JP3576241B2 - カラーフイルターの製造方法 - Google Patents
カラーフイルターの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3576241B2 JP3576241B2 JP2326895A JP2326895A JP3576241B2 JP 3576241 B2 JP3576241 B2 JP 3576241B2 JP 2326895 A JP2326895 A JP 2326895A JP 2326895 A JP2326895 A JP 2326895A JP 3576241 B2 JP3576241 B2 JP 3576241B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- material layer
- color
- color material
- transfer medium
- transparent substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Optical Filters (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、カラーフイルターの製造方法に関し、特に斜光束制限用カラープレート、ブラウン管表示用カラーフェースプレート、複写用光電変換素子用プレート、単管式カラーテレビ用撮像管などに使用するカラーフイルターの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラーフイルターの製造方法は、種々試みられ、その内の一つには染色法と呼ばれる、透明感光性樹脂を利用し、感光、現像および染色を繰り返してカラーフイルターを製造する方法がある。
また、電着法と呼ばれている、透明ガラス基板上に常法により並列的に多数のストライプ状の透明電極を形成した後、上記透明ガラス基板を着色樹脂溶液の電着浴に漬けて通電し、着色樹脂を電着する操作を繰り返してカラーフイルターを製造する方法がある。
さらに、特開昭56−11421号には、エネルギービームを基板上に形成されている色素材層に照射して色素材を融解または昇華させることにより、支持体上に色素材を選択的に付着させて色要素層を形成して、カラーフィルターを製造する方法が提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、染色法による方法は、数多くの製造工程を経なければならず、極めて生産能率の低い製法であり、電着法も、複雑かつ面倒な工程を必要とする問題があった。
また、特開昭56−11421号に開示されている方法は、エネルギービームの照射により、カラーフィルターの画素を形成するので、製造工程が簡略されるという利点を有するものであるが、この方法によれば色素材層と支持体との密着が良好に行われない場合があり、色素材により形成される画素の位置精度不良や、色濃度が不揃になるという色の均一性に問題があった。また、色素材層と支持体との密着を良好にする為、真空状態にする等の密着方式があるが、工程として増えるものであり処理時間もかかり、生産効率が下がるし、設備が高価なものとなる。
本発明は、簡略な製造工程でフイルター画素位置精度が良好で、色の均一性に優れたカラーフィルターの製造方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のカラーフイルターの製造方法は、基材上に、少なくとも1色の熱溶融性色材層もしくは昇華性染料を含む色材層を繰り返しに設けた熱転写媒体と、カラーフィルター基板用の透明基板とを、色材層と透明基板とが対向するように重ね合わせて、熱転写媒体の背面より加圧手段により両者を加圧すると共に、透明基板の重ね合わせ面の反対面側から、エネルギービームを照射して色材層もしくは昇華性染料を、透明基板上へ移行させることをによりフィルター画素を形成することを特徴とする。
【0005】
【作用】
本発明の方法は、エネルギービームの照射を行う時に、カラーフィルター基板用の透明基板と熱転写媒体の色材層とを、加圧手段により加圧しているので、色材層が透明基板と十分に密着され、エネルギービームの散乱、焦点ずれがなく、色材層もしくは昇華染料が透明基板の所定の位置に精度良く移行される。また、色材層と透明基板との間に不規則な間隙が生じないので、色材層もしくは昇華性染料が均一に移行され、フィルター画素の色濃度が一定になる。
【0006】
【実施例】
以下、本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明の1実施例を表す概略図であり、図を基に本発明を方法を以下に説明する。
ポリエステルフィルムの基材1上にカラーフィルターの赤色画素、緑色画素、青色画素を形成するための昇華性色素を樹脂バインダーに含有させてなる3つの色材層2R、2G、2Bのユニットで繰り返し形成されてなる熱転写媒体3が、加圧手段のシリコンゴム製の加圧平板5により、色材層2Rと透明基板4とが充分に密着するように加圧されている。
また、透明基板4は開口を有する支持台10上にレーザービーム6が照射されるように設置されている。この状態で、透明基板4側に設けられたレーザー6から、形成されるべきカラーフィルターの赤色画素のピッチに合わせてレーザービーム7が操作照射されて、透明基板4を透過し色材層2Rを照射したレーザービームの熱により、色材層2Rの昇華性色素が透明基板4に移行し、ストライプ状の赤色画素が形成される。
次に、レーザーを初期の位置に戻して、透明基盤上に形成されたストライプ状の赤色画素に対して、垂直に所定のピッチ分だけ移動させた後、前述の照射操作を行って次のストライプ状の赤色画素を形成する。
