JP3571620B2 - レーザー墨出し器の自動傾き調整機構 - Google Patents

レーザー墨出し器の自動傾き調整機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築作業や部屋の間仕切りなどを行う際に、レーザー光によって天井から壁面にかけて、通り芯あるいは「たち」と呼ばれる基準線を投射し、あるいは壁面に「ろく」と呼ばれる基準線を投射するレーザー墨出し器に関するもので、特にその自動傾き調整機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーザー光は、本来横断面が楕円形の光であるが、コリメートレンズおよび軸線を水平とした円柱状のロッドレンズを通すことにより、一条の鉛直光線となる。また、コリメートレンズおよび軸線を垂直とした円柱状のロッドレンズを通すことにより、一条の水平光線となる。
レーザー墨出し器は、このような鉛直光線または水平光線を投射するレーザー投光器を利用したもので、ジンバル機構により支持されたレーザーユニットホルダーを備え、このレーザーユニットホルダーの所定位置にレーザー投光器を備えたレーザーユニットが支持されている。レーザーユニットホルダーは、上記ジンバル機構により、傾きのない所定の姿勢に保持され、これによって正確な鉛直光線または水平光線を投射することができるようになっている。
【0003】
上記のようにレーザーユニットホルダーをジンバル機構により支持した、いわば受動的な構造のものが一般的なものであり、そのほかに、レーザーユニットホルダーあるいはレーザーヘッド全体を能動的に制御して傾きをなくすようにしたものもある。特開平10−176924号公報記載の発明はその一つで、互いに直交する方向にレーザーヘッドを回転させる2個のモータからなる駆動手段を有し、水準センサの出力に基づいて上記各モータを駆動することにより、レーザーヘッドが所定の姿勢を保つように制御するようになっいる。特開平11−311516号公報にもこの種の墨出し用レーザー装置が記載されている。
【0004】
図5は、これら従来の装置に用いられている、モータからなる駆動手段の概略を示す。図5において、符号1はレーザーユニットホルダーを示す。レーザーユニットホルダー1は図示されないジャイロ機構によって、互いに直交する二つの軸により図の紙面に平行な方向と垂直な方向とに回転することができる。レーザーユニットホルダー1の下部外周には半径方向にピン2が設けられている。ピン2はナット5のフォーク部6に嵌まっている。ナット5には、モータ3の出力軸に形成された送りねじ4がねじ込まれている。モータ3によって送りねじ4が回転駆動されることにより、ナット5が送りねじ4の長さ方向に移動させられ、ナット5のフォーク部6によってピンが送りねじ4の長さ方向に移動させられる。これによって、レーザーユニットホルダー1が一つの軸を中心に回転するようになっている。
【0005】
上記駆動装置と同様の駆動装置が上記一つの軸に直交する方向の軸を中心にしてレーザーユニットホルダー1を回転させるように設けられている。これらの駆動装置を構成するモータ3は、水準センサの検出出力に応じて回転が制御され、レーザーユニットホルダー1が常に傾きのない所定の姿勢を保持するようになっている。
上記のような方式のほかに、墨出し器の三脚をねじによって伸縮可能にするとともにモータによって回転駆動するようにし、水準センサの検出出力に応じてモータの回転を制御することにより、レーザーレーザー墨出し器全体が傾きのない所定の姿勢を保持するようにすることも考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の、ジンバル機構のみによって、いわば受動的にレーザーユニットホルダーの姿勢を保つようにしたレーザー墨出し器によれば、レーザー光束によって描かれる線の水平度あるいは垂直度は、ジンバル機構の感度に依存する。したがって、ジンバル機構の機械的抵抗が大きいと、その分上記水平度あるいは垂直度が出なくなる難点があり、熟練された感度調整技術が要求される。さらに、ジンバル機構の軸受部にレーザーユニットホルダーの荷重がかかるため、上記軸受部分に対衝撃性や対磨耗性が要求され、高精度、高性能の高価な軸受を用いなければならないという難点がある。
【0007】
また、従来の、モータ制御によって、いわば能動的にレーザーユニットホルダーの姿勢を保つようにしたレーザー墨出し器は、応答性が鈍いという難点があった。すなわち、水準センサによって傾きが検出されると、その検出出力に基づきモータが駆動され傾きが修正されることになるが、モータで回転駆動されるねじによってレーザーユニットホルダーが移動させられるため、傾き検出から傾き修正までに長い時間を要していた。このような応答性の鈍さは、乱暴に取り扱われ勝ちでありかつ迅速な作業が好まれる建築作業現場などでは敬遠される要因となる。
【0008】
本発明は以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、受動的にレーザーユニットホルダーの姿勢を保つようにしたレーザー墨出し器に見られるような、水平度あるいは垂直度の出難さを解消し、熟練された感度調整技術も不要で、安価な軸受を用いることができるレーザー墨出し器の自動傾き調整機構を提供することを目的とする。
本発明はまた、傾き検出から傾き修正までを瞬時に行うことができるようにして、乱暴に取り扱われ勝ちでありかつ迅速な作業が好まれる建築作業現場などでの使用にも十分に耐えることができるレーザー墨出し器の自動傾き調整機構を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、ジンバル機構により揺動可能にかつ所定の姿勢をとるように吊り下げられたレーザーユニットホルダーと、このレーザーユニットホルダーに取付けられた少なくとも一つのレーザーユニットとを有してなるレーザー墨出し器において、上記レーザーユニットホルダーの傾きを検出するためにレーザーユニットホルダーに取付けられた水準センサと、磁石およびコイルからなり上記水準センサの出力に基づき上記コイルへの通電を制御することにより上記レーザーユニットホルダーを所定の姿勢に保つ推力発生手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、ジンバル機構は、レーザーユニットホルダーを、互いに直交する2軸を中心として揺動可能に支持し、推力発生手段は2方向の推力を発生させ、レーザーユニットホルダーを、上記2軸を中心として2方向に揺動させることを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、推力発生手段は、一方向推力発生用コイルと、このコイルの一辺に重ねて配置された複数のコイルからなる他方向推力発生用コイルと、これら一方向推力発生用コイルおよび他方向推力発生用コイルを横切る磁束を発生させるための磁石とを有することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、磁石は基台側に固定され、コイルはレーザーユニットホルダー側に固着されていることを特徴とする。請求項5記載の発明は、請求項3記載の発明において、コイルは基台側に固定され、磁石はレーザーユニットホルダー側に固着されていることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明にかかるレーザー墨出し器の自動傾き調整機構の実施形態について説明する。
図1において、基板10には、その下側に3本の脚12が取付けられ、これらの脚12によって基板10がほぼ水平に保たれるようになっている。基板10には、その上側に適宜数の支柱14が垂直方向に立てられている。各支柱14の上端部にはジンバル機構15が取付けられていて、ジンバル機構15によってレーザーユニットホルダー24が吊り下げられている。ジンバル機構15は、図2にも示すように、上記支柱14の上端部に水平方向に固定された外リング16と、外リング16の内周側において、一対の水平方向の軸受機構20によって回転自在に支持された内リング18と、内リング18の内周側において、上記軸受機構20の軸方向に直交する方向であって一対の水平方向の軸受機構22によって回転自在に支持された上記レーザーユニットホルダー24とを有してなる。
【0013】
ジンバル機構15よりも上側に突出したレーザーユニットホルダー24の上端部には鉛直光線投射用のレーザーユニット30が斜め上方に向けて取付けられている。レーザーユニットホルダー24にはまた、ジンバル機構15の下側に水平光線投射用の第2のレーザーユニット40が水平方向に向けて取付けられている。レーザーユニットホルダー24の下端部には、地墨投射用の第3のレーザーユニット50が真下に向けて取付けられている。
【0014】
鉛直光線投射用のレーザーユニット30は、レーザーダイオード31と、レーザーダイオード31から出射される発散光を平行光束にするコリメータレンズ32と、この平行光束を垂直方向にのみ伸張する円柱状ロッドレンズ33とを有してなる。水平光線投射用の第2のレーザーユニット40もほぼ同様の構成で、レーザーダイオード41と、レーザーダイオード41から出射される発散光を平行光束にするコリメータレンズ42と、この平行光束を水平方向にのみ伸張する円柱状ロッドレンズ43とを有してなる。地墨投射用の第3のレーザーユニット50は、レーザーダイオード51と、レーザーダイオード51から出射される発散光を平行光束にするコリメータレンズ52とを有してなる。各レーザーユニット30、40、50はともに、所定の鏡筒に組み込まれている。
【0015】
レーザーユニットホルダー24は、ジンバル機構15を介して吊り下げられることによりほぼ鉛直な姿勢をとる。この状態で上記三つのレーザーユニット30、40、50のレーザーダイオード31、41、51に通電されると、各レーザーユニット30、40、50からレーザー光が出射される。レーザーユニット30からは鉛直方向に伸張されたレーザー光が出射され、このレーザー光の光路上にある建物の壁などに投射されて鉛直線を描くとともに、上記壁に連続する床や天井に上記鉛直線に続く直線を描く。レーザーユニット40からは水平方向に伸張されたレーザー光が出射され、このレーザー光の光路上にある建物の壁などに投射されて水平線を描く。レーザーユニット50からはレーザーの平行光束が真下に向かって出射され、レーザー墨出し器が設置された建物の床などにレーザーのスポットをえがく。これが地墨用のレーザースポットで、このスポットが所定の建物の床などに記された基準マークの上に形成されるように墨出し器を設置する。
【0016】
図1において符号26は、レーザーユニットホルダー24のバランス調整機構で、レーザーユニットホルダー24の外周から半径方向に突出したねじ棒と、このねじ棒の外周側にねじ込まれた重りなどを有してなる。バランス調整機構26は、レーザーユニット30、40、50を取付け、あるいは後述の自動傾き調整機構のコイルなどを取付けることによる、レーザーユニットホルダー24のバランスの狂いを調整する。
【0017】
前記基板10の上には、以上説明した各機構および後述の自動傾き調整機構を覆うカバー60が被せられている。カバー60には、上記レーザーユニット30から鉛直方向に伸張されたレーザー光が出射されるのを妨げないように鉛直方向に長い窓孔61が形成されるとともに、上記レーザーユニット40から水平方向に伸張されたレーザー光が出射されるのを妨げないように水平方向に長い窓孔62が形成されている。
ここまで説明してきた構成部分は従来のレーザー墨出し器の構成と基本的には同じである。
次に、本発明に特徴的な構成部分について詳細に説明する。
【0018】
図1、図2、図3において、レーザーユニットホルダー24の下端寄りの外周から半径方向に非磁性材料からなるコイル受け38が突出している。コイル受け38の上には2個の推力発生用コイル44が載せられて固着されている。2個の推力発生用コイル44は、水平方向に巻き回され、かつ、巻線方向が互いに逆になるように横に並べて配置されるとともに、直列に接続されている。2個の推力発生用コイル44の上には、別の一つの推力発生用コイル46が載せられて固着されている。推力発生用コイル46は垂直方向に巻き回されている。
【0019】
前記基板10の上には、上記コイル44、46に対応する位置においてヨーク34が固定されている。ヨーク34は横向きのU字形をしており、ヨーク34の内側底部には永久磁石36が固定されている。ヨーク34の上側の水平片は、上記コイル46の内部空間に十分な間隙をおいて進入している。上記永久磁石36は、コイル受け38の下方に、コイル受け36との間に十分な間隙をおいて位置している。ヨーク34の下側の水平片、永久磁石36、コイル46、コイル44、ヨーク34の上側の水平片は、この順に上下方向に配置されていて、永久磁石36から出た磁束がコイル46、コイル44を横切り、ヨーク34に戻るようになっている。ヨーク34、永久磁石36、コイル44、46は、推力発生手段を構成しており、この推力発生手段は、ジンバル機構を構成する二つの軸受機構のうち、一方の軸受機構20のほぼ下方に位置している。
【0020】
上記推力発生手段をさらに具体的に説明すると、ヨーク34の上下方向からの投影面は図3に符号34Aで示すように、二つのコイル44の互いに隣接する内側の2辺に重なっており、この2辺を磁束が透過する。しかも、二つのコイル44は水平面内で互いに逆向きに巻き回されて直列接続されているため、二つのコイル44に通電されることにより、二つのコイル44の上記互いに隣接する内側の2辺に直交する水平方向、したがって図1において紙面に直交する方向に、かつ、同じ向きに推力が発生する。一方、コイル46は垂直面内において巻き回され、下側の一辺を磁束が透過するため、コイル46に通電されることにより、上記下側の一辺に直交する方向であって、図1において紙面に平行な水平方向に推力が発生する。これらの推力によってレーザーユニットホルダー24が前記ジンバル機構15の各軸受機構を中心に揺動し、レーザーユニットホルダー24の姿勢が変わるようになっている。
【0021】
以上説明したように、図示の推力発生手段は、互いに直交する2方向の推力を発生するようになっている。二つのコイル44を一方向(例えば、これをX方向とする)推力発生用コイルとすると、一つのコイル46は、これに直交する他方向(例えば、これをY方向とする)推力発生用コイルとなっている。これら推力の向きおよび推力の強さは、各コイル44、46への通電の向きおよび電流の大小によって変化する。そこで、適宜の水準センサを設けてレーザーユニットホルダー24の姿勢の変化を検出し、この検出信号に応じてコイル44、46への通電を制御すれば、レーザーユニットホルダーを所定の姿勢に保つことができる。
【0022】
図4は、本発明に適用可能な水準センサの例を示す。図4において、筐体70内に、レーザーダイオード71、コリメータレンズ72、容器75内に封入された液体73および気泡78、受光素子79が、下からこの順に配置されることによって水準センサが構成されている。容器75の底板74および天板76は透明体からなる。天板76は緩やかな凸状の円弧を描いていて、水準センサが所定の正しい姿勢にあるとき、気泡78が天板76の中央に位置し、水準センサが僅かでも傾くと、気泡78が基準位置からずれるようになっている。レーザーダイオード71から出射したレーザー光は、コリメータレンズ72で平行光束となり、液体73の中央を通って受光素子79に到達する。
【0023】
上記のように水準センサが基準位置にあると、レーザー光は液体73と気泡78を直進し、受光素子79の中央に到達する。しかし、傾いて気泡78が基準位置からずれると、レーザー光は気泡78によって屈折し、受光素子79の中央からずれた位置に到達するようになっている。
受光素子79は受光部が4分割された周知のセンサで、各センサ出力を適宜組み合わせて差動出力を取ることにより、水準センサが正しい姿勢にあるかどうか、正しい姿勢にないとすれば、どの向きにどれだけ傾いているかがわかる。受光素子79による検出出力は、図示されない制御回路に入力され、この制御回路によって前記コイル44、46への通電制御が行われるようになっている。上記水準センサは、前記レーザーユニットホルダー24に取付ける。
【0024】
以上説明した実施形態にかかるレーザー墨出し器を使用現場に設置したとすると、まず、ジンバル機構15の機能によってレーザーユニットホルダー24が垂下した姿勢をとる。しかし、この垂下姿勢は、ジンバル機構15の機械的抵抗などによって厳密な鉛直姿勢とはいえない場合がある。したがって、この実施形態においては、ジンバル機構15の機能によるレーザーユニットホルダー24の傾き調整は、いわば粗調整とでもいうべきものである。
【0025】
いま、例えば、レーザーユニットホルダー24が図1において紙面に垂直な方向に僅かながら傾いているとすると、受光素子79へのレーザー光の到達位置がずれ、受光素子79からこのずれに対応した検出信号が出力される。この検出信号に応じて制御回路がコイル44への通電を制御し、レーザーユニットホルダー24の傾きがなくなる向きに推力を発生させる。
また、レーザーユニットホルダー24が図1において紙面に平行な方向に僅かながら傾いているとすると、受光素子79へのレーザー光の到達位置がずれ、受光素子79からこのずれに対応した検出信号が出力される。この検出信号に応じて制御回路がコイル46への通電を制御し、レーザーユニットホルダー24の傾きがなくなる向きに推力を発生させる。
【0026】
このようにして、レーザーユニットホルダー24の傾きが検出されると、この傾きを無くす向きに瞬時に推力が発生するため、細かな振動等によるレーザーユニットホルダー24の傾きにも対応して制御され、レーザーユニットホルダー24は常に安定して所定の正しい姿勢に保たれることになる。したがって、コイル44、46、永久磁石36などからなる推力発生手段による傾き調整は、いわば、レーザーユニットホルダー24の傾きの微調整とでもいうべきものである。このように、ジンバル機構15に使用されている軸受け機構がローコストで精度の良くないものであったとしても、あるいは、丈夫で機械的抵抗が大きいものであったとしても、推力発生手段による傾き調整によってレーザーユニットホルダー24の傾きが修正される。換言すれば、ジンバル機構15に使用する軸受け機構を丈夫なものにしても、レーザーユニットホルダー24は常に安定して所定の正しい姿勢に保たれることになり、乱暴に取り扱われ勝ちでありかつ迅速な作業が好まれる建築作業現場などでの使用にも十分に耐えることができるレーザー墨出し器を得ることが出来る。
【0027】
なお、ジンバル機構15によって粗調整が行われた後で推力発生手段による微調整が行われるように、たとえば、レーザーユニットホルダー24のロック解除後一定時間経過後に、あるいは、レーザーユニットホルダー24のロック解除後、レーザーユニットホルダー24の傾きが所定の傾き以下になったとき、推力発生手段を作動させるようにするのが望ましい。何故なら、レーザーユニットホルダー24の傾きが大きい状態で推力発生手段を作動させると、コイル44、46に比較的大きな、無駄な電流が流れることになるからである。
【0028】
図示の実施形態における推力発生手段は、一方向の推力発生手段とこれに直交する他方向の推力発生手段とを融合した形に形成されているが、一方向の推力発生手段と他方向の推力発生手段とを別個に形成して、それぞれ適宜の位置に配置してもよい。
また、磁気回路を構成するヨークと磁石とをレーザーユニットホルダー側に固着し、コイルを基台側に固定してもよい。
ジンバル機構および推力発生手段は、一方向においてのみレーザーユニットホルダーの傾きを調整するものであってもよい。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、ジンバル機構により揺動可能に支持されたレーザーユニットホルダーを有してなるレーザー墨出し器において、磁石およびコイルからなり水準センサの出力に基づきコイルへの通電を制御することによりレーザーユニットホルダーを所定の姿勢に保つ推力発生手段とを設けたため、レーザーユニットホルダーの垂直度および水平度を能動的に精度よく出すことができ、熟練された感度調整技術も不要で、安価な軸受を用いることもできる。
【0030】
また、磁石およびコイルからなる推力発生手段によってレーザーユニットホルダーの傾きを調整するようにしたため、傾き検出から傾き修正までを瞬時に行うことができ、乱暴に取り扱われ勝ちでありかつ迅速な作業が好まれる建築作業現場などでの使用にも十分に耐えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるレーザー墨出し器の自動傾き調整機構の実施形態を示す側面断面図である。
【図2】上記実施形態中のジンバル機構および推力発生手段の部分を示す斜視図である。
【図3】上記実施形態中の推力発生手段の部分を示す分解断面図である。
【図4】本発明に適用可能な水準センサの例を示す光学配置図である。
【図5】従来のレーザー墨出し器の能動型傾き調整機構の例を示す側面図である。
【符号の説明】
10 基板
15 ジンバル機構
24 レーザーユニットホルダー
30 レーザーユニット
34 ヨーク
36 磁石
40 レーザーユニット
44 推力発生用コイル
46 推力発生用コイル
50 レーザーユニット

Claims (5)

  1. ジンバル機構により揺動可能にかつ所定の姿勢をとるように吊り下げられたレーザーユニットホルダーと、このレーザーユニットホルダーに取付けられた少なくとも一つのレーザーユニットとを有してなるレーザー墨出し器において、
    上記レーザーユニットホルダーの傾きを検出するためにレーザーユニットホルダーに取付けられた水準センサと、
    磁石およびコイルからなり上記水準センサの出力に基づき上記コイルへの通電を制御することにより上記レーザーユニットホルダーを所定の姿勢に保つ推力発生手段と、を有することを特徴とするレーザー墨出し器の自動傾き調整機構。
  2. ジンバル機構は、レーザーユニットホルダーを、互いに直交する2軸を中心として揺動可能に支持し、
    推力発生手段は2方向の推力を発生させ、上記レーザーユニットホルダーを、上記2軸を中心として2方向に揺動させる請求項1記載のレーザー墨出し器の自動傾き調整機構。
  3. 推力発生手段は、一方向推力発生用コイルと、このコイルの一辺に重ねて配置された複数のコイルからなる他方向推力発生用コイルと、これら一方向推力発生用コイルおよび他方向推力発生用コイルを横切る磁束を発生させるための磁石とを有する請求項1記載のレーザー墨出し器の自動傾き調整機構。
  4. 磁石は基台側に固定され、コイルはレーザーユニットホルダー側に固着された請求項3記載のレーザー墨出し器の自動傾き調整機構。
  5. コイルは基台側に固定され、磁石はレーザーユニットホルダー側に固着された請求項3記載のレーザー墨出し器の自動傾き調整機構。
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