JP3579979B2 - データ復調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、FSK受信装置やPSK受信装置などデータ復調装置の自動周波数調整(Auto Frequency Control 以下、AFC)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
データ復調装置としてFSK受信装置を例に説明する。一般に受信した変調信号をミキシング手段によって中間周波信号に変換した後、復調するヘテロダイン方式がよく用いられているが、その他にもダイレクトコンバージョン方式がある。
【0003】
ダイレクトコンバージョン方式の一例として、受信信号の中心周波数にほぼ等しい周波数を有する直交する2つの局部発振信号と受信信号をそれぞれミキシングすることにより直交する2つのベースバンド信号に受信信号を変換しフィルタで希望信号のみを取りだした後、数十kHzの中間周波信号に変換して復調する。これはイメージ周波数を除去するための帯域フィルタや隣接チャンネル信号を除去するための帯域フィルタをICで構成可能という特徴を持つ。これを図8を参照して説明する。1はアンテナ、2は高周波増幅手段、3は第一のミキシング手段、4は直流成分を遮断し、隣接する周波数チャネルからの妨害波を除去する第一の帯域フィルタ、5は第三のミキシング手段、6は第一の局部発振手段、7は第一の90度移相手段、8は第二のミキシング手段、9は直流成分を遮断し、隣接する周波数チャネルからの妨害波を除去する第二の帯域フィルタ、10は第二の局部発振手段、11は第二の90度移相手段、12は第四のミキシング手段、13は加減算を行う演算手段、14は第三の帯域通過フィルタ、15はパルス波形整形手段、16は周波数−電圧変換手段、20は復調出力端子である。
【0004】
さて変調信号として400MHz帯の搬送波をデータ信号(伝送速度2400ビット/秒)でFSK変調したものを考える。変調周波数を2.4kHzとすると、例えばデータ信号が’1’のときは400MHz−2.4kHzに周波数変調され、データ信号が’0’のときは400MHz+2.4kHzに周波数変調される。
【0005】
上記変調信号がアンテナ1に入力すると、高周波増幅手段2で増幅され、第一のミキシング手段3及び第二のミキシング手段8によって、第一の局部発振手段6で発振された信号とミキシングダウンされる。第一の局部発振手段6の発振周波数はアンテナ1に入力する変調信号の搬送波周波数に等しい周波数である。また、第一の90度移相手段7によって第一のミキシング手段3と第二のミキシング手段8とに入力される第一の局部発振手段6からの信号は互いに直交している。その結果、第一のミキシング手段3から出力されるI信号(信号周波数は変調周波数である2.4kHz)と、第二のミキシング手段8から出力されるQ信号(信号周波数は変調周波数である2.4kHz)とは互いに直交し、変調信号の周波数変調情報はデータ信号がI信号とQ信号との位相の進み・遅れ情報となる。
【0006】
次に、このI信号とQ信号を第三のミキシング手段5及び第四のミキシング手段12を用いて、第二の局部発振手段10からの発振周波数にミキシングアップする。そして演算手段13で加算あるいは減算することによりI信号とQ信号の位相の進み・遅れ情報は、第二の局部発振手段10からの発振周波数を搬送波周波数とする周波数変調された信号になる。ミキシングによって生じた妨害信号を第三の帯域通過フィルタ14で除去し希望信号である中間周波信号が取り出される。すなわち、第二の局部発振手段10での発振周波数を16kHzとすると、演算手段13からの中間周波信号はデータ信号が’1’のときは16kHz−2.4kHzに周波数変調され、データ信号が’0’のときは16kHz+2.4kHzに周波数変調される。パルス波形整形手段15で第三の帯域通過フィルタ14(中心周波数=16kHz)の出力を増幅しかつコンパレータを用いてパルス波形に変換し後、周波数−電圧変換手段16でその周波数変化を電圧変化に変換することにより復調を行っている。すなわち、パルス波形整形手段15からはデータ信号が’1’のときは16kHz−2.4kHzのパルスが、データ信号が’0’のときは16kHz+2.4kHzのパルスが出力され、周波数−電圧変換手段16は周波数が16kHz−2.4kHzのときは’1’を、16kHz+2.4kHzのときは’0’として復調出力端子20に出力する。これは遮断周波数1.2kHzの低域通過フィルタとコンパレータによって簡単に構成できる。
【0007】
ここで、第一の局部発振手段6の発振周波数はアンテナ1に入力する変調信号の搬送波周波数に等しい周波数であるとしたが、実際には第一の局部発振手段の周波数誤差があって等しい周波数にすることは難しい。例えば、発振周波数が400MHzであるとき0.001%ずれていると4kHzの周波数ずれになる。このとき、I信号、Q信号の周波数は4kHzずれてそれぞれ2.4kHz+4kHz=6.4kHzと2.4kHz−4kHz=1.6kHzになる。隣接チャネル妨害フィルタでもある第一の帯域フィルタ4、第二の帯域フィルタ9の遮断周波数は数kHz程度であるため、6.4kHzの周波数成分は減衰してその結果、復調性能が劣化する。演算手段13からの中間周波信号も16kHz±2.4kHz+4kHz=20kHz±2.4kHzに周波数変調になり、第三の帯域通過フィルタ14でも高い周波数成分が減衰して復調性能が劣化する。
【0008】
以上のように、ミキシング手段によって中間周波信号に変換する際、発生する妨害信号を取り除くため帯域フィルタを備えるため、局部発振手段の発振周波数にずれがあると中間周波信号が帯域フィルタの中心からずれて減衰しその結果、復調性能が劣化する。そのため中間周波信号が帯域フィルタの中心に来るように局部発振手段の発振周波数を制御する構成が必要となる。
【0009】
このような局部発振周波数を制御する従来のデータ復調装置の例として、特開昭60−123140号公報の「受信装置」に示されているように受信した基準周波数を周波数分析し、周波数分析の結果に基づき局部発振手段を制御する構成のものがある。また特公昭55−37131号公報の「FSK受信装置用AFC方式」に示されているように情報符号に先だって送られる前置信号を利用し周波数弁別回路(=周波数−電圧変換手段)の出力を用いてAFC閉ループを構成し局部発振手段の発振周波数を制御し、前置信号の受信を完了した時に前記AFC閉ループの制御電圧を記憶し、前記記憶した制御電圧を開ループにより局部発振手段に印加する構成のものがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記FSK受信装置のような方式では、周波数分析手段としてフーリエ変換手法を用いた方法やフィルタを複数個ならべた方法を用いており高速処理のディジタルシグナルプロセッサや多くのアナログフィルタを必要とし、簡易に構成できないという課題がある。
【0011】
また基準周波数あるいは前置信号として単一の周波数信号を必要とするため、通常不要な単一の周波数信号を送らなければならず、伝送効率・電波の使用効率を悪化させ他のデータ復調装置に影響を与えるという課題がある。
【0012】
本発明は上記課題を解決するもので、簡単な回路構成で可能とし、ビット同期信号の前に不要な付加信号を付けることなく帯域フィルタの中心からの中間周波信号のずれを検出し、これを調整することのできるデータ復調装置を実現することを目的としたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、1と0との繰り返しからなるビット同期信号を含んだデータ信号で変調された変調信号を受信し中間周波信号に変換して復調するデータ復調装置で、局部発振信号を出力する局部発振手段と、局部発振信号と変調信号とをミキシングして中間周波信号を出力するミキシング手段と、中間周波信号をパルス波形に変換するパルス波形整形手段と、時間tのあいだパルス波形のパルス数を計測するパルス数計測手段と、パルス数計測手段からの計測値とあらかじめ定めた基準値との差を所定値とする方向に局部発振手段の発振周波数を調整する信号を出力する周波数調整手段とで構成し、時間tはデータ信号の伝送速度の逆数の偶数倍とする。
【0014】
また、局部発振手段の発振周波数の調整回数を数えるカウンタを備え、1つの変調信号でパルス数計測と周波数調整とを2回以上行う。
【0015】