この操作をカラーフィルターとして必要な画素数だけ行い透明基板上に一定のピッチでストライプ状のフィルター赤色画素が形成される。
次に、巻き上げロール8で供給ロール7に巻き取られている熱転写媒体3を巻取り、色材層2Gが透明基板4上に来るように熱転写媒体3を搬送する。
レーザを初期位置に戻すと共に、照射位置を最初に形成されたストライプ状の赤色画素に隣接するようにして移動し、色材層2Rに行ったと同様のピッチで照射を繰り返すことにより、赤色画素の隣にストライプ状のフィルター緑色画素を形成する。
同様の操作を色材層2Bに対しても行い、赤色画素、緑色画素、青色画素の3色のストライプ状のフィルター画素からなるカラーフィルターを得る。
【0007】
エネルギビームとしては、エレクトロンビーム、X線、γ線,等が利用できるが、操作の面からレーザービームの使用が好ましい。
レーザービームは、カラーフィルターに形成する画素の形状により、照射方法を変えることができ、例えば、上述のようにストライプ状のフィルター画素を形成するには、熱転写媒体に沿って照射操作を行えばよい。
また、市松模様のフィルター画素を形成するには、まず熱転写媒体の特定色材層、例えば色材層2Rに対して画素のピッチに合わせてレーザーを移動させながら照射を行い、透明基板に特定ピッチの赤色画素を形成する。次に順次、熱転写媒体を巻取、色材層2G,2Bに対して同様のレーザービームの照射を行い、3色の市松模様のフィルター画素を形成することができる。
また、熱転写媒体に掛けるテンションは巻取ロールと供給ロールにより調整することができるが、これらロールの間にテンションコントール用のロールを設けて、それにより調整を行う方が微調整が効き好ましい。
レーザーは、市販のレーザー装置を利用することができ、例えば、YAGレーザが簡便に用いられる。照射するレーザーエネルギーの出力は、透明基板の材質、厚み、また熱転写媒体の色材層の融点あるいは昇華染料の熱移行効率により変化させる必要があるが、数拾からせいぜい数百ミリワットである。
【0008】
加圧手段としては、ロール加圧、平板加圧の両者を用いることができる。
ロール加圧は線圧により、熱転写媒体と透明基板との密着を十分に行うことができるが、レーザービームの照射にあわせてロールを移動させる必要がある。圧板による平圧は、色材層へのレーザーの照射が終了するまで、加圧の状態で保持できるのでその点で効率が良い。
これら加圧手段は、ある程度の弾性がありレーザービームの熱により変形等を起こさない材質で構成され、例えば、シリコーンゴムのローラ、シリコーンゴムで覆われた金属板等が用いられる。
また、熱転写媒体に加える圧力は、加圧ロールによる場合は、線圧5g/cm〜50kg/cm程度であり、圧板による加圧の場合は10g/cm2 〜100kg/cm2 である。これ以上低いと十分な密着が得られず、これを越えると一旦透明基板に移行した色材あるいは染料が熱転写媒体に逆転写してしまうことがあり、好ましくない。
【0009】
本発明で用いる熱転写媒体は、昇華染料を樹脂バインダーに含有させた色材層を有する熱昇華型転写媒体に限られず、無機或いは有機顔料を熱溶融性のワックス、樹脂等のバインダーに含有させて色材層とした熱溶融型転写媒体も用いることができる。この場合は、レーザービームで照射されると、顔料を含むバインダーが熱により溶融して透明基板に移行し各色の画素を形成する。
熱転写媒体の基材としては、加圧手段の加圧により裂けたり、しわがよったりすることがない様、通常の感熱記録に用いられるものに比べて強度のある厚手のプラスチックフィルムが用いられ、特に厚み10〜100μmのポリエステルフィルムが好適に使用される。
【0010】
本発明で用いられるフィルター画素形成用の昇華染料として代表的なものを例示すると、
(1)赤色色素
セリトンスカーレットB(バディッシュ製)、カヤロンレッドR(日本化薬製)、スミカロンレッドEーFBL(住友化学製)、ダイアセリトンファストピンクR(三菱化成製)、アイゼンカチロンピンクFGH(保土谷化学製)、レゾリンレッドFB(バイエルーAG製)、テラシルプリリアントピンク4BN(チバガイギー製)など、その他の常用の赤色色素が挙げられる。これらの色素は単独もしくは適宜に混合して使用する。
(2)緑色色素
アイゼンマラカイトグリーン(保土谷化学製)、アイゼンダイヤモンドグリーン(保土谷化学製)、ブリリアントグリーン(デュポン製)、ファストグリーンJJO(チバガイギー製)ビクトリアグリーン(デュポン製)、シナクリルグリーンG(アイシーアイ製)など、その他の常用の緑色色素が挙げられる。これらの色素は単独もしくは適宜に混合して使用する。
また、緑色は青色の色素と黄色の色素とを組合わせることによっても可能である。
(3)青色色素
カヤロンファストブルーFN(日本化薬製)、ミケトンファストブルーエクストラ(三井東圧化学製)、スミフニンブルーEーBP(住友化学製)、アイゼンカテロンブルーGLH(保土谷化学製)、アイゼンブリリアントベーシックサイアニン6GH(保土谷化学製)、テラシルブルー2R(チバガイギー製)、バラニルブルーR(バデッシュ製)、チバセットブルーF3R(チバガイギー製)、ダイアセリトンファストブリリアントブルーB(三菱化成製)、デスパゾールブルーBN(アイシーアイ製)、レゾリンブルーFBL(バイヤーAG製)、ラチルブルーFRN(デュポン製)、セブロンブルーER(デュポン製)、ダイアクリルブリリアントブルーH2RーN(三菱化成製)などが挙げられる。
上記の各色素は、それぞれの色の代表的な色素であって、この他の色素も使用することができる。
【0011】
色材層に使用するバインダーは、感熱転写記録方法において常用されているものが用いられ、昇華染料を移行させる熱転写媒体では、感熱転写記録方法において常用されているものが用いられ、具体的にはメチルセルローズ、エチルセルローズ、ポリアミド、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等の合成樹脂が挙げられる。
