JP3591035B2 - 再生装置 - Google Patents
再生装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3591035B2 JP3591035B2 JP06013795A JP6013795A JP3591035B2 JP 3591035 B2 JP3591035 B2 JP 3591035B2 JP 06013795 A JP06013795 A JP 06013795A JP 6013795 A JP6013795 A JP 6013795A JP 3591035 B2 JP3591035 B2 JP 3591035B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- data
- audio data
- sector
- reproduction
- recording
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
- Indexing, Searching, Synchronizing, And The Amount Of Synchronization Travel Of Record Carriers (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、例えばディスク状記録媒体から楽曲等の音声データを再生することのできる再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ユーザーが音楽データ等を記録することのできるデータ書き換え可能な光磁気ディスクが知られており、このようなディスクメディアでは、特にバッファRAMを用いて耐震機能を向上させたものが実現されている。
【0003】
例えば光磁気ディスクにより記録再生可能ないわゆるミニディスクシステムでは、再生時には、光磁気ディスクから読み出された音声データを高速レートでバッファRAMに間欠的に書き込んでいき、一方バッファRAMから低速レートで継続的に読出を行なって音声再生信号として復調処理していく。このとき、バッファRAMには常時ある程度のデータ蓄積がなされており、従って外部からの振動等でトラックジャンプが発生し、一時的に光磁気ディスクからのデータ読出が中断されてしまっても、バッファRAMからは継続して音声データを読み出すことができ、再生音声はとぎれることなく出力される。
また、記録時には、入力されたデータを一旦低速レートで継続的にバッファRAMに書き込み、これを高速レートで間欠的に読み出して記録ヘッドに供給してディスクへの記録を行なうようにしている。
【0004】
ところで、ミニディスクシステムで記録媒体となる光磁気ディスクにおける記録トラックは、図7のように4セクターの(1セクタ=2352バイト)サブデータ領域と32セクターのメインデータ領域からなるクラスタCL(=36セクタ−)が連続して形成されており、1クラスタが記録時の最小単位とされる。1クラスタは2〜3周回トラック分に相当する。なお、アドレスは1セクター毎に記録される。
4セクターのサブデータ領域はサブデータやリンキングエリアとしてなどに用いられ、TOCデータ、オーディオデータ等の記録は32セクターのメインデータ領域に行なわれる。
【0005】
また、セクターはさらにサウンドグループに細分化され、2セクターが11サウンドグループに分けられている。そして、424バイトのサウンドグループ内にはデータがLチャンネルとRチャンネルに分けられて記録されることになる。1サウンドグループは11.6msecの時間に相当する音声データ量となる。また、Lチャンネル又はRチャンネルのデータ領域となる212バイトをサウンドフレームとよんでいる。
【0006】
ディスク上でこのようなフォーマットで記録されているデータに対して、バッファRAMを介して記録/再生を行なう場合、バッファRAMではセクター単位で記憶を行なうことになる。つまり、セクターアドレスと、セクター内のバイトアドレス(0〜2351バイト)が合成されてアクセスアドレスが生成されて書込及び読出が実行される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなミニディスクシステムでは、通常再生のほかに早送り再生(キュー)や早戻し再生(レビュー)が実行できるが、このような高速再生動作は、主にディスクからの読出動作を制御することで実現していた。
即ち、高速再生動作の場合、間欠的な音声データを出力すれば良いものとなるため、ディスクから或る程度の量の音声データを読み出し、続いて或る程度トラックジャンプを行ない、また所定量の音声データを読み出すという動作を繰り返していた。一例としては、6セクター分の音声データの読み出しと、54セクター分のトラックジャンプを繰り返すことで、高速再生音声、即ち間欠的な音声が出力されるようにしていた。
