JP3586750B2 - アルミニウムホイールリムの製造方法とその鍛造プレス装置 - Google Patents

アルミニウムホイールリムの製造方法とその鍛造プレス装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3586750B2
JP3586750B2 JP15976894A JP15976894A JP3586750B2 JP 3586750 B2 JP3586750 B2 JP 3586750B2 JP 15976894 A JP15976894 A JP 15976894A JP 15976894 A JP15976894 A JP 15976894A JP 3586750 B2 JP3586750 B2 JP 3586750B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
pressing
wheel rim
press ram
base member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15976894A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0824982A (ja
Inventor
靖高 鍛治
修 梅谷
Original Assignee
株式会社鍛栄舎
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社鍛栄舎 filed Critical 株式会社鍛栄舎
Priority to JP15976894A priority Critical patent/JP3586750B2/ja
Publication of JPH0824982A publication Critical patent/JPH0824982A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3586750B2 publication Critical patent/JP3586750B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車、航空機、モノレール等の車輪のホイールリムのようなAl合金鍛造品の製造方法とその鍛造プレス装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車、航空機、モノレール等の車輪のホイールリムにはアンダーカット部分があるために鋳造による製造が一般的であり、このホイールリムの鍛造による製造方法としては、素材を鍛造により成形した後に、アンダーカット部分をスピニング加工により形成し、熱処理を施していたし、また、素材を鍛造により成形した後にアンダーカット部分を切削加工により形成して製作していた。
【0003】
このようにアンダーカット部分があるAl合金鍛造品の製造には、素材を鍛造により成形した後に、アンダーカット部分を形成するための機械加工が必ず必要になっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来のホイールリムのようなアンダーカット部分があるAl合金鍛造品の製造には、素材を鍛造により成形した後に、アンダーカット部分を形成するための機械加工工程が必ず必要になっていたために、Al合金鍛造品がコスト高にならざるを得ないという問題点があった。
【0005】
本発明は上記の問題点を解消するものであり、その第1の目的とするところは、アンダーカット部分を形成するための機械加工工程を省くことが可能になって、鍛造工程のみでAl合金鍛造品を製作できるAl合金鍛造品の製造方法を提供することにある。
【0006】
また、本発明の第2の目的とするところは、アンダーカット部分を形成するための機械加工工程がいらず鍛造工程のみでAl合金鍛造品を製作できるAl合金鍛造品の鍛造プレス装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の第1の目的を達成するために、本発明に係わるAl合金鍛造品の製造方法は、周方向に複数に分割されて金型中心に向かって移動可能な外金型と、プレスラムに設けた上金型と、ベッド部材側に設けられた下金型とを有する金型部を備え、前記プレスラムを上死点に位置させ、前記外金型の分割部分を開いた状態で、下金型の型部にAl合金素材をセットし、前記外金型の分割部分を閉じて押圧手段により前記外金型の分割部分を金型中心に押圧し、これと同時に、前記上金型の下降により前記Al合金素材を鍛造するようにしたことを特徴とする。
【0008】