また、色材層の熱溶融による熱転写媒体では、パラフィンワックス、カルバナワックス等のワックス類、エチレン酢酸ビニル共重合体等である。
【0012】
また、レーザービームの照射エネルギーを熱に効率良く変換するために、色材層に光熱変換剤を含有することができる。
この光熱変換剤は、レーザービームを吸収して熱を発生するものであり、種々の無機顔料が使用できるが、好ましくはカーボンブラックである。光熱変換剤は色材層のバインダーに対して、0.1〜30重量部で添加することができる。0.1重量部以下では熱発生の効果がなく、30重量部以上では色の彩度が無くなってしまう。
さらに、別の態様として熱転写媒体のベースフィルムと色材層の間に、光熱変換剤を樹脂に添加させてなる光熱変換剤層を形成することもできる。こうすることにより、レーザービームにより光熱変換剤層で発生した熱を、昇華染料等の移行の熱源として利用することができる。
【0013】
透明基板としては、ガラス基板、樹脂板特に透明性の良いアクリル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板を使用することができる。
特にガラス基板には、熱転写媒体から熱溶融で移行してくる色材層成分の樹脂バインダーを強固に付着させるために、透明基板表面をシランカップリング処理することが好ましい。
また、昇華染料の熱移行を行う熱転写媒体を用いる場合には、透明基板上に昇華染料の染着を良くするために、樹脂からなる染料受容層を形成することができる。この樹脂としては、染着性の良く透明度があるものが好ましく、ポリエステル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、およびこれらの混合物が用いられる。この染料受容層は前期の樹脂を溶媒に溶解しグラビアコート法等のコーティングにより透明基板上に形成され、その厚みは透明性と染着性を考慮し、0.3〜10μである。これ以上厚いと透明性が落ち、少なくすぎると染料の染着が悪くなる。
【0014】
(具体例1)
下記の組成物Aを、90〜110℃に加熱した三本ロールで36時間混練し、赤色色材層用の塗布液を作成した。次に、組成物Aにおけるピラゾロレッドをフタロシアニングリーンとして緑色色材層用の塗布液を作成した。次に、組成物Aにおけるピラゾロレッドをフタロシアニンブルーとして青色色材層用の塗布液を作成した。
これらの液を、6μのポリエステルフィルム(東レ製・ルミラーT60)にホットメルトコーターでそれぞれ幅10cm・長さ10cmの領域で塗布、乾燥し、3.5μm厚の赤色色材層、緑色色材層、青色色材層が面順次に形成されている熱転写媒体を形成した。
組成物A
ピラゾロンレッド 1重量部
カルナバワックス 3重量部
(東洋ペトロライト製、1号パウダー)
パラフィンワックス 5重量部
(日本製蝋製パラフィンワックス135°F)
エチレンー酢酸ビニル共重合体 2重量部
(三井ポリケミカル製、エバフレックス310)
次に、厚み3μmの11cm×11cmガラス板にシランカップリング処理を行い、透明基板を作成した。
まず、この透明基板のシランカップリング処理面と熱転写媒体の赤色色材層面とを対向させ、熱転写媒体側からゴムローラ(シリコンゴム製、硬度40度)を押圧し、この密着状態の下で透明基板側から変調したYAGレーザ(出力100μW、スポット径20μm)の発振光を9cm走査照射した。尚、ゴムローラはこの走査に合わせて移動させた。照射された部位の色材層は加熱・溶融して、透明基板に移行し、ストライプ幅20μmの赤色画素を形成した。
この操作を20μmのピッチで1500回繰り返し、ストライプ幅20μmのフィルター赤色画素を形成した。
ついで、YAGレーザの照射位置をストライプ幅分だけずらし、熱転写媒体を搬送して緑色色材層にレーザを照射し、ストライプの赤色画素の横に同幅の緑色画素を形成し、ストライプ幅20μmのフィルター緑色画素を形成した。さらに、青色画素に対しても同様に行い、同幅のフィルター青色画像を形成し、9cm×9cmのカラーフィルターを得た。得られたカラーフィルターは画素の色濃度が一定で、ストライプのエッジがシャープなものであった。
【0015】
〔具体例2〕
下記組成物Bをサンドミル法により36時間分散して、光熱変換層用の塗布液Bを作成した。この液を、6μm厚のポリエステルフィルム(東レ製・ルミラーT60)にバーコート法で塗布し、100℃、5分間乾燥して、0.6μmの光熱変換層を形成した。
組成物B
カーボンプラック 1重量部
エチレンー酢酸ビニル共重合体 2重量部
(三井ポリケミカル製、エバフレックス310)
メチルエチルケトン 50重量部
トルエン 50重量部
次にこの光熱変換層上に、具体例1と同様にして、各色材層を形成して熱転写媒体を作成した。得られた熱転写媒体を用いて具体例1と同様にカラーフィルターを作成した。
得られたカラーフィルターは画素の色濃度が一定で、ストライプのエッジがシャープなものであった。
【0016】
(具体例3)
下記式1の染料3重量部と下記式2の染料1重量部をポリビニルアセタール4重量部とメチルエチルケトン46重量部とトルエン46重量部に溶解させて赤色色材層用の塗布液を作成した。
【化1】
【化2】
次に、下記式3の染料3重量部と下記式4の染料2重量部をポリビニルアセタール4重量部とメチルエチルケトン46重量部とトルエン45重量部に溶解させて緑色色材層用の塗布液を作成した。
【化3】
【化4】
次に、下記式5の染料3重量部と下記式6の染料2重量部をポリビニルアセタール4重量部とメチルエチルケトン45重量部とトルエン45重量部に溶解させて青色色材層用の塗布液を作成した。
【化5】
【化6】
次に、これらの液を、6μのポリエステルフィルム(東レ製・ルミラーT60)にグラビアコーターでそれぞれ幅10cm・長さ10cmの領域で塗布、80度で乾燥し、1μm厚の赤色色材層、緑色色材層、青色色材層が面順次に形成されている熱転写媒体を形成した。
次に、表面をシランカップリング処理した、厚み3μmの11cm×11cmガラス板に下記塗布液Dをバーコーターで塗布し、100度5分間の乾燥を行い、3μ厚みの受容層を透明基板上に形成した。
〔塗布液D〕
ポリエステル樹脂(東洋紡バイロン200) 1部
メチルエチルケトン 5部
トルエン 5部
まず、この透明基板の受容層面と熱転写媒体の赤色色材層面とを対向させ、熱転写媒体側からゴム板(シリコンゴム製、硬度50度)を押圧し、この密着状態の下で透明基板側から変調したYAGレーザ(出力100μW、スポット径20μm)の発振光を9cm走査照射した。照射された部位の色材層は加熱し、含有されていた昇華性染料が透明基板に移行し、ストライプ幅20μmの赤色画素を形成した。
この操作を20μmのピッチで1500回繰り返し、ストライプ幅20μmのフィルター赤色画素を形成した。
ついで、YAGレーザの照射位置をストライプ幅分だけずらし、熱転写媒体を搬送して緑色色材層にレーザを照射し、ストライプの赤色画素の横に同幅の緑色画素を形成し、ストライプ幅20μmのフィルター緑色画素を形成した。さらに、青色画素に対しても同様に行い、同幅のフィルター青色画像を形成し、9cm×9cmのカラーフィルターを得た。得られたカラーフィルターは画素の色濃度が一定で、ストライプのエッジがシャープなものであった。
【0017】
(具体例4)
具体例1おける各色材層に光熱変換材として、カーボンプラックを2重量部加えた以外は、具体例3と同様にして熱転写媒体作成した。
この熱転写媒体を用い、具体例3と同様にしてカラーフィルターを作成した。得られたカラーフィルターは画素は染料の染着が一定しており色濃度が均一で、ストライプのエッジがシャープなものであった。
【0018】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、フィルター画素の位置精度が良好で、かつ画素の濃度が一定で画素の端部がシャープな赤色画素、青色画素、緑色画素を有する、高精密のカラーフィルターを容易に製造することができる。
【0019】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を表す概略図
【符号の説明】
1:熱転写媒体の基材
2R,2G,2B:熱転写媒体の色材層
3:熱転写媒体
4:透明基板
5:加圧手段
7:レーザービーム
10:支持台
【産業上の利用分野】
本発明は、カラーフイルターの製造方法に関し、特に斜光束制限用カラープレート、ブラウン管表示用カラーフェースプレート、複写用光電変換素子用プレート、単管式カラーテレビ用撮像管などに使用するカラーフイルターの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラーフイルターの製造方法は、種々試みられ、その内の一つには染色法と呼ばれる、透明感光性樹脂を利用し、感光、現像および染色を繰り返してカラーフイルターを製造する方法がある。
また、電着法と呼ばれている、透明ガラス基板上に常法により並列的に多数のストライプ状の透明電極を形成した後、上記透明ガラス基板を着色樹脂溶液の電着浴に漬けて通電し、着色樹脂を電着する操作を繰り返してカラーフイルターを製造する方法がある。
さらに、特開昭56−11421号には、エネルギービームを基板上に形成されている色素材層に照射して色素材を融解または昇華させることにより、支持体上に色素材を選択的に付着させて色要素層を形成して、カラーフィルターを製造する方法が提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、染色法による方法は、数多くの製造工程を経なければならず、極めて生産能率の低い製法であり、電着法も、複雑かつ面倒な工程を必要とする問題があった。
また、特開昭56−11421号に開示されている方法は、エネルギービームの照射により、カラーフィルターの画素を形成するので、製造工程が簡略されるという利点を有するものであるが、この方法によれば色素材層と支持体との密着が良好に行われない場合があり、色素材により形成される画素の位置精度不良や、色濃度が不揃になるという色の均一性に問題があった。また、色素材層と支持体との密着を良好にする為、真空状態にする等の密着方式があるが、工程として増えるものであり処理時間もかかり、生産効率が下がるし、設備が高価なものとなる。
本発明は、簡略な製造工程でフイルター画素位置精度が良好で、色の均一性に優れたカラーフィルターの製造方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のカラーフイルターの製造方法は、基材上に、少なくとも1色の熱溶融性色材層もしくは昇華性染料を含む色材層を繰り返しに設けた熱転写媒体と、カラーフィルター基板用の透明基板とを、色材層と透明基板とが対向するように重ね合わせて、熱転写媒体の背面より加圧手段により両者を加圧すると共に、透明基板の重ね合わせ面の反対面側から、エネルギービームを照射して色材層もしくは昇華性染料を、透明基板上へ移行させることをによりフィルター画素を形成することを特徴とする。
【0005】
【作用】
本発明の方法は、エネルギービームの照射を行う時に、カラーフィルター基板用の透明基板と熱転写媒体の色材層とを、加圧手段により加圧しているので、色材層が透明基板と十分に密着され、エネルギービームの散乱、焦点ずれがなく、色材層もしくは昇華染料が透明基板の所定の位置に精度良く移行される。また、色材層と透明基板との間に不規則な間隙が生じないので、色材層もしくは昇華性染料が均一に移行され、フィルター画素の色濃度が一定になる。
【0006】
【実施例】
以下、本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明の1実施例を表す概略図であり、図を基に本発明を方法を以下に説明する。
ポリエステルフィルムの基材1上にカラーフィルターの赤色画素、緑色画素、青色画素を形成するための昇華性色素を樹脂バインダーに含有させてなる3つの色材層2R、2G、2Bのユニットで繰り返し形成されてなる熱転写媒体3が、加圧手段のシリコンゴム製の加圧平板5により、色材層2Rと透明基板4とが充分に密着するように加圧されている。
また、透明基板4は開口を有する支持台10上にレーザービーム6が照射されるように設置されている。この状態で、透明基板4側に設けられたレーザー6から、形成されるべきカラーフィルターの赤色画素のピッチに合わせてレーザービーム7が操作照射されて、透明基板4を透過し色材層2Rを照射したレーザービームの熱により、色材層2Rの昇華性色素が透明基板4に移行し、ストライプ状の赤色画素が形成される。
次に、レーザーを初期の位置に戻して、透明基盤上に形成されたストライプ状の赤色画素に対して、垂直に所定のピッチ分だけ移動させた後、前述の照射操作を行って次のストライプ状の赤色画素を形成する。
この操作をカラーフィルターとして必要な画素数だけ行い透明基板上に一定のピッチでストライプ状のフィルター赤色画素が形成される。
次に、巻き上げロール8で供給ロール7に巻き取られている熱転写媒体3を巻取り、色材層2Gが透明基板4上に来るように熱転写媒体3を搬送する。
レーザを初期位置に戻すと共に、照射位置を最初に形成されたストライプ状の赤色画素に隣接するようにして移動し、色材層2Rに行ったと同様のピッチで照射を繰り返すことにより、赤色画素の隣にストライプ状のフィルター緑色画素を形成する。
同様の操作を色材層2Bに対しても行い、赤色画素、緑色画素、青色画素の3色のストライプ状のフィルター画素からなるカラーフィルターを得る。
【0007】
エネルギビームとしては、エレクトロンビーム、X線、γ線,等が利用できるが、操作の面からレーザービームの使用が好ましい。
レーザービームは、カラーフィルターに形成する画素の形状により、照射方法を変えることができ、例えば、上述のようにストライプ状のフィルター画素を形成するには、熱転写媒体に沿って照射操作を行えばよい。
また、市松模様のフィルター画素を形成するには、まず熱転写媒体の特定色材層、例えば色材層2Rに対して画素のピッチに合わせてレーザーを移動させながら照射を行い、透明基板に特定ピッチの赤色画素を形成する。次に順次、熱転写媒体を巻取、色材層2G,2Bに対して同様のレーザービームの照射を行い、3色の市松模様のフィルター画素を形成することができる。
また、熱転写媒体に掛けるテンションは巻取ロールと供給ロールにより調整することができるが、これらロールの間にテンションコントール用のロールを設けて、それにより調整を行う方が微調整が効き好ましい。
レーザーは、市販のレーザー装置を利用することができ、例えば、YAGレーザが簡便に用いられる。照射するレーザーエネルギーの出力は、透明基板の材質、厚み、また熱転写媒体の色材層の融点あるいは昇華染料の熱移行効率により変化させる必要があるが、数拾からせいぜい数百ミリワットである。
【0008】
加圧手段としては、ロール加圧、平板加圧の両者を用いることができる。
ロール加圧は線圧により、熱転写媒体と透明基板との密着を十分に行うことができるが、レーザービームの照射にあわせてロールを移動させる必要がある。圧板による平圧は、色材層へのレーザーの照射が終了するまで、加圧の状態で保持できるのでその点で効率が良い。
これら加圧手段は、ある程度の弾性がありレーザービームの熱により変形等を起こさない材質で構成され、例えば、シリコーンゴムのローラ、シリコーンゴムで覆われた金属板等が用いられる。
また、熱転写媒体に加える圧力は、加圧ロールによる場合は、線圧5g/cm〜50kg/cm程度であり、圧板による加圧の場合は10g/cm2 〜100kg/cm2 である。これ以上低いと十分な密着が得られず、これを越えると一旦透明基板に移行した色材あるいは染料が熱転写媒体に逆転写してしまうことがあり、好ましくない。
【0009】
本発明で用いる熱転写媒体は、昇華染料を樹脂バインダーに含有させた色材層を有する熱昇華型転写媒体に限られず、無機或いは有機顔料を熱溶融性のワックス、樹脂等のバインダーに含有させて色材層とした熱溶融型転写媒体も用いることができる。この場合は、レーザービームで照射されると、顔料を含むバインダーが熱により溶融して透明基板に移行し各色の画素を形成する。
熱転写媒体の基材としては、加圧手段の加圧により裂けたり、しわがよったりすることがない様、通常の感熱記録に用いられるものに比べて強度のある厚手のプラスチックフィルムが用いられ、特に厚み10〜100μmのポリエステルフィルムが好適に使用される。
【0010】
本発明で用いられるフィルター画素形成用の昇華染料として代表的なものを例示すると、
(1)赤色色素
セリトンスカーレットB(バディッシュ製)、カヤロンレッドR(日本化薬製)、スミカロンレッドEーFBL(住友化学製)、ダイアセリトンファストピンクR(三菱化成製)、アイゼンカチロンピンクFGH(保土谷化学製)、レゾリンレッドFB(バイエルーAG製)、テラシルプリリアントピンク4BN(チバガイギー製)など、その他の常用の赤色色素が挙げられる。これらの色素は単独もしくは適宜に混合して使用する。
(2)緑色色素
アイゼンマラカイトグリーン(保土谷化学製)、アイゼンダイヤモンドグリーン(保土谷化学製)、ブリリアントグリーン(デュポン製)、ファストグリーンJJO(チバガイギー製)ビクトリアグリーン(デュポン製)、シナクリルグリーンG(アイシーアイ製)など、その他の常用の緑色色素が挙げられる。これらの色素は単独もしくは適宜に混合して使用する。
また、緑色は青色の色素と黄色の色素とを組合わせることによっても可能である。
(3)青色色素
カヤロンファストブルーFN(日本化薬製)、ミケトンファストブルーエクストラ(三井東圧化学製)、スミフニンブルーEーBP(住友化学製)、アイゼンカテロンブルーGLH(保土谷化学製)、アイゼンブリリアントベーシックサイアニン6GH(保土谷化学製)、テラシルブルー2R(チバガイギー製)、バラニルブルーR(バデッシュ製)、チバセットブルーF3R(チバガイギー製)、ダイアセリトンファストブリリアントブルーB(三菱化成製)、デスパゾールブルーBN(アイシーアイ製)、レゾリンブルーFBL(バイヤーAG製)、ラチルブルーFRN(デュポン製)、セブロンブルーER(デュポン製)、ダイアクリルブリリアントブルーH2RーN(三菱化成製)などが挙げられる。
上記の各色素は、それぞれの色の代表的な色素であって、この他の色素も使用することができる。
【0011】
色材層に使用するバインダーは、感熱転写記録方法において常用されているものが用いられ、昇華染料を移行させる熱転写媒体では、感熱転写記録方法において常用されているものが用いられ、具体的にはメチルセルローズ、エチルセルローズ、ポリアミド、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等の合成樹脂が挙げられる。
また、色材層の熱溶融による熱転写媒体では、パラフィンワックス、カルバナワックス等のワックス類、エチレン酢酸ビニル共重合体等である。
【0012】
また、レーザービームの照射エネルギーを熱に効率良く変換するために、色材層に光熱変換剤を含有することができる。
この光熱変換剤は、レーザービームを吸収して熱を発生するものであり、種々の無機顔料が使用できるが、好ましくはカーボンブラックである。光熱変換剤は色材層のバインダーに対して、0.1〜30重量部で添加することができる。0.1重量部以下では熱発生の効果がなく、30重量部以上では色の彩度が無くなってしまう。
さらに、別の態様として熱転写媒体のベースフィルムと色材層の間に、光熱変換剤を樹脂に添加させてなる光熱変換剤層を形成することもできる。こうすることにより、レーザービームにより光熱変換剤層で発生した熱を、昇華染料等の移行の熱源として利用することができる。
【0013】
透明基板としては、ガラス基板、樹脂板特に透明性の良いアクリル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板を使用することができる。
特にガラス基板には、熱転写媒体から熱溶融で移行してくる色材層成分の樹脂バインダーを強固に付着させるために、透明基板表面をシランカップリング処理することが好ましい。
また、昇華染料の熱移行を行う熱転写媒体を用いる場合には、透明基板上に昇華染料の染着を良くするために、樹脂からなる染料受容層を形成することができる。この樹脂としては、染着性の良く透明度があるものが好ましく、ポリエステル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、およびこれらの混合物が用いられる。この染料受容層は前期の樹脂を溶媒に溶解しグラビアコート法等のコーティングにより透明基板上に形成され、その厚みは透明性と染着性を考慮し、0.3〜10μである。これ以上厚いと透明性が落ち、少なくすぎると染料の染着が悪くなる。
【0014】
(具体例1)
下記の組成物Aを、90〜110℃に加熱した三本ロールで36時間混練し、赤色色材層用の塗布液を作成した。次に、組成物Aにおけるピラゾロレッドをフタロシアニングリーンとして緑色色材層用の塗布液を作成した。次に、組成物Aにおけるピラゾロレッドをフタロシアニンブルーとして青色色材層用の塗布液を作成した。
これらの液を、6μのポリエステルフィルム(東レ製・ルミラーT60)にホットメルトコーターでそれぞれ幅10cm・長さ10cmの領域で塗布、乾燥し、3.5μm厚の赤色色材層、緑色色材層、青色色材層が面順次に形成されている熱転写媒体を形成した。
組成物A
ピラゾロンレッド 1重量部
カルナバワックス 3重量部
(東洋ペトロライト製、1号パウダー)
パラフィンワックス 5重量部
(日本製蝋製パラフィンワックス135°F)
エチレンー酢酸ビニル共重合体 2重量部
(三井ポリケミカル製、エバフレックス310)
次に、厚み3μmの11cm×11cmガラス板にシランカップリング処理を行い、透明基板を作成した。
まず、この透明基板のシランカップリング処理面と熱転写媒体の赤色色材層面とを対向させ、熱転写媒体側からゴムローラ(シリコンゴム製、硬度40度)を押圧し、この密着状態の下で透明基板側から変調したYAGレーザ(出力100μW、スポット径20μm)の発振光を9cm走査照射した。尚、ゴムローラはこの走査に合わせて移動させた。照射された部位の色材層は加熱・溶融して、透明基板に移行し、ストライプ幅20μmの赤色画素を形成した。
この操作を20μmのピッチで1500回繰り返し、ストライプ幅20μmのフィルター赤色画素を形成した。
ついで、YAGレーザの照射位置をストライプ幅分だけずらし、熱転写媒体を搬送して緑色色材層にレーザを照射し、ストライプの赤色画素の横に同幅の緑色画素を形成し、ストライプ幅20μmのフィルター緑色画素を形成した。さらに、青色画素に対しても同様に行い、同幅のフィルター青色画像を形成し、9cm×9cmのカラーフィルターを得た。得られたカラーフィルターは画素の色濃度が一定で、ストライプのエッジがシャープなものであった。