【0008】
しかしながら、このような高速再生では、数セクター分の連続音声がトラックジャンプ分づつとぎれて聞こえるという再生音声となり、聴覚上、あまりスムースな高速再生音声とはいえないという問題があった。
また、光学ヘッドを駆動する機械系が細かい動作制御を実行することになるため、消費電力も大きくなってしまうという問題もある。
さらに、通常再生から高速再生に切り換わるときは、それまでバッファRAMに蓄積されていたデータを捨てて、新たに間欠的な音声データをディスクから読み出さなくてはならないため、迅速に高速再生に移れず、再生音声の音切れが発生するということもある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような問題点にかんがみてなされたもので、バッファRAMとなるメモリ手段を備えた再生装置において、高速再生時に聴感上、スムースな高速再生音声が得られるようにするとともに、高速再生時の機械的な動作としては特別な細かい動作を不要とすることを目的とする。
【0010】
このため、音声データが所定長毎にブロック化されており、複数の当該ブロックから構成される1記録単位が複数記録される記録媒体から音声データを再生する再生手段と、上記再生手段にて再生された音声データを一旦記憶するとともに、上記単位ブロック内の読出範囲を指定する読出範囲設定情報が記憶されるメモリ手段と、上記メモリ手段の読出範囲設定情報を設定する設定手段と、通常再生時には上記メモリ手段に蓄積された上記1記録単位を構成する全てのブロックを読み出す処理を各1記録単位毎に順次実行させ、上記通常再生よりも再生速度が速い高速再生時には、上記読出範囲設定情報に基づいて上記メモリ手段に蓄積された1記録単位を構成する複数のブロックのうち所定のブロックのみを読み出す処理を各1記録単位毎に順次実行させる制御手段とを設ける。
【0011】
【作用】
所定の単位ブロックの読出範囲を指定する読出範囲設定情報に基づいて、例えばセクター単位でデータの間引を行なうようにすることで、出力音声はよりつながりがよく、スムースな高速音声となる。またこのようなデータの間引をメモリ手段に対する動作制御によって行なうことにより、光学ヘッドなどの機械系に対して特別な細かい制御を行なうことは不要となる。
【0012】
【実施例】
以下、図1〜図7を用いて本発明の再生装置の実施例を説明する。
この実施例は光磁気ディスク(ミニディスク)を記録媒体として用いた記録再生装置とする。
説明は次の順序で行なう。
1.記録再生装置の構成
2.音声データセクター
3.バッファRAMの記憶領域
4.高速再生時の動作
【0013】
1.記録再生装置の構成
図1は実施例の記録再生装置の要部のブロック図を示している。
音声データが記録されている光磁気ディスク1は、スピンドルモータ2により回転駆動される。そして光磁気ディスク1に対しては記録/再生時に光学ヘッド3によってレーザ光が照射される。なお、再生動作に関しては音声データがピット形態で記録されるプリマスタードディスクも用いられる場合がある。
【0014】
光学ヘッド3は、記録時には記録トラックをキュリー温度まで加熱するための高レベルのレーザ出力を行ない、また再生時には磁気カー効果により反射光からデータを検出するための比較的低レベルのレーザ出力を行なう。
このため、光学ヘッド3にはレーザ出力手段としてのレーザダイオード、偏光ビームスプリッタや対物レンズ等からなる光学系、及び反射光を検出するためのディテクタが搭載されている。対物レンズ3aは2軸機構4によってディスク半径方向及びディスクに接離する方向に変位可能に保持されている。
【0015】
また、ディスク1を挟んで光学ヘッド3と対向する位置に磁気ヘッド6aが配置されている。磁気ヘッド6aは供給されたデータによって変調された磁界を光磁気ディスク1に印加する動作を行なう。
光学ヘッド3全体及び磁気ヘッド6aは、スレッド機構5によりディスク半径方向に移動可能とされている。
【0016】
再生動作によって、光学ヘッド3によりディスク1から検出された情報はRFアンプ7に供給される。RFアンプ7は供給された情報の演算処理により、再生RF信号、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FE、グルーブ情報(光磁気ディスク1にプリグルーブ(ウォブリンググルーブ)として記録されている絶対位置情報)GFM等を抽出する。