加えて、データ信号の受信終了を検出して終了信号を出力する受信制御手段と、データ復調装置の動作状況を監視して、報知、記録、あるいは復調動作を中断するエラー処理手段を備え、カウンタは終了信号やエラー処理手段からのエラー信号によってカウンタ値をクリアする。
【0016】
また、変調信号の受信レベルを出力するレベル検出手段を備え、受信レベルがあるレベル値以下であるときに、周波数調整手段はパルス数計測手段で時間tのあいだ計測したパルス数を基準値とする。
【0017】
また、データ復調装置の動作状況を監視して、報知、記録、あるいは復調動作を中断するエラー処理手段を備え、周波数調整手段はパルス数計測手段からの計測値と基準値との差が許容値以上であるときにエラー処理手段にエラー信号を出力する。
【0018】
パルス波形のパルス数を数えてパルス数Nになるまでの時間長を計測する時間計測手段と、時間計測手段での計測値とあらかじめ定めた基準値との差を所定値とする方向に局部発振手段の発振周波数を調整する信号を出力する周波数調整手段とで構成し、パルス数Nは中間周波信号の中心周波数のずれを含めた最大値とデータ信号の伝送速度の逆数との積の2倍以上とする。
【0019】
または、パルス数Nは中間周波信号の中心周波数とデータ信号の伝送速度の逆数との積の偶数倍とする。
【0020】
また、局部発振手段の発振周波数の調整回数を数えるカウンタを備え、1つの変調信号で時間計測と周波数調整とを2回以上行う。
【0021】
加えて、データ信号の受信終了を検出して終了信号を出力する受信制御手段と、データ復調装置が動作状況を監視して、報知、記録、あるいは復調動作を中断するエラー処理手段を備え、カウンタは終了信号やエラー処理手段からのエラー信号によってカウンタ値をクリアする。
【0022】
また、変調信号の受信レベルを出力するレベル検出手段を備え、受信レベルがあるレベル値以下であるときに、周波数調整手段は時間計測手段でパルス数Nになるまで計測した時間長を基準値とする。
【0023】
また、データ復調装置が動作状況を監視して、報知、記録、あるいは復調動作を中断するエラー処理手段を備え、周波数調整手段は時間計測手段からの計測値と基準値との差が許容値以上であるときにエラー処理手段にエラー信号を出力する。
【0024】
中間周波信号の中心周波数に応じた電圧を出力する周波数−電圧変換手段と、時間tのあいだの周波数−電圧変換手段からの電圧を平均して出力する平均電圧出力手段と、平均電圧出力手段からの出力値とあらかじめ定めた基準値との差を所定値とする方向に局部発振手段の発振周波数を調整する信号を出力する周波数調整手段とで構成され、時間tはデータ信号の伝送速度の逆数の偶数倍とする。
【0025】
また、局部発振手段の発振周波数の調整回数を数えるカウンタを備え、1つの変調信号で平均電圧測定と周波数調整とを2回以上行う。
【0026】
加えて、データ信号の受信終了を検出して終了信号を出力する受信制御手段とデータ復調装置の動作状況を監視して、報知、記録、あるいは復調動作を中断するエラー処理手段を備え、カウンタは終了信号やエラー処理手段からのエラー信号によってカウンタ値をクリアする。
【0027】
また、変調信号の受信レベルを出力するレベル検出手段を備え、受信レベルがあるレベル値以下であるときに、周波数調整手段は平均電圧出力手段で時間tのあいだ計測した出力値を基準値とする。
【0028】
また、データ復調装置の動作状況を監視して、報知、記録、あるいは復調動作を中断するエラー処理手段を備え、周波数調整手段は平均電圧出力手段からの出力値と基準値との差が許容値以上であるときにエラー処理手段にエラー信号を出力する。
【0029】
そして、変調信号の受信レベルを出力するレベル検出手段を備え、周波数調整手段は受信レベルがあるレベル値以上であるときに動作して局部発振手段の発振周波数を調整する。
【0030】
あるいは、周波数調整手段は受信レベルがあるレベル値以下であるときに局部発振手段の発振周波数をあらかじめ定めた初期値に戻す信号を出力する。
【0031】
また、データ信号の受信終了を検出して終了信号を出力する受信制御手段を備え、周波数調整手段は終了信号によって局部発振手段の発振周波数をあらかじめ定めた初期値に戻す信号を出力する。
【0032】
さらに、データ復調装置の動作状況を監視するエラー処理手段を備え、周波数調整手段はエラー処理手段からのエラー信号によって局部発振手段の発振周波数をあらかじめ定めた初期値に戻す信号を出力する。
【0033】
【作用】
本発明は上記構成によって、ビット同期信号を含んだデータ信号で変調された変調信号を局部発振信号とミキシングして中間周波信号とし、中間周波信号をパルス波形に変換したパルス数をt時間計測して局部発振手段の発振周波数を調整するもので、周波数調整手段は時間tをデータ信号の伝送速度の逆数の偶数倍として、計測するタイミングに関わらずパルス数計測の安定度を高めるものである。
【0034】
また、パルス数計測と周波数調整とを2回以上行い、パルス数計測の精度をさらに高めるものである。
【0035】
加えて、一つの変調信号についてパルス数計測と周波数調整とを2回以上行い、ずれ周波数によってパルス数計測の精度が悪くなる特異点の影響を除去するものである。
【0036】
また、受信信号がないときに、周波数調整手段は時間tのあいだ計測したパルス数を基準値として、パルス数計測に含まれる局部発振周波数の変動を除去するものである。
【0037】
また、周波数調整手段は計測したパルス数が許容値を越えたことを検出して、報知、記録、あるいは復調動作を中断してエラー処理するものである。
【0038】
パルス波形のパルス数を数えてパルス数Nになるまでの時間長を計測して局部発振手段の発振周波数を調整するもので、時間計測手段で計測される値と基準値との許容差を定め、パルス数Nは中心周波信号の中心周波数のずれを含めた最大値とデータ信号の伝送速度の逆数との積の2倍以上として、計測するタイミングに関わらず時間計測の安定度を高めるものである。
【0039】
また、パルス数Nを局部発振手段の周波数とデータ信号の伝送速度の逆数との積の偶数倍として、計測するタイミングに関わらず時間計測の安定度を高めるものである。
【0040】
また、時間計測と周波数調整とを2回以上行い、時間計測の精度をさらに高めるものである。
【0041】
加えて、一つの変調信号について時間計測と周波数調整とを2回以上行い、ずれ周波数によって時間計測の精度が悪くなる特異点の影響を除去するものである。
【0042】
また、受信信号がないときに、周波数調整手段はパルス数Nになるまで計測した時間長を基準値として、時間計測に含まれる局部発振周波数の変動を除去するものである。
【0043】
また、周波数調整手段は計測した時間長が許容値を越えたことを検出して、報知、記録、あるいは復調動作を中断してエラー処理するものである。
【0044】
時間tのあいだの周波数−電圧変換手段からの電圧の平均を計測して局部発振手段の発振周波数を調整するもので、周波数調整手段は時間tをデータ信号の伝送速度の逆数の偶数倍として、計測するタイミングに関わらず平均電圧の計測の安定度を高めるものである。
【0045】
また、平均電圧測定と周波数調整とを2回以上行い、平均電圧測定の精度をさらに高めるものである。
【0046】
加えて、一つの変調信号について平均電圧測定と周波数調整とを2回以上行い、ずれ周波数によって平均電圧測定の精度が悪くなる特異点の影響を除去するものである。
【0047】
また、受信信号がないときに、周波数調整手段は時間tのあいだ計測した平均電圧値を基準値として、平均電圧計測に含まれる局部発振周波数の変動、パルス幅の変動を除去するものである。
【0048】
また、周波数調整手段は計測した平均電圧値が許容値を越えたことを検出して、報知、記録、あるいは復調動作を中断してエラー処理するものである。
【0049】
そして、周波数調整手段は受信レベルがあるレベル値以上であるときに動作して、必要なときのみに局部発振手段の発振周波数を調整するものである。
【0050】
あるいは、周波数調整手段は受信レベルがあるレベル値以下であるときに局部発振手段の発振周波数をあらかじめ定めた初期値に戻して、次の復調への影響を除去するものである。
【0051】
また、周波数調整手段はデータ信号の受信が終了したときに局部発振手段の発振周波数をあらかじめ定めた初期値に戻して、次の復調への影響を除去するものである。
【0052】
さらに、周波数調整手段はデータ復調装置の動作状況によって局部発振手段の発振周波数をあらかじめ定めた初期値に戻して、次の復調への影響を除去するものである。