【0015】
〔具体例2〕
下記組成物Bをサンドミル法により36時間分散して、光熱変換層用の塗布液Bを作成した。この液を、6μm厚のポリエステルフィルム(東レ製・ルミラーT60)にバーコート法で塗布し、100℃、5分間乾燥して、0.6μmの光熱変換層を形成した。
組成物B
カーボンプラック 1重量部
エチレンー酢酸ビニル共重合体 2重量部
(三井ポリケミカル製、エバフレックス310)
メチルエチルケトン 50重量部
トルエン 50重量部
次にこの光熱変換層上に、具体例1と同様にして、各色材層を形成して熱転写媒体を作成した。得られた熱転写媒体を用いて具体例1と同様にカラーフィルターを作成した。
得られたカラーフィルターは画素の色濃度が一定で、ストライプのエッジがシャープなものであった。
【0016】
(具体例3)
下記式1の染料3重量部と下記式2の染料1重量部をポリビニルアセタール4重量部とメチルエチルケトン46重量部とトルエン46重量部に溶解させて赤色色材層用の塗布液を作成した。
【化1】
【化2】
次に、下記式3の染料3重量部と下記式4の染料2重量部をポリビニルアセタール4重量部とメチルエチルケトン46重量部とトルエン45重量部に溶解させて緑色色材層用の塗布液を作成した。
【化3】
【化4】
次に、下記式5の染料3重量部と下記式6の染料2重量部をポリビニルアセタール4重量部とメチルエチルケトン45重量部とトルエン45重量部に溶解させて青色色材層用の塗布液を作成した。
【化5】
【化6】
次に、これらの液を、6μのポリエステルフィルム(東レ製・ルミラーT60)にグラビアコーターでそれぞれ幅10cm・長さ10cmの領域で塗布、80度で乾燥し、1μm厚の赤色色材層、緑色色材層、青色色材層が面順次に形成されている熱転写媒体を形成した。
次に、表面をシランカップリング処理した、厚み3μmの11cm×11cmガラス板に下記塗布液Dをバーコーターで塗布し、100度5分間の乾燥を行い、3μ厚みの受容層を透明基板上に形成した。
〔塗布液D〕
ポリエステル樹脂(東洋紡バイロン200) 1部
メチルエチルケトン 5部
トルエン 5部
まず、この透明基板の受容層面と熱転写媒体の赤色色材層面とを対向させ、熱転写媒体側からゴム板(シリコンゴム製、硬度50度)を押圧し、この密着状態の下で透明基板側から変調したYAGレーザ(出力100μW、スポット径20μm)の発振光を9cm走査照射した。照射された部位の色材層は加熱し、含有されていた昇華性染料が透明基板に移行し、ストライプ幅20μmの赤色画素を形成した。
この操作を20μmのピッチで1500回繰り返し、ストライプ幅20μmのフィルター赤色画素を形成した。
ついで、YAGレーザの照射位置をストライプ幅分だけずらし、熱転写媒体を搬送して緑色色材層にレーザを照射し、ストライプの赤色画素の横に同幅の緑色画素を形成し、ストライプ幅20μmのフィルター緑色画素を形成した。さらに、青色画素に対しても同様に行い、同幅のフィルター青色画像を形成し、9cm×9cmのカラーフィルターを得た。得られたカラーフィルターは画素の色濃度が一定で、ストライプのエッジがシャープなものであった。
【0017】
(具体例4)
具体例1おける各色材層に光熱変換材として、カーボンプラックを2重量部加えた以外は、具体例3と同様にして熱転写媒体作成した。
この熱転写媒体を用い、具体例3と同様にしてカラーフィルターを作成した。得られたカラーフィルターは画素は染料の染着が一定しており色濃度が均一で、ストライプのエッジがシャープなものであった。
【0018】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、フィルター画素の位置精度が良好で、かつ画素の濃度が一定で画素の端部がシャープな赤色画素、青色画素、緑色画素を有する、高精密のカラーフィルターを容易に製造することができる。
【0019】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を表す概略図
【符号の説明】
1:熱転写媒体の基材
2R,2G,2B:熱転写媒体の色材層
3:熱転写媒体
4:透明基板
5:加圧手段
7:レーザービーム
10:支持台
Claims (6)
- 基材上に、少なくとも1色の熱溶融性色材層もしくは昇華性染料を含む色材層を繰り返しに設けた熱転写媒体と、カラーフィルター基板用の透明基板とを、色材層と透明基板とが対向するように重ね合わせて、熱転写媒体の背面より加圧手段により両者を加圧すると共に、透明基板の重ね合わせ面の反対面側から、エネルギービームを照射して色材層もしくは昇華性染料を、透明基板上へ移行させることによりフィルター画素を形成することを特徴とするカラーフイルターの製造方法。
- 前記色材層が光熱変換剤を含有していることを特徴とする請求項1記載のカラーフイルターの製造方法。
- 前記熱転写媒体において、基材と色材層の間に光熱変換剤を含有する層が設けられたものであることを特徴とする請求項1記載のカラーフイルターの製造方法。
- 前記光熱変換剤が、カーボンブラックからなることを特徴とする請求項2、3記載のカラーフイルターの製造方法。
- 前記透明基板の、色材層と対向させる方の面が、シランカップリング剤処理されたものであることを特徴とする請求項1記載のカラーフイルターの製造方法。
- 前記加熱手段がロール又は圧板であることを特徴とする請求項1記載のカラーフイルターの製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2326895A JP3576241B2 (ja) | 1995-01-19 | 1995-01-19 | カラーフイルターの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2326895A JP3576241B2 (ja) | 1995-01-19 | 1995-01-19 | カラーフイルターの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08194106A JPH08194106A (ja) | 1996-07-30 |
JP3576241B2 true JP3576241B2 (ja) | 2004-10-13 |
Family
ID=12105863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2326895A Expired - Fee Related JP3576241B2 (ja) | 1995-01-19 | 1995-01-19 | カラーフイルターの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3576241B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100441522B1 (ko) * | 1996-10-23 | 2004-10-14 | 삼성에스디아이 주식회사 | 미소형상 형성용 전사필름 및 그 장치 |
JP3846985B2 (ja) | 1997-11-27 | 2006-11-15 | アルプス電気株式会社 | カラーフィルタの製造方法および製造装置 |
KR100318380B1 (ko) * | 2000-01-26 | 2001-12-22 | 김순택 | 열전사 칼라 필터의 제조 방법 및 장치 |
JP4910255B2 (ja) * | 2001-07-09 | 2012-04-04 | 大日本印刷株式会社 | レーザ転写用カラーフィルムの製造方法、レーザ転写方法及び装置 |
JP4788077B2 (ja) * | 2001-07-09 | 2011-10-05 | 大日本印刷株式会社 | レーザ転写方法 |
JP4554160B2 (ja) * | 2003-01-28 | 2010-09-29 | セイコーオプティカルプロダクツ株式会社 | プラスチックレンズの染色方法 |
-
1995
- 1995-01-19 JP JP2326895A patent/JP3576241B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08194106A (ja) | 1996-07-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0920385B1 (en) | Laser induced film transfer system | |
EP0576840B1 (en) | Light-heat converting type heat mode recording | |
DE69402656T2 (de) | Verfahren zur Behandlung eines Bildes, das durch thermische Übertragung erzeugt wird | |
JPH0397590A (ja) | レーザー誘導染料熱転写に用いる染料供与素子用赤外線吸収カルコゲノピリローアリーリデン染料 | |
JP3576241B2 (ja) | カラーフイルターの製造方法 | |
DE69913206T2 (de) | Verfahren für thermischen massenübertragungsdruck | |
JPH0342281A (ja) | レーザー誘導染料熱転写に用いる染料供与素子用赤外線吸収三核型シアニン化合物 | |
EP0739751A2 (en) | Image forming method | |
JPS62233294A (ja) | 昇華転写記録用受像シ−ト及びそれを用いた昇華転写記録方法 | |
JPH061071A (ja) | 感熱転写記録方法 | |
JPH0624143A (ja) | カラーシートおよびそのシートを用いたカラー転写方法 | |
JPS61252501A (ja) | 多色カラ−フイルタ−の製造方法 | |
JPH0448111B2 (ja) | ||
JPS6056592A (ja) | 感熱記録用転写体 | |
JPS60203493A (ja) | 感熱転写記録方法 | |
JPH06191063A (ja) | 熱移動画像形成方法 | |
JPH07223382A (ja) | 熱転写用の染料担持シート | |
JPH0566272B2 (ja) | ||
JP3165929B2 (ja) | 光学的熱転写書込み装置 | |
JPH08258438A (ja) | 熱転写シート及び熱転写記録方法並びに熱転写記録装置 | |
JPH05330237A (ja) | レーザー熱転写画像形成方法 | |
JPH02175292A (ja) | 昇華形熱転写記録媒体及び熱転写記録方法 | |
JPH0549477B2 (ja) | ||
JP3674268B2 (ja) | レーザー露光装置、記録方法及びこれに用いるシート状材料 | |
JPH04208494A (ja) | 熱転写記録材料及び熱転写受像材料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040514 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040608 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040707 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |