶される。
【0041】
以上説明したように、第2の実施例の方式は、一旦奇数/偶数画素に分離すれば、その後の各画像処理回路(LSI)65b、65c等での入出力部の合成、分離が簡単であり、基板上でのクロック速度を2倍にする必要がないので、複数の画像処理LSIを用いて画像処理部全体を構成する場合に有効となる。
【0042】
この第2の実施例を用いた画像処理部13aを構成する複数枚の画像処理基板15aについて図6を用いて具体的に説明する。各画像処理基板15aは、TDIイメージセンサ7から並列に出力される隣合った2つのチャンネル分の信号(クロック周波数fのn画素/ライン)をA/D変換した後、2チャンネル分の奇数(ODD)検出画像データ(n画素/ライン)fo(x,y)(70)と2チャンネル分の偶数(EVEN)検出画像データ(n画素/ライン)fe(x,y)(71)とに変換(合成)するチャンネル合成部8aと、上記奇数検出画像データfo(x,y)(70)および上記偶数検出画像データfe(x,y)(71)を繰り返しパターン分遅延させて2チャンネル分の奇数(ODD)参照画像データ(n画素/ライン)go(x,y)(70)と2チャンネル分の偶数(EVEN)参照画像データ(n画素/ライン)ge(x,y)(71)とを出力する遅延回路9aと、一つのLSIで構成された位置ずれ検出・位置ずれ補正画像処理回路16と、一つのLSIで構成された比較画像処理回路17と、欠陥判定部12とで構成される。
上記チャンネル合成部8aは、具体的に前述したように図4に示すように構成される。
【0043】
位置ずれ検出・位置ずれ補正画像処理回路16は、チャンネル合成部8aから得られる検出画像信号fo、feの各々について奇数(ODD)画素信号と偶数(EVEN)画素信号とについて合成して1チャンネルの合成検出画像信号(2n画素/ライン:クロック数2f)f(x,y)に変換するODD/EVEN合成回路部8b(64g)と、遅延回路9aから得られる参照画像信号go、geの各々について奇数(ODD)画素信号と偶数(EVEN)画素信号とについて合成して1チャンネルの合成参照画像信号(2n画素/ライン:クロック数2f)g(x,y)に変換するODD/EVEN合成回路部8c(64g)と、1チャンネルの合成検出画像信号(2n画素/ライン:クロック数2f)f(x,y)と1チャンネルの合成参照画像信号(2n画素/ライン:クロック数2f)g(x,y)とを基に位置ずれ検出・位置ずれ補正処理を行う位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部10aと、該位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部10aで位置ずれ補正された1チャンネルの合成検出画像信号(2n画素/ライン:クロック数2f)f’(x,y)から奇数(ODD)画素信号と偶数(EVEN)画素信号とに分離して2チャンネル分の位置ずれ補正された奇数検出画像信号f’o、偶数検出画像信号f’eを得るODD/EVEN分離回路部8d(64h)と、上記位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部10aで位置ずれ補正された1チャンネルの合成参照画像信号(2n画素/ライン:クロック数2f)g’(x,y)から奇数(ODD)画素信号と偶数(EVEN)画素信号とに分離して2チャンネル分の位置ずれ補正された奇数参照画像信号g’o、偶数検出画像信号g’eを得るODD/EVEN分離回路部8e(64h)とから構成される。
【0044】
比較画像処理回路16は、画像処理回路15から得られる位置ずれ補正された検出画像信号f’o、f’eの各々について奇数(ODD)画素信号と偶数(EVEN)画素信号とについて合成して1チャンネルの合成検出画像信号(2n画素/ライン:クロック数2f)f’(x,y)に変換するODD/EVEN合成回路部8fと、画像処理回路15から得られる位置ずれ補正された参照画像信号g’o、g’eの各々について奇数(ODD)画素信号と偶数(EVEN)画素信号とについて合成して1チャンネルの合成参照画像信号(2n画素/ライン:クロック数2f)g’(x,y)に変換するODD/EVEN合成回路部8gと、位置ずれ補正された検出画像f’(x,y)と参照画像g’(x,y)を比較し、2チャンネル分の画像の差画像|f’(x,y)−g’(x,y)|を生成し、この差画像|f’(x,y)−g’(x,y)|に対して、しきい値Thを越える点を欠陥候補点として抽出するクロック数が2fの比較回路部11aと、該比較回路部11aから出力される欠陥候補点に関するデータ(位置座標データ)を付加した2チャンネルの検出画像f’(x,y)、参照画像g’(x,y)に分離して出力する分離回路部8hとで構成される。