【0053】
【実施例】
以下本発明の実施例を図1を参照して説明する。図1で示すデータ復調装置はダイレクトコンバージョン方式の受信装置である。1はアンテナ、2は高周波増幅手段、3は第一のミキシング手段、4は直流成分を遮断し、隣接する周波数チャネルからの妨害波を除去する第一の帯域フィルタ、5は第三のミキシング手段、6は第一の局部発振手段、7は第一の90度移相手段、8は第二のミキシング手段、9は直流成分を遮断し、隣接する周波数チャネルからの妨害波を除去する第二の帯域フィルタ、10は第二の局部発振手段、11は第二の90度移相手段、12は第四のミキシング手段、13は加減算を行う演算手段、14は第三の帯域通過フィルタ、15はパルス波形整形手段、16は周波数−電圧変換手段、20は復調出力端子である。以上は従来例の図8と同じ動作をするものである。
【0054】
本発明の第一の実施例としてこれに加えて、パルス波形手段15からのパルス数をt時間測定するパルス数計測手段18、パルス数計測手段18からの計測値を基にして第一の局部発振手段6の発振周波数を制御する周波数調整手段19、データ復調装置の動作に異常が発生したことを報知したり記録したり、復調動作を中断するエラー処理手段22、データ信号の受信終了を検出する受信制御手段21、第一の局部発振周波数の調整回数を数えるカウンタ17を備える。
【0055】
以下にその動作を説明する。変調信号として400MHz帯の搬送波をデータ信号(伝送速度2400ビット/秒)でFSK変調したものを考える。変調周波数を2.4kHzとすると、例えばデータ信号が’1’のときは400MHz−2.4kHzに周波数変調され、データ信号が’0’のときは400MHz+2.4kHzに周波数変調される。連続したデータ信号として’0’と’1’とを繰り返すビット同期信号とし、これを変調した信号を受信したものと考える。
【0056】
受信した変調信号の搬送波周波数と第一の局部発振手段6から出力される信号周波数とが同じである場合、第二の局部発振手段10での発振周波数を16kHzとすると、演算手段13からの中間周波信号はデータ信号が’1’のときは16kHz−2.4kHzに周波数変調され、データ信号が’0’のときは16kHz+2.4kHzに周波数変調される。しかし、搬送波周波数と第一の局部発振手段6から出力される信号周波数とのずれが4kHzである場合、演算手段13からの中間周波信号はデータ信号が’1’のときは16kHz−2.4kHz+4kHz、データ信号が’0’のときは16kHz+2.4kHz+4kHzの周波数変調になる。
【0057】
ここで、パルス数計測手段18はパルス波形整形手段15から出力するパルス数をあらかじめ定めた一定時間tの間あいだ計測し、パルス数を周波数調整手段19に出力する。計測したパルス数は周波数ずれを含めた中間周波信号の平均周波数である20kHzに対応する。周波数調整手段19では基準パルス数(第二の局部発振手段10からの信号周波数である16kHzに対応した値)とパルス数計測手段18で計測されたパルス数の差(4kHzに相当)を計算し、その差を所定値に調整する制御電圧を発生する。制御電圧により第一の局部発振手段6の発振周波数が調整され、その結果、第三の帯域通過フィルタ14の出力である中間周波信号の平均周波数が16kHz(第二の局部発振手段10からの信号周波数)+αになる。ここでαが0になるような所定値を設定するとずれが0となり、第一の局部発振手段6の発振周波数が受信した変調波の搬送波周波数と一致する。中間周波信号を帯域フィルタの中心に持ってくるという点ではα=0が望ましいが、データ復調手段の回路構成によっては例えばαがわずかにずれていた方が良い。
【0058】
例えば図1のようなダイレクトコンバージョン方式で、コンデンサ・カップリングなどの直流除去手段を第一の帯域フィルタ4および第二の帯域フィルタ9に含む構成がある。例えば、第一のミキシング手段3、第二のミキシング手段8からの出力信号と第一の帯域フィルタ4、第二の帯域フィルタ9の入力信号とで直流バイアスが異なる場合である。直流除去手段により、直流バイアスの差が無くなるが、同時に第一のミキシング手段3ならびに第二のミキシング手段8からの出力信号で、変調信号の直流成分が無くなり復調性能が大きく劣化する課題がある。そこで、周波数調整手段19が例えばα=100Hzとするような所定値を持ち、第一の局部発振手段6の発振周波数を受信した変調波の搬送波周波数から100Hzずれた周波数に調整する。これによって直流除去手段を備えたデータ復調手段であっても、直流除去手段によって復調性能が大きく劣化することがない。αの値については、直流除去手段の影響を受けないような小さな値がよい。なお、以下では簡単に説明するためα=0とする。
【0059】
以上の周波数調整動作の中でtについて説明する。第一の局部発振手段6の発振周波数がアンテナ1に入力する変調信号の搬送波周波数から4kHzずれている場合を考える。図2に示すようにパルス波形整形手段15からの出力信号(図2中のb)はデータ信号(図2中のa)が’0’のときに16kHz(第二の局部発振手段からの信号周波数)+4kHz(ずれ周波数)+2.4kHz(変調周波数)のパルスが、データ信号が’1’のときに16kHz(第二の局部発振手段からの信号周波数)+4kHz(ずれ周波数)−2.4kHz(変調周波数)のパルスが出力される。パルス数計測手段18でt時間のあいだこのパルス数を計測して、周波数調整手段19で計測値と16kHzのときのパルス数との差で周波数調整を行う。
【0060】
この方法は時間tが短かすぎると、例えばデータ信号が’0’のときだけのパルス数を測定することになる。たとえば、ずれ周波数が4kHzのときパルスの平均周波数は22.4kHzになる。したがって、時間tはデータ信号が’0’のときと’1’のときとを均等に含む時間にして、その間のパルスの平均周波数が変調周波数と関係なく16kHz(第二の局部発振手段からの信号周波数)+4kHz(ずれ周波数)となる時間を選ぶ必要がある。このような周波数調整が可能であるのは受信したデータ信号が’0’と’1’とが繰り返しているときで、かつ時間tはデータ信号’01’または’10’を一周期とした整数倍である。この時間tはデータ信号2ビットの周期の整数倍(データ信号の伝送速度の逆数の偶数倍)であるから、例えば伝送速度が2400ビット/秒ではtは約833μ秒の整数倍に近い値である。
【0061】
例えば、t=8.3m秒とすると、ずれ周波数が4kHzではパルス周波数の平均が20kHzとなりt秒間に166〜167パルスを数えることになる。一方、周波数調整手段19は、この値と比較する基準値としてずれ周波数が0(パルス周波数の平均が16kHz)であるときのパルス数133に設定してあるので、パルス数差として+33〜+34を算出をする。周波数調整手段19では+33〜+34に対応した直流電圧をD/A変換により発生し、第一の局部発振手段を制御して、その発信周波数を受信した変調信号の搬送波周波数と一致させる。その結果、中間周波信号の中心周波数が16kHzになる。
【0062】
ここで、ずれ周波数が大きすぎる場合を考える。このような時は周波数調整が可能な範囲を超えて周波数ずれが補正できず復調が正確にできないので、エラー処理手段22にてこれを報知したり記録したりしてエラー処理する必要がある。また、復調動作を中断してもよい。周波数調整手段19はずれ周波数の許容範囲に対応した許容値を持ち、パルス数計測手段18で計測したパルス数と基準値との差がこの許容値を超えた場合に正常でないと判断してエラー処理手段22にエラー信号を出力してエラー処理を行う。
【0063】
また、例えばダイレクトコンバージョン方式でコンデンサ・カップリングなどの直流除去手段が第一の帯域フィルタ4および第二の帯域フィルタ9に含まれる構成では、ずれ周波数が変調周波数と一致した場合に変調信号のエネルギー成分の多くが直流となってビット同期信号が正確に復調できない課題がある。そのため、パルス波形整形手段15から出力されるパルス周波数の平均が第二の局部発振手段10からの信号周波数にならず、パルス数計測が計算通りにならない。これを解決するために、パルス数計測と周波数調整を2回以上行う。1度目の周波数調整によって一旦、ずれ周波数を変調周波数から外すことで2度目以降は正確にパルス計測と周波数調整ができる。それには第一の局部発振手段6の発振周波数の調整回数を数えるカウンタ17を備え、パルス数計測と周波数調整とを2回以上行う。
【0064】
このようにパルス数計測と周波数調整とを2回以上行う場合、ずれ周波数の検出精度は最終回の計測時間tで決定される。よって、計測時間tは最終回の計測時間tだけをを十分に長くして精度を確保すればよい。それ以外の回の計測時間tは必要最小限な時間に短縮することで、周波数を調整する一連の制御時間を短くすることが可能となる。これにより送信側から送信される変調信号に含まれるビット同期信号を短くして周波数の有効利用を図ることができる。
【0065】
また、送信側が唯一決まっていて、その搬送波周波数が安定していれば周波数調整はデータ信号を受信するごとに行う必要はない。一定時間毎、一定受信回数毎に周波数調整を行うなどが考えられる。しかし、通信間隔が長く空いたりして送信側の搬送波周波数が不安定なときには、1つのデータ信号を受信する毎に周波数調整する必要がある。受信制御手段21はデータ信号の受信終了を検出して終了信号をカウンタに出力して、カウンタ値をクリアする。またエラー処理手段22からのエラー信号によってもカウンタ値をクリアすることで、1つのデータ信号を受信する毎に周波数調整を行う。
【0066】
以上、パルス波形整形手段15からのパルス数を基にして、ずれ周波数を検出し周波数を調整する方法を説明した。ミキシング手段と局部発振手段と帯域フィルタを複数備えて、何段階かの中間周波信号を経て復調する構成の場合、その各々の局部発振手段の周波数を調整することが望ましい。例えば図1で第二の局部発振手段から出力される発振周波数が設計した周波数(16kHz)からずれていると、中間周波信号が第三の帯域フィルタ14の中心周波数(16kHz)からはずれて減衰しその結果、復調性能が劣化する。これを解決するために、図示していないが、第二の局部発振手段10からの信号をパルス波形整形手段5に直接入力してパルス出力し、パルス数計測手段18で計測したこのパルス数(=パルスの周波数)から第二の局部発振手段10の発振周波数を調整する第二の周波数調整手段を備えても良い。
【0067】
また、そこまで大きな周波数ずれがなくても第二の局部発振手段10の発振周波数が狂っていると周波数調整手段19が正しく機能しない。つまり、周波数調整手段19が持っているパルス数の基準値は第二の局部発振手段10の発振周波数(設計値)に対応しているため、この周波数の狂いは周波数調整に影響を及ぼす。例えば16kHzが17kHzに狂うと、周波数調整手段19は第一の局部発振手段6の周波数を1kHzずらすように調整してしまう。これを解決するため、アンテナ1に入力する信号がないときの中間周波信号を利用して周波数調整手段19の基準値を決める。変調信号の受信レベルを出力するレベル検出手段を備え、受信レベルがあるレベル以下であればアンテナ1に入力する信号がないとする。このとき、中間周波信号は雑音信号だけでその中心周波数は第三の帯域通過フィルタ14の中心周波数である16kHzである。また、第三のミキシング手段5及び第四のミキシング手段12は第二の局部発振周波数16kHzを用いてスイッチ動作を行っている。第三のミキシング手段5及び第四のミキシング手段12はバランス型スイッチで構成されるが、そのバランス型スイッチを構成しているトランジスタのばらつき等により16kHz信号が出力に漏れることがある。以上から、アンテナ1に信号が入力しない場合には、中間周波信号の中心周波数はほぼ16kHzとなっている。このときにパルス数計測手段18で計測したパルス数を周波数調整手段19は基準値とする。このときのパルス数計測時間tは中間周波信号のパルス数を計測するときと同じである。この基準値の補正動作は定期的に行ってもよいし、電源電圧を検知して行ってもよいし、周囲温度を検知して行ってもよい。このとき、第三のミキシング手段5及び第四のミキシング手段12の直流バイアスを故意に変化させることでバランス型スイッチのバランスをくずし、第二の局部発振手段10の発振信号の漏れを大きくすることもできる。
【0068】
あるいは、第二の局部発振手段10からの信号をパルス波形整形手段5に直接入力してパルス出力し、このときパルス数計測手段18で計測したパルス数を周波数調整手段19は基準値とする。このようにすれば第二の局部発振手段10の発振周波数が狂っても周波数調整手段19の基準値が変わり対応する。 さらに、このときのパルス数から第二の局部発振手段10の発振周波数の狂いがわかるので、狂いが大きすぎて中間周波信号が第三の帯域フィルタ14で減衰する場合には、正常でないと判断してエラー処理手段22にエラー信号を出力してエラー処理を行う。
【0069】
なお、パルス数計測手段18はカウンタとカウンタの動作の開始及び終了を制御するためのタイマーで簡単に構成することができる。また周波数調整手段19は基準数を記憶しておく記憶手段とD/A変換手段とを有するマイクロコンピュータで簡単に構成できる。
【0070】
次に本発明の他の実施例を図3に示し説明する。図3において図1と同じ機能を示すものについては同一番号を付与している。図1に示す本発明の実施例と図3に示す本発明の実施例の違いは、図3の実施例においては図1のパルス数計測手段18の代わりに時間計測手段23を備えて、パルス波形整形手段15でパルス波形に変換された中間周波信号のパルス数を数えてパルス数Nになるまでの時間長を計測することである。加えて、周波数調整手段19は、時間計測手段23からの計測時間とあらかじめ定めた基準値との差を所定値とする方向に第一の局部発振周波数6を調整することである。
【0071】
時間計測手段23はパルス波形整形手段15から出力するパルス数を数えてパルス数Nになるまでの時間長を計測し、周波数調整手段19に出力する。計測した時間長は周波数ずれを含めた中間周波信号の平均周波数に対応するので、周波数調整手段19では基準時間長(第二の局部発振手段10からの信号周波数である16kHzに対応した値である)と時間計測手段23で計測された時間長の差を計算し、その差を所定値に調整する制御電圧を発生する。制御電圧により第一の局部発振手段6の発振周波数が調整され、その結果、第三の帯域通過フィルタ14の出力である中間周波信号の平均周波数が16kHz(第二の局部発振手段10からの信号周波数)+αになる。直流除去手段を備えたデータ復調装置は、αを例えば100Hz程度にした方がいい。以下では簡単のためα=0のとする。
【0072】
以上の周波数調整動作の中でパルス数Nについて説明する。第一の局部発振手段6の発振周波数がアンテナ1に入力する変調信号の搬送波周波数から4kHzずれている場合を考える。パルス波形整形手段15からの出力信号は図2に示すようにデータ信号が’0’のときに16kHz(第二の局部発振手段からの信号周波数)+4kHz(ずれ周波数)+2.4kHz(変調周波数)のパルスが、データ信号が’1’のときに16kHz(第二の局部発振手段からの信号周波数)+4kHz(ずれ周波数)−2.4kHz(変調周波数)のパルスが出力される。時間計測手段23でパルスをNまで数えるあいだの時間長を計測して、周波数調整手段19でこの計測値と16kHzのときの時間長との差で周波数調整を行う。
【0073】
この方法はパルス数Nが小さすぎると例えばデータ信号が’0’のときだけの時間長を測定することになる。したがって、パルス数Nはデータ信号が’0’のときと’1’のときとを均等に含む数にして、その間のパルスの平均周波数が変調周波数と関係なく16kHz(第二の局部発振手段からの信号周波数)+4kHz(ずれ周波数)となる数を選ぶ必要がある。データ信号が’01’のときのパルス数は中間周波信号の中心周波数にずれ周波数を加え、これにデータ信号の伝送速度の逆数をかけ算し、さらに2倍して求められる。したがって、パルス数はずれ周波数によって変化し、一例として中心周波数を16kHzとしたとき、ずれ周波数が−4kHzのときは10.0パルスであり、ずれ周波数が0のときは13.3パルスであり、ずれ周波数が+4kHzのときは16.7パルスである。この場合、ずれ周波数の大きさと確率は正規分布にしたがうと考えられる。パルス数Nは13.3パルスの整数倍に近くすると、データ信号が’0’のときの時間と’1’のときの時間とを均等に含み、そのパルス数を数える時間が変調周波数と関係なくなる確立が最も高い。すなわち、パルス数Nは中間周波信号の中心周波数とデータ信号の伝送速度の逆数の積の偶数倍が最もよい。また、パルス数Nの最小数については、ずれ周波数を最大+4kHzまで許容すると16.7パルス以上が必要である。すなわち、パルス数Nは中間周波信号の中心周波数に許容ずれ周波数を加えた中心周波数の最大値にデータ信号の伝送速度の逆数をかけ算し、さらに2倍した値以上が必要である。
【0074】
例えば、パルス数N=133とすると、ずれ周波数が4kHzではパルス周波数の平均が20kHzとなり7.98m秒間かかることになる。一方、周波数調整手段19は、この値と比較する基準値としてずれ周波数が0(パルス周波数の平均が16kHz)のときの時間長9.975msに設定してあるので、時間差として−1.77m秒を算出する。周波数調整手段19では−1.77m秒に対応した直流電圧をD/A変換により発生し、その発信周波数を受信した変調信号の搬送波周波数と一致させる。その結果、中間周波信号の中心周波数が16kHzになる。
【0075】
ここで、ずれ周波数が大きすぎる場合を考える。このような時は周波数調整が可能な範囲を超えて周波数ずれが補正できず復調が正確にできないので、エラー処理手段22にてこれを報知したり記録したりしてエラー処理する必要がある。また、復調動作を中断してもよい。周波数調整手段19はずれ周波数の許容範囲に対応した許容値を持ち、時間計測手段23で計測したパルス数と基準値との差がこの許容値を超えた場合に正常でないと判断してエラー処理手段22にエラー信号を出力してエラー処理を行う。
【0076】
また、例えばダイレクトコンバージョン方式でコンデンサ・カップリングなどの直流除去手段が第一の帯域フィルタ4および第二の帯域フィルタ9に含まれる構成では、ずれ周波数が変調周波数と一致した場合にビット同期信号が正確に復調できない課題がある。パルス波形整形手段15から出力されるパルス周波数の平均が第二の局部発振手段10からの信号周波数にならず、時間計測が計算通りにならない。これを解決するために、時間計測と周波数調整を2回以上行う方法がある。1度目の周波数調整によって一旦、ずれ周波数を変調周波数から外すことで2度目以降は正確に時間計測ができる。それには第一の局部発振手段6の発振周波数の調整回数を数えるカウンタ17を備え、1つのデータ信号につき時間計測と周波数調整とを2回以上行う。
【0077】
このように時間計測と周波数調整とを2回以上行う場合、ずれ周波数の検出精度は最終回のパルス数Nで決定されるので、最終回のパルス数Nだけをを十分に長くして精度を確保すればよい。それ以外の回のパルス数Nは必要最小限な数に短縮することで、周波数を調整する一連の制御時間を短くすることが可能となる。これにより送信側から送信される変調信号に含まれるビット同期信号を短くして周波数の有効利用を図ることができる。
【0078】
また、送信側が一つであり、その搬送波周波数が安定していれば周波数調整はデータ信号を受信するごとに行う必要はない。一定時間毎、一定受信回数毎に周波数調整を行うなどが考えられる。送信側が複数である場合には、ずれ周波数は相手によって異なってくるので、1つのデータ信号を受信する毎に周波数調整する必要がある。受信制御手段21はデータ信号の受信終了を検出して終了信号をカウンタに出力して、カウンタ値をクリアする。またエラー処理手段22からのエラー信号によってもカウンタ値をクリアすることで、1つのデータ信号を受信する毎に周波数調整を行う。
【0079】
以上、パルス波形整形手段15からのパルス周期を基にして、ずれ周波数を検出し周波数を調整する方法を説明した。ミキシング手段と局部発振手段と帯域フィルタを複数備えて、何段階かの中間周波信号を経て復調する構成の場合、その各々の局部発振手段の周波数を調整することが望ましい。例えば図3で第二の局部発振手段から出力される発振周波数が設計した周波数(16kHz)からずれていると、中間周波信号が第三の帯域フィルタ14の中心周波数(16kHz)からはずれて減衰しその結果、復調性能が劣化する。これを解決するために、図示していないが、第二の局部発振手段10からの信号をパルス波形整形手段5に直接入力してパルス出力し、時間計測手段23で測定した時間長(=パルスの周期)から第二の周波数調整手段が第二の局部発振手段10の発振周波数を調整しても良い。
【0080】
また、そこまで大きな周波数ずれがなくても第二の局部発振手段10の発振周波数が狂っていると周波数調整手段19が正しく機能しない。つまり、周波数調整手段19が持っている時間長の基準値は第二の局部発振手段10の発振周波数(設計値)に対応しているため、この周波数の狂いは周波数調整に影響を及ぼす。例えば16kHzが17kHzに狂うと、周波数調整手段19は第一の局部発振手段の周波数6を1kHzずらすように調整する。これを解決するため、アンテナ1に入力する信号がないときの中間周波信号を利用して周波数調整手段19の基準値を決める。変調信号の受信レベルを出力するレベル検出手段を備え、受信レベルがあるレベル以下であればアンテナ1に入力する信号がないとする。このとき、中間周波信号は雑音信号だけでその中心周波数は第三の帯域通過フィルタ14の中心周波数である16kHzである。また、第三のミキシング手段5及び第四のミキシング手段12は第二の局部発振周波数16kHzを用いてスイッチ動作を行っている。第三のミキシング手段5及び第四のミキシング手段12はバランス型スイッチで構成されるが、そのバランス型スイッチを構成しているトランジスタのばらつき等により16kHz信号が出力に漏れることがある。以上から、アンテナ1に信号が入力しない場合には、中間周波信号の中心周波数はほぼ16kHzとなっている。このときに時間計測手段23で計測した時間長を周波数調整手段19は基準値とする。このときのパルス数Nは中間周波信号のパルス数を計測するときと同じである。この基準値の補正動作は定期的に行ってもよいし、電源電圧を検知して行ってもよいし、周囲温度を検知して行ってもよい。このとき、第三のミキシング手段5及び第四のミキシング手段12の直流バイアスを故意に変化させることでバランス型スイッチのバランスをくずし、第二の局部発振手段10の発振信号の漏れを大きくすることもできる。
【0081】
あるいは、第二の局部発振手段10からの信号をパルス波形整形手段5に直接入力してパルス出力し、このとき時間計測手段23で計測した時間長を周波数調整手段19は基準値とする。このようにすれば第二の局部発振手段10の発振周波数が狂っても周波数調整手段19の基準値が変わるので対応できる。
【0082】
さらに、このとき計測した時間長によって第二の局部発振手段10の発振周波数の狂いがわかるので、狂いが大きすぎて中間周波信号が第三の帯域フィルタ14で減衰する場合には、正常でないと判断してエラー処理手段にエラー信号を出力してエラー処理を行う。
【0083】
次に本発明の他の実施例を図4に示し説明する。図4において図1と同じ機能を示すものについては同一番号を付与している。図1に示す本発明の実施例と図4に示す実施例の違いは、図4の実施例においては図1のパルス数計測手段18の代わりに、平均電圧出力手段24を備えて、周波数−電圧変換手段16から中間周波数に対応した電圧出力を取り出しこの電圧出力を時間tのあいだ平均して出力することである。加えて、周波数調整手段19は、平均電圧出力手段24からの電圧出力とあらかじめ定めた基準値との差を所定値とする方向に第一の局部発振周波数6を調整することである。
【0084】
周波数−電圧変換手段16はパルス波形整形手段15から出力するパルスの周波数に比例した電圧を出力する。平均電圧出力手段24は時間tのあいだの平均電圧値を計測し、周波数調整手段19に出力する。計測した平均電圧値は周波数ずれを含めた中間周波信号の平均周波数に対応するので、周波数調整手段19では基準電圧値(第二の局部発振手段10からの信号周波数である16kHzに対応した値である)と平均電圧計測手段24で計測された平均電圧値の差を計算し、その差を所定値に調整する制御電圧を発生する。制御電圧により第一の局部発振手段6の発振周波数が調整され、その結果、第三の帯域通過フィルタ14の出力である中間周波信号の平均周波数が16kHz(第二の局部発振手段10からの信号周波数)+αになる。直流除去手段を備えたデータ復調装置は、αを例えば100Hz程度にした方がいい。以下では簡単のためα=0のとする。
【0085】
以上の周波数調整動作の中で時間tについて説明する。第一の局部発振手段6の発振周波数がアンテナ1に入力する変調信号の搬送波周波数から4kHzずれている場合を考える。パルス波形整形手段15からの出力信号は図2に示すようにデータ信号が’0’のときに16kHz(第二の局部発振手段からの信号周波数)+4kHz(ずれ周波数)+2.4kHz(変調周波数)のパルスが、データ信号が’1’のときに16kHz(第二の局部発振手段からの信号周波数)+4kHz(ずれ周波数)−2.4kHz(変調周波数)のパルスが出力される。周波数−電圧変換手段16は、例えばパルスの周波数が16kHzで1Vを出力し、加えて周波数が1kHz変化する毎に0.1Vの出力変化する。従って、中間周波信号が16kHz(第二の局部発振手段の発振周波数)を中心に±2.4kHz(変調周波数)である場合は1±0.24Vとなる。これにずれ周波数が4kHz加わって20kHz±2.4kHzのときは1.4±0.24Vとなる。これが平均電圧出力手段24で平均されて電圧値は1.4Vとなり、周波数調整手段19では基準電圧値1V(16kHz)と比較する。平均電圧値が1Vであれば誤差は0であり、周波数の調整動作は行わない。平均電圧値が1.4Vであれば、差の0.4ボルトに対応した制御電圧を出力する。そして周波数調整手段19からの制御電圧により中間周波信号がほぼ16kHzになるよう第一の局部発振手段の発振周波数が制御する。
【0086】
この方法はパルスの周波数に依存しており、時間tが短かすぎると例えばデータ信号が’0’のときだけの平均電圧値を測定することになる。したがって、時間tはデータ信号が’0’のときと’1’のときとを均等に含む時間にして、その間のパルスの平均周波数が変調周波数と関係なく16kHz(第二の局部発振手段からの信号周波数)+4kHz(ずれ周波数)となる時間を選ぶ必要がある。このような周波数調整が可能なのは受信したデータ信号が’0’と’1’とが繰り返しているときで、かつ時間tはデータ信号’01’または’10’を一周期とした整数倍である。これはデータ信号2ビットの周期の整数倍(データ信号の伝送速度の逆数の偶数倍)であるから、例えば伝送速度が2400ビット/秒ではtは約833μ秒の整数倍に近い値である。
【0087】
ここで、ずれ周波数が大きすぎる場合を考える。このような時は周波数調整が可能な範囲を超えて周波数ずれが補正できず復調が正確にできないので、エラー処理手段22にてこれを報知したり記録したりしてエラー処理する必要がある。また、復調動作を中断してもよい。周波数調整手段19はずれ周波数の許容範囲に対応した許容値を持ち、平均電圧出力手段24からの出力値と基準値との差がこの許容値を超えた場合に正常でないと判断してエラー処理手段22にエラー信号を出力してエラー処理を行う。
【0088】
また、例えばダイレクトコンバージョン方式でコンデンサ・カップリングなどの直流除去手段が第一の帯域フィルタ4および第二の帯域フィルタ9に含まれる構成では、ずれ周波数が変調周波数と一致した場合にビット同期信号が正確に復調できない課題がある。そのため、パルス波形整形手段15から出力されるパルス周波数の平均値が第二の局部発振手段10からの信号周波数にならず、平均電圧の測定が計算通りにならない。これを解決するために、平均電圧計測と周波数調整を2回以上行う方法がある。1度目の周波数調整によって一旦、ずれ周波数を変調周波数から外すことで2度目以降は正確に平均電圧計測ができる。それには第一の局部発振手段6の発振周波数の調整回数を数えるカウンタ17を備え、1つのデータ信号につき時間計測と周波数調整とを2回以上行う。
【0089】
このように電圧値の平均と周波数調整とを2回以上行う場合、ずれ周波数の検出精度は最終回の時間tで決定されるので、最終回の時間tだけをを十分に長くして精度を確保すればよい。それ以外の回の時間tは必要最小限な時間に短縮することで、周波数を調整する一連の制御時間を短くすることが可能となる。これにより送信側から送信される変調信号に含まれるビット同期信号を短くして周波数の有効利用を図ることができる。
【0090】
また、送信側が一つであり、その搬送波周波数が安定していれば周波数調整はデータ信号を受信するごとに行う必要はない。一定時間毎、一定受信回数毎に周波数調整を行うなどが考えられる。送信側が複数である場合には、ずれ周波数は相手によって異なってくるので、1つのデータ信号を受信する毎に周波数調整する必要がある。受信制御手段21はデータ信号の受信終了を検出して終了信号をカウンタに出力して、カウンタ値をクリアする。またエラー処理手段22からのエラー信号によってもカウンタ値をクリアすることで、1つのデータ信号を受信する毎に周波数調整を行う。
【0091】
以上、周波数−電圧変換手段16からの電圧の平均値を基にして、ずれ周波数を検出し周波数を調整する方法を説明した。ミキシング手段と局部発振手段と帯域フィルタを複数備えて、何段階かの中間周波信号を経て復調する構成の場合、その各々の局部発振手段の周波数を調整することが望ましい。例えば図4で第二の局部発振手段から出力される発振周波数が設計した周波数(16kHz)からずれていると、中間周波信号が第三の帯域フィルタ14の中心周波数(16kHz)からはずれて減衰しその結果、復調性能が劣化する。これを解決するために、図示していないが、第二の局部発振手段10からの信号をパルス波形整形手段5に直接入力してパルス出力し、このパルスの周波数を周波数−電圧変換手段16で電圧値に変換し、平均電圧出力手段24で平均した電圧値から第二の局部発振手段10の発振周波数を調整する第二の周波数調整手段を備えても良い。
【0092】
また、そこまで大きな周波数ずれがなくても第二の局部発振手段10の発振周波数が狂っていると周波数調整手段19が正しく機能しない。つまり、周波数調整手段19が持っている電圧値の基準値は第二の局部発振手段10の発振周波数(設計値)に対応しているため、この周波数の狂いは周波数調整に影響を及ぼす。例えば16kHzが17kHzに狂うと、周波数調整手段19は第一の局部発振手段6の周波数を1kHzずらすように調整する。また、周波数−電圧変換手段16の出力電圧は、例えばパルス整形手段15からのパルス幅が温度や電源電圧等の影響で刻々変化することによって、入力する周波数が同じであっても変動する。
【0093】
これを解決するため、アンテナ1に入力する信号がないときの中間周波信号を利用して周波数調整手段19の基準値を決める。変調信号の受信レベルを出力するレベル検出手段を備え、受信レベルがあるレベル以下であればアンテナ1に入力する信号がないとする。このとき、中間周波信号は雑音信号だけでその中心周波数は第三の帯域通過フィルタ14の中心周波数である16kHzである。また、第三のミキシング手段5及び第四のミキシング手段12は第二の局部発振周波数16kHzを用いてスイッチ動作を行っている。第三のミキシング手段5及び第四のミキシング手段12はバランス型スイッチで構成されるが、そのバランス型スイッチを構成しているトランジスタのばらつき等により16kHz信号が出力に漏れることがある。以上から、アンテナ1に信号が入力しない場合には、中間周波信号の中心周波数はほぼ16kHzとなっている。このときに周波数−電圧変換手段16の出力信号を平均電圧出力手段24に取り込み、時間tで平均した電圧値を周波数調整手段19の基準値とする。このときの時間tは中間周波信号のパルス数を計測するときと同じである。この基準値の補正動作は定期的に行ってもよいし、電源電圧を検知して行ってもよいし、周囲温度を検知して行ってもよい。このとき、第三のミキシング手段5及び第四のミキシング手段12の直流バイアスを故意に変化させることでバランス型スイッチのバランスをくずし、第二の局部発振手段10の発振信号の漏れを大きくすることもできる。
【0094】
あるいは、第二の局部発振手段10からの信号をパルス波形整形手段5に直接入力してパルス出力し、このときパルスの周波数を周波数−電圧変換手段16で電圧値に変換し、平均電圧出力手段24で平均した電圧値を周波数調整手段19は基準値とする。このようにすれば第二の局部発振手段10の発振周波数が狂っても周波数調整手段19の基準値が変わるので対応する。
【0095】
さらに、このとき計測した平均電圧値によって第二の局部発振手段10の発振周波数の狂いがわかるので、狂いが大きすぎて中間周波信号が第三の帯域フィルタ14で減衰する場合には、正常でないと判断してエラー処理手段にエラー信号を出力してエラー処理を行う。
【0096】
図5は周波数−電圧変換手段16の構成の一例を示したものである。図5において30はパルス波形整形手段15からの信号が入力する入力端子、31はエッジ検出手段、32は単安定マルチバイブレータ、33は低域通過フィルタ、20は出力端子である。図6に図5の各端子の信号波形図を示す。図6においてaは端子30の信号波形、bはエッジ検出手段31の出力波形、cは単安定マルチバイブレータ32の出力波形、dは低域通過フィルタ33の出力波形である。中間周波信号のパルス波(図6a)を入力端子30に入力するとエッジ検出手段31によってパルスの立ち上がりエッジが検出される(図6b)。この立ち上がりエッジにより単安定マルチバイブレータ32はパルス幅一定のパルス(図6c)が出力する。したがって低域通過フィルタ33の出力には復調された信号(図6d)が出る。単安定マルチバイブレータ32のパルス信号(図6c)はパルス整形手段15の出力である中間周波信号のパルス信号(図6a)と同じ周波数である。なお、エッジ検出手段31は立ち上がり及び立ち下がりの両方を検出するようにしてもよい。この場合、単安定マルチバイブレータ32の出力は中間周波信号の2倍の周波数になっていることを考慮して周波数調整手段19の基準値を決める必要がある。
【0097】
最後に、送信相手が複数である場合には、ずれ周波数が相手によって異なってくるので、1つのデータ信号を受信した後に、調整した周波数を再びもとの周波数に戻す必要がある。例えば、第一の局部発振手段6の発振周波数を初期値として400MHzとする。まずに搬送波周波数400.004MHzの変調信号を受信して周波数調整を行うと第一の局部発振手段6の発振周波数は400.004MHzになる。次に搬送波周波数399.996MHzの変調信号を受信した場合、第一の局部発振手段6の発振周波数との差は8kHzになり、第一の帯域フィルタ4や第二の帯域フィルタ9、第三の帯域フィルタ14で減衰してしまう。これを解決するため、一つの変調信号を受信し終わったら、第一の局部発振手段6の発振周波数を初期値である400MHzに戻す。
【0098】
図7のように変調信号の受信レベルを出力するレベル検出手段25を備え、受信レベルがあるレベル以上であれば受信すべき信号として、パルス数計測手段18でパルス数を計測し、周波数調整手段19で第一の局部発振手段6の発振周波数の調整を行う。その後受信レベルがあるレベル以下に下がれば受信すべき信号が終了したとして、周波数調整手段19は第一の局部発振手段6の発振周波数を初期値に戻す。なお、レベル検出手段25は第三の帯域フィルタ14から入力し、中間周波信号の大きさから受信レベルを検出しているが、第一の帯域フィルタ4からのI信号や第二の帯域フィルタ9からのQ信号の大きさから受信レベルを検出することもできる。
【0099】
また、受信レベルで判断すると、大きなノイズや関係ない信号によって誤動作してしまう可能性があるので、データ信号の受信終了を検出する受信制御手段21からの終了信号によって受信完了後に周波数調整手段19は第一の局部発振手段6の発振周波数を初期値に戻す。また、データ復調装置の動作状況を監視するエラー処理手段からのエラー信号によって、例えば受信がうまくいかなかったときに周波数調整手段19は第一の局部発振手段6の発振周波数を初期値に戻す。
【0100】
以上、ダイレクトコンバージョン方式のFSK受信装置で説明したが、中間周波信号と帯域フィルタを備えるデータ復調装置、たとえばヘテロダイン方式でも同じ効果がある。
【0101】
なお、時間tやパルス数Nは計算した通りの値でなくとも、四捨五入や切り上げ・切り下げを行って、データ復調装置全体の精度から見て許容できる範囲であればよい。
【0102】
【発明の効果】
以上の説明から明らかのように本発明のデータ復調装置によれば、次の効果が得られる。
【0103】
ビット同期信号を含んだデータ信号で変調された変調信号を局部発振信号とミキシングして中間周波信号とし、中間周波信号をパルス波形に変換したパルス数をt時間計測して局部発振手段の発振周波数を調整するもので、周波数調整手段は時間tをデータ信号の伝送速度の逆数の偶数倍として、計測するタイミングに関わらずパルス数計測の安定度を高める効果がある。
【0104】
また、一つの変調信号についてパルス数計測と周波数調整とを2回以上行い、パルス数計測の精度をさらに高める効果がある。
【0105】
加えて、一つの受信データについてパルス数計測と周波数調整とを2回以上行い、ずれ周波数によってパルス数計測の精度が悪くなる特異点の影響を除去する効果がある。
【0106】
また、受信信号がないときに、周波数調整手段は時間tのあいだ計測したパルス数を基準値として、パルス数計測に含まれる局部発振周波数の変動を除去する効果がある。
【0107】
また、周波数調整手段は計測したパルス数が許容値を越えたことを検出して、報知、記録、あるいは復調動作を中断して対応する効果がある。
【0108】
パルス波形のパルス数を数えてパルス数Nになるまでの時間長を計測して局部発振手段の発振周波数を調整するもので、時間計測手段で計測される値と基準値との許容差を定め、パルス数Nは中間周波信号の中心周波数のずれを含めた最大値とデータ信号の伝送速度の逆数との積の2倍以上として、計測するタイミングに関わらず時間計測の安定度を高める効果がある。
【0109】
また、周波数調整手段はパルス数Nを局部発振手段の周波数とデータ信号の伝送速度の逆数との積の偶数倍として、計測するタイミングに関わらず時間計測の安定度を高める効果がある。
【0110】
また、時間計測と周波数調整とを2回以上行い、時間計測の精度をさらに高める効果がある。
【0111】
加えて、一つの変調信号について時間計測と周波数調整とを2回以上行い、ずれ周波数によって時間計測の精度が悪くなる特異点の影響を除去する効果がある。
【0112】
また、受信信号がないときに、周波数調整手段はパルス数Nになるまで計測した時間長を基準値として、時間計測に含まれる局部発振周波数の変動を除去する効果がある。
【0113】
また、周波数調整手段は計測した時間長が許容値を越えたことを検出して、報知、記録、あるいは復調動作を中断して対応する効果がある。
【0114】
時間tのあいだの周波数−電圧変換手段からの電圧の平均を計測して局部発振手段の発振周波数を調整するもので、周波数調整手段は時間tをデータ信号の伝送速度の逆数の偶数倍として、計測するタイミングに関わらず平均電圧の計測の安定度を高める効果がある。
【0115】
また、一つの変調信号について平均電圧測定と周波数調整とを2回以上行い、平均電圧測定の精度をさらに高める効果がある。
【0116】
加えて、1つの受信したデータ信号につき平均電圧測定と周波数調整とを2回以上行い、ずれ周波数によって平均電圧測定の精度が悪くなる特異点の影響を除去する効果がある。
【0117】
また、受信信号がないときに、周波数調整手段は時間tのあいだ計測した平均電圧値を基準値として、平均電圧計測に含まれる局部発振周波数の変動、パルス幅の変動を除去する効果がある。
【0118】
また、周波数調整手段は計測した平均電圧値が許容値を越えたことを検出して、報知、記録、あるいは復調動作を中断して対応する効果がある。
【0119】
そして、周波数調整手段は受信レベルがあるレベル値以上であるときに動作して、必要なときのみに局部発振手段の発振周波数を調整する効果がある。
【0120】
あるいは、周波数調整手段は受信レベルがあるレベル値以下であるときに局部発振手段の発振周波数をあらかじめ定めた初期値に戻して、次の復調への影響を除去する効果がある。
【0121】
また、周波数調整手段はデータ信号の受信が終了したときに局部発振手段の発振周波数をあらかじめ定めた初期値に戻して、次の復調への影響を除去する効果がある。
【0122】
さらに、周波数調整手段はデータ復調装置の動作状況によって局部発振手段の発振周波数をあらかじめ定めた初期値に戻して、次の復調への影響を除去する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるデータ復調装置のブロック図
【図2】同装置内の信号波形図
【図3】本発明の他の実施例におけるデータ復調装置のブロック図
【図4】本発明のさらに他の実施例におけるデータ復調装置のブロック図
【図5】同装置の周波数−電圧変換手段のブロック図
【図6】同装置の各部の信号波形図
【図7】本発明のさらに他の実施例におけるデータ復調装置のブロック図
【図8】従来例におけるデータ復調装置のブロック図
【符号の説明】
1 アンテナ
2 高周波増幅手段
3 第一のミキシング手段
4 第一の帯域通過フィルタ
5 第三のミキシング手段
6 第一の局部発振手段
7 第一の90度移相手段
8 第二のミキシング手段
9 第二の帯域通過フィルタ
10 第二の局部発振手段
11 第二の90度移相手段
12 第四のミキシング手段
13 演算手段
14 第三の帯域通過フィルタ
15 パルス波形整形手段
16 周波数−電圧変換手段
17 カウンタ
18 パルス数計測手段
19 周波数調整手段
20 出力端子
21 受信制御手段
22 エラー処理手段
23 時間計測手段
24 平均電圧出力手段
25 レベル検出手段

Claims (19)

  1. 1と0との繰り返しからなるビット同期信号を含んだデータ信号で変調された変調信号を受信し中間周波信号に変換して復調するデータ復調装置で、局部発振信号を出力する局部発振手段と、前記局部発振信号と前記変調信号とをミキシングして中間周波信号を出力するミキシング手段と、前記中間周波信号をパルス波形に変換するパルス波形整形手段と、時間tのあいだ前記パルス波形のパルス数を計測するパルス数計測手段と、前記パルス数計測手段からの計測値とあらかじめ定めた基準値との差を所定値とする方向に前記局部発振手段の発振周波数を調整する信号を出力する周波数調整手段とで構成され、前記時間tは前記データ信号の伝送速度の逆数の偶数倍として前記ビット同期信号受信時に1と0とをほぼ均等に含む時間としたデータ復調装置。
  2. 局部発振手段の発振周波数の調整回数を数えるカウンタを備え、1つの変調信号でパルス数計測と周波数調整とを2回以上行う請求項1記載のデータ復調装置。
  3. データ信号の受信終了を検出して終了信号を出力する受信制御手段と、データ復調装置の動作状況を監視して、報知、記録、あるいは復調動作を中断するエラー処理手段を備え、カウンタは前記終了信号や前記エラー処理手段からのエラー信号によってカウンタ値をクリアする請求項2記載のデータ復調装置。
  4. 1と0との繰り返しからなるビット同期信号を含んだデータ信号で変調された変調信号を受信し中間周波信号に変換して復調するデータ復調装置で、局部発振信号を出力する局部発振手段と、前記局部発振信号と前記変調信号とをミキシングして中間周波信号を出力するミキシング手段と、前記中間周波信号をパルス波形に変換するパルス波形整形手段と、時間tのあいだ前記パルス波形のパルス数を計測するパルス数計測手段と、前記パルス数計測手段からの計測値とあらかじめ定めた基準値との差を所定値とする方向に前記局部発振手段の発振周波数を調整する信号を出力する周波数調整手段と、前記変調信号の受信レベルを出力するレベル検出手段を備え、前記受信レベルがあるレベル値以下であるときに、周波数調整手段はパルス数計測手段で時間tのあいだ計測したパルス数を基準値とするデータ復調装置。
  5. データ復調装置の動作状況を監視して、報知、記録、あるいは復調動作を中断するエラー処理手段を備え、周波数調整手段はパルス数計測手段からの計測値と基準値との差が許容値以上であるときに前記エラー処理手段にエラー信号を出力する請求項1、2、3または4記載のデータ復調装置。
  6. 1と0との繰り返しからなるビット同期信号を含んだデータ信号で変調された変調信号を受信し中間周波信号に変換して復調するデータ復調装置で、局部発振信号を出力する局部発振手段と、前記局部発振信号と前記変調信号とをミキシングして中間周波信号を出力するミキシング手段と、前記中間周波信号をパルス波形に変換するパルス波形整形手段と、前記パルス波形のパルス数を数えてパルス数Nになるのに要した時間長を計測する時間計測手段と、前記時間計測手段での計測値とあらかじめ定めた基準値との差を所定値とする方向に前記局部発振手段の発振周波数を調整する信号を出力する周波数調整手段とで構成され、前記パルス数Nは前記中間周波信号の中心周波数のずれを含めた最大値と前記データ信号の伝送速度の逆数との積の2倍以上として前記ビット同期信号受信時に1と0とをほぼ均等に含む数としたデータ復調装置。
  7. パルス数Nは中間周波信号の中心周波数とデータ信号の伝送速度の逆数との積の偶数倍である請求項6記載のデータ復調装置。
  8. 局部発振手段の発振周波数の調整回数を数えるカウンタを備え、1つの変調信号で時間計測と周波数調整とを2回以上行う請求項6または7記載のデータ復調装置。
  9. データ信号の受信終了を検出して終了信号を出力する受信制御手段と、データ復調装置の動作状況を監視して、報知、記録、あるいは復調動作を中断するエラー処理手段を備え、カウンタは前記終了信号や前記エラー処理手段からのエラー信号によってカウンタ値をクリアする請求項8記載のデータ復調装置。
  10. 1と0との繰り返しからなるビット同期信号を含んだデータ信号で変 調された変調信号を受信し中間周波信号に変換して復調するデータ復調装置で、局部発振信号を出力する局部発振手段と、前記局部発振信号と前記変調信号とをミキシングして中間周波信号を出力するミキシング手段と、前記中間周波信号をパルス波形に変換するパルス波形整形手段と、前記パルス波形のパルス数を数えてパルス数Nになるのに要した時間長を計測する時間計測手段と、前記時間計測手段での計測値とあらかじめ定めた基準値との差を所定値とする方向に前記局部発振手段の発振周波数を調整する信号を出力する周波数調整手段と、前記変調信号の受信レベルを出力するレベル検出手段を備え、前記受信レベルがあるレベル値以下であるときに、周波数調整手段は時間計測手段でパルス数Nになるまで計測した時間長を基準値とするデータ復調装置。
  11. データ復調装置の動作状況を監視して、報知、記録、あるいは復調動作を中断するエラー処理手段を備え、周波数調整手段は時間計測手段からの計測値と基準値との差が許容値以上であるときに前記エラー処理手段にエラー信号を出力する請求項6、7、8、9または10記載のデータ復調装置。
  12. 1と0との繰り返しからなるビット同期信号を含んだデータ信号で変調された変調信号を受信し中間周波信号に変換して復調するデータ復調装置で、局部発振信号を出力する局部発振手段と、前記局部発振信号と前記変調信号とをミキシングして中間周波信号を出力するミキシング手段と、前記中間周波信号の周波数に応じた電圧を出力する周波数−電圧変換手段と、時間tのあいだの前記周波数−電圧変換手段からの電圧を平均して出力する平均電圧出力手段と、前記平均電圧出力手段からの出力値とあらかじめ定めた基準値との差を所定値とする方向に前記局部発振手段の発振周波数を調整する信号を出力する周波数調整手段と、前記変調信号の受信レベルを出力するレベル検出手段を備え、前記受信レベルがあるレベル値以下であるときに、周波数調整手段は平均電圧出力手段で時間tのあいだ計測した出力値を基準値とするデータ復調装置。
  13. 局部発振手段の発振周波数の調整回数を数えるカウンタを備え、1つの変調信号で平均電圧測定と周波数調整とを2回以上行う請求項12記載のデータ復調装置。
  14. データ信号の受信終了を検出して終了信号を出力する受信制御手段と、データ復調装置の動作状況を監視して、報知、記録、あるいは復調動作を中断するエラー処理手段を備え、カウンタは前記終了信号や前記エラー処理手段からのエラー信号によってカウンタ値をクリアする請求項13記載のデータ復調装置。
  15. データ復調装置の動作状況を監視して、報知、記録、あるいは復調動作を中断するエラー処理手段を備え、周波数調整手段は平均電圧出力手段からの出力値と基準値との差が許容値以上であるときに前記エラー処理手段にエラー信号を出力する請求項12、13、または14記載のデータ復調装置。
  16. 変調信号の受信レベルを出力するレベル検出手段を備え、周波数調整手段は前記受信レベルがあるレベル値以上であるときに動作して局部発振手段の発振周波数を調整する請求項1〜15のいずれか1項に記載のデータ復調装置。
  17. 変調信号の受信レベルを出力するレベル検出手段を備え、周波数調整手段は前記受信レベルがあるレベル値以下であるときに局部発振手段の発振周波数をあらかじめ定めた初期値に戻す信号を出力する請求項1〜16のいずれか1項に記載のデータ復調装置。
  18. データ信号の受信終了を検出して終了信号を出力する受信制御手段を備え、周波数調整手段は前記終了信号によって局部発振手段の発振周波数をあらかじめ定めた初期値に戻す信号を出力する請求項1〜17のいずれか1項に記載のデータ復調装置。
  19. データ復調装置の動作状況を監視するエラー処理手段を備え、周波数調整手段は前記エラー処理手段からのエラー信号によって局部発振手段の発振周波数をあらかじめ定めた初期値に戻す信号を出力する請求項1〜18のいずれか1項に記載のデータ復調装置。
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