抽出された再生RF信号はエンコーダ/デコーダ部8に供給される。また、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEはサーボ回路9に供給され、グルーブ情報GFMはアドレスデコーダ10に供給される。
【0017】
サーボ回路9は供給されたトラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEや、マイクロコンピュータにより構成されるシステムコントローラ11からのトラックジャンプ指令、アクセス指令、スピンドルモータ2の回転速度検出情報等により各種サーボ駆動信号を発生させ、2軸機構4及びスレッド機構5を制御してフォーカス及びトラッキング制御を行ない、またスピンドルモータ2を一定線速度(CLV)に制御する。
【0018】
アドレスデコーダ10は供給されたグルーブ情報GFMをデコードしてアドレス情報を抽出する。このアドレス情報はシステムコントローラ11に供給され、各種の制御動作に用いられる。
また再生RF信号についてはエンコーダ/デコーダ部8においてEFM復調、CIRC等のデコード処理が行なわれるが、このときアドレス、サブコードデータなども抽出され、システムコントローラ11に供給される。
【0019】
エンコーダ/デコーダ部8でEFM復調、CIRC等のデコード処理された音声データ(セクターデータ)は、メモリコントローラ12によって一旦バッファRAM13に書き込まれる。なお、光学ヘッド3によるディスク1からのデータの読み取り及び光学ヘッド3からバッファRAM13までの系における再生データの転送は1.41Mbit/secで、しかも通常は間欠的に行なわれる。
【0020】
バッファRAM13に書き込まれたデータは、再生データの転送が0.3Mbit/sec となるタイミングで読み出され、エンコーダ/デコーダ部14に供給される。そして、音声圧縮処理に対するデコード処理等の再生信号処理を施され、D/A変換器15によってアナログ信号とされ、アナログ出力端子16Aから所定の増幅回路部へ供給されて再生出力される。例えばL,Rアナログオーディオ信号として出力される。もしくはエンコーダ/デコーダ部14からデジタル出力端子16Dに供給されてデジタルデータとして出力される。
【0021】
ここで、再生時のバッファRAM13へのデータの書込/読出動作について述べる。バッファRAM13へのデータの書込/読出は、メモリコントローラ12によって書込ポインタと読出ポインタの制御によりアドレス指定されて行なわれるが、書込ポインタ(書込アドレス)は上記したように1.41Mbit/secのタイミングでインクリメントされ、一方、読出ポインタ(読出アドレス)は0.3Mbit/sec のタイミングでインクリメントされていく。この書込と読出のビットレートの差異により、バッファRAM13内には或る程度のデータ量が蓄積された状態となる。バッファRAM13内にフル容量のデータが蓄積された時点で書込ポインタのインクリメントは停止され、光学ヘッド3によるディスク1からのデータ読出動作も停止される。ただし読出ポインタのインクリメントは継続して実行されているため、再生音声出力はとぎれないことになる。
【0022】
その後、バッファRAM13から読出動作のみが継続されていき、或る時点でバッファRAM13内のデータ蓄積量が所定量以下となったとすると、再び光学ヘッド3によるデータ読出動作及び書込ポインタのインクリメントが再開され、再びバッファRAM13のデータ蓄積がなされていく。
【0023】
このようにバッファRAM13を介して再生音響信号を出力することにより、例えば外乱等でトラッキングが外れた場合などでも、再生音声出力が中断してしまうことはなく、データ蓄積が残っているうちに例えば正しいトラッキング位置までにアクセスしてデータ読出を再開することで、再生出力に影響を与えずに動作を続行できる。即ち、耐振機能を著しく向上させることができる。
またこのように光学ヘッドが間欠的に動作することにより、転送ビットレートの差があってもバッファRAM13はオーバーフローしないことになる。
【0024】
光磁気ディスク1に対して記録動作が実行される際には、アナログ入力端子17Aに供給された記録信号(アナログオーディオ信号)は、A/D変換器18によってデジタルデータとされた後、エンコーダ/デコーダ部14に供給され、音声圧縮エンコード処理を施される。もしくはデジタル入力端子17Dからエンコーダ/デコーダ部14に供給されて、音声圧縮エンコード処理を施される。
エンコーダ/デコーダ部14によって圧縮された記録データはメモリコントローラ12によって一旦バッファRAM13に書き込まれ、また所定タイミングで読み出されてエンコーダ/デコーダ部8に送られる。そしてエンコーダ/デコーダ部8でCIRCエンコード、EFM変調等のエンコード処理された後、磁気ヘッド駆動回路6に供給される。
【0025】
磁気ヘッド駆動回路6はエンコード処理された記録データに応じて、磁気ヘッド6aに磁気ヘッド駆動信号を供給する。つまり、光磁気ディスク1に対して磁気ヘッド6aによるN又はSの磁界印加を実行させる。また、このときシステムコントローラ11は光学ヘッドに対して、記録レベルのレーザ光を出力するように制御信号を供給する。
【0026】
ユーザー操作に供されるキーが設けられた操作入力部19には録音キー、再生キー、停止キー、AMSキー、早送りキー、早戻しキー等がユーザー操作に供されるように設けられている。また、表示部20は例えば液晶ディスプレイによって形成されている
【0027】
ところで、ディスク1に対して記録/再生動作を行なう際には、ディスク1に記録されている管理情報、即ちP−TOC(プリマスタードTOC)、U−TOC(ユーザーTOC)を読み出す必要がある。システムコントローラ11はこれらの管理情報に応じてディスク1上の記録すべきエリアのアドレスや、再生すべきエリアのアドレスを判別することとなる。この管理情報はバッファRAM13に保持される。このためバッファRAM13は、上記した記録データ/再生データのバッファエリアと、これら管理情報を保持するエリアが分割設定されている。
そして、システムコントローラ11はこれらの管理情報を、ディスク1が装填された際に管理情報の記録されたディスクの最内周側の再生動作を実行させることによって読み出し、バッファRAM13に記憶しておき、以後そのディスク1に対する記録/再生動作の際に参照できるようにしている。
【0028】
また、U−TOCはデータの記録や消去に応じて編集されて書き換えられるものであるが、システムコントローラ11は記録/消去動作のたびにこの編集処理をバッファRAM13に記憶されたU−TOC情報に対して行ない、その書換動作に応じて所定のタイミングでディスク1のU−TOCエリアについても書き換えるようにしている。
【0029】
2.音声データセクター
ミニディスクシステムの場合、図7で説明したように1クラスタにはメインデータセクターとして32セクター存在するが、音声データの記録されるセクターのフォーマットは図4のように設定されている。
このセクター(2352バイト)において、先頭の12バイトは同期データとされる。つづく3バイトがクラスタアドレス及びセクターアドレス用に設定され、続く1バイトがモードとされてヘッダが形成されている。
【0030】ヘッダにつづいて4バイトがサブヘッダとされ、サブヘッダにつづくバイト、即ちセクターの第21バイト目〜第2352バイト目までの2332バイトがデータエリア(Data0 〜Data2331)とされている。
この2332バイトのデータエリアには212バイトのサウンドフレーム(図7参照)が11単位記録されることになる。
【0031】
3.バッファRAMの記憶領域
セクター単位でディスク1から読み出したデータを記憶するために、本実施例においてバッファRAM13は例えば図5のように用いられる。
この例ではバッファRAM13の記憶容量を4Mビットとし、またTOC情報を8セクター分保持するように設定されているとする。
すると先頭の12バイト(アドレス0000h 〜000Ch )は空きエリアとされ、続くアドレス000Ch 〜4A0Bh までの18944バイトがTOC用に使用される。即ち、エリア00〜エリア07までの8個のエリアがそれぞれTOCセクターを保持することになる。各エリアは2368バイトであり、従って2352バイトである1セクター分のデータに加えて16バイトの付加データが記憶できるようになされている。
【0032】
さらに、アドレス4A0Ch 〜07FC4Bh までが音声データ用に使用され、即ち、それぞれ2368バイトとされるエリア08〜エリアDCが音声データセクターの蓄積及び読出に用いられて、上述したショックプルーフ機能を実現している。ここで、各エリアは2368バイトであり、従って2352バイトである1セクター分のデータ(図4参照)に加えて16バイトの付加データが記憶できるようになされている。
なお、アドレス07FC4Ch 〜07FFFFh までは空きエリアとされている。
【0033】
ここで、エリア00〜エリアDCの各エリアの先頭アドレスとして示した000Ch 〜07F30Ch は、書込/読出の対象となるセクターのカウント値に基づいて算出される。つまり、セクターカウント値をNS とすると、セクターアドレスは940h×NS +0Ch となる。なお『+0Ch 』は先頭の空きエリア分のオフセットである。
従って、例えばエリア08についての先頭アドレスは、940h×08h +0Ch =4A0Ch として算出される。
【0034】
2368バイトの各エリア内の構成をエリア09を例にあげて図6に示す。