また、上記の第1の目的を達成するために、本発明に係わるAl合金鍛造品の製造方法は、周方向に複数に分割されて金型中心に向かって移動可能な外金型とプレスラムに設けた上金型とベッド部材側に設けられた下金型とを有する金型部及び周方向に複数に分割されて金型中心に向かって移動可能なベース部材とを備え、前記プレスラムを上死点に位置させ、金型押え部材を上昇してこの金型押え部材をベース部材から外し、このベース部材の分割部分を前記外金型の分割部分と共に開いた状態で、下金型の型部にAl合金素材をセットし、前記ベース部材の分割部分と共に外金型の分割部分を閉じ、前記金型押え部材を下降して、この金型押え部材の円錐面部を前記ベース部材の円錐面部に当接して前記ベース部材の分割部分を介して前記外金型の分割部分を押え、前記プレスラムの下降により、このプレスラムでジャッキを介して前記金型押え部材を上から押えて、この押圧力を前記金型押え部材の円錐面部と前記ベース部材の円錐面部とに作用させて、このベース部材の分割部分を介して前記外金型の分割部分を金型中心に押し付け、これと同時に、前記上金型の下降により前記Al合金素材を鍛造するようにしたことを特徴とする。
【0009】
また、上記の第2の目的を達成するために、本発明に係わる鍛造プレス装置は、プレスラムの下降により上金型と下金型とでAl合金素材を鍛造成形する鍛造プレス装置において、周方向に複数に分割されて金型中心に向かって移動可能な外金型と前記プレスラムに設けられた前記上金型とベッド部材側に設けられた前記下金型とを有する金型部と、前記外下金型の分割部分を閉じてこれらの分割部分を金型中心に押圧する金型横締め機構とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、上記の第2の目的を達成するために、本発明に係わる鍛造プレス装置は、プレスラムの下降により上金型と下金型とでAl合金素材を鍛造成形する鍛造プレス装置において、周方向に複数に分割されて金型中心に向かって移動可能な外金型と前記プレスラムに設けられた前記上金型とベッド部材側に設けられた前記下金型とを有する金型部と、この金型部の外方に配され且つ周方向に複数に分割されて前記外金型を保持し且つ外金型を横方向から金型中心側に押圧するベース部材と、このベース部材の分割部分を外金型の分割部分と共に横方向に開閉する開閉動作機構と、前記ベース部材に金型部への押圧力を付与する押圧力付与機構とを備えたことを特徴とする。
【0011】
また、前記押圧力付与機構による押圧力に前記プレスラムの加圧力の一部を利用することが好ましい。また、前記押圧力付与機構による押圧力に前記プレスラムの加圧力の一部に加え外力を利用することが好ましい。
【0012】
また、前記押圧力付与機構を、二つ割り構成にしたベース部材の外周部に形成されて上方に行くにしたがって小径になる円錐面部と、前記ベース部材の外方に上下動可能に配置されて内周部に前記円錐面部に当接する円錐面部を形成した金型押え部材と、前記プレスラムの下降時にこのプレスラムに接してこの加圧力の一部を前記金型押え部材に伝達するジャッキとで構成することが好ましい。
【0013】
また、前記押圧力付与機構を、二つ割り構成にしたベース部材の外周部に形成された上方に行くにしたがって小径になる円錐面部と、前記ベース部材の外方に上下動可能に配置されて内周部に前記円錐面部に当接する円錐面部を形成した金型押え部材と、前記プレスラムの下降時にこのプレスラムに接してこの加圧力の一部を前記金型押え部材に伝達する上側ジャッキと、前記金型押え部材を下方向に引き込む下側ジャッキとで構成することが好ましい。
【0014】
【作用】
かかる構成により、前記プレスラムを上死点に位置させ、前記外金型の分割部分を開いた状態で、下金型の型部にAl合金素材をセットし、外金型の分割部分を閉じて金型横締め機構を作動して外金型の分割部分を金型中心に押圧し、これと同時に、前記上金型の下降により前記素材を鍛造する。
【0015】
また、前記プレスラムを上死点に位置させ、金型押え部材を上昇してこの金型押え部材をベース部材から外し、このベース部材の分割部分を外金型の分割部分と共に開いた状態で、下金型の型部にAl合金素材をセットし、前記ベース部材の分割部分と共に外金型の分割部分を閉じ、前記金型押え部材を下降して、この金型押え部材の円錐面部を前記ベース部材の円錐面部に当接して前記ベース部材の分割部分を介して前記外金型の分割部分を押え、前記プレスラムの下降により、このプレスラムでジャッキを介して前記金型押え部材を上から押えて、この押圧力を前記金型押え部材の円錐面部と前記ベース部材の円錐面部とに作用させて、このベース部材の分割部分を介して前記外金型の分割部分を金型中心に押し付け、これと同時に、前記プレスラムに設けた上金型の下降により前記素材を鍛造する。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳述する。図1は本発明に係わるAl合金鍛造品の鍛造プレス装置の平面図、図2は図1のX方向からの矢視図、図3は図1のY方向からの矢視図、図4は図1のZ−Z線に沿う断面図である。
【0017】
本発明に係るAl合金鍛造品の鍛造プレス装置で製造される製品はMg−Al合金製の車輪用のホイールリム10であり、このホイールリム10は、図5に示すようにフランジ部10Aと、ビートシート部10Bと、ハンプ部10Cと、ウエル部10Dと、ドロップ部10Eと、ハンプ部10Fとから構成されている。
【0018】
また、本発明に係る車輪用鍛造プレス装置は金型部Aと装置本体Bとより構成されている。そして、金型部Aは外金型1と内金型2とを備え、この内金型2は上金型3と下金型4とより成り、上金型3は上固定金型5と上可動金型6とから成り、また、下金型4は下固定金型7と下可動金型8とから成る。そして、前記外金型1は二つ割り構成であって、分割部分である左、右分割型部1L、1Rから成り、その内面に、前記ホイールリム10の外形形状に合った型部9と、この型部9の上下の摺接部11a、11bを有している。また、前記内金型2の上金型3の上可動金型6はフランジ部形成の型部12を有し、また、上金型3の上固定金型5は、その外周部に、ホイールリム10のフランジ部10Aとビートシート部10Bとハンプ部10Cとウエル部10Dとドロップ部10Eとの内面形状に合った型部13を有し、前記下金型4の下固定金型7及び下可動金型8は、ホイールリム10のハンプ部10Fの内面形状に合った型部14を有している。
【0019】
そして、前記外金型1の型部9と、前記内金型2の上金型3の上可動金型6の型部12と、上金型3の上固定金型5の型部13と、前記下金型4の下固定金型7及び下可動金型8の型部14とでキャビティKを形成している。
【0020】
前記装置本体Bはベッド部材15を備えており、このベッド部材15の中央部には凹部16が形成してあり、この凹部16に中子ホルダー17が嵌合されていて、この中子ホルダー17はボルト18により前記ベッド部材15に固着してある。そして、この中子ホルダー17は中子19を保持している。また、この中子ホルダー17には前記下固定金型7がボルト20で固着してあり、中子ホルダー17の外周側に前記下可動金型8が嵌合してあり、この下可動金型8はノックアウト部材21により保持されている。
【0021】
また、前記ベッド部材15には押圧手段である金型横締め機構22が設けてある。この金型横締め機構22は、二つ割りされて左右に開くことができるベース部材23と、このベース部材23の分割部分である左、右分割ベース部23L、23Rを左右方向に移動させる移動シリンダ28L、28Rと、金型押え部材32と、上側ジャッキ43と、下側ジャッキ40とを備えており、前記ベース部材23の下面には摺動面部材24が固着してあり、また、ベース部材23の内周面は、図9に示すように前記摺動面部材24の摺動面24aに対して直角を成す当接面25にしてあり、また、外周部は、その中間部から上部にかけて円錐面部 (傾斜角度:−5°)26に成され、その中間部から下部にかけては直胴部27に成されている。そして、この直胴部27にはピストンロッド接続部31が取り付けてある。
【0022】
そして、このように構成されたベース部材23の左、右分割ベース部23L、23Rの前記摺動面部24aは前記ベッド部材15の上面部に設けたスライドガイド15aに摺接させてある。
【0023】
また、開閉作動機構である左右の移動シリンダ28L、28Rは、前記ベッド部材15の左右側に固設されたアクチュエータ支持部材29L、29Rに固着してあり、左の移動シリンダ28Lのピストンロッド29Lはベース部材23の左分割ベース部23Lの直胴部27の接続部材31に接続してある。また、右の移動シリンダ28Rのピストンロッド29Rは前記ベース部材23の右分割ベース部23Rの直胴部27の接続部材31に接続してある。
【0024】
そして、前記ベース部材23の左分割ベース部23Lはその当接面25を前記外金型1の左分割型部1Lの外面に当接していて、左分割ベース部23Lと左分割型部1Lとは連結部材30Lにより互いに連結されている。また、前記ベース部材23の右分割ベース部23Rはその当接面25を前記外金型1の右分割型部1Rの外面に当接していて、右分割ベース部23Rと右分割型部1Rとは連結部材30Rにより互いに連結されている。
【0025】
また、前記ベース部材23の外方には前記金型押え部材32が配してある。この金型押え部材32はリング本体33の内周部に圧接リング34を固着したものであり、この圧接リング34の内周部は上から下に行くにしたがって径が大きくなる円錐面部(傾斜角度:+5°)35に成されている。
