JP3583130B2 - ハロゲン化アルコールの製造 - Google Patents
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Description
3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロプ−1−エン−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸と、たとえば3−フェノキシベンジルアルコール、α−シアノ−3−フェノキシベンジルアルコール、および2−メチル−3−フェニルベンジルアルコールとのエステルは重要な殺虫用およびダニ駆除用生成物であり、この酸の簡単なアルキルエステルがそれらの生成物を製造する際の重要な中間体である。原料の価格および入手しやすさの変動に対応する製造業者の柔軟性を高めるために、それらの中間体の新規な製造方法を確立することが望ましい。
本発明は前記の酸およびそのエステルを得るための新規な合成法に使用しうる特定のハロゲン化アルコールを製造するための新規方法に関するものである。
従って本発明は、式(II)の化合物を強塩基および不活性溶剤の存在下で3−メチルブト−2−エン−2−アールと反応させることを含む、式(I)の化合物:(式中のXはクロロまたはブロモである)の製造方法を提供する。
式(I)の化合物が5,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エンである場合、式(II)の化合物は1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタンである。
式(I)の化合物が5−ブロモ−5−クロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エンである場合、式(II)の化合物は1−ブロモ−1−クロロ−2,2,2−トリフルオロエタンである。5−ブロモ−5−クロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エンはこれまでに記載がないと思われ、従って本発明の他の観点においては新規化合物としての5−ブロモ−5−クロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エンを提供する。
本方法は強塩基の存在下で実施され、これはペルハロアルキルイオンを生成させることにより作用し、次いでこれがアルデヒドと反応すると考えられる。適切な強塩基には、アルカリ金属低級アルコキシド、たとえばナトリウムまたはカリウムイソプロポキシドまたはt−ブトキシドが含まれるが、他の塩基、たとえばアルカリ金属ジシリルアジドも使用しうる。
本方法は目的外の副生物の生成を避けるために、好ましくは比較的低温で実施される。特に極性非プロトン性溶剤が用いられる場合、好ましい温度は−80℃ないし0℃の範囲である。本方法はバッチ式または連続式で操作しうる。連続式として操作される場合、反応体は溶剤中の塩基の冷却された溶液または懸濁液に制御された様式で供給される。反応は特に−40℃ないし0℃の範囲の温度において極めて迅速である。
本方法に使用しうる極性非プロトン性溶剤の具体例には、アミド、たとえばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびジ−n−ブチルアセトアミド、環状エーテル、たとえばテトラヒドロフラン、テトラヒドロピランおよびジオキサン、グリコールエーテル、たとえばエチレングリコールジメチルエーテル、およびエチレングリコールジエチルエーテル、ならびにスルホキシド、たとえばジメチルスルホキシドが含まれる。ただし他の不活性溶剤、たとえば芳香族炭化水素、たとえばトルエンも使用しうる。塩基をジメチルホルムアミド中のアルカリ金属アルコキシド、たとえばナトリウムt−ブトキシドの形で用いる場合、テトラヒドロフランが特に有効である。
本方法は式(I)の化合物を良好な収率および純度で製造するために有用であり、かつ目的生成物を容易に単離することができる。任意の未反応または過剰の式(II)の化合物を容易に回収し、再循環することができる。
式(I)の化合物は、(a)式(I)の化合物を、各アルキル基中に最高4個の炭素原子を含むトリ低級アルキルオルトアセテートと、少なくとも触媒量の酸の存在下で反応させて式(III)の化合物(式中のRは最高4個の炭素原子を有するアルキルである)を得て、(b)式(III)の化合物を少なくとも1モル当量の塩基で処理して、3−(2−クロロー3,3,3−トリフルオロプロプ−1−エン−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸の低級アルキルエステルを得て、(c)次いで所望により該低級アルキルエステルを加水分解処理してカルボン酸を得る工程を含む、3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロプ−1−エン−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸、またはそれと低級アルカノールとのエステル、たとえばメチルもしくはエチルエステルの合成に使用しうる。
好ましくはトリ低級アルキルオルトアセテートはトリメチルオルトアセテートおよびトリエチルオルトアセテートから選ばれる。
工程(a)に用いられる酸は、好ましくは簡単なカルボン酸、たとえばプロピオン酸、もしくは酪酸、たとえばイソ酪酸、またはアルカンもしくはアレーンスルホン酸、たとえばp−トルエンスルホン酸である。本方法は高温、好ましくは還流温度で、本方法により生成するアルコール類を反応帯域から除去しうる条件下に実施される。
工程(b)で用いる塩基は好ましくはアルカリ金属アルコキシドであり、本方法は適切な溶剤または希釈剤、たとえば極性非プロトン性溶剤、たとえばジメチルホルムアミド中、またはアルカリ金属アルコキシドに対応するアルコールの過剰において実施しうる。ナトリウムまたはカリウムt−ブトキシドが好ましい塩基であり、反応は好ましくはジメチルホルムアミド中で実施される。
式(I)の化合物を製造し、3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロプ−1−エン−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸のエステルの合成に使用する方法に関する詳細はさらに後記の具体例に示される。
上記方法の工程(a)において、式(I)の化合物とトリアルキルオルトアセテートの反応により、まず式(IV)の化合物(式中のXはクロロまたはブロモであり、Rは最高4個の炭素原子を有するアルキルである)が生成すると考えられる。これらの化合物はこれまでに記載がなく、特に下記の具体的化合物は新規であると考えられる:
5−ブロモ−5−クロロ−4−(1,1−ジエトキシエトキシ)−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エン、
5,5−ジクロロ−4−(1,1−ジエトキシエトキシ)−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エン、
5−ブロモ−5−クロロ−4−(1,1−ジメトキシエトキシ)−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エン、および
5,5−ジクロロ−4−(1,1−ジメトキシエトキシ)−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エン。
プロセス条件下で式(IV)の化合物は転位反応を行って、式(III)の化合物になる。式(III)の化合物もこれまでに記載がなく、特に下記の具体的化合物は新規であると考えられる:
エチル6−ブロモ−6−クロロ−3,3−ジメチル−7,7,7−トリフルオロヘプツ−4−エノエート、
メチル6−ブロモ−6−クロロ−3,3−ジメチル−7,7,7−トリフルオロヘプツ−4−エノエート、
エチル6,6−ジクロロ−3,3−ジメチル−7,7,7−トリフルオロヘプツ−4−エノエート、および
メチル6,6−ジクロロ−3,3−ジメチル−7,7,7−トリフルオロヘプツ−4−エノエート。
本発明方法を以下の具体例により説明する。
例1
この例は、5,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エンの製造につき説明する。
ナトリウムt−ブトキシド(乾燥ジメチルホルムアミド中の42%溶液2.4ml)を20分間にわたって、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン(1.38g)、3−メチルブト−2−エン−1−アール(0.636g)および乾燥テトラヒドロフラン(30ml)の混合物−−窒素雰囲気下で外部冷却により−65℃の温度に保持−−に撹拌下に添加し、撹拌された混合物を添加終了後にその温度にさらに30分間保持した。外部冷却を取り除き、温度が−20℃に上昇するまで飽和塩化アンモニウム水溶液を滴加することにより、反応を停止した。次いで、温度が周囲温度(約20℃)に上昇するまで混合物を撹拌した。
水相と有機相を分離し、水相をジクロロメタン(20mlで2回)で抽出し、抽出液を有機相と合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下での蒸発により溶剤を除去したのち、残渣をヘキサン(20ml)に溶解し、溶液をブライン(5mlで3回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で溶剤を除去することにより濃縮した。残渣を酢酸エチルと石油エーテル(沸騰範囲40−60℃)の混合物(1:6容量部,20ml)に溶解し、短いシリカカラム(3.75cm)に充填して同一混合物(400ml)で溶離することにより精製した。連続した画分(3)をクロマトグラフィーにより調べて、目的生成物が最初の2画分中に存在することを確認した。溶出液を減圧下での溶剤の除去により濃縮し、残渣(1.33g)が核磁気共鳴スペクトル分析およびガスクロマトグラフィー−質量スペクトル分析により5,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エンと同定された。
例2
この例は、5−ブロモ−5−クロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エンの製造につき説明する。
ナトリウムt−ブトキシド(乾燥ジメチルホルムアミド中の42%溶液1.39g)を5分間にわたって、1−ブロモ−1−クロロ−2,2,2−トリフルオロエタン(0.535ml)、3−メチルブト−2−エン−1−アール(0.538ml)および乾燥テトラヒドロフラン(10ml)の混合物−−窒素雰囲気下で外部冷却により−78℃の温度に保持−−に撹拌下に添加した。次いで混合物をその温度でさらに40分間撹拌したのち外部冷却を取り除き、飽和塩化アンモニウム水溶液の滴加により反応を停止した。次いで混合物を水とジイソプロピルエーテルの間で分配し、水相を分離し、ジイソプロピルエーテル(25mlで3回)で洗浄し、洗液を有機相と合わせた。有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下での蒸発により濃縮した。上記例に述べたものと同様な方法で精製したのち、5−ブロモ−5−クロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エン(1.39g)が得られ、核磁気共鳴および赤外スペクトル分析により同定された。
例3
この例は、5−ブロモ−5−クロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エンの製造につき説明する。
テトラヒドロフラン(230ml)およびナトリウムt−ブトキシド(57.6g;乾燥ジメチルホルムアミド中の40%w/v溶液)をスプリットネック(split−neck)反応フラスコに装填し、撹拌しながら−60℃に冷却した。1−ブロモ−1−クロロ−2,2,2−トリフルオロエタン(47.6g)およびセネシアルデヒド(senecialdehyde)(20.9g)を25分間にわたって同時に装填し、次いで混合物を−60℃でさらに30分間撹拌した。反応終了後、飽和塩化アンモニウム溶液(120ml)を制御下に添加することにより反応を停止した。ヘキサン(500ml)を混合物に添加し、次いで水相を分離し、追加量のヘキサン(500mlで2回)で抽出した。有機相を合わせてブライン(100mlで2回)、次いで水(20mlで3回)で洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)および真空中での濃縮により、生成物5−ブロモ−5−クロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エンを流動性の黄色の油(50.1g,収率70%)として得た。
1H NMR:1.30(3H,s,:CMe2);1.35(3H,s,:CMe);1.85(1H,br,OH);4.20および4.30(1H,d,CHOHジアステレオマー;):4.90(1H,d,:CH).
MS:195(CF3CClBr+),85(M+−CF3CClBr).IR:3400cm-1.
例4
この例は、5−ブロモ−5−クロロ−4−(1,1−ジメトキシエトキシ)−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エンの製造につき説明する。
5−ブロモ−5−クロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エン(10.0g)、オルト酢酸トリメチル(48.0g)およびイソ酪酸(0.29g)を、窒素導入/バブラー、温度計およびディーン・アンド・スターク(Dean and Stark、5Aモレキューシーブを充填した状態で入手)を備えた丸底フラスコに装填した。混合物を撹拌しながら加熱還流し、反応物温度が111℃に上昇するまで(約1時間)、留出物を採取した。反応が終了した時点で残留するオルト酢酸トリメチルを真空蒸留(50mmHgで約50℃)により除去して、生成物5−ブロモ−5−クロロ−4−(1,1−ジメトキシエトキシ)−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エンを橙色の油(10.9g,収率85%)として得た。
1H NMR 1.45(3H,s:MeCOMe);1.75(3H,s:CMe2);1.85(3H,s,CMe2);3.28(3H,s:OMe);3.30(3H,s,OMe);4.98および5.02(1H,d,CHOR−ジアステレオマー);5.35(1H,d,:CH).
MS:89(MeC(COMe)2+).
例5
この例は、メチル6−ブロモ−6−クロロ−3,3−ジメチル−7,7,7−トリフルオロヘプツ−4−エノエートの製造につき説明する。
5−ブロモ−5−クロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エン(10.0g)、オルト酢酸トリメチル(16.0g)およびモンモリロナイトKSF(0.5g)を、窒素導入/バブラー、温度計および蒸留ヘッドを備えた丸底フラスコに装填した。混合物を撹拌しながら加熱し、反応器温度が111℃に上昇するまで(約1時間)、メタノール−オルト酢酸トリメチル留出物を採取した。次いで反応物を135℃に加熱し、さらに1時間保持した。メタノール/オルト酢酸トリメチル留出物を再装填し、蒸留操作を2回反復した。反応が終了した時点でモンモリロナイトを濾過により除去した。次いで残留するオルト酢酸トリメチルを真空蒸留(100mmHgで約50℃)により除去して、生成物メチル−6−ブロモ−6−クロロ−3,3−ジメチル−7,7,7−トリフルオロヘプツ−4−エノエートを褐色の油(7.8g,収率59%)として得た。
1H NMR:1.20g(6H,s,CMe2);2.40(2H,s,CH2CO2Me);3.65(3H,s,OMe);
5.75(1H,d,CH);6.45(1H,d,CH).
MS:305(M+−OMe);257(M+−Br).IR:1750cm-1.
例6
この例は、エチル6,6−ジクロロ−3,3−ジメチル−7,7,7−トリフルオロヘプツ−4−エノエートの製造につき説明する。
オルト酢酸トリエチル(25ml)、5,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エン(3.5g)、およびイソ酪酸(0.11g)を還流温度に加熱した。還流する揮発性成分を凝縮させ、モレキューシーブ(4A)を装入したディーン・アンド・スターク装置に採取して、副生物エタノールを採取し、それをオルトアセテートから分離し、これを混合物に戻した。30分間後に、より揮発性の成分を減圧下での蒸発により除去し、残留する油(主として5,5−ジクロロ−4−(1,1−ジメトキシエトキシ)−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エンからなる)を採取した。次いでこれをイソ酪酸(10μl)と共に還流温度で16時間、モレキューシーブ(4A)を装入した冷却器下に加熱して、エタノールを凝縮物から分離した。残留する油を溶離剤としてのヘキサン:酢酸エチル15:1(容量)混合物およびシリカゲルカラム(230−400メッシュ、60Å)を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製すると、エチル6,6−ジクロロ−3,3−ジメチル−7,7,7−トリフルオロヘプツ−4−エノエートが得られ、核磁気共鳴およびガスクロマトグラフィー−質量スペクトル分析により同定された。
例7
この例は、メチル6,6−ジクロロ−3,3−ジメチル−7,7,7−トリフルオロヘプツ−4−エノエートの製造につき説明する。
例6に記載のものと同様な方法を用いて、オルト酢酸トリメチル(70ml)、5,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エン(10g)およびイソ酪酸(0.37g)の混合物から生成物を得た。
例8
この例は、エチル3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロプ−1−エン−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレートの製造につき説明する。
エチル6,6−ジクロロ−3,3−ジメチル−7,7,7−トリクロロヘプツ−4−エノエート(0.1g)の、ジメチルホルムアミド(10ml)中における溶液を撹拌しながら窒素雰囲気下に−25℃に冷却し、ナトリウムt−ブトキシド(ジメチルホルムアミド中の42%溶液0.1ml)を滴加した。30分後にさらに5滴のナトリウムt−ブトキシド溶液を添加し、混合物をさらに15分間撹拌したのち、飽和塩化アンモニウム溶液(2ml)を10分間にわたって添加することにより反応を停止した。水(40ml)を添加し、混合物をヘキサン(40mlで3回)で抽出し、抽出液を合わせてブライン(20ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥溶液を濾過し、減圧下での蒸発により濃縮して、エチル(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロプ−1−エン−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレートを異性体混合物として得た。
例9
この例は、メチル3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロプ−1−エン−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレートの製造につき説明する。
上記の例に記載のものと同様な方法を用いて、メチル6,6−ジクロロ−3,3−ジメチル−7,7,7−トリフルオロヘプツ−4−エノエート(0.217g)の、乾燥ジメチルホルムアミド(10ml)中における溶液を0℃で窒素雰囲気下にナトリウムt−ブトキシド(ジメチルホルムアミド中の42%溶液0.2ml)で処理することにより、目的生成物を得た。生成物の同定はガスクロマトグラフィー−質量スペクトル分析により、主としてメチルcis−3−(Z−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロプ−1−エン−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレートからなることが確認された。
Claims (7)
- 次式のハロゲン化アルコール:
CF3−CXCl−CH(OH)−CH=C(CH3)2
(式中のXはブロモまたはクロロである)の製造方法であって、次式の化合物:
CF3−CHXCl
を強塩基および不活性溶剤の存在下で3−メチルブト−2−エン−1−アールと反応させることを含む方法。 - 強塩基がアルカリ金属アルコキシドである、請求項1に記載のハロゲン化アルコールの製造方法。
- 不活性溶剤が極性非プロトン性溶剤である、請求項1に記載の方法。
- −80℃ないし0℃の範囲の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
- 1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタンを強塩基および極性非プロトン性溶剤の存在下で3−メチルブト−2−エン−1−アールと反応させることを含む、5,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−6,6,6−トリフルオロヘキス−2−エンの製造方法。
- 強塩基がアルカリ金属アルコキシドである、請求項5に記載の方法。
- アルカリ金属アルコキシドがナトリウムまたはカリウムt−ブトキシドである、請求項6に記載の方法。
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