【0045】
欠陥判定部12は、クロック数2fで処理する必要がある場合には、比較画像処理回路16の分離回路部8hから得られる欠陥候補点に関するデータを付加した(添付された)少なくとも1チャンネル毎の検出画像信号f’(x,y)に基いて欠陥候補の特徴量(例えば、重心座標、XY投影長(長さ)、面積、階調値を含めた体積等)を求める等詳細解析して真の欠陥を検出するものである。
【0046】
次に、位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部10について具体的に説明する。上記画像検出部14aを用いれば、TDIイメージセンサ7からは微細な画素寸法の画像が検出できるが、画素寸法を小さくした場合には、位置ずれ検出・位置ずれ補正回路10において、高分解能(画素数で広範囲)の位置ずれ検出・位置ずれ補正が必要となる。また、ステージ2の僅かな走行ずれに基いて検出される画像に動的歪み(予想ができない歪み)が生じる場合には、その影響により検出感度が悪くなる。また、被検査対象基板1内の全検査領域を検査するための視野数が多くなると、長い検査時間が必要となる。
【0047】
そこで、これらの点を解決すべく、まず位置ずれ検出・位置ずれ補正回路10における位置ずれ検出・位置ずれ補正範囲について説明する。画像検出部14aのTDIイメージセンサ7は被検査対象基板1を乗せたステージ2と同期して画像入力を行うが、ステージ2の走行には誤差があるため、検出画像f(x,y)と参照画像g(x,y)との間に位置ずれが生じる。上記で説明したように、画像間の位置ずれがあった場合、比較回路部11で不一致として現れ、虚報の原因となる。そのため、位置ずれ検出・位置ずれ補正回路10において位置ずれ量を検出して位置の補正を行う。もし、位置ずれの探索範囲が小さければ、位置ずれ検出・位置ずれ補正回路10における位置ずれ算出は高速に処理可能であり、ハードウェア化した場合も規模を小さくすることができる。
【0048】
しかしながら、この位置ずれの探索範囲は、ステージ2を走行する際の振動等によって生じる動的な最大誤差や温度変動に伴う機構部品および光学部品のドリフト等による誤差や被検査対象基板1上に形成される繰り返しパターンのピッチ誤差等の範囲に含まなければならないので、ステージ2の動的精度や温度変動に伴う機構部品および光学部品のドリフト等によって決まってくることになる。そこで、DUV光をTDIイメージセンサ7で検出して高解像度を得ようとしても、ステージ2の動的精度や温度変動に伴う機構部品および光学部品のドリフト等が同じであれば、位置ずれの探索範囲は同じとなる。例えば、図7に示すように、同じ探索範囲21でも、探索範囲内の23で示す画素寸法に対して24で示す画素寸法が1/2になると23で示す画素数に対して24で示す画素数が4倍となる。これは、22で示す4倍の探索範囲のときと、25で示すように探索する画素数が等しくなるので、画素寸法を小さくすることは、広い範囲を探索するのと等価となる。よって、DUV光をTDIイメージセンサ7で検出して高解像度の画像データを得るために、画素寸法を0.2μm〜0.1μm程度以下を実現すべく小さくすると、広い範囲と等価の高い分解能で、高速に位置ずれ検出および位置ずれ補正が必要となる。
【0049】
次に、高速に位置ずれを検出するための位置ずれ検出回路について、図8および図9を用いて説明する。即ち、位置ずれ検出回路41における位置ずれ検出には一般的な画像処理手法であるテンプレートマッチングを使用する。テンプレートマッチングとは、画像入力部411に入力されて画素切り出し部413で切り出された検出対象の画像(検出画像データ)31(f(x.y))に対し、画像入力部412に入力されて画素切り出し部414で切り出されたテンプレート画像と呼ばれる基準画像(参照画像データ)32(g(x,y))を、積和累算器415において探索範囲内で動かし最も良く合った場所を演算データ読み出し部(CPU−IF)417において探す方式である。具体的には、積和累算器415において、図9に示すようにN1×N1画素のテンプレート画像32を、それより大きいM1×M1画素の検出画像31内の探索範囲(M1−N1+1)×(M1−N1+1)上で動かし、各位置において一致度を演算データ読み出し部(CPU−IF)417において算出するものである。本実施例では、参照画像(基準画像)をテンプレート画像32として、検出対象の画像31の範囲内を探索し、最も位置の合っている位置(a,b)を算出する。逆に、検出画像をテンプレート画像32として、参照画像31の範囲内を探索し、最も位置の合っている位置(a,b)を算出してもよい。なお、419は、入力される同期信号418に基いて、画像入力部411、412、画素切り出し部413、414、積和累算器415、および演算データ読み出し部417に対してタイミングを取るタイミング制御回路である。421は、入力される画素クロック信号に基いてクロックを発生して、画像入力部411、412、画素切り出し部413、414、積和累算器415、および演算データ読み出し部417内の処理を行うためのクロック発生器である。
【0050】
本発明に適用できそうなテンプレートマッチングの手法としては、残差逐次検定法、正規化相関、ピラミッド相関が挙げられる。検査装置の対象に応じて、位置合せ手法を選択すれば良い。
残差逐次検定法は、探索範囲の各点において次に示す(数1)式の残差R(a、b)が最小になる位置ずれ量(Δδx,Δδy)を示すテンプレート画像32の位置(a,b)を算出する。
【0051】
【数1】
【0052】
ここで、(a,b)は検出画像31内において動かして探索されるテンプレート画像32の左上の位置を示し、I(a,b)(m1,n1)は動かして探索される(a,b)における検出画像31の部分画像の階調値、T(m1,n1)はテンプレート画像32の階調値である。この方式では、重ね合わせが外れていると、積和累算器415において各画素で順次加算していくときに、残差が急激に大きくなる。そこで、加算途中で残差があるしきい値を越えたら重ね合わせが良くないものと判断して、計算を打ち切り、次の画素の計算に映る。この方式では、計算の打ち切りにより演算時間の短縮化が図れるため、高速検査に向いている。
正規化相関は、次に示す(数2)式において、C(a,b)が最大になる位置ずれ量(Δδx,Δδy)を示すテンプレート画像32の左上の位置(a,b)を算出する。
【0053】
【数2】
【0054】
ただし、上記(数2)式におけるImean、Tmean等は、次に示す(数3)式の関係を有する。
【0055】
【数3】
【0056】
この方法では、正規化を行っているので、比較する2枚の検出画像と参照画像との間に明るさ(階調値)の違いがあっても、C(a,b)の値に対して影響は少ない。例えば、光学式で画像検出系14を構成した場合、検査対象パターンの微妙な膜厚の違いにより、パターン毎に明るさが違うことがあるが、正規化相関を用いることで、明るさの違いのある画像に対しても、高精度に位置合せを行うことが可能となる。
ピラミッド相関は、はじめから解像度の高い画像で重ね合わせを行わないで、前処理として、例えば2×2画素の値の平均値を一つ上の層の値にしていく操作を繰り返して、順次解像度を落とした画像を作る。次に解像度を落とした上層で粗い重ね合わせを行ってから、次第に解像度の高い下層で精密化を行うものである。この方式では、各層の探索範囲内での探索は、残差逐次検定法、正規化相関法のどちらを用いても良い。検査装置の仕様に応じて、最適なものを設定すればよい。
【0057】
次に、0.2μm〜0.1μm程度以下の画素寸法を有する高解像度の検出画像データと参照画像データとを、高分解能(画素数で広い範囲)で高速に、位置ずれ検出を行う実施例について説明する。この実施例は、図10に示すように、位置ずれ検出回路41をカスケード接続することによって探索範囲を拡大し、しかも高速で位置ずれ検出を行うことができるようにしたものである。即ち、複数個の位置ずれ検出回路41を縦横に、拡張画像出力422から出力されるカスケード接続用画像出力423で配線して接続する。接続方法は図10に示すように接続する方法が考えられる。なお、画素クロック信号420および同期信号418は、各位置ずれ検出回路41に入力されることになる。
図11(a)は、1個の位置ずれ検出回路41において、テンプレート画像(参照画像)32の基準位置43aを中心にして検出画像31に対して±4画素の範囲42で位置ずれを検出する場合を示す。図11(b)は、2×2個の合計4個の位置ずれ検出回路41をカスケード接続して構成した場合で、各回路の隣り合う画素は重複領域44として、テンプレート画像(参照画像)32の基準位置43bを中心にして検出画像31に対して±8画素の範囲で位置ずれ検出が可能となる。図11(c)は3×3個の9個の位置ずれ検出回路41をカスケード接続して構成した場合で、テンプレート画像32の基準位置43cを中心にして検出画像31に対して±12画素の範囲で位置ずれ検出が可能となる。さらに、探索範囲を広くする場合は、接続する位置ずれ検出回路41の個数を増やすことで、実現可能となる。位置ずれ探索範囲を正方形にする必要がなければ、縦横の接続数を変えることで、任意の位置ずれ探索範囲を設定することも可能である。
【0058】
以上説明したように、位置ずれ検出回路41をカスケード接続することによって探索範囲を拡大することができるので、DUV光をTDIイメージセンサ7で検出して高解像度を得ようとする場合にも、検出画像データと参照画像データとの位置ずれ検出および位置ずれ補正(位置合わせ)を最適に実現することが可能となる。
なお、図11(a)では1個の位置ずれ検出回路41の位置ずれ探索範囲を±4画素のときの例を示しているが、1個の回路41での位置ずれ探索範囲が広ければ、カスケード接続する回路41の個数が少なくても広い範囲で位置ずれ検出および位置ずれ補正を行うことができることは明らかである。
また、上記位置ずれ検出回路41についてカスケード接続を行うためには、位置ずれ検出回路41に、カスケード接続用の検出画像および参照画像についての出力423を設ける必要がある。図10に示すように各回路41からX方向・Y方向それぞれの検出画像および参照画像についての出力423が必要となる。探索範囲によって、1方向のみの接続でよい場合は、X方向またはY方向のみの出力でも良い。カスケード接続した場合には、CPU425が各回路41の演算データ読み出し部417から統計量を抽出し、CPU425において各回路41からの位置ずれ結果を集計し、全体の位置ずれ量を算出することになる。なお、1個の位置ずれ検出回路41の場合には、演算データ読み出し部417において位置ずれ量を算出することができる。
【0059】
特に、各画像処理基板13における位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部(LSI)10内の位置ずれ検出回路においてカスケード接続する場合には、各画像処理基板13に入力するチャンネル数kを非常に多くする必要がある。その理由は、各画像処理基板13間の位置ずれ検出回路同士でカスケード接続することが難しいからである。また、ステージ走行に伴ってTDIイメージセンサ7から画像を検出する関係で、ステージ走行と直角方向に検出される画像に多く歪みが生じることからステージ走行と直角方向に探索範囲を広げるべくカスケード接続する必要があるからである。
さらに、位置ずれ補正回路は、位置ずれ検出回路41において位置ずれ量が算出される時間まで、位置ずれ検出回路41に入力される検出画像データ(階調値)f(x,y)と参照画像データ(階調値)g(x,y)との各々を遅延させる遅延回路(図示せず)と、該遅延回路で遅延された検出画像データf(x,y)と参照画像データg(x,y)とを記憶するメモリ(図示せず)と、該メモリから検出画像データf(x,y)を読み出すアドレスを、上記メモリから参照画像データg(x,y)を読み出すアドレスを基準にして上記位置ずれ検出回路41で位置ずれ探索範囲において算出された位置ずれ量(Δδx,Δδy)分ずらすことによって、位置ずれ探索範囲において位置ずれ補正(位置合わせ)された検出画像データf’(x,y)と参照画像データg’(x,y)とを得るアドレス選択回路(図示せず)とで構成される。
【0060】
次に、位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部10において位置ずれ補正行う単位である画像領域のサイズについて説明する。図12には、TDIイメージセンサ7で検出される画像の動的な歪みと位置ずれ補正を行う単位である画像領域のサイズとの関係を示す。ステージ走行に同期して画像検出を行う場合には、ステージ2の振動等による走行むら(動的な要因)により、画像に周期的な画像歪み55が生じることになる。このように周期的な画像歪みが生じる場合には、位置ずれ補正を行う単位である画像領域のサイズが大きいと、検出画像51と参照画像52との間において位置ずれ補正したにもかかわらず画像の歪みに基づくパターンの形状の違いが生じて正常なパターンでありながら欠陥または欠陥候補として誤検出されることになる。
そこで、この画像の歪みによる影響を小さくするために、位置ずれ補正を行う単位である画像領域のサイズを、画像の歪みの周期よりも小さくすればよい。このように歪みの周期より十分に小さくすれば、位置ずれ補正した際検出画像53と参照画像54の差を小さくすることができ、その結果画像の歪みの影響を抑えることができる。具体的には、画像の歪みの周期の1/4以下の画像領域のサイズで、位置ずれ補正を行えば、周期的な画像歪みの影響を除くことができる。
【0061】
なお、位置ずれ検出の場合には、位置ずれ補正を行う単位の画像領域における検出画像データと参照画像データとの間の位置ずれ量が検出されればよいので、位置ずれ検出する単位である画像領域のサイズは、位置ずれ補正をする画像領域のサイズよりも小さくすることも可能である。
以上説明したように、検出画像データと参照画像データとの間の位置ずれの主たる要因は、ステージ等の機構の精度によるものであるため、TDIイメージセンサ7で検出される画素寸法が小さくなると位置ずれ検出・位置ずれ補正する単位における画素数が多くなり、高速の位置ずれ検出・位置ずれ補正回路10が必要とされる。
【0062】
また、比較回路部11においても、位置ずれ補正された画素寸法が小さい検出画像データf’(x,y)と参照画像データg’(x,y)とを比較して欠陥候補点を抽出する関係で、同様に高速処理が要求される。
しかし、前述したように、並列処理が可能なように複数の画像処理基板13を設け、各画像処理基板13に実装されるLSI(画像処理回路)10、11内のクロックの高速化(クロック周波数を20MHz以上)することによってDUV光をTDIイメージセンサ7で画素寸法を0.2μm〜0.1μm程度以下にして検出される高解像度を有する画像信号から高分解能で、且つ高速で検査することができる。
【0063】
このように高感度な検査を行うためには、画像処理部13は画像検出部14aからの高ダイナミックレンジの画像入力が必要となる。画像検出部14aは、画像処理部13への高ダイナミックレンジ入力を行い、ダイナミックレンジを有効に活用するには、高解像度なもの(10ビット1024階調以上のもの)が要求される。そのため、画像処理部13を構成する複数の画像処理基板15に実装される画像処理回路(LSI)10、11には、10ビット1024階調以上の分解能を有するものが入力されることになる。しかし、各画像処理回路(LSI)においては、必要な性能に応じて8ビットまたはそれ以下の分解能にして画像処理を行う。例えば位置ずれ検出用の画像としては、高分解能である必要はないので、8ビット以下の低分解能のものを用いてずれ量を算出する。算出したずれ量に応じて、画像の位置を補正するときは、10ビット以上の高分解能の画像を用いて位置を補正する。これにより、位置ずれ検出回路の規模を縮小でき、装置の小型化も図れる。また、各画像処理基板15に実装される他の画像処理回路(LSI)についても、必要最小限のビット数で画像処理を行うようにする。
なお、上記位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部10および比較回路部11を、画像検出部から大きい画素寸法として検出される場合においても検出画像信号と参照画像信号との間に適用することができることは明らかである。
【0064】
次に、本発明に係る微細欠陥検査装置の第2の実施例である電子線式欠陥検査装置について図13を用いて説明する。この第2の実施例は、電子線により被検査対象基板1を走査して、電子線の照射によって被検査対象基板1から発生する電子を検知し、その強度変化に基づいて走査部位の電子線像を得る画像検出部14bと、該画像検出部14bから得られる電子線像を用いてパターン検査を行う画像処理部13とで構成される。
まず、第2の実施例における画像検出部14bについて説明する。電子銃101を出た電子ビーム107は、コンデンサレンズ102、対物レンズ104を経て、試料面では画素サイズ程度のビーム径に絞られる。電子線107が照射されると、被検査対象基板1からは電子が発生する。走査偏向器103による電子線の繰り返し走査と、ステージ2による被検査対象基板1(試料)の連続的な移動に同期して被検査対象基板1から発生する電子を電子検出器105で検出することで、2次元の電子線像が得られる。被検査対象基板1から発生した電子は電子検出器105で捕らえられ、アンプ106で増幅された後、複数枚の画像処理基板15で構成される画像処理部13に入力される。画像処理部13は、上記光学式欠陥検査装置と同様の構成で実現できる。即ち、第2の実施例では、アンプ106から電子線の繰り返し走査に応じた電子線画像が得られるので、この電子線画像をD/A変換した後一旦画像メモリに記憶し、この画像メモリから各チャンネルに相応した画像信号を取り出すようにすれば、上記光学式欠陥検査装置と同様にして画像処理部13を構成する複数枚の画像処理基板15の各々に入力することができるようになる。本第2の実施例では、ビーム径を絞ることで、高解像度の画像を得ることができ、0.2mm以下の画像も得ることができる。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、遠紫外光を用いた光学顕微鏡や電子線顕微鏡を用いて極微細なパターンピッチの画像や極微細な異物等の画像を高解像度で、しかも高分解能で検出される画像信号を基に極微細な真の欠陥を誤検出することなく高信頼度で検査することができる効果を奏する。
また、本発明によれば、遠紫外光を用いた光学顕微鏡や電子線顕微鏡を用いて極微細なパターンピッチの画像や極微細な異物等の画像を高解像度で、しかも高分解能で検出される画像信号を基に、画素寸法が小さい検出画像データと参照画像データとの間における位置ずれ検出および位置ずれ補正(位置合わせ)等の画像処理を画素数を増大させた探索範囲で、回路規模を増大させることなく高速に行うことができ、その結果高スループットで極微細な真の欠陥を誤検出することなく高信頼度で検査することができる効果を奏する。
【0066】
また、本発明によれば、遠紫外光を用いた光学顕微鏡や電子線顕微鏡を用いて極微細なパターンピッチの画像や極微細な異物等の画像を高解像度で、しかも高分解能で検出される画像信号を基に、位置ずれ検出および位置ずれ補正(位置合わせ)等の画像処理を行う高速な画像処理回路を小型化することが可能になり、その結果、高スループットでかつ小型化な検査装置を実現することができる効果を奏する。
また、本発明によれば、画像信号検出部を、被被検査対象基板に対して400nm以下のDUV光を照射する照射光学系と、前記被被検査対象基板からの反射光を受光して画像信号に変換する検出光学系とを備えて構成し、受光するイメージセンサをDUV光を受光できるTDIイメージセンサで形成するようにしたので、0.1μm以下の極微細な欠陥からの散乱光もしくは回折光に基づく高解像度を有する画像信号を検出することができ、その結果極微細な異物やパターン欠陥等の極微細な真の欠陥を誤検出することなく高信頼度で検査することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る微細欠陥検査装置の第1の実施例であるDUV光学式欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明に係るTDIイメージセンサの実施例を示す図である。
【図3】本発明に係る画像処理部に設けられたLSIで構成される画像処理回路の第1の実施例を説明するための図である。
【図4】本発明に係る画像処理部に設けられた複数チャネルの画像信号から複数チャンネル分の奇数画像信号と偶数画像信号とに変換する回路を説明するための図である。
【図5】本発明に係る画像処理部に設けられたLSIで構成される画像処理回路の第2の実施例を説明するための図である。
【図6】図4および図5に示す回路を複数チャンネル毎の基板に実装して本発明に係る画像処理部を構成する実施例を示す図である。
【図7】位置ずれ探索範囲と画素サイズとの関係を説明するための図である。
【図8】本発明に係る位置ずれ検出回路の一実施例を示す図である。
【図9】テンプレートマッチングを説明するための図である。
【図10】本発明に係る位置ずれ検出回路のカスケード接続方法を説明するための図である。
【図11】位置ずれ検出回路が1個の場合、4個の場合、9個の場合における位置ずれ探索範囲を画素群によって示す図である。
【図12】ステージの走行等によって生じる画像歪みの影響を説明するための図である。
【図13】本発明に係る微細欠陥検査装置の第2の実施例である電子線式欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1…被検査対象基板、2…ステージ、3…対物レンズ、4…ハーフミラー、5…照明光源、6…干渉フィルタ、7…イメージセンサ、8、8a…チャンネル合成部、8b、8c、8f、8g…ODD/EVEN合成回路部、8d、8e…ODD/EVEN分離回路部、8h…分離回路部、9、9a…遅延回路部、10、10a…位置ずれ検出・位置ずれ補正回路部(位置ずれ検出・位置合わせ回路部)(LSI)、11、11a…比較回路部(LSI)、12…欠陥判定部、13…画像処理部、14a、14b…画像検出部、15、15a…画像処理基板、16…位置ずれ検出・位置ずれ補正画像処理回路(LSI)、17…比較画像処理回路(LSI)、21、22…探索範囲、31…検出画像データ(f(x,y))、32…テンプレート画像データ(参照画像データ)(g(x,y))、41…位置ずれ検出回路、61…チャンネルaの合成前画像(n画素/ライン)、62…チャンネルbの合成前画像(n画素/ライン)、63a、63b…メモリ、64a〜64h…セレクタ、65a、65b…画像処理回路、66a、66b…2チャンネル合成後の画像(2n画素/ライン)、67…チャンネルaの分離後画像(n画素/ライン)、68…チャンネルbの分離後画像(n画素/ライン)、69a、69b…FIFO、70…合成後の奇数画像(n画素/ライン)、71…合成後の偶数画像(n画素/ライン)、101…電子銃、102…コンデンサレンズ、103…走査偏向器、104…対物レンズ、105…電子検出器、106…アンプ、411、412…画像入力部、413、414…画素切り出し部、415…積和累算器、417…演算データ読み出し部(CPU−IF)、419…タイミング制御回路、421…クロック発生器、422…拡張画像出力部、423…カスケード接続用画像出力、425…CPU、801…ゲート、802…金属膜、803…酸化膜、804…Si基板、805…カバーガラス。
Claims (12)
- 試料を撮像して検出される画像信号を多チャンネルで並列に出力する撮像手段と、
該撮像手段から並列に入力される多チャンネルの画像信号の各々をA/D変換して多チャンネルの検出画像データを並列に出力するA/D変換部と、
該A/D変換部から並列に出力される多チャンネルの検出画像データを繰り返されるパターン分遅延させて前記多チャンネルの検出画像データの比較対象となる多チャンネルの参照画像データを並列に出力する遅延回路部と、
前記A/D変換部から並列に出力された多チャンネルの検出画像データと前記遅延回路部から並列に出力された多チャンネルの参照画像データとに基づいて複数チャンネル単位での両画像データの間の位置ずれ量を算出する位置ずれ検出回路と該位置ずれ検出回路で算出された複数チャンネル単位での位置ずれ量に基いて前記検出画像データと参照画像データとを複数チャンネル単位で位置ずれ補正を行う位置ずれ補正回路との組を前記多チャンネル分複数並設し、これら並設された複数の組の回路により複数チャンネル単位での位置ずれ検出及び位置ずれ補正を前記多チャンネルに亘って並列処理するように構成した位置ずれ検出及び補正回路部と、
該位置ずれ検出及び補正回路部における各位置ずれ補正回路から得られる複数チャンネル単位での位置ずれ補正された検出画像データと参照画像データとを比較して欠陥候補点に関する情報を抽出する比較回路を前記多チャンネル分複数並設し、これら並設された複数の比較回路から複数チャンネル単位での欠陥候補点に関する情報を前記多チャンネルに亘って出力するように構成した比較回路部とを備え、
前記位置ずれ検出及び補正回路部における複数チャンネル単位に対応させて設けられた前記位置ずれ検出回路と前記位置ずれ補正回路との組の各々を第1の画像処理回路で構成し、前記比較回路部における複数チャンネル単位に対応させて設けられた前記比較回路の各々を第2の画像処理回路で構成し、前記第1および第2の画像処理回路を、複数チャンネルの画像データを並び替えて1チャンネルの画像データに合成する合成部と該合成部で合成された1チャンネルの画像データに対して複数倍の処理速度で画像処理する画像処理回路部と該画像処理回路部で画像処理された1チャンネルの画像データを並び替えて複数チャンネルの画像データに戻す分離部とを有することを特徴とする微細欠陥検査装置。 - 前記第1の画像処理回路を第1の集積回路素子(LSI)で構成し、前記第2の画像処理回路を第2の集積回路素子(LSI)で構成することを特徴とする請求項1記載の微細欠陥検査装置。
- 前記撮像手段は、前記試料にDUV光を照射するDUV光照射手段を有し、該DUV光照射手段によりDUV光が照射された前記試料を撮像して検出される画像信号を多チャンネルで並列に出力するように構成したことを特徴とする請求項1記載の微細欠陥検査装置。
- 前記撮像手段は、前記試料を撮像して検出される画像信号を、TDIセンサを用いて多チャンネルで並列に出力することを特徴とする請求項3記載の微細欠陥検査装置。
- 前記TDIセンサは、前記DUV光を照射された試料からの反射光を裏面から入射させて検出する裏面照射型のTDIセンサであることを特徴とする請求項4記載の微細欠陥検査装置。
- 前記撮像手段は、前記試料に集束させた電子線を照射する電子線照射手段を有し、該電子線照射手段により集束させた電子線が照射された前記試料を撮像して検出される画像信号を多チャンネルで並列に出力するように構成したことを特徴とする請求項1記載の微細欠陥検査装置。
- 試料を撮像手段により撮像して検出される画像信号を多チャンネルで並列に出力する撮像ステップと、
該撮像ステップで並列に出力する多チャンネルの画像信号の各々をA/D変換部によりA/D変換して多チャンネルの検出画像データを並列に出力するA/D変換ステップと、
該A/D変換ステップで並列に出力される多チャンネルの検出画像データを繰り返されるパターン分遅延させて多チャンネルの検出画像データの比較対象となる多チャンネルの参照画像データを並列に出力する参照画像出力ステップと、
前記A/D変換ステップで並列に出力された多チャンネルの検出画像データと前記参照画像出力ステップで並列に出力された多チャンネルの参照画像データとに基づいて複数チャンネル単位での両画像データの間の位置ずれ量を算出する位置ずれ検出回路と該位置ずれ検出回路で算出された複数チャンネル単位での位置ずれ量に基いて前記検出画像データと参照画像データとを複数チャンネル単位で位置ずれ補正を行う位置ずれ補正回路との組を前記多チャンネル分複数並設して構成された位置ずれ検出及び補正回路部により複数チャンネル単位での位置ずれ検出及び位置ずれ補正を前記多チャンネルに亘って並列処理する位置ずれ検出及び補正ステップと、
該位置ずれ検出及び補正ステップでの前記各位置ずれ補正回路から得られる複数チャンネル単位での位置ずれ補正された検出画像データと参照画像データとを比較して欠陥候補点に関する情報を抽出する比較回路を前記多チャンネル分複数並設して構成された比較回路部により複数チャンネル単位での欠陥候補点に関する情報を前記多チャンネルに亘って出力する比較処理ステップとを有し、
前記位置ずれ検出及び補正ステップでの位置ずれ検出及び補正回路部における複数チャンネル単位に対応させて設けられた前記位置ずれ検出回路と前記位置ずれ補正回路との組の各々を第1の画像処理回路で構成し、前記比較処理ステップでの前記比較回路部における複数チャンネル単位に対応させて設けられた前記比較回路の各々を第2の画像処理回路で構成し、前記第1および第2の画像処理回路として、複数チャンネルの画像データを並び替えて1チャンネルの画像データに合成する合成部と該合成部で合成された1チャンネルの画像データに対して複数倍の処理速度で画像処理する画像処理回路部と該画像処理回路部で画像処理された1チャンネルの画像データを並び替えて複数チャンネルの画像データに戻す分離部とを有するものを用いることを特徴とする微細欠陥検査方法。 - 前記位置ずれ検出及び補正ステップでの位置ずれを検出して補正することを第1の集積回路素子(LSI)で行い、前記比較処理ステップでの比較処理を第2の集積回路素子(LSI)で行うことを特徴とする請求項7記載の微細欠陥検査方法。
- 前記撮像ステップは、前記試料にDUV光を照射するDUV光照射ステップを有し、該DUV光照射ステップによりDUV光が照射された前記試料を撮像して検出される画像信号を多チャンネルで並列に出力することを特徴とする請求項7記載の微細欠陥検査方法。
- 前記撮像ステップは、前記試料を撮像して検出される画像信号を、TDIセンサを用いて多チャンネルで並列に出力することを特徴とする請求項9記載の微細欠陥検査方法。
- 前記DUV光を照射された試料からの反射光を、裏面照射型のTDIセンサで検出することを特徴とする請求項10記載の微細欠陥検査方法。
- 前記撮像ステップは、前記試料に集束させた電子線を照射する電子線照射ステップを有し、該電子線照射ステップにより集束させた電子線が照射された前記試料を撮像して検出される画像信号を多チャンネルで並列に出力することを特徴とする請求項7記載の微細欠陥検査方法。
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