JP3568008B2 - キャップ給送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は,半導体素子,水晶振動子等のチップを搭載収納したパッケージの開口部に金属製キャップを自動的にシーム接合するシーム接合機に適用して好適なキャップ給送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来,半導体素子,水晶振動子等のチップをパッケージに気密封止する方法として,マイクロパラレルシーム接合法が広く用いられている(特公平1−38373号公報)。このシーム接合法は,図8及び図9〜図10に示すように,セラミック基板1に金属製シームフレーム2をろう付けしてなるセラミック製(もしくは全体が金属製)の外囲器3の内部に,半導体素子等のチップ4を収納し,このチップ4をワイヤ5によって外リード6に電気的に接続した後,コバール(Fe−Ni合金),42アロイ等からなる金属製キャップ(蓋板)7を外囲器3の開口部に被せ,キャップ7の対向する2辺,例えば長辺の一端縁部イに一対のテーパ付きローラ電極8a,8bを一定の加圧条件の下で接触させ,外囲器3を図9に示すように,矢印A方向に移動させると同時にロ−ラ電極8a,8bにパルセーション通電(例えば,8V,140〜180A)を行い,この時発生するジュール熱により長辺を溶融し外囲器3にキャップ7をシーム接合する。
【0003】
長辺のシーム接合が終了すると,ローラ電極8a,8bを一旦上昇移動させて電極間隔を調整するとともに,図10に示すように,外囲器3を水平面内において90°回転させた後,再びローラ電極8a,8bを下降させて他の対向する2辺,即ち,短辺側2辺を同様にキャップ7をシーム接合し,もってチップ4を気密に封止するものである。なお,上記工程は空気中でも可能であるが,通常は酸化を防ぐためにドライボックスと称するチャンバ内で行われる。9は外囲器3が設置されているキャリアボードである。
【0004】
このように,キャップ7はシーム接合機によって外囲器3にシーム接合されるものであるが,キャップ7の外囲器3への供給に際しては,従来,吸引手段によって吸引保持して搬送していた。
【0005】
しかしながら,このような従来のシーム接合機におけるキャップ給送装置においては,吸引手段によりパーツフィーダに積層配置されているキャップを上から順に取り出す際に起こる現象として,複数枚のキャップが重なり合ったまま取り出されることがあった。これはキャップの材質がコバール,42アロイ等のためキャップ自体が磁化して互いにくっついたり,湿気による表面張力により密着したりするためである。そして,一度に複数枚のキャップがシーム接合位置の外囲器3上に搬送された場合には,シーム接合を行うことが出来ず,その都度余分なキャップを取り除く必要があるため,シーム接合の作業能率が低いという問題があった。特に,シーム接合機においては,このような作業は窒素ガスの室を形成するグローブボックス内で行われるため,外部から手袋を通して行う作業となり,面倒である。
【0006】
このような問題を解決するものとして,本出願人は,先に特開平6−224231号公報に開示された「キャップ給送装置」を提案した。
このキャップ給送装置は,上面に開放した複数個のキャップ7を積層収納する収納孔27を一列に等間隔に設けたカセット本体23Aと,カセット本体23A内に上下動自在に配設され,キャップ7が載置される昇降板28とを備えてなるカセット23と,吸着ノズル36を含みこの吸着ノズル36によりカセット23内に積層収納されているキャップ7を上から1枚ずつ順に吸着保持してカセット23の収納孔27の配列方向と平行に移送して外囲器3上に載置するキャップ搬送手段25と,カセット23内のキャップ7を取り出した際,吸着ノズル36を振動させ,1枚目のキャップ7に密着している2枚目以降のキャップ7を分離落下させる加振手段38とを設けたものである。
【0007】
以下,この装置の詳細について説明する。
図5はこのキャップ給送装置を示す正面図,図6はこの装置の平面図,図7はカセットの昇降機構を示す斜視図である。
図5〜図7において,キャップ給送装置20は,チャンバ内に前後に平行に設置された左右方向に長く延在する架台21およびレール支柱22を備え,架台21には多数のキャップ7を収納するカセット23及びキャップ7を位置決めするキャップセンタリング装置24が配設され,レール支柱22の上面には,カセット23内のキャップ7を吸引保持して所定の位置,即ち,キャップセンタリング装置24上に搬送載置するキャップ搬送手段25を摺動自在に案内するガイドレール26が配設されている。
【0008】
カセット23は,図7に示すように,直方体のブロック状に形成されており,例えば,5つの収納孔27が上面に形成されたカセット本体23Aと,このカセット本体23Aの内部に昇降自在に配設され各収納孔27内に積層収納されるキャップ7を共通に支持する昇降板28とで構成されている。収納孔27はキャップ7の搬送方向(図5の矢印B方向)に適宜間隔をおいて並設されている。カセット本体23Aの上面には,各収納孔27を横切る溝29が形成されており,この溝29を挟んでカセット本体23Aの両側に各収納孔27内に収納されている一番上,即ち,1枚目のキャップ7を検出する検出手段30としての発光素子30Aと受光素子30Bが配設されている(図7)。
【0009】
図7において,31Aおよび31Bは,昇降板28に設けた一対の支持棒であり,架台21の下部に設置された駆動モータ(図示せず)の出力軸が上下動されるねじ棒32を形成し,その上端に軸方向の移動を阻止されて嵌装されたカラー34を介して配設されたプレート33に立設されている。制御部からの駆動信号によって駆動モータを正方向に間欠的に駆動すると,ねじ棒32が回転して上昇移動するため,これと一体にプレート33も上昇して昇降板28を押し上げ,これにより収納孔27内に積層収納されている一番上のキャップ7を検出手段30による検出可能な位置,即ち,収納孔27の上側開口部に移動させる。
【0010】
図5及び図6において,キャップ搬送手段25は,ガイドレール26に沿って移動自在な可動フレーム35と,カセット23内のキャップ7を吸引保持する吸着ノズル36とを備えている。可動フレーム35は,側面視逆L字状に屈曲形成されることにより,架台21の上方に延在する水平アーム部35Aと,下方に延在する垂直アーム部35Bとを一体に備え,水平アーム部35Aの先端部に吸着ノズル36がエアシリンダ37によって昇降自在に配設され,真空ポンプ(図示せず)に配管されている。
【0011】
38は吸着ノズル36がカセット23のある1つの収納孔27内の一番上のキャップ7を吸引保持した際,吸着ノズル36を振動させる加振手段で,これにより吸着ノズル36に吸着されている1枚目のキャップ7に密着している2枚目以降のキャップ7を収納孔27に落下させる。この加振落下は,一枚目のキャップ7を吸着保持した後,ねじ棒32の駆動モータを逆方向に駆動することによりカセット23内に積層されたキャップ位置を下げ,キャップ7に密着したキャップとカセット23内に積層されているキャップとの間に空隙(隙間)を設け,ここで,加振手段38により加振し,密着した2枚目以降のキャップを振り落とす。このように,密着したキャップを収納孔27内で振り落とすと,カセットの交換回数を減らすことができ,稼働率を上げることが出来る利点がある。
【0012】
一方,可動フレーム35の垂直アーム35Bは,下面にガイドレール26に摺動自在に嵌合する嵌合溝を有するスライダ39と,ボールねじ40に螺合するナット41とを備えている。ボールねじ40は,ガイドレール26の上方に位置してレール支柱22の両端に設けられた軸受42に軸支されて配設されており,一端がカップリング装置43を介して駆動モータ44の出力軸45に連結されている。
【0013】
キャップ7の搬送に際しては,駆動モータ44の駆動によってキャップ搬送手段25を移動させて吸着ノズル36をカセット23の5つの収納孔27のうち検出手段30によってキャップ7の存在が検出された収納孔の上方で停止させ,エアシリンダ37によって吸着ノズル36を下降させると,吸着ノズル36が当該収納孔27内に収納されている一番上のキャップ7を吸引保持して取り出す。そして,加振装置38による加振後,駆動モータ44の駆動によりキャップ搬送手段25を移動させ,吸着ノズル36に保持されているキャップ7をキャップセンタリング装置24上に載置する。
【0014】
キャップ搬送手段25によるカセット23からのキャップ7の取り出しに際しては,カセット23の各収納孔27に収納されている最上段のキャップ7のうち2枚以上のキャップが取り出し位置にある場合,何番目の収納孔から順に取り出すかを予め制御部に記憶しておき,駆動モータ44を駆動する。
【0015】
図6において,キャップセンタリング装置24は,キャップ搬送手段25によって搬送されたキャップ7をブロック46の互いに直交する2辺47a,47bに一対の押さえ爪48,49によって押し付けることにより,X,Y方向の位置決めを行う。
そして,キャップセンタリング装置24によって位置決めされたキャップ7はキャップ搬送手段25とは別のキャップ搬送手段(図示せず)に受け渡され,シーム接合位置の外囲器3上に搬送設置され,一対のローラ電極により望ましくは仮止めされた後,上記したようにシーム接合される。
【0016】
この装置によれば,キャップ搬送手段25の吸着ノズル36によってカセット23内のキャップ7を吸引保持した際,加振手段38によって吸着ノズル36を振動させるように構成したので,吸着ノズル36によって保持されている1枚目のキャップ7に密着している2枚目以降のキャップ7を振り落とすことが出来る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,通常収納孔27の内径とキャップ7外径との間隙は,最小にされているため,このような加振手段38による方法では充分な加振が出来ず,1枚目のキャップ7に密着している2枚目以降のキャップ7を振り落とすことができないという問題があった。
【0018】
又,カセット23の移動方向とキャップ搬送手段25の移動方向が同一直線上におかれているため,カセット7の複数のキャップ収納孔27内のキャップ7のピックアップ方法が複雑となり,カセット23の構造及び吸着保持のための制御方法が複雑となるという問題があった。
【0019】
この発明は,上記したような従来の問題点に鑑みなされたもので,その目的とするところは,比較的簡単な構成でキャップ7を1枚ずつ確実に搬送することができ,シーム接合の作業能率を向上させるようにしたキャップ給送装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は,カセット内に積層収納されているキャップを上から1枚ずつ順に吸着保持して移送し外囲器上に載置するキャップ給送装置において,吸着ノズルを含みこの吸着ノズルによりカセット内に積層収納されているキャップを上から1枚ずつ順に吸着保持すべく昇降自在に支承されると共に,保持したキャップを移送し所定位置に載置するキャップ搬送手段と,このキャップ搬送手段の移送方向と直交方向に間欠移動され,上面に開放しキャップを積層収納する収納孔を該移動方向に平行に複数個有するカセットと,キャップ搬送手段の昇降軸線上を昇降し前記カセットの移動方向に直交して配置され,カセット内のキャップを昇降させるキャップ昇降手段と,キャップ搬送手段がキャップを吸着して所定距離上昇した時に,該キャップに側面から気体を吹き付けて1枚目のキャップに密着している2枚目以降のキャップを分離落下させる気体吹き付け手段とを設けたものである。
【0021】
第2の発明は,カセットは収納孔の側面においてこの収納孔の底面下部から上面に至るスリットが設けられ,キャップ昇降手段は,スリットの収納孔の底面下部に挿抜し得る昇降爪を備え,この昇降爪を昇降手段によって昇降させるようにしたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
この発明の実施例を,図1〜図4に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明の実施例を示す正面図,図2は図1の右側面図,図3は図1の要部背面図,図4はカセット52の背面斜視図である。なお,従来例と同一のものは,同一名称,同一符号を付し,その説明を省略する。
【0023】
図1〜図3において,50はキャップ給送装置で,基台51には,カセット52を間欠的に駆動するためのカセット間欠駆動手段53を支持する支柱54とキャップ搬送手段55を支持するための支柱56とが立設されている。
カセット間欠駆動手段53を支持する支柱54の上面には,左右方向に長い架台57が支持されており,この架台57上には,カセット台58に載置され,多数のキャップ59を積層収納するカセット52が,このカセット52を間欠的に移動させるカセット間欠駆動手段53を介して配設されているとともに,このカセット52内に収納されているキャップ59を昇降させるためのキャップ昇降手段60を支持している支柱61とが配設されている。
【0024】
カセット52は,図4に示すように,外形形状は直方体のブロック状に形成されており,内部にキャップ59を積層収納するための収納孔62が,底面下部から上面まで連通するとともに,例えば,カセット52の搬送方向(図1の矢印X方向)に収納孔62が5つ適宜間隔をおいて並設されている。さらに,カセット52の上面には,各収納孔62を横切る溝63が形成されているとともに,背面側には,カセット52の底面下部から上面まで収納孔62の側面において連通するスリット64が形成されている。従って,カセット52の背面側では,背面側の溝63とスリット64とは収納孔62を介して水平方向において連通している。
【0025】
カセット52の前後方向両側には,溝63を挟んで収納孔62内に収納されている一番上のキャップ,即ち,1枚目のキャップ59を検出するためのキャップ検出手段65として,発光素子65Aと受光素子65Bとが一対として1箇所配設されている。
【0026】
カセット52を収納孔62のピッチ分ずつ間欠的に移動させるカセット間欠駆動手段53は,架台57に配設されているガイドレ−ル66とこのガイドレ−ル66に摺動自在に配設されているスライダ67とボールねじ68と噛合するナット69とを備えている。ボールねじ68は,駆動モータ70側の軸受71と架台57に立設されている軸受72とに支持されているとともに,一端はカップリング装置73を介してボールねじ68を回転するための駆動モータ70の出力軸に連結されている。
【0027】
74は初期位置を検出するための初期位置検出スイッチ,75,76はそれぞれ左限リミッタスイッチおよび右限リミッタスイッチで,いずれもカセット52の左右方向の移動範囲を制限している。従って,左限リミッタスイッチ75および右限リミッタスイッチ76が配設されている範囲内において,カセット間欠駆動手段53により,カセット52は初期位置から矢印X方向へ収納孔62のピッチ分ずつ間欠的に移動するように構成されている。
【0028】
キャップ昇降手段60は,キャップ昇降手段60の支柱61に取り付けられているガイドレール77と,このガイドレール77に沿って,図1〜図3に矢印Yで示すように,摺動自在に嵌合してキャップ搬送手段55の昇降軸線と平行に昇降する摺動ブロック80と,この摺動ブロック80を昇降させるための駆動モータ79と,この摺動ブロック80にエアシリンダ81を介して取り付けられているとともに,ガイドレール77に沿って摺動ブロック80と一体となって昇降し,エアシリンダ81により図2に矢印Zで示すように,カセット52の背面方向から前進後進する爪取り付けブロック82とを備えており,カセット52の移動方向に直交して配設されている。81aはエアシリンダ81のエア供給口である。
【0029】
さらに,キャップ昇降手段60の駆動モータ79の出力軸(図示せず)には,ピニオン(図示せず)が固定されているとともに,このピニオンと噛合し上端を摺動ブロック80に固定したラック78が摺動ブロック80の昇降方向に平行に配設されている。従って,駆動モータ79が駆動されると,摺動ブロック80に固定されているエアシリンダ81,爪取り付けブロック82,昇降爪84とがと一体となって,ガイドレール77に沿って矢印Y方向にキャップ59の1枚分の厚さだけ昇降するように構成されている。
【0030】
爪取り付けブロック82には,図4に示すように,カセット52の収納孔62の底面に昇降自在に配設されている摺動子83の係合孔83aと係脱自在に嵌合する昇降爪84が取り付けられている。摺動ブロック80,エアシリンダ81,爪取り付けブロック82と昇降爪84と摺動子83とは,摺動ブロック80の昇降に伴って矢印Yで示すように昇降するとともに,昇降爪84と爪取り付けブロック82とは,エアシリンダ81により,図2に矢印Zで示すように,カセット52の背面側から前進後退して昇降爪84がカセット52の背面側からスリット64内の摺動子83の係合孔83aに挿抜するように構成されている。
【0031】
85,86はそれぞれキャップ昇降手段60の上限リミッタスイッチおよび下限リミッタスイッチで,摺動ブロック80の昇降範囲の上限位置と下限位置とを規制している。87,88は,キャップ昇降手段60の上限メカニカルストッパおよび下限メカニカルストッパである。キャップ昇降手段60の支柱61の頂部には,後述するキャップ搬送手段55の吸着ノズル89が,キャップ59を吸着して所定距離上昇した時に,このキャップ59の側面から気体を吹き付けるための気体吹き付け手段90が配設されている。
【0032】
気体吹き付け手段90は,気体供給口取り付けブロック91と,この気体供給口取り付けブロック91に取り付けられている気体供給口92およびこの気体供給口92の先端に吸着ノズル89に向けて固定されており,吸着ノズル89に気体を吹き付けるための気体ノズル93とが備えられている。
【0033】
支柱56の上面には,商工自在に支承されてカセット52に積層収納されているキャップ59を1枚ずつ順に吸着保持し,キャップセンタリング装置24(図6)上に載置するキャップ搬送手段55をカセット52の移動方向とは直交方向に摺動自在に搬送するためのガイドレール94が配設されている。
【0034】
キャップ搬送手段55は,ガイドレール94に沿ってカセット52の移動方向とは直交する方向に摺動自在な可動フレーム95を備えている。この可動フレーム95には,ガイドレール94に摺動自在に嵌合するスライダ96と,吸着ノズル89を昇降させるエアシリンダ97とを備えている。そして,キャップ搬送手段55は,さらに,駆動モータ(図示せず)の駆動によって,吸着ノズル89に保持されたキャップ59をカセット52の移動方向とは直交する方向に位置しているキャップセンタリング装置24(図6)上に移送するためのボールねじ98とこのボールねじ98に噛合するナット99とボールねじ98の軸受部100とを備えている。さらに,キャップ59は他の搬送手段によりキャップセンタリング装置24を介して外囲器3(図8)に移送される。本実施例においては,キャップ59を一旦キャップセンタリング装置24上に載置する構成としたが,直接外囲器3上に載置することも可能である。
【0035】
101,102は,それぞれは上限リミッタスイッチおよび下限リミッタスイッチで,エアシリンダ97による吸着ノズル89の可動範囲を規制している。103はエアシリンダ97のエア吸入口,104はエアシリンダ97のエア供給口である。
【0036】
次に,作用動作について説明する。
まず,カセット52の各収納孔62には,キャップ59が積層収納されているとともに,爪取り付けブロック82に取り付けられている昇降爪84の先端部は,カセット52の収納孔62のスリット64から外に出た位置となっている。キャップ搬送手段55の可動フレーム95は上昇し,従って,吸着ノズル89は上昇した状態に位置決めされている。
【0037】
そこで,駆動モータ70が駆動すると,カセット間欠駆動手段53が駆動される。この回転駆動力は,カップリング装置73を介してボールねじ68に伝達される。このボールねじ68が回転すると,スライダ67を介してカセット台58が矢印Xで示す方向に移動し,カセット52が吸着ノズル89の真下まで移動してカセット52は停止する。
【0038】
吸着ノズル89の真下に収納孔62が位置決めされると,エアシリンダ81がオンする。すると,爪取り付けブロック82に取り付けられている昇降爪84の先端部が,カセット52の背面側からスリット64の底面に配設されている摺動子83の係合孔83aに挿入される。
【0039】
次いで,駆動モータ79が回転駆動され,ラック78が駆動されて摺動ブロック80と爪取り付けブロック82とエアシリンダ81と昇降爪84とが一体となってガイドレール77に沿ってキャップ59の1個分の厚みだけ上昇する。キャップ59がカセット52の収納孔62の所定位置に来たことがキャップ検出手段65により検出されると,エアシリンダ97が駆動され,吸着ノズル89が下降して1番上のキャップ59が吸着される。
【0040】
次いで,この吸着ノズル89が所定距離上昇すると,気体吹き付け手段90の気体供給口92から気体が気体ノズル93に供給され,吸着ノズル89に吸着されているキャップ59の側面から気体が吹き付けられる。すると,吸着ノズル89に吸着されている1枚目のキャップ59に2枚目以降のキャップ59が密着している場合には,2枚目以降のキャップは吹き付けられた気体によりふるい落とされ,そのまま収納孔62内に落下する。
【0041】
このようにして,1枚目のキャップ59のみが吸着ノズル89に保持された可動フレ−ム95は,ガイドレール94に沿ってカセット52の進行方向とは直交する方向の所定位置,この場合は,キャップセンタリング装置24(図6)へ移送される。次いで,キャップセンタリング装置24に移送されたキャップ59は,図6に示す従来例において説明したように,ブロック46の互いに直交する2辺47a,47bに一対の押さえ爪48,49によって押し付けられることにより,X,Y方向の位置決めが行われ,この位置決めされたキャップ59は,キャップ搬送手段55とは別のキャップ搬送手段(図示せず)に受け渡され,シーム接合位置の外囲器3上に搬送設置され,一対のローラ電極により仮止めされた後,上記したようにシーム接合される。
【0042】
1枚目のキャップ59をキャップセンタリング装置24に移送した後,可動フレーム95はもとの位置に復帰してカセット52の収納孔62の上に吸着ノズル89が位置決めされる。同時に,駆動モータ79によりラック78が駆動され,摺動ブロック80と爪取り付けブロック82とエアシリンダ81と昇降爪84とが一体となってキャップ59の1枚分の厚さだけ上昇する。従って,収納孔62に積層収納されている他のキャップ59は,昇降爪84に押し上げられ,2枚目のキャップ59が収納孔62の一番上に現れる。
【0043】
この時,収納孔62のキャップ59の位置は,キャップ検出手段65の発光素子65Aおよび受光素子65Bにより検出される。その結果,所定の位置にキャップ59があることが確認されると,上記と同様な動作で2枚目のキャップ59が搬送される。なお,この際,昇降爪84を取り付けた爪取り付けブロック82は,エアシリンダ81によりカセット52の背面方向から押圧されており,この状態は,最初の収納孔62内のキャップ59がすべて吸着ノズル89によりキャップセンタリング装置24に移送されるまで保持されている。
【0044】
このようにして,最初の1つの収納孔62に積層収納されているキャップ59が,すべて吸着ノズル89により1枚ずつキャップセンタリング装置24に移送されると,溝63を挟んで配設されている発光素子65Aと受光素子65Bとにより,最初の収納孔62にはキャップがないことが確認される。
【0045】
すると,駆動モータ79は逆回転して摺動ブロック80と爪取り付けブロック82とエアシリンダ81と昇降爪84とは一体としてガイドレール77に沿って下降し,所定位置で停止するとともに,エアシリンダ81が駆動されその軸が引っ込む。すると,昇降爪84はカセット52の収納孔62に収納されている摺動子83との係合口83aから抜きでてカセット52の外に出る。
【0046】一方,キャップ検出手段65により収納孔62内のキャップ59がすべて搬送されたことが確認されると,カセット間欠駆動手段53により,駆動モータ70が駆動され,ボールねじ68が回転して,カセット台58とともにカセット52が収納孔62のピッチ分だけ矢印Y方向に移動して,2番目の収納孔62が吸着ノズル89の真下に位置決めされる。そして,エアシリンダ81により,前記と同様に昇降爪84が,カセット52の2番目の収納孔62のスリット64から進入して,摺動子83の係合孔83aに挿入される。
【0047】
このようにして,順々に1つずつ収納孔62内のキャップ59が,キャップセンタリング装置24に搬送され,位置決めされ,キャップ搬送手段55とは別のキャップ搬送手段(図示せず)に受け渡され,シーム接合位置の外囲器3上に搬送設置され,一対のローラ電極により仮止めされた後,上記したようにシーム接合される。
【0048】
カセット52の最後の収納孔62に積層収納されているキャップ59がすべて搬送処理されると駆動モータ70が逆回転方向に駆動される。従って,ボールねじ68が反対方向に回転するから,カセット台58とともにカセット52は,矢印Xと反対方向に後退する。初期位置に後退したことが初期位置検出スイッチ74により検出されると,この初期位置検出スイッチ74がオンして,カセット52は停止する。そして,カセット52の各収納孔62には,新たなキャップ59が積層収納される。
【0049】
【発明の効果】
この発明は,カセット内に積層収納されているキャップを上から1枚ずつ順に吸着保持して移送し外囲器上に載置するキャップ給送装置において,吸着ノズルを含みこの吸着ノズルによりカセット内に積層収納されているキャップを上から1枚ずつ順に吸着保持すべく昇降自在に支承されると共に,保持したキャップを移送し所定位置に載置するキャップ搬送手段と,このキャップ搬送手段の移送方向と直交方向に間欠移動され,上面に開放しキャップを積層収納する収納孔を該移動方向に平行に複数個有するカセットと,キャップ搬送手段の昇降軸線上を昇降し前記カセットの移動方向に直交して配置され,カセット内のキャップを昇降させるキャップ昇降手段と,キャップ搬送手段がキャップを吸着して所定距離上昇した時に,該キャップに側面から気体を吹き付けて1枚目のキャップに密着している2枚目以降のキャップを分離落下させる気体吹き付け手段とを設けたので,個々の収納孔毎にキャップの取り出しが可能となり,1枚目のキャップを検出する手段をカセットの両側に各収納孔毎に設ける必要がなくなるとともに,従来のようにカセットの各収納孔に収納されている最上段のキャップを各収納孔毎に順に取り出す必要がないので,いずれの収納孔から取り出すかの制御も不要である。
【0050】
その上,従来のように,収納孔毎に1枚ずつまんべんなくアクセスする必要もなくなるので,キャップ搬送に要する時間が大幅に短縮される。
【0051】
又,この発明は,カセットは収納孔の側面においてこの収納孔の底面下部から上面に至るスリットが設けられ,キャップ昇降手段は,スリットの収納孔の底面下部に挿抜し得る昇降爪を備え,この昇降爪を昇降手段によって昇降させるようにし,従来の加振手段にかえて気体(窒素ガス等の不活性ガス)を吹き付けるので,カセットの収納孔の内径とキャップ外径との間隙が小さくても2枚目以降のキャップを確実にふるい落とすことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す正面図である。
【図2】この発明の実施例を示す右側面図である。
【図3】この発明の実施例を示す要部背面図である。
【図4】この発明の実施例を示すもので,カセット52の背面側斜視図である。
【図5】従来例を示す正面図である。
【図6】従来例を示す平面図である。
【図7】従来例を示すもので,カセット7の斜視図である。
【図8】従来例を示す説明図である。
【図9】従来例を示す説明図である。
【図10】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
50 キャップ供給装置
52 カセット
53 カセット間欠駆動手段
55 キャップ搬送手段
59 キャップ
60 キャップ昇降手段
62 収納孔
64 スリット
84 昇降爪
89 吸着ノズル
90 気体吹き付け手段
Claims (2)
- カセット内に積層収納されているキャップを上から1枚ずつ順に吸着保持して移送し所定位置に載置するキャップ供給装置において,
吸着ノズルを含みこの吸着ノズルによりカセット内に積層収納されているキャップを上から1枚ずつ順に吸着保持すべく昇降自在に支承されると共に,保持したキャップを移送し外囲器上に載置するキャップ搬送手段と,
このキャップ搬送手段の移送方向と直交方向に間欠移動され,上面に開放し前記キャップを積層収納する収納孔を該移動方向に平行に複数個有するカセットと,
前記キャップ搬送手段の昇降軸線上を昇降し前記カセットの移動方向に直交して配置され,前記カセット内のキャップを昇降させるキャップ昇降手段と,
前記キャップ搬送手段がキャップを吸着して所定距離上昇した時に,該キャップに側面から気体を吹き付けて1枚目のキャップに密着している2枚目以降のキャップを分離落下させる気体吹き付け手段と
を備えたことを特徴とするキャップ給送装置。 - 前記カセットは前記収納孔の側面においてこの収納孔の底面下部から上面に至るスリットが設けられ,前記キャップ昇降手段は,前記スリットの前記収納孔底面下部に挿抜し得る昇降爪を備え,
この昇降爪を前記キャップ昇降手段によって昇降させること
を特徴とする請求項1に記載のキャップ給送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17060396A JP3568008B2 (ja) | 1996-06-10 | 1996-06-10 | キャップ給送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17060396A JP3568008B2 (ja) | 1996-06-10 | 1996-06-10 | キャップ給送装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09330938A JPH09330938A (ja) | 1997-12-22 |
JP3568008B2 true JP3568008B2 (ja) | 2004-09-22 |
Family
ID=15907921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17060396A Expired - Lifetime JP3568008B2 (ja) | 1996-06-10 | 1996-06-10 | キャップ給送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3568008B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109238583B (zh) * | 2018-07-12 | 2020-09-25 | 余柳婵 | 一种压力开关气密性智能检测机器人工作站 |
-
1996
- 1996-06-10 JP JP17060396A patent/JP3568008B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09330938A (ja) | 1997-12-22 |
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