JP3568253B2 - ディスクプレーヤー - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、複数枚のミニディスクが収納でき且つその収納された任意のミニディスクを順次選択して連続した演奏が可能なディスクプレーヤーに係わり、特にローディング機構を改良したディスクプレーヤーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、数枚のディスクが収納でき且つその収納された任意のディスクを順次選択して連続した演奏が可能なディスクプレーヤーとして、特開昭62−34377号公報に開示されたものがある。この開示技術においては、マガジンにはディスク押出し機構が設けられており、このディスク押出し機構を付勢機構により作動させることによりディスクを装置内に少し引出し、その後ローディングローラを用いて、ディスクをプレーヤー部に装着するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のディスクプレーヤーにあっては、前記マガジンにはディスク押出し機構が必要であり、また、装置側にはディスク押出し機構を付勢する構成と、ローディングローラの駆動装置が必要になっており、構成が複雑化するという問題点があった。
【0004】
また、ディスクにはカートリッジの引出し方向に係合部があり、この係合部に係合手段を係合させることによりディスクをマガジンより引出し、プレーヤー部に装着するという構成をとる場合には、マガジンからプレーヤー部まで一つの係合手段でディスクを搬送しようとすると、この係合手段の摺動ストロークが長くなって、装置が大型化するという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記の問題点に着目して成されたものであって、その目的とするところは、ローディング装置の構成を簡単に且つ小型化することが可能なディスクプレーヤーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、シャーシユニットにロック可能にフローティングユニットを設けたローディングユニットと、前記シャーシユニットに設けられて駆動系の作動により前進してディスクを掴み、駆動系の逆作動により後退してディスクを所定の位置に引き込んだ後ディスクの掴みを解除する一次ローディング機構と、前記フローティングユニットに設けられて前記一次ローディング機構により所定の位置に引き込まれたディスクを掴み、このディスクをターンテーブル上に位置させる二次ローディング機構を備え、前記一次ローディング機構を、駆動系の作動により前後進する可動プレートと、この可動プレートに揺動可能に設けられて可動プレートの前進時にディスクを掴み且つ可動プレートの後退時にディスクの掴みを解除すると共にこの解除状態で後退するクランパーと、前記可動プレートの前進時に前記クランパーの回動規制を行いその後回動規制を解除するコントロールプレートとを有することを特徴とする。
【0008】
【作用】
かかる構成により、一次ローディング機構により、ディスクを所定の位置に引き込み、二次ローディングに備え、二次ローディング機構によりディスクをターンテーブル上に位置させる。
【0009】
また、前記二次ローディング機構により途中まで排出されたディスクを、前記可動プレートが前進を始めるとクランパーがディスクを保持すると共に、コントロールプレートが作動して、クランパーの回動規制を行い、ディスクを押し出し、マガジンに収納する。この位置よりクランパーは解除状態で後退する。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係わるディスクプレーヤーの一部省略した斜視図、図2は同ディスクプレーヤーの分解斜視図、図3はマガジンの一部省略した分解斜視図である。なお、図面においてM−1方向が前、U−1方向が後、L−1方向が左、R−1方向が右である。また図3においては、トレーストパー24の図示が省略されている。
【0011】
ディスクプレーヤーは、マガジン1と、ベースユニット2と、昇降ユニット3と、ローディングユニット4とにより構成されている。前記マガジン1は、図3乃至図9に示すように箱状のケース5を備えており、このケース5は後面および下面が解放されていて、前面部5a、左、右面部5b、5cおよび上面部5eを有しており、下面には蓋体5fがねじ止めにより固着されている。また、左面部5bには上下方向に沿う凹陥部6が形成してある。
【0012】
左、右面部5b、5cの内面には、前後方向に沿う案内溝6L、6Rが上下方向に所定の間隔をおいて複数(9個)形成してあり、前記凹陥部6には案内溝6Lに連なるスリット7が案内溝6Lと同数形成してある。また、前記前面部5aの内面には、左側に寄せて上下方向に沿う凹部8が形成してあり、また、前面部5aの内面には、左右に上下方向に沿う当接部9L、9Rが形成してあり、当接部9Lには前記案内溝6L、6Rと同じレベルに係止溝10が形成してある。また、前記ケース5の左、右面部5b、5cの外面の下側には前後方向に沿うガイド溝11が形成してある。前記上面部5eの内面には左側に位置させてストッパー受け部11aが形成してある。
【0013】
又、前面部5aの左側には、ディスク(ミニディスク)MDを係止するディスクホルダーばね12が上下方向に所定の間隔をおいて複数(10個)取り付けてある。これらのディスクホルダーばね12には係合突起12aが形成してある。
【0014】
前記蓋体5fの外面(下面)には、前後方向に沿う左右のガイド凸条13L、13Rと、前後方向に沿うガイド溝14とが形成してあり、また、蓋体5fの後縁部の中央部には切欠部15が形成してあり、この切欠部15の中央には係合凹部16が、また、切欠部15の左側でその外面(下面)には係止溝部31がそれぞれ形成してあり、この係止溝部31はカム部31aと係止部31bとを有している。また、前記蓋体5fの左側には押し釦孔30が形成してある。
【0015】
前記ケース5内には複数枚(9枚)のトレー17が出入れ可能に挿入してあって、これらのトレー17によって、ディスクMDを収納するディスク収納領域Fが複数区画されている。すなわち、前記トレー17は図10に示すようにその左、右縁部にガイド部18L、18Rを有し、また、トレー17の前縁部の左側には引っ掛け部17aと係止部17bとが形成してある。また、トレー17の左側には前後方向に長孔20が形成してあり、この長孔20の後部は前部より大きい大径孔部19にしてある。また、トレー17の中央部にはストッパー片部21が前方に向けて形成してあり、このストッパー片部21の先端上部には突起部22が形成してある。また、トレー17の左部には押し部23が形成してある。
【0016】
そして、上記のように構成された前記トレー17は、その左右のガイド部18L、18Rを案内溝6L、6Rに摺動可能に挿入してケース5内に差し込まれており、前記トレー17の引っ掛け部17aは前記凹部8に挿入され、また、前記係止部17bは前記係止溝10に係脱可能に係止されていて、前記トレー17の押し部23は前記スリット7を貫通していて、この押し部23は前記凹陥部6内に表出している。
【0017】
複数枚のトレー17が上記のようにケース5内に挿入された状態では、各トレー17の長孔20は上下方向に一致する。そして、これらの長孔20内にはトレーストッパー24が貫通している。すなわち、このトレーストッパー24は図9に示すようにロッド状のストッパー本体25に大径部25aと小径部25bとを交互の複数づつ形成し、ストッパー本体25の下部にばね座部26を形成し、ストッパー本体25の下端部を押し釦部27にしたものであり、ストッパー本体25のばね座部26より上方には可動ばね座体28が移動可能に設けてあり、この可動ばね座体28と前記ばね座部26との間に弾性体であるスプリング29が設けてある。
【0018】
そして、前記トレーストッパー24は、上下に一致した前記長孔18の大径孔部19内に挿入されて、ストッパー本体25の上端部が前記ストッパー受け部11aに挿入され、前記可動ばね座体28は最下位のトレー17の下面に接しており、前記ケース5の下面に蓋体5fが取り付けられた状態では前記ばね座部26が蓋体5fに接していて、前記押し釦部27が蓋体5fに設けた押し釦孔30から表出している。
【0019】
前記ベースユニット2はベースプレート72とマガジンベース33を備えており、このベースプレート72の前部にマガジンベース33が固着してあり、このマガジンベース33には正面門型のトッププレート73が固着してある。そして、ベースユニット2の正面には、マガジンベース33とトッププレート73の上部部位73aとに連結された2本の支柱34、35が配置してあり、これらの支柱34、35によりトッププレート73内は左右および中央のマガジン収容口a、c、bを画成している。そして、前記支柱34、35の下部にはフランジ状のガイド36、37が形成してある。
【0020】
そして、前記マガジンベース33には、前記支柱34、35の後方に位置させて切り起し片からなるガイド38、39,40、41が設けてあり、前記トッププレート73の左側面部73Lと前記ガイド38との間の空間部分が左のマガジン収容部Aであり、前記ガイド39と前記ガイド40との間の空間部分が中央のマガジン収容部Bであり、前記ガイド41と前記トッププレート73の右側面部73Rとの間の空間部分が右のマガジン収容部Cであって、マガジン収容口aは左のマガジン収容部Aに、マガジン収容口bは中央のマガジン収容部Bに、マガジン収容口cは右のマガジン収容部Cにそれぞれ対向している。
【0021】
マガジンホルダー500を構成する左右および中央のマガジン収容部A、C、Bの底面部(マガジンベース33の上面)には、マガジン案内機構42と、マガジンロック機構43と、ロック解除機構44と、マガジン排出機構45とがそれぞれ設けてある。
【0022】
そして、左のマガジン収容部Aの前記マガジン案内機構42は、マガジン収容部Aの底面部の中央の右寄りに前後方向に所定の間隔をおいて設けた複数のガイドピン46と、前記支柱34の下部のガイド36と、前記ガイド38と、トッププレート73の左側面部73Lとで構成されている。中央のマガジン収容部Bの前記マガジン案内機構42は、マガジン収容部Bの底面部の中央の右寄りに前後方向に所定の間隔をおいて設けた複数のガイドピン46と、前記支柱34の下部のガイド36、37と、前記ガイド39、40で構成されている。
【0023】
また、右のマガジン収容部Cの前記マガジン案内機構42は、マガジン収容部Cの底面部の中央の右寄りに前後方向に所定の間隔をおいて設けた複数のガイドピン46と、前記支柱35の下部のガイド37と、前記ガイド41と、トッププレート73の右側面部73Rとで構成されている。また、左右および中央のマガジン収容部A、C、Bの天井であるトッププレート73の上部部位73aには、前後のマガジン押えローラー47、48が板ばね49に回転可能に保持された上部押え機構74が設けてある。
【0024】
前記マガジンロック機構43は左右および中央のマガジン収容部A、C、Bにそれぞれ設けてある。図12に示すようにマガジンロック機構43は左右方向に移動するロックプレート50を備えており、このロックプレート50の右部は、この右部に形成された左右方向に長い長孔52に、マガジンベース33に設けたピン部材54を摺動可能に挿入して保持されている。そして、前記ロックプレート50の左部には係止用ピン部材56が取り付けてあって、この係止用ピン部材56は、マガジンベース33の後部左側に形成された左右方向に長い長孔57を貫通していてマガジンベース33の上方、すなわちマガジン収容部A、B、C内に突入している。そして、前記ロックプレート50はスプリング75により右方向に付勢されている。また、前記ロックプレート50には前、後側カム孔部61C、61が形成してある(図13参照)。
【0025】
前記ロック解除機構44は左右および中央のマガジン収容部A、C、Bにそれぞれ設けてある。左および中央のロック解除機構44A、44Bは、前記マガジンベース33にピン部材77A、77Bにより回転可能にその中央部で支承されたトリガープレート58A、58Bを備えており、このトリガープレート58A、58Bの後端部の干渉部58Aa、干渉部58Baは、図21に示すように前記マガジンベース33の後縁部に形成された左右方向に沿うスリット59A、59Bを貫通して後方に突出しており、また、トリガープレート58A、58Bには、ピン部材77A、77Bにより後部に位置させてカム60A、60Bが設けてあって、このカム60A、60Bが、前記ロックプレート50の左側に形成した後側カム孔部61に挿入してある。また、前記トリガープレート58A、58Bは、その前端部のばね係止部58Ab、58Bbに引っ掛けられたスプリング76A、76Bによりその干渉部58Aa,58Baが当該装置の後側に位置するように付勢されている。
【0026】
また、右のロック解除機構44Cは左および中央のロック解除機構44A、44Bとは同構成ではあるが、トリガープレート58Cの後端部の干渉部58Caは前記マガジンベース33の後縁部に形成された左右方向に沿うスリット59Cを貫通して後方に突出しており、トリガープレート58Cには、ピン部材77Cにより前部に位置させてカム60Cが設けてあって、このカム60Cが、前記ロックプレート50の左側に形成した前側カム孔部61Cに挿入してある。そして、前記トリガープレート58Cは、その前端部のばね係止部58Cbに引っ掛けられたスプリング76Cにより前方に付勢されている。
【0027】
上記のように左および中央のロック解除機構44A、44Bでは、トリガープレート58A、58Bのカム60A、60Bが、前記ロックプレート50の後側カム孔部61に挿入してあり、右のロック解除機構44Cでは、トリガープレート58Cのカム60Cが、前記ロックプレート50の前側カム孔部61Cに挿入してあるために、マガジン1のロック解除状態では、トリガープレート58A、58Bは図12に仮想線で示すように左に傾き、トリガープレート58Cは図12に仮想線で示すように右に傾いている。
【0028】
また、図21に示すように前記マガジンベース33の後縁部に形成された左右方向に沿うスリット59A、59B、59Cの内、中央と右のスリット59B、59Cは水平位置にあり、左のスリット59Aは中央のスリット59Bより高いレベルにある。これは前記干渉部58Aa、58Ba、58Caに干渉するローディングユニット4の第1、第2の作動片115、116が異なるためである。
【0029】
また、前記マガジン排出機構45はマガジンベース33に形成された前後方向に沿う前後の長孔62、63に摺動保持ピン64、65により保持されたラック部材66を備えており、このラック部材66はスプリング67により常に前方に付勢されている。また、前記ラック部材66は、そのラック66aで、前記マガジンベース33の裏面に固着されたダンパー68の回転側のギヤ69に噛み合っている。
【0030】
前記昇降ユニット3は前記ベースプレート72上を左右にスライド移動し、前記マガジン収容部A、B、C内の1つのマガジン1を選択すると共に、内部のローディングユニット4の上下動作を行い、目的のディスクMDを選択するものである。すなわち、前記昇降ユニット3はローディングユニット4を左右方向に移動するスライド機構71と、前記ローディングユニット4を上下方向に移動する昇降機構84とを備えている。
【0031】
前記スライド機構71は図22に示すようにスライドベース53とこのスライドベース53の左右移動を行うスライド駆動機構71aを有しており、このスライドベース53の下面部に設けた左右の摺動ピン53a、53b、53cが、前記ベースプレート72に左右方向に沿う左右のスライド孔74a、74b、75に挿入してある。
【0032】
前記スライド駆動機構71aは、前記ベースプレート72の上面に左右方向に沿わせて固着されたラック部材76と、前記スライドベース53の前側下部の取付部77に固着された走行用モーター78と、前記スライドベース53の前側部に取り付けられて走行用モーター78の駆動により回転するギヤ機構79とを備えており、このギヤ機構79は走行用モーター78の出力軸78aに固着されたウォーム80と、このウォーム80に噛み合うウォームギヤ81とこのウォームギヤ81にギヤ列82を介して連係するラックギヤ83とを有しており、このラックギヤ83が前記ラック部材76のラック76aに噛み合っている。
【0033】
また、前記スライドベース53には位置検出用の光センサー310と位置検出用のスイッチ311がそれぞれ取り付けてある。この光センサー310は、図26に示すように前記昇降ユニット3と共に、移動して前記ベースプレート72に形成されたスリット72aを読み取り、また、前記スイッチ311は、図27に示すように前記ラック部材76に形成されたカム312を検出し、初期位置を設定するためのものである。
【0034】
前記スライドベース53には、ローディングユニット4の上下動作を行う昇降機構84が設けてある。この昇降機構84は図19、図20に示すようにケース70を備えており、このケース70は前面が開口した箱形状をしている。そして、このケース70の左、右側面部70L、70Rの中央部には上下方向に沿うガイド孔84L、84Rが形成してある。そして、このケース70はスライドベース53の左右のケース取付部53dに取り付けられている。
【0035】
また、前記昇降機構84は、前記ケース70の左、右側面部70L、70Rの中央部の支軸85に回転可能に取り付けられた円盤状の内、外側カムプレート86L、87L,86R、87Rと、外側カムプレート87L、87Rを同期回転させる同期回転駆動機構105とを備えており、これらで回転カム機構600を構成している。左右の内側カムプレート86L、86Lには図31に示すように孔状カム88が形成してあり、この孔状カム88は回転中心(支軸85)イを通る半径方向の直線ハに対して線対称であり、外から内にかけて直線カム部89、曲りカム部90、括れカム部91、膨出カム部92が形成してある。
【0036】
また、左の内側カムプレート86Lの周部には、図31において前記直線ハに対して時計回り方向の50度の位置ロから反時計回り方向に伸びるばね片部93が切り起こしてあり、このばね片部93の先端部には外方に突出する突起95が形成してある。また、内側カムプレート86L、86Rの周部の、前記ばね片部93とは反対側に位置する部分は切欠部97になっていて、この切欠部97に所定の間隔をおいて一対の噛合い歯部98が形成してある。
【0037】
前記外側カムプレート87L、87Rは、図32、図33に示すように円盤状のプレート本体87aを有し、このプレート本体87aの周部はギヤ100になされており、プレート本体87aの内面部には、これの回転中心イを通る半径方向の直線ホに対して線対称の案内カム101が形成してある。この案内カム101は、一方の溝状カム部102と、他方の溝状カム部103とを備えていて、前記プレート本体87aを図32において直線ホを0度の位置とすると、一方の溝状カム部102は、直線ホから反時計回り方向に約90度に至っており、他方の溝状カム部103は直線ホから時計回り方向に約90度に至っていて、両溝状カム部101、102は0度上で交差している。そして、前記プレート本体87aの中心部には両溝状カム部102、103を連絡するための楕円形状の凹陥部よりなる連絡部99が形成してある。また、前記プレート本体87aの周部には、図32に示すように0度の位置から時計回り、反時計回り方向にそれぞれ58度の位置に凹部104、105が形成してある。
【0038】
前記案内カム101は、図79に示すように前記マガジン1における10段階のディスク収納領域Fに対応している。そして、一方の溝状カム部102の端部を10段目とし、他方の溝状カム部103の端部を1段目として、溝状カム部102、103の回転時における、後述するシャーシユニット107の上、下側シャフト300L、300R、301L、301Rの位置を1段目から10段目に分けてあり(図34の丸数字)、これらの位置の検出は、前記スライドベース72の上面に固設された光センサー321が、同期軸106に設けた検出用円盤320の回転を検出することで行われる。
【0039】
また、前記同期回転駆動機構105は、図23乃至図25に示すように前記スライドベース53のケース取付部53dの左、右側部に回転可能に支承された同期軸106を備えており、この同期軸106の左、右端部にはギヤ107A、108Aが固着してあり、左のギヤ107Aは前記外側カムプレート87Lの周部のギヤ100に、右のギヤ108Aは前記外側カムプレート87Rの周部のギヤ100にそれぞれ噛み合っている。また、前記ケース取付部110には駆動モーター111が固着してあり、この駆動モーター111の出力軸111aは、減速ギヤ機構112を介して前記同期軸106に連係している。
【0040】
前記ローディングユニット4はシャーシユニット107とフローティングユニット108とを備えており、このシャーシユニット107は、図35に示すようにローディングモーター109を含むパワートレイン110と、スイッチ300、301と、一次ローディング機構111と、メカニカルロック機構144とを有する。前記シャーシユニット107は図36に示すようにシャーシ本体114を備えており、このシャーシ本体114は、上面部114aと、左、右側面部114b、114cと、左、右側面部114b、114cに固定保持されたモータブラケット177とより構成してある。そして、左、右側面部114b、114cの中央部の上下には上、下側のガイドシャフト300L、300R、301L、301Rが取り付けてある。
【0041】
また、前記シャーシユニット107の前面下部には第1の作動片115が、また、シャーシユニット107の左側面の前端部には第1の作動片115より高いレベルに位置させて第2の作動片116がそれぞれ設けてある。第1の作動片115は、前記マガジンベース33の後縁部に形成された中央と右のスリット59B、59Cから突出する前記干渉部58Ba、58Caに干渉するものであり、第2の作動片116は、左のスリット59Aから突出する前記干渉部58Aaに干渉するものである。
【0042】
そして、このシャーシ本体114内の左側には前記一次ローディング機構111が設けてある。この一次ローディング機構111は、図38に示すように可動プレート115と、コントロールプレート127と、クランパー128とを有しており、この可動プレート115は、前記シャーシ本体114の上面部114aの左側に形成された前後方向に沿うガイド孔116、117に摺動ピン118、119により取り付けてあって前後動するものである。そして、可動プレート115の左側にはラック120が形成してあり、このラック120に前記パワートレイン110のギヤ121が噛み合っている。
【0043】
前記可動プレート115には、その前部において左右に円弧状のガイド孔122、123と支点孔124とカム孔125とが、また、後部に前後方向に沿うガイド孔126がそれぞれ形成してある。前記コントロールプレート127は、その後部で摺動ピン129により前記可動プレート115のガイド孔126に前後方向に移動可能に且つ回転可能に取り付けられており、このコントロールプレート127には略中央にカムフォロア130が固着してあって、このカムフォロア130が前記可動プレート115のカム孔125に挿入してある。また、前記コントロールプレート127には、その前部にカム部131が、後部にはばね係止部132がそれぞれ設けてある。
【0044】
前記クランパー128は前記可動プレート115の支点孔124に支点ピン133(摺動ピン119)により回動可能に取り付けてあり、また、前記クランパー128にはカムフォロア139が設けてあって、このカムフォロア139が前記可動プレート115のカム孔123に挿入してあり、また、このカムフォロア139は前記コントロールプレート127のカム部131に干渉されるものである。また、前記クランパー128には、その前部にフック部140が、後部にはばね係止部141がそれぞれ設けてあり、このばね係止部141と前記コントロールプレート127のばね係止部132との間にスプリング143が掛け渡してある。また、前記クランパー128のばね係止部141の端部にはプレート係合部141aが形成してある。
【0045】
また、前記メカニカルロック機構144は、図42、図43および図49に示すように作動プレート146と、作動プレート解除機構157と、左右のロックプレート145L、145Rと、タイミングプレート401とを備えている。この作動プレート146は図44に示すようにプレート本体146aを備えており、このプレート本体146aには前後方向に沿うガイド孔147、148とラック149とばね係止部150とが形成してあり、また、プレート本体146aの後部には、このプレート本体146aの面部に対して直角をなすカムプレート部151が形成してあり、このカムプレート部151には孔状カム152が形成してある。前記カムプレート部151の裏側には干渉ピン157Zが取り付けてあり、この干渉ピン157Zは、前記シャーシ本体114の上面部114aの左側に形成された前後方向に沿うガイド孔158に摺動可能に挿入してある。
【0046】
そして、この作動プレート146は、前記シャーシ本体114の左側面部114Lに設けた保持ピン(図示せず)を前記ガイド孔148に挿入され、また、作動プレート146の後部に設けた保持ピン154を前記左側面部114Lに設けたガイド孔(図示せず)に摺動可能に挿入して前記シャーシ本体114の左側面部114Lに前後方向に移動可能に取り付けてある。そして、前記ラック149に前記パワートレイン110のギヤ156が噛み合っている。
【0047】
前記作動プレート解除機構157は、図35、図49に示すように前記シャーシ本体114の上面部114aの左側に、前端部が支点ピン159により揺動可能に取付けられたロックプレート160を備えており、このロックプレート160は先側(後端部)に行くにしたがって幅広になっていて、このロックプレート160の両側縁部には傾斜部160aが形成してある。また、前記シャーシ本体114の上面部114aの左側には、ロックプレート160の先側に対向してレバーリンク161が支点ピン161aにより揺動可能に取り付けてあり、このレバーリンク161には前方に突出するアーム部162が形成してあり、このアーム部162の端部は長孔163が形成してあって、この長孔163にロックプレート160の先部に設けたピン164が挿入してある。
【0048】
左のロックプレート145Lは、図48に示すように前後のガイド孔165、166に、前記シャーシ本体114の左側面部に設けた保持ピン167、168が摺動可能に挿入されて、前後方向に移動可能に前記シャーシ本体114の左側面部に設けてある。このロックプレート145Lには前後にロック爪部169、170が形成してあり、これらのロック爪部169、170は前記シャーシ本体114内に突入していて、これらのロック爪部169、170のロック部169a、170aは後方に向いている。また、前記ロックプレート145Lの中間部にはラック171が形成してある。また、ロックプレート145Lの後部には段付き孔155が形成してある。また、前記シャーシ本体114の左側面部114bの後部には前記タイミングプレート401が上下方向に回動可能に取り付けてあり、このタイミングプレート401の設けたピン402が前記段付き孔155に挿入してある。
【0049】
右のロックプレート145Rは、図46に示すようにその前後に摺動ピン172、173を有し且つ中央部にロック爪部174を有しており、また、前部にはアーム部176を有している。そして、このロックプレート145Rは、前後の摺動ピン172、173を前記シャーシ本体114の右側面部に形成したガイド孔(図示せず)に摺動可能に挿入して、この右側面部に前後方向に移動可能に取り付けてあり、前記ロック爪部174は前記シャーシ本体114内に突入している。このロック爪部174のロック部174aは前方に向いている。
【0050】
そして、前記シャーシ本体114の下面側に取付けられたモーターブラケット177の内側上面には、図42に示すように連係部材179が、その中央部で支点ピン178により揺動可能に取付けられて設けてあり、この連係部材179の左端部には連結ピン180が設けてあって、この連結ピン180が左のロックプレート145Lの前側のロック爪部169の孔部181に挿入してあり、連係部材179の右端部は右のロックプレート145Rのアーム部176にピン182で連係されている。そして、前記作動プレート146に設けられたばね係止部150と左のロックプレート145Lに設けられたばね係止部184とにスプリング185が掛け渡してある。
【0051】
また、前記シャーシ本体114は、図50に示すようにフローティング方向切換え機構186を備えている。このフローティング方向切換え機構186は左右のフローティングアーム187、188を備えており、左のフローティングアーム187は前記モーターブラケット177の左側部の内側に支点ピン190により揺動可能に取り付けてあり、前記モーターブラケット177の左側下部には半円形状の突起部189が形成してあり、この突起部189には0度位置の係止部191と、この係止部191より90度位相をづらした位置に90度位置の係止部192とが形成してあり、この係止部191にフローティングアーム187の下端部の係止突起193が係脱可能に係止している。また、前記フローティングアーム187の上端部にはフローティングスプリング194の一端部が係止してある。
【0052】
右のフローティングアーム188は前記シャーシ本体114の右側面部114cの内側に支点ピン195により揺動可能に取り付けてあり、前記シャーシ本体114の右側面部114cに形成された半円形状の突起部196には0度位置の係止部197、この係止部197より90度位相をづらした位置に90度位置の係止部198とが形成してあり、この係止部197にフローティングアーム188の下端部の係止突起199が係脱可能に係止している。また、前記フローティングアーム188の上部には長孔200が形成してあり、また、前記シャーシ本体114の右側面部114cには斜めにガイド孔201が形成してあり、このガイド孔201に摺動ピン202が摺動可能に設けてあり、この摺動ピン202は前記フローティングアーム188の長孔200に挿入してあり、摺動ピン202にカウンタスプリング203の一端部が係止してある。
【0053】
前記シャーシ本体114の上面には、図59に示すように1回路2接点のスイッチ300、301が配置してあり、また、シャーシ本体114の上面部114aにはレセットプレート302とスイッチプレート303が左右方向に移動可能に設けてあり、このレセットプレート302とスイッチプレート303とはスプリング304により連結してあり、スイッチプレート303はスイッチ300側に付勢されていて、スイッチプレート303の端部がスイッチ300の可動片300aに接しているし、レセットプレート302はスイッチ301側とは反対側に付勢されており、レセットプレート302の端部はスイッチ301の可動片301aに接している。
【0054】
そして、前記レセットプレート302のスイッチ接触側とは反対側の端縁部には二段カム部303aが形成してあり、この二段カム部303aに前記作動プレート146の摺接ピン119が接している。また、前記スイッチプレート303のスイッチ接触側とは反対側の端縁部には曲げ部306が形成してあり、この曲げ部306が左のロックプレート145Lに設けた干渉部305に接している。
【0055】
また、前記スイッチ300、301は図61に示すように第1接続端子T1と第2接続端子T2とコモン端子comとを有し、可動片300a、301aをイの位置に押すことにより第1接続端子T1とコモン端子comとが短絡(第1の短絡)し、可動片300a、301aをロの位置に押すことにより第2接続端子T2とコモン端子comとが短絡(第2の短絡)するものである。
【0056】
前記フローティングユニット108は、図63に示すようにサスペンションシャーシ210と、ドライブユニット204と、ホルダーアーム205と、ホルダー206と、エジェクトアーム207およびエジェクトリンク208を含む二次ローディング機構209を備えている。
【0057】
前記ドライブユニット204は、図63に示すように前記サスペンションシャーシ210の中央部に位置させてこれに搭載されたターンテーブル211を備えており、また、サスペンションシャーシ210にはターンテーブル211の側方に位置させて打ち抜き部221が形成してあり、この打ち抜き部221内に位置させて光ピックアップ222が設けてあり、この光ピックアップ222はねじ送り機構(図示せず)によりディスクMDの半径方向に移動するものである。また、サスペンションシャーシ210にはターンテーブル211および光ピックアップ222の駆動部(図示せず)が取り付けてある。
【0058】
前記サスペンションシャーシ210の左側部には1本の支持ピン212が、サスペンションシャーシ210の右側部には前後2本の支持ピン213、214がそれぞれ取り付けてある。また、前記サスペンションシャーシ210の左側部の前後には被ロック部215、216が、また、サスペンションシャーシ210の右側部には被ロック部217がそれぞれ設けてある。また、前記サスペンションシャーシ210の左側部のほぼ中央部には左側ばね係止部218が、サスペンションシャーシ210の右側部の前後および中央には右側ばね係止部219、220、256がそれぞれ設けてある。また、前記サスペンションシャーシ210の左側部のほぼ中央部には上下方向に沿うガイド部223が、サスペンションシャーシ210の右側部のほぼ中央部には上下方向に沿うガイド部224がそれぞれ設けてある。
【0059】
前記サスペンションシャーシ210の後側部にはホルダーアーム取付部225が設けてあり、このホルダーアーム取付部225に前記ホルダーアーム205がその後部においてピン226により上下方向に回動可能に取り付けてある。そして、このホルダーアーム205の左側には前方に突出する左側アーム部227が設けてあり、この左側アーム部227にローラー228が軸支してあり、また、この左側アーム部227にばね係止部229が設けてある。
【0060】
前記ホルダー206は前記ホルダーアーム205に保持されており、このホルダー206は前記サスペンションシャーシ210の上面上に位置している。このホルダー206は、図68乃至図71に示すようにその前面にディスク挿入口230を有しており、このディスク挿入口230の右側部には前後方向に沿うガイド孔部231が形成してあり、またホルダ206の内壁にはディスクMDのシャッター解放用の爪132が設けてある。また、前記ガイド孔部231の外縁部は、直線状部242aと、その前部に外方に向かう逃げ部242bとよりなるガイド部242になっている。また、前記ホルダー206の左、右側部にはガイドピン233、234が設けてある。
【0061】
そして、前記ホルダーアーム205の左側アーム部227のばね係止部229と前記サスペンションシャーシ210の左側部に設けたばね係止部235とにスプリング236が掛け渡してあり、このスプリング236のばね力により前記ガイドピン233、234が前記サスペンションシャーシ210のガイド部223、224に挿入されている(図66、図67参照)。
【0062】
前記二次ローディング機構209は、図72乃至図78に示すようにエジェクトアーム207およびエジェクトリンク208を含み、このエジェクトアーム207およびエジェクトリンク208は支点ピン237により前記ホルダー206の上面部の後部左側に回動可能に設けてある。前記エジェクトアーム207の右端部にはクランパー238が支点ピン239により左右方向に回動可能に取り付けてあり、このクランパー238は、図示されないばねにより常時時計方向に付勢されており、また図75乃至図78に示すようにスライド部240とガイドピン241とを有していて、このスライド部240が前記ホルダー206の右側面206aに摺接しており、ガイドピン241は前記ホルダー206の右側部206aのガイド部242に摺接している。また、このホルダー206の上面部の右部には、前記クランパー238が最前位置に来たとき、前記エジェクトアーム207に接するストッパー243が設けてある。また、前記エジェクトアーム207は、その基部にばね係止部245とストッパー246とを有している。
【0063】
前記エジェクトリンク208はその右端部にばね係止部247、248を有し、左端部にカムピン249を有していて、前記ばね係止部247と前記エジェクトアーム207のばね係止部245とにスプリング250が掛け渡してあり、また、前記ばね係止部248と前記ホルダー206の上面部に形成したばね係止部251とにエジェクトリンクスプリング252が掛け渡してある。
【0064】
上記のように構成された前記フローティングユニット108は、図50乃至図55に示すようにこれの左右の支持ピン212、213、214を、前記シャーシユニット107のシャーシ本体114の左、右側面部114b、114cに設けたダンパー253、254、255に係止して前記シャーシユニット107に取り付けてあり、前記サスペンションシャーシ210の左側のばね係止部218に、前記フローティングアーム187に係止した前記フローティングスプリング194の他端部が係止してある。
【0065】
また、図55に示すように前記サスペンションシャーシ210の右側部の中央のばね係止部256に前記フローティングアーム188に係止した前記カウンタスプリング203の他端部が係止してあり、また、前記サスペンションシャーシ210の右側部の前後の右側ばね係止部219、220と、前記シャーシユニット107のシャーシ本体114の上面部に設けた前後のばね係止部257、258とにフローティングスプリング259、260が掛け渡してある。そして、これらのフローティングスプリング259、260は図54に示すように後方に傾斜した姿勢であって、前記フローティングユニット108を斜め上方向に付勢している。また、左の前記フローティングスプリング194は、前記フローティングアーム187の突起部189が0度位置の係止部191に係止されていて、このフローティングアーム187が0度位置の姿勢であるために垂直になっている。また、前記フローティングアーム188の突起部196が0度位置の係止部197に係止されていて、このフローティングアーム188が0度位置の姿勢であるために前記カウンタプリング203は図54に示すように水平状態にある。また、前記ホルダーアーム205の左側アーム部227に設けたローラー228が、前記作動プレート146に形成したローラー受け部261に載っており、前記エジェクトリンク208のカムピン249が前記作動プレート146に形成した孔状カム152に挿入してある。
【0066】
そして、前記ローディングユニット4のシャーシユニット107の左右のガイドシャフト300L、300R、301L、301Rは、前記昇降ユニット3のケース70の左、右側面部70L、70Rに形成したガイド孔84L、84Rに挿入してあって、左のガイドシャフト300L、301Lは左の内側カムプレート86Lの孔状カム88を貫通して左の外側カムプレート87Lの案内カム101に挿入してあるし、右のガイドシャフト300R、301Rは右の内側カムプレート86Rの孔状カム88を貫通して右の外側カムプレート87Rの案内カム101に挿入してある。
【0067】
次に上記のように構成されたディスクプレーヤーの作動を説明する。前記マガジン1の各トレー17にはデイスクMDが収容してあり、このデイスクMDは、例えば誤消去防止用の穴又は所定の穴部にデイスクホルダーばね12の係合突起12aが係合することにより保持されている。また、前記トレー17のストッパー片部21の突起部22が前記デイスクMDのターンテーブル用の穴に係止されていて衝撃時の脱落防止を行っている。又、この突起部22の弾発力によりMDカートリッジ内のディスクMDがカートリッジ内壁に押圧され、ディスクMDとカートリッジとのがたつきが防止される。
【0068】
前記デイスクMDのストックピッチが各7mmと狭い為、目的のデイスクMDが素早く交換できないことが予測されるために、この実施例ではトレー17ごとデイスクMDを押し出すことにより交換を容易にしている。
【0069】
このデイスクMDの交換は、前記トレーストッパー24をスプリング29に抗して押すことにより、このトレーストッパー24を軸方向に移動させて、トレーストッパー24の大径部25aが位置していたトレー17の大径孔部19に小径部25bを位置させる。そして、ケース5のスリット7より外部に突出しているトレー17の押し部23を指に引っ掛けて引くことによりトレー17を引きだし、このトレー17の引っ掛け部17aに端部が押されてデイスクMDが引き出される。この場合、前記トレーストッパー24の小径部25aは長孔20の大径孔部19からこの長孔20の後部に入る。
【0070】
上記のように各トレー17に前記デイスクMDを収容したマガジン1は、前記ベースユニット2の左右および中央のマガジン収容部A、C、Bに着脱可能に装着される。すなわち、左のマガジン収容部Aにおいては、これのマガジン収容口aにマガジン1を挿入して、このマガジン1の蓋体5fに形成されたガイド溝14に、前記マガジン案内機構42のガイドピン46を挿入し、また、マガジン1の右面部のガイド溝11に支柱34のガイド36を挿入する。この状態でマガジン1を押し込むことにより、マガジン1の蓋体5fの後縁部に形成された係合凹部16に前記マガジン排出機構45の摺動ピン65が係合し、ラック部材66がマガジン1の移動と共に、スプリング67に抗して移動する。
【0071】
このマガジン1の押し込みの終点付近で、このマガジン1の蓋体5fに形成された係止溝部31に、前記マガジンロック機構43の係止用ピン部材56が挿入されて、この係止用ピン部材56が前記係止溝部31のカム面31aに案内されて左方向に移動して係止溝部31の係止部31aに挿入係止される。この場合、図17に示すように前記係止用ピン部材56の移動によりロックプレート50がスプリング57に抗して移動し、前記係止解除機構44のトリガープレート58を左方向に回動させる。
【0072】
右のマガジン収容部Cにマガジン1を収容する場合には、マガジン1の左面部のガイド溝11に支柱35のガイド37が挿入されるし、中央のマガジン収容部Bにマガジン1を収容する場合には、マガジン1の左,右面部のガイド溝11に支柱34、35のガイド36、37が挿入されるようになる。
【0073】
また、前記マガジン1は立方体であるために、このマガジン1の下面(蓋体5f)側に押出し力の作用点があると、このマガジン1に作用点を中心に後方に倒れるような回転モーメントを生じるが、上記にようにマガジン1のガイド溝11に支柱34(35)のガイド36(37)が挿入してあるために、この回転モーメントによる倒れを抑えることができる。
【0074】
「マガジン1の選択動作(左右スライド動作)」
前記スライド駆動機構71aの走行用モーター78を駆動することによりギヤ機構79を介してラックギヤ83を回転させて、このラックギヤ83のラック部材76のラック76a上の転動により昇降機構84(昇降ユニット3)を左右方向に移動させる。
【0075】
また、位置検出用の光センサー310は昇降ユニット3と共に、移動して前記ベースプレート72に形成されたスリット72aを読取り、マガジン収容部A、C、Bに位置するマガジン1の選択と排出を行う。また、位置検出用のスイッチ311は、スライドベース53と共に、移動して、ラック部材76に形成されたカム312を検出し初期位置を設定する。実施例では、アクセス速度やバランスに有利な中心(マガジン収容部B位置)を初期位置(スタンド・バイ)に設定するため、2接点スイッチを使用している。
【0076】
「マガジン1の選択動作(上下動作)」
昇降ユニット3の同期回転駆動機構105の駆動モーター111の駆動により、減速ギヤ機構112を介して同期軸106を回転させて、この同期軸106の左右のギヤ107A、108Aを介して左右の外側カムプレート87L、87Rを同期回転させる。
【0077】
昇降機構84が上下動可能に保持するローディングユニット4が最上部(マガジンの最上部ディスク収納位置である10段目選択状態)にある時、ローディングユニット4の上側のガイドシャフト300L、300Rは左右の内側カムプレート86L,86Rの一方の直線カム部89を介して左右の外側カムプレート87L、87Rの案内カム101の一方の溝状カム部102に挿入され、該カム部102の規制を受けているが、ローディングユニット4の下側のガイドシャフト301L、301Rは左右の内側カムプレート86L,86Rの膨出カム部92を介して、左右の外側カムプレート87L,87Rの連絡部99に挿入されている(図34(1)参照)。
【0078】
この状態で、左右の外側カムプレート87L、87Rを図34において右回転(時計回り方向)に回転すると、溝状カム部102により規制を受けている上側のガイドシャフト300L、300Rにより、前記ローディングユニット4が下降する。このとき下側のガイドシャフト301L、301Rは溝状カム部102の規制を受けずフリーである。そして、前記ローディングユニット4は下降を続け、図34(2)のように7段目の位置を通過し、図34(3)に示す6段目から5段目に至ると、上、下側のガイドシャフト300L、300R、301L、301Rが2ヶの溝状カム部102、103と係合する状態になり、4段目に至ると、下側のガイドシャフト301L、301Rが溝状カム部103の規制を受け、上側のガイドシャフト300L、300Rはフリーになる。そして、左右の外側カムプレート87L、87Rの右回転により図34(5)に示す最下部(1段目選択)に状態になる。
【0079】
ところで外側カムプレート87L、87Rの案内カム101は溝状カム部102、103が交差する位置を持つために、何等かの規制を行わないとガイドシャフト300L、300R、301L、301Rが目的の溝状カム部102、103に収まらない。
【0080】
つまり、ローディングユニット4が下降する場合を例にとれば、上側のガイドシャフト300L,300Rが図34(1)のように溝状カム部102の▲10▼の位置から▲9▼,▲8▼と移動して▲7▼の位置に達した(図34(2))後は、該ガイドシャフト300L,300Rが溝状カム部103側(▲3▼の位置)に移動しないように、すなわち溝状カム部102の▲6▼に移動するように規制する必要がある。そのために、前記内側カムプレート86L、86Rの孔状カム88を並用している。
【0081】
上記のように外側カムプレート87L、87Rによりローディングユニット4が10段目の位置から下降を始めると、内側カムプレート86L、86Rにも回転力が与えられるが、この内側カムプレート86L、86Rに形成された孔状カム88の一方の直線カム部89に係合するガイドシャフト300L、300Rの規制を受けるため、回転ができない。
【0082】
ローディングユニット4が下降を続け、7段目の位置を過ぎると、ガイドシャフト300L,300Rが一方の曲りカム部90内に達するので、内側カムプレート86L,86Rは回転可能となる。内側カムプレートは86L,86R、そのばね辺部93により所定の弾発力で外側カムプレート87L,87Rと接しているので、その後、外側カムプレート87L,87Rの回転につれて内側カムプレート86L,86Rも同方向に付勢される。これによりギヤ107A,108Aが一対の噛合い歯部98の一方に噛合い、その噛合いの間だけ内側カムプレート86L,86Rは外側カムプレート86L,87Rと同期して回転する。
【0083】
この同期回転中において、上側ガイドシャフト300L,300Rは、内側カムプレート86L,86Rの一方の曲りカム部90、及び外側カムプレート87L,87Rの領域a(図32)内を通過する。
【0084】
この通過後は、ギヤ107A、108Aと一方の噛合い歯部98との噛合いが外れ、該ギヤ107A、108Aは、一対の噛合い歯部98間に位置する。また上側のガイドシャフト300L,300Rが括れカム部91の端部に移動するので、その後、外側カムプレート87L,87Rのみが回転を続け、内側カムプレート86L,86Rの回転は禁止される(図34(2))。
【0085】
このとき、ガイドシャフト300L,300Rは溝状カム部103と溝状カム部102との交点に位置するが、該シャフト300L,300Rは括れカム部91に案内されて、溝状カム部103側には移動せず、そのまま溝状カム部102側を進む(図34(3))。
【0086】
ガイドシャフト300L,300Rの回転が進むと、上側のガイドシャフト300L,300Rは、括れカム部91から膨出カム部92に移動し、該シャフト300L,300Rは外側カムプレート87L,87Rと同方向に回転可能となるが、今度は下側のガイドシャフト301L,301Rが膨出カム部92から括れカム部91側に移動し、これによりまだ内側カムプレート86L,86Rの回転規制は成されたままである。
【0087】
またこの際、上側のガイドシャフト300L,300Rは、溝状カム部102から連絡部99側に抜け出ようとするが、下側のガイドシャフト301L,301Rが、連絡部99から溝状カム部103側に入り込む(図34(3))。これにより、ローディングユニット4の昇降制御は、上側のガイドシャフト300L,300Rから下側のガイドシャフト301L,301Rに受け渡されて継続されることになる。
【0088】
外側カムプレート87L,87Rの回転がさらに進むと、図34(4)に示すように下側ガイドシャフト301L,301Rは括れカム部91から曲りカム部90に移動する。これにより、同図(2)に関して前述したように、内側カムプレート86L,86Rが外側カムプレート87L,87Rの回転力により同方向に付勢され、これにより、ギヤ107A、108Aが一対の噛合い歯部98の他方に噛合い、その噛合いの間だけ内側カムプレート86L,86Rは外側カムプレート87L,87Rと同期して回転する。この同期回転中において、上側のガイドシャフト300L,300Rは、内側カムプレート86L,86Rの他方の曲りカム部90、及び外側カムプレート87L,87Rの領域a(図32)内を通過する(図34(4))。
【0089】
この通過後は、ギヤ107A、108Aと他方の噛合い歯部98との噛合いが外れる。また下側ガイドシャフト301L,301Rが直線カム部89の端部に移動するので、その後、外側カムプレート87L,87Rのみが回転を続け、内側カムプレート86L,86Rの回転は禁止される。
【0090】
この時、ガイドシャフト301L,301Rは溝状カム部103と溝状カム部102との交点に位置するが、該シャフト301L,301Rは直線カム部89に案内されて、環状カム部103側には移動せず、そのまま溝状カム部102側を進む。このようにして最終的にローディングユニット4の下降制御を行うことができる。
【0091】
前記ローディングユニット4が上昇する場合には、左右の外側カムプレート87L、87Rを左回転(反時計回り方向)に回転され、上記の下降の場合とは逆動作になる。なお、外側カムプレート87L、87Rの案内カム101を同期軸端のギヤ107、108の回転でローディングユニットが1段シフトできるように決定してある。
【0092】
図32に示されるような回転カムを用いて物体(被制御物体)の昇降動作を行う場合には、その動作ストロークは最大で回転カムの半径分のストロークとなるが、本実施例のように、カム溝を交差させ(すなわち溝状カム部102と溝状カム部103とを交差させ)、かつその交差部分において所定のカム溝に案内すべく制御用の部材(内側カムプレート86L、86R)を設けたので、被制御物体の動作ストロークは、回転カムの半径分を超えるストロークとすることができる。
【0093】
また上記の実施例では、交差する2つのカム溝(溝状カム部102と溝状カム部103)の中間部に連絡部99を設け、この連絡部99を用いて前記各カム溝により支持されるピン(上側ガイドシャフト300L、300R及び下側ガイドシャフト301L、301R)を切り換える(持ち変える)ようにしたが、連絡部99を設けず、単一のカム溝を用いて閉曲線をつくり、単一のピンのみで被制御物体を制御するようにしても良い。
【0094】
なお、前述のように、上側ガイドシャフト300L、300R、及び下側ガイドシャフト301L、301Rがそれぞれ曲りカム部90に達した時点で、各ガイドシャフトに対する規制がなくなり、この時点(同期開始タイミング)で内側カムプレート86L、86Rが外側カムプレート87L、87Rの回転につれて回転され、この結果、噛合い歯部98がギヤ107A、108Aと噛合するのであるが、この噛合(すなわち各ガイドシャフトに対する規制がなくなった時点における、内側カムプレート86L、86Rの回転動作)を確実に行うために、図31に示すように、ばね片部93の、外側カムプレート87L、87R側の面における端部に突起95を設けると共に、前記同期開始タイミングにおける内側カムプレート86L、86Rの突起95に対向する外側カムプレート87L、87Rの表面に、該突起95と係合可能な凹部104、105(図32)を形成しておくと良い。
【0095】
このように内側カムプレート86L、86Rの同期開始タイミングにおいて、突起95と凹部104又は105とが係合することにより、内側カムプレート86L、86Rは、外側カムプレート87L、87Rの回転動作に同期して確実に回転することができる。
【0096】
「ローディングユニット4の一次ローディング動作」
前記ローディングユニット4が前記スライド駆動機構71および昇降機構84のそれぞれの作動によりマガジン1の所定のディスク取出し位置に来ると、シャーシユニット107に設けられた一次ローディング機構111が作動してディスクMDをマガジン1から所定量引っ張り出す。すなわち、前記パワートレイン110のモーター109が駆動されると、ギヤ156が回転しこのギヤ156にラック120で噛み合う可動プレート115が、図40(1)、(2)に示すように前進してクランパー128が前進し、クランパー128のフック部140がスプリング143の弾発力によりディスクMDの側面に形成された一方の凹部D´に係合し、これを掴む。
【0097】
この状態で、前記パワートレイン110のモーター109を逆回転させることにより前記可動プレート115を後退させてクランパー128を後退させる。このクランパー128の後退により前記シャーシユニット107のシャーシ本体114に内面に設けた干渉部(図示せず)がクランパー128のプレート係止部141aに当たり、このクランパー128がスプリング143に抗して外に回動してディスクMDの掴みを解除する。また、このディスクMDの移動により、クランパー238がディスクMDの他方の凹部に係合し、二次ローディングに備える(図41(1)の状態)。
【0098】
この動作と同時に、前記クランパー128の後退により前記可動プレート115に設けた摺動ピン118が、作動プレート解除機構157のレバーリンク161に干渉して、このレバーリンク161を反時計回り方向に回動させて、このレバーリンク161の回動によりロックプレート160が時計回り方向に回動して、この摺動ピン118の移動(可動プレート115の移動)を規制する一方、ロックプレート160による作動プレート146の干渉ピン157Z(図44)の係止を解除する。
【0099】
「ローディングユニット4の二次ローディング動作」
この作動プレート146の干渉ピン157の係止解除により作動プレート146がスプリング力により前進してこの作動プレート146のラック149が前記パワートレイン110のギヤ156に噛み合い、このパワートレイン110の駆動により作動プレート146が前進する。このために、この作動プレート146の孔状カム152にカムピン249を挿入したエジェクトリンク208を介してエジェクトアーム207が図74において反時計回り方向に回動して、このエジェクトアーム207の先端のクランパー238が後退してディスクMDをホルダー206内に引き込む。そして、このディスクMDをターンテーブル210上に位置させる。
【0100】
「フローテングユニット108の解放」
作動プレート146が前進してディスクMDがターンテーブル210上に搬送されると、該プレート146のラック149とギヤ156との噛合いが外れ該プレート146は停止する。また停止の直前に該プレート146はロックプレート145を押し、これにより該プレート145に形成されたラック171が前記ギヤ156に噛合う。すなわちディスクMDの搬送が停止されて作動プレート146が停止すると、次はロックプレート145が前方に移動を開始する。
このロックプレート145Lが備えるロック爪169、170を、前記フローテイングユニット108のサスペンションシャーシ210に設けた被ロック部215、216から離してロック爪169、170による被ロック部215、216のロックを解除する。この場合、左のロックプレート145Lの前方への移動により前記段付き孔155のカム面の案内で前記ピン402が作動されて前記タイミングプレート401は図48(1)、(2)、(3)に示すように時計回り方向に回動する。
【0101】
これと同時に、左のロックプレート145Lの前方への移動により連係部材179を介して右のロックプレート145Rを後方に移動させて、このロックプレート145Rが備えるロック爪174を、前記フローテイングユニット108のサスペンションシャーシ210に設けた被ロック部217から離してロック爪174による被ロック部217のロックを解除する。
【0102】
「エジェクト動作」
外部からのエジェクト信号によりモーター109を逆転しディスクMDのエジェクトをローディングと逆の動作で行うが、マガジン1への収納動作が若干異なる。
【0103】
すなわち、ディスクMDは二次ローディング機構209のエジェクトアーム207により、途中までエジェクトされている。この状態では、可動プレート115が前進を始めるとクランパー128がディスクMDを保持すると共に、コントロールプレート127がスライドし、このコントロールプレート127に設けたカムピン130が可動プレート115のカム孔125に入り込み、クランパー128の回動規制を行い、ディスクMDを押し出す(図41(1)、(2)参照)。
【0104】
ディスクMDがマガジン1に収容される手前でコントロールプレート127の前縁部がシャーシ本体114のストッパー(図示せず)に当たり、動作を停止する(図41(3)参照)が、前記クランパー128は前進を続け、ディスクMDをマガジン1に収納する(図41(4)参照)。
【0105】
この位置よりさらに、前記クランパー128を前進させ、コントロールプレート127をレセットすると共に、クランパー128をストッパーに当てて回動させることにより、レセットプレート302の端部の曲げ部304がクランパー128のプレート係合部141aの内側に入り込む(図41(5)参照)。
【0106】
この状態で、反転動作を行うことにより、クランパー128はレセットプレート302の端部の曲げ部304の内側をガイドとして、回動状態のまま後退するため、クランパー128が再度ディスクMDと係合することはなく、スタンド・バイの位置に戻る(図41(6)、(7)参照)。
【0107】
前記マガジン1をマガジンホルダー500から排出する場合には、前記ローディングユニット4の第1、第2の作動片115、116がトリガープレート58A、58B、58Cの干渉部58Aa、58Ba、58Caに干渉してこのトリガープレート58A、58B、58Cを回動させることにより行われる。
【0108】
すなわち、左のマガジン収納部Aに収納されたマガジン1の排出は次のようになされる。図79に示すように前記ローディングユニット4が前記スライド機構71および昇降機構84のそれぞれの作動によりア位置(最下部位置)に位置した状態から前記スライド機構71の作動により左方向に移動して前記ローディングユニット4の第2の作動片116が前記トリガープレート58Aの干渉部58Aaに干渉し、このトリガープレート58Aを左方向の回動させることにより、前記ロックプレート50を移動して前記係止用ピン部材56を前記係止溝部31の係止部31aから外すし、前記ラック部材66がスプリング67のばね力により引き戻されて前記摺動ピン64が移動してマガジン1を排出する。この場合、前記ラック部材66のラック66aに噛み合っているギヤ69が回転してダンパー68が働き、前記マガジン1の排出速度を調整する。
【0109】
また、中央のマガジン収納部Bに収納されたマガジン1の排出は次のようになされる。図79に示すように前記ローディングユニット4が前記スライド機構71および昇降機構84のそれぞれの作動によりイ位置(最下部位置)に位置した状態から前記スライド機構71の作動により左方向に移動して前記ローディングユニット4の第2の作動片116が前記トリガープレート58Bの干渉部58Baに干渉し、このトリガープレート58Bを左方向の回動させることにより、前記ロックプレート50を移動して前記係止用ピン部材56を前記係止溝部31の係止部31aから外すし、前記ラック部材66がスプリング67のばね力により引き戻されて前記摺動ピン64が移動してマガジン1を排出する。この場合、前記ラック部材66のラック66aに噛み合っているギヤ69が回転してダンパー68が働き、前記マガジン1の排出速度を調整する。
【0110】
また、右のマガジン収納部Cに収納されたマガジン1の排出は次のようになされる。図79に示すように前記ローディングユニット4が前記スライド機構71および昇降機構84のそれぞれの作動によりウ位置(最下部位置)に位置した状態から前記スライド機構71の作動により右方向に移動して前記ローディングユニット4の第2の作動片116が前記トリガープレート58Cの干渉部58Caに干渉し、このトリガープレート58Cを右方向の回動させることにより、前記ロックプレート50を移動して前記係止用ピン部材56を前記係止溝部31の係止部31aから外すし、前記ラック部材66がスプリング67のばね力により引き戻されて前記摺動ピン64が移動してマガジン1を排出する。この場合、前記ラック部材66のラック66aに噛み合っているギヤ69が回転してダンパー68が働き、前記マガジン1の排出速度を調整する。なお、トリガープレート58A〜58Cと回動させるための作動片の位置は、各プレートの取付位置に応じて適宜変更されることは言うまでもない。
【0111】
このように、マガジン1のエジェクト動作をローディングユニット4によるスライド動作で行い、その位置がディスクMDの選択動作エリア内にあるため、一部のランダムアクセスを禁止する必要がある。
【0112】
「スイッチ動作」
図60に示すようにスタンド・バイの状態Aー1では前記スイッチ300はオフ状態であり、スイッチ301は第2の短絡を発生させている。そして、前記可動プレート146およびクランパー128が前進してディスクMDをクランプした状態Bー1では前記スイッチ300は第1の短絡を発生させ、スイッチ301はオフ状態である。
【0113】
また、図60に示すようにローディングエンドの状態Cー1では前記スイッチ300は第2の短絡を発生させ、スイッチ301は第2の短絡を発生させる。また、オーバーローディングの状態Dー1では前記スイッチ300は第1の短絡を発生させ、スイッチ301は第1の短絡を発生させる。また、スタンド・バイの状態Aー1からディスクMDをクランプした状態Bー1に至る間では、前記両スイッチ300、301共にオフの状態である。
【0114】
また、スタンド・バイの状態Aー1からローディングエンドの状態Cー1に至る間では、スイッチ300はオフの状態であり、スイッチ301は第2の短絡を発生させる。また、スタンド・バイの状態Aー1からオーバーローディングの状態Dに至る間では、スイッチ300は第1の短絡を発生させ、スイッチ301はオフの状態になる。
【0115】
このように2個のスイッチ300、301で、スイッチプレート303およびレセットプレート302の動きを見ることにより、スタンド・バイの状態Aー1、ディスクMDをクランプした状態Bー1、ローディングエンドの状態Cー1およびオーバーローディングの状態Dー1の4つのモードを識別することができる。
【0116】
また、スイッチ400はマガジン1のどの段にディスクMDが収容されているかを検出するためのものであり、スタンド・バイの状態Aー1からディスクMDをクランプした状態Bー1、スタンド・バイの状態Aー1からオーバーローディングの状態Dー1の動作を行う間に、スイッチ400がオンすれば、ディスクMD有りと判定される。
【0117】
また、ディスクプレーヤーが横置きに状態では、図54、図55に示すように前記フローティングユニット108は、その左側が左の前記フローティングスプリング194により垂直に吊られており、また、その右側が右の前後の前記フローティングスプリング259、260により斜め上方向に付勢された状態で吊られている。この場合、左の前記フローティングアーム187の突起部189が0度位置の係止部191に係止されていて、このフローティングアーム187が0度位置の姿勢であり、また、右の前記フローティングアーム188の突起部196が0度位置の係止部197に係止されていて、このフローティングアーム188が0度位置の姿勢である。そして、前記カウンタプリング203は、前記フローティングアーム188が0度位置の姿勢であるために、図54(1)に示すように水平状態にある。
【0118】
右の前後の前記フローティングスプリング259、260は後方に傾斜しているために、これらフローティングスプリング259、260の付勢力Fは図54(2)に示すように斜め上方に向いており、この付勢力Fの水平分力F1は前記フローティングユニット108を吊るためには不要なものである。また、前記カウンタプリング203は、前記フローティングアーム188が0度位置の姿勢であるために水平状態にあって、前記フローティングユニット108を水平に且つ後方に付勢している。したがって、前記カウンタプリング203の付勢力F3が前記付勢力Fの水平分力F1を打ち消している。
【0119】
前記ディスクプレーヤーを縦置きする場合には、左の前記フローティングアーム187の突起部189を0度位置の係止部191より外して、前方に回動して90度位置の係止部192に係止して、このフローティングアーム187を90度位置の姿勢にし、また、右の前記フローティングアーム188の突起部199を0度位置の係止部197より外して、前方に回動して90度位置の係止部198に係止して、このフローティングアーム188を90度位置の姿勢にする。
【0120】
左のフローティングアーム187の90度位置の姿勢により、左の前記フローティングスプリング194は垂直になる。右のフローティングアーム188の90度位置の姿勢により、図58(1)に示すように前記カウンタプリング203は水平状態になる。
【0121】
前記ディスクプレーヤーを縦置きした場合には、図58(1)に示すように右の前後の前記フローティングスプリング259、260は図58において左方に傾斜しているために、これらフローティングスプリング259、260の付勢力Fは図58(2)に示すように斜め上方に向いており、この付勢力Fの水平分力F1は前記フローティングユニット108を吊るためには不要なものである。また、前記カウンタプリング203は水平状態にあって、前記フローティングユニット108を水平に且つ図58(1)において左方に付勢している。したがって、前記カウンタプリング203の付勢力F3が前記付勢力Fの水平分力F1を打ち消している。尚、左右のフローティングアーム187、188の切り替えはローディングユニット4が上下、左右位置共に、スタンド・バイ位置の時である。
【0122】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、シャーシユニットにロック可能にフローティングユニットを設けたローディングユニットと、前記シャーシユニットに設けられて駆動系の作動により前進してディスクを掴み、駆動系の逆作動により後退してディスクを所定の位置に引き込んだ後ディスクの掴みを解除する一次ローディング機構と、前記フローティングユニットに設けられて前記一次ローディング機構により所定の位置に引き込まれたディスクを掴み、このディスクをターンテーブル上に位置させる二次ローディング機構を備えたことから、一次ローディング機構により、ディスクを所定の位置に引き込み、二次ローディング機構に備え、二次ローディング機構によりディスクをターンテーブル上に位置させることができる。
【0123】
このように、ローディング機構を、シャーシユニットに設けられた一次ローディング機構と、前記フローティングユニットに設けられた二次ローディング機構との二段階に分けることにより、それぞれのローディング当たりの摺動ストロークを少なくすることができる。このために装置が簡単化し小形化が可能になる。
【0124】
また、本発明は、前記一次ローディング機構を、駆動系の作動により前後進する可動プレートと、この可動プレートに揺動可能に設けられて可動プレートの前進時にディスクを掴み且つ可動プレートの後退時にディスクの掴みを解除すると共にこの解除状態で後退するクランパーと、前記可動プレートの前進時に前記クランパーの回動規制を行いその後回動規制を解除するコントロールプレートとで構成したから、前記二次ローディング機構により途中まで排出されたディスクを、前記可動プレートが前進を始めるとクランパーがディスクを保持すると共に、コントロールプレートが作動して、クランパーの回動規制を行い、ディスクを押し出してマガジンに収納し、この位置よりクランパーは解除状態で後退することができる。このために、一次ローディング及びディスクの排出が円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるディスクプレーヤーの一部省略した斜視図である。
【図2】同ディスクプレーヤーの一部省略した分解斜視図である。
【図3】マガジンの分解斜視図である。
【図4】同マガジンの後面図である。
【図5】同マガジンにおいてトレーを除いた状態の平面図である。
【図6】同マガジンの左面図である。
【図7】図5のD−D線に沿う断面図である。
【図8】トレーストッパーの装着状態の断面図である。
【図9】トレーストッパーの側面図である。
【図10】トレーの平面図である。
【図11】ベースユニットにおけるマガジンホルダーの平面図である。
【図12】マガジンベースの裏側部におけるマガジン案内機構と、マガジンロック機構と、ロック解除機構と、マガジン排出機構との構成説明図である。
【図13】マガジンロック機構のロックプレートの平面図である。
【図14】図13のE方向からの矢視図である。
【図15】ロック解除機構のトリガープレートの正面図である。
【図16】同トリガープレートの平面図である。
【図17】マガジンのロック状態の説明図である。
【図18】(1)、(2)はマガジンの排出の説明図である。
【図19】昇降ユニットの正面図である。
【図20】同昇降ユニットの側面図である。
【図21】図20G−G線方向からの矢視図である。
【図22】スライド機構の平面図である。
【図23】同期回転駆動機構の平面図である。
【図24】図23のH方向からの矢視図である。
【図25】図23のI方向からの矢視図である。
【図26】光センサーとその検出部の説明図である。
【図27】スイッチとその検出部の説明図である。
【図28】(1)は光センサーの出力信号の説明図である。(2)はスイッチの出力信号の説明図である。
【図29】昇降機構の平面図である。
【図30】同昇降機構のケースとこのケースに上下動可能に設けられたローディングユニットのシャーシ部分の正面図である。
【図31】内側カムプレートの側面図である。
【図32】外側カムプレートの内面図である。
【図33】図32のJ−J線に沿う断面図である。
【図34】(1)〜(5)はフローテイングユニットが最上位から最下位に移動する場合の内、外側カムプレートの挙動説明図である。
【図35】ローディングユニットの平面図である。
【図36】同ローディングユニットの正面図である。
【図37】同ローディングユニットの側面図である。
【図38】(1)は一次ローディング機構の分解状態の平面図である。
(2)は一次ローディング機構の分解状態の側面図である。
(3)は(2)のK方向からの矢視図である。
【図39】(1)は一次ローディング機構のクランパーの正面図である。
(2)は同クランパーの平面図である。
(3)は(2)のL方向からの矢視図である。
【図40】(1)、(2)、(3)は一次ローディング機構のディスク引出しの作動説明図である。
【図41】(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)は一次ローディング機構によるマガジンへのディスクの収納作動説明図である。
【図42】(1)はローディングユニットのシャーシユニットの平面図である。
(2)は図42のM方向からの矢視図である。
(3)は図42のN方向からの矢視図である。
【図43】メカニカルロック機構の左部品の分解図である。
【図44】(1)は作動プレートの側面図である。
(2)は(1)の0方向からの矢視図である。
【図45】(1)は左のロックプレートの側面図である。
(2)は(1)のP方向からの矢視図である。
【図46】(1)は右のロックプレートの側面図である。
(2)は(1)のQ方向からの矢視図である。
【図47】メカニカルロック機構とフローティングユニットの左側面図である。
【図48】(1)、(2)、(3)は作動プレートとタイミングプレートの作動説明図である。
【図49】(1)は作動プレート解除機構を備えたローディングユニットのシャーシユニットの平面図である。
(2)は(1)のQ−1部の拡大詳細図である。
【図50】フローティング方向切換え機構を備えたローディングユニットの一部省略した平面図である。
【図51】図50のR方向からの矢視図である。
【図52】図50のS方向からの矢視図である。
【図53】図50のT方向からの矢視図である。
【図54】(1)は図50のU−1方向から視た状態で、しかもフローティングユニットの0度懸架状態の側面図である。
(2)はフローティングスプリングの付勢力Fとカウンタスプリングの付勢力F3との説明図である。
【図55】フローティングユニットの懸架状態の平面図である。
【図56】左のフローティングアームの側面図である。
【図57】右のフローティングアームの側面図である。
【図58】(1)はフローティングユニットの90度懸架状態の側面図である。
(2)はフローティングスプリングの付勢力Fとカウンタスプリングの付勢力F3との説明図である。
【図59】スイッチ機構を備えたローディングユニットのシャーシユニットの平面図である。
【図60】(1)、(2)、(3)、(4)はスタンド・バイの状態、ディスククランプ状態、ローディングエンド状態及びオーバーローディング状態でのスイッチ機構の作動説明図である。
【図61】スイッチの平面図である。
【図62】スタンド・バイの状態、ディスククランプ状態、ローディングエンド状態及びオーバーローディング状態でのスイッチ作動説明図である。
【図63】フローティングユニットの平面図である。
【図64】図63のV方向からの矢視図ある。
【図65】図63のU方向からの矢視図ある。
【図66】図63のW方向からの矢視図ある。
【図67】図63のX方向からの矢視図ある。
【図68】ホルダーの平面図である。
【図69】図68のY方向からの矢視図である。
【図70】図68のZ方向からの矢視図である。
【図71】図68のA1方向からの矢視図である。
【図72】二次ローディング機構を備えたフローティングユニットの平面図である。
【図73】図72B1方向からの矢視図である。
【図74】二次ローディング機構の平面図である。
【図75】二次ローディング機構のクランパーの平面図である。
【図76】図75のC1方向からの矢視図である。
【図77】図75のD1方向からの矢視図である。
【図78】クランパーの裏面図である。
【図79】マガジンの排出説明図である。
【符号の説明】
1 マガジン
4 ローディングユニット
107 シャーシユニット
108 フローティングユニット
111 一次ローディング機構
209 二次ローディング機構
MD ディスク
Claims (1)
- シャーシユニットにロック可能にフローティングユニットを設けたローディングユニットと、
前記シャーシユニットに設けられて駆動系の作動により前進してディスクを掴み、駆動系の逆作動により後退してディスクを所定の位置に引き込んだ後ディスクの掴みを解除する一次ローディング機構と、
前記フローティングユニットに設けられて前記一次ローディング機構により所定の位置に引き込まれたディスクを掴み、このディスクをターンテーブル上に位置させる二次ローディング機構を備え、
前記一次ローディング機構を、駆動系の作動により前後進する可動プレートと、この可動プレートに揺動可能に設けられて可動プレートの前進時にディスクを掴み且つ可動プレートの後退時にディスクの掴みを解除すると共にこの解除状態で後退するクランパーと、前記可動プレートの前進時に前記クランパーの回動規制を行いその後回動規制を解除するコントロールプレートと、
を有することを特徴とするディスクプレーヤー。
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