JP3566172B2 - 光パケットバッファ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信、光交換、光情報処理などの光伝送システム、光LANなどに適用される光パケットバッファに関する。
【0002】
【従来の技術】
波長多重を利用した光伝送システム(WDMシステム)が進歩するに従って、光パケット伝送の高度化が期待されている。ここで問題となるのは光パケットのバッファリングである。ATMパケットあるいはIPパケットの伝送では、複数のパケットが同時に同じ宛先にルーティングされて衝突を起こす場合、あるいはルーティング先が輻輳を起こしている場合などにパケットを一時的に保存し、衝突、輻輳が解消された後に送信するために使用される所謂バッファリングを行う。
【0003】
光パケットを電気信号に変換せずに光のまま所望の時間だけ蓄積する光パケットバッファとして、ファイバ遅延線を用いた光パケットバッファがある。すなわち、ファイバ中の伝送時間をメモリとして使用し、ファイバ長によりメモリ時間が決まるものである。
【0004】
図15は、巡回型光パケットバッファを示す図である。同図において、801が空間スイッチ、802が光増幅器、803が巡回型光遅延線、804が光入力部、805が光出力部である。この従来例では、巡回型光遅延線803の長さを1つの光パケットの長さに予め設定しておく。例えば、10Gbps,500Byteの光パケットの長さは、ファイバ中で約80mに達する。パケット制御回路からの制御信号により、空間スイッチ801を切り替えて、所望の遅延時間(メモリ時間)だけ周回させる。例えば、このパケットをMパケット分遅延させるには、M周させた後、光出力部805から取り出すことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のファイバ遅延線による光パケットバッファは、最低でも1つのパケット分の長さのファイバを用意する必要があり、光ファイバなどの光部品の数や量が多くなりがちで小型化・集積化が困難であった。また、光増幅器の入力出部がループによりつながっているため、光増幅器が発振を起こしやすく、極めて不安定な系になりやすい。更にまた、扱う光パケットは、すべて同じ長さである必要があり、IPパケットのような任意長パケットには対応できないという欠点があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、波長変換素子を用いて同一波長の周回を回避して発振による不安定性を除去し、小型化および集積化を図り、任意長のパケットにも対応し得る光パケットバッファを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明は、信号光が入力される入力用光路と、信号光を遅延させる遅延ループ光路と、信号光を出力する出力用光路と、前記入力用光路および前記遅延ループ光路の出力端からの信号光が入力され、信号光を前記遅延ループ光路の入力端または前記出力用光路に出力する光路切替手段とを有する光パケットバッファであって、前記光路切替手段は、複数の出力ポートを有し、前記入力用光路および前記遅延ループ光路の出力端から入力される信号光を分波し、信号光の波長に応じて所定の出力ポートに出力する分波手段と、該分波手段の複数の出力ポートの各々に接続され、該出力ポートから出力される信号光の波長を前記遅延ループ光路の入力端に出力するための第1の波長に変換するかまたは前記出力用光路に出力するための第2の波長に変換する複数の波長変換素子と、該複数の波長変換素子から出力される信号光を合波して、信号光の波長が前記第1の波長である場合には前記遅延ループ光路の入力端に出力し、前記信号光の波長が前記第2の波長である場合には、前記出力用光路に出力する合波手段とを有することを要旨とする。
【0008】
請求項1記載の本発明にあっては、入力用光路からの信号光および遅延ループ光路からの信号光を分波手段で分波し、信号光の波長に応じて所定の出力ポートに出力して、各波長変換素子に入力し、各波長変換素子で各信号光の波長を第1の波長または第2の波長に変換し、合波手段で各波長変換素子からの信号光を合波し、第1の波長の信号光は遅延ループ光路に出力し、第2の波長の信号光は出力用光路に出力するため、1つの光パケットが空間的に重なっても波長が必ずずれて混ざることがなく、遅延ループ光路の長さを1つの光パケットの長さよりも短くすることができ、小型化でき、更に任意長パケットにも対応可能である。
【0009】
また、請求項2記載の本発明は、請求項1記載の発明において、前記分波手段の入力側に設けられ、前記入力用光路からの信号光および前記遅延ループ光路の出力端からの信号光を前記分波手段に入力すべく合波する入力側合波手段を有することを要旨とする。
【0010】
請求項2記載の本発明にあっては、入力用光路からの信号光および遅延ループ光路からの信号光を入力側合波手段で合波して分波手段に入力するため、分波手段の構成を簡単化することができる。
【0011】
更に、請求項3記載の本発明は、請求項2記載の発明において、前記入力側合波手段が、反射波長が前記入力用光路からの信号光の波長に設定された回折格子、および該回折格子をアームに設けられたマッハツェンダ干渉系を具備する光パケット挿入回路を有することを要旨とする。
【0012】
請求項3記載の本発明にあっては、入力側合波手段は入力用光路からの信号光を回折格子で反射し、この反射された入力信号光をマッハツェンダ干渉系に入力された遅延ループ光路からの信号光と合波して、分波手段に入力する。
【0013】
請求項4記載の本発明は、請求項2記載の発明において、前記入力側合波手段が、第1の入力ポートに前記入力用光路からの信号光が入力され、第2の入力ポートに前記遅延ループ光路の出力端からの信号光が入力され、前記第1および第2の入力ポートから入力された信号光が合波されて、出力ポートから出力されるサーキュレータ、および該サーキュレータの第2の入力ポートに設けられ、反射波長が前記入力用光路からの信号光の波長に設定された回折格子を具備する光パケット挿入回路を有することを要旨とする。
【0014】
請求項4記載の本発明にあっては、入力側合波手段はサーキュレータの第1の入力ポートに入力された入力用光路からの信号光を第2の入力ポートの回折格子で反射し、この反射した信号を第2の入力ポートに入力された遅延ループ光路の出力端からの信号光と合波して出力ポートから出力し、分波手段に入力する。
【0015】
また、請求項5記載の本発明は、請求項2記載の発明において、前記入力側合波手段が、前記遅延ループ光路の出力端からの信号光を分波する光分波用アレイ導波路格子、および前記入力用光路からの信号光と前記光分波用アレイ導波路格子からの信号光を合波する光合波用アレイ導波路格子を具備した光パケット挿入回路を有することを要旨とする。
【0016】
請求項5記載の本発明にあっては、入力側合波手段は遅延ループ光路からの信号光を光分波用アレイ導波路格子で分波し、入力用光路からの信号光と光合波用アレイ導波路格子で合波し、分波手段に入力する。
【0017】
更に、請求項6記載の本発明は、信号光が入力される入力用光路と、信号光を遅延させる遅延ループ光路と、信号光を出力する出力用光路と、前記入力用光路および前記遅延ループ光路の出力端からの信号光が入力され、信号光を前記遅延ループ光路の入力端または前記出力用光路に出力する光路切替手段とを有する光パケットバッファであって、前記光路切替手段は、複数の出力ポートを有し、前記遅延ループ光路の出力端から入力される信号光を分波し、信号光の波長に応じて所定の出力ポートに出力する分波手段と、該分波手段の複数の出力ポートの各々に接続され、該出力ポートから出力される信号光の波長を前記遅延ループ光路の入力端に出力するための第1の波長に変換するかまたは前記出力用光路に出力するための第2の波長に変換する複数の波長変換素子と、該複数の波長変換素子から出力される信号光および前記入力用光路からの信号光を合波して、信号光の波長が前記第1の波長である場合には前記遅延ループ光路の入力端に出力し、前記信号光の波長が前記第2の波長である場合には、前記出力用光路に出力する合波手段とを有することを要旨とする。
【0018】
請求項6記載の本発明にあっては、入力用光路からの信号光を合波手段に入力して、遅延ループ光路に出力し、遅延ループ光路からの信号光を分波手段で分波し、信号光の波長に応じて所定の出力ポートに出力して、各波長変換素子に入力し、各波長変換素子で各信号光の波長を第1の波長または第2の波長に変換し、合波手段で各波長変換素子からの信号光を合波し、第1の波長の信号光は遅延ループ光路に出力し、第2の波長の信号光は出力用光路に出力するため、1つの光パケットが空間的に重なっても波長が必ずずれて混ざることがなく、遅延ループ光路の長さを1つの光パケットの長さよりも短くすることができ、小型化でき、更に任意長パケットにも対応可能である。
【0019】
請求項7記載の本発明は、請求項1乃至6記載の発明において、前記分波手段のM番目の出力ポートに接続された波長変換素子の第1の波長が、M+1番目の出力ポートから出力される信号光の波長であることを要旨とする。
【0020】
請求項7記載の本発明にあっては、分波手段のM番目の出力ポートに接続された波長変換素子の第1の波長は、M+1番目の出力ポートから出力される信号光の波長である。
【0021】
また、請求項8記載の本発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、前記遅延ループ光路が、信号光を増幅する光増幅器を有することを要旨とする。
【0022】
請求項8記載の本発明にあっては、遅延ループ光路においては光増幅器で信号光を増幅するため、遅延ループ光路における信号光の損失を補償し得るとともに、周回する毎に波長が変化し、光増幅器の発振が抑圧され、動作を安定化させることができる。
【0023】
更に、請求項9記載の本発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明において、光パケットバッファが平面導波型光回路基板に集積されることを要旨とする。
【0024】
請求項9記載の本発明にあっては、光パケットバッファは平面導波型光回路基板に集積されるため、遅延ループ光路も集積され、遅延ループ光路の長さをマスクにより精密に決定でき、光ファイバを用いた場合に比較して、長さの制御が極めて容易になるとともに、また屈折率の変化による遅延ループ光路の光路長の変化を防止するための温度調整も光ファイバに比較して極めて簡単になり、安定性も向上する。
【0025】
請求項10記載の本発明は、請求項1乃至9のいずれかに記載の発明において、前記分波手段が、光分波用アレイ導波路格子を有することを要旨とする。
【0026】
請求項10記載の本発明にあっては、分波手段は光分波用アレイ導波路格子である。
【0027】
また、請求項11記載の本発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明において、前記合波手段が、光合波用アレイ導波路格子を有することを要旨とする。
【0028】
請求項11記載の本発明にあっては、合波手段は光合波用アレイ導波路格子である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る光パケットバッファの構成を示す図である。図1において、101aは1番目の波長(以下、波長λ1と記す)の光パケットを2番目の波長(以下、波長λ2もしくはλ2’と記す)に変換する波長変換素子、101bは波長λ2の光パケットを3番目の波長(以下、波長λ3もしくはλ3’と記す)に変換する波長変換素子、101cは波長λ3の光パケットを4番目の波長(以下、波長λ4もしくはλ4’と記す)に変換する波長変換素子、101dは波長λ4の光パケットを5番目の波長(以下、波長λ5もしくはλ5’と記す)に変換する波長変換素子、102は遅延ループ光導波路、103は入力用光導波路、104は出力用光導波路、105は光分波用アレイ導波路格子、106は光合波用アレイ導波路格子、107a−dは光導波路、108a−dは光導波路、109は光カプラである。
【0030】
入力用光導波路103から入力された波長λ1の光パケットは、光カプラ109を通って光分波用アレイ導波路格子105に入力される。光分波用アレイ導波路格子105は4出力のアレイ導波路格子の例である。一般的にはN出力であるが、ここでは例としてN=4の場合について説明する。また、光分波用アレイ導波路格子105は、入力された光パケットの波長がλ1,λ2,λ3,λ4の時にそれぞれ光導波路107a,107b,107c,107dに光パケットを振り分ける機能を持つ。波長λ1の光パケットは光導波路107aへ出力され、次に波長変換素子101aに入力されるが、この時、図示しないパケット制御回路からバッファリング終了の制御信号が波長変換素子101aに届いていなければ、光パケットは波長変換素子101aにおいて波長λ2に変換され、逆にパケット制御回路からバッファリング終了の制御信号が波長変換素子101aに届いていれば、光パケットは波長変換素子101aにおいて波長λ2’に変換される。なお、制御信号による変換波長の変更は、光パケットが波長変換素子を通過していない時、すなわち光パケット間のガードタイム内に行われる。
【0031】
波長変換素子101aから出力された光パケットは光導波路108aを通過し、光合波用アレイ導波路格子106に入力される。光合波用アレイ導波路格子106は、遅延ループ周回用出力ポート106aと、バッファリング終了用出力ポート106bの2つの出力ポートを有する。光合波用アレイ導波路格子106の入力出ポートと波長の関係を図2に示す。なお、アレイ導波路格子の特性により、光合波用アレイ導波路格子106において同じ波長の光パケットであっても、異なる入力ポートから入力されると、異なる出力ポートから出力される。この例の場合、λ2’=λ3,λ3’=λ4,λ4’=λ5,λ5’=λ6に設定すれば、バッファリングを継続する時に光パケットは遅延ループ周回用出力ポート106aに出力され、逆にバッファリングを終了する時はバッファリング終了用出力ポート106bに出力されることになる。
【0032】
バッファリングを継続する時、波長λ1の光パケットは遅延ループ周回用出力ポート106aに出力された後、遅延ループ光導波路102を一周する。再び光カプラ109を通って光分波用アレイ導波路格子105に入力されるが、波長がλ2になっているために光導波路107bへ出力される。次に波長変換素子101bに入力されるが、パケット制御回路からバッファリング終了の制御信号が波長変換素子101bに届いていなければ、光パケットは波長変換素子101bにおいて波長λ3に変換され、光合波用アレイ導波路格子106の遅延ループ周回用出力ポート106aを通った後、再び遅延ループ光導波路102を一周する。逆にパケット制御回路からバッファリング終了の制御信号が波長変換素子101bに届いていれば、光パケットは波長変換素子101bにおいて波長λ3’に変換され、光合波用アレイ導波路格子106のバッファリング終了用出力ポート106bを通った後、出力用光導波路104へ出力される。
【0033】
以上述べたように、バッファリングを継続する間、光パケットを遅延ループ光導波路内を周回させておくことにより、光パケットを電気に変換せずに光のまま所望の時間だけ蓄積する光パケットバッファリングが可能となる。
【0034】
図3は、波長λ1の光パケットを波長λ2もしくはλ2’の光パケットに変換する波長変換素子101aの一例を示す図であり、相互位相変調型(XPM)波長変換素子と一般に呼ばれているものである。111は発振波長がλ2の連続(CW)光源、112は発振波長がλ2’の連続(CW)光源、113は光ゲートスイッチ、114は光ゲートスイッチ、115a,bは半導体光増幅器、116は光合波器、117a,b,cは多モード干渉(MMI)型カプラもしくは方向性結合器である。光合波器116として、アレイ導波路格子や光カプラを用いることができる。
【0035】
波長λ1の光パケットは、光導波路107aを通り、多モード干渉(MMI)型カプラもしくは方向性結合器117bに入射した後、半導体光増幅器115aに入射する。この時、波長λ1の光パケットの各ビットのON/OFFに対応して半導体光増幅器115aの屈折率が変化する。
【0036】
一方、パケット制御回路からの制御信号により、光ゲートスイッチ113,114のどちらか一方がONになり、残りがOFFになる。すなわち、一波のCW光が光合波器116から出力されることになる。CW光は多モード干渉(MMI)型カプラもしくは方向性結合器117aにより分岐され、半導体光増幅器115aおよび115bに入射された後、多モード干渉(MMI)型カプラもしくは方向性結合器117cにより再び合波される。すなわち、マッハツェンダ干渉計が形成されている。この時、半導体光増幅器115aの屈折率が波長λ1の光パケットにより変調されているため、干渉路間の位相差が変化する。波長λ1の光パケットのビットがON,OFFの時、干渉路間の位相差がそれぞれ2gπ,(2h+1)π(g,hは整数)になるように設定することにより、ONの時は干渉効果で強めであった波長λ2もしくはλ2’の光が出力され、OFFの時は干渉効果で弱めであった波長λ2もしくはλ2’の光が出力される。すなわち、波長λ1の光パケットの持つ信号情報はそのままで、波長だけをCW光の発振波長λ2もしくはλ2’に変換された光パケットを光導波路108aから取り出すことが可能になる。
【0037】
また、ここではXPM波長変換素子についてのみ説明したが、相互利得変調型(XGM)波長変換素子、四光波混合型(FWM)波長変換素子、レーザ発振抑圧型波長変換素子など、その他の手法を用いた波長変換素子を用いても構わない。なお、ここでは波長変換素子101aを例に取り説明したが、その他の波長変換素子101b−dにおいても波長が異なるだけでその他の点は全く同様である。
【0038】
次に、具体的な数値を交えて、動作原理をより詳細に説明する。この説明では、λ1=1565nm,λ2=1564.8nm,λ3=1564.6nm,λ4=1564.4nm,λ5=1564.2nmであるとする。光パケットが遅延ループ光導波路102を周回する様子を示したものが図4である。
【0039】
光パケットのビット列は、周回を重ねるとともに波長が短くなるため、光パケットのビット列は、回転しながら波長の短い方に進んでゆく。そして、パケット制御回路からバッファリング終了の制御信号が、波長λkもしくはλk’(kは2≦k≦5を満たす整数)に変換する波長変換素子に、その光パケットの直前のガードタイム内に届いていれば、光パケットは波長λk’に変換された後、バッファリング終了用出力ポート106bを通過し出力用光導波路104から取り出される。この方法によれば、1つのパケットの前後が空間的に重なっても、それらの波長が異なっているため、混ざり合うことがなく、遅延ループ光導波路102の長さを1つの光パケットの長さより短くすることも可能となるため、バッファの大きさを小型化することが可能となる。また、遅延ループ光導波路102の長さを、1つの光パケットの整数倍に設定する必要がないため、任意長のパケットにも対応可能である。
【0040】
なお、図4を用いた説明においては、波長同士に規則的な関係がある場合を示したが、波長変換後に遅延ループ周回用出力ポート106aもしくはバッファリング終了用出力ポート106bへ出力するような波長であれば、特に規則的でなくてもよい。
【0041】
次に、図5を参照して、本発明の第2の実施形態に係る光パケットバッファについて説明する。この第2の実施形態の光パケットバッファは、図1に示した第1の実施形態において光カプラ109を除去するとともに、1入力の光分波用アレイ導波路格子105の代わりに2入力の光分波用アレイ導波路格子205を使用し、この光分波用アレイ導波路格子205に入力用光導波路103から入力される波長λ1の光パケットと遅延ループ光導波路102から出力される光パケットを直接入力するように構成した点が異なるものであり、その他の構成および作用は同じであり、同じ構成要素には同じ符号が付されている。
【0042】
光分波用アレイ導波路格子205に入力される入力用光導波路103からの波長λ1の光パケットおよび遅延ループ光導波路102からの波長λ2,λ3,λ4,λ5の光パケットは、光分波用アレイ導波路格子205に入力されると、各波長に応じて固有の出力ポート、すなわち光導波路107a,107b,107c,107dに接続された固有の出力ポートに振り分けられて出力されるようになっている。
【0043】
このように構成される第2の実施形態においても、第1の実施形態の場合と同様に、バッファリングを継続している間、光パケットを遅延ループ光導波路102内で周回させておくことにより、光パケットを電気信号に変換せずに光のまま所望の時間だけ蓄積する光パケットバッファリングを実現することができる。
【0044】
また、光遅延線ループである遅延ループ光導波路102の長さを1つの光パケットの長さよりも短くすることが可能となるため、バッファの大きさを小型化することが可能である。更に、任意長パケットにも対応可能である。
【0045】
次に、図6を参照して、本発明の第3の実施形態に係る光パケットバッファについて説明する。この第3の実施形態の光パケットバッファは、図1に示した第1の実施形態において光カプラ109に代わりに波長λ1の光パケット挿入回路309を設けた点が異なるものであり、その他の構成および作用は同じであり、同じ構成要素には同じ符号が付されている。
【0046】
波長λ1の光パケット挿入回路309は、波長λ1の光パケットの入力部309a、波長λ1以外の波長の光パケットの入力部309b、および出力部309cを有し、入力部309aから入った波長λ1の光パケットと入力部309bから入った波長λ1以外の光パケットを合波し、出力部309cから出力する。そして、入力部309aに入力された波長λ1の光パケットは、光パケット挿入回路309の出力部309cから出力された後、遅延ループ光導波路102を通って光分波用アレイ導波路格子105に入力される。以降の動作は図1に示す第1の実施形態の動作と同じである。
【0047】
このように構成される第3の実施形態においても、第1の実施形態の場合と同様に、バッファリングを継続している間、光パケットを遅延ループ光導波路102内で周回させておくことにより、光パケットを電気信号に変換せずに光のまま所望の時間だけ蓄積する光パケットバッファリングを実現することができる。
【0048】
また、光遅延ループである遅延ループ光導波路102の長さを1つの光パケットの長さよりも短くすることが可能となるため、バッファの大きさを小型化することが可能である。更に、任意長パケットにも対応可能である。
【0049】
次に、波長λ1の光パケット挿入回路309の詳細について説明する。図7、図8および図9は、波長λ1の光パケット挿入回路309の詳細な構成を示す図である。
【0050】
まず、図7に示すマッハツェンダ干渉系と回折格子を具備した波長λ1の光パケット挿入回路309について説明する。図7において、311は回折格子、312はマッハツェンダ干渉系である。回折格子311の反射波長を波長λ1に設定し、かつ、マッハツェンダ干渉系312の干渉条件を適切に設定することにより、波長λ1の光パケットの入力部309aから入った波長λ1の光パケットと、入力部309bから入った波長がλ1以外の光パケットは出力部309cから取り出される。
【0051】
回折格子311として、ファイバグレーティングがある。一般にゲルマニウムを添加したファイバコアに紫外線を照射すると、屈折率が増大する。この現象を利用して、屈折率に周期的変動を形成すると、そのブラッグ波長に一致する波長のみを反射し、残りの波長を透過するようなファイバグレーティングを形成することができる。
【0052】
なお、回折格子311は、誘電体多層膜でもよい。誘電体多層膜による波長λ1の反射の原理は、厚さが波長λ1の4分の1である低屈折率媒体(SiO2な ど)と高屈折率媒体(TiO2など)の層を交互に重ねると、波長λ1に対して 高い反射率を持つ現象を利用するものである。
【0053】
次に、図8に示すサーキュレータと回折格子を具備した波長λ1の光パケット挿入回路309について説明する。図8において、321は回折格子、322はサーキュレータである。回折格子321の反射波長を波長λ1に設定することにより、波長λ1の光パケットの入力部309aから入った波長λ1の光パケットと、入力部309bから入った波長がλ1以外の光パケットは出力部309cから取り出される。
【0054】
次に、図9に示すアレイ導波路格子を具備した波長λ1の光パケット挿入回路309について説明する。図9において、331は光合波用アレイ導波路格子、331aは波長λ1の光パケットを入力するポート、332は光分波用アレイ導波路格子である。波長λ1の光パケットの入力部309aから入った波長λ1の光パケットは、光合波用アレイ導波路格子331の入力ポート331aに入力され、入力部309bから入った波長がλ1以外の光パケットは、光分波用アレイ導波路格子332で分波され、光合波用アレイ導波路格子331で波長λ1の光パケットと合波され、出力部309cから取り出される。
【0055】
次に、図10を参照して、本発明の第4の実施形態に係る光パケットバッファについて説明する。同図に示す第4の実施形態の光パケットバッファは、図5に示した第2の実施形態において波長λ1の光パケットが入力される入力用光導波路103を光分波用アレイ導波路格子205の入力に接続する代わりに、波長λ1の光パケットが入力される入力用光導波路103を入力用光導波路403として該入力用光導波路403を光合波用アレイ導波路格子406の入力に接続するとともに、この光合波用アレイ導波路格子406に入力された波長λ1の光パケットを該光合波用アレイ導波路格子406の遅延ループ周回用出力ポート406aから他の波長の光パケットと合波して出力するように構成している点が異なるものであり、その他の構成および作用は第2の実施形態と同じであり、同じ構成要素には同じ符号を付している。
【0056】
入力用光導波路403から入力された波長λ1の光パケットは、光合波用アレイ導波路格子406に入力される。光合波用アレイ導波路格子406は5入力のアレイ導波路格子の例である。一般的にはN+1入力であるが、ここでは例としてN=4の場合について説明する。光合波用アレイ導波路格子406は、遅延ループ周回用出力ポート406aと、バッファリング終了用出力ポート406bの2つの出力ポートを持つ。光合波用アレイ導波路格子406の入力出ポートと波長の関係の一例を図11に示す。この例の場合、入力用光導波路403から入射した波長λ1の光パケットは、遅延ループ周回用出力ポート406aに出力される。次に遅延ループ光導波路102を1周した後、光分波用アレイ導波路格子105に入力される。
【0057】
光分波用アレイ導波路格子105は、入力された光パケットの波長がλ1,λ2,λ3,λ4の時にそれぞれ光導波路107a,107b,107c,107dに光パケットを振り分ける機能を持つ。波長λ1の光パケットは光導波路107aへ出力される。次に波長変換素子101aに入力されるが、この時、パケット制御回路からバッファリング終了の信号が波長変換素子101aに届いていなければ、光パケットは波長変換素子101aにおいて波長λ2に変換され、逆にパケット制御回路からバッファリング終了の信号が波長変換素子101aに届いていれば、光パケットは波長変換素子101aにおいて波長λ2’に変換される。なお、制御信号による変換波長の変更は、光パケットが波長変換素子を通過していない時、すなわち光パケット間のガードタイム内に行われる。いずれにせよ、光パケットは光導波路108aを通過し、光合波用アレイ導波路格子406に入力される。光合波用アレイ導波路格子406の入力出ポートと波長の関係が図11に示したものの場合、λ2’=λ3,λ3’=λ4,λ4’=λ5,λ5’=λ6に設定すれば、バッファリングを継続する時に光パケットは遅延ループ周回用出力ポート406aに出力され、逆にバッファリングを終了する時はバッファリング終了用出力ポート406bに出力されることになる。
【0058】
バッファリングを継続する時、光パケットは遅延ループ周回用出力ポート406aに出力された後、遅延ループ光導波路102を再び周回する。再び光分波用アレイ導波路格子105に入力されるが、波長がλ2になっているために光導波路107bへ出力される。次に波長変換素子101bに入力されるが、パケット制御回路からバッファリング終了の信号が波長変換素子101bに届いていなければ、光パケットは波長変換素子101bにおいて波長λ3に変換され、光合波用アレイ導波路格子406の遅延ループ周回用出力ポート406aを通った後、再び遅延ループ光導波路102を一周する。逆にパケット制御回路からバッファリング終了の信号が波長変換素子101bに届いていれば、光パケットは波長変換素子101bにおいて波長λ3’に変換され、光合波用アレイ導波路格子406のバッファリング終了用出力ポート406bを通った後、出力用光導波路104へ出力される。
【0059】
このように構成される第4の実施形態においても、上述した各実施形態と同様に、バッファリングを継続している間、光パケットを遅延ループ光導波路102内で周回させておくことにより、光パケットを電気信号に変換せずに光のまま所望の時間だけ蓄積する光パケットバッファリングを実現することができる。
【0060】
また、光遅延線ループである遅延ループ光導波路102の長さを1つの光パケットの長さよりも短くすることが可能となるため、バッファの大きさを小型化することが可能である。更に、任意長パケットにも対応可能である。
【0061】
次に、図12を参照して、本発明の第5の実施形態に係る光パケットバッファについて説明する。同図に示す光パケットバッファは、図1に示した第1の実施形態の光パケットバッファの特に遅延ループ光導波路102が平面導波型光回路基板501上に作製したものであるが、光パケットバッファ全体を平面導波型光回路基板501上に集積、例えばモノリシック集積し得るものである。このように構成される光パケットバッファの動作は第1の実施形態のものと同じである。
【0062】
このように構成される光パケットバッファは、第1の実施形態と同様に、遅延ループ光導波路102の長さを1つの光パケットの長さより短くすることも可能となるため、光パケットバッファの大きさを小型化・集積化することが可能となる。平面導波型光回路基板501上に遅延ループ光導波路102を作製する場合、遅延ループ光導波路102の長さは、作製時に用いるマスクにより精密に決定されるため、ファイバを用いたときと比べ、長さの制御が極めて容易になる。またこの場合、遅延ループ光導波路102が小型化・集積化されたため、屈折率変化による遅延ループ光導波路の光路長の変化を防ぐための温度調整も、ファイバを用いた場合に比べ極めて容易となり、安定性も向上する。また、任意長パケットにも対応可能である。
【0063】
なお、図12では、図1に示した第1の実施形態の光パケットバッファを平面導波型光回路基板501上に作製する場合について説明しているが、第2乃至第4の実施形態の光パケットバッファも同様に平面導波型光回路基板501上に作製することが可能なものであることは勿論のことである。
【0064】
次に、図13を参照して、本発明の第6の実施形態に係る光パケットバッファについて説明する。同図に示す第6の実施形態の光パケットバッファは、図1に示した第1の実施形態において遅延ループ光導波路102の途中に光増幅器601を設け、この光増幅器601で光パケットを増幅することにより、その損失を補償しているものである。この光増幅器601は遅延ループ光導波路102内のどこに設けられてもよいものである。また、光増幅器601としては、光ファイバ増幅器、半導体光増幅器を使用することができる。
【0065】
このように構成される第6の実施形態においても、他の実施形態と同様に、光遅延線ループである遅延ループ光導波路102の長さを1つの光パケットの長さよりも短くすることが可能となるため、バッファの大きさを小型化することが可能である。更に、任意長パケットにも対応可能である。また、周回する毎に波長が変化するため、光増幅器601の発振は抑制され、動作を安定させることができる。
【0066】
なお、図13では、図1に示した第1の実施形態の光パケットバッファに光増幅器601を設けた場合について説明しているが、第2乃至第4の実施形態の光パケットバッファにも同様に光増幅器601を設けることが可能なものであることは勿論のことである。
【0067】
次に、図14を参照して、本発明の第7の実施形態に係る光パケットバッファについて説明する。同図に示す第7の実施形態の光パケットバッファは、図13に示した光パケットバッファを平面導波型光回路基板701上に作製したものである。なお、図13で示した光増幅器601は光増幅器702として図示されている。
【0068】
このように構成される第7の実施形態においても、他の実施形態と同様に、光遅延線ループである遅延ループ光導波路102の長さを1つの光パケットの長さよりも短くすることが可能となるため、バッファの大きさを小型化かつ集積化することが可能である。また、平面導波型光回路基板701上に遅延ループ光導波路102を作製する場合、遅延ループ光導波路102の長さは作製時に用いるマスクにより精密に決定されるため、ファイバを用いたときと比べ、長さの制御が極めて容易になる。またこの場合、遅延ループ光導波路102が集積化されたため、屈折率変化による遅延ループ光導波路の光路長の変化を防ぐための温度調整も、ファイバを用いた場合に比べ極めて容易となり、安定性も向上する。更に、任意長パケットにも対応可能である。また、周回する毎に波長が変化するため、光増幅器702の発振は抑制され、動作を安定させることができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、入力用光路からの信号光および遅延ループ光路からの信号光を分波し、波長に応じて所定の出力ポートに出力して各波長変換素子に入力し、各波長変換素子で各信号光の波長を第1の波長または第2の波長に変換し、合波手段で各波長変換素子からの信号光を合波し、第1の波長の信号光は遅延ループ光路に出力し、第2の波長の信号光は出力用光路に出力するので、1つの光パケットが空間的に重なっても波長が必ずずれて混ざることがなく、遅延ループ光路の長さを1つの光パケットの長さよりも短くすることができ、小型化でき、更に任意長パケットにも対応可能である。
【0070】
また、本発明によれば、遅延ループ光路においては光増幅器で信号光を増幅するので、遅延ループ光路における信号光の損失を補償し得るとともに、周回する毎に波長が変化し、光増幅器の発振が抑圧され、動作を安定化させることができる。
【0071】
更に、本発明によれば、光パケットバッファは平面導波型光回路基板に集積されるので、遅延ループ光路の長さをマスクにより精密に決定でき、光ファイバを用いた場合に比較して、長さの制御が極めて容易になるとともに、また屈折率の変化による遅延ループ光路の光路長の変化を防止するための温度調整も光ファイバに比較して極めて簡単になり、安定性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光パケットバッファの構成を示す図である。
【図2】図1に示す第1の実施形態の光パケットバッファにおける光合波用アレイ導波路格子の入力出ポートと波長との関係を示す図である。
【図3】図1の光パケットバッファに使用されている波長変換素子の詳細な構成を示す図である。
【図4】図1の光パケットバッファの動作原理を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る光パケットバッファの構成を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る光パケットバッファの構成を示す図である。
【図7】図6に示す光パケットバッファに使用されている波長λ1の光パケット挿入回路の構成を示す図である。
【図8】図6に示す光パケットバッファに使用されている波長λ1の光パケット挿入回路の別の構成を示す図である。
【図9】図6に示す光パケットバッファに使用されている波長λ1の光パケット挿入回路の他の構成を示す図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係る光パケットバッファの構成を示す図である。
【図11】図10に示す第4の実施形態の光パケットバッファにおける光合波用アレイ導波路格子の入力出ポートと波長との関係を示す図である。
【図12】本発明の第5の実施形態に係る光パケットバッファの構成を示す図である。
【図13】本発明の第6の実施形態に係る光パケットバッファの構成を示す図である。
【図14】本発明の第7の実施形態に係る光パケットバッファの構成を示す図である。
【図15】従来の巡回型光パケットバッファの構成を示す図である。
【符号の説明】
101a,101b,101c,101d 波長変換素子
102 遅延ループ光導波路
103 入力用光導波路
104 出力用光導波路
105,205,332 光分波用アレイ導波路格子
106,331,406 光合波用アレイ導波路格子
109 光カプラ
309 波長λ1の光パケット挿入回路
311,321 回折格子
312 マッハツェンダ干渉系
322 サーキュレータ
501,701 平面導波型光回路基板
601,702 光増幅器
Claims (11)
- 信号光が入力される入力用光路と、信号光を遅延させる遅延ループ光路と、信号光を出力する出力用光路と、前記入力用光路および前記遅延ループ光路の出力端からの信号光が入力され、信号光を前記遅延ループ光路の入力端または前記出力用光路に出力する光路切替手段とを有する光パケットバッファであって、
前記光路切替手段は、
複数の出力ポートを有し、前記入力用光路および前記遅延ループ光路の出力端から入力される信号光を分波し、信号光の波長に応じて所定の出力ポートに出力する分波手段と、
該分波手段の複数の出力ポートの各々に接続され、該出力ポートから出力される信号光の波長を前記遅延ループ光路の入力端に出力するための第1の波長に変換するかまたは前記出力用光路に出力するための第2の波長に変換する複数の波長変換素子と、
該複数の波長変換素子から出力される信号光を合波して、信号光の波長が前記第1の波長である場合には前記遅延ループ光路の入力端に出力し、前記信号光の波長が前記第2の波長である場合には、前記出力用光路に出力する合波手段と
を有することを特徴とする光パケットバッファ。 - 前記分波手段の入力側に設けられ、前記入力用光路からの信号光および前記遅延ループ光路の出力端からの信号光を前記分波手段に入力すべく合波する入力側合波手段を有することを特徴とする請求項1記載の光パケットバッファ。
- 前記入力側合波手段は、反射波長が前記入力用光路からの信号光の波長に設定された回折格子、および該回折格子をアームに設けられたマッハツェンダ干渉系を具備する光パケット挿入回路を有することを特徴とする請求項2記載の光パケットバッファ。
- 前記入力側合波手段は、第1の入力ポートに前記入力用光路からの信号光が入力され、第2の入力ポートに前記遅延ループ光路の出力端からの信号光が入力され、前記第1および第2の入力ポートから入力された信号光が合波されて、出力ポートから出力されるサーキュレータ、および該サーキュレータの第2の入力ポートに設けられ、反射波長が前記入力用光路からの信号光の波長に設定された回折格子を具備する光パケット挿入回路を有することを特徴とする請求項2記載の光パケットバッファ。
- 前記入力側合波手段は、前記遅延ループ光路の出力端からの信号光を分波する光分波用アレイ導波路格子、および前記入力用光路からの信号光と前記光分波用アレイ導波路格子からの信号光を合波する光合波用アレイ導波路格子を具備した光パケット挿入回路を有することを特徴とする請求項2記載の光パケットバッファ。
- 信号光が入力される入力用光路と、信号光を遅延させる遅延ループ光路と、信号光を出力する出力用光路と、前記入力用光路および前記遅延ループ光路の出力端からの信号光が入力され、信号光を前記遅延ループ光路の入力端または前記出力用光路に出力する光路切替手段とを有する光パケットバッファであって、
前記光路切替手段は、
複数の出力ポートを有し、前記遅延ループ光路の出力端から入力される信号光を分波し、信号光の波長に応じて所定の出力ポートに出力する分波手段と、
該分波手段の複数の出力ポートの各々に接続され、該出力ポートから出力される信号光の波長を前記遅延ループ光路の入力端に出力するための第1の波長に変換するかまたは前記出力用光路に出力するための第2の波長に変換する複数の波長変換素子と、
該複数の波長変換素子から出力される信号光および前記入力用光路からの信号光を合波して、信号光の波長が前記第1の波長である場合には前記遅延ループ光路の入力端に出力し、前記信号光の波長が前記第2の波長である場合には、前記出力用光路に出力する合波手段と
を有することを特徴とする光パケットバッファ。 - 前記分波手段のM番目の出力ポートに接続された波長変換素子の第1の波長は、M+1番目の出力ポートから出力される信号光の波長であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光パケットバッファ。
- 前記遅延ループ光路は、信号光を増幅する光増幅器を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の光パケットバッファ。
- 光パケットバッファは、平面導波型光回路基板に集積されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の光パケットバッファ。
- 前記分波手段は、光分波用アレイ導波路格子を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の光パケットバッファ。
- 前記合波手段は、光合波用アレイ導波路格子を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の光パケットバッファ。
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