JP3567053B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、内部に熱源を備え、薄肉の芯金を有する定着ローラと、該定着ローラの外周面に当接される加圧ローラとを有し、前記定着ローラ内に円筒形状を保持するための補強部材が設けられている定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記形式の定着装置は周知であり、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の主に普通紙を用いる画像形成装置に付設されている。この種の定着装置は、定着ローラに薄肉の芯金を使用しているため、定着ローラ自体の熱容量を小さくでき、定着ローラの立上り時間の短縮や省電力化が図られるものである。しかし、図15に示す定着ローラ100と加圧ローラ101を有する一般的な構成の定着装置において、定着ローラ100が薄肉ローラであると、機械的強度が弱いため、図16に示すような撓みが生じたり、図17に示すような加圧ローラ101に圧接する部分が軸方向につぶれたりする恐れがある。そして、定着ローラ100が撓めば加圧ローラ101との間で隙間が生じて定着不良を起こし、定着ローラ100がつぶれれば、定着ローラ100の破損を引き起こすという問題が発生した。
【0003】
このような問題を解消するため、特開昭61−59381号公報には定着ローラ内に複数の断熱補強リングが嵌合され、この補強リングに複数本のリング支持棒を架け渡すようにして支持させている。また、実開昭56−7949号公報には定着ローラの内周面に複数の補強リブを設けることが開示されている。
【0004】
上記したそれぞれの定着装置は、定着ローラの強度が増すので、上記した撓みやつぶれを軽減することができ、それに起因する定着不良や定着ローラの破損を防止することができるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した前者の定着装置では定着ローラ内に幾つもの部材を設置することは薄肉ローラで熱容量を小さくした利点が大幅に損なわれるとともに、リング支持棒がヒーターからの光を遮断して定着ローラの温度ムラの発生を引き起こす恐れがあった。
【0006】
また、後者の定着装置も定着ローラに所望の強度得られる補強リブを設けると、薄肉ローラで熱容量を小さくした利点が大幅に損なわれてしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、上記した従来の問題を解消し、薄肉の芯金を有する定着ローラであっても所望の強度が得られ、しかも定着ローラを補強する補強部材を破損することなくその移動を防止することができる定着装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明は、内部に熱源を備え、薄肉の芯金を有する定着ローラと、該定着ローラの外周面に当接される加圧ローラとを有し、前記定着ローラ内に円筒形状を保持するための補強部材が設けられている定着装置において、前記補強部材には外周縁側が曲げられて前記定着ローラの内周面に幅を持って当接する円筒状舌部が形成され、前記定着ローラの内周面に前記補強部材と前記円筒状舌部の曲げ部側で当接して当該補強部材の移動を防止する固定部材が設けられていることを特徴としている。
【0009】
なお、本発明は前記補強部材の前記固定部材に当接する曲げ部が定着ローラの軸線に対し斜めとなる角度を有すると、効果的である。
また、本発明は前記固定部材は前記定着ローラの周方向の厚みが前記補強部材の曲げ部の高さよりも小さいリング状部材であると、効果的である。
【0010】
さらに、本発明は前記固定部材が前記曲げ部に当接する部における傾斜と定着ローラの軸線とでなす角度をθとしたとき、該角度θを0°<θ<45°の範囲に設定すると、効果的である。
【0011】
さらにまた、本発明は前記固定部材がバネ材をリング状に形成してなり、かつリングの一部に切欠きを設けていると、効果的である。
さらにまた、本発明は前記補強部材の円筒状舌部が前記定着ローラへの挿入方向先端側が後端側より小径となるテーパーが形成されていると、効果的である。
【0012】
さらにまた、本発明は前記固定部材が前記定着ローラの内周面に幅を持って当接するリングとして構成され、該固定部材の定着ローラ当接部が該ローラへの挿入方向先端側が後端側より小径となるテーパーが形成されていると、効果的である。
【0013】
さらにまた、本発明は前記補強部材を2個並べて設ける場合、各補強部材の曲げ部が互いに対向させるとともに、両補強部材の間にそれぞれの曲げ部が当接する固定部材を配置すると、効果的である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
図1は、本発明に係る定着装置の一例を示す縦断面図である。
【0015】
図1において、定着装置は定着ローラ1とこれに圧接される加圧ローラ2とを有し、定着ローラ1は表面にテフロン(商品名)等の耐熱離型性材料からなる離型層(図示せず)が形成された芯金パイプ10と、該芯金パイプ10内に配置された熱源としての2本のヒーター3、4とを備えている。芯金パイプ10の材質は、本例の場合、熱伝導性、機械的強度及びコスト面でバランスの取れたアルミ、鉄等で作られており、またその肉厚は0.3〜0.8mm程度の薄肉パイプのものが用いられている。さらに、芯金パイプ10の外径は20〜40mm程度の大きさに設定されている。このように構成された定着ローラ1は、芯金パイプ10の熱容量が極めて小さいので、その立上り時間の短縮や省電力化が図られるものである。
【0016】
また、上記ヒーター3、4としては本例の場合、熱応答性、耐久性に優れたハロゲンランプが用いられており、2本のヒーター3、4はそれぞれ両端がブラケット5、6に保持され、ブラケット5、6は図示していない位置で側板20、21に固定されている。この2本のヒーター3、4は、加熱する発熱部(図示せず)の領域を異なるように設定されており、本例では各種サイズの転写材がセンター基準で搬送されるものであって、ヒーター3の発熱部が最小サイズ紙の通紙部に対応して設けられ、ヒーター4の発熱部がこれ以外の部分、すなわち最大サイズ紙の通紙部に熱供給を行うように設けられている。この2本ヒーター3、4は、最小サイズ紙を通紙するとき、発熱部が小サイズ紙に対応したヒーター3を点灯させ、大サイズ紙を通紙するとき、ヒーター3、4とも点灯させるように制御すれば、最小サイズ紙を連続して通紙した直後に最大サイズ紙を通紙しても、オフセット、巻き付き、ジャムの不具合の発生を防止することができる。
【0017】
なお、定着装置の定着速度が例えば50mm/s以下と遅いもの、通紙間隔が比較的長いもの、あるいは通紙サイズが小サイズ(A4サイズ程度)または一定サイズの使用頻度が非常に多い用途の画像形成装置では1本ヒーターでの使用も可能である。
【0018】
定着ローラ1は、その両端に断熱ブッシュ22、23が嵌合され、この断熱ブッシュ22、23に軸受24、25が設けられており、定着ローラ1は断熱ブッシュ22、23及び軸受24、25を介して側板20、21に回転自在に支持されている。さらに、定着ローラ1の一端には、歯車26が設けられ、図示していない駆動源からの駆動を伝達される。上記断熱ブッシュ22、23は、定着ローラ1から側板20、21への熱放散(熱伝導)を極力減らし、定着ローラ1の温度ムラの低減、軸受24、25の耐久性の向上、省電力化を図るためのものである。
【0019】
定着ローラ1内には、その円筒形状を保持するため、本例では3個の補強部材11a、11b、11cが設けられており、補強部材11a、11bは左右端部に配置され、補強部材11cは中央に配置されている。なお、補強部材は個別に説明する場合には符号を11a、11b、11cを付し、総称して説明する場合には符号を11を付す。また、補強部材11は3個以上設けることも可能であるが、補強部材の数が増えれば、その分定着ローラ1の熱容量が大きくなって定着ローラ1を薄肉にした効果が薄れるため、設置数を増やすことは好ましいと言えず、むしろ設置数を少なくすることが好都合である。従って、定着ローラ1の材料に対して加圧力が低く強度に余裕がある場合は、補強部材11は中央部のみ設置したものでも使用可能である。
【0020】
さらに、定着装置は図2に示すように、両端部を絞り加工で中央部より小径1a、1bに形成した定着ローラ1では、補強部材を中央の補強部材11cのみ設置したもので差し支えない。この定着ローラ1は、3個の補強部材11a、11b、11cを設けたものと同等の強度が得られ、同等の定着品質が得られることが実験等により確認した。
【0021】
補強部材11は、図3(a)、(b)、(c)に示すように、薄板状体のものをリング形状に形成してなり、その外周縁部が曲げられて芯金パイプ10の内周面に適宜な幅を持って全面的に当接する円筒状舌部12が設けられている。この場合、補強部材11は芯金パイプ10の内壁とが一体的になるような締まりばめ状態で係合されている。このように、補強部材11には円筒状舌部12を設けられており、該部が幅を持って芯金パイプ10の内周面に当接するので、補強部材11が薄板状体のものから作られていても定着ローラ1の機械的強度が得られる。従って、円筒状舌部12により、補強部材11の倒れ、脱落を防止できるとともに、定着ローラ1の軸方向のつぶれや撓みも防止できる。さらに、補強部材11は薄板状体のものから作られているので、定着ローラ1の熱容量が大きくならず、立上り時間の短縮や省電力化という効果を享受することができるものである。
【0022】
また、補強部材11は芯金パイプ10と熱膨張率が同一かやや大きい程度にすることが好適であり、従って補強部材11は芯金パイプ10と同一材質のものを用いることが有利である。補強部材11と芯金パイプ10の熱膨張率が同一であれば、実使用時の温度上昇時に補強部材11が外れたり、あるいは芯金パイプ10を強く押し過ぎたりする恐れがなくなる。さらに、実使用時以外でも定着ローラ1の切削、研削の機械加工時、テフロンコート時、ローラ内面塗装時に温度上昇し、このとき補強部材11を予めパイプ内に係合させておくことが生産性が大幅に向上するため有利であるが、この温度上昇時にも熱膨張率が同一であれば、何ら問題が生じない。また、補強部材11はその肉厚を芯金パイプ10とほぼ同等にすることが好適である。
【0023】
補強部材11は、上記の如く定着ローラ1の強度向上を図れるものであるが、定着ローラ1が回転駆動した場合に、定着ローラ1の内面と補強部材11の円筒状舌部12の外面部分にはニップ位置を通過するとき圧縮応力が働き、定着ローラ1に対してはその軸線方向の引張り応力が働き、他の位置では剪断応力が働いていると考えられる。すなわち、補強部材11は加圧ローラ2により加圧した場合に定着ローラ1と補強部材11の接触面の一部に隙間が生じ、その結果補強部材11が定着ローラ1の内周で摺動し、どちらか一方の端部に向かって移動しようとするスラスト方向の力が発生する。さらに、補強部材11は定着ローラ1が熱膨張を起したとき、弛んで脱落する恐れがある。このため、定着ローラ1の内面と補強部材11の円筒状舌部12の外面部分をスポット溶接等で固定することが提案されているが、スポット溶接等で固定すると、上記応力が溶接箇所に集中してその力が許容限度を超えたとき、図4に示すように補強部材11の周面に亀裂Kが発生する恐れがあった。
【0024】
本発明では、補強部材11に損傷が生じにくい固定方式を提供しようとするものであり、次にその詳しい説明をする。
上記した補強部材11をスラスト方向に移動させようとする力は円筒状舌部12の曲げ部がある方向であることが確認できた。その理由としては、円筒状舌部12の曲げと反対側のエッジが移動に対して負荷抵抗になることと、補強部材11が上下に圧縮されることにより、円筒状舌部12が倒れて曲げ側の推力となるものと推察される。
【0025】
そこで、本発明では図1、図2及び図5に示すように、補強部材11の円筒状舌部12の曲げ側に固定部材16を配置している。この固定部材16は、図6に示すように、リング状に形成され、補強部材11と同様に、芯金パイプ10の内壁と一体的になるような締まりばめ状態で係合されている。また、固定部材16の材質も補強部材11と同材でよいが、異なる材質にした場合には芯金パイプ10と熱膨張率が同一かやや大きい程度にすることが好ましい。
【0026】
そして、本例の補強部材11には円筒状舌部12の曲げ部13に傾斜が形成され、他方、固定部材16側にもこの傾斜曲げ部13に対向する位置に傾斜受け部17が形成されている。この傾斜曲げ部13と傾斜受け部17とは、互いに面で接触するように、定着ローラ1の軸線に対して同角度傾斜されている。この傾斜角度、すなわち傾斜曲げ部13の傾斜と定着ローラ1の軸線とでなす角度をθとすると、角度θは0°<θ<45°の範囲に設定している。
【0027】
かく構成した定着装置は、上記したように補強部材11が図5において左方向への推力が働くと、補強部材11が全周に亙って固定部材16に圧接し、応力が集中して補強部材11の周面に亀裂が発生することを防止できる。しかも、補強部材11に推力が働いたとき、補強部材11の傾斜曲げ部13と固定部材16の傾斜受け部17ではその斜面に対して直角方向の力Fが働き、この力FはX方向の力Fx及びY方向の力Fyに分力される。そこで、傾斜曲げ部13と定着ローラ1の軸線とでなす角度θを、0°<θ<45°の範囲に設定すれば、固定部材16は放射方向の力が強くなり、固定部材16の周面と定着ローラ1の内面との摩擦力が高められるので、補強部材11の移動をより確実に防止することができる。なお、補強部材11は芯金部材10に上記固定部材の如きリング状の凸部を予め形成しておけば、その移動を防止することができ、しかも補強部材11に亀裂が発生する恐れがないものである。しかし、芯金部材10にリング状の凸部を設けるには切削加工を必要とするため、製造コストが大幅に嵩んでしまう。これに対し、本発明では固定部材16が芯金部材10と別体であるため、定着ローラ1の芯金部材10を引き抜き加工等の無切削加工によって製作することができ、定着ローラ1の大幅なコストダウンを図ることができる。
【0028】
図7は、本発明の他の実施の態様を示す断面説明図であって、本例では補強部材11の曲げ部に上記実施の形態と同様な角度θが0°<θ<45°範囲の傾斜曲げ部13が設けられている。他方、固定部材16には図7及び図8に示すように、傾斜曲げ部13に対向する角に傾斜受け部17を形成していないが、固定部材16の厚みtは傾斜曲げ部13の高さHよりも小となるように設定されている。
【0029】
かく構成の定着装置は、固定部材16の厚みtより補強部材11の傾斜曲げ部13の高さHが高いので、固定部材16は補強部材11の傾斜曲げ部13の部分に圧接する。このとき、傾斜曲げ部13と定着ローラ1の軸線とでなす角度θを、0°<θ<45°の範囲であるので、斜面に対して直角方向の力FはX方向の力FxよりY方向の力Fyが強く、補強部材11に推力が働いても固定部材16によってその移動を確実に防止することができる。
【0030】
図9は、本発明のさらに他の実施の態様を示す断面説明図であって、本例では傾斜曲げ部13に代わって補強部材11にほぼ円弧状に曲げられた曲げ部13が形成されている。他方、固定部材16は図7及び図8に示すものと同様で、固定部材16の厚みtは円弧曲げ部14の高さHより1/2以下とかなり小さい厚みに設定されている。このため、固定部材16は図9における円弧状の曲げ部13の中央より下方で圧接するので、該圧接点の接線と定着ローラ1の軸線とでなす角度θが0°<θ<45の範囲になる。この角度θは、円弧状の曲げ部13の中心角と同角度である。
【0031】
かく構成の定着装置は、補強部材11に推力が働いて円弧曲げ部14が固定部材16に圧接しても固定部材16によって止められ、特にその圧接点の接線と軸線とでなす角度θが0°<θ<45°の範囲に設定されておれば、FはX方向の力FxよりY方向の力Fyが強いため、補強部材11に推力が働いても固定部材16によってその移動を確実に防止することができる。
【0032】
図10は、本発明のさらに他の実施の態様を示す断面説明図であって、本例では固定部材16がりん青銅やステンレス等のバネ材からなるとともに、リングの一部に切欠き部18が形成されている。
【0033】
かく構成の定着装置は、圧を加えることで固定部材16の径を可変でき、該部材の定着ローラ1への組み付け性が良好になり、固定部材16の外径精度が厳しくなくなる。しかも、固定部材16は自身の外側へ開くバネ力によって定着ローラ1の内面に圧接され、定着ローラ1の芯金部材2と熱膨張率が違っていてもその膨張に合わせられるので、固定部材16を作る際に熱膨張率を考慮する必要がなくなる。
【0034】
また、バネ材を用いる固定部材16としては図11に示すように、ピアノ線等の断面形状が円形のバネ材を用いてもよい。なお、図11の例では、直径がほぼ0.3mmのピアノ線からなる固定部材16を用いており、かかる構成においても補強部材11の移動を防止することができる。
【0035】
図12は、本発明のさらに他の実施の態様を示す断面説明図であって、本例では補強部材11の円筒状舌部12に曲げ部13側が小径になるようなテーパー12aが形成されている。
【0036】
かく構成の定着装置は、補強部材11の外径精度が厳しくなく、しかも組み付け時に曲げ部13側から芯金部材2内に挿入すればスラスト方向の負荷抵抗を低減できるので、装填作業が容易になる。
【0037】
図13は、本発明のさらに他の実施の態様を示す断面説明図であって、本例ではリング状の固定部材16における外周に、一側が小径になるようなテーパー16aが形成されている。
【0038】
かく構成の定着装置は、固定部材16の外径精度が厳しくなく、しかも組み付け時に一側の小径部側から芯金部材2内に挿入すればスラスト方向の負荷抵抗を低減できるので、装填作業が容易になる。なお、図11に示すバネ材の固定部材16にテーパー16aを形成してもよい。
【0039】
図14は、本発明のさらに他の実施の態様を示す断面説明図であって、本例では定着ローラ1の強度を上げるために、2個の補強部材11、11’を並列して配置している。この場合、2個の補強部材11、11’が曲げ部13、13’が互いに向い合うようにして定着ローラ1の芯金部材2内に装着している。そして、2個の補強部材11、11’の間にはある程度の幅を持った固定部材16を装着している。そして、2個の補強部材11、11’はそれぞれの曲げ部13、13’が固定部材16の角に当接されている。
【0040】
かく構成の定着装置は、それぞれの補強部材11、11’に推力が働くと、その力F1、F2はX方向の力Fx1、Fx2及びY方向の力Fy1、Fy2に分力される。従って、分力Fy1、Fy2が外側に働くとともに、それぞれのX方向の分力Fx1、Fx2が相殺されることにより、2個の補強部材11、11’を1個の固定部材16で保持することができる。なお、本例の場合、X方向の分力Fx1、Fx2が相殺されるので、曲げ部13、13’と定着ローラ1の軸線とでなす角度θが0°<θ<45°の範囲でなくてもよい。また、本例の固定部材16としては図5に示すような傾斜受け部17を両角部に備えたものであってもよい。
【0041】
【発明の効果】
請求項1の構成によれば、補強部材には外周縁側が曲げられて定着ローラの内周面に幅を持って当接する円筒状舌部が形成され、定着ローラの内周面に補強部材の曲げ部と当接して当該補強部材の移動を防止する固定部材が設けられているので、補強部材の移動を亀裂を生じることなく防止することができる。しかも、固定部材は嵌め込み式であるため、定着ローラの製造コストが嵩まらず、有利である。
【0042】
請求項2の構成によれば、補強部材の固定部材に当接する曲げ部が定着ローラの軸線に対し斜めとなる角度を有するので、補強部材の移動を防止することができる。
【0043】
請求項3の構成によれば、固定部材は定着ローラの周方向の厚みが補強部材の曲げ部の高さよりも小さいリング状部材であるので、固定部材の製造コストを低減することができる。
【0044】
請求項4の構成によれば、固定部材が曲げ部に当接する部における傾斜と定着ローラの軸線とでなす角度をθとしたとき、該角度θを0°<θ<45°の範囲に設定したので、補強部材の固定力が向上するためその移動をより確実に防止することができる。
【0045】
請求項5の構成によれば、固定部材がバネ材をリング状に形成してなり、かつリングの一部に切欠きを設けたので、固定部材の定着ローラへの装填が容易であり、さらに定着ローラとの嵌合交差を大きく取ることができため、加工性が向上してコストダウンを図れる。
【0046】
請求項6の構成によれば、補強部材の円筒状舌部が定着ローラへの挿入方向先端側が後端側より小径となるテーパーが形成されているので、補強部材の芯金への装填が容易で定着ローラとの嵌合交差を大きく取ることができる。
【0047】
請求項7の構成によれば、固定部材が定着ローラの内周面に幅を持って当接するリングとして構成され、該固定部材の定着ローラ当接部が該ローラへの挿入方向先端側が後端側より小径となるテーパーが形成されているので、固定部材の芯金への装填が容易で定着ローラとの嵌合交差を大きく取ることができる。
【0048】
請求項8の構成によれば、補強部材を2個並べて設ける場合、各補強部材の曲げ部が互いに対向させるとともに、両補強部材の間にそれぞれの曲げ部が当接する固定部材を配置したので、部品点数を減少させることができ、しかも補強部材の固定力が向上するためその移動をより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置の一例を示す縦中央断面図である。
【図2】本発明に係る定着装置の他の例を示す断面説明図である。
【図3】補強部材の一例を示し、(a)は断面図、(b)はその正面図、(c)は斜視図である。
【図4】補強部材の問題点を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る定着装置の一実施形態を示す拡大断面図である。
【図6】図5に使用する固定部材の斜視図である。
【図7】本発明に係る定着装置の他の実施形態を示す拡大断面図である。
【図8】図7に使用する固定部材の斜視図である。
【図9】本発明に係る定着装置のさらに他の実施形態を示す拡大断面図である。
【図10】本発明における固定部材の他の例を示す斜視図である。
【図11】本発明に係る定着装置のさらに他の実施形態を示す拡大断面図である。
【図12】本発明における補強部材の他の例を示す断面図である。
【図13】本発明における固定部材のさらに他の例を示す断面図である。
【図14】本発明に係る定着装置のさらに他の実施形態を示す拡大断面図である。
【図15】従来の定着装置を示す説明図である。
【図16】従来の定着装置の不具合の一例を示す説明図である。
【図17】従来の定着装置の別の不具合を示す説明図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ
2 加圧ローラ
3、4 ヒーター
10 芯金パイプ
11a、11b、11c 補強部材
12 円筒状舌部
13 曲げ部
16 固定部材
17 傾斜受け部

Claims (8)

  1. 内部に熱源を備え、薄肉の芯金を有する定着ローラと、該定着ローラの外周面に当接される加圧ローラとを有し、前記定着ローラ内に円筒形状を保持するための補強部材が設けられている定着装置において、
    前記補強部材には外周縁側が曲げられて前記定着ローラの内周面に幅を持って当接する円筒状舌部が形成され、前記定着ローラの内周面に前記補強部材と前記円筒状舌部の曲げ部側で当接して当該補強部材の移動を防止する固定部材が設けられていることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載の定着装置において、前記補強部材の前記固定部材に当接する曲げ部が定着ローラの軸線に対し斜めとなる角度を有することを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または2に記載の定着装置において、前記固定部材は前記定着ローラの周方向の厚みが前記補強部材の曲げ部の高さよりも小さいリング状部材であることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1ないし3の何れか1つに記載の定着装置において、前記固定部材が前記曲げ部に当接する部における傾斜と定着ローラの軸線とでなす角度をθとしたとき、該角度θを0°<θ<45°の範囲に設定したことを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか1つに記載の定着装置において、前記固定部材がバネ材をリング状に形成してなり、かつリングの一部に切欠きを設けたことを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1ないし5の何れか1つに記載の定着装置において、前記補強部材の円筒状舌部が前記定着ローラへの挿入方向先端側が後端側より小径となるテーパーが形成されていることを特徴とする定着装置。
  7. 請求項1ないし5の何れか1つに記載の定着装置において、前記固定部材が前記定着ローラの内周面に幅を持って当接するリングとして構成され、該固定部材の定着ローラ当接部が該ローラへの挿入方向先端側が後端側より小径となるテーパーが形成されていることを特徴とする定着装置。
  8. 請求項1ないし7の何れか1つに記載の定着装置において、前記補強部材を2個並べて設ける場合、各補強部材の曲げ部が互いに対向させるとともに、両補強部材の間にそれぞれの曲げ部が当接する固定部材を配置したことを特徴とする定着装置。
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