エリア09は音声データ、即ち図4のセクターが記憶されることになる。このエリア09は534Ch が先頭アドレスとなるが、これを先頭としてアドレス5C8Bh までの2368バイト(000h 〜93Fh) は、図示するように用いられる。
【0035】
すなわち、セクターの書込はシンク検出に応じて実行されるため、最初にクラスタアドレス、セクターアドレス、モードが記憶され、続いて4バイトのサブヘッダが記憶され、その後データData0 〜Data2331が順に記憶されていく。そして、その後にシンクが書き込まれ、1セクター(2352バイト)が記憶される。
ここで、エリア内にはセクターを記憶した後16バイトが残ることになるが、この16バイト(930h〜93Fh)には付加データが記憶できるように、セクターパラメータの記憶エリア(付加領域09add )とされる。
なお、各バイトのアドレスはそのエリアの先頭アドレス(セクターアドレス)にバイトアドレスを加算することで得られる。例えばエリア09におけるData0のアドレスは(940h×09h+0Ch )+008h=534Ch +008h=5354h となる
【0036】
このように、バッファRAM13内の各エリア(エリア00〜エリアDC)までには、セクターデータに対応して付加データPRM01〜PRM33を記憶できる付加領域(00add 〜DCadd )が設定されており、これによってセクターに付随する各種情報として、トラックナンバ、パーツナンバ(TOC情報における管理テーブル)、プレイモード、トラックモード、SGモード、プレイ状態、デコード状態、C2PO情報(エラー訂正不能情報)などを、そのセクターと対応させて保持させることができるようにされている。
【0037】
そして、セクターデータを読み出す際に、それに付随する付加データも読み出して各種動作管理に用いている。
この付加データPRM01〜PRM33は、バッファRAM13へのセクターデータの書込時もしくは蓄積中に設定し、バッファRAM13からの読み出し時に各種動作制御に用いるようにするもので、外部機器に対して用いられるものではない。従って装置単位で自由に使用できるものとなる。
【0038】
4.高速再生時の動作
以上のような実施例の記録再生装置における高速再生時の動作を説明する。
上述したようにバッファRAM13に書き込まれるセクター単位のデータには、それに付随した付加データPRM01〜PRM33が設定されるが、このうちの1つとしてSGモードというパラメータを設ける。
このSGモードとは、そのセクターにおいて読み出すべきサウンドフレームを指定するデータとする。
【0039】
今、図3(a)に図6のエリア09を簡略化して示す。ここで、セクター内の実際の音声データはデータData0 〜Data2331となる。この2332バイトの音声データは、図3(b)に示すように11個のサウンドフレームSF0 〜SFA から構成されている。
ここで、仮に付加データPRM10としての1バイトがSGモードに割り当てられていると仮定して説明する。
【0040】
SGモードである付加データPRM10は、図3(b)のように上位4ビットでエンドサウンドフレームESFとされ、下位4ビットがスタートサウンドフレームSSFとされている。
通常の再生時では、バッファRAM13に読み込んだ音声データは全て読み出して再生出力することになり、この場合エンドサウンドフレームESF=『1011』、つまりAhとされ、スタートサウンドフレームSSF=『0000』つまり0hとされている。
【0041】
SGモードは、そのセクターにおいて読み出すべきサウンドフレームを指定するデータであるので、この場合図3(b)の上段に示すようにスタートサウンドフレームSSFであるサウンドフレームSF0 から、エンドサウンドフレームESFであるサウンドフレームSFA までが、バッファRAM13からの読出対象とされていることになる。つまり、通常再生時は、このSGモードはセクターに含まれる全ての音声データ(最高11サウンドフレーム)を読み出し範囲として指定しているものとなり、これにより各サウンドフレームが順次読み出されて、再生出力されていく。
【0042】
ここで、本実施例では各セクターについてこのSGモードを書き換えることで高速再生音声の出力動作を実現するようにしている。即ち、バッファRAM13からの読み出し動作は常にSGモードに応じて実行されるものであるため、高速再生時であってデータの間引が必要な場合は、SGモードを書き換えることで、サウンドフレームSF0 〜SFA のうちで一部が読み出されないようにするものである。
【0043】
例えば図3(c)はエンドサウンドフレームESF=8h、スタートサウンドフレームSSF=2hとした場合を示している。