【0026】
そして、前記金型押え部材32は、その左右において前後に配した上下動機構であるノックアウト用シリンダ36により上下動可能に保持されている。すなわち、これらのノックアウト用シリンダ36は、図11に示すように前記ベッド部材15の周部に固着された支持ブラケット37に固着してあり、また、前記金型押え部材32のリング本体33の外周部には取付ブラケット38が固着してあって、前記ノックアウト用シリンダ36のピストンロッド36aの上端部が取付ブラケット38に固着してある。
【0027】
また、前記金型押え部材32のリング本体33の上面部には、図8に示すように左右の前記移動シリンダ28L、28Rを挟んだ前後に位置させて保持プレート39が固着してあり、また、前記ベッド部材15には左右の前記移動シリンダ28L、28Rを挟んだ前後に位置させて下側ジャッキ40が固着してあり、この下側ジャッキ40の可動ロッド(図示せず)の上端部が前記保持プレート39に固着してある。この下側ジャッキ40は前記金型押え部材32を下方向に引き込むためのものである。
【0028】
また、前記保持プレート39には、図7に示すように軸線イを前記金型押え部材32のリング本体33の接線方向に向けてジャッキ移動シリンダ42が取り付けてあり、また、前記金型押え部材32のリング本体33の上面部の左右には、左右の前記移動シリンダ28L、28Rを挟んだ前後に位置させて上側ジャッキ43が移動可能に配してあり、図12に示すように前記ジャッキ移動シリンダ42のピストンロッド44が上側ジャッキ43の外胴部に固設した連結部材45に連結してある。
【0029】
前記下側ジャッキ40の受圧室(図示せず)にはリリーフバルブ(図示せず)が設けてあって、この受圧室の圧力が設定圧(例えば70トン)以上になると前記リリーフバルブが開き、加圧油をリリーフするようになっている。
【0030】
また、上側ジャッキ43の受圧室(図示せず)にはリリーフバルブ(図示せず)が設けてあって、この受圧室の圧力が設定圧(例えば100トン)以上になると前記リリーフバルブが開き、加圧油をリリーフするようになっている。
【0031】
プレスラム48は、油圧または水圧で作動するシリンダ(図示せず)により必要な圧縮力(例えば8000トン)を得ており、このプレスラム48の下部には内、外側ホルダー部材49、50が固着してあり、この内側ホルダー部材49の下部には前記上固定金型5が取付けてあり、また、内、外側ホルダー部材49、50間にはリング状の可動金型取付部51が形成してあり、この可動金型取付部51に前記上可動金型6の基部6aが上下動可能に挿入してあり、可動金型取付部51内に設けたばね53が前記基部6aを下から支えて上可動金型6を保持している。この上可動金型6は、前記プレスラム48に設けた調整部材54によりその突出量が調整されるものである。また、前記プレスラム48の四隅にはジャッキ加圧部55が形成してある。そして、前記ベース部材23と、金型押え部材32と、前記上、下側ジャッキ43、40と、前記プレスラム48とで押圧力付与機構を構成している。
【0032】
次に上記のように構成された車輪用鍛造プレス装置の動作を説明する。
前記プレスラム48は上死点に位置し、前記ジャッキ移動シリンダ42が伸長されて上側ジャッキ43は図7において仮想線の位置に移動しており、前記下側ジャッキ40は受圧室の圧力が抜かれて下方向への加圧力を発生していない状態にある。そして、前記ノックアウト用シリンダ36の伸長動により金型押え部材32は上昇して、この金型押え部材32の圧接リング34が前記ベース部材23から外れており、左右の前記移動シリンダ28L、28Rが縮小動して前記ベース部材23の左分割ベース部23Lは左方に、また、前記ベース部材23の右分割ベース部23Rは右方にそれぞれ移動して外金型1の左、右分割型部1L、1Rは開いている。この状態で、内金型2の型部にリング状の素材(Al合金素材)がセットされる。
【0033】
次に、前記移動シリンダ28L、28Rが伸長動して前記ベース部材23の左分割ベース部23Lは右方に、また、前記ベース部材23の右分割ベース部23Rは左方にそれぞれ移動して外金型1の左、右分割型部1L、1Rが閉じる。
【0034】
次に、前記ノックアウト用シリンダ36が縮小動して金型押え部材32が下降して、この金型押え部材32の圧接リング34の円錐面部35が前記ベース部材23の円錐面部26に当接してベース部材23の左、右分割ベース部23L、23Rを押える。
【0035】
次に、前記下側ジャッキ40の受圧室に圧力が加えられて下方向への加圧力を発生する。
【0036】
次に、前記ジャッキ移動シリンダ42が縮小されて上側ジャッキ43は図7において実線の位置に移動する。
【0037】
次に、前記プレスラム48が上死点の位置から下降して、このプレスラム48の四隅の前記ジャッキ加圧部55が前記上側ジャッキ43の可動ロッド43a側に接触してこの可動ロッド43aを下降せしめて、この上側ジャッキ43を介して前記金型押え部材32を上から押える。この場合、前記金型押え部材32は、4本の下側ジャッキ40により下方に280(70×4)トンで引き込まれ、前記上側ジャッキ43により400(100×4)トンで押されることになる。したがって、合計670トンの負荷が、前記金型押え部材32の圧接リング34の円錐面部35と前記ベース部材23の円錐面部26とに作用して、このベース部材23の左分割ベース部23Lと右分割ベース部23Rとを金型中心に押し付ける。
【0038】
これと同時に、前記上固定金型5及び上可動金型6の型部12が外金型1内に侵入して前記キャビティK内の素材を鍛造し、ホイールリム10を成形する。
【0039】
次に、前記プレスラム48を上死点に移動し、前記ジャッキ移動シリンダ42を伸長動させて上側ジャッキ43は図7において仮想線の位置に移動し、前記下側ジャッキ40の受圧室の圧力を抜いて下方向への加圧力を発生していない状態にし、そして、前記ノックアウト用シリンダ36の伸長動させて金型押え部材32を上昇し、この金型押え部材32の圧接リング34を前記ベース部材23から離し、左右の前記移動シリンダ28L、28Rを縮小動して前記ベース部材23の左分割ベース部23Lは左方に、また、前記ベース部材23の右分割ベース部23Rは右方にそれぞれ移動して外金型1の左、右分割型部1L、1Rを開らき、前記ノックアウト部材21を上昇させて製品であるホイールリム10を取り出す。
【0040】
なお、上記の実施例にあっては、前記金型横締め機構22を、前記プレスラム48の下降により、このプレスラム48で上側ジャッキ43を介して前記金型押え部材32を上から押えて、この押圧力を前記金型押え部材32の円錐面部35と前記ベース部材23の円錐面部25とに作用させて、このベース部材23を介して前記外金型1を金型中心に押し付ける構成としたが、上記とは別の機構で構成してもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に係わる発明のAl合金鍛造品の製造方法にあっては、鍛造時の外金型の横方向の拡がりを確実に押さえることができて大きなプレス加圧力を出すことが可能になって、ホイールリムのようなアンダーカット部分があるAl合金鍛造品を一度に製作することができる。このために、Al合金素材を鍛造により成形した後に、アンダーカット部分を形成するための機械加工工程が不必要になって、Al合金鍛造品のコストを低減することができる。
【0042】
また、請求項2に係わる発明のAl合金鍛造品の製造方法にあっては、前記プレスラムのプレス加圧力の一部を前記外金型の横方向の押え力に利用することが可能になり、鍛造時の外金型の横方向の拡がりを確実に押さえることができて大きなプレス加圧力を出すことが可能になって、ホイールリムのようなアンダーカット部分があるAl合金鍛造品を一度に製作することができる。このために、素材を鍛造により成形した後に、アンダーカット部分を形成するための機械加工工程が不必要になって、Al合金鍛造品のコストを低減することができる。
【0043】
また、請求項3に係わる発明のAl合金鍛造品の鍛造プレス装置にあっては、前記外金型の分割部分を開いた状態で、内金型の型部にAl合金素材をセットし、外金型の分割部分を閉じて金型横締め機構を作動して外金型の分割部分を金型中心に押圧し、これと同時に、前記上金型の下降により前記Al合金素材を鍛造することが可能になって、請求項1に記載のAl合金鍛造品の製造方法を容易に実施することができる。
【0044】
また、請求項4に係わる発明のAl合金鍛造品の鍛造プレス装置にあっては、前記外金型の分割部分を開いた状態で、内金型の型部にAl合金素材をセットし、前記開閉動作機構を作動して外金型の分割部分を閉じ、前記押圧力付与機構を作動して前記ベース部材に金型部への押圧力を付与して外金型の分割部分を金型中心に押圧し、これと同時に、前記上金型の下降により前記素材を鍛造することが可能になって、請求項1に記載のAl合金鍛造品の製造方法を容易に実施することができる。
【0045】
また、前記押圧力付与機構による押圧力に前記プレスラムの加圧力の一部を利用することにより、また、前記押圧力付与機構による押圧力に前記プレスラムの加圧力の一部に加え外力を利用することにより、鍛造時の外金型の横方向の拡がりを確実に押さえることができて大きなプレス加圧力を出すことが可能になる。このために、ホイールリムのようなアンダーカット部分があるAl合金鍛造品を一度に製作することができて、素材を鍛造により成形した後に、アンダーカット部分を形成するための機械加工工程が不必要になり、Al合金鍛造品のコストを低減することができる。
【0046】
また、前記押圧力付与機構を、二つ割り構成にしたベース部材の外周部に形成された上方に行くにしたがって小径になる円錐面部と、前記ベース部材の外方に上下動可能に配置されて内周部に前記円錐面部に当接する円錐面部を形成した金型押え部材と、前記プレスラムの下降時にこのプレスラムに接してこの加圧力の一部を前記金型押え部材に伝達するジャッキとで構成することにより、内金型の型部にAl合金素材をセットし、開閉動作機構を作動させて前記ベース部材の分割部分と共に外金型の分割部分を閉じ、前記金型押え部材を下降して、この金型押え部材の円錐面部を前記ベース部材の円錐面部に当接して前記ベース部材の分割部分を介して前記外金型の分割部分を押え、前記プレスラムの下降により、このプレスラムでジャッキを介して前記金型押え部材を上から押えて、この押圧力を前記金型押え部材の円錐面部と前記ベース部材の円錐面部とに作用させて、このベース部材の分割部分を介して前記外金型の分割部分を金型中心に押し付けることができて、鍛造時の外金型の横方向の拡がりを確実に押さえることができて大きなプレス加圧力を出すことが可能になる。
【0047】
このために、ホイールリムのようなアンダーカット部分があるAl合金鍛造品を一度に製作することができて、素材を鍛造により成形した後に、アンダーカット部分を形成するための機械加工工程が不必要になり、Al合金鍛造品のコストを低減することができる。
【0048】
また、前記押圧力付与機構を、二つ割り構成にしたベース部材の外周部に形成された上方に行くにしたがって小径になる円錐面部と、前記ベース部材の外方に上下動可能に配置されて内周部に前記円錐面部に当接する円錐面部を形成した金型押え部材と、前記プレスラムの下降時にこのプレスラムに接してこの加圧力の一部を前記金型押え部材に伝達する上側ジャッキと、前記金型押え部材を下方向に引き込む下側ジャッキとで構成することにより、ベース部材の分割部分を介して前記外金型の分割部分を金型中心に押し付ける押付力を上側ジャッキと下側ジャッキとで発生させ得て、鍛造時の外金型の横方向の拡がりを確実に押さえることができて大きなプレス加圧力を出すことが可能になる。
【0049】
このために、ホイールリムのようなアンダーカット部分があるAl合金鍛造品を一度に製作することができて、素材を鍛造により成形した後に、アンダーカット部分を形成するための機械加工工程が不必要になり、Al合金鍛造品のコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるAl合金鍛造品の鍛造プレス装置の平面図である。
【図2】図1のX方向からの矢視図である。
【図3】図1のY方向からの矢視図である。
【図4】図1のZ−Z線に沿う断面図である。
【図5】Al合金鍛造品であるホイールリムの縦断面図である。
【図6】本発明に係わるAl合金鍛造品の鍛造プレス装置の金型部の縦断面図である。
【図7】図1のU部の拡大詳細図である。
【図8】図7のV方向からの矢視図である。
【図9】開閉作動機構の側面図である。
【図10】図9のW−W線に沿う断面図である。
【図11】ノックアウト用シリンダ部分の側面図である。
【図12】上側ジャッキとジャッキ移動シリンダ部分の側面図である。
【符号の説明】
1 外金型
2 内金型
3 上金型
4 下金型
22 金型横締め機構(押圧手段)
23 ベース部材
26 円錐面部
32 金型押え部材
35 円錐面部
40 下側ジャッキ
43 上側ジャッキ
48 プレスラム
A 金型部

Claims (8)

  1. 周方向に複数に分割されて金型中心に向かって移動可能な外金型と、プレスラムに設けた上金型と、ベッド部材側に設けられた下金型とを有する金型部と、前記外金型を金型中心に向かって押圧する押圧手段とを備え、前記プレスラムを上死点に位置させ、前記外金型の分割部分を開いた状態で、前記下金型の型部にアルミニウム合金素材をセットし、この外金型の分割部分を閉じて押圧手段により前記外金型の分割部分を金型中心に押圧してから、前記上金型の下降により前記アルミニウム合金素材を鍛造することによってホイールリムを製造するアルミニウムホイールリムの製造方法であって、
    前記押圧手段は、前記各外金型の外側面を押接する内側面とが上面側の径が小さくなる傾斜面の外側面とを有するベース部材と、
    前記ベース部材の外側面の傾斜角と同じ傾斜面の内側面を有する圧接リングとを備え、
    前記圧接リングを降下することによって前記傾斜面を通じて前記ベース部材を相互に前記金型中心に向かって移動させ、当該ベース部材の内側面によって前記外金型の外側面を押接することで当該外金型を金型中心に向かって移動させることを特徴とするアルミニウムホイールリムの製造方法。
  2. 前記押圧手段は、前記圧接リングの上面を押下する金型押え部材を備えており、
    前記金型押え部材を下降することによって前記圧接リングを降下することを特徴とする請求項1記載のアルミニウムホイールリムの製造方法。
  3. プレスラムの下降により上金型と下金型とでアルミニウム合金素材を鍛造することによってアルミニウムホイールリムを製造する製造装置において、
    周方向に複数に分割されて金型中心に向かって移動可能な外金型と、
    前記プレスラムに設けられた前記上金型と、
    ベッド部材側に設けられた前記下金型と、
    前記上金型を下降するのに先立って前記外金型を金型中心に向かって押圧する押圧手段とを備え、
    前記押圧手段は、前記各外金型の外側面を押接する内側面とが上面側の径が小さくなる傾斜面の外側面とを有するベース部材と、
    前記ベース部材の外側面の傾斜角と同じ傾斜面の内側面を有する圧接リングとを備え、
    前記圧接リングを降下することによって前記傾斜面を通じて前記ベース部材を相互に前記金型中心に向かって移動させ、当該ベース部材の内側面によって前記外金型の外側面を押接することで当該外金型を金型中心に向かって移動させることを特徴とするアルミニウムホイールリムの製造装置。
  4. 前記押圧手段は、前記圧接リングの上面を押下する金型押え部材を備えており、
    前記金型押え部材を下降することによって前記圧接リングを降下することを特徴とする請求項3記載のアルミニウムホイールリムの製造装置。
  5. 前記金型押え部材は、前記プレスラムの加圧力の一部を利用して下降する請求項4記載のアルミニウムホイールリムの製造装置。
  6. 前記金型押え部材は、前記プレスラムの加圧力の一部に加え外力を利用して下降する請求項4記載のアルミニウムホイールリムの製造装置。
  7. 前記プレスラムの下降時にこのプレスラムに接してこの加圧力の一部を前記金型押え部材に伝達するジャッキを有する請求項4記載のホイールリムの鍛造プレス装置。
  8. 前記ジャッキは、前記プレスラムの下降時にこのプレスラムに接してこの加圧力の一部を前記金型押え部材に伝達する上側ジャッキと、前記金型押え部材を下方向に引き込む下側ジャッキとを含む請求項7記載のホイールリムの鍛造プレス装置。
JP15976894A 1994-07-12 1994-07-12 アルミニウムホイールリムの製造方法とその鍛造プレス装置 Expired - Fee Related JP3586750B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15976894A JP3586750B2 (ja) 1994-07-12 1994-07-12 アルミニウムホイールリムの製造方法とその鍛造プレス装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15976894A JP3586750B2 (ja) 1994-07-12 1994-07-12 アルミニウムホイールリムの製造方法とその鍛造プレス装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0824982A JPH0824982A (ja) 1996-01-30
JP3586750B2 true JP3586750B2 (ja) 2004-11-10

Family

ID=15700851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15976894A Expired - Fee Related JP3586750B2 (ja) 1994-07-12 1994-07-12 アルミニウムホイールリムの製造方法とその鍛造プレス装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3586750B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101961766A (zh) * 2010-07-15 2011-02-02 山东金马工业集团股份有限公司 汽车后轮毂轴锻造新工艺及其专用楔形模具

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6754954B1 (en) * 2003-07-08 2004-06-29 Borgwarner Inc. Process for manufacturing forged titanium compressor wheel
CN103100631B (zh) * 2012-12-08 2015-04-29 无锡透平叶片有限公司 大型锻模的模具纵向锁紧结构
CN109253129B (zh) * 2017-07-12 2022-03-08 上海宝钢工业技术服务有限公司 径向锻机主液压缸的测试系统及方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101961766A (zh) * 2010-07-15 2011-02-02 山东金马工业集团股份有限公司 汽车后轮毂轴锻造新工艺及其专用楔形模具

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0824982A (ja) 1996-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10350663B2 (en) Press apparatus
US5600991A (en) Stretch controlled forming mechanism and method for forming multiple gauge welded blanks
JP3012117B2 (ja) 制御式材料流動液圧成形方法および装置
JP4086216B2 (ja) パイプ材のハイドロフォーミング方法
US4466266A (en) Forging apparatus
US5001920A (en) Method and apparatus for manufacturing a constant velocity joint and the like
JPH091254A (ja) 引き伸ばし制御成形装置及び金属半製品成形法
EP0734294B1 (en) Stepped, segmented, closed-die forging
US2586029A (en) Apparatus for forming drop-center rims
JP3586750B2 (ja) アルミニウムホイールリムの製造方法とその鍛造プレス装置
JPS6358651B2 (ja)
JP2008290131A (ja) 高圧鋳鍛造機及び高圧鋳鍛造品の製造方法
JP3622062B2 (ja) ギヤの製造方法
US6170309B1 (en) Apparatus for simultaneously performing multiple hydroforming operations
JP2010234439A (ja) 鍛造用金型装置及び鍛造素材の製造方法
JP3422050B2 (ja) 鋳造鍛造車両用ホイールの鍛造方法
WO1988006931A1 (en) Process and apparatus for forging one piece track roller rim
JPH11188451A (ja) 異形長尺品成形用の鍛造プレス
US5475999A (en) Die-lateral extruding method and apparatus
KR0171973B1 (ko) 베벨기어 성형장치 및 그 성형방법
JP2868602B2 (ja) カール部を有する自動車ホイール用リムの成形装置
JP3254194B2 (ja) タイヤ加硫プレス
JP2001047176A (ja) 複動用ダイホルダ機構
CN109732032B (zh) 船用低速柴油机连杆分端模锻成型装置及成型方法
JPH0712505B2 (ja) ホイールリムの製造方法及びその製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040512

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040726

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080820

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090820

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090820

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090820

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100820

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees