JP3577497B2 - 道路用防護装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本願発明は、道路の路側部や中央分離帯に設置されるガードレール、防護柵あるいは橋梁の高欄等に適用される道路用防護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的な中央分離帯用ガードレールは図6に示すようなものであり、支柱1にブラケット2を取付け、このブラケット2の両端にビーム材3を設置することにより構成されている。
【0003】
これは両側のビーム材3を比較的剛性の高いブラケット2で連結し、衝突車両のエネルギーは主にビーム3と支柱1の変形によって吸収しようとするものである。
【0004】
さらに、その強化型ガードレールとして図7に示すものが開発されている。これは、両側のビーム材3と支柱1を連結するブラケット2の他に、支柱1間に剛性の高い中間間隔材4を設け、さらに支柱1の設置間隔を狭めてガードレール全体としての剛性を高め、衝突車のエネルギーを主に支柱1の変形で吸収しようとするものである。
【0005】
また、路側用のガードレールとして一般的なものは、図8のようなものであり、支柱1にブラケット2aを介してビーム材3が設置されることによりガードレールが構成されている。
【0006】
これら現在一般的に設置されているガードレールに共通する特徴は、衝突車両のもつエネルギーを主に支柱1の変形、すなわち倒れ込みによって吸収しようとしていることである。
【0007】
この場合、支柱1の倒れ込みに必要な面積を予めガードレールの専有面積として確保しておく必要がある。これが十分に確保されていない場合、反対側車線を走行する車両や、ガードレール外側の歩行者に危害を与えることになる。
【0008】
また、衝突車両のエネルギーが過大であった場合、支柱1の倒れ込みによって、特に図8のタイプでは衝突車両がガードレールに乗り上げたり、突破したりする可能性が増加し、2次災害の危険性が増す。また、支柱1の倒れ込みが大きいと、衝突車両の走行車線外側への膨らみが大きくなり、衝突後の車両を安全に誘導して元の走行車線へ復帰させることが困難になる。
【0009】
一方、変形を小さく抑えるために支柱1の剛性を上げると、衝突車両のエネルギーを充分に吸収することができないため、衝突時の衝撃力が大きくなり乗員の安全確保の面で問題が生じる。
【0010】
また、上記従来のガードレールに改良を加え、ブラケットによるエネルギー吸収を試みたものとして、実公平5−2654号公報には、溝形鋼からなるブラケットに予め切込み部を設けておくことにより、車両衝突時にビーム材が支柱方向へ移動しやすくするための空間部を形成し、その変形によるエネルギー吸収で衝撃吸収性能を向上させたものが開示されている。
【0011】
しかしながら、衝突車両の誘導性に関する考慮は見られない。また、吸収すべき衝突エネルギーが大きい場合には前記空間部を大きくする必要があるため、結果的にガードレールとしての専有面積が大きくなったり、支柱の変形が大きくなるものでは、車両の突破を確実に防止し、衝突車両を安全に誘導するといったことができなくなる。
【0012】
一方、都市高速道路の路側や中央分離帯など十分なガードレール設置面積のない場所、一般高速道路の高架部や鉄道等との立体交差部、橋梁部等の路肩など車両の路外逸脱が2次災害につながる可能性の高い場所では、突破防止や反対車線への飛び出し防止を最優先事項とし、高剛性で変形が小さく緩衝効果が期待できないコンクリート高欄、コンクリート製防護柵が無垢のまま設置されていることがほとんどである。
【0013】
これに対し、実公平5−33547号にはコンクリートブロックを複数個車道に設置してなる中央分離帯について、コンクリートブロックが防護壁部とその下部のフランジ部とからなり、防護壁部とフランジ部との間に設けたスリットに緩衝部材を組み込んでなる衝撃吸収型コンクリート製中央分離帯が開示されている。
【0014】
しかし、これは路盤の破損による被害防止を主眼としたものであり、このようなタイプの防護柵で衝突車両のエネルギーを十分に吸収するためには、防護壁部とフランジ部との間の緩衝部材をかなり大きなものとする必要があり、そのために防護壁部が不安定になる可能性がある。
【0015】
この他、プレキャスト製コンクリート壁ブロック群にPC鋼線を通し、これに張力を加えることによってブロック群を一体化したタイプ等がある(瀬尾卓也、酒井洋一他;「プレキャスト・コンクリート製防護柵の実車衝突実験について」、第2回落石等による衝撃問題に関するシンポジウム講演概要集第65〜70頁、1993年6月参照)。
【0016】
これは、コンクリート製の防護柵に緩衝効果を付与しようと試みたものである。しかし、コンクリート壁体自身の移動を前提としており、自動車が衝突した場合の壁体移動量が問題となる。すなわち、壁体自身の材厚以外にこの壁体の移動分を含めた面積が占有面積として必要になる。
【0017】
従って、結果的にかなりの占有面積が必要になるものと考えられ、路肩面積が十分でない都市高速道路等への適用は困難である。また、既設道路に設置されているコンクリート製防護柵をこれに置き換えることは非常に困難であり、新設道路のみに対応できる技術であると考えられる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ガードレール等の道路用防護装置に要求される性能は、衝突時に車両が受ける衝撃を緩和し、車両が転倒や突破することがないように安全に誘導して、できるだけ車両走行方向の速度は低下させずに元の走行車線へ復帰させることである。また設置箇所に十分な面積を確保できない場合、限られた面積内でこれを実現しなければならない。
【0019】
しかしながら、支柱など支持構造体の変形によって衝突車両のエネルギーを吸収する方法では、専有面積が大きくなるばかりでなく、衝突車両の突破防止や衝突後の車両誘導性の面で問題がある。
【0020】
また、近年の自動車の高性能化によって、高速走行時の衝突可能性や高重量車の衝突可能性が高まり、前述した図7の場合のようにビーム材を高剛性にし、衝突車両の突破防止効果を高めている。しかし、ビーム材を高剛性化することによって緩衝効果の低下が心配される。
【0021】
また、突破防止能力を高めるためにコンクリート壁等、高剛性壁体を無垢のまま用いた場合、壁体の変形によるエネルギー吸収は見込めず、緩衝能力が著しく低下し、衝突車の乗員に与える衝撃が大きくなる。
【0022】
さらに、壁体が剛なため衝突車両の道路側へのリバウンドが大きくなり、後続車の衝突など二次災害を引き起こす可能性も高くなる。
【0023】
また、以上のような衝突時の危険性の他に、コンクリート壁は車両の運転者に圧迫感、閉塞感を与えるため快適かつ安全な走行を妨げるといった問題もある。
【0024】
本願発明は、上述のような従来技術における課題の解決を図ったものであり、限られた面積内で衝突車両のもつエネルギーを吸収することによって緩衝能力を発揮し、かつ衝突車両の突破防止能力に優れ、衝突後の車両を安全に誘導して、車線方向の車両走行速度低下をできるだけ小さくし、元の走行車線に復帰させることができる道路用防護装置を提供することを目的としたものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に係る発明は、支持構造体にブラケットを介してビーム材を取り付けてなる道路用防護装置において、前記支持構造体を離散的な支柱群によって構成するとともに、前記ブラケットを水平断面がZ形状のZ型断面ブラケットとなし、前記ビーム材を前記支柱群の両側に配置し、前記支柱群の各支柱に、その水平軸方向が車両走行方向に対し、90°より小さな角度をもって交差するように前記Z型断面ブラケットを取り付けてあることを特徴とする。
【0026】
本願の請求項2に係る道路用防護装置は、コンクリート壁体からなる防護柵や橋梁の高欄等、車両の衝突を考慮して設計される高剛性の連続壁体の前面に、車両の衝突により弾性変形または塑性変形する波形鋼板を介してビーム材または表面板を取り付けたものである。
【0027】
【作用】
本願発明の道路用防護装置は、コンクリート壁体や金属製の支柱群など高剛性の支持構造体に、鋼材などの高靱性でエネルギー吸収性能に優れた材料で構成し、かつ車両の衝突に対して弾性又は塑性変形を起こすように作成したZ型断面ブラケットまたはエネルギー吸収用鋼材としての波形鋼板を介してビーム材または表面板を取り付けることによって、支柱群や連続壁体の変形ではなく主にZ型断面ブラケットと支柱群の両側に配したビーム材あるいは波形鋼板の変形によってエネルギーを吸収し、かつ高剛性な支持構造体によって車両の突破を防止するものである。
【0028】
本願の請求項1に係る道路用防護装置は、ブラケットをビーム材と直角ではなく、車両走行方向に対し90°より小さな角度をもって交差するように取り付けることにより、車両衝突後の誘導性を向上し、車線方向の走行速度の低下をできるだけ小さく押さえ、安全に元の車線へ復帰させるように考慮したものである。
【0029】
また、車両衝突時の変位方向を道路の進行方向直角だけでなく、道路進行方向にも振り分けることにより、小さな占有面積内で有効に変形量を確保し、エネルギー吸収能力を高めることができる。
【0030】
この場合、Z型断面ブラケットの材質や板厚、構造、寸法、さらにはブラケットとビーム材の交差角を変化させれば、占有面積や緩衝能力等を任意に調整することができる。また、衝突時の緩衝は主にZ型断面ブラケットとビーム材、車両の突破防止は主に支柱群7が、それぞれ分担するため、緩衝効果と突破防止能力を分離して設計することも可能である。従って、設置場所や想定される衝突車両の速度、種類に応じて適切なものを選択すればよい。
【0031】
本願の請求項2に係る道路用防護装置は、ビーム材または表面板と連続壁体との間に、エネルギー吸収用鋼材としての波形鋼板が位置するために、車両が方向を誤ってコンクリート壁型高欄やコンクリート製防護柵等の高剛性の壁体に激突した場合にも、波形鋼板が弾性変形または塑性変形を起こすことによって車両のエネルギーを吸収し、クッション効果が発揮されるため、コンクリート壁に車両が直接衝突する場合と比べて運転者が受ける衝撃を緩和することができる。
【0032】
占有面積は波形鋼板の形状を変化させることによってある程度調整が可能である。また、ビーム材または表面板の剛性を高めて荷重分散を広くしたり、波形鋼板の形状を変化させれば、エネルギー吸収性能や緩衝効果も変化する。従って、限られた面積内で、エネルギー吸収量や得られる緩衝効果が最適になるように波形鋼板の形状、ビーム材または表面板の剛性を設計することによって衝突車両の持つエネルギーを効率的に吸収することができる。
【0033】
さらに、波形鋼板の前面道路側には、着色を施したり、形状を工夫したビーム材または表面板を取り付けることによって、コンクリート壁等が車両運転者に与える圧迫感、閉塞感を緩和し、より快適、安全な走行が可能となり、色彩や形状の選択によりスピード感等に関して運転者に与える心理的効果も期待できる。
【0034】
【実施例】
以下、添付図面を基に具体的な実施例について説明する。
【0035】
図1は、本願の請求項1に係る発明の一実施例を示したものである。支持構造体を比較的剛性の高い離散的な支柱1群によって構成し、各支柱1にビーム材3との交差角θが90°以下になるようにZ型断面ブラケット6を取り付け、その先端にビーム材3を取り付けた路側用ガードレールで、エネルギー吸収能力と突破防止効果を高めるために車両走行車線側だけでなく、反対側にもビーム材3を取り付けてある。
【0036】
この場合、車両衝突時にはZ型断面ブラケット6によって連結された両側のビーム材3が変形を起こすため、車両走行車線側のみにビーム材3がある場合よりもエネルギー吸収能力を高めることができる。
【0037】
支持構造体を形成する支柱1群は、材料、形状、寸法、設置間隔を適切に設計することによって比較的高剛性なものとし、車両衝突によって生じる変形を小さくすることで車両の突破を防止する。
【0038】
また、本実施例では車両が支柱1に直接激突するのを避けるため、車両走行側において支柱1からのビーム材3の張出し幅Lを大きくとっている。すなわち、本実施例では支柱1が両側のビーム材7の中央に位置せず、車両走行側で張出し幅Lを大きく、反対側で小さくなるように設置してある。
【0039】
また、支柱1の設置間隔は、車両の突破防止やガードレールの所定の強度が得られるように設定すればよい。さらに、必ずしも支柱設置位置だけでなく、2本の支柱1の中間に中間間隔材としてZ型断面ブラケット6のみを設置して両側のビーム材3を連結することによってガードレールを補強し、エネルギー吸収性能を高めることもできる。
【0040】
Z型断面ブラケット6の設置間隔や材料の板厚、強度、寸法またはビーム材3に対する交差角θ、さらにビーム材3の板厚、材質、寸法等は、想定される衝突車両の種類、速度、重量等を考慮して最も適切な緩衝効果および車両誘導性が得られるように設計すればよい。
【0041】
このガードレールに車両が衝突した場合、ビーム材3とZ型断面ブラケット6が弾性変形または塑性変形することによって衝突車両のエネルギーを吸収し、衝撃を緩和する。
【0042】
このZ型断面ブラケット6は、ビーム材3とZ型断面ブラケット6の交差角θが90°より小さくなるように設置してあり、車両衝突時にビーム材3およびZ型断面ブラケット6が車両の進行方向に変形しやすくなるため、走行車線方向、すなわち道路進行方向の速度成分をあまり低下させずに、方向を誤った衝突車両を正規の走行方向へ復帰させ、二次災害の危険性を低減することできる。
【0043】
また、これにより車両衝突時のガードレールの変位方向を道路の進行方向直角だけでなく、道路進行方向にも振り分けることになり、限られた占有面積内で有効に変形量を確保し、エネルギー吸収能力を高めることができる。
【0044】
図2は、本願の請求項1に係る発明の他の実施例を示したもので、比較的高剛性な支柱1群を支持構造体として使用したものを中央分離帯に設置した場合である。
【0045】
本実施例によるガードレールは両側どちらの車線に対しても同じ方向性を有しており、どちら側の衝突に対しても同様の性能を発揮することができる。
【0046】
図3および図4は、本願の請求項2に係る発明の一実施例を示したもので、橋梁部分のコンクリート高欄等に適用した場合である。
【0047】
は道路断面の概略図、図は平面図であり、図中9は、コンクリート高欄等の高剛性の連続壁体を示し、その前面道路側にエネルギー吸収用鋼材としての波形鋼板10を介して化粧板を兼ねた表面板11を取り付けてある。
【0048】
この場合、車両の衝突によるエネルギーは、自身の変形によってエネルギーを吸収する緩衝用の波形鋼板10と表面板11の変形によって吸収される。
【0049】
表面板11は、快適走行性や運転者への心理的効果を配慮して着色等を施したり、形状を工夫してもよい。また、複数の鋼材を組み合わせて構成したり、コンクリート板等の剛性の高い板を用いたりすることによって、波形鋼板10に広く荷重を分散させ、全体としてのエネルギー吸収性能を高めることもできる。
【0050】
鋼板を波状に加工してなる波形鋼板10は、車両が衝突した場合には、これが弾性変形または塑性変形を起こすことによってエネルギーを吸収し、車両乗員に与える衝撃を緩和することができる。また、連続壁体9に直接衝突する場合に比べ、衝突車両の道路側へのリバウンドを抑制し、後続車の衝突等の二次災害の可能性を低減する。
【0051】
この波形鋼板10は、占有可能面積や必要なエネルギー吸収性能や緩衝効果といった条件を考慮して板厚、形状を設計すればよく、例えば図4のように波形の鋼材の凸部先端が全て表面板11やコンクリート高欄の連続壁体9に接していてもよいし、図に示す他の実施例の波形鋼板10aのように、接する部分と離れた部分を意図的に設けることにより二重クッション構造とすることもできる。
【0052】
また、必要に応じて、表面板11の剛性を適切に選ぶことによってもエネルギー吸収性能を調節することができる。
【0053】
【発明の効果】
本願の請求項1係る道路用防護装置においては、支柱群の大変形や移動によって衝突車両のエネルギーを吸収するのではなく、主にビーム材およびそれを支柱群と連結Z型断面ブラケットの変形によって衝突エネルギーを吸収するため、支持構造体を高剛性の支柱群で構成することにより、車両衝突時の衝撃を緩和するだけでなく、確実に車両の突破を防止することができる。
【0054】
また、Z型断面ブラケットがビーム材と直角ではなく、車両走行方向に対し90°より小さな交差角をなすように取り付けられるため、衝突車両の誘導性が向上し、横転や反対側車線へのはみ出しまたは大きなリバウンド等の二次災害につながるような不安定挙動を効果的に防止できるとともに、走行車線方向の速度成分をあまり低下させることなく、元の車線へ復帰させることができる。
【0055】
また、車両衝突時の変形を道路の進行方向直角だけでなく、道路進行方向にも振り分けることにより限られた占有面積内で有効に変形量を確保し、エネルギー吸収能力を高めることができる。
【0056】
さらに、支持構造体としての支柱群の大きな変形を見込まないことから、支柱群、Z型断面ブラケット、ビーム材を設置するのに必要な面積がそのままガードレール等、防護装置としての占有面積となる。従って、設置可能な面積内で、所定の緩衝効果や車両誘導性が得られるように、Z型断面ブラケットとビーム材の交差角や材料強度、板厚、サイズ等を選択すればよい。
【0057】
また、車両衝突時にはZ型断面ブラケットによって連結された両側のビーム材が変形を起こすため、車両走行車線側のみにビーム材がある場合よりもエネルギー吸収能力を高めることができる。
【0058】
本願の請求項2に係る道路用防護装置においては、エネルギー吸収用鋼材としての波形鋼板を設置することによって比較的小さな限られた面積でエネルギーを吸収できるため、万一車両が方向を誤って壁体に衝突した場合にも、高剛性な壁体への直接衝突の場合に比べて緩衝効果が大きく、乗員の受ける衝撃を緩和するとともに、車両の浮き上がり抑制による転倒防止、さらに道路側へのリバウンドの抑制による二次災害の可能性低減等の効果が期待できる。また、エネルギー吸収性能、緩衝効果を様々に設定することができる。
【0059】
さらに、表面板に着色を施したり、形状を工夫することも可能なため、無垢のコンクリート壁等、高剛性の壁体が与える圧迫感を緩和したり、快適な走行性やスピード感等に関し、運転者に与える心理的な効果を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に対応する発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】請求項1に対応する発明の他の実施例を示す斜視図である。
【図3】請求項2に対応する発明の一実施例を示す道路と直角方向の断面図である。
【図4】図3に対応する拡大平面図である。
【図5】請求項2に対応する発明の他の実施例を示す斜視図である。
【図6】従来一般的な中央分離帯ガードレールを示す斜視図である。
【図7】従来の強化型の中央分離帯ガードレールを示す斜視図である。
【図8】従来一般的な路側用ガードレールを示す斜視図である。
【符号の説明】
1…支柱、2…ブラケット、3…ビーム材、4…中間間隔材、6…Z型断面ブラケット、7…コンクリート壁、8…鋼板、9…コンクリート製連続壁体、10,10a…波形鋼板、11…表面

Claims (2)

  1. 支持構造体にブラケットを介してビーム材を取り付けてなる道路用防護装置において、前記支持構造体を離散的な支柱群によって構成するとともに、前記ブラケットを水平断面がZ形状のZ型断面ブラケットとなし、前記ビーム材を前記支柱群の両側に配置し、前記支柱群の各支柱に、その水平軸方向が車両走行方向に対し、90°より小さな角度をもって交差するように前記Z型断面ブラケットを取り付けてあることを特徴とする道路用防護装置。
  2. 車両の衝突に対する所定の強度を有する高剛性の連続壁体の前面に、車両の衝突により弾性変形または塑性変形する波形鋼板を介してビーム材または表面板を取り付けてなることを特徴とする道路用防護装置。
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