このとき、このセクターについてのバッファRAM13からの読み出しは、図3(c)上部に示すようにサウンドフレームSF2 からサウンドフレームSF8 までの7サウンドフレームしか行なわれないことになる。
つまりこの場合、再生出力される音声としては通常再生時に対して11/7倍(=1.57倍)の速度での高速再生が実行されていることになる。
【0044】
また図3(d)はエンドサウンドフレームESF=6h、スタートサウンドフレームSSF=4hとした場合を示している。
このとき、このセクターについてのバッファRAM13からの読み出しは、図3(d)上部に示すようにサウンドフレームSF4 からサウンドフレームSF6 までの3サウンドフレームしか行なわれないことになる。
つまりこの場合、再生出力される音声としては通常再生時に対して11/3倍(=3.67倍)の速度での高速再生が実行されていることになる。
【0045】
図3(c)のように1.57倍の速度での高速再生を行なう場合のSGモードの書換処理を図2に示す。
高速再生動作が行なわれている間も、光学ヘッド3の動作は通常再生時と同様である。即ち高速レートでディスク1からの読み出しを行なって、バッファRAM13間で転送する。そしてバッファRAM13の蓄積量に応じて動作が休止される。ただし、高速再生時には、上記のようにバッファRAM13からの読み出しデータが間引かれるため、バッファRAM13における蓄積量が通常再生時より早く減少していく。このため高速再生の速度に応じて、光学ヘッド3の休止期間が短くなり、もしくは休止期間が無くなったりする。しかしながら動作制御としてはバッファRAM13の蓄積量を監視して読出/休止を繰り返すものであるため、光学ヘッド3の機械的な動作制御に関しては再生時と全く同じとなる。
【0046】
光学ヘッド3によってディスク1から読み出されたデータについては、メモリコントローラ12は1セクターづつバッファRAM13に書き込むようにしている。
ここで、付加データであるSGモードに関する処理として、各セクターに対して図2のステップF101として示すように、そのセクターに含まれるエンドサウンドフレームからスタートサウンドフレームの差、即ちサウンドフレーム数をチェックする。
【0047】
約1.57倍の高速再生のための、この図2の処理では1セクターにつき7サウンドフレーム程度の音声データを出力すれば良い。
このため、セクターのサウンドフレーム数が6以上であった場合は、SGモードにおけるスタートサウンドフレームSSFの値について2を加え、またエンドサウンドフレームESFの値から2を引くように更新する。
つまり。図3(c)の状態になるようにする。
この処理を各セクター毎に行なうことにより、各セクターについて音声データは最大7サウンドフレームしかバッファRAM13から読み出されないことになり、音声圧縮処理に対するデコードが行なわれて出力された音声は、約1.57倍の高速再生音声となる。
【0048】
なお、システムコントローラ11及びメモリコントローラ12によって行なわれるこの図2の処理は、セクターデータをバッファRAM13に書き込む際に行なってもよいし、セクターデータがバッファRAM13に蓄積されている期間において、SGモード情報のみを取り出して行なうようにしてもよい。また、バッファRAM13からの読出時においてセクターデータに先んじて付加データを読出、その中のSGモードに対して行なうようにしてもよい。いづれにしても各セクターについてバッファRAM13から音声データを読み出す時点より前に、高速再生動作における再生速度に応じてSGモードの情報が設定され、そのSGモードの値に応じて読出アドレスが設定されるようにするのであれば、どのようなタイミングで行なわれてもよい。
【0049】
このような本実施例では、まず高速再生動作のためのデータ間引が、セクター単位という時間的に非常に短い単位で行なわれるため、再生音声としては聴覚上、スムースな感じが得られるものとなり、音楽の場合では高速再生でも明確に曲の区別ができたり、また会話音声などの場合、高速再生でも聞き取りやすいものとなる。
さらに光学ヘッド3に対する機械的な動作は通常再生時と同様であり、読出とトラックジャンプを繰り返すなどのような細かい動作は不要となるため、消費電力はかなり削減されるものとなる。
【0050】
また、SGモードの値を変えるのみで高速再生ができるため、多段階の再生速度を容易に設定できる。さらに通常再生用にバッファRAM13に取り込んだセクターデータについても、SGモードを変えるのみで高速再生用のセクターデータとすることができるため、再生動作からキュー、レビューなどの高速再生動作に切り換えられた場合も、それまで蓄積していたセクターデータを利用することができ、即座に高速再生音声出力を実行できる。このためユーザーにとって非常に快適な操作感を与えることができる。
【0051】
なお、1セクターに含まれるサウンドフレームは11個であり、図7で説明したように各サウンドフレームはLチャンネル、Rチャンネルの順に並べられている。従って奇数セクターでは最初のサウンドフレームSF0 はLチャンネルデータであり、偶数セクターでは最初のサウンドフレームSF0 はRチャンネルデータとなる。
このため、SGモードを書き換えて間引を行なう際には、出力音声の位相反転(L,R反転)が起こらないように、セクターの奇数偶数に注意してスタートサウンドフレームSSFを設定する必要がある。
【0052】
以上本発明の実施例を説明してきたが、本発明はいわゆるミニディスクシステムのみではなく、再生データの転送系にバッファRAMを有する再生装置であれば適用できる。例えばCDプレーヤやDATプレーヤなどにおいても適用可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の再生装置は、メモリ手段への音声データの記憶は所定データ単位毎に行ない、また各所定データ単位毎に、少なくとも、所定データ単位の音声データのうちでメモリ手段から読み出す音声データを指定する読出範囲設定情報を付加するようにしている。そして、高速再生動作時には、その再生速度に応じて読出範囲設定情報の値を変化させることにより、各所定データ単位の音声データのうちから所要量の音声データが間引かれて、メモリ手段から読み出されるようにしているため、高速再生動作のためのデータ間引が、セクターなどの非常に細かい単位で行なうことができ、高速再生音声としては聴覚上、非常にスムースな感じが得られるという効果があり、高速再生によっても音楽や会話の内容を把握しやすいものとなる。
【0054】
さらに記録媒体の読取動作として複雑な機械的動作は不要となり、消費電力は大幅に削減されるものとなる。
【0055】
また、読出範囲設定情報の値を変えるのみで高速再生ができるため、多段階の再生速度を容易に設定できる。
さらに通常再生用にメモリ手段に取り込んだセクターデータについても、読出範囲設定情報の変えるのみで高速再生用のデータとすることができるため、再生動作からキュー、レビューなどの高速再生動作に切り換えられた場合も、即座に高速再生音声出力を実行でき、快適な操作感が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の記録再生装置のブロック図である。
【図2】実施例のSGモード更新処理のフローチャートである。
【図3】実施例の高速再生動作の説明図である。
【図4】ディスクのデータセクターの説明図である。
【図5】実施例の記録再生装置におけるバッファRAMの記憶エリアの説明図である。
【図6】実施例の記録再生装置におけるバッファRAMの記憶エリアの説明図である。
【図7】ディスクのセクターフォーマットの説明図である。
【符号の説明】
1 ディスク
3 光学ヘッド
8 エンコーダ/デコーダ部
11 システムコントローラ
12 メモリコントローラ
13 バッファRAM
14 エンコーダ/デコーダ部
Claims (2)
- 音声データが所定長毎にブロック化されており、複数の当該ブロックから構成される1記録単位が複数記録される記録媒体から音声データを再生する再生手段と、
上記再生手段にて再生された音声データを一旦記憶するとともに、上記単位ブロック内の読出範囲を指定する読出範囲設定情報が記憶されるメモリ手段と、
上記メモリ手段の読出範囲設定情報を設定する設定手段と、
通常再生時には上記メモリ手段に蓄積された上記1記録単位を構成する全てのブロックを読み出す処理を各1記録単位毎に順次実行させ、上記通常再生よりも再生速度が速い高速再生時には、上記読出範囲設定情報に基づいて上記メモリ手段に蓄積された1記録単位を構成する複数のブロックのうち所定のブロックのみを読み出す処理を各1記録単位毎に順次実行させる制御手段と、
を備えてなることを特徴とする再生装置。 - 上記再生手段は、上記記録媒体にレーザを照射し上記音声データを検出する光学ヘッドと、
上記光学ヘッドを移動させるスレッド機構とを備え、
上記制御手段は、上記メモリ手段における音声データの蓄積量がフル容量になった場合上記光学ヘッドによる音声データの検出を停止させ、上記メモリ手段における音声データの蓄積量が所定量以下となった場合、再度上記光学ヘッドにより音声データを検出させることを特徴とする請求項1記載の再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06013795A JP3591035B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | 再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06013795A JP3591035B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | 再生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08235778A JPH08235778A (ja) | 1996-09-13 |
JP3591035B2 true JP3591035B2 (ja) | 2004-11-17 |
Family
ID=13133460
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06013795A Expired - Fee Related JP3591035B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | 再生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3591035B2 (ja) |
-
1995
- 1995-02-24 JP JP06013795A patent/JP3591035B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08235778A (ja) | 1996-09-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3141242B2 (ja) | 光ディスク記録装置 | |
EP0310678B1 (en) | Disc recording/reproducing apparatus and disc recording/reproducing method | |
JP3158556B2 (ja) | ディスク記録装置及びディスク再生装置 | |
KR100242901B1 (ko) | 디스크 기록 장치 및 디스크 재생 장치 | |
JP3199082B2 (ja) | オーディオデータの区切り位置調整方法および装置 | |
KR100254508B1 (ko) | 광 디스크 기록 장치 | |
JP3715327B2 (ja) | ディジタルオーディオ信号再生装置 | |
JPH04258834A (ja) | 記録再生装置 | |
JP3431030B2 (ja) | 再生装置および再生方法 | |
KR100263682B1 (ko) | 디스크 기록 장치 | |
JPH06131849A (ja) | 未記録エリアの管理方法及び記録方法 | |
JP3239388B2 (ja) | デイスク記録装置、デイスク再生装置及び記録方法 | |
JP3591035B2 (ja) | 再生装置 | |
JPH0896507A (ja) | メモリ制御装置及び記録装置 | |
JP3954655B2 (ja) | 再生装置及び再生方法 | |
JPH08287611A (ja) | 複合機器 | |
JPH07320397A (ja) | 再生装置 | |
JPH05325515A (ja) | ディスク再生装置 | |
JP3347149B2 (ja) | 情報記録装置及び情報記録方法 | |
JPH07296507A (ja) | 記録装置 | |
JPH05314634A (ja) | 音響再生装置 | |
JP3431072B2 (ja) | ディスク再生装置およびディスク再生方法 | |
JPH04258852A (ja) | ディジタルオーディオ信号記録装置 | |
JPH0963191A (ja) | 記録再生システム | |
JP3013309U (ja) | 光ディスク再生装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040420 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040621 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040803 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040816 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080903 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090903 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |